HP ProBook 430 G8 は、第11世代インテル Core プロセッサーを搭載した 13.3型モバイルノートPCです。
ビジネス向けノートPC としてのセキュリティと実用性を継承しつつ最新プロセッサーの搭載により性能が大きく進化しています。
薄型&コンパクトなデザインに刷新され持ち運びしやすくなっているところもポイント。
■HP ProBook 430 G8 の特徴
- 第11世代インテル Core プロセッサー搭載
- 軽量&スリム&コンパクトなスタイリッシュデザイン
- 米軍調達基準(MIL-STD-810H)をクリアした堅牢性(頑丈さ)にすぐれたボディ
- 指紋センサーを標準搭載
- プライバシー・シャッターでカメラを遮断できる
- 標準的なレイアウトでタイピングしやすいキーボード
- 最新無線LAN規格 Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)を搭載(オプション)
レビューではメーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
HP ProBook 430 G8 は法人向け PC ですが、個人ユーザーや SOHO、フリーランスのユーザーも購入できます。
【 目 次 】
レビューは 2021年5月7日時点の内容です。
スペック構成
HP ProBook 430 G8 のおもなスペックです。
OS | ■Windows 10 Home(64bit)(日本語) ■Windows 10 Pro(64bit)(日本語) |
CPU | ■インテル Core i3-1115G4 プロセッサー ■インテル Core i5-1135G7 プロセッサー |
メモリ | ■4GB (4GB×1) ■8GB (8GB×1) ■16GB (16GB×1) ※SO-DIMM DDR4-3200、最大32GB |
ストレージ | ■128 GB M.2 SSD(PCIe NVMe) ■256 GB M.2 SSD(PCIe NVMe) ■512 GB M.2 SSD(PCIe NVMe) ■Intel Optane Memory H10 with Solid State Storage(32GB+512GB) ■1TB M.2 SSD(PCIe NVMe) |
ディスプレイ | ■13.3インチワイド(16:9)HD液晶ディスプレイ(非光沢、1366×768ドット、250cd/m2、最大1677万色)、LEDバックライト ■13.3インチワイド(16:9)フルHD液晶ディスプレイ(非光沢、1920×1080ドット、250cd/m2、最大1677万色、IPS方式)、LEDバックライト ※フルHD液晶ディスプレイは Core i5 搭載時のみ選択可能 |
グラフィックス | ■インテル UHD グラフィックス (Core i3 搭載時) ■インテル Iris Xe グラフィックス (Core i5 搭載時) |
ワイヤレス | ■インテル Dual Band Wireless-AC 9560 802.11 a/b/g/n/ac+Bluetooth 5 ■インテル Wi-Fi 6 AX201 a/b/g/n/ac/ax+Bluetooth5 |
WWAN | なし |
カメラ、マイク | 720p HD Webカメラ(固定焦点レンズ)/プライバシーシャッター付き、デュアルマイク |
指紋認証センサー | 搭載 |
バッテリー駆動時間 | 最大約10.3時間 (JEITA測定法 Ver2.0) |
本体サイズ(W×D×H) | 306.9×208.4×17.7 mm(最薄部、突起部含まず) |
本体質量 | 約1.37kg |
■レビュー機の基本スペック
Core i5-1135G7/8GBメモリ/512GB SSD
ランナップしているモデルの詳細スペックや価格は日本HP公式サイトをご確認ください。
HP ProBook 430 G8
税込 6万円台から
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AMD Ryzen 5000 シリーズ プロセッサーを搭載した 13.3型コンバーチブルノートPC のレビュー記事です。
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外観チェック
スリムでスタイリッシュなデザイン
HP ProBook 430 G8 は、スリムでスタイリッシュなデザインです。
法人向けモデルながらスタイリッシュ感にくわえクールな印象もあわせ持つデザインです。
「hp」ロゴと「PROBOOK」がアクセント
表面はサラサラとした感触で上質感があり、本体カラーのシルバーは指紋や皮脂の跡が目立ちにくくスタイリッシュ感をアップさせてくれます。
本体はスリム!
天面のエッジは指がかかりやすい Σ(シグマ)デザインです。
天面を開きやすいシグマ・デザイン
底面部は剛性を重視した「ユニボディ」の構造です。見た目もスッキリしています。
ゴム足は前後に平行して実装。安定感は良好。
HP ProBook 430 G8 がラインナップする「Pro シリーズ」は、米軍調達基準(MIL-STD-810H)をクリアしています。移動中の落下や長時間の振動など、アクティブなビジネスシーンにも耐えられるようにデザインされているところも特徴の一つです。
排気口はヒンジのあいだに実装されています。
本体の左右にモノを置いても排熱で温められることはありません。
必要十分なインターフェース
HP ProBook 430 G8 のインターフェースをチェックします。
左側面のインターフェースなど各部名称です。
①ナノセキュリティ ロック ケーブル用スロット
②USB A 3.1 Gen1
③コンボステレオヘッドフォン/ マイクジャック
④Micro SDカードスロット
Micro SDカードスロットはプッシュロック式です。
MicroSDカードをシッカリと挿し込んだ状態
MicroSDカードを挿入するときは押し込んでロックさせ、取り出すときはもう一度押し込むことでカードが飛び出す構造です。
右側面のインターフェースなど各部名称です。
⑤HDMI
⑥USB A 3.1 Gen1
⑦USB-C 3.1 Gen2 Power Delivery + Display Port
⑧電源コネクター
USB-C コネクタは映像出力や PD充電器に対応しています。
■USB Type-C コネクタ対応表(当サイトの検証結果)
映像出力 | 〇 |
---|---|
PD充電器(30W) | × |
PD充電器(45W) | 〇 |
PD充電器(65W) | 〇 |
なお、純正品以外の PD充電器でも上記のとおり充電は可能ですが、画面右下に以下のメッセージが表示されます。
HP ProBook 430 G8 には、MicroSDカードスロットにくわえビジネスシーンで使用頻度の高い必要なインターフェースが実装されています。
電源ボタンはキーの一部として[delete]キーの左隣りにレイアウトされています。
電源ボタン
使用中に間違って電源ボタンを押しても無反応なので作業中のデータが破棄されることはありません。(ただし長押しは押している時間によってスリープ状態に移行したり強制的に電源オフされるので注意)
スピーカーはキーボードの左右に実装されています。
スピーカーはキーボードの左右に実装
指紋認証でかんたんサインイン
HP ProBook 430 G8 には指紋センサーが搭載されています。
指紋センサーはマスクを着用しているときに便利
認証精度は良好で、指紋センサーにタッチするだけでかんたんに Windows にサインインできます。
プライバシーシャッターでカメラを遮断できる
HP ProBook 430 G8 には、カメラを遮断できる「プライバシーシャッター」が付いています。
上の画像:シャッターが開いてカメラ有効
下の画像:シャッターが閉じてカメラを遮断
カメラの上側に切り替えスイッチがある
シャッターはスライド式(手動)です。オンライン会議などで見られたくないときはシャッターでカメラをふさぐことができます。
軽量&スリム&コンパクトなボディ
本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。
コンパクトな本体
本体は A4サイズと同じくらい。とてもコンパクトです。
本体を閉じたときの高さのイメージです。
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)
本体の高さは実測で 18~20.5mm。最厚部でも CDケース 2枚程度で、実際に手で持ってみてもスリムさがわかります。
スリムなボディ
HP ProBook 430 G8 は 旧モデル(HP ProBook 430 G7)にくらべ、スリム&コンパクト化されています。
本体サイズ(W×D×H) | |
---|---|
旧モデル | 308.5×231×18 mm |
新モデル | 306.9×208.4×17.7 mm |
※公式スペックより抜粋(最厚部、突起部含まず)
本体や電源アダプターなどの重量を実測します。
・本体:1,267g
・電源アダプター:168g
・電源コード:63g
本体はとても軽量で持ち歩きもラクです。
本体は軽い!
重量についても旧モデルから軽量化されています。
本体重量 | |
---|---|
旧モデル | 約1.44kg |
新モデル | 約1.37kg |
※公式スペックより抜粋
電源アダプターの最大出力は 45W。大きさは手のひらサイズです。
ディスプレイのチェック
ディスプレイはフルHDへのカスタマイズがおすすめ
レビュー機のディスプレイは HD解像度のTNパネルです。メールチェックやオフィスソフトなどビジネスで使うぶんには全然問題ないですが、フルHDにくらべると高精細さや発色の面でいまひとつの印象があります。
画像の表示例
テキストの表示例
また、TNパネルは低コストな反面、画面を見る角度によって色味が変わってきます。(一般的には斜めからみたときに白っぽさが強くなる)
以下は色域の計測結果です。
sRGBカバー率 | 62.2% |
---|---|
Adobe RGBカバー率 | 46.3% |
色域は標準的な液晶パネルと同等ですが、TNパネルの特性上、描画される映像の色味はいまひとつ感があります。
上述のとおり、メールチェックやオフィスソフトなどビジネスで使うぶんには全然問題ありませんが、画像のきめ細かさや色味もある程度重視するならならフルHDパネルへのカスタマイズがおすすめです。Core i5-1135G7 搭載時のみカスタマイズ可能ですが追加費用は税込3,300円と比較的安価です。
狭額ベゼル
左右のベゼルは狭額縁です。その幅は鉛筆の太さよりもせまいです。
眼に優しい非光沢液晶
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。
電源オフ時
電源オン時
HP ProBook 430 G8 のディスプレイは非光沢液晶です。映り込みが気になることもなく、眼の負担も軽減できます。
視野角はせまい
視野角をチェックします。
正面
右側 ディスプレイ面から45度の角度
上側 ディスプレイ面から45度の角度
TNパネルのため視野角がせまいです。とくに垂直方向は色味が白っぽく変化していることがわかります。
ディスプレイはフラットまで開くことができる
ディスプレイは 180度フラットになるまで開くことができます。
打ち合わせなどでディスプレイをフラットな角度まで開けば画面共有に便利です。
キーボード&タッチパッドのチェック
標準的なレイアウトでタイピングしやすいキーボード
HP ProBook 430 G8 のキーボードレイアウトは標準的です。
キートップの形状は中央部分が少しへこんでいる感覚があります。サラサラとした感触で指先のフィット感は良好です。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は実測で およそ19mm(仕様では 18.7mm)。
キーストロークはノートパソコンとして平均的な 1.5mm(仕様)。
タイプ音は「タッタッ」という音
音の大きさは普通(うるさくない大きさ)
キーの押し込む強さはちょうど良い感じです。キーを押し込んだ後の適度な反発もあってタイプ感は良好です。
キーボードバックライトは搭載されていない点は残念ですが、それ以上にタイピングしやすいキーボードです。
質感の良いパームレスト
パームレストの感触はサラサラとしており質感も良好です。
天面と同じく指紋や皮脂の跡は目立ちにくいです。
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド
タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプです。
タッチパッドのサイズ感(使いやすいサイズ感)
サラサラとした感触で手触り感も良好、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、HP ProBook 430 G8 の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。
レビュー機の基本スペック
OS | Windows 10 Pro(64bit) |
---|---|
CPU | インテル Core i5-1135G7 プロセッサー |
メモリ | 8GB (8GB×1) DDR4-3200 |
ストレージ | 512GB M.2 SSD (PCIe NVMe) |
グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス |
評価に使用したベンチマークは以下のとおりです。
評価項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest 10)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark FireStrike |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest 10) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core i7-1165G7 プロセッサー
・インテル Core i5-1135G7 プロセッサー
・インテル Core i3-1115G4 プロセッサー
・インテル Core i7-10510U プロセッサー
・インテル Core i5-10210U プロセッサー
・インテル Core i3-10110U プロセッサー
・AMD Ryzen 7 4700U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 4500U プロセッサー
※当サイトで計測したスコアの平均値
HP ProBook 430 G8 には Core i5-1135G7/Core i3-1115G4 を搭載したモデルがラインナップしているほか、旧モデルの HP ProBook 430 G7 では Core i5-10210U/Core i3-10110U を搭載したモデルがラインナップしています。各CPU のパフォーマンスの違いもあわせてご確認ください。
■CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価]
CPU | |
---|---|
Ryzen 7 4700U |
2808 pts
|
Ryzen 5 4500U |
2042 pts
|
Core i7-1165G7 |
2011 pts
|
Core i5-1135G7(レビュー機) |
1841 pts
|
Core i5-1135G7 |
1810 pts
|
Core i7-10510U |
1500 pts
|
Core i5-10210U |
1362 pts
|
Core i3-1115G4 |
1224 pts
|
Core i3-10110U |
895 pts
|
■CPU Mark (PassMark PerformanceTest 10)[CPU性能の総合評価]
CPU Mark | |
---|---|
Ryzen 7 4700U |
15172
|
Core i7-1165G7 |
11695
|
Ryzen 5 4500U |
11071
|
Core i5-1135G7(レビュー機) |
10702
|
Core i5-1135G7 |
10682
|
Core i7-10510U |
8122
|
Core i5-10210U |
7455
|
Core i3-1115G4 |
6702
|
Core i3-10110U |
5533
|
レビュー機の CPU パフォーマンスは優秀です。
平均値相当のスコアで保有している性能をシッカリ引き出しており、ビジネスシーンにおいても たいていの処理なら快適なパフォーマンスで使えます。
グラフィック性能
グラフィックス性能は、DirectX を用いた 3D 性能を計測する定番のベンチマークソフト「3DMark」で評価を行います。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・インテル Iris Xe グラフィックス
(Core i7-1165G7搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス
(Core i5-1135G7搭載機)
・インテル UHD グラフィックス
(Core i3-1115G4搭載機)
・インテル UHD グラフィックス
(Core i7-10510U搭載機)
・インテル UHD グラフィックス
(Core i5-10210U搭載機)
・インテル UHD グラフィックス
(Core i3-10110U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス
(Ryzen 7 4700U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス
(Ryzen 5 4500U搭載機)
※当サイトで計測したスコアの平均値
3DMark FireStrike
3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。
Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Fire Strike | |
---|---|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
3882
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
3126
|
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U) |
2917
|
インテル Iris Xe(レビュー機) |
2458
|
インテル UHD(Core i3-1115G4) |
2333
|
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U) |
2294
|
インテル UHD(Core i7-10510U) |
1177
|
インテル UHD(Core i5-10210U) |
1065
|
インテル UHD(Core i3-10110U) |
836
|
CPU内蔵のグラフィックスは、CPU性能のほかにも搭載されているメモリ容量や構成チャネル(シングル/デュアル)に依存します。
HP ProBook 430 G8 の場合、すべてのモデルでメモリ構成が「シングルチャネル」です。レビュー機のスコアが平均値を下回っているのはシングルチャネル構成が影響しているようです。
シングルチャネル構成でもモバイルノートとして一般的な使い方(ネット・メール・オフィスソフト・動画鑑賞など)では快適なパフォーマンスで使えますが、写真編集など高度なグラフィックス処理ではパフォーマンスがひかえめになるかもしれません。
ストレージ性能
レビュー機のストレージは NVMe対応の SSD(容量 512GB) が搭載されています。
データ転送速度(CrystalDiskMark で計測)
計測結果は優秀です。
実際に使用感としても超高速なデータアクセスで Windows やアプリの起動も早いです。
参考までに SSD は大容量になるほどデータ転送速度が速くなる傾向があります。目安として 512GB以上で速度の違いが顕著になってきます。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。
・HP Probook 635 Aero G7
・HP ProBook 430 G7
・Ryzen 7 4700U搭載機(平均):HP Probook 635 Aero G7 ラインナップモデルを想定
・Core i3-1115G4搭載機(平均):HP ProBook 430 G8 ラインナップモデルを想定
・Core i3-10110U搭載機(平均):HP ProBook 430 G7 ラインナップモデルを想定
※平均は当サイトで計測したスコアの平均値
スペック | HP ProBook 430 G8 (レビュー機) |
HP Probook 635 Aero G7 | HP ProBook 430 G7 | Ryzen 7 4700U 搭載機 |
Core i3-1115G4 搭載機 |
Core i3-10110U 搭載機 |
---|---|---|---|---|---|---|
CPU | インテル Core i5-1135G7 | AMD Ryzen 5 4500U | インテル Core i5-10210U | AMD Ryzen 7 4700U | インテル Core i3-1115G4 | インテル Core i3-10110U |
メモリ | 8GBメモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ | 8GB/16GBメモリ | 8GBメモリ | 4GB/8GBメモリ |
ストレージ | 512GB SSD (NVMe) | 512GB SSD (NVMe) | 512GB SSD (NVMe) | 256GB/1TB SSD (NVMe) | 256GB SSD (NVMe) | 256GB SSD (NVMe) |
グラフィックス | インテル Iris Xe | AMD Radeon | インテル UHD | AMD Radeon | インテル UHD | インテル UHD |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
Essentials | |
---|---|
レビュー機 |
9026
|
HP Probook 635 Aero G7 |
8693
|
HP ProBook 430 G7 |
7191
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
7975
|
Core i3-1115G4搭載機 |
8418
|
Core i3-10110U搭載機 |
6941
|
基準値 |
4100
|
Productivity | |
レビュー機 |
5919
|
HP Probook 635 Aero G7 |
7239
|
HP ProBook 430 G7 |
6158
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
7256
|
Core i3-1115G4搭載機 |
6228
|
Core i3-10110U搭載機 |
5655
|
基準値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
レビュー機 |
4273
|
HP Probook 635 Aero G7 |
4826
|
HP ProBook 430 G7 |
2938
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
5116
|
Core i3-1115G4搭載機 |
3381
|
Core i3-10110U搭載機 |
2454
|
基準値 |
3450
|
※テスト項目説明
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のスコアは、メモリ容量/シングルチャネル構成が影響しているためか、姉妹機種の HP Probook 635 Aero G7 にくらべパフォーマンスがややひかえめです。
とはいえ、基準値を上回っておりビジネスノートとして十分快適なパフォーマンスが期待できるスコアです。
バッテリー
バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。
■駆動時間の測定条件
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間の測定条件
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。
バッテリー駆動時間 | 9時間 37分 |
---|---|
バッテリー充電時間 (50%までの充電時間) |
43分 |
バッテリー充電時間 (80%までの充電時間) |
1時間21分 |
バッテリー充電時間 (100%までの充電時間) |
2時間 23分 |
バッテリーを多く消費する条件でも 9時間30分程度バッテリー駆動できるなら会議室での使用や外出で持ち出すときもバッテリーの残量を気にすることなく使えそうです。(公称値は 最大約10.3時間)
また、充電にかかる時間も標準的な長さです。
実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので参考値としてください。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・HP Probook 635 Aero G7
・HP ProBook 430 G7
・Ryzen 7 4700U搭載機(平均):HP Probook 635 Aero G7 ラインナップモデルを想定
・Core i3-1115G4搭載機(平均):HP ProBook 430 G8 ラインナップモデルを想定
・Core i3-10110U搭載機(平均):HP ProBook 430 G7 ラインナップモデルを想定
※平均は当サイトで計測した処理時間の平均値
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PhotoDirector | |
---|---|
レビュー機 |
57秒5
|
HP Probook 635 Aero G7 |
1分5秒9
|
HP ProBook 430 G7 |
1分2秒9
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
54秒1
|
Core i3-1115G4搭載機 |
59秒1
|
Core i3-10110U搭載機 |
1分26秒0
|
Photoshop Lightroom | |
レビュー機 |
38秒6
|
HP Probook 635 Aero G7 |
27秒3
|
HP ProBook 430 G7 |
56秒6
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
29秒3
|
Core i3-1115G4搭載機 |
42秒5
|
Core i3-10110U搭載機 |
1分32秒4
|
Lightroom Classic | |
レビュー機 |
43秒6
|
HP Probook 635 Aero G7 |
39秒4
|
HP ProBook 430 G7 |
1分2秒0
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
35秒7
|
Core i3-1115G4搭載機 |
47秒2
|
Core i3-10110U搭載機 |
1分34秒9
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PowerDirector | |
---|---|
レビュー機 |
3分21秒6
|
HP Probook 635 Aero G7 |
3分21秒4
|
HP ProBook 430 G7 |
3分58秒7
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
2分37秒2
|
Core i3-1115G4搭載機 |
4分57秒5
|
Core i3-10110U搭載機 |
5分53秒3
|
レビュー機は、メモリ容量/シングルチャネルながら処理は意外にスピーディです。
レンダリング(編集内容の画面への反映)についても なめらかな描画で処理もスムーズで、写真・動画編集などクリエイティブな作業もそこそこ快適に使えそうです。
駆動音・表面温度のチェック
駆動音のチェック
駆動音については、ベンチマーク(CINEBENCH R20 でマルチ Core を計測)実行中と動画エンコード中の音量(デシベル)計測で評価します。
■測定結果
最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
|
---|---|
アイドル時 | 35.9 db |
CINEBENCH R20 | 43.4 db (40~43 dbで推移) |
動画エンコード | 41.6 db (39~41 dbで推移) |
※キーボードから 5cm の距離に測定器をおいて計測(使用測定器:Meterk SLM01)
※防音室での測定ではありませんが、周囲の音ができるだけ入らないようにして測定しています。
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
平常時は静かです。
高負荷時は「サーッ」という排熱のときのファン音が少し大きくなりますが耳ざわりに感じるほどではありません。負荷が低減し本体内部の熱が下がると音は静かになります。
駆動音が気になることはほとんどないと思います。
表面温度のチェック
表面温度については、平常時と動画エンコード時の表面温度の測定結果で評価します。
キーボードの表面温度【単位:℃、測定時の室温:25℃】
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
底面部の表面温度【単位:℃、測定時の室温:25℃】
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
高負荷な状態になるとキーボード奥や中央寄りの温度が上がりますが、多少温かさを感じる程度でタイピングに影響はありません。
サウンド チェック
HP ProBook 430 G8 には、サウンドユーティリティソフト「HP Audio Control」がインストールされています。
スピーカーのノイズキャンセリング機能やマイクノイズ除去機能が搭載されており、オンライン会議などでも役立ちます。
イコライザ機能も搭載されており、音楽/映画/音声などコンテンツに合わせた音質に調整することができます。
以下は、実際にサウンドを試聴した印象です。
・オーディオプリセット:自動検出
・イコライザー:HP最適化
■スピーカー
低音域から高音域まで広い音域が出力されており高音質。音声もはっきりと聴き取ることができる。
■ヘッドホン
スピーカーで聴く音質と同じく高音質。外部の雑音を遮断できるぶん、音に集中できる。
※自動検出「オン」/イコライザーのプリセット「HP最適化」でも十分な音質です。
Windows の起動・再起動・シャットダウン 時間計測
Windows の起動、再起動、シャットダウン時間の計測結果です。
(それぞれ 5回ずつ計測し平均値を算出)
起動 | 再起動 | シャットダウン | |
---|---|---|---|
1回目 | 9.5秒 | 25.9秒 | 6.1秒 |
2回目 | 9.7秒 | 25.6秒 | 5.9秒 |
3回目 | 9.8秒 | 26.6秒 | 6.1秒 |
4回目 | 9.7秒 | 26.1秒 | 6.5秒 |
5回目 | 9.7秒 | 26.6秒 | 6.3秒 |
平均 | 9.7秒 | 26.2秒 | 6.2秒 |
体感的にも早いです。処理待ちのストレスを感じることはないでしょう。
実際の使用にあたってはインストールしているアプリや使い方などにより起動時間は変動するので参考値としてください。
同梱品
HP ProBook 430 G8 の本体ほか付属品一式です。
同梱品リスト
・HP ProBook 430 G8 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類
・Application and Driver Recovery DVD
なお、ドキュメント類の内訳は以下のとおりです。
・セットアップ手順
・サービスおよびサポートを受けるには
・安心してお使いいただくために
・同梱物リスト
まとめ
以上、HP ProBook 430 G8 のレビュー記事をお届けしました。
HP ProBook 430 G8 を試用して感じたことは旧モデルよりも軽くてコンパクトになった点。とくにベゼルがより細くなったことで画面周りがスッキリとして見やすくなったところは好印象です。
処理性能は高く快適なパフォーマンスにくわえ、プライバシー・シャッターや指紋センサーのほか HP Sure Sense や HP Sure Click などソフトウェアによるセキュリティ機能も充実しているところも魅力的で、まさにビジネスに集中して使えるデバイスといえるでしょう。
評価のポイントをまとめると・・・
高評価のポイント
- 旧モデルにくらべ軽量&スリム&コンパクトになりモバイル性能がアップ
- 動作も軽快で快適なパフォーマンスで使える
- 標準的なレイアウトでタイピングしやすいキーボード
- 長時間駆動できるバッテリー
- 指紋認証、プライバシーシャッターなどセキュリティ機能が充実している
- ビジネス向けモバイルノートとしての実用性にすぐれている
チョット残念なところ
- メモリがシングルチャネル
- キーボードバックライトを搭載していない
ラインナップしているモデルや価格、キャンペーンなど最新情報は日本HP直販サイト「HP Directplus」をご確認ください。
HP ProBook 430 G8
税込 6万円台から
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