HP OmniBook Ultra Flip 14-fh (2024年モデル) レビュー:圧倒的な所有満足度を得られる14型コンバーチブルノート

 

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貸出機材提供:株式会社日本HP

正面斜め(背景付き)

日本HP が販売する HP OmniBook Ultra Flip 14-fh (以下、OmniBook Ultra Flip 14 と記載)は、インテル Core Ultra プロセッサー(シリーズ2)を搭載した 14型コンバーチブルノートパソコンです。

進化した AI対応プロセッサーの搭載により、高い処理性能でパフォーマンスも快適です。とくにグラフィックス性能が大幅に向上している点は着目しておきたいところ。

Spectre x360 14-eu の後継機として完成度が高められ、圧倒的な所有満足度を得られるデバイスに仕上げられています。

■HP OmniBook Ultra Flip 14-fh の特徴

  • インテル Core Ultra プロセッサー(シリーズ2)を搭載
  • 洗練された高級感あるデザイン
  • スリム&コンパクト&そこそこ軽量
  • ノートブック、タブレット、テント、スタンドなどスタイル自在に使える
  • 鮮明な映像と没入体験が得られる 2.8K OLED(有機EL)ディスプレイ
  • 9MP IRカメラ (約900万画素) と Poly Camera Pro による AIベースのプレミアムなオンラインコミュニケーションが可能
  • Poly によってサウンドチューニングされた Poly Studio クアッドスピーカー搭載
  • 顔認証カメラと指紋センサーを標準搭載
  • プライバシーカメラスイッチ&マイクミュートボタンで素早くプライバシーを保護できる
  • HP MPP2.0 アクティブペンを同梱(一部モデルを除く)
  • 長時間駆動可能なバッテリー

レビューではメーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。

テントスタイル(背景付き)

レビューは 2025年1月18日時点の内容です。

 

スペック構成

OmniBook Ultra Flip 14 のおもなスペックは以下のとおり。

シリーズ名 HP OmniBook Ultra Flip 14-fh0000 シリーズ
本体カラー イクリプスグレー
OS Windows 11 Home
プロセッサー ■インテル Core Ultra 5 プロセッサー 226V
■インテル Core Ultra 7 プロセッサー 258V
■インテル Core Ultra 9 プロセッサー 288V
メモリ ■16GB オンボード (LPDDR5x-8533MT/s)
■32GB オンボード (LPDDR5x-8533MT/s)
ストレージ ■1TB SSD (PCIe Gen4 NVMe M.2)
■2TB SSD (PCIe Gen4 NVMe M.2)
ディスプレイ 14.0インチ・2.8K ブライトビュー・OLEDタッチディスプレイ (テュフ・ラインランド Eyesafe認定ディスプレイ)
※最大解像度 2880×1800, アスペクト比 16:10, 輝度 400nit, リフレッシュレート 48~120Hz, 色域 DCI-P3 100%
グラフィックス ■Intel Arc グラフィックス 130V (Core Ultra 5 内蔵)
■Intel Arc グラフィックス 140V (Core Ultra 7 / 9 内蔵)
ワイヤレス IEEE 802.11be (Wi-Fi 7)、 Bluetooth 5.4
Webカメラ 9MP IR カメラ (約900万画素)
オーディオ Poly Studio クアッドスピーカー、内蔵デュアルマイク
バッテリ駆動時間 最大 20時間
本体サイズ(W×D×H) 約 313×216×14.9 mm (突起部を除く)
本体質量 約 1.34 kg

 
OmniBook Ultra Flip 14 は、CPU/メモリ/ストレージ/グラフィックスのスペック構成により「スタンダードモデル」「パフォーマンスモデル」「スプリームモデル」の3モデルがラインナップしています。

■スタンダードモデル
Core Ultra 5 226V/16GBメモリ/1TB SSD/Intel Arc グラフィックス 130V

■パフォーマンスモデル
Core Ultra 7 258V/32GBメモリ/1TB SSD/Intel Arc グラフィックス 140V

■スプリームモデル
Core Ultra 9 288V/32GBメモリ/2TB SSD/Intel Arc グラフィックス 140V

 
なお、OmniBook Ultra Flip 14 は Spectre x360 14-eu の後継機種として投入されています。Spectre x360 14-eu から変更・アップグレードされた おもなスペックは以下のとおり。

スペック項目 OmniBook Ultra Flip 14
(レビュー機)
Spectre x360 14-eu
本体カラー イクリプスグレー アッシュブラック
OS Windows 11 Home Windows 11 Pro
プロセッサー ■インテル Core Ultra 5 プロセッサー 226V
■インテル Core Ultra 7 プロセッサー 258V
■インテル Core Ultra 9 プロセッサー 288V
■インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125H
■インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H
メモリ ■16GB オンボード (LPDDR5x-8533MT/s)
■32GB オンボード (LPDDR5x-8533MT/s)
■16GB オンボード (6400MHz, LPDDR5x)
■32GB オンボード (6400MHz, LPDDR5x)
ストレージ ■1TB SSD (PCIe Gen4 NVMe M.2)
■2TB SSD (PCIe Gen4 NVMe M.2)
■512GB SSD (PCIe Gen4x4 NVMe M.2)
■1TB SSD (PCIe Gen4x4 NVMe M.2)
ディスプレイ 14.0インチ・2.8K ブライトビュー・OLEDタッチディスプレイ (テュフ・ラインランド Eyesafe認定ディスプレイ)
※最大解像度 2880×1800, アスペクト比 16:10, 輝度 400nit, リフレッシュレート 48~120Hz, 色域 DCI-P3 100%
14.0インチ・2.8K ブライトビュー・OLEDタッチディスプレイ (アンチリフレクションコーティング仕様、テュフ・ラインランド Eyesafe認定ディスプレイ)
※最大解像度 2880×1800, アスペクト比 16:10, 輝度 400nit, リフレッシュレート 120Hz, 色域 DCI-P3 100%
グラフィックス ■Intel Arc グラフィックス 130V (Core Ultra 5 内蔵)
■Intel Arc グラフィックス 130V (Core Ultra 7 / 9 内蔵)
Intel Arc グラフィックス
ワイヤレス IEEE 802.11be (Wi-Fi 7)、 Bluetooth 5.4 IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6E)、Bluetooth 5.3
カメラ 9MP IR カメラ (約900万画素)(プライバシーシャッターは手動スライド式) HP Wide Vision 9MP IR カメラ (約900万画素)(プライバシーシャッターはファンクションキー押下)
オーディオ Poly Studio クアッドスピーカー(底面左右に2基ずつ)、内蔵デュアルマイク Poly Studio クアッドスピーカー(キーボード左右+底面前面側左右)、内蔵デュアルマイク
バッテリー駆動時間 最大 20時間 (HP独自の測定法) 最大 13時間 (MobileMark 25に準拠した測定法)
本体サイズ(W×D×H) 約 313×216×14.9 mm (突起部を除く) 約 313×220×16.9 mm (突起部を除く)
本体質量 約 1.34 kg 約 1.44 kg

 
詳しいスペックや価格などの最新情報は日本HP公式サイトをご確認ください。

真正面

HP OmniBook Ultra Flip 14-fh
(2024年モデル)

税込 19万円台から

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外観チェック

洗練された高級感あるデザイン

OmniBook Ultra Flip 14 は高級感あるデザインで、前モデルの Spectre x360 14-eu から より洗練されています。

正面左振り

背面左振り

洗練された高級感あるデザインは他の機種を圧倒しており、とにかくカッコいいです。

本体のカラーは「イクリプスグレー」。グレーと言いつつも、ブラックに近い濃い目の色合いです。

天面真上

天面斜め

天面半開き
スタイリッシュなフォルム

天面の中央に「hpスラッシュロゴ」、ヒンジ部分に「OmniBook」のブランドロゴを配置。

ロゴ
hpスラッシュロゴ と OmniBookロゴがアクセント

手触り感は「サラサラ」しており質感は良好です。指紋や皮脂の跡は目立ちにくいですが、気温や空気の乾燥度合いによって異なるかもしれません。ただ、汚れが気になったときは柔らかいクロスなどでかんたんにふき取れます。

ちなみに、HPはサスティナビリティにも注力しており、リサイクルアルミニウムやリサイクルプラスチックを採用したパソコン製品を投入しています。本機種もリサイクルアルミニウムやリサイクルプラスチックなどサステナブルな素材を随所に使用していますが、高級なイメージを損なうことなくデザインされています。

 
本体はスリム。持ち歩く際にバッグへの出し入れもスムーズにできます。

スリムボディ(手前側)

スリムボディ(背面側)

スリムボディ(手持ち)
本体はスリム

 
底面カバーは「ユニボディ」の構造。継ぎ目のないシンプルデザインで剛性にもすぐれています。

底面真上

底面斜め

ゴム足は前面側左右に2箇所と背面側左右にまたがるゴム足の合計3箇所に実装。しっかりとしたゴム足で本体の安定感は良好です。

なお、排気口はヒンジのあいだに実装されています。

排気口と吸気口
吸気口(底面カバー側)と排気口

背面側のゴム足は排気口から出された温かい空気が再び吸気口に入り込むのを防ぐ役割も兼ねています。これにより本体内部の効果的な冷却が期待できます。

吸気口
温かい空気は背面側に排出される

 

スタイル自在に使える

OmniBook Ultra Flip 14 は天面を回転させることでスタイル自在に使えます。

スタイル1
ノートブック

スタイル2
スタンド

スタイル3
テント

スタイル4
タブレット

スタイル5
フラット(画面共有に便利)

天面は回転しやすくスムーズにスタイルを変更することができます。

 

インターフェースは Type-C と オーディオジャックのみ

OmniBook Ultra Flip 14 に実装されているインターフェースは Type-C と オーディオジャックのみです。

インターフェース(左側面)

左側面

①USB Type-C 10Gbps (Power Delivery、DisplayPort 1.4a、電源オフUSBチャージ機能対応)

②ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート

インターフェース(右側面)

右側面

③Thunderbolt 4 with USB Type-C 40Gbps (Power Delivery、DisplayPort 2.1、電源オフUSBチャージ機能対応) × 2

USB Type-A による周辺機器の接続や HDMIポートを使った外部モニターへの映像出力、SDカードへのアクセスなどポートを拡張するときは USB Type-C ハブを用意してください。

なお、USB Type-C (Thunderbolt 4 含む) ポートの対応についての検証結果は以下のとおり。

■USB Type-C 対応表(3ポート共通、当サイトの検証結果)

映像出力 〇 (4K出力可能)
PD充電器(30W)
PD充電器(45W)
PD充電器(65W)

 

Poly Studio クアッドスピーカーを搭載

スピーカーは Poly Studio クアッドスピーカーを搭載。スピーカーは 底面部左右に2基ずつ実装されています

スピーカー(その1)
スピーカーは底面左右に2基ずつ実装

スピーカー(その2)
スピーカーの拡大写真

Poly Studio クアッドスピーカーの音質は、低音域から高音域まで広い音域をカバーし高音質です。

 

顔認証カメラと指紋センサー搭載

OmniBook Ultra Flip 14 は、顔認証カメラと指紋センサーを標準搭載しています。

顔認証
顔認証でサインイン

指紋認証
指紋認証でサインイン

顔認証と指紋認証は併用が可能で、認証精度はいずれも良好です。Windows へのサインインもスムーズです。

指紋センサーは電源ボタンに内蔵されておりパワーオンと同時に指紋を読み込むことができます。サインイン画面で再度指紋センサーにタッチする必要はなく、そのまま Windows にサインインできます。

電源ボタン
指紋センサーは電源ボタンに内蔵

指紋登録されていない指で電源オンしたときはサインイン画面での認証が必要ですが、顔認証情報を登録しておけば顔認証でサインインできます。

また、カメラには「プライバシーシャッター」が付いています。

カメラシャッター
上の画像:シャッターを開いてカメラ有効
下の画像:シャッターを閉じてカメラを遮断

シャッターはスライド式(手動)ですがスムーズなスライドが可能。オンライン会議などで こちらの光景を見られたくないときもスムーズに操作できます(切替スイッチはカメラの上側)。

ちなみに、プライバシーシャッターでカメラを閉じていると顔認証機能は使えません。サインインするときはプライバシーシャッターを開くか PINコードやパスワードを入力してください。

 

存在検知機能を搭載

OmniBook Ultra Flip 14 は、存在検知機能(プレゼンスセンシング)を搭載しています。

プレゼンス センシング
存在検知の設定

プレゼンス センシング
存在検知の詳細設定画面

プレゼンスセンシングは、離着席時にパソコン画面を自動でロック/解除できる機能です、顔認証情報を登録しておけば着席時に自動で顔認証機能が起動しそのままサインインできます。

実際に使ってみましたが、とても便利な機能で利便性を実感できました。顔認証カメラ/指紋センサーとあわせて使うことでプライバシーやセキュリティの強化にも役立ちます。

 

高解像度カメラと AIベースのオンラインコミュニケーション

OmniBook Ultra Flip 14 は 約900万画素の高精細 カメラにくわえ、AIによるカメラ機能拡張アプリ Poly Camera Pro がインストールされています。

ビデオコントロール
Poly Camera Pro
(付属ソフトウェア「myHP」から実行できる)

Poly Camera Pro には、フレーミング機能や背景の明るさを調整できる機能、背景ぼかし/画像埋め込み機能などオンラインコミュニケーションをアシストしてくれる便利な機能が組み込まれています。Windows スタジオ エフェクトの機能が強化されており、とくに自動フレーミングの反応がすこぶる優秀です。

また、マイクはディスプレイの上面に実装されており 周囲 360度の集音が可能です。これなら一人から複数メンバーのオンライン会議にも対応できそうです。

マイク
マイクの実装位置

 

スリムでそこそこ軽量!持ち歩きもラクにできる

本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。

本体の大きさイメージ

本体の大きさは A4サイズより一回り大きいくらいでコンパクトです。

本体を閉じたときの高さのイメージは以下のとおり。

本体の高さ
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)

本体の高さは実測で 約18(最厚部)mm。最厚部でも CDケース 2枚より薄くてスリムです。

本体や電源アダプターなど質量の実測値は以下のとおり。

重量の実測

・本体:1,327g
・電源アダプター:206g
・電源コード:105g

1kgくらいのモバイルノートにくらべれば本体は少し重さはありますが、このくらいの質量なら持ち歩きもラクにできそうです。

本体の重量感

電源アダプターの最大出力は 65W。その大きさは手のひらに収まるくらいのサイズです。

電源アダプターの大きさ比較

電源アダプターの大きさ実測

 

ディスプレイのチェック

高輝度&広色域 OLED(有機EL)ディスプレイ

レビュー機のディスプレイは SAMSUNG製の OLED(有機EL)パネルが採用されています[型番:SDC41AA]。

ディスプレイに描画される映像は高精細で自然な色合いです。とくに、OLED パネルはコントラスト比が高く、黒をより黒く表現できるため映像全体を鮮明に描画できるメリットがあります。

描画イメージ(気球)
画像の表示例(その1)

描画イメージ(紅葉)
画像の表示例(その2)

描画イメージ(テキスト)
テキストの表示例

描画イメージ(テキスト拡大)
テキスト表示を拡大

トーンカーブは少しうねっていますが RGBともに 45度に近い直線です。色調バランスは良好です。

トーンカーブ
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)

輝度はディスプレイの明るさ設定 100 のとき「364 nit(実測値)」と高輝度です。実際に見ても とても明るく、屋外のように周囲が明るい環境で使っても画面が見えにくく感じることはないと思います。

色域の計測結果は以下のとおり。

色域
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)

規格 カバー率
sRGB 100.0% 155.0%
Adobe RGB 97.3% 114.9%
DCI-P3 99.9% 114.2%

広色域で色再現性にもすぐれています。写真編集などシビアな色再現が必要な作業にもしっかり対応できます。

また、OmniBook Ultra Flip 14 には用途に合わせて色域を最適化できるカラープロファイルが組み込まれています。シビアな色再現が必要なときに活用してみてください。

※上記の色域計測は Default のプロファイルで実施しています。

カラープロファイル
カラープロファイル

 

狭額縁ベゼルで画面周りスッキリ

ベゼルは狭額縁です。

狭額縁ベゼル

とくに、左右のベゼルは鉛筆の太さより とても細く、画面周りは全体的にスッキリとしています。

 

映り込みは映像の色味によって気になるかも

OmniBook Ultra Flip 14 のディスプレイはブライトビュー(光沢)です。

画面映り込み(その1)

画面映り込み(その2)

上記写真のとおり、映像の色味によっては映り込みが気になるかもしれません。(とくに暗い映像のときは映り込みを感じるかも)

 

広い視野角

視野角をチェックします。

正面
正面

右側 ディスプレイ面から30度の角度
右側 ディスプレイ面から30度の角度

上側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度

水平方向、垂直方向ともに視野角は広いです。斜めから見てもはっきりとした映像を確認できます。

 

キーボード&タッチパッドのチェック

タイピングしやすいキーボード

OmniBook Ultra Flip 14 のキーボードレイアウトは標準的です。

キーボードレイアウト

キーに印刷されている英数字が大きく中央に配置しているところもポイント。すっきりと見えて視認性も良好です。

キーに印刷されている英数字

キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は実測で およそ19mm(仕様も 19 mm)。フルサイズキーボードと同等のキーピッチで窮屈な感じはありません。

キーボードに両手を置いたときのイメージ

キートップの表面は中央部分が少しへこんでいます。少しツルツルした感触で指先のタッチ感も良好です。

キートップ

キーストロークの仕様は 約1.0mm と少し浅め。ただ、数字ほどの浅さは感じません。

キーストローク
タイプ音は「タクタク」という音。音の大きさはフツウ。

深めのストロークが好みのユーザーは初めのうち違和感があるかもしれませんが、キーを押し込む強さや押し込んだあとの跳ね返りの感覚は良好です。

キーストロークは少し浅めですが、タイピングしやすいキーボードです。

 

Copilotキー搭載

OmniBook Ultra Flip 14 には「Copilotキー」が搭載されています。

Copilotキー
矢印の指すキーが Copilotキー

Copilotキーを押すと Microsoft の AIアシスタントをすばやく起動することができます。

AIアシスタント起動
Copilotキーを押すだけで AIアシスタントが起動

Copilot はとても便利な機能で、ユーザーの質問に対して適切な回答を返してくれます。また、Copilot は日々進化しており、会話形式の質問のほかキーワードを羅列するだけでも適切な回答を返してくれます。

 

キーボードはバックライト内蔵

キーボードはバックライトを内蔵しています。

キーボードバックライト

キーボード・バックライトの明るさは切り替え可能です。

[F5]キー押下:点灯(明)→点灯(暗)→オフ

 

質感のよいパームレスト

パームレストはサラサラとした感触で上質感があります。

パームレスト

指紋や皮脂の跡は目立ちにくいです。汚れが気になったとしても天面と同様に柔らかいクロスなどでかんたんにふき取れます。

 

なめらかなスベリで反応の良いタッチパッド

タッチパッドはツルツルした感触でスベリはなめらかです。

タッチパッドのサイズ感
タッチパッドのサイズ感

大きいサイズで扱いやすく、ジェスチャー操作もスムーズです。

 

アクティブペンのチェック

OmniBook Ultra Flip 14 に同梱されているアクティブペンは「HP リチャージャブル MPP2.0 アクティブペン (ブラック)」です。

※スタンダードモデルにアクティブペンは同梱されません。必要な場合はカスタマイズで追加できます。

アクティブペン

アクティブペンは筆圧検知(4096段階)に対応しており書き心地は良好です。ペン先の動きはなめらかで気軽にメモをとったりイラストやデッサンなど幅広く活用できます。

ペンの使用イメージ
イラストも描きやすい

なお、アクティブペンは充電式です。

アクティブペンの充電
充電中はペン上部のLEDがオレンジに点灯
充電完了すると白色点灯に切り替わる

充電用のポートは USB Type-C で電源アダプターやPD充電器から充電できます。

アクティブペンの充電用ポート
ペンの上部をスライドさせればポートが出てくる

ちなみに、アクティブペンは、キーボード右側にマグネット式でくっつけられます。

アクティブペンは本体にくっつく

マグネットの強度は意外に強く、ペンを近づけると「ガチャン」という感じでくっつきます。

 

ベンチマークによる性能評価

ベンチマークでは OmniBook Ultra Flip 14 の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。

レビュー機の基本スペック

CPU インテル Core Ultra 7 プロセッサー 258V
メモリ 32GB オンボード (LPDDR5x-8533MT/s)
ストレージ 1TB SSD (PCIe Gen4 NVMe M.2)
グラフィックス Intel Arc グラフィックス 140V

評価に使用したベンチマークは以下のとおりです。

評価項目 使用するベンチマーク
CPU性能 CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
グラフィック性能 3DMark Time Spy
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ストレージ性能 CrystalDiskMark
総合的なパフォーマンス PCMark 10
バッテリー BatteryInfoView(バッテリー残量測定用)

なお、ベンチマークの実行にあたっては付属のソフトウェア「myHP」のシステム制御/パフォーマンスのコントロールを「Smart Sense」(初期設定)と「パフォーマンス」の2モードそれぞれで実施しています。

※myHP のパフォーマンスのコントロールは、Windows のコントロールパネル[電源オプション]の電源プランや[電源とバッテリー]の電源モードの設定よりも優先されます。

システム制御
パフォーマンスのコントロール

パフォーマンスのコントロールで設定可能な各モードの説明は以下のとおり。

モード 説明
Smart Sense 使用中のアプリ、パソコンの位置、バッテリーの状態に基づいてパフォーマンス/ファン速度/温度を最適化し、システムを自動的に調整する。
バランス ファン速度/パフォーマンス/温度のバランスを自動調整して動作する。
クール デバイスを触ったときに温かく感じる場合に最適なモード。ファン速度を上げ CPUパフォーマンスを下げてデバイスを冷却する。
パフォーマンス CPUパフォーマンスを上げてファン速度も上げる。
省電力機能 CPUパフォーマンスを下げて消費電力を抑えバッテリー持続時間を長くする。バッテリー駆動時のみ設定できる。
静か CPUパフォーマンスを下げてファンは最低速度で動作する。

 

CPU性能

CPU性能は CINEBENCH R23(マルチコア/シングルコア)と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。

評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。

・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H

・インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125H

・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155U

・インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125U

・インテル Core i7-1360P プロセッサー

・インテル Core i5-1340P プロセッサー

・インテル Core i7-1355U プロセッサー

・インテル Core i5-1335U プロセッサー

・AMD Ryzen 7 8840HS プロセッサー

・AMD Ryzen 7 8840U プロセッサー

・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー

・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー

※当サイトで計測したスコアの平均値

 

CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]

CINEBENCH R23 (マルチコア)
Core Ultra 7 155H
12915 pts
Ryzen 7 8840HS
12647 pts
Ryzen 7 8840U
12259 pts
Core Ultra 7 258V(レビュー機/パフォーマンス)
10464 pts
Core i7-1360P
10095 pts
Core Ultra 5 125H
9920 pts
Core Ultra 7 258V(レビュー機/Smart Sense)
9582 pts
Ryzen 7 7730U
9117 pts
Core Ultra 7 155U
8991 pts
Core i5-1340P
8551 pts
Ryzen 5 7530U
7627 pts
Core i7-1355U
7342 pts
Core i5-1335U
6875 pts
Core Ultra 5 125U
6508 pts

 

CINEBENCH R23 (シングルコア)
Core Ultra 7 258V(レビュー機/パフォーマンス)
1881 pts
Core Ultra 7 258V(レビュー機/Smart Sense)
1867 pts
Core i7-1355U
1750 pts
Core i7-1360P
1732 pts
Ryzen 7 8840HS
1725 pts
Core Ultra 7 155U
1714 pts
Ryzen 7 8840U
1713 pts
Core Ultra 7 155H
1695 pts
Core Ultra 5 125H
1661 pts
Core Ultra 5 125U
1564 pts
Core i5-1335U
1546 pts
Core i5-1340P
1534 pts
Ryzen 7 7730U
1431 pts
Ryzen 5 7530U
1419 pts

 

CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]

CPU Mark (PassMark PerformanceTest)
Core Ultra 7 155H
26117
Ryzen 7 8840U
25969
Ryzen 7 8840HS
25442
Core Ultra 7 258V(レビュー機/パフォーマンス)
22078
Core Ultra 5 125H
21632
Core Ultra 7 258V(レビュー機/Smart Sense)
20731
Core i7-1360P
20651
Core Ultra 7 155U
19132
Ryzen 7 7730U
18677
Core i5-1340P
16650
Core i7-1355U
16487
Ryzen 5 7530U
15930
Core Ultra 5 125U
15296
Core i5-1335U
14508

 
レビュー機の CPU スコアはそれほど高くないように見えますが、Core Ultra V プロセッサー(シリーズ2)はシリーズ1 の Core Ultra 7 155H や Core Ultra 5 125H よりも低消費電力です。

低消費電力のプロセッサーながら、そこそこ高いスコアが出ている点は着目しておきたいところ。パフォーマンスと消費電力のバランスが最適化されているといえます。

性能的にも、一般的な使いかた(オフィスソフト・メール・ネット検索・オンライン会議など)はもちろんのことクリエイティブ作業など負荷の高い作業まで快適にこなすことができるレベルです。

 

グラフィック性能

グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。

評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。

・インテル Arc グラフィックス(Core Ultra 7 155H搭載機)

・インテル Arc グラフィックス(Core Ultra 5 125H搭載機)

・インテル グラフィックス(Core Ultra 7 155U搭載機)

・インテル グラフィックス(Core Ultra 5 125U搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1360P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1340P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1355U搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1335U搭載機)

・AMD Radeon 780M グラフィックス(Ryzen 7 8840HS搭載機)

・AMD Radeon 780M グラフィックス(Ryzen 7 8840U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 7730U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 7530U搭載機)

※当サイトで計測したスコアの平均値

 

3DMark Time Spy

Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。

3DMark Time Spy
インテル Arc 140V(レビュー機/パフォーマンス)
4306
インテル Arc 140V(レビュー機/Smart Sense)
4169
インテル Arc(Core Ultra 7 155H)
3573
インテル Arc(Core Ultra 5 125H)
3119
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840HS)
2857
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840U)
2790
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U)
2115
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U)
2049
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
1911
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
1691
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
1545
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
1354
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
1312
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
1255

 

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ
インテル Arc 140V(レビュー機/パフォーマンス)
11753
インテル Arc 140V(レビュー機/Smart Sense)
11719
インテル Arc(Core Ultra 7 155H)
8283
インテル Arc(Core Ultra 5 125H)
7216
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840HS)
6478
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840U)
6193
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
6051
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
5316
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U)
5216
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
5072
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U)
4505
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
4204
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
3831
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
3662

※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施

 

ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXV
インテル Arc 140V(レビュー機/パフォーマンス)
8794
インテル Arc 140V(レビュー機/Smart Sense)
8570
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840HS)
6419
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840U)
5665
インテル Arc(Core Ultra 7 155H)
5636
インテル Arc(Core Ultra 5 125H)
5176
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
4225
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
3848
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U)
3820
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
3608
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
3451
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U)
3282
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
3103
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
2930

※軽量品質/解像度 1280×720 で実施

 
レビュー機のスコアは内蔵グラフィックスとしては非常に優秀で、ほかの内蔵グラフィックスを圧倒しています。

とくに、シリーズ1 の Core Ultra 7 155H や Core Ultra 5 125H の内蔵グラフィックスの性能から大きく向上している点は着目しておきたいところ。

写真・動画編集などクリエイティブ作業はもちろんのこと、ライトなゲームプレイも快適なパフォーマンスで楽しめるくらいの性能レベルです。

 

ストレージ性能

レビュー機に搭載されている SSD は 容量 1TB で PCIe Gen4 NVMe 対応です。ストレージ情報は以下のとおり。

CrystalDiskInfo
ストレージ情報
(シリアルナンバーは隠しています)

ストレージ性能は、CrystalDiskMark を使用しデータ転送速度を計測・評価します。

データ転送速度
ストレージのデータ転送速度

※パフォーマンスのコントロールを「Smart Sense」に設定して計測した結果。「パフォーマンス」モードでの計測結果も同等です。

計測結果は優秀です。

レビュー機のストレージは PCIe Gen4x4 NVMe の SSD を搭載していることから体感的にも爆速です。

 

総合的なパフォーマンス

PCMark 10 を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。

評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。

・HP Spectre x360 14-eu

・HP Envy x360 14-fa

・Yoga 7 2-in-1 Gen 9

※当サイトで計測したスコア(パフォーマンスモードに相当した設定でのスコア)

おもなスペックは以下のとおり。

スペック OmniBook Ultra Flip 14
(レビュー機)
Spectre x360 14     Envy x360 14       Yoga 7 2-in-1     
CPU インテル Core Ultra 7 258V インテル Core Ultra 7 155H AMD Ryzen 7 8840HS AMD Ryzen 7 8840HS
メモリ 32GBメモリ 32GBメモリ 32GBメモリ 32GBメモリ
ストレージ 1TB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe)
グラフィックス Intel Arc 140V Intel Arc AMD Radeon 780M AMD Radeon 780M

 

ベンチマーク結果は以下のとおり。

Essentials
OmniBook Ultra Flip 14(Smart Sense)
9387
OmniBook Ultra Flip 14(パフォーマンス)
9367
Spectre x360 14
9707
Envy x360 14
9647
Yoga 7 2-in-1
11017
目標値
4100
Productivity
OmniBook Ultra Flip 14(Smart Sense)
10425
OmniBook Ultra Flip 14(パフォーマンス)
9244
Spectre x360 14
9875
Envy x360 14
9719
Yoga 7 2-in-1
10000
目標値
4500
Digital Contents Creation
OmniBook Ultra Flip 14(Smart Sense)
9276
OmniBook Ultra Flip 14(パフォーマンス)
9754
Spectre x360 14
8682
Envy x360 14
8436
Yoga 7 2-in-1
8903
目標値
3450
Gaming
OmniBook Ultra Flip 14(Smart Sense)
7241
OmniBook Ultra Flip 14(パフォーマンス)
7300
Spectre x360 14
6581
Envy x360 14
5785
Yoga 7 2-in-1
6400

※テスト項目説明

・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)

・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)

・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)

・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)

※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア

 
レビュー機のスコアは優秀です。

とくに、グラフィックス性能の大幅な向上が、クリエイティブテストやゲーミングテストの優秀なスコアにつながっていることが分かります。

高いレベルで性能バランスにもすぐれており、さまざまなシーンにおいて快適でパワフルなパフォーマンスが期待できるでしょう。

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バッテリー

バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。

※パフォーマンスのコントロールを「Smart Sense」に設定して計測

■駆動時間の測定条件

・無線LANでインターネットに接続

・YouTubeを全画面で連続再生

・画面の明るさ:最大レベル

・音量:最大レベル

■充電時間の測定条件

・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態

・電源アダプターを接続し Windows を起動

・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態

※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。

 
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。

バッテリー駆動時間 12時間 1分
バッテリー充電時間
(50%までの充電時間)
34分
バッテリー充電時間
(80%までの充電時間)
1時間 0分
バッテリー充電時間
(100%までの充電時間)
2時間 5分

 
バッテリーを多く消費する条件のなかで 12時間使うことができれば十分といえるでしょう。バッテリー駆動で使用するときは画面の明るさを調整するなどバッテリー消費を抑える使いかたをすれば、バッテリー駆動時間をさらに伸ばすこともできます。

急速充電に対応していることも好印象です。バッテリー残量が少ないときでも短時間の充電で長い時間バッテリーで使うことができれば、よりアクティブに使えるメリットがあるからです。

なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するため参考値としてください。

 

クリエイティブ性能の評価

クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。

評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した比較対象機種の処理時間と比較します。

・HP Spectre x360 14-eu

・HP Envy x360 14-fa

・Yoga 7 2-in-1 Gen 9

※当サイトで計測した処理時間(パフォーマンスモードに相当した設定での処理時間)

 

RAWデータ現像

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア

Adobe Photoshop Lightroom

Adobe Photoshop Lightroom Classic

■条件等

・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し

・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)

・プリセット等 編集は適用しない

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

■処理結果

Lightroom
OmniBook Ultra Flip 14(Smart Sense)
22秒2
OmniBook Ultra Flip 14(パフォーマンス)
20秒5
Spectre x360 14
21秒6
Envy x360 14
16秒8
Yoga 7 2-in-1
18秒9
Lightroom Classic
OmniBook Ultra Flip 14(Smart Sense)
20秒8
OmniBook Ultra Flip 14(パフォーマンス)
20秒4
Spectre x360 14
26秒7
Envy x360 14
21秒4
Yoga 7 2-in-1
16秒9

 

動画エンコード

動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア

CyberLink PowerDirector

■条件等

・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)

・動画再生時間 10分間

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

■処理結果

PowerDirector
OmniBook Ultra Flip 14(Smart Sense)
1分23秒3
OmniBook Ultra Flip 14(パフォーマンス)
1分15秒5
Spectre x360 14
1分19秒2
Envy x360 14
1分14秒6
Yoga 7 2-in-1
1分14秒2

 
レビュー機は、実際のソフトウェアを使ったクリエイティブ性能評価も優秀です。

とくに、レビュー機のディスプレイは高輝度&広色域ディスプレイにくわえ、さまざまな用途に最適化されたカラープロファイルが組み込まれています。写真・動画編集などのクリエイティブ作業にも非常に快適なパフォーマンスで活用できるでしょう。

 

駆動音・表面温度のチェック

駆動音のチェック

駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します。

・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R20 /マルチ Core」実行中

・10分間動画のエンコード処理中

※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)

騒音測定イメージ
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)

■測定結果

モード アイドル状態
(最小音量)
最大音量
下段はピーク時の音量推移
ベンチマーク中 動画エンコード中
Smart Sense 33.9db 36.8db
(36db台)
36.6db
(36db台)
パフォーマンス 33.9db 37.9db
(36~37db)
38.7db
(37~38db)

■騒音の目安

騒音の大きさ 騒音の具体例
60 デシベル 走行中の自動車内
普通の会話
デパート店内
50 デシベル 家庭用エアコンの室外機
静かな事務所の中
40 デシベル 閑静な住宅地の昼
図書館内
30 デシベル 深夜の郊外
鉛筆での執筆音
20 デシベル 木の葉の触れ合う音
雪の降る音

参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」

 
アイドル時は無音で静かです。

高負荷な状態では「サーッ」という排気音が少し大きくなりますが、うるさく感じることはないと思います。

なお、負荷低減後にアイドル時の状態に戻るまでの時間は、モードにかかわらず 2~3分くらいです。

※駆動音は使用環境やソフトウェアなどの動作状況により変動します。

 

表面温度のチェック

表面温度については、下記を実施したときの表面温度を測定し評価します。

・アイドル状態で10分放置後

・Youtube 動画 30分間視聴後

・10分間動画のエンコード実行後

※単位:℃、測定時の室温:25℃

※パフォーマンスのコントロールを「Smart Sense」に設定して計測

※写真の左がキーボード表面、右が底面側の計測結果

■アイドル状態で10分放置

アイドル状態で10分放置の表面温度

■Youtube 動画 30分間視聴後

Youtube 動画 30分間視聴後の表面温度

■10分間動画エンコード実行後

10分間動画エンコード実行後の表面温度

 
高負荷な状態ではキーボード中央寄りの表面温度が上昇しますが、少し温かさを感じる程度でタイピングに影響はありません。

また、パームレストの表面温度は負荷状況にかかわらず本体内部の熱の影響を受けないため、高負荷な状態でタイピングしても不快に感じることはないでしょう。

 

サウンド チェック

OmniBook Ultra Flip 14 は Poly Studio クアッドスピーカーを搭載しています。

Poly Studio ロゴ
Poly Studio のブランドロゴは側面に印刷

また、オーディオコントロール機能は付属のソフトウェア「myHP」に組み込まれています。

サウンドユーティリティソフトオーディオコントロール

オーディオコントロールでは、スピーカー/内蔵マイクのノイズ除去のほか、プリセットによる音質の設定やイコライザーでお好みの音質にチューニングすることができます。

以下は、実際にサウンドを試聴した印象です。

※プリセット「音楽」で試聴(イコライザーはデフォルトのまま)

■スピーカー

・低音域から高音域まで広い音域をカバーし高音質

・音声もはっきり明瞭に聴き取れる

・音量を最大にしても音割れしにくい(コンテンツによる)

■ヘッドホン

・スピーカーと同様に高音質

・周囲の音が遮断されているぶんクリアに聞こえる

 

Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測

Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。

起動 再起動 シャットダウン
1回目 16.9秒 43.0秒 11.8秒
2回目 17.7秒 45.1秒 11.6秒
3回目 16.9秒 44.3秒 11.8秒
4回目 17.2秒 45.2秒 11.3秒
5回目 17.6秒 43.1秒 11.8秒
平均 17.3秒 44.1秒 11.7秒

実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows Update など状態により変動するため参考値としてください。

 

同梱品

OmniBook Ultra Flip 14 の本体ほか同梱品一式です。

同梱品一式

同梱品リスト
・HP OmniBook Ultra Flip 14-fh 本体
・HP リチャージャブル MPP2.0 アクティブペン
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類

 

まとめ

以上、HP OmniBook Ultra Flip 14-fh のレビュー記事をお届けしました。

OmniBook Ultra Flip 14 は、前モデルである Spectre x360 14-eu の高級感あるデザインがさらに洗練され、性能も大きく進化しています。 AI機能も強化・充実しており、さまざまなシーンでシームレスに活用できる実用性にもすぐれています。

性能・デザイン・使いやすさなど、すべてにおいて完成度が非常に高く、まさにコンバーチブルノートの頂点を極めた仕上がりです。多くのユーザーが高い所有満足度を得られるデバイスといえるでしょう。

 

真正面

HP OmniBook Ultra Flip 14-fh
(2024年モデル)

税込 19万円台から

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