日本HP が販売する HP Elite Mini 805 G8 は、AMD Ryzen 5000GE シリーズ・プロセッサーを搭載した超小型デスクトップPC です。
旧世代のプロセッサーですが、オフィスソフトやオンライン会議など一般的な使いかたならちょうど良い処理性能。ベンチマークによる性能評価も良好です。
マルチモニター環境も 3画面まで可能。広々とした画面で快適な作業が可能です。超コンパクトサイズなのでデスクスペースを有効に活用できるところもポイント。
- AMD Ryzen 5 5600GE / Ryzen 7 5700GE プロセッサー(デスクトップ向けプロセッサー)を搭載
- 超小型で縦置き/横置きのどちらも可能(縦置き時のタワースタンドも同梱)
- ダイレクトマウントでモニターと一体化できる
- 超小型でも豊富なインターフェースを搭載
- 標準構成で 3画面出力に対応(DisplayPort 1.4×2、HDMI2.1×1)
- HP Wolf Security for Business による高度なセキュリティ機能を搭載
- USB 有線キーボードとマウスが付属
- 低予算で導入できる(標準構成価格:7万円台から)
本記事では、メーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザインや本体内部をチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
【 目 次 】
レビューは 2025年1月24日時点の内容です。
スペック構成
HP Elite Mini 805 G8 は、プロセッサー/メモリ/ストレージなどの組み合わせにより複数のモデルがラインナップ。カスタマイズすることで使いかたや予算に合わせた構成に組み上げることも可能です。
おもなスペック構成は以下のとおり。
OS | ■Windows 11 Home ■Windows 11 Pro |
プロセッサー | ■AMD Ryzen 5 5600GE APU ■AMD Ryzen 7 5700GE APU |
メモリ | ■8GB(8GB×1) ■16GB(16GB×1) ※PC4-25600(3200MT/s) (最大64GB) |
ストレージ | ■256GB SSD (M.2 NVMe) ■512GB SSD (M.2 NVMe) |
グラフィックス | Radeon Vega 7 Processor Graphics |
LAN | Realtek RTL8111FPH-CG ギガビッ ト ネッ ト ワーク コネクショ ン |
ワイヤレス | Realtek 8852BE WiFi6 + Bluetooth 5.3 |
本体サイズ (W×D×H) | 約 177×175×34.2 mm |
重量 | 約 1.45kg (タワースタンド含まず) |
詳しいスペックや価格、キャンペーンなど最新情報は日本HP公式サイトをご確認ください。
HP Elite Mini 805 G8
税込7万円台から
※HP Elite Mini 805 G8 は法人向けモデルですが、個人ユーザーや SOHO、フリーランスのユーザーも購入できます。
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外観チェック
超コンパクトなデザイン
HP Elite Mini 805 G8 のデザインはスクエアな形状で超コンパクトです。
外観デザインは、HP Elite Mini や HP Pro Mini で共通化されています。
前後からの外観です。
前後左右からの外観
左右側面です。
左右側面
天面側と底面側です。
天面側
底面側
底面側は VESAマウント(100 mm)に対応するネジ穴があります。ゴム足は、ネジ穴の外側の四隅に実装されており、安定感は良好です。
縦置きできる
HP Elite Mini 805 G8 は縦置きも可能です。縦置きするときは「タワースタンド」が必須です。安定感が大幅にアップします。
※タワースタンドは標準で同梱されます。
タワースタンド
タワースタンドで安定感がアップ
省スペースに置ける
本体の大きさのイメージです。
ティシューボックスと大きさ比較
HP Elite Mini 805 G8 はデスクトップPC ながら超小型です。省スペースに設置できるので置き場所に困ることはありません。デスク上のスペースを有効に活用できます。
以下は、各種サイズのモニター(15.6/21.5/23.8インチ)と並べたイメージです。
15.6インチモバイルモニターと大きさ比較
21.5インチモニターと大きさ比較
23.8インチモニターと大きさ比較
ダイレクトマウントでモニターと一体化できる
純正アクセサリーの「HP Quick Release 2」や「ダイレクトマウントブラケット」を使えば対応するモニターの背面に直接装着してモニターと一体化することができます。
以下は、HP Quick Release 2 を使用したダイレクトマウント対応モニター背面への取り付けイメージの動画です。
詳しくは公式サイトをご覧ください。
モバイルノートPC なみの軽さ
本体や電源アダプターの質量の実測値は以下のとおり。
・本体:1,055g
・電源アダプター:222g
・電源コード:168g
本体はモバイルノートPC なみの軽さです。
本体は超軽量
電源アダプターの最大出力は 65W。手のひらに収まるくらいのサイズです。
インターフェースのチェック
超小型でもインターフェースは充実
HP Elite Mini 805 G8 は豊富なインターフェースを搭載しています。
■前面側
①USB Type-C 3.2 Gen2(チャージングポート)
②USB Type-A 3.2 Gen2
③USB Type-A 3.2 Gen2(チャージングポート)
④マイク/ヘッドフォンコンボジャック
⑤電源ボタン
■背面側
①DisplayPort 1.4 ×2
②USB Type-A 3.2 Gen2 ×3
③HDMI 2.1
④USB Type-A 3.2 Gen2
⑤LANポート(RJ-45)
⑥電源コネクター
筐体のサイズはコンパクトでもインターフェースは充実しています。とくに、3画面出力に対応している点は着目しておきたいところ。超小型でもマルチディスプレイ環境をかんたんに構築することができます。
本体内部のチェック
HP Elite Mini 805 G8 の本体を分解、内部をチェックします。
本体内部へのアクセスはかんたん
本体内部へアクセスするためには固定している 1本のネジを外してから天面カバーを前面側にスライドさせて取りはずします。
なお、ネジの締め付けが固いときはマイナスドライバーまたはトルクスドライバー T15 を使用してください。
矢印の指すネジをはずす
天面カバーを前面側へスライドする
前面パネルと天面カバーは一体化している
本体内部の全体イメージです。
本体内部の全体イメージ
手前がフロント側
ファンを持ち上げるとメモリ実装エリアにアクセスできます。
ファンをフロント側から持ち上げる
メモリはシールドでカバーされている
メモリスロットは2つ(空スロットは1つ)
SSD とワイヤレスLAN の実装エリアです。
SSD スロットは2つ(内1つは空スロットなので増設も可能
本体内部へのアクセスはかんたんです。メモリや SSD の増設・換装も可能です。
※ご自身で増設・換装を行う際は保証規定をご確認のうえ自己責任での作業をお願いします。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか総合的なパフォーマンスを評価します。
■レビュー機の基本スペック
OS | Windows 11 Pro |
プロセッサー | AMD Ryzen 7 5700GE APU |
メモリ | 16GB (16GB×1) |
ストレージ | 512GB SSD |
グラフィックス | Radeon Vega 7 Processor Graphics |
■使用したベンチマーク
比較項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark Time Spy |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
なお、ベンチマークの実施にあたっては、電源オプションの電源プランは「HP Optimized」に設定し、電源モードを「バランス」と「最適なパフォーマンス」の2モードそれぞれで実施しています。
電源プランの設定
電源モードの設定
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R23(マルチコア/シングルコア) と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・AMD Ryzen 5 8500G プロセッサー
・Ryzen 5 5600X プロセッサー
・インテル Core i7-14700F プロセッサー
・インテル Core i5-14400 プロセッサー
・インテル Core i7-13700F プロセッサー
・インテル Core i5-13400 プロセッサー
・インテル Core i7-12700 プロセッサー
・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H(*1)
・インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125H(*1)
・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー(*1)
・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー(*1)
※当サイトで計測したスコアの平均値
(*1)はノートPC 向け CPU のスコア
CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
CINEBENCH R23 (マルチコア) | |
---|---|
Core i7-14700F |
25086 pts
|
Core i7-13700F |
24151 pts
|
Core i7-12700 |
18566 pts
|
Core i5-13400 |
14327 pts
|
Core i5-14400 |
13897 pts
|
Core Ultra 7 155H |
12915 pts
|
Ryzen 5 8500G |
11094 pts
|
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
10922 pts
|
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/バランス) |
10854 pts
|
Ryzen 5 5600X |
10431 pts
|
Core Ultra 5 125H |
9920 pts
|
Ryzen 7 7730U |
9117 pts
|
Ryzen 5 7530U |
7627 pts
|
CINEBENCH R23 (シングルコア) | |
---|---|
Core i7-14700F |
2056 pts
|
Core i7-13700F |
1997 pts
|
Core i7-12700 |
1866 pts
|
Core i5-14400 |
1787 pts
|
Core i5-13400 |
1744 pts
|
Core Ultra 7 155H |
1695 pts
|
Core Ultra 5 125H |
1661 pts
|
Ryzen 5 5600X |
1521 pts
|
Ryzen 5 8500G |
1473 pts
|
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
1456 pts
|
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/バランス) |
1454 pts
|
Ryzen 7 7730U |
1431 pts
|
Ryzen 5 7530U |
1419 pts
|
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
CPU Mark | |
---|---|
Core i7-13700F |
40791
|
Core i7-14700F |
39925
|
Core i7-12700 |
32463
|
Core Ultra 7 155H |
26117
|
Core i5-14400 |
25413
|
Core i5-13400 |
21695
|
Ryzen 5 8500G |
21794
|
Ryzen 5 5600X |
21679
|
Core Ultra 5 125H |
21632
|
Ryzen 7 7730U |
18677
|
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
18581
|
Ryzen 7 5700GE(レビュー機/バランス) |
18483
|
Ryzen 5 7530U |
15930
|
レビュー機のスコアは良好です。
旧世代のプロセッサーながら、最新世代の Ryzen 5 8500G プロセッサーにちかいスコアが出ています。
ビジネスシーンの一般的な使いかた(オフィスソフト・メール・ネット検索・オンライン会議など)においても十分なパフォーマンスが期待できます。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで評価します。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックス(CPU内蔵グラフィックス)のスコアと比較します。
・インテル UHD グラフィックス 770
・インテル UHD グラフィックス 750
・インテル UHD グラフィックス 730
・AMD Radeon グラフィックス
※当サイトで計測したスコアの平均値
3DMark Time Spy
Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Time Spy | |
---|---|
AMD Radeon |
903
|
AMD Radeon(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
862
|
インテル UHD 770 |
845
|
AMD Radeon(レビュー機/バランス) |
837
|
インテル UHD 750 |
690
|
インテル UHD 730 |
668
|
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ | |
---|---|
インテル UHD 770 |
2174
|
AMD Radeon |
1894
|
AMD Radeon(レビュー機/バランス) |
1708
|
AMD Radeon(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
1660
|
インテル UHD 730 |
1558
|
インテル UHD 750 |
1494
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
インテル UHD 770 |
809
|
AMD Radeon |
759
|
AMD Radeon(レビュー機/バランス) |
737
|
AMD Radeon(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
727
|
インテル UHD 750 |
628
|
インテル UHD 730 |
622
|
※高品質/解像度 1920×1080 で実施
レビュー機のスコアは良好です。
ビジネスにおける一般的な使いかたにはちょうど良い性能レベルです。
ただ、映像をなめらかに安定して描画させるなど、グラフィックス性能に余裕を持たせるならメモリはデュアルチャネル構成にすることをおすすめします。
CPU内蔵のグラフィックスは CPU性能のほかにも搭載されているメモリ容量や構成チャネル(シングル/デュアル/クアッド)に依存するからです。メモリがデュアルチャネル構成(いわゆる 2枚挿し)の場合、同じメモリ容量のシングルチャネル構成よりもグラフィックス・パフォーマンスは大幅に向上します。
ストレージ性能
レビュー機に搭載されている SSD は 容量 512GB PCIe/NVMe 2.0 対応です。ストレージ情報は以下のとおり。
ストレージ情報
(シリアルナンバーは隠しています)
※対応転送モードの見方は、左側が「現在の転送モード」で右側が「SSDの対応転送モード」です。
ストレージ性能は、CrystalDiskMark を使用しデータ転送速度を計測・評価します。
データ転送速度
※電源モードを「バランス」に設定して計測した結果。「最適なパフォーマンス」での計測結果も同等です。
計測結果は良好です。体感的にも高速なアクセスでファイルの読み書きもスムーズです。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの違いを把握するため下記機種のスコアと比較します。
・HP Elite Mini 800 G9
・HP Pro SFF 400 G9
・Inspiron スモールデスクトップ 3030
※当サイトで計測したスコア(パフォーマンスモードに相当する設定でのスコア)
各機種の基本スペックは以下のとおり。
スペック | Elite Mini 805 (レビュー機) |
Elite Mini 800 | Pro SFF 400 | Inspiron 3030 |
---|---|---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 7 5700GE | インテル Core i5-13500T | インテル Core i5-13500 | インテル Core i5 14400 |
メモリ | 16GB(16GB×1) | 16GB(8GB×2) | 16GB(8GB×2) | 16GB(16GB×1) |
ストレージ | 512GB SSD | 256GB SSD | 256GB SSD+500GB HDD | 512GB SSD |
グラフィックス | Radeon Vega 7 Processor Graphics | インテル UHD グラフィックス 770 | NVIDIA T400 4GB | インテル UHD グラフィックス 730 |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
Essentials | |
---|---|
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス) |
8422
|
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス) |
8431
|
Elite Mini 800 |
8880
|
Pro SFF 400 |
9954
|
Inspiron 3030 |
10337
|
目標値 |
4100
|
Productivity | |
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス) |
8612
|
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス) |
8649
|
Elite Mini 800 |
6852
|
Pro SFF 400 |
9383
|
Inspiron 3030 |
7611
|
目標値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス) |
5166
|
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス) |
5081
|
Elite Mini 800 |
5655
|
Pro SFF 400 |
6770
|
Inspiron 3030 |
5824
|
目標値 |
3450
|
※テスト項目説明
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のスコアは良好です。
とくに、ビジネスソフトの使用を想定したテストで良好な結果が出ています。また、超小型な筐体でも、筐体サイズが大きくエアフローが優位な機種と同等のパフォーマンスである点は着目しておきたいところ。
対応するモニターと一体化できることや省スペースに置けるなど、デスク上のスペースを有効に活用できることを考慮すれば、超小型デスクトップのビジネスシーンにおける優位性は意外に高いといえるでしょう。
関連記事
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・HP Elite Mini 800 G9
・HP Pro SFF 400 G9
・Inspiron スモールデスクトップ 3030
※当サイトで計測した処理時間(パフォーマンスモードに相当する設定での処理時間)
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理結果
Photoshop Lightroom | |
---|---|
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス) |
1分3秒8
|
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス) |
1分2秒2
|
Elite Mini 800 |
15秒3
|
Pro SFF 400 |
15秒3
|
Inspiron 3030 |
22秒3
|
Lightroom Classic | |
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス) |
1分2秒5
|
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス) |
1分1秒1
|
Elite Mini 800 |
20秒7
|
Pro SFF 400 |
19秒8
|
Inspiron 3030 |
23秒9
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理結果
PowerDirector | |
---|---|
Elite Mini 805 (レビュー機/バランス) |
3分23秒8
|
Elite Mini 805 (レビュー機/最適なパフォーマンス) |
3分17秒7
|
Elite Mini 800 |
1分43秒6
|
Pro SFF 400 |
1分12秒2
|
Inspiron 3030 |
1分37秒4
|
レビュー機のクリエイティブ性能は高くはありません。
メモリがシングルチャネル構成であることとが大きく影響しているためですが、メモリをデュアルチャネル構成(同一規格・容量の2枚挿し)にすることでクリエイティブ性能は大幅に改善するはずです。
駆動音・パーツ温度のチェック
HP Elite Mini 805 G8 の駆動音とパーツ温度をチェックします。
駆動音のチェック
駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します。
・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 /マルチ Core」実行中
・10分間動画のエンコード処理中
※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
電源モード | アイドル状態 (最小音量) |
最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
|
---|---|---|---|
ベンチマーク中 | 動画エンコード中 | ||
バランス | 33.6db | 34.7db (34db台) |
36.6db (35~36db) |
最適なパフォーマンス | 34.5db | 35.8db (35db台) |
37.4db (36~37db) |
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
平常時は「サーッ」という排気音がかすかに聞こえる程度(耳を近づけて聞こえる程度)ですが、ほぼ無音といって良いくらい静かです。
高負荷時は「ウーッ」というモーター音が大きくなりますが耳ざわりに感じるほどではありません。負荷状況にかかわらず駆動音が気になることはないと思います。
なお、負荷低減後に駆動音がアイドル時の状態に戻るまでの時間は、バランスモードの場合 2~3分くらい、最適なパフォーマンスでは 3~4分くらいです。
※駆動音は使用環境やパソコンの負荷状況により変動します。
パーツ温度のチェック
パーツ温度については、下記を実施中の CPU の動作周波数(クロック)と温度を計測・評価します。
・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 Multi Core」10分間実行中
※電源モードを「バランス」に設定して計測
※計測時の室温:25℃
CPU ベンチマーク実行中
CPU の温度が 90℃くらいに達するとパフォーマンスを抑えめするように制御されています。
高負荷な状態が長時間続く処理ではパフォーマンスが制限されるかもしれませんが、超小型な筐体だけに致し方なしといえるでしょう。
なお、サーマルスロットリングは発生していませんでした。サーマルスロットリングは、いわゆる熱暴走を防止し熱によるパーツのダメージを未然に防ぐ機能です。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動時間、再起動時間、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
回 | 起動 | 再起動 | シャットダウン |
---|---|---|---|
1回目 | 17.6秒 | 43.8秒 | 10.1秒 |
2回目 | 17.9秒 | 44.1秒 | 9.7秒 |
3回目 | 17.8秒 | 44.2秒 | 10.5秒 |
4回目 | 18.2秒 | 43.6秒 | 9.8秒 |
5回目 | 18.1秒 | 43.6秒 | 9.6秒 |
平均 | 17.9秒 | 43.9秒 | 9.9秒 |
実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows の更新など使用状況により時間は変動するので参考値としてください。
同梱品
本体ほか同梱品一式です。
同梱品リスト
・HP Elite Mini 805 G8 本体
・電源アダプター
・電源コード
・タワースタンド
・USBキーボード
・USBマウス
・ドキュメント類
なお、同梱されているキーボードとマウスの概要は以下のとおり。
キーボードはテンキー付きの標準レイアウト
キーボードの傾きは2段階で変更可能
マウスはホイール付き(ホイールクリック機能はない)
マウスは手のひらにフィットするサイズ
まとめ
以上、HP Elite Mini 805 G8 のレビュー記事をお届けしました。
HP Elite Mini 805 G8 の処理性能は、オフィスソフトやオンライン会議など一般的な使いかたならちょうど良く、パフォーマンスも快適に使うことができます。
旧世代のプロセッサーを搭載しているぶん、価格はお手頃でコスパ的にも良好です。
超小型で省スペースに設置できて実用性にもすぐれており、デスクのスペースを有効に活用したいオフィス作業などにおすすめのモデルといえるでしょう。
高評価のポイント
- 超小型で省スペースに設置できるのでデスクのスペースを有効に活用できる
- 旧世代のプロセッサーでもオフィスソフトやオンライン会議などにはちょうど良い処理性能
- メモリとSSD の増設がかんたんで、容易にアップグレードできる
- ちょうど良い処理性能とお手頃価格でコスパ良好
気をつけておきたいところ
- 高負荷な状態が長時間継続する処理は苦手な場合あり
ラインナップしているモデルや価格、キャンペーンなど最新情報は日本HP直販サイト「HP Directplus」をご確認ください。
HP Elite Mini 805 G8
税込7万円台から
※HP Elite Mini 805 G8 は法人向けモデルですが、個人ユーザーや SOHO、フリーランスのユーザーも購入できます。
【広告】【提供:株式会社日本HP】
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