『dynabook VZ82/F』2018春モデルのレビュー記事はこちらをご覧ください。 ⇒『dynabook VZ82/F』実機レビュー |
東芝『dynabook VZ82/D』実機レビュー 後編です。
後編では、ベンチマーク、harman/kardon サウンド、Windows 起動・シャットダウン時間計測などのレビューを行います。
(後編) ベンチマーク harman/kardon サウンド Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録) 搭載ソフトウェア 付属品 まとめ |
レビュー内容については 2017年11月25日時点のものになります。
レビュー機のスペック構成については「スペックについて」の章をご覧ください。
ベンチマーク
パソコンの基本性能や総合的なパフォーマンスのほか、CPU、グラフィック、ストレージ、バッテリーの性能を測定します。
基本性能
Windowsに搭載されているシステム評価ツール「WinSATコマンド」によるパソコン性能の測定です。
「WinSAT」による測定は、PCの性能を相対的に数値化して表現したもので、各項目の説明は次のとおりです。
CPUScore | CPU のスコア |
D3DScore | ゲーム用グラフィックスのスコア ただし、従来のゲーム用グラフィックスのスコアのため Windows 10では計測対象外(9.9というスコアは対象外) |
DiskScore | プライマリハードディスクのスコア |
GraphicsScore | グラフィックスのスコア |
MemoryScore | メモリのスコア |
TimeTaken | 前回の評価(「MostRecentAssessment」は直近の評価を表します) |
WinSATAssessmentState | 評価の状態を表す値(1:評価済み、2:要再評価) |
WinSPRLevel | 基本スコア(SPR:System Performance Rating) |
WinSAT による測定結果は、GraphicsScore スコア以外、高いレベルでスコアバランスも良く、おおむね良好な結果です。
総合的なパフォーマンス
「PCMark 8」を使用して、PCのアプリケーション実行における総合的なパフォーマンスを測定します。
Home Test
家庭での利用を想定したテスト内容です。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
Creative Test
クリエイティブな利用を想定したテスト内容です。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
総合的なパフォーマンスは、ミドルレンジクラス相当の性能レベルです。
とはいえ、モバイルノートとしては、ハイレベルなパフォーマンスで、ビジネスからプライベートまで、いろいろなシーンで快適に使えるスコアです。
CPU性能
「CINEBENCH」を使って、CPU性能を測定します。
レビュー機の『dynabook VZ82/D』の CPU には、インテル Core i7-7500U プロセッサーが搭載されており、相応のスコアの印象です。
グラフィック性能
「3DMark」「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」、4つのベンチマークソフトを使ってグラフィック性能を測定します。
まず「3DMark」での測定です。
3DMark では「Ice Storm」「Cloud Gate」「Sky Diver」「Fire Strike」「Time Spy」、各シーンの描画の滑らかさをもとにグラフィック性能を測定します。
スコアの高さは描画の快適性を表しています。
測定前に流されるデモ映像を見たイメージとしては、次のような印象でした。
Ice Storm | なめらか描画 |
Cloud Gate | なめらか描画 |
Sky Diver | ときどき若干カクついた描画になるが気にならないレベル。 |
Fire Strike | コマ送り描画 |
Time Spy | コマ送り描画 |
次が、「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」の測定結果。
標準品質、解像度 1280×720
最高品質、解像度 1280×720
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」の測定結果。
標準品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
高品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
さいごに、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」の測定結果。
標準品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
高品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
4つのベンチマークソフトを使ったグラフィック性能の測定結果をみると、『dynabook VZ82/D』のグラフィック性能は、CPU内蔵グラフィックスとしては意外に快適度の高い印象です。
ビジネスシーンでのビデオチャットやテレビ会議の快適な使用はもちろんのこと、動画視聴や写真・動画の編集、ライトなゲームなども、気軽に楽しむことができそうです。
動作音については、ベンチマークなど負荷のかかる処理中はファンがフル回転し、排熱するときの気流の音(サーッという音)が少し大きくなります。
ただ、実際の使用においては、終始、パソコンに負荷のかかる状態が続くわけではないので、動作音自体もそれほど気になることはないでしょう。
また、本体内部の熱は、背面側ヒンジのあいだの排気口から排熱されます。
排気口の近くは、少し熱さを感じますが、パームレストなどキーボード上で熱さを感じることはありませんでした。
ストレージ
ストレージのベンチマークです。
ストレージは、東芝製の SSD で 容量は 512GB です。
ストレージ情報
ストレージのドライブ構成は次のようになります。
ストレージのデータ転送速度です。
ストレージのデータ転送速度
SSD が搭載されていると、数字が示す通り Windows や アプリの起動も高速です。
バッテリー
『dynabook VZ82/D』に搭載されているバッテリーの性能(駆動時間と充電時間)を測定します。
■駆動時間
バッテリーでの駆動は、次の条件でバッテリーによる駆動時間を計測します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間
バッテリー充電時間の計測は以下の条件で行います。
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のようになります。
バッテリー駆動によるバッテリーの残量は大よその数字で 1時間当たり 13~15% くらいずつ減少し、7時間 11分経過後、Windows がバッテリー不足を検知し、パソコンはスリープ状態になりました。
スペック上の 約17.0時間(JEITAバッテリ動作時間測定法 Ver.2.0)を鑑みるとチョット残念な結果です。
とはいえ、バッテリーをより多く消費する使用条件ですので、通常使用レベルなら、バッテリー駆動時間はもっと伸びると思います。
また、バッテリー充電については、50%まで充電するのに 35分、充電完了までの所要時間は 2時間39分でした。(99%に達したのは 2時間4分後)
急な外出のときでも短時間充電で対応できそうですし、パソコンを電源オフした状態なら充電時間はさらに短縮できるはずです。
なお、実際の使用にあたっては、環境や条件などによりバッテリーの駆動時間は変動するので、参考値としてください。
harman/kardon サウンド
『dynabook VZ82/D』には、ハーマンインターナショナル社と共同開発した harman/kardon ステレオスピーカーが搭載されています。
harman/kardon ステレオスピーカーは低音域をアップするバスレフ構造を採用、スピーカーの構造や配置を最適化することで、低音域から高音域まで幅広い音域で、迫力のあるサウンドを出力できるスピーカーです。
また、harman/kardon ステレオスピーカーから出力されるサウンドは、チューニングソフト「dts Studio Sound」でお好みのサウンドに調整することもできます。
実際にサウンドを聴いた印象です。
■スピーカー
コンパクトなモバイルノートながらスピーカーで聞くサウンドはグッド。
専用のオーディオ機器とは比較はできないが、パソコンとしては高音質なサウンドです。
■ヘッドフォン
各音域が増幅されてメリハリがアップ、より高音質なサウンドが楽しめます。
とくに低音域がより強調されて、サウンドの迫力もアップします。
通常のヘッドホンでも十分楽しめると思います。
Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録)
『dynabook VZ82/D』の Windows起動時間とシャットダウン時間は、次のとおりです。
・起動 : 13.3秒
・シャットダウン : 14.5秒
Windowsの起動とシャットダウンの様子を動画に収録しています。起動・シャットダウン時間を感覚でイメージできるので参考にどうぞ!
搭載ソフトウェア
『dynabook VZ82/D』に搭載されている主なソフトウェアです。
Windows標準のソフトのほか、写真や動画編集を楽しめる CyberLink製のソフトウェア、東芝のサポート関連ソフトウェア、スマートフォンの写真取り込みや整理・閲覧ができる「思い出フォトビューア」、はがき作成ソフト「筆ぐるめ」など、趣味や実用に使えるソフトが豊富に搭載されています。
また、東芝オリジナルのソフトウェア「TruNote」「TruRecorder」「TruCapture」の各アプリは連携することができ、とても便利に使えます。
たとえば、TruNote で手書きメモした内容に、TruRecorder で録音したデータや、TruCapture で撮影したホワイトボードの写真を貼り付けておくことができます。
こういった機能は、ビジネスでもプライベートでも活用できる便利な機能です。
ソフトウェアがたくさんインストールされているときに役立つソフトが「おたすけナビ」です。「おたすけナビ」は、使いたいソフトをかんたんに探すことができる便利なソフトです。
アプリのリンクをクリックするとアプリが起動します
付属品
『dynabook VZ82/D』の本体、キーボードドックほか同梱品一式です。
電源アダプター、電源コード、USB Type-C to USB A変換アダプター、アクティブペン、専用クロス、ドキュメント類が同梱されています。
付属しているドキュメント類です。
【上記写真のドキュメント類について】 ■上段右側から ・dynabook VZ82シリーズをお使いのかたへ ・本製品をお使いのかたへ重要なお知らせ ・ウィルスバスターの紹介パンフレット ・技術基準適合 更新のお知らせ ■下段右側から ・スタートアップガイド ・安心してお使いいただくために ・dynabookガイド(取扱説明書) ・東芝PCあんしんサポート連絡先 ・U-NEXT プレミアムチケット ※保証書は梱包箱に貼り付けられています。 |
スタートアップガイドや dynabookガイド(取扱説明書)など、印刷されたドキュメントの内容も分かりやすく記載されています。
スタートアップガイド
まとめ
『dynabook VZ82/D』は、快適なパフォーマンスで、仕事からプライベートまで使い方やシーンに合わせてスタイル自在に使える 2in1 モバイルノートです。
コンパクトなモバイルノートながら、タイピングもしやすく、とくに、アクティブペンについては、描き心地や描画レスポンス、ソフトウェアの連携機能など、とても扱いやすい印象です。
快適なパフォーマンスにくわえ、実用性の高い便利な機能、使いやすさなど、トータルバランスにも優れており、自宅や外出先、仕事からプライベートまで、いろいろなシーンで快適に使えるモデルといえます。
価格やキャンペーン等の最新情報は、東芝の直販サイト「東芝ダイレクト」でチェックすることができます。
東芝ダイレクト公式サイト ⇒「dynabook VZシリーズ」製品ページ |
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