
マウスコンピューター『m-Book Kシリーズ(m-Book K700)』の実機レビューです。
m-Book K700 は、CPU に第9世代インテル Core i7-9750H プロセッサー、専用グラフィックスに GeForce MX250 を搭載した 15.6型ノートPC です。
いわゆるスタンダードタイプのノートPC ながら、その性能はパワフル!
写真・動画編集はもちろんのことチョットした 3Dゲームも快適に楽しめます。
ベンチマークの結果も優秀、実際の使用感としても軽快な動作でパフォーマンスも快適でした。
- スタンダードタイプのノートPCにパワフルな性能を搭載
- オールラウンドでハイパフォーマンス
- 写真・動画編集も快適パフォーマンス
- ナローベゼルのディスプレイは描画される映像もキレイ
- キーストロークが深めでタイプ感が心地よいキーボード
レビューでは、前半で外観デザイン、ディスプレイ、キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能レビューを行います。
関連リンク
Core i7-10750H と GeForce MX350 搭載モデルの実機レビューです。

【 目 次 】
レビュー内容は 2019年10月9日時点のものです。
スペック構成
『m-Book Kシリーズ』のスペック構成です。
| OS | Windows 10 Home 64ビット |
| CPU | インテル Core i7-9750H プロセッサー |
| メモリ | 下記いずれか ■8GB (8GB×1) PC4-19200 DDR4 SODIMM ■16GB (8GB×2) PC4-19200 DDR4 SODIMM ■32GB (16GB×2) PC4-19200 DDR4 SODIMM |
| ストレージ | 下記いずれか ■256GB M.2 SSD (SATA) ■256GB M.2 SSD (NVMe対応)+1TB HDD ■512GB M.2 SSD (NVMe対応)+1TB HDD |
| ディスプレイ | 15.6型 フルHDノングレア (IPSパネル/ 1,920×1,080/ LEDバックライト) |
| グラフィックス | GeForce MX250 / インテル UHD グラフィックス 630 |
| LAN | 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(RJ-45) |
| ワイヤレス | IEEE802.11 ac/a/b/g/n (最大433Mbps) + Bluetooth 5モジュール内蔵 |
| カメラ、マイク | 100万画素カメラ、デュアルアレイマイク内蔵 |
| 本体サイズ(W×D×H) | 361×258×24.9 mm(折り畳み時/ 突起部含まず) |
| 重量 | 約 2.1kg |
m-Book Kシリーズには メモリやストレージのスペックにより、以下の3モデルがラインナップしています。
■m-Book K700BN-M2S2
8GBメモリ/256GB M.2 SSD (SATA)
■m-Book K700SN-M2SH2 ← レビュー機
16GBメモリ/256GB M.2 SSD (NVMe対応)+1TB HDD
■m-Book K700XN-M2SH5
32GBメモリ/512GB M.2 SSD (NVMe対応)+1TB HDD
なお、各モデルともにメモリやストレージなど使い方に合わせたカスタマイズが可能です。
詳細は、マウスコンピューター公式サイトをご覧ください。
今回はメーカーからお借りした m-Book K700SN-M2SH2 を試用してレビューを行います。

マウスコンピューター
m-Book K シリーズ
税込10万円台後半から
<関連記事>
⇒ mouse K7 レビュー
外観チェック
マットなブラックで重厚感のあるデザイン
『m-Book Kシリーズ』は マットなブラックで重厚感のあるデザインです。


天面を見てみます。


天面の素材は樹脂製(プラスチック製)ですが、チープな感じはありません。
表面はツルツルとした感触で質感は良好です。指紋や皮脂の跡が目立ちやすいですが、柔らかいクロスなどでこまめに手入れすれば気持ちよく使えます。

マットなブラックのカラーに「mouse」のロゴがアクセントになっています。

側面はテクスチャ加工が施されています。

側面はテクスチャ加工
底面部を見てみます。

ファンが2基実装されているのがわかります。CPU と専用グラフィックスのそれぞれがファンで冷却される構造です。

底面部の素材も樹脂製で天面の重厚感にくらべるとチョット残念な感じもありますが、「ユニボディ」といわれる剛性を重視した構造で、パーツの継ぎ目がなく見た目もスッキリしています。
ゴム足は四隅と中央部 計5箇所に実装されています。本体の安定性は良好です。

矢印の指すところがゴム足
バッテリーは取り外し可能です。(容量は 2750mAh)

バッテリーが消耗して長持ちしなくなったときでも交換できるあんしん感があります。
ヒンジのトルクはちょうど良い感じです。天面の開け閉めもしやすく、タイピング中の画面のグラつきもありません。

必要十分なインターフェース
『m-Book Kシリーズ』は USBポートや HDMI端子、SDカードスロットなど、必要十分なインターフェースが実装されています。(光学ドライブは内蔵していません)
左側面のインターフェースなど各部名称です。

①セキュリティスロット
②通気口(排気口)
③USB3.0端子(Type-A)
④USB2.0端子(Type-A)
⑤マイク端子
⑥ヘッドフォン出力/ヘッドセット
右側面のインターフェースなど各部名称です。

⑦USB3.1端子(Type-A)
⑧USB3.1端子(Type-C)
⑨カードリーダー
⑩通気口(排気口)
SDカードスロットはプッシュロック式です。SDカードを挿入するときは押し込んでロックさせ、取り出すときはもう一度押し込むことでカードが飛び出す構造です。

SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
背面側のインターフェースなど各部名称です。

⑪Mini Display Port端子
⑫HDMI端子
⑬LAN端子
⑭電源端子
ちなみに、背面側の左右 両サイドにある通気口っぽいところはデザインだけで、実際に排熱される通気口は左右側面の 2箇所になります。
電源ボタンはキーボード面の右奥に実装されています。(LED内蔵です)

カメラとマイクです。

スピーカーは底面部 前面側の左右に実装されています。

矢印の指すところがスピーカー
15.6インチサイズの標準的な重量より軽い!
本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。

本体のサイズは 幅361×奥行き258 mm
本体を閉じたときの高さのイメージです。

『m-Book Kシリーズ』の高さを CD ケース(通常サイズ)3枚と比較
(通常サイズの CD の厚さは 10mm)
ゴム足を含めた高さは、実測値で 24.5mm(最薄部)~35mm(最厚部)。
本体や電源アダプターなどの質量を実測します。
本体の重さは 2,046g。電源アダプターと電源コードの重さは、それぞれ 331g、107gです。

15.6インチサイズの標準的な重量 2.2kg ~ 2.3kg より軽いです。
電源アダプターの最大出力ワット数は 90W(19V – 4.74A)。アダプターの大きさは手のひらに収まるくらいのサイズです。

ディスプレイのチェック
ナローベゼルのディスプレイに描画される映像がキレイ
『m-Book Kシリーズ』のディスプレイに描画される映像は高精細で鮮やか、キレイです。

i1Display Pro で計測したトーンカーブです。トーンカーブでは青みが若干つよい傾向となっていますが、おおむね 45度の角度に近い理想的なかたちです。

趣味としての写真編集も精度よく色調チェックができそうです。
上左右のベゼル(ディスプレイのフレーム枠)はナローベゼルで、左右のベゼル幅は鉛筆の太さくらいです。

ナローベゼルにより画面に描画される映像への没入感がアップします。
映り込みの少ない非光沢液晶
『m-Book Kシリーズ』のディスプレイは映り込みを低減してくれる非光沢液晶です。
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。


非光沢液晶なので映り込みはかなり低減されています。映り込みが気になることはほとんどないと思います。
広い視野角
視野角を確認します。

正面

右側 ディスプレイ面から30度の角度

上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めから見る映像も鮮明でキレイです。
ディスプレイを開くことができる最大角度です。

スタンダードタイプのノートパソコンとしては充分といえる範囲をカバーしています。
キーボード&タッチパッドのチェック
視認性が良くタイピングしやすいキーボード
『m-Book Kシリーズ』のキーボードのレイアウトです。
カーソルキーの配置には若干のクセを感じますが、使いなれると違和感もなくなってきます。

キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は 仕様では 約18.2mm。フルサイズといわれるキーボードのキーピッチ 19mm より若干小さいですが窮屈な感じはありません。

キーストロークは仕様では 約1.8mmでキーを押した感覚も深めです。シッカリとした打鍵感でタイプ感も心地よいです。

キートップの表面はフラットな形状。サラサラとした感触でフィット感も良好です。

なお、キーボード・バックライトは非搭載です。
パームレストは天面と同じくマットなブラックのカラーです。

ツルツルとした感触で質感は良好です。指紋や皮脂の跡も目立ちやすいですが、天面と同じように柔らかいクロスなどでこまめに手入れすれば気持ちよく使えます。
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド
タッチパッドはクリックボタンが独立したタイプです。
タッチパッドの大きさは大きめサイズで手触り感も良好、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。全体的に扱いやすいです。

タッチパッドのサイズ感
タイピング中に手のひらがタッチパッドに触れてもタップ操作と認識しない点も好感が持てます。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビューで試用している『m-Book K700SN-M2SH2』の基本性能にくわえ CPU・グラフィック・ストレージ 各パーツの性能のほか、バッテリー性能や総合的なパフォーマンスを測定します。
測定結果については、性能レベルの程度を把握しやすくするため、以前レビューした「m-Book W890」のスコアと比較します。
両機種ともに「mouse」ブランドのハイエンドノートPC に位置付けられた画面サイズの異なる機種(15.6インチ / 17.3インチ)で、いずれも人気が高く売れ筋の機種です。
今回、スコアを比較する 2機種の基本スペックは以下のとおり。
■m-Book K700SN-M2SH2
Core i7-9750H/16GBメモリ/256GB SSD+1TB HDD/GeForce MX250
■m-Book W890XN-M2S2
Core i7-9750H/16GBメモリ/256GB SSD/GeForce GTX 1650
スペックでは専用グラフィックスの違いにより「m-Book W890XN-M2S2」に優位性がありますが、ベンチマーク結果にどの程度の差があるか参考になると思います。
実施したベンチマークは以下のとおりです。
| 項目 | ベンチマーク |
|---|---|
| 基本性能 | PASS MARK PerformanceTest 9.0 |
| CPU性能 | CINEBENCH R15 |
| CINEBENCH R20 | |
| グラフィック性能 | 3DMark |
| ドラゴンクエストX[軽量級] | |
| ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター[中量級] | |
| ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級] | |
| ファイナルファンタジーXV[重量級] | |
| ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
| 総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
| バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
<関連記事>
⇒ m-Book W890 実機レビュー
基本性能
PASS MARK PerformanceTest 9.0 のベンチマーク結果です。
| PassMark PerformanceTest CPU Mark | |
|---|---|
| PassMark Rating |
5451.4
|
|
5612.1
|
|
| CPU Mark |
15009.7
|
|
14766.8
|
|
| 2D Graphics Mark |
825.1
|
|
743.4
|
|
| 3D Graphics Mark |
3158.4
|
|
6969.9
|
|
| Memory Mark |
2888.3
|
|
2885.7
|
|
| Disk Mark |
13171.4
|
|
13955.2
|
|
3D Graphics Mark のスコアに大きな差があります。専用グラフィックスの性能差によるもので、おもにゲームなどのパフォーマンスに影響してきます。
それ以外のスコアについては同等レベルといって良いでしょう。
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R20 のベンチマークで比較します。
| CINEBENCH R20 | |
|---|---|
| CPU |
2608 cb
|
|
2560 cb
|
|
| CPU (Single Core) |
463 cb
|
|
450 cb
|
|
| MP Ratio |
5.63 x
|
|
5.68 x
|
|
まったく同じ CPU を搭載していることもあり、CPU 単独でのベンチマーク結果は同等です。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
3DMark
3DMark のベンチマーク結果です。
| 3DMark | |
|---|---|
| Cloud Gate |
18944
|
|
30091
|
|
| Night Raid |
15256
|
|
29354
|
|
| Sky Diver |
13196
|
|
26650
|
|
| Fire Strike |
3701
|
|
8238
|
|
| Time Spy |
1372
|
|
3675
|
|
3DMark の各テスト内容は以下のとおり。
| Cloud Gate | ホームPCやノートPC向けで DirectX 10 を想定したグラフィックス性能テスト |
|---|---|
| Night Raid | DirectX 12 を使用したモバイルPCなど低スペックPC向けのグラフィックス性能テスト |
| Sky Diver | DirectX 11 を使用したミドルレンジ・ゲーミングノート向けのグラフィックス性能テスト |
| Fire Strike | DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
| Time Spy | DirectX 12 を使用したゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
ドラゴンクエストX[軽量級]
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
| ドラゴンクエストX[スコア(評価)] | |
|---|---|
| 最高品質 解像度 1280×720 |
13075(すごく快適)
|
|
15614(すごく快適)
|
|
| 最高品質 解像度 1920×1080 |
7979(とても快適)
|
|
11322(すごく快適)
|
|
ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター[中量級]
ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーターのベンチマーク結果です。
| 紅蓮のリベレーター[スコア(評価/平均フレームレート)] | |
|---|---|
| 高品質(ノートPC) 解像度 1280×720 |
11390(非常に快適/78fps)
|
|
15615(非常に快適/114fps)
|
|
| 高品質(ノートPC) 解像度 1920×1080 |
6084(とても快適/41fps)
|
|
12130(非常に快適/83fps)
|
|
ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ[中量級]
ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。
| 漆黒のヴィランズ[スコア(評価/平均フレームレート)] | |
|---|---|
| 高品質(ノートPC) 解像度 1280×720 |
11348(非常に快適/78fps)
|
|
14937(非常に快適/123fps)
|
|
| 高品質(ノートPC) 解像度 1920×1080 |
6108(とても快適/42fps)
|
|
12382(非常に快適/86fps)
|
|
ファイナルファンタジーXV[重量級]
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
| ファイナルファンタジーXV[スコア(評価)] | |
|---|---|
| 軽量品質 解像度 1280×720 |
4316(普通)
|
|
10309(とても快適)
|
|
| 軽量品質 解像度 1920×1080 |
2826(やや重い)
|
|
6840(快適)
|
|
m-Book K700SN-M2SH2 のグラフィックス性能レベルは意外と優秀です。
m-Book W890XN-M2S2 にはおよばないものの、チョットした負荷のかかるグラフィックス処理なら十分快適にこなせる性能レベルでなめらかな映像描画が期待できます。
ストレージ性能
m-Book K700SN-M2SH2のストレージは SSD と HDD のデュアルドライブ構成ですが、SSD はいずれも PCIe / NVMe 対応です。
ここでは CrystalDiskMark を使用して SSD のシーケンシャルリード(読み込み)/ライト(書き込み)のデータ転送速度を比較します。
| CrystalDiskMark | |
|---|---|
| シーケンシャルリード (読み込み) |
1747.4 MB/s
|
|
1723.4 MB/s
|
|
| シーケンシャルライト (書き込み) |
1300.7 MB/s
|
|
1301.7 MB/s
|
|
いずれも Western Digital製の同じ型番の SSD が搭載されているので結果は同等です。
■SSD の型番:
WDC PC SN520 SDAPNUW-256G 256.0 GB
なお、オーダーによっては別のメーカーの SSD が搭載される可能性があります。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 Extended により実際の使用を想定した性能評価を行います。
| PCMark 10 Extended | |
|---|---|
| Total Score |
3901
|
|
5258
|
|
| Essentials |
8387
|
|
8302
|
|
| Productivity |
6314
|
|
6839
|
|
| Digital Contents Creation |
3946
|
|
5464
|
|
| Gaming |
2998
|
|
6662
|
|
※テスト項目説明
Total Score(総合的な評価)
Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
Essentials や Productivity では同等なスコアですが、Digital Content Creation や Gaming ではグラフィックスの性能の違いがかなり影響しています。
ただし m-Book K700SN-M2SH2 の性能が決して低いわけではありません。スコア 3000を超えればかなり優秀です。
バッテリー
バッテリー性能については、『m-Book Kシリーズ』のバッテリー駆動時間を測定します。
■駆動時間
バッテリーでの駆動は、次の条件でバッテリーによる駆動時間を計測します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
バッテリーの駆動時間の測定結果は以下のようになります。

| バッテリー駆動時間 | 3時間 18分 |
|---|
バッテリーを多く消費する条件とはいえ、バッテリー駆動時間はそれほど長くはないようです。
モバイルして使うことは少ないとは思いますが、使うシーンに合わせて画面の明るさや音量を適正レベルに調整すればバッテリー駆動時間を伸ばすことができます。
なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので、参考値としてください。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間の計測で評価します。
計測結果については、レビュー機の m-Book K700SN-M2SH2 とベンチマークで比較対象の m-Book W890XN-M2S2 を比較・評価します。
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector 7
■条件等
・RAWデータ 50ファイルを一括書き出し(出力先:SSD)
・プリセット等 編集は適用しない
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
| RAWデータ現像 | |
|---|---|
| 処理時間 |
47.6秒
|
|
46.3秒
|
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector 15
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(出力先:SSD)
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
| 動画エンコード | |
|---|---|
| 処理時間 |
2分0秒7
|
|
1分58秒1
|
|
写真・動画編集は、m-Book W890XN-M2S2 に優位性がありますが、m-Book K700SN-M2SH2 もかなり健闘しています。
駆動音・表面温度のチェック
駆動音のチェック
駆動音は負荷のかかる処理になると排熱のため「ウーッ」という排気音が若干大きくなります。個人差はありますが耳ざわりに感じるかもしれません。
ただ、負荷が低減してくると排気音も静かになってきます。
平常時は静かであることや、パソコンを使っているあいだ終始 高負荷な状態が続くわけではないので駆動音はそれほど気にすることはないと思います。
表面温度のチェック
本体表面温度の測定結果です。(平常時と動画エンコード時)
キーボードの表面温度(単位:℃)

左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
動画エンコード時の本体表面温度を感覚で表現すると、キーボード上は手のひらを置いてみて温かさを感じる程度、パームレストは本体内部の熱の影響がなく不快な感じはないといったところでしょうか。
また、以下では「動画エンコード時」の CPU温度と動作周波数の関係をグラフ化しています。

動画エンコード時の CPU動作周波数と温度
(10分間の動画エンコード処理)
CPU 温度が 90℃を超えないようにうまくコントロールされています。
サウンド チェック
『m-Book Kシリーズ』には サウンドユーティリティソフト「Sound Blaster Connect」がプリインストールされています。
サウンドに合わせたプリセットが数多く設定されているほか、スピーカーやヘッドフォンなどサウンドを再生する機器に合わせて、お好みのサウンドにチューニングできます。
Sound Blaster Connect
(クリックで拡大表示できます)
サウンドを実際に聴いてみた印象としては・・・
■スピーカー
こもった感じがするがカジュアルにサウンドを楽しめる。
■ヘッドホン
低音域から高音域まで音域が広がり音質もアップする。
音楽を楽しむならヘッドホンがおすすめ。
ちなみにサウンドの印象は m-Book W シリーズと同じでした。おそらく同じスピーカーを実装しているものと思います。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
| 起動 | 再起動 | シャットダウン | |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 13.0秒 | 22.7秒 | 5.0秒 |
| 2回目 | 12.7秒 | 20.8秒 | 5.0秒 |
| 3回目 | 10.0秒 | 22.0秒 | 4.9秒 |
| 4回目 | 12.6秒 | 20.5秒 | 4.7秒 |
| 5回目 | 12.7秒 | 22.4秒 | 5.1秒 |
| 平均 | 12.2秒 | 21.7秒 | 4.9秒 |
感覚的にも結果が示す通り「かなり早い」です。
付属品
『m-Book Kシリーズ』の本体ほか同梱品一式(電源アダプター、電源コード、ドキュメント類など)です。

付属しているドキュメント類は以下のとおりです。

| 【上記写真のドキュメント類について】 ■上段右側から ・製品仕様書 ・ファーストステップガイド ・サポートマニュアル ■下段右側から ・ファイナルパソコン引越し Win10 特別版 ・U-NEXT プレミアムチケット ・保証書 |
サポートマニュアルには、初回設定手順のほか、サポートセンターへの問い合わせ方法についても詳細に記載されています。
紙ものとしてのマニュアルがあると、もしものときのあんしん感につながります。
まとめ
以上、『m-Book Kシリーズ(m-Book K700)』のレビュー記事をお届けしました。
m-Book K700 はスタンダードタイプのノートPC として性能レベルがとても高くてパワフル、ベンチマークの結果も優秀です。
ふだん使いはもちろんのことビジネスソフトのほか、写真・動画編集からミドルレンジクラスのゲームタイトルも快適なパフォーマンスで楽しめますし、マウスコンピューターのノートパソコンでも売れ筋の機種であることもうなづけます。
価格以上に、オールラウンドで快適に使えるハイパフォーマンスな15.6型ノートPCです。
評価のポイントをまとめると・・・
高評価のポイント
- パワフル性能で動作も軽快、RAW現像や動画編集も快適
- 高い性能レベルでオールラウンドでハイパフォーマンス
- 重厚感のあるデザイン
- ナローベゼルのディスプレイは映像もキレイ
- キーボードはキーストロークが深めでタイプ感が心地よい
- 価格以上に高性能&高品質
チョット残念なところ
- 指紋や皮脂の跡が目立つのが気になるかも
『m-Book Kシリーズ』にラインナップしているモデルや価格など最新情報はマウスコンピューターの公式サイトでご確認ください。

マウスコンピューター
m-Book K シリーズ
税込10万円台後半から



