デルが販売する Alienware Aurora R16 は、第14世代インテル Core プロセッサーと NVIDIA GeForce RTX 30 / RTX 40シリーズグラフィックスカードを搭載したゲーミング・デスクトップPCです。
超パワフルなゲーミング性能でベンチマークによる性能評価も優秀。ハイエンドクラスの性能を搭載しながら筐体サイズはミニタワー相当で意外にコンパクトです。
シックで高級感あるフロントパネルにくわえシースルーのサイドパネル内でライティングされた空間はカッコよくゲームプレイも盛り上がります。
- 第14世代インテル Core プロセッサー & NVIDIA GEFORCE RTX 30 / RTX 40シリーズを搭載
- DDR5 5600 MT/s メモリを採用&最大32GBまで搭載できる
- フロントパネルのシックで高級感あるデザインにくわえシースルーのサイドパネルがカッコいい
- 前モデル(Aurora R15)を超える冷却性能と静音性(静音性を平均20%改善、温度を7%低減)、さらに進化したパフォーマンスを実現
- 付属ソフトウェア Alienware Command Center によるパフォーマンスコントロールや LEDライティングなどゲーム体験の快適度がアップ
- 本体内部へのアクセスはかんたん
本記事では、メーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザインや本体内部をチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
【 目 次 】
レビューは 2024年5月4日時点の内容です。
スペック構成
Alienware Aurora R16 はミドルレンジクラスからハイエンドまで複数のモデルがラインナップ。使いかたや予算に合わせたカスタマイズも可能です。
おもなスペックは以下のとおり。
OS | ■Windows 11 Home ■Windows 11 Pro |
プロセッサー | ■インテル Core i7 14700F プロセッサー ■インテル Core i7 14700KF プロセッサー ■インテル Core i9 14900F プロセッサー ■インテル Core i9 14900KF プロセッサー |
メモリ | ■16GB(8GB×2), DDR5, 5600MT/s ■32GB(16GB×2), DDR5, 5600MT/s ■64GB(32GB×2), DDR5, 5600MT/s |
ストレージ | ■1TB SSD (M.2, PCIe NVMe) ■2TB SSD (M.2, PCIe NVMe) ■4TB SSD (2TB×2, M.2, PCIe NVMe) ■8TB SSD (4TB×2, M.2, PCIe NVMe) |
グラフィックス | ■NVIDIA GeForce RTX 3050, 8GB GDDR6 ■NVIDIA GeForce RTX 4060, 8 GB GDDR6 ■NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti, 8 GB GDDR6 ■NVIDIA GeForce RTX 4070 12GB GDDR6X ■NVIDIA GeForce RTX 4070 SUPER 12GB GDDR6X ■NVIDIA GeForce RTX 4070Ti SUPER 16GB GDDR6X ■NVIDIA GeForce RTX 4080 SUPER 16GB GDDR6X ■NVIDIA GeForce RTX 4090, 24 GB GDDR6X |
LAN | Killer E3100 RJ-45 2.5Gbps LAN |
ワイヤレス | インテル Killer Wi-Fi 6E AX1675, 2×2, 802.11ax, MU-MIMO, Bluetooth ワイヤレス カード |
本体カラー | ブラック |
本体サイズ (W×D×H) | 約 197.00×458.40×418.00 mm |
重量 | 約 15.37 kg |
詳しいスペックや価格、キャンペーンなど最新情報はデル直販サイト「デルオンラインストア」をご確認ください。
Alienware Aurora R16
税込 19万円台から
外観チェック
シックで高級感あるデザイン
Alienware Aurora R16 はシックで高級感あるデザインです。
前後左右からの外観です。
正面側と背面側
左側面(本体正面に向かって)
右側面(本体正面に向かって)
フロントパネルはシンプルながら重厚感のあるイメージです。
重厚感あるフロントパネル
また、シースルーのサイドパネル越しに見るライティングされた内部空間はカッコよく気分的にも盛り上がります。
なお、ライティング設定は、付属ソフトウェア Alienware Command Center でカラーやライティングイメージなどお好みで設定することができます。
Alienware Command Center ライティング設定
天面側と底面側の外観イメージは以下のとおり。
天面側
底面側
底面側のスタンドは高さがありません。本体を持ち上げる際、指が入りにくいデメリットはありますが安定性にすぐれているところがメリットです。(接地面は硬いゴム製)。
本体サイズは意外にコンパクト
本体の大きさは 約 197.00(W)×458.40(D)×418.00(H) mm。
2リットルペットボトルや 23.8インチサイズのモニターと並べたときのイメージは以下のとおり。
2リットルのペットボトルと大きさ比較
23.8インチモニターと大きさ比較
ミニタワークラスのサイズ感で、ハイエンドのゲーミングデスクトップとしては意外にコンパクトです。
インターフェースのチェック
アクセスしやすい豊富なインターフェース
Alienware Aurora R16 のインターフェースは、フロント側と背面側に実装されています。
■フロント側
①電源ボタン
②グローバル ヘッドセット
③USB 3.2 Gen1 ×2
④USB 3.2 Gen1(PowerShareテクノロジー対応)
⑤USB 3.2 Gen2 Type-C(PowerShareテクノロジー対応)
■背面側
①S/PDIF(オプティカル)
②S/PDIF(同軸)
③左からサイドL/R サラウンド、リア L/R サラウンド出力、センター/サブウーハー出力
④左からオーディオ入力/マイク入力、ラインアウト、ラインイン
⑤USB 2.0 Type-A ×2
⑥USB 3.2 Gen2 Type-C (10Gbps)
⑦USB 3.2 Gen2x2 Type-C (20Gbps)
⑧USB 3.2 Gen1 Type-A (5Gbps) ×2
⑨USB 2.0 Type-A(Smart Powerテクノロジー対応)×2
⑩Killer E3100 RJ-45 2.5Gbps LANポート
⑪デュアル自己補対アンテナ(SCA)ポート
⑫HDMI 2.1a
⑬DisplayPort 1.4a ×3
Alienware Aurora R16 は豊富なインターフェースを実装しています。AV関連のポートが充実していることはゲームからエンタメまでマルチに活用したいユーザーには魅力です。
本体内部のチェック
Alienware Aurora R16 の本体を分解、内部をチェックします。
本体内部へはかんたんにアクセスできる
本体内部へアクセスするにはプラスドライバー(2番)またはマイナスドライバーが必要です。
サイドカバーのリリースラッチをシャーシに固定しているネジをゆるめ、リリースラッチを引いてください。
矢印のネジをゆるめる
リリースラッチを引くととサイドカバー上部が開きます。サイドカバーは上方向に持ち上げるように取りはずします。
サイドカバーは上方向に持ち上げるように取りはずす
本体内部の全体イメージです。
本体内部の全体イメージ
各パーツの実装エリアをチェックします。
CPU、メモリ、SSD、ワイヤレスLAN の実装エリアです。
CPU、メモリ、SSD、ワイヤレスLAN(SSD スロットは1つ空きあり)
CPU には水冷クーラーが装着。天面側にラジエーターと冷却用ファンが実装されています。
ラジエーターと冷却用ファン
レビュー機のグラフィックスカード(グラボ)は NVIDIA GeForce RTX 4070 を搭載。
グラフィックスカードは NVIDIA GeForce RTX 4070
電源ユニットは 80PLUS PLATINUM で最大出力ワット数は 1000W。
電源ユニットは大容量でもスリムでコンパクト
前面の底面側には、3.5インチドライブベイがあります。(ドライブベイにはホルダーが装着)
3.5インチドライブベイ
なお、ホルダーにはピンがあり(前後左右4箇所)、3.5インチサイズのストレージをネジなしで取り付けることができます。
ファンは天面のほか、前面側(吸気用)と背面側(排気用)に実装されています。
前面側吸気用ファンはカバーを装着することでグラボの冷却効率を向上させています。
本体内部へはアクセスしやすくメモリや3.5インチストレージの増設はかんたんにできます。クリーニングなどメンテナンスしやすいところもメリットです。拡張性も十分といえるでしょう。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか総合的なパフォーマンスを評価します。
■レビュー機の基本スペック
OS | Windows 11 Home |
CPU | インテル Core i7 14700F プロセッサー |
メモリ | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB SSD (M.2 NVMe) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 4070 |
■使用したベンチマーク
比較項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark Fire Strike / Time Spy |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
なお、Alienware Aurora R16 にはパフォーマンスなどを使い方にあわせてコントロールできるアプリケーション「Alienware Command Center」がインストールされています。
ベンチマークの実施にあたっては、Alienware Command Center のパフォーマンス設定を「バランス」と「パフォーマンス」2つのモードそれぞれで実行しています。
Alienware Command Center パフォーマンス設定
パフォーマンスのコントロールで設定可能な各モードの説明は以下のとおり。
モード | 説明 |
---|---|
静粛 | システムの冷却ファンから発生するノイズをできるだけ小さくする。CPUとGPU両方の消費電力は低下しパフォーマンスも若干低下する。 |
バランス | CPUとGPUの両方が設計通りの定格出力レベルで動作し最適なパフォーマンスを実現する。 |
パフォーマンス | GPUの消費電力が定格出力レベルより高くなる。システムのグラフィックパフォーマンスが強化されるが消費電力も大きくなる。 |
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R23(マルチコア/シングルコア) と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core i7-13700K プロセッサー
・インテル Core i7-13700F プロセッサー
・インテル Core i5-13400 プロセッサー
・インテル Core i7-12700 プロセッサー
・インテル Core i7-12700K プロセッサー
・AMD Ryzen 5 5600X プロセッサー
・インテル Core i7-13700HX プロセッサー(*1)
・インテル Core i7-13700H プロセッサー(*1)
・インテル Core i5-13500H プロセッサー(*1)
・インテル Core i7-1360P プロセッサー(*1)
・インテル Core i5-1340P プロセッサー(*1)
・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー(*1)
・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー(*1)
※当サイトで計測したスコアの平均値
(*1)はノートPC 向け CPU のスコア
■CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
CPU | |
---|---|
Core i7-13700K |
28431 pts
|
Core i7-14700F(レビュー機/パフォーマンス) |
27346 pts
|
Core i7-14700F(レビュー機/バランス) |
26930 pts
|
Core i7-13700F |
24151 pts
|
Core i7-12700K |
22459 pts
|
Core i7-12700 |
18566 pts
|
Core i7-13700HX |
17945 pts
|
Core i7-13700H |
15945 pts
|
Core i5-13400 |
14327 pts
|
Core i5-13500H |
14234 pts
|
Ryzen 5 5600X |
10431 pts
|
Core i7-1360P |
10095 pts
|
Ryzen 7 7730U |
8997 pts
|
Core i5-1340P |
8551 pts
|
Ryzen 5 7530U |
7627 pts
|
CINEBENCH R23 (シングルコア) | |
---|---|
Core i7-13700K |
2076 pts
|
Core i7-14700F(レビュー機/パフォーマンス) |
2038 pts
|
Core i7-14700F(レビュー機/バランス) |
2027 pts
|
Core i7-13700F |
1997 pts
|
Core i7-12700K |
1924 pts
|
Core i7-13700H |
1880 pts
|
Core i7-12700 |
1866 pts
|
Core i7-13700HX |
1858 pts
|
Core i5-13400 |
1744 pts
|
Core i7-1360P |
1732 pts
|
Core i5-1340P |
1534 pts
|
Ryzen 5 5600X |
1521 pts
|
Core i5-13500H |
1501 pts
|
Ryzen 7 7730U |
1428 pts
|
Ryzen 5 7530U |
1419 pts
|
■CPU Mark(PassMark PerformanceTest)
CPU Mark | |
---|---|
Core i7-13700K |
46366
|
Core i7-14700F(レビュー機/パフォーマンス) |
44730
|
Core i7-14700F(レビュー機/バランス) |
44063
|
Core i7-13700F |
40791
|
Core i7-12700K |
34664
|
Core i7-12700 |
32463
|
Core i7-13700HX |
31774
|
Core i7-13700H |
28429
|
Core i5-13500H |
25438
|
Core i5-13400 |
21695
|
Ryzen 5 5600X |
21679
|
Core i7-1360P |
20651
|
Ryzen 7 7730U |
18677
|
Core i5-1340P |
16650
|
Ryzen 5 7530U |
15930
|
レビュー機のスコアは優秀です。
前世代のインテル Core i7-13700K プロセッサー(オーバークロック対応のゲーム用プロセッサー)と同等のパフォーマンスが出ています。超重量級のゲームがとても快適にプレイできるくらいパワフルなパフォーマンスを実現しています。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで評価します。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti
・NVIDIA GeForce RTX 4070
・NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti
・NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti
・NVIDIA GeForce RTX 3060
・NVIDIA GeForce RTX 2070 SUPER
・NVIDIA GeForce RTX 2060 SUPER
・NVIDIA GeForce GTX 1660 Ti
・AMD Radeon RX 6700XT
・インテル UHD グラフィックス 730
・AMD Radeon グラフィックス
※当サイトで計測したスコアの平均値
3DMark Fire Strike
Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Fire Strike | |
---|---|
RTX 4070 Ti |
43903
|
RTX 4070(レビュー機/パフォーマンス) |
38378
|
RTX 4070(レビュー機/バランス) |
37432
|
RTX 4070 |
36603
|
RTX 4060 Ti |
31307
|
AMD Radeon RX 6700XT |
27599
|
RTX 3060 Ti |
25579
|
RTX 3060 |
20913
|
RTX 2070 SUPER |
20374
|
RTX 2060 SUPER |
19320
|
GTX 1660 Ti |
13911
|
AMD Radeon |
2424
|
インテル UHD 730 |
1650
|
3DMark Time Spy
Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Time Spy | |
---|---|
RTX 4070 Ti |
21024
|
RTX 4070(レビュー機/パフォーマンス) |
17566
|
RTX 4070(レビュー機/バランス) |
17467
|
RTX 4070 |
17196
|
RTX 4060 Ti |
13577
|
RTX 3060 Ti |
11416
|
AMD Radeon RX 6700XT |
11272
|
RTX 2070 SUPER |
9766
|
RTX 3060 |
9211
|
RTX 2060 SUPER |
8709
|
GTX 1660 Ti |
6372
|
AMD Radeon |
920
|
インテル UHD 730 |
630
|
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ | |
---|---|
RTX 4070 Ti |
29917
|
RTX 4070(レビュー機/バランス) |
28157
|
RTX 4070(レビュー機/パフォーマンス) |
28119
|
RTX 4070 |
27108
|
RTX 4060 Ti |
26867
|
AMD Radeon RX 6700XT |
22730
|
RTX 3060 Ti |
22286
|
RTX 3060 |
20666
|
RTX 2070 SUPER |
19746
|
RTX 2060 SUPER |
18464
|
GTX 1660 Ti |
14966
|
AMD Radeon |
2069
|
インテル UHD 730 |
1379
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
RTX 4070 Ti |
17066
|
AMD Radeon RX 6700XT |
16014
|
RTX 4070(レビュー機/バランス) |
15659
|
RTX 4070 |
15420
|
RTX 4070(レビュー機/パフォーマンス) |
15100
|
RTX 4060 Ti |
11697
|
RTX 3060 Ti |
10271
|
RTX 2070 SUPER |
9104
|
RTX 2060 SUPER |
7758
|
RTX 3060 |
6599
|
GTX 1660 Ti |
5851
|
AMD Radeon |
765
|
インテル UHD 730 |
542
|
※高品質/解像度 解像度 1920×1080 で実施
レビュー機のグラフィックス性能は優秀です。ほとんどのベンチマークで平均値を上回っています。
レビュー機に搭載されている GeForce RTX 4070 は、RTX 40 シリーズのなかではミドルレンジクラスですが、グラフィックス性能は非常にパワフルです。ほとんどの超重量級ゲームを快適にプレイできるでしょう。
なお、Alienware Aurora R16 のグラフィックスは選択肢が多いので、カスタマイズする際は上記のベンチマーク結果を参考にしてください。
ストレージ性能
ストレージ性能については、CrystalDiskMark を使用して計測したデータ転送速度で評価します。
データ転送速度
※Alienware Command Center パフォーマンス設定を「バランス」で計測した結果。「パフォーマンス」の計測結果もほぼ同じ。
レビュー機のストレージは PCIe4.0/NVMe1.4 の SSD (容量:1TB) です。
計測結果のとおり PCIe4.0/NVMe1.4 の SSD はデータアクセス速度が爆速です。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの違いを把握するため下記機種のスコアと比較します。
・OMEN 40L Desktop 2023年モデル
・OMEN 25L (インテル) 2023年モデル
・Victus 15L (インテル) 2023年モデル
※パフォーマンスモードに相当する設定で計測した結果
各機種の基本スペックは以下のとおり。
スペック | Alienware Aurora (レビュー機) |
OMEN 40L | OMEN 25L | Victus 15L |
---|---|---|---|---|
CPU | インテル Core i7-14700F | インテル Core i7-13700K | インテル Core i7-13700F | インテル Core i7-13700F |
メモリ | 16GB(8GB×2) | 32GB(16GB×2) | 16GB(8GB×2) | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB SSD | 2TB SSD | 1TB SSD | 512GB SSD+1TB HDD |
グラフィックス | GeForce RTX 4070 | GeForce RTX 4070 Ti | GeForce RTX 4070 | GeForce RTX 4060 Ti |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
■ベンチマーク結果
Essentials | |
---|---|
Alienware Aurora (レビュー機/バランス) |
10768
|
Alienware Aurora (レビュー機/パフォーマンス) |
10720
|
OMEN 40L |
10293
|
OMEN 25L |
10289
|
Victus 15L |
10734
|
目標値 |
4100
|
Productivity | |
Alienware Aurora (レビュー機/バランス) |
10097
|
Alienware Aurora (レビュー機/パフォーマンス) |
9483
|
OMEN 40L |
11667
|
OMEN 25L |
10331
|
Victus 15L |
11194
|
目標値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
Alienware Aurora (レビュー機/バランス) |
16499
|
Alienware Aurora (レビュー機/パフォーマンス) |
16035
|
OMEN 40L |
16212
|
OMEN 25L |
14636
|
Victus 15L |
14389
|
目標値 |
3450
|
Gaming | |
Alienware Aurora (レビュー機/バランス) |
32353
|
Alienware Aurora (レビュー機/パフォーマンス) |
32354
|
OMEN 40L |
36320
|
OMEN 25L |
30581
|
Victus 15L |
26063
|
※テスト項目説明
・Total Score(総合的な評価)
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のスコアは優秀です。
CPU以外が同等スペックの OMEN 25L にくらべクリエイティブ性能やゲーミング性能が大きく上回っている点は着目しておきたいところ。 OMEN 25L も本機と同様にエアフローにすぐれている機種です。 Alienware Aurora R16 は最新プロセッサーを搭載したことでゲームパフォーマンスも向上していることがわかります。
関連記事
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記「総合的なパフォーマンス」で使用した比較対象機種の処理時間と比較します。
・OMEN 40L Desktop 2023年モデル
・OMEN 25L (インテル) 2023年モデル
・Victus 15L (インテル) 2023年モデル
※パフォーマンスモードに相当する設定で計測した処理時間
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理結果
PhotoDirector | |
---|---|
Alienware Aurora (レビュー機/バランス) |
27秒6
|
Alienware Aurora (レビュー機/パフォーマンス) |
27秒8
|
OMEN 40L |
31秒6
|
OMEN 25L |
28秒8
|
Victus 15L |
33秒1
|
Photoshop Lightroom | |
Alienware Aurora (レビュー機/バランス) |
7秒9
|
Alienware Aurora (レビュー機/パフォーマンス) |
7秒8
|
OMEN 40L |
8秒4
|
OMEN 25L |
8秒4
|
Victus 15L |
15秒9
|
Lightroom Classic | |
Alienware Aurora (レビュー機/バランス) |
12秒7
|
Alienware Aurora (レビュー機/パフォーマンス) |
12秒8
|
OMEN 40L |
13秒0
|
OMEN 25L |
13秒4
|
Victus 15L |
20秒2
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理結果
PowerDirector | |
---|---|
Alienware Aurora (レビュー機/バランス) |
1分1秒4
|
Alienware Aurora (レビュー機/パフォーマンス) |
56秒3
|
OMEN 40L |
1分3秒4
|
OMEN 25L |
54秒7
|
Victus 15L |
57秒1
|
実際のソフトウェアを使ったクリエイティブ性能評価も優秀です。
ゲーミングPC は高性能なスペックを搭載しているだけに写真・動画編集などクリエイティブな作業用途にも幅広く活用できます。
駆動音・パーツ温度のチェック
Alienware Aurora R16 の駆動音と表面温度をチェックします。
駆動音のチェック
駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します。
・10分間動画のエンコード処理中
・ファイナルファンタジーXVベンチマーク実行中 (1920×1080/高品質)
※Alienware Command Center のパフォーマンス設定を「バランス」と「パフォーマンス」の2つのモードで測定
※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
モード | アイドル状態 (最小音量) |
最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
|
---|---|---|---|
動画エンコード | ファイナルファンタジー | ||
バランス | 35.4db | 36.4db (36db前後) |
44.8db (40~44db) |
パフォーマンス | 36.3db | 38.6db (38db前後) |
46.8db (44~46db) |
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
アイドル時は「ウーッ」というモーター音が少し聞こえる程度でうるさくありません。感覚的には一般的なデスクトップPC と同じくらいです。
また、高負荷時は「ウーッ」というファン音が大きくなりますが、うるさくありません。負荷が低減すると即応するようにファン音は静かになるところも好印象です。
公式サイトで掲載されている以下の文言には誰もが納得できる静音性です。
高いパフォーマンスを発揮する最適化されたデザインを採用。進化した冷却機能と高い静音性を備えたゲーミング デスクトップを体験しよう。
パーツ温度のチェック
パーツ温度については、下記を実施中の CPUとdGPU(グラボ)の動作周波数と温度を計測・評価します。
・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 Multi Core」10分間実行
・ファイナルファンタジーXV (1920×1080/高品質) ベンチマーク実行中
※Alienware Command Center のパフォーマンス設定を「パフォーマンス」に設定して計測
※計測時の室温:25℃
CPU ベンチマーク実行中
ファイナルファンタジーXV 実行中
高負荷な状態での最大温度は CPU が 50~60℃ 程度、GPU が 70℃ 程度です。動作周波数についてもパフォーマンスが下がることなくで安定して推移しています。
冷却性能は非常に優秀です。負荷の高いゲームプレイも静かな環境で快適に楽しむことができそうです。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動時間、再起動時間、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
回 | 起動 | 再起動 | シャットダウン |
---|---|---|---|
1回目 | 17.2秒 | 33.1秒 | 5.8秒 |
2回目 | 16.8秒 | 33.2秒 | 5.0秒 |
3回目 | 17.2秒 | 33.3秒 | 5.4秒 |
4回目 | 19.1秒 | 33.1秒 | 5.3秒 |
5回目 | 17.1秒 | 32.9秒 | 5.4秒 |
平均 | 17.5秒 | 33.1秒 | 5.4秒 |
体感的にも早いです。処理待ちのストレスを感じることなくゲームを開始できます。
なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows Update など状態により変動するので参考値としてください。
同梱品
本体ほか同梱品一式です。
同梱品リスト
・Alienware Aurora R16 本体
・電源コード
・3P-2P変換アダプター
・外部パック アンテナ
・ドキュメント類
なお、外部パック アンテナは背面側の「SMAアンテナ コネクター」に接続することで Wi-Fi 通信を強化できます。
まとめ
以上、Alienware Aurora R16のレビュー記事をお届けしました。
Alienware Aurora R16 のゲーム性能はハイエンドクラスです。そのベースにあるのが冷却性能の高さ。本体内部を効率よく効果的に冷却することで保有している性能をしっかりと発揮できています。
くわえて静音性にすぐれている点も着目しておきたいところ。一般的なゲーミングPC はゲームプレイが始まるとファン音が鳴り響きますが、本機はファン音はわずかに大きくなる程度で、うるささは感じられず、非常にクールな印象を受けました。
あらゆるゲームを快適にプレイできる超パワフルな性能を搭載したクールなマシンといえるでしょう。
高評価のポイント
- 超パワフルなゲーミング性能
- 冷却性能と静音性にすぐれており、高負荷時でもハイパフォーマンスをキープ
- 本体内部へのアクセスがかんたんでクリーニングなどメンテナンスしやすい
- ゲームのほかクリエイティブ作業など幅広く活用できる
- ハイエンドクラスの性能を搭載しながら筐体サイズは意外にコンパクト
気をつけておきたいところ
- 筐体のサイズがコンパクトなわりに重量感がある(見た目以上に重い)
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Alienware Aurora R16
税込 19万円台から