AMD Ryzen 7000シリーズプロセッサーを搭載した最新機種のレビュー記事はこちらをご覧ください。
Inspiron 16 AMD (5625) [以下、Inspiron 16 AMD と記載]は、AMD Ryzen 5000シリーズ プロセッサーを搭載した 16型大画面ノートPC です。
スタイリッシュなデザインにくわえ軽快な動作でパフォーマンスも快適、ベンチマークによる性能評価も優秀です。
スタンダードノートといわれる 15.6インチにくらべ画面サイズが一回り大きく、さらにアスペクト比(画面縦横比)16:10 の採用により表示領域が広く見やすいところもポイント。
レビューではメーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
■Inspiron 16 AMD (5625) の特徴
- AMD Ryzen 5000シリーズ プロセッサーを搭載
- 16型&アスペクト比 16:10 の大画面ディスプレイ
- スリムでスタイリッシュなデザイン
- カバーオープンセンサーで天面を開けば電源オン
- フルHDカメラ&プライバシーシャッター搭載
【 目 次 】
レビューは 2022年12月3日時点の内容です。
スペック構成
Inspiron 16 AMD (5625) は、CPU/メモリ/ストレージなどの組み合わせにより複数のモデルがラインナップしています。
おもなスペック構成は以下のとおり。
本体カラー | ■プラチナ シルバー ■ペブル グリーン |
OS | ■Windows 11 Home, 日本語 ■Windows 11 Pro, 日本語 |
CPU | ■AMD Ryzen 5 5625U プロセッサー ■AMD Ryzen 7 5825U プロセッサー |
メモリ | ■8GB (8GB×1), DDR4, 3200MHz ■16GB (8GB×2), DDR4, 3200MHz |
ストレージ | ■256GB SSD (M.2 PCIe NVMe) ■512GB SSD (M.2 PCIe NVMe) |
ディスプレイ | 16.0-インチ 16:10 FHD+ (1920 x 1200) 非光沢 非-タッチ 250nits 広視野角 ディスプレイ with ComfortView Support |
グラフィックス | AMD Radeon グラフィックス |
ワイヤレス | MediaTek Wi-Fi 6 MT7921 2×2、Bluetooth 5.2 |
Webカメラ、マイク | フルHDカメラ (30 fps, 1080p)、デュアルアレイ マイクロフォン |
本体サイズ(W×D×H) | 約 356.78×251.9×15.67~18.3 mm |
本体質量 | 約 1.87kg |
各モデルの詳細なスペックや価格などの最新情報はデル直販サイト(デルオンラインストア)をご確認ください。
Inspiron 16 AMD (5625)
税込 7万円台から
外観チェック
スリムでスタイリッシュなデザイン
Inspiron 16 AMD は 16インチの大画面サイズながらスリムでスタイリッシュなデザインです。
レビュー機のカラーはプラチナ シルバー。スタイリッシュの定番ともいえるカラーで、スタイリッシュな印象をアップさせてくれる色味です。
天面はヘサラサラした感触で上質感があります。指紋や皮脂の跡は目立ちません。
天面中央の DELL ロゴがアクセント
本体は 16インチサイズながらスリムです。
本体は意外にスリム
底面カバーは剛性を重視した「ユニボディ」。構造面からも堅牢性を高めています。
ゴム足は四隅に実装されています。細長い形状ですが本体の安定性は良好です。
ヒンジは本体奥側を持ち上げるリフトアップヒンジです。
キーボードに適度な傾斜ができてタイピングしやすくなり、底面からの吸気効率がアップするメリットもあります。
なお、天面の背面側にはラバーが装着されています。キーボードをリフトアップするほか天面をキズからガードする役割も兼ねているようです。
また、排気口はヒンジのあいだに実装されています。
本体の両脇にモノを置いても排熱で温められることはありません。
必要十分なインターフェースを実装
Inspiron 16 AMD に実装されているインターフェースは必要十分です。
左側面
①電源ジャック
②HDMI 1.4 出力端子 (最大解像度 1,920×1,080 60Hz)
③USB 3.2 Gen 1 Type-A
④USB 3.2 Gen 2 Type-C(電源供給およびDisplayPort対応)
右側面
⑤SDカード リーダー
⑥USB 3.2 Gen 1 Type-A
⑦オーディオ ジャック
以下、ポート類の補足です。
USB Type-C コネクタは映像出力や PD充電器に対応しています。
■USB Type-C コネクタ対応表(当サイトの検証結果)
映像出力 | 〇 |
---|---|
PD充電器(30W) | × |
PD充電器(45W) | 〇 |
PD充電器(65W) | 〇 |
なお、充電可能な PD充電器の場合でも画面右下に以下のメッセージが表示される場合があります。。
SDカード リーダーがあればデジカメで撮影した写真データを SDカードからパソコン本体に取り込むことも可能。写真編集作業も気軽にできるメリットがあります。
SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
SDカード リーダーは抜き差し方式。カードをシッカリ挿し込んだ状態でも意外に出っ張りますが、据え置きタイプのノートPC なので問題になることはないでしょう。
電源ボタンはキーボード右上にレイアウト
電源ボタンはキーボード右上にレイアウトされています。
電源ボタンは LEDなし
電源ボタンには、カスタマイズで指紋認証リーダーを内蔵することも可能です。
ちなみに、Inspiron 16 AMD はカバーオープンセンサーが内蔵されており、天面を開くと自動的に電源オンし Windows が起動します。
使うからこそ天面を開く。それで自動的に電源オンする。そういった発想は良いと思いますが、指紋認証リーダーを電源ボタンに内蔵するなら電源ボタンを押すと同時に指紋認証される仕組みのほうが利便性にすぐれていると感じます。カバーオープンセンサーで Windows を起動したとしても結局のところサインイン画面で指紋認証操作をする必要があるからです。
スピーカーはキーボード左右に実装
スピーカーはキーボード左右に実装されています。
広い音域を再現していて高音質。カジュアルに楽しむには十分すぎる音質です。
カメラはプライバシーシャッター付き
カメラにはプライバシーシャッターが付いています。
上の画像:シャッターを開いてカメラ有効
下の画像:シャッターを閉じてカメラを遮断している
(カメラの上にスライドスイッチがある)
シャッターは手動でスライドする方式ですが、オンライン会議などで こちらの光景を見られたくないときはシャッターでカメラをふさぐことができます。
スリムで部屋間の持ち運びがラクにできる重量感
本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。
本体のサイズ感
ゴム足を含めた本体の高さは、実測で約17~20.5 (最厚部) mm。
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)
本体や電源アダプターなどの重量を実測します。
・本体:1,813g
・電源アダプター:241g
・電源コード:105g
外出先への持ち歩きは厳しいですが、16インチサイズながら本体は意外にスリムで部屋間の移動がラクにできる重量感です。
ちなみに電源アダプターの最大出力は 65W。大きさはコンパクトで手のひらに収まるサイズです。
ディスプレイのチェック
自然な色合いの液晶ディスプレイ
Inspiron 16 AMD の液晶パネルは BOE製(型番:BOE0A34)。
画像の表示例
テキストの表示例
描画される映像は自然な色合いです。
トーンカーブは、RGB ともに理想的な 45度の直線です。色調バランスは優秀です。
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)
輝度の計測結果はディスプレイの明るさ設定 100 のとき「277 nit」。
色域の計測結果です。
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)
規格 | カバー率 | 比 |
---|---|---|
sRGB | 62.8% | 63.5% |
Adobe RGB | 47.1% | 47.1% |
NTSC | 45.0% | 45.0% |
色域は広くありませんが、標準クラスの色再現性で一般的な用途(ネット・メール・オフィスソフト・動画閲覧など)には十分な性能レベルです。
16インチサイズは 15.6インチより意外に大きい
Inspiron 16 AMD と 15.6インチ フルHD のディスプレイサイズを比較します。
ディスプレイサイズ比較
(同じテキストスケーリングで比較)
16インチのディスプレイは意外に大きく表示される文字も見やすいです。しかも、Inspiron 16 AMD のアスペクト比(縦横比)16:10 はフルHD の 16:9 にくらべ縦方向の表示領域が広いぶんネット検索やオフィスソフトなどで表示内容を一目で確認しやすいメリットがあります。
狭額縁ベゼル
ベゼルは 16インチの大画面でも狭額縁です。
とくに左右のベゼルは鉛筆の太さよりも狭く画面周りはスッキリしています。
映り込みは気にならない
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。
上記写真のとおり、映り込みは低減されているものの映像の色味によっては多少の映り込みを確認できます。ただし、映り込みが気になることはほとんどなく眼への負担も軽減できます。
広い視野角
視野角をチェックします。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからもハッキリとした映像を観ることができます。
ディスプレイを開く角度は十分な範囲をカバー
ディスプレイを最大まで開くとこんな感じ。
最大角度は実測で 約133度
クラムシェルタイプのノートパソコンとして十分な角度をカバーしています。
キーボード&タッチパッドのチェック
普通にタイピングしやすいキーボード
Inspiron 16 AMD のキーボードレイアウトは標準的です。
キーピッチは 実測で 約19mm(仕様は 19.05mm)。
フルサイズキーボードと同等で窮屈な感じはありません。
キートップは中央部分が若干へこんだ形状で指先にフィットします。少しツルツルとした感触で質感も良好です。
キーストロークは少し浅い感じ(1.3mmくらい)ですが打鍵感は良好です。
タイプ音は「タクタク」という音(音の大きさは普通)
キーの押し込む強さやキーを押し込んだ後の反発もちょうど良い感じで、タイピングしやすいキーボードです。
ただし、テンキーがないところは好みが分かれるかもしれません。
キーボードにはバックライトを搭載
キーボードにはバックライトが搭載されています。
キーボード・バックライトの明るさは、2段階で切り替えできます。
[F5]キー押下:点灯(明)→点灯(暗)→オフ
質感の良いパームレスト
パームレストはサラサラとした感触。上質な仕上がりでキーボード操作も快適にできます。
指紋や皮脂の跡は目立ちません。
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド
タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプです。
タッチパッドのサイズ感
大きめサイズで感触はツルツル、なめらかなスベリで扱いやすさは良好です。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、Inspiron 16 AMD (5625) の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか総合的なパフォーマンスを評価します。
レビュー機の基本スペック
CPU | AMD Ryzen 7 5825U プロセッサー |
---|---|
メモリ | 16GB (8GB×2), DDR4, 3200MHz |
ストレージ | 512GB SSD (M.2 PCIe NVMe) |
グラフィックス | AMD Radeon グラフィックス |
評価に使用したベンチマークは以下のとおりです。
評価項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark FireStrike |
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
なお、ベンチマークの実行にあたっては付属のソフトウェア「My Dell」の[電源マネージャ]-[設定]-[サーマルモード]を「最適化」と「超高パフォーマンス」2つのモードに設定して実施しています。
サーマルモード
※コントロールパネル[電源オプション]の電源プランや、Windows 標準設定の[電源とバッテリー]の電源モードは、いずれも「バランス」に設定。
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・AMD Ryzen 7 5825U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 5625U プロセッサー
・AMD Ryzen 7 5800U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 5600U プロセッサー
・インテル Core i7-1260P プロセッサー
・インテル Core i5-1240P プロセッサー
・インテル Core i7-1255U プロセッサー
・インテル Core i5-1235U プロセッサー
・インテル Core i7-1165G7 プロセッサー
・インテル Core i5-1135G7 プロセッサー
※当サイトで計測したスコアの平均値
■CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価]
CPU | |
---|---|
Ryzen 7 5825U |
4148 pts
|
Ryzen 7 5825U(レビュー機/超高パフォーマンス) |
3853 pts
|
Ryzen 7 5825U(レビュー機/最適化) |
3743 pts
|
Core i7-1260P |
3578 pts
|
Ryzen 7 5800U |
3535 pts
|
Core i5-1240P |
3412 pts
|
Ryzen 5 5600U |
2999 pts
|
Ryzen 5 5625U |
2974 pts
|
Core i5-1235U |
2809 pts
|
Core i7-1255U |
2156 pts
|
Core i7-1165G7 |
1908 pts
|
Core i5-1135G7 |
1783 pts
|
■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
CPU Mark | |
---|---|
Ryzen 7 5825U |
20422
|
Ryzen 7 5825U(レビュー機/最適化) |
19468
|
Ryzen 7 5825U(レビュー機/超高パフォーマンス) |
19258
|
Core i7-1260P |
19034
|
Ryzen 7 5800U |
18835
|
Core i5-1240P |
17932
|
Ryzen 5 5600U |
16487
|
Ryzen 5 5625U |
16291
|
Core i7-1255U |
13140
|
Core i5-1235U |
12919
|
Core i7-1165G7 |
11270
|
Core i5-1135G7 |
10823
|
レビュー機のスコアは優秀です。
平均値にくらべわずかに低いですが平均値相当と見てよいでしょう。
保有している性能をしっかり発揮できており、負荷の高い作業でもパワフルなパフォーマンスが期待できます。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 5825U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 5625U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 5800U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 5600U搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1260P搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1240P搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1255U搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1235U搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1165G7搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1135G7搭載機)
※当サイトで計測したスコアの平均値
3DMark FireStrike
3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。
Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Fire Strike | |
---|---|
インテル Iris Xe(Core i7-1260P) |
4911
|
インテル Iris Xe(Core i5-1240P) |
4134
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
4090
|
インテル Iris Xe(Core i7-1255U) |
3577
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U) |
3493
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5800U) |
3491
|
AMD Radeon(レビュー機/最適化) |
3241
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
3204
|
AMD Radeon(レビュー機/超高パフォーマンス) |
3161
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U) |
2995
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5600U) |
2971
|
インテル Iris Xe(Core i5-1235U) |
2950
|
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
ドラゴンクエストX | |
---|---|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
11198
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U) |
10840
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5800U) |
10644
|
AMD Radeon(レビュー機/超高パフォーマンス) |
10020
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5600U) |
9998
|
インテル Iris Xe(Core i7-1260P) |
9820
|
AMD Radeon(レビュー機/最適化) |
9653
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
9589
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U) |
9531
|
インテル Iris Xe(Core i7-1255U) |
8290
|
インテル Iris Xe(Core i5-1240P) |
6792
|
インテル Iris Xe(Core i5-1235U) |
6174
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。
漆黒のヴィランズ | |
---|---|
インテル Iris Xe(Core i7-1260P) |
5752
|
インテル Iris Xe(Core i5-1240P) |
4790
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
4381
|
インテル Iris Xe(Core i7-1255U) |
4134
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U) |
4065
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5800U) |
3972
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
3738
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5600U) |
3682
|
AMD Radeon(レビュー機/最適化) |
3651
|
AMD Radeon(レビュー機/超高パフォーマンス) |
3610
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U) |
3561
|
インテル Iris Xe(Core i5-1235U) |
3027
|
※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
インテル Iris Xe(Core i7-1260P) |
3915
|
インテル Iris Xe(Core i5-1240P) |
3485
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
3456
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5800U) |
3419
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U) |
3399
|
AMD Radeon(レビュー機/超高パフォーマンス) |
3202
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U) |
3141
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5600U) |
3099
|
AMD Radeon(レビュー機/最適化) |
3049
|
インテル Iris Xe(Core i7-1255U) |
3014
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
2927
|
インテル Iris Xe(Core i5-1235U) |
2553
|
※軽量品質/解像度 1280×720 で実施
CPU内蔵のグラフィックスは、CPU性能のほかに搭載されているメモリ容量や構成チャネル(シングル/デュアル)にも依存します。
レビュー機のグラフィックスは、16GBメモリのデュアルチャネル構成ですが平均値にくらべ少しおさえめです。
とはいえ、平均値との差は小さく写真・動画編集やオンライン会議などグラフィックス性能が重要なシーンでも快適に使うことができる性能レベルといえるでしょう。
ストレージ性能
レビュー機のストレージは NVMe/PCIe3.0対応の SSD(容量 512GB) を搭載しています。
ストレージ情報
ストレージ性能は、CrystalDiskMark を使用しデータ転送速度を計測・評価します。
データ転送速度
計測結果は優秀で、体感的にもデータアクセスは高速です。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。
・IdeaPad Slim 570
・HP ENVY x360 15-ey
・dynabook CZ/MV
※当サイトの計測スコア(バランスモードに相当する設定での計測スコア)
おもなスペックは以下のとおり。
スペック | Inspiron 16 AMD (レビュー機) |
IdeaPad Slim 570 | HP ENVY x360 15-ey | dynabook CZ/MV |
---|---|---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 7 5825U | AMD Ryzen 5 5625U | AMD Ryzen 7 5825U | インテル Core i7-1260P |
メモリ | 16GBメモリ | 8GBメモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ |
ストレージ | 512GB SSD (NVMe) | 256GB SSD (NVMe) | 1TB SSD (NVMe) | 256GB SSD (NVMe) + 1TB HDD |
グラフィックス | AMD Radeon | AMD Radeon | AMD Radeon | Intel UHD |
販売価格(税込) | 103,679円 | 78,263円 | 159,800円 | 121,880円 |
※販売価格は上記スペックを搭載したモデルのクーポンまたは会員の適用価格(記事執筆時点)
ベンチマーク結果は以下のとおり。
Essentials | |
---|---|
Inspiron 16 AMD(最適化) |
9532
|
Inspiron 16 AMD(超高パフォーマンス) |
9700
|
IdeaPad Slim 570 |
9153
|
HP ENVY x360 15-ey |
9753
|
dynabook CZ/MV |
8299
|
目標値 |
4100
|
Productivity | |
Inspiron 16 AMD(最適化) |
9837
|
Inspiron 16 AMD(超高パフォーマンス) |
9819
|
IdeaPad Slim 570 |
9302
|
HP ENVY x360 15-ey |
9316
|
dynabook CZ/MV |
6674
|
目標値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
Inspiron 16 AMD(最適化) |
6064
|
Inspiron 16 AMD(超高パフォーマンス) |
6127
|
IdeaPad Slim 570 |
5590
|
HP ENVY x360 15-ey |
6508
|
dynabook CZ/MV |
6305
|
目標値 |
3450
|
※テスト項目説明
・Total Score(総合的な評価)
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のスコアは優秀です。
ふだん使い(ネット・メール・動画鑑賞など)はもちろんのこと、仕事にもあるいは写真・動画編集などクリエイティブ作業でも十分なパフォーマンスが期待できます。
関連記事
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・IdeaPad Slim 570
・HP ENVY x360 15-ey
・dynabook CZ/MV
※当サイトで計測した処理時間
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PhotoDirector | |
---|---|
Inspiron 16 AMD(最適化) |
57秒4
|
Inspiron 16 AMD(超高パフォーマンス) |
54秒5
|
IdeaPad Slim 570 |
1分0秒3
|
HP ENVY x360 15-ey |
57秒0
|
dynabook CZ/MV |
47秒1
|
Photoshop Lightroom | |
Inspiron 16 AMD(最適化) |
36秒1
|
Inspiron 16 AMD(超高パフォーマンス) |
35秒1
|
IdeaPad Slim 570 |
33秒5
|
HP ENVY x360 15-ey |
26秒4
|
dynabook CZ/MV |
28秒3
|
Lightroom Classic | |
Inspiron 16 AMD(最適化) |
39秒2
|
Inspiron 16 AMD(超高パフォーマンス) |
39秒9
|
IdeaPad Slim 570 |
36秒8
|
HP ENVY x360 15-ey |
31秒1
|
dynabook CZ/MV |
33秒7
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PowerDirector | |
---|---|
Inspiron 16 AMD(最適化) |
2分5秒7
|
Inspiron 16 AMD(超高パフォーマンス) |
2分3秒3
|
IdeaPad Slim 570 |
2分14秒1
|
HP ENVY x360 15-ey |
1分55秒3
|
dynabook CZ/MV |
1分51秒3
|
実際のソフトウェアを使った検証はまずまずです。
比較対象機にくらべ処理時間に少し時間がかかる部分もありますが、趣味として楽しむならクリエイティブ作業にも活用できそうです。
駆動音・表面温度のチェック
Inspiron 16 AMD の駆動音と表面温度をチェックします。
駆動音のチェック
駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します
・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R20 /マルチ Core」実行中
・10分間動画のエンコード処理中
※My Dell サーマルモードのすべてで測定
※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:22℃)
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
電源モード | アイドル状態 (最小音量) |
最大音量 中段はピーク時の音量推移 下段はスコア/処理時間(参考値) |
|
---|---|---|---|
ベンチマーク中 | 動画エンコード中 | ||
最適化 | 34.7db | 41.1db (40~41db) (3765pts) |
43.1db (40~43db) (2分5秒) |
超高パフォーマンス | 34.7db | 48.9db (48~49db) (3891pts) |
48.8db (48db台) (2分3秒) |
静音 | 34.6db | 39.4db (38~39db) (3245pts) |
39.2db (38~39db) (2分8秒) |
低温 | 34.8db | 44.0db (42~44db) (3006pts) |
44.2db (43~44db) (2分15秒) |
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
平常時は静かです。
高負荷な状態になると「ヒューッ」という排気音が大きくなります。とくに、超高パフォーマンスのときの音は大きく かなりうるさく感じるかもしれません。それ以外のモードでは多少うるさく感じる程度です。
また、負荷が低減すれば(状況にもよりますが)排気音は 30秒程度で静かになります。
表面温度のチェック
表面温度については、下記を実施したときの表面温度を測定し評価します。
・アイドル状態で10分放置後
・Youtube 動画 30分間視聴後
・10分間動画のエンコード実行後
※単位:℃、測定時の室温:24℃
※電源モードを「バランス」に設定して実施
※写真の左がキーボード表面、右が底面側の計測結果
※単位:℃、測定時の室温:24℃
※写真の左がキーボード表面、右が底面側の計測結果
■アイドル状態で10分放置
■Youtube 動画 30分間視聴後
■10分間動画エンコード実行後
高負荷な状態になるとキーボード奥 中央寄りの温度が少し上昇する程度です。多少の温かさを感じる程度でタイピングに影響はありません。
また、パームレストは本体内部の熱の影響がほとんどなく高負荷な状態でも快適なキーボード操作が可能です。
サウンド チェック
Inspiron 16 AMD には、サウンドユーティリティソフト「Maxx Audio Pro」がプリインストールされています。
Maxx Audio Pro
Maxx Audio Pro ではコンテンツに合わせたプリセットやイコライジング機能でお好みの音質にチューニングすることができます。
以下は、実際にサウンドを試聴した印象です。
※プリセット「フルリセット」状態で試聴
■スピーカー
広い音域を再現した高音質サウンド。最大音量にすると少しこもった感じの音質になるが許容範囲。カジュアルに楽しむには十分すぎる音質。
音声は明瞭ではっきり聴き取ることができる。
■ヘッドホン
ヘッドホンは音質が格段にアップする。低音域から高音域まで増幅&クリアになって高音質なサウンドを楽しめる。
Windows の起動・再起動 時間計測
Windows の起動、再起動時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | |
---|---|---|
1回目 | 11.8秒 | 34.5秒 |
2回目 | 12.0秒 | 35.5秒 |
3回目 | 11.7秒 | 34.1秒 |
4回目 | 11.4秒 | 33.9秒 |
5回目 | 11.8秒 | 33.5秒 |
平均 | 11.7秒 | 34.3秒 |
起動は体感的にも早いです。
再起動は多少時間がかかりますが頻繁に行う操作ではないので、処理待ちのストレスを感じることはないでしょう。
なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows の更新など使用状況により時間は変動するので参考値としてください。
同梱品
Inspiron 16 AMD の本体ほか付属品一式です。
同梱品
・Inspiron 16 AMD 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類
まとめ
以上、Inspiron 16 AMD (5625) のレビュー記事をお届けしました。
Inspiron 16 AMD は高い処理性能で快適に使える大画面ノートPC です。
大画面ノートながら部屋空間を圧迫しないスリムでスタイリッシュなデザインも好印象、使いやすさも良好で家族の共用マシンや在宅ワークにも活用できます。
昨今の値上がり傾向が続くなかで快適に使える性能を備えながら 10万円以下で入手できるパソコンは少なくなってきました。
そういったなかで Inspiron 16 AMD の8万円台からの価格は魅力で、コスパと実用性重視のユーザーはぜひチェックしておきたい大画面ノートといえるでしょう。
高評価のポイント
- 高い処理性能で快適に使える
- 大画面でもスリムでスタイリッシュなデザイン
- アスペクト比 16:10 の大画面は表示領域が広くて見やすい
- 大画面ながら狭額縁ベゼルで画面周りがスッキリしている
- 価格以上に高性能&高コスパ
気をつけておきたいところ
- テンキーなし
- 光学ドライブは非搭載
ラインナップモデルの詳細なスペックや価格などの最新情報はデル直販サイト(デルオンラインストア)をご確認ください。
Inspiron 16 AMD (5625)
税込 7万円台から