HP OmniBook X Flip 14-fk (AMD) レビュー:Ryzen AI × Copilot+ PC 対応の 14型 2-in-1ノート

 

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貸出機材提供:株式会社日本HP

正面斜め

HP OmniBook X Flip 14-fk(以下、OmniBook X Flip 14)は、AMD Ryzen AI 300シリーズ(Ryzen AI 5 340 または Ryzen AI 7 350)を搭載した14型2-in-1コンバーチブルノートです。

最大50TOPSの高性能NPUを内蔵し、Microsoftの「Copilot+ PC」に対応。リアルタイム翻訳やカメラ映像のリアルタイム処理といったローカルAI機能をスムーズに活用でき、日常のタスクにワンランク上の快適さをもたらします。

兄弟機種の OmniBook X Flip 14-fm (インテル) とデザインや機能は同等レベル。ラティスレスキーボードや顔認証付き 5MPカメラなど使いやすさも同等ながら、より手ごろな価格で入手できる点も大きな魅力です。

■HP OmniBook X Flip 14-fk (AMD) の特徴

  • AMD Ryzen AI 300シリーズの搭載により AI性能を強化
  • Microsoftの「Copilot+ PC」に準拠
  • 洗練されたスタイリッシュなデザイン
  • 薄型・軽量設計(約1.41kgで持ち運びに便利)
  • 360度ヒンジでスタイル自在に使える(ノートPC、タブレット、テントモード、スタンドモード、フラット)
  • 2.8K OLEDタッチディスプレイ(高解像度・鮮やかな発色)
  • 5MP IRカメラ (約500万画素) と Poly Camera Pro による AIベースのプレミアムなオンラインコミュニケーションが可能
  • Poly によってサウンドチューニングされた Poly Studioデュアルスピーカー搭載
  • Windows Hello対応の顔認証を搭載
  • プライバシーカメラスイッチ&マイクミュートボタンで素早くプライバシーを保護できる
  • HP リチャージャブル MPP2.0 アクティブペンはオプション
  • 長時間駆動可能なバッテリー
  • インテル搭載モデルより安価

レビューではメーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。

テントスタイル

レビューは 2025年6月30日時点の内容です。

 

 

スペック構成

OmniBook X Flip 14 のおもなスペックは以下のとおり。

シリーズ名 HP OmniBook X Flip 14-fk0000 シリーズ
本体カラー メテオシルバー
OS Windows 11 Home
プロセッサー ■AMD Ryzen AI 5 340 6コア/12 スレッド・プロセッサー
■AMD Ryzen AI 7 350 8コア/16 スレッド・プロセッサー
メモリ ■16GB オンボード (LPDDR5x-7500MT/s)
■32GB オンボード (LPDDR5x-7500MT/s)
ストレージ ■512GB SSD (PCIe Gen4 NVMe M.2)
■1TB SSD (PCIe Gen4 NVMe M.2)
ディスプレイ 14.0インチ・2.8K・OLED タッチディスプレイ (2880×1800 / 16:10 / 400nit / DCI-P3 100% / 48~120Hz / 最大10.7 億色)、テュフ・ラインランド Eyesafe認定ディスプレイ
グラフィックス ■AMD Radeon 840M グラフィックス (Ryzen AI 5 内蔵)
■AMD Radeon 860M グラフィックス (Ryzen AI 7 内蔵)
ワイヤレス IEEE 802.11be (Wi-Fi 7)、 Bluetooth 5.4
Webカメラ 5MP IR カメラ (約500万画素)
オーディオ Poly Studio デュアルスピーカー、内蔵デュアルマイク
バッテリ駆動時間 最大 14時間30分
本体サイズ(W×D×H) 約 313×218×14.6-16.9 mm (突起部を除く)
本体質量 約 1.41 kg

 
OmniBook X Flip 14 は、CPU/メモリ/ストレージ/グラフィックスのスペック構成により「スタンダードモデル」「パフォーマンスモデル」の 2モデルがラインナップしています。

■スタンダードモデル
Ryzen AI 5 340/16GBメモリ/512GB SSD/AMD Radeon 840M グラフィックス

■パフォーマンスモデル
Ryzen AI 7/32GBメモリ/1TB SSD/AMD Radeon 860M グラフィックス

また、OmniBook X Flip 14-fk (AMD) と兄弟機種 OmniBook X Flip 14-fm (インテル) のおもな違いは以下のとおり。

スペック項目 OmniBook X Flip 14-fk
(AMD、レビュー機)
OmniBook X Flip 14-fm
(インテル)   
本体カラー メテオシルバー ■メテオシルバー
■ミッドナイトブルー
CPU ■AMD Ryzen AI 5 340 6コア/12 スレッド・プロセッサー
■AMD Ryzen AI 7 350 8コア/16 スレッド・プロセッサー
■インテル Core Ultra 5 プロセッサー 226V
■インテル Core Ultra 7 プロセッサー 258V
メモリ ■16GB オンボード (LPDDR5x-7500MT/s)
■32GB オンボード (LPDDR5x-7500MT/s)
■16GB オンボード (LPDDR5x-8533MT/s)
■32GB オンボード (LPDDR5x-8533MT/s)
グラフィックス ■AMD Radeon 840M グラフィックス (Ryzen AI 5 内蔵)
■AMD Radeon 860M グラフィックス (Ryzen AI 7 内蔵)
■Intel Arc グラフィックス 130V (Core Ultra 5 内蔵)
■Intel Arc グラフィックス 140V (Core Ultra 7 内蔵)
インターフェイス ・HDMI 2.1 出力端子×1
USB Type-C 40Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort 2.1、電源オフUSBチャージ機能対応)
・USB Type-C 10Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort 2.1、電源オフUSBチャージ機能対応)
・USB Type-A 10Gbps ×2
・ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1
・HDMI 2.1 出力端子×1
Thunderbolt 4 with USB Type-C 40Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort 2.1、電源オフUSBチャージ機能対応)
・USB Type-C 10Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort 1.4a、電源オフUSBチャージ機能対応)
・USB Type-A 10Gbps ×2
・ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1
バッテリ駆動時間 最大 14時間30分 最大 17時間30分
本体質量 約 1.41 kg 約 1.39 kg
アクティブペン オプション(カスタマイズ) Core Ultra 7 搭載モデルに同梱(Core Ultra 5 搭載モデルはオプション)

 
詳しいスペックや価格などの最新情報は日本HP公式サイトをご確認ください。

アイキャッチ

HP OmniBook X Flip 14-fk
税込 13万円台から

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外観チェック

洗練されたデザイン

OmniBook X Flip 14 のデザインは洗練されてスタイリッシュ。インテル搭載モデルと全く同じデザインです。

正面左振り

背面左振り

OmniBook X Flip 14 (AMD) のカラーは「メテオシルバー」のみ。インテル搭載モデルと同じ色合いで、シルバーとグレーが絶妙なバランスでミックスされています。イメージ的にはスタイリッシュで落ち着いた雰囲気のある色合いです。

天面真上

天面斜め

天面半開き
スタイリッシュなフォルム

天面の中央に「hpスラッシュロゴ」、ヒンジ部分に「OmniBook」のブランドロゴを配置。

ロゴ
hpスラッシュロゴ と OmniBookロゴがアクセント

手触り感はサラサラしており質感は良好。指紋や皮脂の跡が目立ちにくく、清潔感を保ちやすい点も好印象です。

ちなみに、本体素材にはリサイクルアルミニウムやリサイクルプラスチックが随所に使われています。環境に配慮しながらも、高級感を損なわない洗練された仕上がりです。

 
本体はスリム。持ち歩く際にバッグへの出し入れもスムーズにできます。

スリムボディ(手前側)

スリムボディ(背面側)

スリムボディ(手持ち)
本体はスリム

 
底面カバーは継ぎ目のないユニボディ構造を採用しており、シンプルな見た目とすぐれた剛性を両立しています。

底面真上

ゴム足は前面側と背面側に平行して実装されています。太めのゴム足が実装されており、本体の安定感は良好です。

底面斜め

また、底面カバーが前面側から背面側にかけて湾曲しているところも着目しておきたいところ。

底面デザイン

吸気効率の向上にくわえ、手に持ったときのホールド感を高める効果もあります。これにより不意の落下リスクを軽減できる点も見逃せません。

ホールド感

なお、排気口はヒンジのあいだに実装されています。

排気口と吸気口
吸気口(底面カバー側)と排気口

背面側のゴム足は排気口から出された温かい空気が再び吸気口に入り込むのを防ぐ役割も兼ねています。これにより本体内部の効果的な冷却が期待できます。

吸気口
温かい空気は背面側に排出される

 

スタイル自在に使える

OmniBook X Flip 14 は天面を回転させることでスタイル自在に使えます。

スタイル1
ノートブック

スタイル2
スタンド

スタイル3
テント

スタイル4
タブレット

スタイル5
フラット(画面共有に便利)

天面は回転しやすくスムーズにスタイルを変更することができます。

 

必要十分なインターフェース

OmniBook X Flip 14 には、多くのユーザーにとって十分なインターフェースが搭載されています。

インターフェース(右側面)

右側面

①ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート

②USB Type-A 10Gbps

インターフェース(左側面)

左側面

③USB Type-A 10Gbps

④HDMI 2.1 出力端子

⑤USB Type-C 40Gbps (Power Delivery、DisplayPort 2.1、電源オフUSBチャージ機能対応)

⑥USB Type-C 10Gbps (Power Delivery、DisplayPort 2.1、電源オフUSBチャージ機能対応)

SDカードスロットは搭載されていませんが、必要に応じて USB対応のカードリーダーを使用すると良いでしょう。(ピンキリですが 500円くらいから購入できます)

なお、USB Type-C ポートの対応についての検証結果は以下のとおり。

■USB Type-C 対応表(2ポート共通、当サイトの検証結果)

映像出力 〇 (4K出力可能)
PD充電器(30W) △(低速充電)
PD充電器(45W) △(低速充電)
PD充電器(65W) △(低速充電)

検証機器による相性の可能性もありますが、65W の PD充電器でも低速充電のメッセージが表示されました。ただ、充電自体は行われており、実用上の支障は感じませんでした。

なお、インテル搭載モデルでも同じ充電器を使用しましたが低速充電のメッセージは表示されませんでした。

また、HDMI 2.1 出力端子は 4K出力に対応しており、検証でも 4K出力に対応していることを確認しています。

 

Poly Studio デュアルスピーカーを搭載

スピーカーは Poly Studio デュアルスピーカーを搭載。スピーカーは 底面部 前面側左右に実装されています

スピーカー(その1)
スピーカーは底面部前面側左右に実装

スピーカー(その2)
スピーカーの拡大写真

スピーカーから出力されるサウンドは低音域から高音域まで広い音域をカバーしており高音質です。

 

電源ボタンはキーボード右上に配置

電源ボタンは、キーボード右上に、キーの一部として実装されています。

電源ボタン
電源ボタンは LED内蔵

電源ボタンを押した感覚は、ほかのキーと同じです。タイプ中に押し間違える可能性もありますが、使用中に間違って電源ボタンを押しても短押し(1秒未満くらい)なら無反応です。ただし、1秒程度押すとスリープへ移行し、5秒くらい長押しすると強制的に電源オフされます。

 

顔認証カメラ搭載

OmniBook X Flip 14 は、顔認証カメラを標準搭載しています。

顔認証
顔認証でサインイン

認証精度は良好です。顔認証機能があれば Windows へのサインインも顔パスでOK。パスワードや PIN を入力することなくスムーズにサインインできます。

また、カメラには「プライバシーシャッター」が付いています。

カメラシャッター
上の画像:シャッターを開いてカメラ有効
下の画像:シャッターを閉じてカメラを遮断

シャッターはスライド式(手動)ですがスムーズなスライドが可能。オンライン会議などで こちらの光景を見られたくないときもスムーズに操作できます(切替スイッチはカメラの上側)。

なお、プライバシーシャッターでカメラを閉じていると顔認証機能は使えません。サインインするときはプライバシーシャッターを開くか パスワードや PIN を入力してください。

 

存在検知機能を搭載

OmniBook X Flip 14 は、存在検知機能(プレゼンスセンシング)を搭載しています。

プレゼンス センシング
存在検知の設定

プレゼンス センシング
存在検知の詳細設定画面

プレゼンスセンシングは、離着席時にパソコン画面を自動でロック/解除できる機能です、顔認証情報を登録しておけば着席時に自動で顔認証機能が起動しそのままサインインできます。

実際に使ってみると、とても便利な機能であることを実感できます。顔認証カメラとあわせて使うことでプライバシーやセキュリティの強化にも役立ちます。

 

高解像度カメラと AIベースのオンラインコミュニケーション

OmniBook X Flip 14 には、約500万画素の高精細カメラにくわえ、AIによるカメラ機能拡張アプリ Poly Camera Pro がインストールされています。

ビデオコントロール
Poly Camera Pro
(付属ソフトウェア「myHP」から実行できる)

Poly Camera Pro には、フレーミング機能や背景の明るさを調整できる機能、背景ぼかし/画像埋め込み機能などオンラインコミュニケーションをアシストしてくれる便利な機能が組み込まれています。

Windows スタジオ エフェクトの機能が強化されており、とくに自動フレーミングの反応がすこぶる優秀です。

 

スリムでそこそこ軽量!持ち歩きもラクにできる

本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。

本体の大きさイメージ

本体の大きさは A4サイズより一回り大きいくらいでコンパクトです。

本体を閉じたときの高さのイメージは以下のとおり。

本体の高さ
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)

本体の高さは実測で 約19mm(最厚部)。最厚部でも CDケース 2枚より薄くてスリムです。

本体や電源アダプターなど質量の実測値は以下のとおり。

質量の実測

・本体:1,400g
・電源アダプター:206g
・電源コード:105g

1kgくらいのモバイルノートにくらべれば本体は少しだけ重さはありますが、このくらいの質量なら持ち歩きもラクにできます。

本体の重量感

電源アダプターの最大出力は 65W。その大きさは手のひらに収まるくらいのサイズです。

電源アダプターの大きさ比較

電源アダプターの大きさ実測

 

ディスプレイのチェック

高輝度&広色域 OLED(有機EL)ディスプレイ

レビュー機のディスプレイは SAMSUNG製の OLED(有機EL)パネルが採用されています[型番:SDC41AA]。

※インテル搭載モデルのレビュー機も同じ型番のパネルが採用されていました。

ディスプレイに描画される映像は高精細で自然な色合いです。とくに、OLED パネルはコントラスト比が高く、黒をより黒く表現できるため映像全体を鮮明に描画できるメリットがあります。

描画イメージ(気球)
画像の表示例(その1)

描画イメージ(紅葉)
画像の表示例(その2)

描画イメージ(テキスト)
テキストの表示例

描画イメージ(テキスト拡大)
テキスト表示を拡大

トーンカーブは RGBともに 45度に近い直線です。色調バランスは良好です。

トーンカーブ
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)

輝度は、ディスプレイの明るさ設定を最大にした状態で「394nit(実測値)」と高め。実際の見た目も非常に明るく、屋外など周囲が明るい環境でも画面が見づらく感じることはないと思います。

色域の計測結果は以下のとおり。

色域
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)

規格 カバー率
sRGB 100.0% 153.6%
Adobe RGB 96.0% 113.9%
DCI-P3 99.9% 113.2%

広色域で色再現性にもすぐれています。写真編集などシビアな色再現が必要な作業にもしっかり対応できます。

 

狭額縁ベゼルで画面周りスッキリ

ベゼルは狭額縁です。

狭額縁ベゼル

とくに、左右のベゼルは鉛筆の太さより とても細く、画面周りは全体的にスッキリとしています。

 

映り込みは映像の色味によって気になるかも

OmniBook X Flip 14 のディスプレイはブライトビュー(光沢)です。

画面映り込み(その1)

画面映り込み(その2)

上記写真のとおり、映像の色味によっては映り込みが気になるかもしれません。(とくに暗い映像のときは映り込みを感じるかも)

 

広い視野角

視野角をチェックします。

正面
正面

右側 ディスプレイ面から30度の角度
右側 ディスプレイ面から30度の角度

上側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度

水平方向、垂直方向ともに視野角は広いです。斜めから見てもはっきりとした映像を確認できます。

 

キーボード&タッチパッドのチェック

ラティスレスキーボード

OmniBook X Flip 14 のキーボードレイアウトは標準的です。

キーボードレイアウト

キーボードには、インテル搭載モデルと同様に「ラティスレスキーボード」を採用していることも特徴のひとつ。キーとキーのスキマが狭く、キーが大きく見えるメリットがあります。

ラティスレスキーボード

キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は実測で およそ19mm(仕様も 19 mm)。フルサイズキーボードと同等のキーピッチで窮屈な感じはありません。

キーボードに両手を置いたときのイメージ

キートップの表面は中央部分が少しへこんでいます。少しツルツルした感触で指先のタッチ感も良好です。

キートップ

キーストロークの仕様は 約1.0mm と少し浅め。感覚的にも一般的なキーボードにくらべ少し浅い感じがします。

キーストローク
タイプ音は「タクタク」という音。音の大きさはフツウ。

ただ、キーを押し込む強さや押し込んだあとの跳ね返りの感覚は良好です。

タイピングしやすいかといわれると好みが分かれるところです。正直なところ、先にレビューしたインテル搭載モデルでは、はじめのうち多少の違和感を覚えました。しかしながら、キーボードは使い続けるうちに慣れるもの。筆者も次第に違和感なくタイピングできるようになりました。

 

Copilotキー搭載

OmniBook X Flip 14 には「Copilotキー」が搭載されています。

Copilotキー
矢印の指すキーが Copilotキー

Copilotキーを押すと Microsoft の AIアシスタントをすばやく起動することができます。

AIアシスタント起動
Copilotキーを押すだけで AIアシスタントが起動

Copilot はユーザーの質問に対して適切な回答を返してくれるとても便利な機能です。日々学習し進化しているので、アイディアの創造や文章作成など、さまざまな用途で活用することができます。

また、OmniBook X Flip 14 には、「HP AI Companion」が組み込まれています。

HPの独自AI
HP AI Companion

AIアシスタントが指示や質問に答えてくれるので、Copilot と併用して活用すれば作業効率の向上につながるはずです。

とくに、HP AI Companion には、クラウドベースの AI にくわえ、ローカルベースの AI がデバイスに組み込まれています。ローカルで AI 利用できればプライバシーやコストの面でのリスクが低減します。

 

キーボードはバックライト内蔵

キーボードはバックライトを内蔵しています。

キーボードバックライト

キーボード・バックライトの明るさは切り替え可能です。

[F5]キー押下:点灯(明)→点灯(暗)→オフ

また、[F5]キーを長押しすることで点灯時間を変更することもできます。

キーボードバックライト

 

質感のよいパームレスト

パームレストはサラサラとした感触で上質感があります。

パームレスト

レビュー機のカラー「メテオシルバー」は指紋や皮脂の跡が目立ちません。

 

なめらかなスベリで反応の良いタッチパッド

タッチパッドはツルツルした感触でスベリはなめらかです。

タッチパッドのサイズ感
タッチパッドのサイズ感

大きいサイズで扱いやすく、ジェスチャー操作もスムーズです。

 

ベンチマークによる性能評価

ベンチマークでは OmniBook X Flip 14 の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。

レビュー機の基本スペック

CPU AMD Ryzen AI 7 350 プロセッサー
メモリ 32GB オンボード (LPDDR5x-7500MT/s)
ストレージ 1TB SSD (PCIe Gen4 NVMe M.2)
グラフィックス AMD Radeon 860M グラフィックス

評価に使用したベンチマークは以下のとおりです。

評価項目 使用するベンチマーク
CPU性能 CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
グラフィック性能 3DMark Time Spy
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ストレージ性能 CrystalDiskMark
総合的なパフォーマンス PCMark 10
バッテリー BatteryInfoView(バッテリー残量測定用)

なお、ベンチマークの実行にあたっては付属のソフトウェア「myHP」のシステム制御/パフォーマンスのコントロールを「Smart Sense」(初期設定)と「パフォーマンス」の2モードそれぞれで実施しています。

※myHP のパフォーマンスのコントロールは、Windows のコントロールパネル[電源オプション]の電源プランや[電源とバッテリー]の電源モードの設定よりも優先されます。

システム制御
パフォーマンスのコントロール

パフォーマンスのコントロールで設定可能な各モードの説明は以下のとおり。

モード 説明
Smart Sense AIを使用して、アプリ/パソコンの位置/バッテリーの状態に基づいてパフォーマンス/ファン速度/温度を最適化する。
バランス ファン速度/パフォーマンス/温度のバランスを自動調整して動作する。
クール デバイスを触ったときに温かく感じる場合に最適なモード。ファン速度を上げ CPUパフォーマンスを下げてデバイスを冷却する。
静か CPUパフォーマンスを下げて最低速度で動作し続ける。静かな環境に最適なモード。
省電力機能 CPUパフォーマンスや OLEDパネルの輝度を下げて消費電力を抑えバッテリー持続時間を長くする。バッテリー駆動時のみ設定できる。
パフォーマンス CPU使用率が非常に高いソフトウェアを使用している場合、ファンの速度を上げてデバイスを冷却する。

 

CPU性能

CPU性能は CINEBENCH R23(マルチコア/シングルコア)と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。

評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。

・AMD Ryzen 7 8840HS プロセッサー

・AMD Ryzen 7 8840U プロセッサー

・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー

・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー

・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 258V

・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H

・インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125H

・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155U

・インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125U

・インテル Core i7-1360P プロセッサー

・インテル Core i5-1340P プロセッサー

・インテル Core i7-1355U プロセッサー

・インテル Core i5-1335U プロセッサー

※当サイトで計測したスコアの平均値

 

CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]

CINEBENCH R23 (マルチコア)
Ryzen AI 7 350(レビュー機/パフォーマンス)
14663 pts
Ryzen AI 7 350(レビュー機/Smart Sense)
13860 pts
Ryzen 7 8840HS
12647 pts
Core Ultra 7 155H
12557 pts
Ryzen 7 8840U
12259 pts
Core i7-1360P
10095 pts
Core Ultra 5 125H
9920 pts
Core Ultra 7 258V
9501 pts
Ryzen 7 7730U
9117 pts
Core Ultra 7 155U
8648 pts
Core i5-1340P
8551 pts
Ryzen 5 7530U
7627 pts
Core i7-1355U
7073 pts
Core i5-1335U
6875 pts
Core Ultra 5 125U
6508 pts

 

CINEBENCH R23 (シングルコア)
Ryzen AI 7 350(レビュー機/パフォーマンス)
1916 pts
Ryzen AI 7 350(レビュー機/Smart Sense)
1905 pts
Core Ultra 7 258V
1869 pts
Core i7-1360P
1732 pts
Core i7-1355U
1725 pts
Ryzen 7 8840HS
1725 pts
Ryzen 7 8840U
1713 pts
Core Ultra 7 155U
1691 pts
Core Ultra 7 155H
1671 pts
Core Ultra 5 125H
1661 pts
Core Ultra 5 125U
1564 pts
Core i5-1335U
1546 pts
Core i5-1340P
1534 pts
Ryzen 7 7730U
1431 pts
Ryzen 5 7530U
1419 pts

 

CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]

CPU Mark (PassMark PerformanceTest)
Ryzen AI 7 350(レビュー機/パフォーマンス)
26276
Ryzen 7 8840U
25969
Core Ultra 7 155H
25726
Ryzen 7 8840HS
25442
Ryzen AI 7 350(レビュー機/Smart Sense)
24610
Core Ultra 5 125H
21632
Core i7-1360P
20651
Core Ultra 7 258V
20226
Ryzen 7 7730U
18677
Core Ultra 7 155U
18521
Core i5-1340P
16650
Core i7-1355U
15946
Ryzen 5 7530U
15930
Core Ultra 5 125U
15296
Core i5-1335U
14508

 
AMD Ryzen AI 300シリーズプロセッサーはパワフルです。インテル搭載モデル(Core Ultra 7 258V)を圧倒するスコアが出ています。

負荷の高い作業でも、とても快適なパフォーマンスでこなすことができるでしょう。

CPU のパワーを重視するユーザーには魅力ですが、そのぶんバッテリー駆動時間がインテル搭載モデルより少し短い点は留意してください。

 

グラフィック性能

グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。

評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。

・AMD Radeon 780M グラフィックス(Ryzen 7 8840HS内蔵)

・AMD Radeon 780M グラフィックス(Ryzen 7 8840U内蔵)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 7730U内蔵)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 7530U内蔵)

・インテル Arc グラフィックス 140V(Core Ultra 7 258V内蔵)

・インテル Arc グラフィックス(Core Ultra 7 155H内蔵)

・インテル Arc グラフィックス(Core Ultra 5 125H内蔵)

・インテル グラフィックス(Core Ultra 7 155U内蔵)

・インテル グラフィックス(Core Ultra 5 125U内蔵)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1360P内蔵)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1340P内蔵)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1355U内蔵)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1335U内蔵)

※当サイトで計測したスコアの平均値

 

3DMark Time Spy

Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。

3DMark Time Spy
インテル Arc 140V(Core Ultra 7 258V)
4087
インテル Arc(Core Ultra 7 155H)
3560
AMD Radeon 860M(レビュー機/パフォーマンス)
3120
インテル Arc(Core Ultra 5 125H)
3119
AMD Radeon 860M(レビュー機/Smart Sense)
3003
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840HS)
2857
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840U)
2790
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U)
2072
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U)
2049
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
1911
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
1685
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
1545
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
1354
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
1312
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
1255

 

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]

暁月のフィナーレ
インテル Arc 140V(Core Ultra 7 258V)
10543
インテル Arc(Core Ultra 7 155H)
8283
AMD Radeon 860M(レビュー機/パフォーマンス)
7377
AMD Radeon 860M(レビュー機/Smart Sense)
7362
インテル Arc(Core Ultra 5 125H)
7216
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840HS)
6478
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840U)
6193
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
6051
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
5338
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
5072
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U)
5034
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U)
4505
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
4204
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
3831
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
3662

※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施

 

ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXV
インテル Arc 140V(Core Ultra 7 258V)
7222
AMD Radeon 860M(レビュー機/パフォーマンス)
7159
AMD Radeon 860M(レビュー機/Smart Sense)
6439
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840HS)
6419
インテル Arc(Core Ultra 7 155H)
5698
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840U)
5665
インテル Arc(Core Ultra 5 125H)
5176
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
4225
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
3866
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U)
3826
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
3608
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
3451
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U)
3282
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
3103
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
2930

※軽量品質/解像度 1280×720 で実施

 
レビュー機のグラフィックス・スコアは良好です。

インテル搭載モデルのグラフィックス(インテル Arc 140V)にくらべるとスコアが少し低いのはインテル搭載モデルのグラフィックス性能が大幅に向上しているためです。レビュー機のグラフィックス性能も十分に高く、写真・動画編集など高負荷なクリエイティブ作業にも快適なパフォーマンスが期待できます。

 

ストレージ性能

レビュー機に搭載されている SSD は 容量 1TB で PCIe Gen4 NVMe 対応です。ストレージ情報は以下のとおり。

CrystalDiskInfo
ストレージ情報
(シリアルナンバーは隠しています)

ストレージ性能は、CrystalDiskMark を使用しデータ転送速度を計測・評価します。

データ転送速度
ストレージのデータ転送速度

※パフォーマンスのコントロールを「Smart Sense」に設定して計測した結果。「パフォーマンス」モードでの計測結果も同等です。

計測結果は優秀です。

PCIe Gen4 対応の SSD は、体感的にも高速なデータアクセスでファイルの読み書きがとてもスムーズです。

 

総合的なパフォーマンス

PCMark 10 を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。

評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。

・HP OmniBook X Flip 14-fm (インテル)

・HP OmniBook Ultra 14-fd

・HP OmniBook Ultra Flip 14-fh

・HP Envy x360 14-fa (AMD)

・HP Envy x360 14-fc (インテル)

※当サイトで計測したスコア(パフォーマンスモードに相当した設定でのスコア)

おもなスペックは以下のとおり。

スペック OmniBook X Flip 14    
(レビュー機)
OmniBook X Flip 14 (Intel) OmniBook Ultra 14      OmniBook Ultra Flip 14   Envy x360 14 (AMD)      Envy x360 14 (Intel)    
CPU AMD Ryzen AI 7 350 インテル Core Ultra 7 258V AMD Ryzen AI 9 365 インテル Core Ultra 7 258V AMD Ryzen 7 8840HS インテル Core Ultra 7 155U
メモリ 32GBメモリ 32GBメモリ 16GBメモリ 32GBメモリ 32GBメモリ 32GBメモリ
ストレージ 1TB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe)
グラフィックス AMD Radeon 860M Intel Arc 140V AMD Radeon 880M Intel Arc 140V AMD Radeon 780M Intel Graphics

 

ベンチマーク結果は以下のとおり。

Essentials
OmniBook X Flip 14(Smart Sense)
10429
OmniBook X Flip 14(パフォーマンス)
10646
OmniBook X Flip 14(Intel)
9974
OmniBook Ultra 14
10602
OmniBook Ultra Flip 14
9367
Envy x360 14 (AMD)
9647
Envy x360 14 (Intel)
9550
目標値
4100
Productivity
OmniBook X Flip 14(Smart Sense)
10350
OmniBook X Flip 14(パフォーマンス)
11001
OmniBook X Flip 14(Intel)
10489
OmniBook Ultra 14
10752
OmniBook Ultra Flip 14
9244
Envy x360 14 (AMD)
9719
Envy x360 14 (Intel)
7949
目標値
4500
Digital Contents Creation
OmniBook X Flip 14(Smart Sense)
8559
OmniBook X Flip 14(パフォーマンス)
9230
OmniBook X Flip 14(Intel)
9726
OmniBook Ultra 14
11114
OmniBook Ultra Flip 14
9754
Envy x360 14 (AMD)
8436
Envy x360 14 (Intel)
6304
目標値
3450
Gaming
OmniBook X Flip 14(Smart Sense)
4980
OmniBook X Flip 14(パフォーマンス)
5648
OmniBook X Flip 14(Intel)
7423
OmniBook Ultra 14
7469
OmniBook Ultra Flip 14
7300
Envy x360 14 (AMD)
5785
Envy x360 14 (Intel)
4170

※テスト項目説明

・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)

・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)

・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)

・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)

※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア

 

レビュー機のスコアは優秀です。

インテル搭載モデルにくらべクリエイティブやゲーミングのスコアがやや低めなのは、グラフィックス性能の違いによるものです。とはいえ、レビュー機のスコアも十分に高く、ゲーミング用途を除けば、体感的なパフォーマンスはほぼ同等といえるでしょう。

日常的な作業はもちろん、ある程度負荷のかかるクリエイティブ作業まで、幅広い用途で快適なパフォーマンスが期待できます。

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バッテリー

バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。

※パフォーマンスのコントロールを「Smart Sense」に設定して計測

■駆動時間の測定条件

・無線LANでインターネットに接続

・YouTubeを全画面で連続再生

・画面の明るさ:最大レベル

・音量:最大レベル

■充電時間の測定条件

・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態

・電源アダプターを接続し Windows を起動

・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態

※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。

 
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。

バッテリー駆動時間 8時間
バッテリー充電時間
(50%までの充電時間)
1時間 2分
バッテリー充電時間
(80%までの充電時間)
1時間 41分
バッテリー充電時間
(100%までの充電時間)
2時間 41分

 

検証結果はスペック「最大 14時間30分」の 55%くらいで、少し物足りなさを感じます。ただ、検証はバッテリーを多く消費する条件で実施しており、実際の使用ではもう少し伸びる余地があります。たとえば、画面の明るさを下げるなど、バッテリー消費を抑える使い方をすれば、駆動時間を延ばすことも十分可能です。

また、急速充電については「30分で50%充電可能」とされていますが、今回の検証ではその約2倍の時間を要しました。電源オフ(またはスリープ)状態であれば充電時間を短縮できる可能性はありますが、仕様どおりの時間で充電できるかどうかは確認できていません。

実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するため参考値としてください。

 

クリエイティブ性能の評価

クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。

評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した比較対象機種の処理時間と比較します。

・HP OmniBook X Flip 14-fm (インテル)

・HP OmniBook Ultra 14-fd

・HP OmniBook Ultra Flip 14-fh

・HP Envy x360 14-fa (AMD)

・HP Envy x360 14-fc (インテル)

※当サイトで計測した処理時間(パフォーマンスモードに相当した設定での処理時間)

 

RAWデータ現像

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア

Adobe Photoshop Lightroom

Adobe Photoshop Lightroom Classic

■条件等

・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し

・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)

・プリセット等 編集は適用しない

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

■処理結果

Lightroom
OmniBook X Flip 14(Smart Sense)
13秒9
OmniBook X Flip 14(パフォーマンス)
13秒7
OmniBook X Flip 14(Intel)
20秒5
OmniBook Ultra 14
11秒8
OmniBook Ultra Flip 14
20秒5
Envy x360 14 (AMD)
16秒8
Envy x360 14 (Intel)
19秒9
Lightroom Classic
OmniBook X Flip 14(Smart Sense)
13秒6
OmniBook X Flip 14(パフォーマンス)
12秒7
OmniBook X Flip 14(Intel)
21秒0
OmniBook Ultra 14
10秒7
OmniBook Ultra Flip 14
20秒4
Envy x360 14 (AMD)
21秒4
Envy x360 14 (Intel)
25秒2

 

動画エンコード

動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア

CyberLink PowerDirector

■条件等

・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)

・動画再生時間 10分間

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

■処理結果

PowerDirector
OmniBook X Flip 14(Smart Sense)
1分3秒5
OmniBook X Flip 14(パフォーマンス)
1分0秒2
OmniBook X Flip 14(Intel)
1分9秒7
OmniBook Ultra 14
55秒7
OmniBook Ultra Flip 14
1分15秒5
Envy x360 14 (AMD)
1分14秒6
Envy x360 14 (Intel)
1分49秒7

 
実際のソフトウェアを使ったクリエイティブ性能評価は意外にも優秀な結果を得られました。

写真や動画の編集といったコンテンツ制作においても、快適なパフォーマンスと OLEDディスプレイの鮮やかな映像表現により、快適に活用することができるでしょう。

 

駆動音・表面温度のチェック

駆動音のチェック

駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します。

・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 /マルチ Core」実行中

・10分間動画のエンコード処理中

※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)

騒音測定イメージ
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)

■測定結果

モード アイドル状態
(最小音量)
最大音量
下段はピーク時の音量推移
ベンチマーク中 動画エンコード中
Smart Sense 33.4db 36.7db
(36db)
37.1db
(36~37db)
パフォーマンス 33.9db 40.6db
(39~40db)
41.0db
(40~41db)

■騒音の目安

騒音の大きさ 騒音の具体例
60 デシベル 走行中の自動車内
普通の会話
デパート店内
50 デシベル 家庭用エアコンの室外機
静かな事務所の中
40 デシベル 閑静な住宅地の昼
図書館内
30 デシベル 深夜の郊外
鉛筆での執筆音
20 デシベル 木の葉の触れ合う音
雪の降る音

参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」

 
アイドル時はほぼ無音で、とても静かです。パフォーマンスモードでも、「サーッ」という排気音がかすかに聞こえる程度で、気になるほどではありません。

一方で、高負荷時には排気音がやや大きくなり、とくにパフォーマンスモードでは「サーッ」という音が目立つため、人によっては少しうるさく感じるかもしれません。

なお、負荷低減後にアイドル時の状態に戻るまでの時間は以下のとおりです。

・Smart Sense:2~3分

・パフォーマンス:4~5分

※駆動音は使用環境やソフトウェアなどの動作状況により変動します。

 

表面温度のチェック

表面温度については、下記を実施したときの表面温度を測定し評価します。

・アイドル状態で10分放置後

・Youtube 動画 30分間視聴後

・10分間動画のエンコード実行後

※単位:℃、測定時の室温:25℃

※パフォーマンスのコントロールを「Smart Sense」に設定して計測

※写真の左がキーボード表面、右が底面側の計測結果

■アイドル状態で10分放置

アイドル状態で10分放置の表面温度

■Youtube 動画 30分間視聴後

Youtube 動画 30分間視聴後の表面温度

■10分間動画エンコード実行後

10分間動画エンコード実行後の表面温度

 
負荷状況にかかわらず、キーボード左側から中央にかけての表面温度が少し高いですが、多少の温かさを感じる程度でタイピングに影響はありません。

一方、パームレストは本体内部の熱の影響を受けにくく負荷の有無にかかわらず表面温度は安定しています。

 

サウンド チェック

OmniBook X Flip 14 は Poly Studio デュアルスピーカーを搭載しています。

また、オーディオ機能は付属のソフトウェア「myHP」に組み込まれています。

サウンドユーティリティソフト
myHPのオーディオ機能

オーディオ機能では、プリセットによる音質の設定やイコライザーでお好みの音質にチューニングすることができます。

以下は、実際にサウンドを試聴した印象です。

※プリセット「音楽」で試聴(イコライザーはデフォルトのまま)

■スピーカー

・低音域から高音域まで広い音域をカバーし高音質

・音声もはっきり明瞭に聴き取れる

・音量を最大にしても音割れしにくい(コンテンツによる)

・スピーカーが前面に配置されているため、タイピング中は手がスピーカーをさえぎり、音がこもったように感じられる

■ヘッドホン

・スピーカーと同様に高音質

・周囲の音が遮断されているぶんクリアに聞こえる

また、myHPのオーディオ機能には、スピーカー/内蔵マイクのノイズリダクション機能も組み込まれています。

サウンドユーティリティソフト
myHPのオーディオ機能(出力:スピーカーと入力:マイクの設定)

なお、マイクモードでは使用環境に応じてノイズリダクションを調整でき、「会議」のほか「個人」「スタジオレコーディング」の設定が可能です。

 

Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測

Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。

起動 再起動 シャットダウン
1回目 16.4秒 43.7秒 10.0秒
2回目 16.0秒 43.3秒 9.2秒
3回目 16.9秒 43.7秒 9.2秒
4回目 16.5秒 43.5秒 9.8秒
5回目 15.9秒 45.2秒 9.8秒
平均 16.3秒 43.9秒 9.6秒

実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows Update など状態により変動するため参考値としてください。

 

同梱品

OmniBook X Flip 14 の本体ほか同梱品一式です。

同梱品一式

同梱品リスト
・HP OmniBook X Flip 14-fk 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類

なお、アクティブペン(HP リチャージャブル MPP2.0 アクティブペン)はオプションのため、カスタマイズで追加する必要があります。

参考までに、インテル搭載モデルに同梱されていたアクティブペンの使用イメージは以下のとおりです。

アクティブペン

アクティブペンは筆圧検知(4096段階)に対応しており、ペン先の動きはなめらかで書き心地は良好です。

ペンの使用イメージ
ペンの書き心地はなめらか

アクティブペンは充電式です。

アクティブペンの充電
充電中はペン上部のLEDがオレンジに点灯
充電完了すると白色点灯に切り替わる

充電用のポートは USB Type-C で、電源アダプターや PD充電器から充電できます。

アクティブペンの充電用ポート
ペンの上部をスライドさせればポートが出てくる

アクティブペンのペン先は交換が可能。お好みの硬さに合わせてペン先を交換できます。

ペン先
標準で装着されている普通の硬さのほか 2H または 2B と交換が可能

 

まとめ

以上、HP OmniBook X Flip 14-fk のレビュー記事をお届けしました。

HP OmniBook X Flip 14-fk は、AMD Ryzen AI 300シリーズを搭載し、Copilot+ PC に対応した次世代の 2-in-1コンバーチブルノートです。最大50TOPSのNPUを活かしたローカルAI処理により、日常の作業からクリエイティブ用途まで快適にこなせる処理性能を備えています。

インテル版の兄弟機と同等のデザイン・機能性を維持しながら、より手ごろな価格で入手できる点も魅力のひとつです。

バッテリー駆動時間や急速充電についてはやや注意が必要ですが、使い方次第で十分カバー可能。次世代の AI PCとしての基本性能をしっかり押さえつつ、価格とのバランスにもすぐれたデバイスといえるでしょう。

高評価のポイント

  • AMD Ryzen AI 300シリーズ搭載で、日常利用~クリエイティブ用途まで対応できる処理性能
  • 最大50TOPSのNPUにより、ローカルAI処理がスムーズに行える
  • リサイクル素材を使用しながらも高級感のある仕上がり
  • 高輝度・広色域の OLED パネルにより、色再現性にすぐれ、画面が見やすい
  • プレゼンスセンシング+顔認証によるスムーズかつ高精度なサインインができる
  • インテル版と同等の機能性を維持しつつ価格は抑えめ

気をつけておきたい点

  • グラフィックス性能はインテル版にやや劣る
  • バッテリー駆動や急速充電はスペックほどの性能が出ない可能性がある
  • アクティブペンはオプションなので、必要な場合はカスタマイズが必要

 

アイキャッチ

HP OmniBook X Flip 14-fk
税込 13万円台から

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