HP Elite Mini 805 G8 レビュー:超小型でちょうど良い処理性能を搭載した省スペースデスクトップ

 

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貸出機材提供:株式会社日本HP

左振り(横置き)

日本HP が販売する HP Elite Mini 805 G8 は、AMD Ryzen 5000GE シリーズ・プロセッサーを搭載した超小型デスクトップPC です。

旧世代のプロセッサーですが、オフィスソフトやオンライン会議など一般的な使いかたならちょうど良い処理性能。ベンチマークによる性能評価も良好です。

マルチモニター環境も 3画面まで可能。広々とした画面で快適な作業が可能です。超コンパクトサイズなのでデスクスペースを有効に活用できるところもポイント。

■HP Elite Mini 805 G8 の特徴

  • AMD Ryzen 5 5600GE / Ryzen 7 5700GE プロセッサー(デスクトップ向けプロセッサー)を搭載
  • 超小型で縦置き/横置きのどちらも可能(縦置き時のタワースタンドも同梱)
  • ダイレクトマウントでモニターと一体化できる
  • 超小型でも豊富なインターフェースを搭載
  • 標準構成で 3画面出力に対応(DisplayPort 1.4×2、HDMI2.1×1)
  • HP Wolf Security for Business による高度なセキュリティ機能を搭載
  • USB 有線キーボードとマウスが付属
  • 低予算で導入できる(標準構成価格:7万円台から)

本記事では、メーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザインや本体内部をチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。

右振り(縦置き)

レビューは 2025年1月24日時点の内容です。

 

スペック構成

HP Elite Mini 805 G8 は、プロセッサー/メモリ/ストレージなどの組み合わせにより複数のモデルがラインナップ。カスタマイズすることで使いかたや予算に合わせた構成に組み上げることも可能です。

おもなスペック構成は以下のとおり。

OS ■Windows 11 Home
■Windows 11 Pro
プロセッサー ■AMD Ryzen 5 5600GE APU
■AMD Ryzen 7 5700GE APU
メモリ ■8GB(8GB×1)
■16GB(16GB×1)
※PC4-25600(3200MT/s) (最大64GB)
ストレージ ■256GB SSD (M.2 NVMe)
■512GB SSD (M.2 NVMe)
グラフィックス Radeon Vega 7 Processor Graphics
LAN Realtek RTL8111FPH-CG ギガビッ ト ネッ ト ワーク コネクショ ン
ワイヤレス Realtek 8852BE WiFi6 + Bluetooth 5.3
本体サイズ (W×D×H) 約 177×175×34.2 mm
重量 約 1.45kg (タワースタンド含まず)

 
詳しいスペックや価格、キャンペーンなど最新情報は日本HP公式サイトをご確認ください。

アイキャッチ

HP Elite Mini 805 G8
税込7万円台から

※HP Elite Mini 805 G8 は法人向けモデルですが、個人ユーザーや SOHO、フリーランスのユーザーも購入できます。

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外観チェック

超コンパクトなデザイン

HP Elite Mini 805 G8 のデザインはスクエアな形状で超コンパクトです。

正面左振り(横置き)

正面右振り(横置き)

外観デザインは、HP Elite Mini や HP Pro Mini で共通化されています。

前後からの外観です。

外観(前後)
前後左右からの外観

左右側面です。

外観(左右)
左右側面

天面側と底面側です。

本体天面
天面側

本体底面
底面側

底面側は VESAマウント(100 mm)に対応するネジ穴があります。ゴム足は、ネジ穴の外側の四隅に実装されており、安定感は良好です。

 

縦置きできる

HP Elite Mini 805 G8 は縦置きも可能です。縦置きするときは「タワースタンド」が必須です。安定感が大幅にアップします。

※タワースタンドは標準で同梱されます。

縦置き(その1)
タワースタンド

縦置き(その2)

縦置き(左振り)
タワースタンドで安定感がアップ

 

省スペースに置ける

本体の大きさのイメージです。

本体の大きさイメージ
ティシューボックスと大きさ比較

HP Elite Mini 805 G8 はデスクトップPC ながら超小型です。省スペースに設置できるので置き場所に困ることはありません。デスク上のスペースを有効に活用できます。

以下は、各種サイズのモニター(15.6/21.5/23.8インチ)と並べたイメージです。

モニター比較イメージ(15.6)
15.6インチモバイルモニターと大きさ比較

モニター比較イメージ(21.5)
21.5インチモニターと大きさ比較

モニター比較イメージ(23.8)
23.8インチモニターと大きさ比較

 

ダイレクトマウントでモニターと一体化できる

純正アクセサリーの「HP Quick Release 2」や「ダイレクトマウントブラケット」を使えば対応するモニターの背面に直接装着してモニターと一体化することができます。

以下は、HP Quick Release 2 を使用したダイレクトマウント対応モニター背面への取り付けイメージの動画です。

詳しくは公式サイトをご覧ください。

 

モバイルノートPC なみの軽さ

本体や電源アダプターの質量の実測値は以下のとおり。

重量の実測

・本体:1,055g
・電源アダプター:222g
・電源コード:168g

本体はモバイルノートPC なみの軽さです。

本体の重量感
本体は超軽量

電源アダプターの最大出力は 65W。手のひらに収まるくらいのサイズです。

電源アダプターの大きさ比較

電源アダプターの大きさ実測

 

インターフェースのチェック

超小型でもインターフェースは充実

HP Elite Mini 805 G8 は豊富なインターフェースを搭載しています。

インターフェース(前面側)

■前面側

①USB Type-C 3.2 Gen2(チャージングポート)

②USB Type-A 3.2 Gen2

③USB Type-A 3.2 Gen2(チャージングポート)

④マイク/ヘッドフォンコンボジャック

⑤電源ボタン

インターフェース(背面側)

■背面側

①DisplayPort 1.4 ×2

②USB Type-A 3.2 Gen2 ×3

③HDMI 2.1

④USB Type-A 3.2 Gen2

⑤LANポート(RJ-45)

⑥電源コネクター

筐体のサイズはコンパクトでもインターフェースは充実しています。とくに、3画面出力に対応している点は着目しておきたいところ。超小型でもマルチディスプレイ環境をかんたんに構築することができます。

 

本体内部のチェック

HP Elite Mini 805 G8 の本体を分解、内部をチェックします。

 

本体内部へのアクセスはかんたん

本体内部へアクセスするためには固定している 1本のネジを外してから天面カバーを前面側にスライドさせて取りはずします。

なお、ネジの締め付けが固いときはマイナスドライバーまたはトルクスドライバー T15 を使用してください。

カバー固定しているネジ
矢印の指すネジをはずす

カバーをスライド
天面カバーを前面側へスライドする

カバーをはずす
前面パネルと天面カバーは一体化している

本体内部の全体イメージです。

本体内部
本体内部の全体イメージ

本体内部
手前がフロント側

ファンを持ち上げるとメモリ実装エリアにアクセスできます。

メモリ実装エリア(その1)
ファンをフロント側から持ち上げる

メモリ実装エリア(その2)
メモリはシールドでカバーされている

メモリ実装エリア(その3)
メモリスロットは2つ(空スロットは1つ)

SSD とワイヤレスLAN の実装エリアです。

SSD 実装エリア
SSD スロットは2つ(内1つは空スロットなので増設も可能

 
本体内部へのアクセスはかんたんです。メモリや SSD の増設・換装も可能です。

※ご自身で増設・換装を行う際は保証規定をご確認のうえ自己責任での作業をお願いします。

 

ベンチマークによる性能評価

ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか総合的なパフォーマンスを評価します。

■レビュー機の基本スペック

OS Windows 11 Pro
プロセッサー AMD Ryzen 7 5700GE APU
メモリ 16GB (16GB×1)
ストレージ 512GB SSD
グラフィックス Radeon Vega 7 Processor Graphics

■使用したベンチマーク

比較項目 使用するベンチマーク
CPU性能 CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
グラフィック性能 3DMark Time Spy
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ストレージ性能 CrystalDiskMark
総合的なパフォーマンス PCMark 10

なお、ベンチマークの実施にあたっては、電源オプションの電源プランは「HP Optimized」に設定し、電源モードを「バランス」と「最適なパフォーマンス」の2モードそれぞれで実施しています。

電源プラン
電源プランの設定

電源モード
電源モードの設定

 

CPU性能

CPU性能は CINEBENCH R23(マルチコア/シングルコア) と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。

評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。

・AMD Ryzen 5 8500G プロセッサー

・Ryzen 5 5600X プロセッサー

・インテル Core i7-14700F プロセッサー

・インテル Core i5-14400 プロセッサー

・インテル Core i7-13700F プロセッサー

・インテル Core i5-13400 プロセッサー

・インテル Core i7-12700 プロセッサー

・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H(*1)

・インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125H(*1)

・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー(*1)

・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー(*1)

※当サイトで計測したスコアの平均値
(*1)はノートPC 向け CPU のスコア

 

CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]

CINEBENCH R23 (マルチコア)
Core i7-14700F
25086 pts
Core i7-13700F
24151 pts
Core i7-12700
18566 pts
Core i5-13400
14327 pts
Core i5-14400
13897 pts
Core Ultra 7 155H
12915 pts
Ryzen 5 8500G
11094 pts
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/最適なパフォーマンス)
10922 pts
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/バランス)
10854 pts
Ryzen 5 5600X
10431 pts
Core Ultra 5 125H
9920 pts
Ryzen 7 7730U
9117 pts
Ryzen 5 7530U
7627 pts

 

CINEBENCH R23 (シングルコア)
Core i7-14700F
2056 pts
Core i7-13700F
1997 pts
Core i7-12700
1866 pts
Core i5-14400
1787 pts
Core i5-13400
1744 pts
Core Ultra 7 155H
1695 pts
Core Ultra 5 125H
1661 pts
Ryzen 5 5600X
1521 pts
Ryzen 5 8500G
1473 pts
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/最適なパフォーマンス)
1456 pts
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/バランス)
1454 pts
Ryzen 7 7730U
1431 pts
Ryzen 5 7530U
1419 pts

 

CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]

CPU Mark
Core i7-13700F
40791
Core i7-14700F
39925
Core i7-12700
32463
Core Ultra 7 155H
26117
Core i5-14400
25413
Core i5-13400
21695
Ryzen 5 8500G
21794
Ryzen 5 5600X
21679
Core Ultra 5 125H
21632
Ryzen 7 7730U
18677
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/最適なパフォーマンス)
18581
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/バランス)
18483
Ryzen 5 7530U
15930

 
レビュー機のスコアは良好です。

旧世代のプロセッサーながら、最新世代の Ryzen 5 8500G プロセッサーにちかいスコアが出ています。

ビジネスシーンの一般的な使いかた(オフィスソフト・メール・ネット検索・オンライン会議など)においても十分なパフォーマンスが期待できます。

 

グラフィック性能

グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで評価します。

評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックス(CPU内蔵グラフィックス)のスコアと比較します。

・インテル UHD グラフィックス 770

・インテル UHD グラフィックス 750

・インテル UHD グラフィックス 730

・AMD Radeon グラフィックス

※当サイトで計測したスコアの平均値

 

3DMark Time Spy

Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。

3DMark Time Spy
AMD Radeon
903
AMD Radeon(レビュー機/最適なパフォーマンス)
862
インテル UHD 770
845
AMD Radeon(レビュー機/バランス)
837
インテル UHD 750
690
インテル UHD 730
668

 

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ
インテル UHD 770
2174
AMD Radeon
1894
AMD Radeon(レビュー機/バランス)
1708
AMD Radeon(レビュー機/最適なパフォーマンス)
1660
インテル UHD 730
1558
インテル UHD 750
1494

※最高品質/解像度 1920×1080 で実施

 

ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXV
インテル UHD 770
809
AMD Radeon
759
AMD Radeon(レビュー機/バランス)
737
AMD Radeon(レビュー機/最適なパフォーマンス)
727
インテル UHD 750
628
インテル UHD 730
622

※高品質/解像度 1920×1080 で実施

 
レビュー機のスコアは良好です。

ビジネスにおける一般的な使いかたにはちょうど良い性能レベルです。

ただ、映像をなめらかに安定して描画させるなど、グラフィックス性能に余裕を持たせるならメモリはデュアルチャネル構成にすることをおすすめします。

CPU内蔵のグラフィックスは CPU性能のほかにも搭載されているメモリ容量や構成チャネル(シングル/デュアル/クアッド)に依存するからです。メモリがデュアルチャネル構成(いわゆる 2枚挿し)の場合、同じメモリ容量のシングルチャネル構成よりもグラフィックス・パフォーマンスは大幅に向上します。

 

ストレージ性能

レビュー機に搭載されている SSD は 容量 512GB PCIe/NVMe 2.0 対応です。ストレージ情報は以下のとおり。

CrystalDiskInfo
ストレージ情報
(シリアルナンバーは隠しています)

※対応転送モードの見方は、左側が「現在の転送モード」で右側が「SSDの対応転送モード」です。

ストレージ性能は、CrystalDiskMark を使用しデータ転送速度を計測・評価します。

データ転送速度(SSD)
データ転送速度

※電源モードを「バランス」に設定して計測した結果。「最適なパフォーマンス」での計測結果も同等です。

計測結果は良好です。体感的にも高速なアクセスでファイルの読み書きもスムーズです。

 

総合的なパフォーマンス

PCMark 10 を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。

評価にあたっては、性能レベルの違いを把握するため下記機種のスコアと比較します。

・HP Elite Mini 800 G9

・HP Pro SFF 400 G9

・Inspiron スモールデスクトップ 3030

※当サイトで計測したスコア(パフォーマンスモードに相当する設定でのスコア)

各機種の基本スペックは以下のとおり。

スペック Elite Mini 805
(レビュー機)
Elite Mini 800 Pro SFF 400 Inspiron 3030
CPU AMD Ryzen 7 5700GE インテル Core i5-13500T インテル Core i5-13500 インテル Core i5 14400
メモリ 16GB(16GB×1) 16GB(8GB×2) 16GB(8GB×2) 16GB(16GB×1)
ストレージ 512GB SSD 256GB SSD 256GB SSD+500GB HDD 512GB SSD
グラフィックス Radeon Vega 7 Processor Graphics インテル UHD グラフィックス 770 NVIDIA T400 4GB インテル UHD グラフィックス 730

 
ベンチマーク結果は以下のとおり。

Essentials
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス)
8422
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス)
8431
Elite Mini 800
8880
Pro SFF 400
9954
Inspiron 3030
10337
目標値
4100
Productivity
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス)
8612
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス)
8649
Elite Mini 800
6852
Pro SFF 400
9383
Inspiron 3030
7611
目標値
4500
Digital Contents Creation
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス)
5166
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス)
5081
Elite Mini 800
5655
Pro SFF 400
6770
Inspiron 3030
5824
目標値
3450

※テスト項目説明

・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)

・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)

・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)

※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア

 
レビュー機のスコアは良好です。

とくに、ビジネスソフトの使用を想定したテストで良好な結果が出ています。また、超小型な筐体でも、筐体サイズが大きくエアフローが優位な機種と同等のパフォーマンスである点は着目しておきたいところ。

対応するモニターと一体化できることや省スペースに置けるなど、デスク上のスペースを有効に活用できることを考慮すれば、超小型デスクトップのビジネスシーンにおける優位性は意外に高いといえるでしょう。

関連記事

 

クリエイティブ性能の評価

クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。

評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。

・HP Elite Mini 800 G9

・HP Pro SFF 400 G9

・Inspiron スモールデスクトップ 3030

※当サイトで計測した処理時間(パフォーマンスモードに相当する設定での処理時間)

 

RAWデータ現像

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア

Adobe Photoshop Lightroom

Adobe Photoshop Lightroom Classic

■条件等

・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し

・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)

・プリセット等 編集は適用しない

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

■処理結果

Photoshop Lightroom
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス)
1分3秒8
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス)
1分2秒2
Elite Mini 800
15秒3
Pro SFF 400
15秒3
Inspiron 3030
22秒3
Lightroom Classic
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス)
1分2秒5
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス)
1分1秒1
Elite Mini 800
20秒7
Pro SFF 400
19秒8
Inspiron 3030
23秒9

 

動画エンコード

動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア

CyberLink PowerDirector

■条件等

・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)

・動画再生時間 10分間

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

■処理結果

PowerDirector
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス)
3分23秒8
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス)
3分17秒7
Elite Mini 800
1分43秒6
Pro SFF 400
1分12秒2
Inspiron 3030
1分37秒4

 
レビュー機のクリエイティブ性能は高くはありません。

メモリがシングルチャネル構成であることとが大きく影響しているためですが、メモリをデュアルチャネル構成(同一規格・容量の2枚挿し)にすることでクリエイティブ性能は大幅に改善するはずです。

 

駆動音・パーツ温度のチェック

HP Elite Mini 805 G8 の駆動音とパーツ温度をチェックします。

 

駆動音のチェック

駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します。

・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 /マルチ Core」実行中

・10分間動画のエンコード処理中

※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)

騒音測定イメージ
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)

■測定結果

電源モード アイドル状態
(最小音量)
最大音量
下段はピーク時の音量推移
ベンチマーク中 動画エンコード中
バランス 33.6db 34.7db
(34db台)
36.6db
(35~36db)
最適なパフォーマンス 34.5db 35.8db
(35db台)
37.4db
(36~37db)

■騒音の目安

騒音の大きさ 騒音の具体例
60 デシベル 走行中の自動車内
普通の会話
デパート店内
50 デシベル 家庭用エアコンの室外機
静かな事務所の中
40 デシベル 閑静な住宅地の昼
図書館内
30 デシベル 深夜の郊外
鉛筆での執筆音
20 デシベル 木の葉の触れ合う音
雪の降る音

参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」

 
平常時は「サーッ」という排気音がかすかに聞こえる程度(耳を近づけて聞こえる程度)ですが、ほぼ無音といって良いくらい静かです。

高負荷時は「ウーッ」というモーター音が大きくなりますが耳ざわりに感じるほどではありません。負荷状況にかかわらず駆動音が気になることはないと思います。

なお、負荷低減後に駆動音がアイドル時の状態に戻るまでの時間は、バランスモードの場合 2~3分くらい、最適なパフォーマンスでは 3~4分くらいです。

※駆動音は使用環境やパソコンの負荷状況により変動します。

 

パーツ温度のチェック

パーツ温度については、下記を実施中の CPU の動作周波数(クロック)と温度を計測・評価します。

・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 Multi Core」10分間実行中

※電源モードを「バランス」に設定して計測

※計測時の室温:25℃

パーツ温度と動作周波数(その1)
CPU ベンチマーク実行中

CPU の温度が 90℃くらいに達するとパフォーマンスを抑えめするように制御されています。

高負荷な状態が長時間続く処理ではパフォーマンスが制限されるかもしれませんが、超小型な筐体だけに致し方なしといえるでしょう。

なお、サーマルスロットリングは発生していませんでした。サーマルスロットリングは、いわゆる熱暴走を防止し熱によるパーツのダメージを未然に防ぐ機能です。

 

Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測

Windows の起動時間、再起動時間、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。

起動 再起動 シャットダウン
1回目 17.6秒 43.8秒 10.1秒
2回目 17.9秒 44.1秒 9.7秒
3回目 17.8秒 44.2秒 10.5秒
4回目 18.2秒 43.6秒 9.8秒
5回目 18.1秒 43.6秒 9.6秒
平均 17.9秒 43.9秒 9.9秒

実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows の更新など使用状況により時間は変動するので参考値としてください。

 

同梱品

本体ほか同梱品一式です。

本体ほか一式

同梱品リスト
・HP Elite Mini 805 G8 本体
・電源アダプター
・電源コード
・タワースタンド
・USBキーボード
・USBマウス
・ドキュメント類

なお、同梱されているキーボードとマウスの概要は以下のとおり。

キーボードレイアウト
キーボードはテンキー付きの標準レイアウト

キーボード傾き
キーボードの傾きは2段階で変更可能

マウス
マウスはホイール付き(ホイールクリック機能はない)

マウスのサイズ(イメージ)
マウスは手のひらにフィットするサイズ

 

まとめ

以上、HP Elite Mini 805 G8 のレビュー記事をお届けしました。

HP Elite Mini 805 G8 の処理性能は、オフィスソフトやオンライン会議など一般的な使いかたならちょうど良く、パフォーマンスも快適に使うことができます。

旧世代のプロセッサーを搭載しているぶん、価格はお手頃でコスパ的にも良好です。

超小型で省スペースに設置できて実用性にもすぐれており、デスクのスペースを有効に活用したいオフィス作業などにおすすめのモデルといえるでしょう。

高評価のポイント

  • 超小型で省スペースに設置できるのでデスクのスペースを有効に活用できる
  • 旧世代のプロセッサーでもオフィスソフトやオンライン会議などにはちょうど良い処理性能
  • メモリとSSD の増設がかんたんで、容易にアップグレードできる
  • ちょうど良い処理性能とお手頃価格でコスパ良好

気をつけておきたいところ

  • 高負荷な状態が長時間継続する処理は苦手な場合あり

 
ラインナップしているモデルや価格、キャンペーンなど最新情報は日本HP直販サイト「HP Directplus」をご確認ください。

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HP Elite Mini 805 G8
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※HP Elite Mini 805 G8 は法人向けモデルですが、個人ユーザーや SOHO、フリーランスのユーザーも購入できます。

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