HP ProBook x360 435 G8 レビュー：パワフルでセキュリティ機能充実の13.3型2in1ノートPC

日本HP の HP ProBook x360 435 G8 は、AMD Ryzen 5000 シリーズ モバイル・プロセッサーを搭載した 13.3インチサイズのコンバーチブルノートPC です。

「Zen3アーキテクチャー」と呼ばれるプロセッサーの搭載により、モバイルノートとしての性能レベルは高く、ベンチマークによる性能評価も優秀です。

性能レベルの高さにくわえセキュリティ機能も充実。スタイル自在に使えてペン入力も可能なデバイスはさまざまなビジネスシーンで活用できます。

レビューではメーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザイン／ディスプレイ／キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。

レビューは 2022年2月24日時点の内容です。

 

スペック構成

HP ProBook x360 435 G8 のおもなスペックです。

ランナップしているモデルの詳細スペックや価格は日本HP公式サイトをご確認ください。

 

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外観チェック

スタイリッシュデザインで堅牢性にすぐれたボディ

HP ProBook x360 435 G8 はスリムでスタイリッシュなデザインです。

シルバーのカラーは、ビジネス向けを感じさせないスタイリッシュさをアップさせてくれるカラーです。

天面の hpロゴと ヒンジあいだの PROBOOK がアクセント

表面はサラサラとした感触で、高級感にくわえ堅牢性にもすぐれた頑丈そうなボディに仕上げられています。

スリムなボディ

Σフォルムで指がかかりやすいデザイン

天面とキーボード面の Σ（シグマ）フォルムデザインで天面を開きやすいところも好印象です。

底面は剛性を重視した「ユニボディ」の構造で、見た目もスッキリしています。

ゴム足は前後に平行して実装されており本体の安定性も良好です。

スタイル自在に使える

HP ProBook x360 435 G8 は天面を回転させることでスタイル自在に使えます。

ノートパソコン

スタンド

テント

タブレット

フラット（画面共有に便利）

ビジネスに十分なインターフェース

HP ProBook x360 435 G8 のインターフェースをチェックします。

左側面のインターフェースなど各部名称です。

①ナノセキュリティ ロック ケーブル用スロット

②USB 3.1 Gen1 Type-A

③排気口

右側面のインターフェースなど各部名称です。

④コンボステレオヘッドフォン/マイクジャック

⑤HDMI

⑥USB 3.1 Gen1 Type-A

⑦USB-C 3.1 Gen1 Power Delivery + Display Port

⑧電源コネクター

右側面の USB Type-C ポートは映像出力や PD充電に対応しています。

■USB Type-C 対応表（当サイトの検証結果）

映像出力	〇
PD充電器（30W）	△（低速）
PD充電器（45W）	〇
PD充電器（65W）	〇

なお、PD充電器でも上記のとおり充電は可能ですが、純正品以外の場合、画面右下に以下のメッセージが表示されます。

 

HP ProBook x360 435 G8 は、ビジネスシーンで十分なインターフェースを実装しています。

スピーカーはキーボード上部に実装

スピーカーはキーボード上部に実装されています。

まずまずの高音質で音声も聞き取りやすいスピーカーです。タイピングによってスピーカーをふさがないところも好印象です。

電源ボタンはキーボード上にレイアウト

電源ボタンはキーの一部として［delete］キーの左隣りにレイアウトされています。

電源ボタンは LED内蔵

使用中に間違って電源ボタンを押しても無反応です。作業中のデータが破棄されることはありません。ただし、1,2秒程度の長押しはスリープへ移行し、さらに長押しすると強制的に電源オフされます。

顔認証や指紋認証でかんたんサインイン

HP ProBook x360 435 G8 は顔認証カメラと指紋センサーを標準搭載しています。顔認証と指紋認証は併用が可能で、認証精度はいずれも良好です。Windows へのサインインもスムーズです。

また、カメラを遮断できる「プライバシーシャッター」が付いているところも好印象です。

上の画像：シャッターを開いてカメラ有効
下の画像：シャッターを閉じてカメラを遮断している
カメラの上側に切り替えスイッチがある

細長い形状のスライドスイッチでシャッターの開閉を切り替えしますが、スムーズに操作できます。

カメラを遮断しているときやマスクを着用しているとき顔認証はできませんが、代わりに指紋認証でサインインできるところも好感が持てます。

スリムでコンパクト

本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。

本体の大きさは A4サイズ横にくらべ少し幅がある程度でコンパクトです。

本体を閉じたときの高さのイメージです。

本体の高さを CD ケース（通常サイズ）2枚と比較
（通常サイズの CDケースの厚さは 10mm）

本体の高さは実測で 17.5～19 (最厚部) mm。最厚部でも CDケース 2枚より薄くとてもスリムです。

本体や電源アダプターなどの重量を実測します。

・本体：1,458g
・電源アダプター：169g
・電源コード：65g

本体は 13.3インチサイズとしては少し重量はありますが、持ち歩きも十分可能な重量感です。

電源アダプターの最大出力は 45W。その大きさは手のひらに収まるサイズです。

 

ディスプレイのチェック

高精細で自然な色合いの液晶パネル

レビュー機の液晶パネルは AU Optronics製（BenQグループの液晶パネル製造会社）のフルHD液晶パネルです。

描画される映像は自然な色合いです。

輝度は少し低い感じはするものの実用的には問題ないレベルです。（仕様では 400 nits）

画像の表示例

ブラウザの表示例

トーンカーブは、青と緑が少し強めに出ていますが RGBともに理想的な45度の角度に近い形状でおおむね良好です。

トーンカーブ
（キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測）

色域の計測結果です。

色域
（色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成）

規格	カバー率	比
sRGB	66.1%	67.2%
Adobe RGB	49.8%	49.8%

色域は広くはなく標準的です。ただし、ディスプレイに描画される映像は自然な色合いで、オフィスソフトやインターネット、メール、動画閲覧など一般的なビジネス用途では十分なレベルです。

 

左右のベゼルは狭額縁

左右のベゼルは狭額縁です。

上部のベゼルは顔認証カメラを搭載しているためか少し太めです。好みにもよりますが少し野暮ったさを感じるかもしれません。

 

映り込みはそれなりにある

HP ProBook x360 435 G8 の液晶パネルは光沢です。

映り込みはそれなりにある

映像の色味や照明の位置によっては映り込みが気になる場合があります。

広い視野角

視野角をチェックします。

正面

右側 ディスプレイ面から30度の角度

上側 ディスプレイ面から30度の角度

水平方向、垂直方向ともに視野角は広いです。斜めから見ても映像をはっきり確認できます。

アクティブペンで気軽にメモできる

HP ProBook x360 435 G8 の液晶パネルはアクティブペン対応です。

ペン入力イメージ

オプションの HP Pro Pen を使えば、思いついたアイディアや会議メモなどサッとペン入力することができます。

なお、上記写真で使用しているペンは「HP リチャージブル アクティブペン G3」ですがフツウにペン入力可能でした。

 

キーボード＆タッチパッドのチェック

タイピングしやすいキーボード

HP ProBook x360 435 G8 のキーボードレイアウトは標準的です。

（クリックで拡大表示できます）

キーピッチ（キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離）は実測で およそ19mm（仕様では 18.7 mm）。

キートップは中央部分が少しへこんだ形状。感触はツルツルして質感も良好です。

キーストロークは仕様では 1.5mm。

タイプ音は「ドスドス」という音。音の大きさはフツウ。

キーを押し込む強さや押し込んだあとの跳ね返りの感覚もちょうど良く、シッカリとした打鍵感でタイピングできます。

なお、キーボードバックライトは非搭載です。

質感のよいパームレスト

パームレストはサラサラとした感触で上質感があります。

指紋や皮脂の跡は目立たず、キーボード操作も快適です。

スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド

タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプです。

タッチパッドのサイズ感

大きめのサイズ感で手触りも良好、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。

 

ベンチマークによる性能評価

ベンチマークでは HP ProBook x360 435 G8 の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。

レビュー機の基本スペック

OS	Windows 10 Pro
CPU	AMD Ryzen 7 5800U
メモリ	16GB (8GBx2) DDR4-3200
ストレージ	512GB M.2 SSD (PCIe NVMe)
グラフィックス	AMD Radeon グラフィクス

評価に使用したベンチマークは以下のとおりです。

なお、ベンチマークの実施にあたっては、電源オプションの電源プランを「HP Optimized (Modern Standby)」に、電源モードを「高パフォーマンス」に設定して実行しています。

※電源プラン「HP Optimized (Modern Standby)」は、HP製コンピューターでのエネルギー消費とパフォーマンスのバランスを最適化する設定です。

 

CPU性能

CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark（PassMark PerformanceTest） のベンチマークスコアで評価します。

評価にあたっては、CPU性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。

・AMD Ryzen 7 5800U プロセッサー(*1)

・AMD Ryzen 5 5600U プロセッサー(*1)

・AMD Ryzen 7 5700U プロセッサー

・AMD Ryzen 5 5500U プロセッサー

・AMD Ryzen 7 4700U プロセッサー

・AMD Ryzen 5 4500U プロセッサー

・インテル Core i7-1165G7 プロセッサー

・インテル Core i5-1135G7 プロセッサー

・インテル Core i3-1115G4 プロセッサー

※当サイトで計測したスコアの平均値。ただし、(*1) は HP Pavilion Aero 13-be のパフォーマンスモデル (Ryzen 7) とスタンダードモデル (Ryzen 5) のスコア。

■CINEBENCH R20

CPU
Ryzen 7 5800U（Pavilion Aero 13）	3708 pts
Ryzen 7 5800U（レビュー機）	3666 pts
Ryzen 7 5700U	3431 pts
Ryzen 5 5600U（Pavilion Aero 13）	2999 pts
Ryzen 5 5500U	2760 pts
Ryzen 7 4700U	2750 pts
Ryzen 5 4500U	2040 pts
Core i7-1165G7	1921 pts
Core i5-1135G7	1812 pts
Core i3-1115G4	1224 pts

■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)

CPU Mark
Ryzen 7 5800U（レビュー機）	20121
Ryzen 7 5800U（Pavilion Aero 13）	19285
Ryzen 7 5700U	17130
Ryzen 5 5600U（Pavilion Aero 13）	16487
Ryzen 7 4700U	14790
Ryzen 5 5500U	12519
Core i7-1165G7	11252
Ryzen 5 4500U	11105
Core i5-1135G7	10914
Core i3-1115G4	6702

CPU の性能レベルは、Ryzen プロセッサーがインテル Core プロセッサーを圧倒しています。

とくに、レビュー機に搭載されている Zen 3 アーキテクチャーのプロセッサーは、性能レベルが高くスコアも優秀です。

実際の使用においてもさまざまなビジネスシーンでパワフルなパフォーマンスが期待できます。

 

グラフィック性能

グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。

評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。

・AMD Radeon グラフィックス（Ryzen 7 5800U搭載機）(*1)

・AMD Radeon グラフィックス（Ryzen 5 5600U搭載機）(*1)

・AMD Radeon グラフィックス（Ryzen 7 5700U搭載機）

・AMD Radeon グラフィックス（Ryzen 5 5500U搭載機）

・AMD Radeon グラフィックス（Ryzen 7 4700U搭載機）

・AMD Radeon グラフィックス（Ryzen 5 4500U搭載機）

・インテル Iris Xe グラフィックス（Core i7-1165G7搭載機）

・インテル Iris Xe グラフィックス（Core i5-1135G7搭載機）

・インテル UHD グラフィックス（Core i3-1115G4搭載機）

※当サイトで計測したスコアの平均値。ただし、(*1) は HP Pavilion Aero 13-be のパフォーマンスモデル (Ryzen 7) とスタンダードモデル (Ryzen 5) のスコア。

3DMark FireStrike

3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。

Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。

3DMark Fire Strike
インテル Iris Xe（Core i7-1165G7）	4082
AMD Radeon（レビュー機）	3728
AMD Radeon（Ryzen 7 5800U）	3326
AMD Radeon（Ryzen 7 5700U）	3251
インテル Iris Xe（Core i5-1135G7）	3114
AMD Radeon（Ryzen 7 4700U）	2992
AMD Radeon（Ryzen 5 5600U）	2971
インテル UHD（Core i3-1115G4）	2333
AMD Radeon（Ryzen 5 4500U）	2327
AMD Radeon（Ryzen 5 5500U）	2114

ドラゴンクエストX［軽量級のゲーム］

ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。

ドラゴンクエストX
AMD Radeon（レビュー機）	11751
インテル Iris Xe（Core i7-1165G7）	11130
インテル Iris Xe（Core i5-1135G7）	9589
AMD Radeon（Ryzen 7 5700U）	8780
AMD Radeon（Ryzen 5 5500U）	5870
AMD Radeon（Ryzen 7 4700U）	8576
AMD Radeon（Ryzen 5 4500U）	6969
インテル UHD（Core i3-1115G4）	7706
AMD Radeon（Ryzen 7 5800U）	9437
AMD Radeon（Ryzen 5 5600U）	9998

※最高品質／解像度 1920×1080 で実施

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ［中量級のゲーム］

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。

漆黒のヴィランズ
インテル Iris Xe（Core i7-1165G7）	4371
AMD Radeon（レビュー機）	4316
インテル Iris Xe（Core i5-1135G7）	3738
AMD Radeon（Ryzen 7 5800U）	3569
AMD Radeon（Ryzen 5 5600U）	3553
AMD Radeon（Ryzen 7 4700U）	3546
AMD Radeon（Ryzen 7 5700U）	3518
AMD Radeon（Ryzen 5 4500U）	2787
インテル UHD（Core i3-1115G4）	2661
AMD Radeon（Ryzen 5 5500U）	2278

※高品質（ノートPC）／解像度 1920×1080 で実施

ファイナルファンタジーXV［重量級のゲーム］

ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。

ファイナルファンタジーXV
AMD Radeon（レビュー機）	3727
インテル Iris Xe（Core i7-1165G7）	3470
AMD Radeon（Ryzen 7 4700U）	3129
AMD Radeon（Ryzen 7 5800U）	3134
AMD Radeon（Ryzen 7 5700U）	3112
AMD Radeon（Ryzen 5 5600U）	3099
インテル Iris Xe（Core i5-1135G7）	2896
AMD Radeon（Ryzen 5 4500U）	2450
インテル UHD（Core i3-1115G4）	2389
AMD Radeon（Ryzen 5 5500U）	2122

※軽量品質／解像度 1280×720 で実施

 

レビュー機は、グラフィックス性能も優秀です。

一般的な使いかた（ネット・メール・オフィスソフト・動画閲覧など）はもちろんのこと、ペン入力やビデオ会議などでも快適に使えます。

ただし、CPU内蔵のグラフィックスは、CPU性能のほかメモリ容量や構成（シングル／デュアル）にも依存します。レビュー機のメモリは 16GB（8GB×2）のデュアルチャネル構成によってグラフィックス・パフォーマンスが大きくアップしています。

参考までに、シングルチャネル構成の場合、グラフィックスのベンチマークスコアは、デュアルチャネル構成のスコアにくらべ（感覚的に）60～70% 程度です。

HP ProBook x360 435 G8 には、メモリ 8GB×1 のシングルチャネル構成のモデルもラインナップするため注意が必要です。複数のアプリを動かしながらビデオ会議を行う使い方をするなら、メモリ16GB（8GB×2）のデュアルチャネル構成がおすすめです。

 

ストレージ性能

レビュー機のストレージは NVMe対応の SSD（容量：512GB）を搭載しています。

データ転送速度（CrystalDiskMark で計測）

データアクセスも超高速で Windows やアプリの起動も早いです。

 

総合的なパフォーマンス

PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。

評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。

・HP Pavilion Aero 13-be（スタンダードモデル）(*1)

・Ryzen 7 5700U搭載機

・Ryzen 5 5500U搭載機

・Ryzen 3 4300U搭載機

・Core i7-1165G7搭載機

・Core i5-1135G7搭載機

※(*1)以外は当サイトで計測したスコアの平均値

関連記事

 

ベンチマーク結果は以下のとおり。

Total Score
HP ProBook x360 435 G8	4751
HP Pavilion Aero 13-be	4587
Ryzen 7 5700U搭載機	4475
Ryzen 5 5500U搭載機	3637
Ryzen 3 4300U搭載機	3618
Core i7-1165G7搭載機	4270
Core i5-1135G7搭載機	3838
Essentials
HP ProBook x360 435 G8	8883
HP Pavilion Aero 13-be	9488
Ryzen 7 5700U搭載機	8772
Ryzen 5 5500U搭載機	8396
Ryzen 3 4300U搭載機	8411
Core i7-1165G7搭載機	9154
Core i5-1135G7搭載機	8712
基準値	4100
Productivity
HP ProBook x360 435 G8	8391
HP Pavilion Aero 13-be	9060
Ryzen 7 5700U搭載機	8091
Ryzen 5 5500U搭載機	7502
Ryzen 3 4300U搭載機	7173
Core i7-1165G7搭載機	6480
Core i5-1135G7搭載機	6064
基準値	4500
Digital Contents Creation
HP ProBook x360 435 G8	6015
HP Pavilion Aero 13-be	5615
Ryzen 7 5700U搭載機	5725
Ryzen 5 5500U搭載機	4646
Ryzen 3 4300U搭載機	4094
Core i7-1165G7搭載機	4651
Core i5-1135G7搭載機	4374
基準値	3450
Gaming
HP ProBook x360 435 G8	3074
HP Pavilion Aero 13-be	2481
Ryzen 7 5700U搭載機	2668
Ryzen 5 5500U搭載機	1652
Ryzen 3 4300U搭載機	1876
Core i7-1165G7搭載機	3302
Core i5-1135G7搭載機	2625

※テスト項目説明

・Total Score（総合的な評価）

・Essentials（普段の作業を想定した基本的なテスト）

・Productivity（ビジネスソフトの使用を想定したテスト）

・Digital Contents Creation（写真・動画編集を想定したテスト）

・Gaming（ゲーミングソフトの使用を想定したテスト）

※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア

 

レビュー機のスコアは優秀です。高いレベルで性能バランスにもすぐれています。

参考までに、比較対象機 HP Pavilion Aero 13-be のスコアが優秀なのは、デュアルチャネルメモリ（4GB×2）効果によるものです。ただ、こちらは個人向けノートPC のためセキュリティ機能は一般的な構成で、HP ProBook x360 435 G8 ほど強固ではありません。

 

バッテリー

バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。

■駆動時間の測定条件

・無線LANでインターネットに接続

・YouTubeを全画面で連続再生

・画面の明るさ：最大レベル

・音量：最大レベル

■充電時間の測定条件

・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態

・電源アダプターを接続し Windows を起動

・スクリーンセーバー（ラインアート）でパソコンはアイドル状態

※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。

バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。

バッテリー駆動時間	8時間 59分
バッテリー充電時間 （50%までの充電時間）	1時間 16分
バッテリー充電時間 （80%までの充電時間）	1時間 54分
バッテリー充電時間 （100%までの充電時間）	2時間 50分

バッテリーを多く消費する条件のなかで 9時間くらいバッテリー駆動できれば十分満足できます。画面の明るさや電源モードの設定によっては 1日中バッテリーで使えるでしょう。

なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので参考値としてください。

 

クリエイティブ性能の評価

クリエイティブ性能は RAWデータ現像（JPEGファイル書き出し）と動画エンコードの処理時間で評価します。

評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで比較に使用した機種の処理時間と比較します。

・HP Pavilion Aero 13-be（スタンダードモデル）(*1)

・Ryzen 7 5700U搭載機

・Ryzen 5 5500U搭載機

・Ryzen 3 4300U搭載機

・Core i7-1165G7搭載機

・Core i5-1135G7搭載機

※(*1)以外は当サイトで計測したスコアの平均値

RAWデータ現像

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic

■条件等

・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し

・RAWデータサイズ 4,592×3,056（約14MB）

・プリセット等 編集は適用しない

・ほかのアプリは起動しない（常駐アプリは除く）

PhotoDirector
HP ProBook x360 435 G8	46秒0
HP Pavilion Aero 13-be	55秒1
Ryzen 7 5700U搭載機	1分0秒6
Ryzen 5 5500U搭載機	1分23秒7
Ryzen 3 4300U搭載機	1分24秒9
Core i7-1165G7搭載機	50秒1
Core i5-1135G7搭載機	55秒9
Photoshop Lightroom
HP ProBook x360 435 G8	26秒5
HP Pavilion Aero 13-be	37秒6
Ryzen 7 5700U搭載機	52秒1
Ryzen 5 5500U搭載機	1分34秒5
Ryzen 3 4300U搭載機	45秒6
Core i7-1165G7搭載機	27秒4
Core i5-1135G7搭載機	36秒2
Lightroom Classic
HP ProBook x360 435 G8	30秒7
HP Pavilion Aero 13-be	35秒2
Ryzen 7 5700U搭載機	54秒3
Ryzen 5 5500U搭載機	1分28秒6
Ryzen 3 4300U搭載機	52秒7
Core i7-1165G7搭載機	33秒7
Core i5-1135G7搭載機	39秒3

 

動画エンコード

動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector

■条件等

・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力（m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps）

・動画再生時間 10分間

・ほかのアプリは起動しない（常駐アプリは除く）

PowerDirector
HP ProBook x360 435 G8	1分55秒5
HP Pavilion Aero 13-be	2分5秒0
Ryzen 7 5700U搭載機	1分51秒9
Ryzen 5 5500U搭載機	3分14秒9
Ryzen 3 4300U搭載機	3分23秒9
Core i7-1165G7搭載機	3分10秒7
Core i5-1135G7搭載機	3分20秒9

 

クリエイティブ性能も優秀です。

また、レンダリング（編集内容の画面への反映）もスムーズで描画もなめらかです。

ビジネスシーンにおいても、補助的なクリエイティブ作業なら十分快適なパフォーマンスが期待できます。

 

駆動音・表面温度のチェック

駆動音のチェック

ベンチマーク（CINEBENCH R20 でマルチ Core を計測）実行中と動画エンコード中の最大音量（デシベル）の計測結果です。

音量計測イメージ
(使用測定器：Meterk SLM01)

■測定結果

※防音室での測定ではありませんが、周囲の音ができるだけ入らないようにして測定しています。

■騒音の目安

騒音の大きさ	騒音の具体例
60 デシベル	走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内
50 デシベル	家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中
40 デシベル	閑静な住宅地の昼 図書館内
30 デシベル	深夜の郊外 鉛筆での執筆音
20 デシベル	木の葉の触れ合う音 雪の降る音

参考：埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」

平常時は静かです。

高負荷時は「サーッ」という排熱のときの気流音が若干大きくなりますが、耳ざわりに感じるほどではありません。

 

表面温度のチェック

アイドル状態、動画視聴時、動画エンコード時の表面温度の測定結果です。

※単位：℃、測定時の室温：24℃

※写真の左がキーボード表面、右が底面側の計測結果

■アイドル状態で10分放置

■Youtube 動画 30分間視聴後

■10分間動画エンコード実行後

 

負荷が高い状態でもキーボード上の温度上昇はわずかです。すこし温かさを感じる程度でタイピングに影響はありません。とくに、パームレストが本体内部の熱の影響を受けないところは好印象です。

 

サウンド チェック

HP ProBook x360 435 G8 にはサウンドユーティリティソフト「HP Audio Control」がプリインストールされています。

サウンド ユーティリティソフト
（クリックで拡大表示できます）

スピーカーのノイズキャンセリング機能や内蔵マイクのノイズ除去のほか、イコライジング機能でお好みの音質にチューニングすることもできます。

以下は、実際にサウンドを聴いてみた印象です。
・オーディオプリセット：自動検出オン
・イコライザーのプリセット：HP最適化

■スピーカー
低音域は少しだけ弱い感じがするが音域や音質はまずまず。
音声もシッカリと聴き取れる。

■ヘッドホン
ヘッドホンは音質が格段にアップする。

 

セキュリティ機能

HP ProBook x360 435 G8 には、顔認証や指紋認証、プライバシーシャッターのほか HP独自のソフトウェア「HP Wolf Security for Business」などセキュリティ機能が充実しています。

HP Wolf Security

Sure Click

今回のレビューでは、貸出機のためセキュリティ機能を試すことはできませんでしたが、セキュリティ機能が充実していればあんしんして作業に集中することができます。

 

Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測

Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。

体感的にも早いです。処理待ちのストレスを感じることはないでしょう。

なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや使い方などにより起動時間は変動するので参考値としてください。

 

同梱品

HP ProBook x360 435 G8 の本体ほか同梱品一式です。

同梱品リスト
・HP ProBook x360 435 G8 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類

 

まとめ

以上、HP ProBook x360 435 G8 のレビュー記事をお届けしました。

HP ProBook x360 435 G8 のパフォーマンスは優秀で、実際の使用感も好印象です。

コンバーチブルタイプでアクティブペンにも対応しており、会議メモや思いついたアイディアのペン入力などビジネスシーンにおいてもかなり活用できるでしょう。

価格が 9万円台からと安価ところも魅力で、価格以上に高性能＆高セキュリティ、そして実用性にもすぐれた 2in1モバイルノートといえます。

 

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