デル Inspiron 16 (5630) レビュー:価格以上に高性能な大画面16型ノートパソコン

 

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貸出機材提供:デル・テクノロジーズ株式会社

正面斜め

デルが販売する Inspiron 16 (5630) は、第13世代インテル Core プロセッサーを搭載した 16.0型サイズの大画面ノートパソコンです。

スタイリッシュなデザインの筐体に高性能なスペックを搭載、快適に使えるパフォーマンスでベンチマークによる性能評価も優秀です。

大きい画面サイズにくわえアスペクト比(画面縦横比)16:10 を採用。画面の表示領域が縦方向に広いぶん作業領域が広がり画面全体が見やすいところも特徴のひとつ。大画面ノートながら質量は 1.85 kg と意外に重量感は少なく、部屋間の移動など取り回しがラクにできます。

■Inspiron 16 (5630) の特徴

  • 第13世代インテル Core プロセッサーを搭載
  • 16インチサイズでもスリムで意外に軽量
  • シンプルでスタイリッシュなデザイン
  • アスペクト比 16:10 の Full HD+ (1920×1200) の大画面ディスプレイ
  • アップファイアリング スピーカー搭載
  • フルHDカメラ&プライバシーシャッター搭載
  • カバーオープンセンサー内蔵で天面を開けば即起動
  • 電源ボタンに指紋認証センサーを内蔵(オプション)

レビューではメーカーからお借りした実機を試用して、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。

天面(壁紙)

レビューは 2023年12月23日時点の内容です。

関連記事

AMD Ryzen 7000シリーズ プロセッサーを搭載した姉妹モデルの実機レビューです。

 

スペック構成

Inspiron 16 (5630) はCPU/メモリ/ストレージなどのスペックから使いかたにあわせたモデルを選択できます。

おもなスペック構成は以下のとおり。

本体カラー ■プラチナ シルバー
■ダーク リバー ブルー
OS ■Windows 11 Home
■Windows 11 Pro
CPU ■インテル Core i5-1335U プロセッサー
■インテル Core i7-1360P プロセッサー
メモリ ■8GB, LPDDR5, 4800MT/s, オンボード
■16GB, LPDDR5, 4800MT/s, オンボード
ストレージ ■512GB SSD (M.2 PCIe NVMe)
■1TB SSD (M.2 PCIe NVMe)
ディスプレイ 16.0インチ ディスプレイ Full HD+ (1920X1200) 非光沢 250nits
グラフィックス インテル Iris Xe グラフィックス
ワイヤレス インテル Wi-Fi 6E AX211, 2×2, 802.11ax, Bluetooth ワイヤレス カード
Webカメラ、マイク 1080p (30fps)、フルHDカメラ、デュアルアレイ マイク
本体サイズ(W×D×H) 約 356.78×251.7×15.42~18.2 mm
本体質量 約 1.85kg

 

詳しいスペックや価格などの最新情報はデル直販サイト「デルオンラインストア」をご確認ください。

真正面

Inspiron 16 (5630)
税込 9万円台から

 

外観チェック

大画面ながらスタイリッシュなデザイン

Inspiron 16 (5630) は大画面ながらシンプルでスタイリッシュなデザインです。

正面側 右側

背面側 右側

レビュー機のカラーは「プラチナ シルバー」。スタイリッシュデザインの定番ともいえるカラーです。

天面真上

天面斜め

シンプルな天面の中央に「DELL」ロゴをデザイン。大画面ノートながらスタイリッシュなフォルムです。

天面半開き

また、もう一つのカラー「ダーク リバー ブルー」は落ち着いた雰囲気のある色合いです。

Inspiron 16 (5630)
ダーク リバー ブルー

 

天面はサラサラとした感触です。指紋や皮脂の跡は目立ちません。

本体の厚みは 16インチでも意外にスリム。

スリムボディ(手前側)

スリムボディ(背面側)
本体はスリム

 

底面側は剛性を重視した「ユニボディ」の構造で見た目もスッキリとしています。

底面真上

底面(斜め)

ゴム足は前面側左右に2箇所、背面側は左右にまたがる長いゴム足を実装しています。細長い形状のゴム足ですが安定性は良好です。

ゴム足

ヒンジは本体奥側を持ち上げるリフトアップ構造です。

リフトアップ

キーボードに適度な傾斜ができてタイピングしやすく、底面からの吸気効率がアップするメリットもあります。

なお、排気口はヒンジのあいだに実装されています。

吸気口(ヒンジのあいだ)
吸気口(ヒンジのあいだ)

 

必要十分なインターフェース

Inspiron 16 (5630) のインターフェースをチェックします。

インターフェース(左側面)

左側面

①電源ジャック

②HDMI 1.4

③USB 3.2 Gen 1 Type-A

④Thunderbolt 4.0 (DP/PowerDelivery)

インターフェース(右側面)

右側面

⑤SDカード リーダー

⑥USB 3.2 Gen 1 Type-A

⑦ユニバーサル オーディオ ジャック

実装されているインターフェースは必要十分ですが、HDMI ポートは「1.4」のためサポートされる最大解像度は 1920×1080 (60Hz) までです。4K/2K の外部モニターを接続するときは Thunderbolt 4.0 ポートを使用するとよいでしょう(モニター側も USB Type-C 対応であることが必要)。

ちなみに、Inspiron 16 (5630) に実装されている Thunderbolt 4.0 ポートの映像出力/PD充電器の対応状況は以下のとおり。

■USB Type-C ポート対応表

 (当サイトの検証結果)

映像出力 〇(4K@59.98Hz出力可能)
PD充電器(30W) △(低速充電)
PD充電器(45W) △(低速充電)
PD充電器(65W)
Check

Inspiron 16 (5630) の姉妹モデル「Inspiron 16 (5635) AMD搭載モデル」には「Thunderbolt 4.0」は実装されていません。代わりに「USB 3.2 Gen 2 Type-C(DP/電源供給対応)」が搭載されています。

また、SDカードスロットは抜き差し方式です。

SDカードスロット
SDカードをシッカリ挿し込んだ状態

SD カードは意外に出っ張りますが、そのぶん取り出しやすいです。

 

電源ボタンはキーボード上にレイアウト

電源ボタンはキーボード上にレイアウトされています。

電源ボタン
電源ボタン(LEDなし)

キーの一部としてレイアウトされていますが、使用中に間違って押してもスリープ状態に移行するだけです。データが破棄されることはありません。

なお、Inspiron 16 (5630) はカバーオープンセンサーが内蔵されています。天面を開くと自動的に電源オンし Windows が起動するため、電源ボタンを押して Windows を起動するケースは少ないかもしれません。

また、電源ボタンには指紋認証リーダーが内蔵されています。(指紋認証リーダーはオプション)

指紋認証
指紋認証でサインイン

指紋センサーを使えばパスワードを入力することなく Windows へのサインインがスムーズです。

 

スピーカーはキーボード左右に搭載

スピーカーはキーボード左右に搭載されています。

スピーカー(キーボード左右)

「アップファイアリング スピーカー」といわれるユーザーの方向へ出力されるスピーカーが採用されています。低音域は少し弱い感じはするものの全体的には高音質です。

スピーカー(拡大)
アップファイラリング スピーカー

 

プライバシーシャッターでカメラを遮断できる

カメラを遮断できる「プライバシーシャッター」も付いています。

プライバシーシャッター
上の画像:シャッターが開いてカメラ有効
下の画像:シャッターが閉じてカメラを遮断

シャッターはスライド式(手動)ですがスムーズなスライドが可能。オンライン会議などで こちらの光景を見られたくないときもスムーズに操作できます。(切り替えスイッチはカメラ上側にある)

 

スリムで意外に軽い

本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。

本体の大きさイメージ
本体のサイズ感

本体を閉じたときの高さのイメージです。

本体の高さ
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)

ゴム足を含めた本体の高さは実測で 20.5 mm(最厚部)。最厚部でも CDケース 2枚程度でスリムです。

本体や電源アダプターなどの重量を実測します。

本体の重さ

・本体:1,819g
・電源アダプター:209g
・電源コード:113g

16インチサイズでも意外に重さは感じません。重量感は少なく、これなら部屋間の移動など取り回しがラクにできます。

電源アダプターの最大出力は 65W。その大きさは手のひらに収まるくらいのサイズ感です。

電源アダプターの大きさ比較

電源アダプターの大きさ実測

 

ディスプレイのチェック

自然な色合い描画できる液晶パネル

レビュー機の液晶パネルは BOE製[型番:BOE0A34 NV16WUM]。描画される映像は自然な色合いです。

ディスプレイに描画された映像(気球)
画像の表示例(その1)

ディスプレイに描画された映像(紅葉)
画像の表示例(その2)

ディスプレイに表示される文字
テキストの表示例

トーンカーブは RGB ともに 45度の直線にちかい形状で色調バランスは良好です。

トーンカーブ
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)

輝度の計測結果はディスプレイの明るさ設定 100 のとき「264 nit」とほぼ仕様通り。高輝度の目安「300 nit」よりは低いですが室内で使うなら十分な明るさです。

 
色域の計測結果です。

色域
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)

規格 カバー率
sRGB 62.7% 63.9%
Adobe RGB 47.4% 47.4%

色域は標準クラスです。シビアな色再現が求められる写真編集には不向きですが、オフィスソフトやネット検索、動画鑑賞など一般的な用途には十分なレベルです。

ちなみに、写真・動画編集でシビアな色再現が必要なときは、購入時に広色域ディスプレイ(ComfortView Plus)を選択するか広色域の外部モニターをつないで対応するとよいでしょう。

 

16インチサイズは 15.6インチより意外に大きい

Inspiron 16 (5630) を 15.6インチノートパソコンのディスプレイサイズを比較します。

ディスプレイサイズ比較
ディスプレイサイズ比較
(15.6型ノートと比較)

※上記は、姉妹機種 Inspiron 16 (5635) AMD搭載モデルと 15.6型ノートを比較した写真。Inspiron 16 (5635) AMD搭載モデルのディスプレイサイズは同じ 16インチです。

16インチのディスプレイは 15.6インチより一回り大きく表示される文字も見やすいです。

アスペクト比(縦横比)16:10 も大きな特徴のひとつ。これまでノートパソコンの主流だった 16:9 にくらべ表示領域が縦方向に広いぶん、多くの情報を表示できるメリットがあります。

 

狭額縁ベゼル

ベゼルは狭額縁です。

左右のベゼルは狭額縁

上部ベゼルはカメラユニットを収納しているため少し幅がありますが、左右のベゼルは鉛筆の太さよりも狭く画面周りは全体的にスッキリとしています。

 

映り込みはほとんど気にならない

ディスプレイの映り込み具合をチェックします。

画面映り込み(その1)

画面映り込み(その2)

レビュー機は非光沢液晶です。映り込みが気になることはほとんどなく眼への負担も軽減できます。

 

広い視野角

視野角をチェックします。

正面
正面

右側 ディスプレイ面から30度の角度
右側 ディスプレイ面から30度の角度

上側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度

水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからもハッキリとした映像を観ることができます。

 

ディスプレイを開く角度は十分な範囲をカバー

ディスプレイを開く角度は最大で 132度。

ディスプレイの最大角度

クラムシェルタイプのノートパソコンとして十分な範囲をカバーしています。

 

キーボード&タッチパッドのチェック

タイピングしやすいキーボード

Inspiron 16 (5630) のキーボードレイアウトは標準的です。

キーボードレイアウト(クリックで拡大表示できます)

キーピッチの仕様は 19.05mm。フルサイズキーボードと同等のキーピッチです。

キーボードに両手を置いたときのイメージ

キートップの表面は中央部分が指先にあわせて少しへこんだ形状です。感触は少しツルツルして指先のフィット感は良好です。

キートップ

キーストロークは(感覚的に)ノートパソコンの平均的なストローク幅 1.5mm くらい。しっかりした打鍵感でタイピングできます。

キーストローク
タイプ音は「タクタク」という音。音の大きさは普通

キーの押し込む強さやキーを押し込んだ後の反発もちょうど良い感じでタイピングしやすいキーボードです。

 

キーボードにはバックライトを搭載

キーボードにはバックライトが搭載されています。

キーバックライト

キーボード・バックライトの明るさは、2段階で切り替えできます。

[F5]キー押下:点灯(暗)→点灯(明)→オフ

 

質感の良いパームレスト

パームレストはサラサラとした感触で上質な仕上がりです。

パームレスト

指紋や皮脂の跡も目立ちません。

 

大きめサイズでスベリがなめらかなタッチパッド

タッチパッドの感触はツルツルしてスベリもなめらか、ジェスチャー操作もスムーズです。

タッチパッドのサイズ感
タッチパッドのサイズ感

大きめサイズで扱いやすさも良好です。

 

ベンチマークによる性能評価

ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。

レビュー機の基本スペック

CPU インテル Core i7-1360P プロセッサー
メモリ 16GB, LPDDR5, 4800MT/s
ストレージ 1TB SSD (M.2 PCIe NVMe)
グラフィックス インテル Iris Xe グラフィックス

評価に使用したベンチマークは以下のとおり。

評価項目 使用するベンチマーク
CPU性能 CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
グラフィック性能 3DMark Time Spy
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ストレージ性能 CrystalDiskMark
総合的なパフォーマンス PCMark 10
バッテリー BatteryInfoView(バッテリー残量測定用)

なお、ベンチマークの実行にあたっては、付属のソフトウェア「My Dell」の[電源]-[温度管理]を「最適化」と「超高パフォーマンス」の2モードそれぞれに設定して実施しています。

※コントロールパネル[電源オプション]の電源プランや、Windows 標準設定の[電源とバッテリー]-[電源モード]は、いずれも「バランス」に設定(デフォルト値)。

My Dell の温度管理
My Dell の温度管理

なお、温度管理で設定可能な項目説明は以下のとおり。

モード 説明
最適化 冷却ファンとプロセッサーの熱管理の標準設定。パフォーマンス・騒音・温度のバランスを保つ。
低温 パソコンの表面温度を低めに維持するようプロセッサーのパフォーマンスと冷却ファンの速度を調整する。パフォーマンスが低く騒音が大きくなる場合がある。
静音 ファンの騒音を抑えるようプロセッサーのパフォーマンスと冷却ファンの速度を調整する。パソコンの表面温度が上昇しパフォーマンスが低くなる場合がある。
超高パフォーマンス パフォーマンスを向上させるためプロセッサーと冷却ファンの速度を上げる設定。パソコンの表面温度が上昇し騒音が大きくなる場合がある。

 

CPU性能

CPU性能は CINEBENCH R23 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。

評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。

・インテル Core i7-1360P プロセッサー

・インテル Core i5-1340P プロセッサー

・インテル Core i7-1355U プロセッサー

・インテル Core i5-1335U プロセッサー

・インテル Core i7-1260P プロセッサー

・インテル Core i5-1240P プロセッサー

・インテル Core i7-1255U プロセッサー

・インテル Core i5-1235U プロセッサー

・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー

・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー

・AMD Ryzen 7 5825U プロセッサー

・AMD Ryzen 5 5625U プロセッサー

※当サイトで計測したスコアの平均値

 
■CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]

CINEBENCH R23 (マルチコア)
Core i7-1360P(レビュー機/超高パフォーマンス)
10426 pts
Ryzen 7 5825U
10237 pts
Core i7-1360P
10176 pts
Core i7-1260P
9437 pts
Core i7-1360P(レビュー機/最適化)
9219 pts
Ryzen 7 7730U
8997 pts
Core i5-1240P
8781 pts
Core i5-1340P
8551 pts
Ryzen 5 5625U
7555 pts
Ryzen 5 7530U
7502 pts
Core i7-1355U
7330 pts
Core i5-1235U
6792 pts
Core i5-1335U
6419 pts
Core i7-1255U
6047 pts
CINEBENCH R23 (シングルコア)
Core i7-1360P(レビュー機/超高パフォーマンス)
1868 pts
Core i7-1360P
1754 pts
Core i7-1355U
1756 pts
Core i7-1360P(レビュー機/最適化)
1749 pts
Core i7-1260P
1684 pts
Core i7-1255U
1615 pts
Core i5-1235U
1553 pts
Core i5-1340P
1534 pts
Core i5-1335U
1501 pts
Core i5-1240P
1491 pts
Ryzen 7 5825U
1435 pts
Ryzen 7 7730U
1428 pts
Ryzen 5 7530U
1408 pts
Ryzen 5 5625U
1365 pts

 
■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]

CPU Mark
Core i7-1360P(レビュー機/超高パフォーマンス)
21664
Core i7-1360P
20652
Ryzen 7 5825U
20320
Core i7-1360P(レビュー機/最適化)
19954
Core i7-1260P
19117
Ryzen 7 7730U
18677
Core i5-1240P
17932
Core i7-1355U
16659
Core i5-1340P
16650
Ryzen 5 5625U
16291
Ryzen 5 7530U
15632
Core i5-1235U
13892
Core i7-1255U
13869
Core i5-1335U
13676

 
レビュー機の CPU パフォーマンスは優秀です。

「最適化」モードのときはパフォーマンスを少し抑えめにしていますが、「超高パフォーマンス」モードでは保有している性能をしっかり発揮しています。体感的にも非常にパワフルで、写真・動画編集など高負荷な処理でも快適なパフォーマンスが期待できます。

なお、CPU パフォーマンスは消費電力にも関係するため、通常は「最適化」モードで使用しパワーが必要な処理で「超高パフォーマンス」に切り替える使いかたが良いと思います。

 

グラフィック性能

グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。

評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1360P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1340P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1355U搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1335U搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1260P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1240P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1255U搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1235U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 7730U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 7530U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 5825U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 5625U搭載機)

※当サイトで計測したスコアの平均値

 

3DMark Time Spy

Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。

3DMark Time Spy
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
1905
インテル Iris Xe(レビュー機/超高パフォーマンス)
1855
インテル Iris Xe(Core i7-1260P)
1837
インテル Iris Xe(レビュー機/最適化)
1734
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
1720
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
1545
インテル Iris Xe(Core i5-1240P)
1512
インテル Iris Xe(Core i7-1255U)
1484
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U)
1381
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
1342
インテル Iris Xe(Core i5-1235U)
1329
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
1270
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
1242
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U)
1189

 

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]

暁月のフィナーレ
インテル Iris Xe(レビュー機/超高パフォーマンス)
6231
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
6067
インテル Iris Xe(レビュー機/最適化)
5826
インテル Iris Xe(Core i7-1260P)
5392
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
5273
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
5072
インテル Iris Xe(Core i5-1240P)
4962
インテル Iris Xe(Core i7-1255U)
4184
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
4184
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U)
4123
インテル Iris Xe(Core i5-1235U)
4108
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
3831
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U)
3714
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
3613

※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施

 

ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。

ファイナルファンタジーXV
インテル Iris Xe(レビュー機/超高パフォーマンス)
4334
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
4195
インテル Iris Xe(レビュー機/最適化)
4007
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
3855
インテル Iris Xe(Core i7-1260P)
3828
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
3572
インテル Iris Xe(Core i5-1240P)
3485
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
3451
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U)
3340
インテル Iris Xe(Core i7-1255U)
3174
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U)
3141
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
3026
インテル Iris Xe(Core i5-1235U)
3017
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
2657

※軽量品質/解像度 1280×720 で実施

 
グラフィックス性能も優秀です。

一般的な使いかたはもちろんのこと、オンライン会議において複数のアプリを動かすような使いかたでも映像がカクつくことなく快適に使うことができます。

ただし、オンライン会議において複数のアプリを並行して動かすような使いかたをする場合メモリ容量は 16GB がおすすめです。8GBメモリでは映像がカクつく可能性が高くなります。

 

ストレージ性能

レビュー機のストレージは、PCIe/NVMe 対応の SSD(容量 1TB) を搭載しています。

ストレージ性能は、CrystalDiskMark を使用しデータ転送速度を計測・評価します。

データ転送速度
レビュー機のデータ転送速度

※My Dell の電源-温度管理を「最適化」に設定して計測した結果。「超高パフォーマンス」での計測結果も同等です。

計測結果は優秀です。体感的にも高速にアクセスできていてファイルの読み書きもスムーズです。

 

総合的なパフォーマンス

PCMark 10 を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。

評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。

・レノボ IdeaPad Slim 5i Gen 8

・VAIO F16 (2023年6月発売モデル)

・HP Pavilion 15-eg (2023年モデル)

・レノボ IdeaPad Flex 5 Gen 8

※当サイトで計測したスコア(パフォーマンスモードに相当した設定でのスコア)

おもなスペックは以下のとおり。

スペック Inspiron 16 5630
(レビュー機)
IdeaPad Slim 5i VAIO F16 Pavilion 15 IdeaPad Flex 5
CPU インテル Core i7-1360P インテル Core i7-1360P インテル Core i7-1355U インテル Core i7-1355U AMD Ryzen 7 7730U
メモリ 16GBメモリ 16GBメモリ 32GBメモリ 16GBメモリ 16GBメモリ
ストレージ 1TB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe) 512GB SSD (NVMe) 512GB SSD (NVMe)
グラフィックス Intel Iris Xe Intel Iris Xe Intel Iris Xe Intel Iris Xe AMD Radeon

 
ベンチマーク結果は以下のとおり。

Essentials
Inspiron 16(最適化)
10992
Inspiron 16(超高パフォーマンス)
10906
IdeaPad Slim 5i
9941
VAIO F16
10058
HP Pavilion 15
10676
IdeaPad Flex 5
10203
目標値
4100
Productivity
Inspiron 16(最適化)
7923
Inspiron 16(超高パフォーマンス)
7807
IdeaPad Slim 5i
7387
VAIO F16
7247
HP Pavilion 15
7778
IdeaPad Flex 5
9638
目標値
4500
Digital Contents Creation
Inspiron 16(最適化)
6882
Inspiron 16(超高パフォーマンス)
7096
IdeaPad Slim 5i
6888
VAIO F16
6033
HP Pavilion 15
6062
IdeaPad Flex 5
6141
目標値
3450

※テスト項目説明

・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)

・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)

・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)

※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア

 
レビュー機のスコアは優秀です。一般的なノートパソコンのなかでも性能レベルが高く、バランスも取れています。

ふだん使いからビジネスシーンのほか、クリエイティブ作業など負荷の高い処理でもパワフルにこなすことができるでしょう。

なお、Inspiron 16 (5630) はメモリ 8GB の選択が可能ですが、そのぶん性能は抑えめになる点は留意してください。Core i5 以上で 16GBメモリ以上搭載すれば、(ゲームを除く)ほとんどのシーンで快適に活用できるはずです。

関連記事

 

バッテリー

バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。

※My Dell の温度管理を「最適化」に設定して計測

■駆動時間の測定条件

・無線LANでインターネットに接続

・YouTubeを全画面で連続再生

・画面の明るさ:最大レベル

・音量:最大レベル

■充電時間の測定条件

・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態

・電源アダプターを接続し Windows を起動

・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態

※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。

 
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。

バッテリー駆動時間 7時間 7分
バッテリー充電時間
(50%までの充電時間)
1時間 7分
バッテリー充電時間
(80%までの充電時間)
1時間 31分
バッテリー充電時間
(100%までの充電時間)
2時間 31分

基本的に据え置きで使用するノートパソコンなので、バッテリーを多く消費する条件でも 7時間くらいバッテリー駆動できれば十分といえます。

検証では画面の明るさを最大にして実施しましたが、画面の明るさを下げることでバッテリー消費を抑え駆動時間をさらに伸ばすことができます。

なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので参考値としてください。

 

クリエイティブ性能の評価

クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)の処理時間で評価します。

評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。

・レノボ IdeaPad Slim 5i Gen 8

・VAIO F16 (2023年6月発売モデル)

・HP Pavilion 15-eg (2023年モデル)

・レノボ IdeaPad Flex 5 Gen 8

※当サイトで計測した処理時間(パフォーマンスモードに相当した設定での処理時間)

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおり。

■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic

■条件等

・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し

・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)

・プリセット等 編集は適用しない

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

■検証結果

PhotoDirector
Inspiron 16(最適化)
42秒7
Inspiron 16(超高パフォーマンス)
40秒6
IdeaPad Slim 5i
40秒1
VAIO F16
43秒8
HP Pavilion 15
44秒8
IdeaPad Flex 5
54秒0
Photoshop Lightroom
Inspiron 16(最適化)
16秒2
Inspiron 16(超高パフォーマンス)
15秒8
IdeaPad Slim 5i
14秒4
VAIO F16
18秒8
HP Pavilion 15
22秒3
IdeaPad Flex 5
27秒7
Lightroom Classic
Inspiron 16(最適化)
21秒4
Inspiron 16(超高パフォーマンス)
20秒7
IdeaPad Slim 5i
19秒9
VAIO F16
24秒1
HP Pavilion 15
27秒6
IdeaPad Flex 5
33秒1

 
実際のソフトウェアを使った検証結果も優秀です。

写真などクリエイティブな作業にも十分なパフォーマンスで活用することができるでしょう。

ただし、Inspiron 16 (5630) のディスプレイ仕様は、プロセッサーなどの選択により異なります。ディスプレイ仕様が「ComfortView Plus」であれば「輝度 300 nit、sRGB 100%」の高輝度・広色域ディスプレイが搭載されます。写真編集にも活用するならディスプレイの仕様は「ComfortView Plus」がおすすめです。

 

駆動音・表面温度のチェック

駆動音のチェック

駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します

・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 /マルチ Core」実行中

・ファイナルファンタジーXV ベンチマーク(FHD・高品質)実行中

※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)

騒音測定イメージ
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)

■測定結果

モード アイドル状態
(最小音量)
最大音量
下段はピーク時の音量推移
ベンチマーク中 FF XV ベンチ実行中
最適化 33.6db 43.4db
(42~43db)
43.9db
(42~43db)
超高パフォーマンス 34.0db 50.5db
(48~50db)
50.9db
(50db台)

■騒音の目安

騒音の大きさ 騒音の具体例
60 デシベル 走行中の自動車内
普通の会話
デパート店内
50 デシベル 家庭用エアコンの室外機
静かな事務所の中
40 デシベル 閑静な住宅地の昼
図書館内
30 デシベル 深夜の郊外
鉛筆での執筆音
20 デシベル 木の葉の触れ合う音
雪の降る音

参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」

 
アイドル時は静かです。

高負荷な状態では「サーッ」という気流音が大きくなります。とくに、超高パフォーマンスモードでは音が大きいため、うるさく感じるかもしれません。

なお、負荷低減後、気流音がアイドル時の状態に戻るまでの時間は 1~2分くらいです。

※使用環境やパソコンの状態により異なります。

 

表面温度のチェック

表面温度については、下記を実施したときの表面温度を測定し評価します。

・アイドル状態で10分放置後

・Youtube 動画 30分間視聴後

・CINEBENCH R23 (Multi Core) 実行後

※単位:℃、測定時の室温:25℃

※My Dell の温度管理を「最適化」に設定して実施

※写真の左がキーボード表面、右が底面側の計測結果

■アイドル状態で10分放置

アイドル状態で10分放置の表面温度

■Youtube 動画 30分間視聴後

Youtube 動画 30分間視聴後の表面温度

■CINEBENCH R23 (Multi Core) 実行後

10分間動画エンコード実行後の表面温度

高負荷な状態ではキーボード奥 左側から中央寄りにかけての表面温度が上がりやすいですがタイピングに影響はありません。

また、パームレストは負荷状態にかかわらず本体内部の熱の影響がほとんどないので不快に感じることはないと思います。

 

サウンド チェック

Inspiron 16 (5630) のサウンドユーティリティ機能は「My Dell」のオーディオ機能に組み込まれています。

サウンドユーティリティソフト

以下は、実際にサウンドを試聴した印象です。

※プリセット「EQオフ」で試聴

■スピーカー
低音域が少し弱い感じはするが全体的には高音質。音声もはっきり聴き取れる。
また、スピーカーがキーボード左右に実装されているのでオンライン会議中にキー操作をしてもスピーカーから出力される音への影響はない。

■ヘッドホン
音域全体が増幅されてメリハリの効いた厚みのあるサウンドになる。音楽を聴くならヘッドホンがおすすめ。

 

Windows の起動・再起動 時間計測

Windows の起動、再起動時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。

回数 起動 再起動
1回目 12.5秒 44.9秒
2回目 15.0秒 45.3秒
3回目 13.2秒 52.4秒
4回目 13.5秒 42.5秒
5回目 13.6秒 48.7秒
平均 13.6秒 46.8秒

起動は早いですが、再起動は時間がかかりバラツキもあります。とはいえ、再起動は頻繁に実行する処理ではないので処理待ちのストレスを感じることはないと思います。

なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows の更新など使用状況により時間は変動するので参考値としてください。

 

同梱品

Inspiron 16 (5630) の本体ほか付属品一式です。

同梱品一式 width=

同梱品リスト
・Inspiron 16 (5630) 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類

 

まとめ

以上、Inspiron 16 (5630) のレビュー記事をお届けしました。

Inspiron 16 (5630) は 16インチサイズながらスリムで意外に軽く、部屋間の持ち運びなど取り回しがラクにできる大画面ノートです。

姉妹機種には AMD Ryzen 搭載モデルがラインナップしていますが総合的なパフォーマンスはこちらが上。価格が AMD Ryzen 搭載モデルにくらべ少しお高いとはいえ、総合的なパフォーマンスが優位なぶん価格以上に高性能で快適に使える大画面ノートといえるでしょう。

高評価のポイント

  • 高い処理性能で快適に使える
  • 16インチサイズでもスリムで意外に軽いので取り回しがラクにできる
  • Full HD+ の大画面は見やすく使いやすい
  • アップファイアリング スピーカーは意外に高音質
  • 価格以上に高性能で快適に使える

気をつけておきたい点

  • HDMI 1.4 ポートでサポートされる最大解像度は 1920×1080 (60Hz) まで(4K/2K 出力に対応していない)

 
詳しいスペックや価格などの最新情報はデル直販サイト「デルオンラインストア」をご確認ください。

真正面

Inspiron 16 5630
税込 9万円台から

 

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