ダイナブック dynabook GA/ZY (2024年8月モデル) レビュー:実用性とコスパ重視の 13.3型モバイルノートパソコン

 

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貸出機材提供:Dynabook株式会社

正面斜め(背景付き)

ダイナブックが販売する dynabook GA/ZY (2024年8月モデル) は、AMD Ryzen 7000 シリーズ プロセッサーを搭載した 13.3型モバイルノートパソコンです。

AMD Ryzen 7000 シリーズ プロセッサーは一世代前のプロセッサーですがしっかり使える性能でパフォーマンスも快適。ベンチマークによる性能評価も優秀です。

また、本体の素材にはマグネシウム合金を採用。約956g の軽量ボディにくわえ堅牢性にもすぐれているのでモバイルワークにも最適です。

ガワのデザインや素材は上位機種の dynabook GZ シリーズと同等ながら価格が抑えられているところもポイント。

■dynabook GA/ZY の特徴

  • AMD Ryzen 7000 シリーズ プロセッサーを搭載
  • 堅牢性にすぐれたマグネシウム合金ボディ
  • 1kg切りで超軽量&スリム&コンパクト
  • 顔認証カメラを搭載(プライバシーシャッター付き)
  • AIノイズキャンセラーと AIカメラエフェクターによる快適なオンラインコミュニケーションが可能
  • 長時間駆動できるバッテリーは急速充電に対応(お急ぎ30分チャージ)

本記事では、メーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。

天面(背景付き)

レビューは 2024年10月19日時点の内容です。

 

スペック構成

dynabook GA/ZY のおもなスペック構成は以下のとおり。

OS Windows 11 Pro 64bit
CPU ■AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー
■AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー
メモリ 16GB(16GB×1)、LPDDR4X-4266対応、デュアルチャネル対応
ストレージ ■256GB SSD(PCIe対応)
■512GB SSD(PCIe対応)
ディスプレイ 13.3型ワイド(16:9)FHD 広視野角 TFTカラー LED液晶(IGZO・ノングレア)(省電力LEDバックライト)1,920×1,080ドット
グラフィックス AMD Radeon グラフィックス
LAN 1000Base-T/100Base-TX/10Base-T(自動認識、Wake-up on LAN対応)
無線LAN/ Bluetooth Wi-Fi 6E(IEEE802.11ax)(2.4Gbps)+IEEE802.11ac/a/b/g/n準拠、Bluetooth v5.1準拠
カメラ 有効画素数 約92万画素(Webカメラシャッター付き)、顔認証センサー
バッテリー駆動時間 約17.5時間
※JEITAバッテリ動作時間測定法Ver.2.0
本体サイズ(W×D×H) 約 306.0×210.0×17.9mm
本体質量 約 956g

なお、dynabook GA/ZY は上位機種 dynabook GZ/HW と筐体素材やデザインが共通化されています。以下は、レビュー機「GA/ZY」と「GZ/HW」のおもな相違点です。

スペック項目 GA/ZY(レビュー機) GZ/HW
本体カラー オニキスブルー ■オニキスブルー
■パールホワイト
OS Windows 11 Pro ■Windows 11 Home
■Windows 11 Pro
CPU ■AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー
■AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー
■インテル Core i5-1340P プロセッサー
■インテル Core i7-1360P プロセッサー
メモリ 16GB(16GB×1)、LPDDR4X-4266対応、デュアルチャネル対応 ■8GB(8GB×1)
■16GB(16GB×1)
■32GB(32GB×1)
※LPDDR5-4800対応 SDRAM、デュアルチャネル対応
ストレージ ■256GB SSD(PCIe対応)
■512GB SSD(PCIe対応)
■256GB SSD(PCIe対応)
■512GB SSD(PCIe対応)
■1TB SSD(PCIe対応)
ディスプレイ 13.3型(16:9)FHD 広視野角 TFTカラー LED液晶(ノングレア)(省電力LEDバックライト)1,920×1,080ドット 13.3型(16:9)FHD 高輝度・高色純度・広視野角 TFTカラー LED液晶(IGZO・ノングレア)(省電力LEDバックライト)1,920×1,080ドット
グラフィックス AMD Radeon グラフィックス インテル Iris Xe グラフィックス
インターフェース マイク入力/ヘッドホン出力端子×1、USB3.2(Gen1)Type-Aコネクタ×2、USB3.2(Gen2)Type-Cコネクタ(電源コネクタ)×2(PD対応、外部出力ディスプレイ出力対応)、LAN(RJ45)×1、HDMI出力端子×1 マイク入力/ヘッドホン出力端子×1、USB3.2(Gen1)Type-Aコネクタ×2、Thunderbolt 4(USB4 Type-C)コネクタ(電源コネクタ)×2、LAN(RJ45)×1、HDMI出力端子×1
サウンド機能 ハイ・デフィニション・オーディオ準拠 インテル ハイ・デフィニション・オーディオ準拠
バッテリー駆動時間 約17.5時間 (JEITA 2.0) 約24.0時間 (JEITA 2.0)
本体質量 約956g 約875g (オニキスブルー)
約879g (パールホワイト)

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アイキャッチ

dynabook GA/ZY (2024年8月モデル)
税込 10万円台から
(COCORO MEMBERS 会員価格)

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外観チェック

スタイリッシュなデザイン

dynabook GA/ZY はスタイリッシュなデザインです。

正面側(左振り)

背面側(右振り)

本体の素材にマグネシウム合金が採用。本体の素材を含め、デザインや堅牢性などのガワは上位機種の dynabook GZ シリーズと同等です。

本体のカラー「オニキスブルー」のみ。GZ シリーズと同じイメージで、藍色をより濃くしたカラーでブラックに近い色合いです。

天面真上

天面斜め

ロゴ
天面中央の dynabook ロゴがアクセント

手で触れた感触はサラサラとしています。指紋や皮脂の跡は 少し目立ちやすいものの、汚れが気になるときは柔らかいクロスなどでかんたんにふき取れます。

スタイリッシュなフォルム

 
本体はとてもスリムでバッグへの出し入れもスムーズです。

スリムボディ(その1)

スリムボディ(その2)

スリムボディ(その3)
本体はスリム

 
底面カバーは「ユニボディ」の構造。見ためはシンプルですが剛性にもすぐれています。

底面真上

底面(斜め)

ゴム足は前面側左右に2箇所と背面側左右にまたがるゴム足の合計3箇所に実装。本体の安定感は良好です。

排気口はヒンジのあいだに実装されています。

排気口
排気口(ヒンジのあいだ)

ちなみに、背面側のゴム足は排気口から出された温かい空気が再び吸気口に入り込むのを防ぐ役割も兼ねています。これにより本体内部の効果的な冷却が期待できます。

底面側から見た排気口
吸気口(底面カバー側)と排気口

 

必要十分なインターフェース

dynabook GA/ZY は必要十分なインターフェースを実装しています。

インターフェース(右側面)

右側面

①microSDカードスロット

②USB3.2(Gen1)Type-Aコネクタ

③LANコネクタ

④セキュリティロック・スロット

インターフェース(左側面)

左側面

⑤USB3.2(Gen2)Type-C(電源コネクタ)×2

⑥HDMI 出力端子

⑦USB3.2(Gen1)Type-Aコネクタ

⑧マイク入力/ヘッドホン出力端子

以下、インターフェースについての補足です。

microSDカードスロットはプッシュロック式です。

microSDカードスロット

カードを挿入するときは押し込んでロックさせ、取り出すときはカードを押し込んでロックを解除する方式です。

また、USB Type-C ポートの映像出力/PD充電器対応の検証結果は以下のとおり。

■USB Type-C 対応表(当サイトの検証結果)

映像出力 〇(4K出力可能)
PD充電器(30W)
PD充電器(45W)
PD充電器(65W)

なお、HDMI は 4K出力に対応していました。

ちなみに、dynabook GZ シリーズとインターフェースの違いは「USB3.2(Gen2)Type-C(電源コネクタ)」のポート。dynabook GZ シリーズは「Thunderbolt 4(USB4 Type-C)コネクタ」ですが、一般的な使いかたであれば仕様の違いを意識する必要はないと思います。

 

電源ボタンは左上に実装

電源ボタンはキーボード左上に実装されています。

電源ボタン
電源ボタンは LED 内臓

右利きのユーザーにとっては押しにくさを感じるかもしれませんが、慣れれば押しにくさは軽減すると思います。

 

プライバシーシャッター&オンライン会議アシスト機能搭載

カメラには「プライバシーシャッター」が付いています。

カメラシャッター
上の画像:シャッターを開いてカメラ有効
下の画像:シャッターを閉じてカメラを遮断

シャッターはスライド式(手動)ですがスムーズなスライドが可能。オンライン会議などで こちらの光景を見られたくないときもスムーズに操作できます。

また、オンライン会議をアシストする機能も搭載されています。

オンライン会議をアシストする機能では、カメラエフェクトを適用することで背景をぼかしたり、AIノイズキャンセラーで周囲の環境ノイズ(電話の着信音、電車、救急車のサイレンなど)を除去できるなど、オンラインでの会話をスムーズに進めることが可能です。

ミーティングエフェクト
ミーティング カメラエフェクト

ミーティングエフェクト
ミーティング オーディオエフェクト
(Realtek Audio Console)

 

顔認証カメラを搭載

dynabook GA/ZY は、顔認証カメラを標準搭載しています。

顔認証
顔認証でサインイン

認証精度は良好で Windows へのサインインもスムーズです。

なお、シャッターでカメラを遮断しているときは顔認証でサインインできません。PIN コードやパスワード入力でサインインしてください。

 

スピーカーは底面側左右に搭載

スピーカーは底面側左右に搭載されています。

スピーカー
スピーカーは底面側左右に搭載

スピーカー
スピーカーの拡大写真

スピーカーから出力されるサウンドは、全体的に こじんまりとしたイメージでカジュアルに楽しめるレベルの音質です。

 

コンパクト&スリム&軽量

本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。

本体の大きさイメージ
本体のサイズ感

本体のフットプリントは A4 くらいのサイズ感でコンパクトです。

本体を閉じたときの高さのイメージは以下のとおり。

本体の高さ
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)

ゴム足を含めた本体の高さは実測で 約22mm(最厚部)。CDケース 2枚より少し厚みがある程度でスリムです。

また、本体や電源アダプターなど質量の実測値は以下のとおり。

重量(実測)

・本体:932g
・電源アダプター:197g
・電源コード:40g

本体の質量は 1kg切りで超軽量。とても軽くて持ち歩きがラクにできます。

本体の重量感
本体は超軽量で持ち歩きもラク

電源アダプターの最大出力は 65W。その大きさは手のひらに収まるくらいのサイズです。

電源アダプターの大きさイメージ

電源アダプターの大きさ(実測)

 

ディスプレイのチェック

自然な色合いの液晶ディスプレイ

レビュー機のディスプレイは Chi Mei製の液晶パネル[型番:CMN1375 N133HCE-EAA]。

描画される映像は自然な色合いです。描画イメージは以下のとおり。

映像(気球)
画像の表示例(その1)

映像(紅葉)
画像の表示例(その2)

テキスト
テキストの表示例

テキスト拡大
テキスト表示を拡大

トーンカーブは 青と緑が強めに出ていますが、RGB ともに理想的な45度の直線に近い形状で色調バランスは良好です。

トーンカーブ
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)

輝度の計測結果はディスプレイの明るさ設定 100 のとき「260 nit」。高輝度ではないため屋外など周囲が明るい環境では見えにくいかもしれませんが、屋内で使うぶんには十分な明るさで描画できます。

 
色域の計測結果は以下のとおり。

色域
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)

規格 カバー率
sRGB 66.7% 67.7%
Adobe RGB 50.1% 50.2%
DCI-P3 49.7% 49.9%

 
色域は標準クラスです。写真編集などシビアな色再現には不向きですが、ネット検索やオフィスソフト、動画鑑賞など一般的な用途には十分な色域です。

Check

液晶ディスプレイは液晶パネルの特性や製造工程により各製品で色合いが異なる場合があります。

 

狭額縁ベゼル

ベゼルは狭額縁です。

狭額縁ベゼル

上部ベゼルは少し厚みがありますが、左右のベゼルは鉛筆の太さよりも狭く画面周りは全体的にスッキリとしています。

 

映り込みは気にならない

ディスプレイの映り込み具合をチェックします。

画面映り込み(その1)

画面映り込み(その2)

レビュー機は非光沢液晶です。上記写真のとおり映り込みはかなり低減されています。画面への映り込みが気になることはなく、眼への負担も軽減できます。

 

広い視野角

視野角をチェックします。

正面
正面

右側 ディスプレイ面から30度の角度
右側 ディスプレイ面から30度の角度

上側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度

水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからも描画されている映像をはっきり確認できます。

 

天面は ほぼフラットまで開くことができる

天面はほぼフラットまで開くことができます。

ディスプレイの最大角度

ディスプレイがフラットになれば、打ち合わせなどで画面共有に便利です。

また、「dynabook 画面回転ユーティリティ」機能が搭載されており、Ctrl+Alt+↑または↓ キー操作で画面の向きを簡単に切り替えられます。

画面回転ユーティリティ
dynabook 画面回転ユーティリティ

画面の向きを切り替え
画面の向きを切り替えると画面共有に便利

なお、画面の向きを切り替えるとタッチパッド操作の向きも切り替わります。

たとえば、画面の向きを切り替えた状態でキーボード側から見て画面上のマウスポインターを右に動かすためにはタッチパッドを左に、マウスポインターを上に動かすためにはタッチパッドを下に操作する必要があります。

 

キーボード&タッチパッドのチェック

タイピングしやすいキーボード

dynabook GA/ZY のキーボードはレイアウトは標準的です。

キーボードレイアウト

キーピッチは実測で 約19mm(仕様も 19mm)。フルサイズキーボードと同等のキーピッチで窮屈な感じはありません。

キーボードに両手を置いたときのイメージ

キートップ表面は中央部分が少しへこんだ形状で感触は少しツルツルしています。

キートップ
キー表面のタッチ感は良好

キーストロークの仕様は 1.5mm。

キーストローク
タイプ音は「タクタク」という音。音の大きさはフツウ

キーを押し込む強さや跳ね返りもちょうど良い感じです。しっかりとした打鍵感があってタイピングしやすいキーボードです。

なお、キーボードバックライトは搭載されません。

 

質感のよいパームレスト

パームレストはサラサラとした感触で質感も良好です。

パームレスト

指紋や皮脂の跡は目立ちやすいですが、汚れは柔らかいクロスなどでかんたんにふき取れます。

 

なめらかなスベリのタッチパッド

タッチパッドは少しサラサラとした感触ですがスベリはなめらかです。

タッチパッドのサイズ感
タッチパッドのサイズ感

奥行きが浅い感じはあるものの、サイズ感はまずまずで扱いやすさも良好です。

 

ベンチマークによる性能評価

ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィックス・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。

レビュー機の基本スペック

CPU AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー
メモリ 16GB(16GB×1)、LPDDR4X-4266対応、デュアルチャネル対応
ストレージ 512GB SSD(PCIe対応)
グラフィックス AMD Radeon グラフィックス

 
評価に使用したベンチマークは以下のとおり。

評価項目 使用するベンチマーク
CPU性能 CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
グラフィック性能 3DMark Time Spy
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ストレージ性能 CrystalDiskMark
総合的なパフォーマンス PCMark 10
バッテリー BatteryInfoView(バッテリー残量測定用)

なお、ベンチマークの実行にあたっては[電源オプション]の電源プランを「dynabook 標準」に設定し、[電源とバッテリー]の電源モードを「バランス」と「最適なパフォーマンス」2つのモードそれぞれで実施しています。

電源プラン
電源プランの設定

電源モード
電源モードの設定

 

CPU性能

CPU性能は CINEBENCH R23(マルチコア/シングルコア)のベンチマークスコアで評価します。

評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。

・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー

・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー

・AMD Ryzen 7 5825U プロセッサー

・AMD Ryzen 5 5625U プロセッサー

・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H

・インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125H

・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155U

・インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125U

・インテル Core i7-1360P プロセッサー

・インテル Core i5-1340P プロセッサー

・インテル Core i7-1355U プロセッサー

・インテル Core i5-1335U プロセッサー

※当サイトで計測したスコアの平均値

 

CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]

CINEBENCH R23 (マルチコア)
Core Ultra 7 155H
12346 pts
Ryzen 7 5825U
10237 pts
Core i7-1360P
10095 pts
Core Ultra 5 125H
9685 pts
Ryzen 7 7730U(レビュー機/バランス)
9598 pts
Ryzen 7 7730U(レビュー機/最適なパフォーマンス)
9561 pts
Ryzen 7 7730U
8997 pts
Core Ultra 7 155U
8886 pts
Core i5-1340P
8551 pts
Ryzen 5 7530U
7627 pts
Ryzen 5 5625U
7555 pts
Core i7-1355U
7342 pts
Core i5-1335U
6875 pts
Core Ultra 5 125U
6508 pts

 

CINEBENCH R23 (シングルコア)
Core i7-1355U
1750 pts
Core i7-1360P
1732 pts
Core Ultra 7 155U
1727 pts
Core Ultra 7 155H
1687 pts
Core Ultra 5 125H
1649 pts
Core Ultra 5 125U
1564 pts
Core i5-1335U
1546 pts
Core i5-1340P
1534 pts
Ryzen 7 7730U(レビュー機/最適なパフォーマンス)
1446 pts
Ryzen 7 7730U(レビュー機/バランス)
1445 pts
Ryzen 7 7730U
1428 pts
Ryzen 5 7530U
1419 pts
Ryzen 7 5825U
1435 pts
Ryzen 5 5625U
1365 pts

 
レビュー機の CPU性能は優秀です。

平均値相当のスコアが出ており、保有している性能をしっかりと発揮できています。一世代前の CPU とはいえ、最新 CPU とくらべてもスコア的に大きな差はなく、まだまだ現役で使えることが分かります。

 

グラフィック性能

グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。

評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 7730U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 7530U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 5825U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 5625U搭載機)

・インテル Arc グラフィックス(Ultra 7 155H搭載機)

・インテル Arc グラフィックス(Ultra 5 125H搭載機)

・インテル グラフィックス(Ultra 7 155U搭載機)

・インテル グラフィックス(Ultra 5 125U搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1360P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1340P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1355U搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1335U搭載機)

※当サイトで計測したスコアの平均値

 

3DMark Time Spy

Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。

3DMark Time Spy
インテル Arc(Core Ultra 7 155H)
3455
インテル Arc(Core Ultra 5 125H)
3273
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U)
2115
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U)
2049
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
1911
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
1691
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
1545
AMD Radeon(レビュー機/最適なパフォーマンス)
1454
AMD Radeon(レビュー機/バランス)
1405
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U)
1381
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
1342
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
1312
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
1255
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U)
1189

 

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]

暁月のフィナーレ
インテル Arc(Core Ultra 7 155H)
8283
インテル Arc(Core Ultra 5 125H)
7495
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
6051
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
5316
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
5072
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U)
5048
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U)
4505
AMD Radeon(レビュー機/最適なパフォーマンス)
4331
AMD Radeon(レビュー機/バランス)
4282
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
4184
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U)
4123
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
3831
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U)
3714
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
3662

※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施

 

ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXV
インテル Arc(Core Ultra 7 155H)
5602
インテル Arc(Core Ultra 5 125H)
5048
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
4225
AMD Radeon(レビュー機/最適なパフォーマンス)
3861
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
3848
AMD Radeon(レビュー機/バランス)
3752
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U)
3656
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
3572
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
3451
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U)
3340
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U)
3282
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U)
3141
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
3103
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
2930

※軽量品質/解像度 1280×720 で実施

 
レビュー機のグラフィックス性能は良好です。

複数のアプリを動かしながらオンライン会議を行うケースでも映像がカクつくことはないでしょう。

ちなみに、CPU内蔵のグラフィックスは CPU性能のほかに搭載されているメモリ容量や構成チャネル(シングル/デュアル)に依存します。レビュー機は 16GBメモリでデュアルチャネルに対応していることからグラフィックス・パフォーマンスも良好です。

 

ストレージ性能

レビュー機のストレージは PCIe NVMe 対応の SSD(容量 512GB)を搭載しています。

ストレージ性能は、CrystalDiskMark を使用しデータ転送速度を計測・評価します。

ストレージベンチ
データ転送速度

※電源モードを「バランス」に設定して計測した結果。「最適なパフォーマンス」での計測結果も同等です。

計測結果は優秀です。体感的にも高速なアクセスでファイルの読み書きがとてもスムーズです。

 

総合的なパフォーマンス

PCMark 10 で実際の使用を想定した性能評価を行います。

評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。

・dynabook SZ/MX

・dynabook GZ/HW

・ThinkPad X13 Gen 5

・Inspiron 13 (5330)

・HP Pavilion Aero 13-bg

※当サイトで計測したスコア(パフォーマンスモードに相当した設定で計測したスコア)

おもなスペックは以下のとおり。

スペック dynabook GA  
(レビュー機)
dynabook SZ   dynabook GZ   ThinkPad X13   Inspiron 13     Pavilion Aero 13
CPU AMD Ryzen 7 7730U インテル Core 7 150U インテル Core i7-1360P インテル Core Ultra 5 125U インテル Core Ultra 7 155H AMD Ryzen 7 8840U
メモリ 16GBメモリ 16GBメモリ 16GBメモリ 16GBメモリ 16GBメモリ 16GBメモリ
ストレージ 512GB SSD (NVMe) 256GB SSD (NVMe) 512GB SSD (NVMe) 256GB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe)
グラフィックス AMD Radeon Intel Graphics Intel Iris Xe Intel Graphics Intel Arc Graphics AMD Radeon 780M

 

ベンチマーク結果は以下のとおり。

Essentials
dynabook GA(バランス)
9452
dynabook GA(最適なパフォーマンス)
9456
dynabook SZ
9265
dynabook GZ
8829
ThinkPad X13
9363
Inspiron 13
9639
Pavilion Aero 13
9958
目標値
4100
Productivity
dynabook GA(バランス)
9003
dynabook GA(最適なパフォーマンス)
9015
dynabook SZ
7636
dynabook GZ
7433
ThinkPad X13
7998
Inspiron 13
8645
Pavilion Aero 13
10337
目標値
4500
Digital Contents Creation
dynabook GA(バランス)
5752
dynabook GA(最適なパフォーマンス)
5793
dynabook SZ
5822
dynabook GZ
6127
ThinkPad X13
6318
Inspiron 13
8639
Pavilion Aero 13
8064
目標値
3450

※テスト項目説明

・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)

・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)

・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)

※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア

 
レビュー機のスコアは優秀です。

一世代前の CPU ですが、最新プロセッサーを搭載した比較対象機とくらべてもスコア的に大きな差はなく、快適なパフォーマンスでまだまだ現役で使うことができます。

関連記事

 

バッテリー

バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。

※電源モードを「バランス」に設定して実施。

■駆動時間の測定条件

・無線LANでインターネットに接続

・YouTubeを全画面で連続再生

・画面の明るさ:最大レベル

・音量:最大レベル

■充電時間の測定条件

・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態

・電源アダプターを接続し Windows を起動

・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態

※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。

 
バッテリーの駆動時間と充電時間の計測結果は以下のとおり。

バッテリー駆動時間 7時間 48分
バッテリー充電時間
(40%までの充電時間)
31分
バッテリー充電時間
(80%までの充電時間)
1時間 19分
バッテリー充電時間
(100%までの充電時間)
2時間 45分

バッテリー駆動時間の検証結果はスペックの「約17.5時間」の 45%です。

少し物足りない感じはしますが、検証はバッテリーを多く消費する条件です。8時間ちかくバッテリー駆動できれば、外出先でも十分使えますし、画面の明るさや音量を適切に調整しバッテリーの消費量を抑える使いかたをすれば、さらに駆動時間を延ばすこともできます。

また、「お急ぎ30分チャージ」は 30分でバッテリー駆動時間の約40%を充電できる仕様なので、充電については仕様通りといえます。検証ではパソコンを起動している状態で実施しましたが、電源オフ(あるいはスリープ)の状態であれば さらに短い時間で充電することができると思います。

なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するため参考値としてください。

 

クリエイティブ性能の評価

クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。

評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。

・dynabook SZ/MX

・dynabook GZ/HW

・ThinkPad X13 Gen 5

・Inspiron 13 (5330)

・HP Pavilion Aero 13-bg

※当サイトで計測した処理時間(パフォーマンスモードに相当した設定で計測)

 

RAWデータ現像

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理結果は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア

Adobe Lightroom

Adobe Lightroom Classic

■条件等

・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し

・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)

・プリセット等 編集は適用しない

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

■処理結果

Lightroom
dynabook GA(バランス)
29秒7
dynabook GA(最適なパフォーマンス)
30秒4
dynabook SZ
36秒1
dynabook GZ
16秒5
ThinkPad X13
19秒8
Inspiron 13
14秒8
Pavilion Aero 13
18秒6
Lightroom Classic
dynabook GA(バランス)
29秒1
dynabook GA(最適なパフォーマンス)
29秒1
dynabook SZ
35秒5
dynabook GZ
20秒1
ThinkPad X13
20秒2
Inspiron 13
18秒6
Pavilion Aero 13
22秒3

 

動画エンコード

動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理結果は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア

CyberLink PowerDirector

■条件等

・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)

・動画再生時間 10分間

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

■処理結果

PowerDirector
dynabook GA(バランス)
1分48秒8
dynabook GA(最適なパフォーマンス)
1分46秒3
dynabook SZ
2分27秒2
dynabook GZ
1分55秒5
ThinkPad X13
1分22秒8
Inspiron 13
1分18秒3
Pavilion Aero 13
1分7秒0

 
レビュー機のクリエイティブ性能は良好です。

液晶パネルの輝度や色域が標準クラスではありますが、補助的あるいは趣味としての写真・動画編集にも十分活用できるでしょう。

 

駆動音・表面温度のチェック

駆動音のチェック

駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します

・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 /マルチ Core」実行中

・10分間動画のエンコード処理中

※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:24℃)

騒音測定イメージ
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)

■測定結果

モード アイドル状態
(最小音量)
最大音量
下段はピーク時の音量推移
ベンチマーク中 動画エンコード中
バランス 33.6db 38.2db
(37~38db)
38.3db
(37~38db)
最適なパフォーマンス 33.6db 38.3db
(37~38db)
38.3db
(37~38db)

■騒音の目安

騒音の大きさ 騒音の具体例
60 デシベル 走行中の自動車内
普通の会話
デパート店内
50 デシベル 家庭用エアコンの室外機
静かな事務所の中
40 デシベル 閑静な住宅地の昼
図書館内
30 デシベル 深夜の郊外
鉛筆での執筆音
20 デシベル 木の葉の触れ合う音
雪の降る音

参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」

 
アイドル時は無音で静かです。

高負荷な状態では「サーッ」という排気音が少し大きくなります。個人差はありますが少しうるさく感じるかもしれません。

なお、負荷低減後に排気音が静かになるまでの時間は、バランスモードでは 2~3分くらい、最適なパフォーマンスモードでは 3~4分くらいです。(使用環境やパソコンの状態により変動します)

 

表面温度のチェック

表面温度については、下記を実施したときの表面温度を測定し評価します。

・アイドル状態で10分放置後

・Youtube 動画 30分間視聴後

・10分間動画のエンコード実行後

※単位:℃、測定時の室温:24℃

※電源モードを「バランス」に設定して実施

※写真の左がキーボード表面、右が底面側の計測結果

 

■アイドル状態で10分間放置

アイドル

■Youtube 動画 30分間視聴後

Youtube

■10分間動画エンコード実行後

動画エンコード

負荷状況にかかわらず、キーボード中央部分の奥側にかけて表面温度が高く、少し温かさを感じます。とくに、高負荷な状態ではキーボード奥の温度が高くなります。

ただ、パームレストの表面温度に大きな変動はないため、高負荷な状態でタイピングしても不快に感じることはないと思います。

 

サウンド チェック

dynabook GA/ZY のサウンドユーティリティソフトは「Realtek Audio Console」がインストールされています。

サウンドユーティリティソフト
DTS Audio Processing

「Realtek Audio Console」は、コンテンツに合わせたプリセットが用意されているほかイコライザー機能を使ってお好みのサウンドにチューニングすることもできます。

以下は、実際にサウンドを試聴した印象です。

※イコライザー「なし」で試聴

■スピーカー

・中音域から高音域まで強調された音。全体的にこじんまりとしてシャカシャカしている印象。カジュアルに楽しめる音質

・音声は聞き取りやすい

・音量最大でも音割れしない

■ヘッドホン

・各音域が増幅され、音質が大幅に向上する

・音楽を聞いたりオンライン会議をするならヘッドホンやイヤホンの装着がおすすめ

 

Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測

Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。

起動 再起動 シャットダウン
1回目 13.1秒 28.1秒 7.0秒
2回目 13.6秒 28.7秒 6.4秒
3回目 13.5秒 27.6秒 6.7秒
4回目 13.1秒 30.9秒 6.6秒
5回目 13.3秒 26.7秒 7.0秒
平均 13.3秒 28.4秒 6.7秒

実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows の更新など使用状況により時間は変動するので参考値としてください。

 

同梱品

dynabook GA/ZY の本体ほか同梱品一式です。

同梱品一式

同梱品リスト
・dynabook GA/ZY 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類

 

まとめ

以上、dynabook GA/ZY のレビュー記事をお届けしました。

dynabook GA/ZY に搭載されている CPU は一世代前ですが、ベンチマークのとおり性能レベルが高くシステム全体の処理性能も優秀。まだまだ現役でしっかり使うことができます。

筐体の素材やデザインは上位機種の dynabook GZ シリーズと共通化されており、軽くて堅牢性にすぐれているところも好印象。

CPU やメモリ、液晶パネルなどでコストダウンされているものの、実用性は dynabook GZ シリーズと同等です。高品質で使いやすく国内メーカーによるサポートなど多くのユーザーがあんしんして使えるところも大きなポイントといえるでしょう。

実用性とコスパを重視するモバイルノートを検討しているユーザーはぜひチェックしてみてください。

高評価のポイント

  • モバイルノートとして快適に使える処理性能
  • 超軽量&スリム&コンパクトなので持ち歩きがラク
  • ガワのデザインや素材、実用性は dynabook GZ シリーズと同等
  • 国内メーカーによるあんしんサポート

気をつけておきたい点

  • アスペクト比 (画面縦横比) は 16:9 (最近のトレンドは 16:10)
  • 液晶パネルの輝度や色域は標準クラス
  • スピーカーの音質はカジュアルレベル

 
ラインナップしているモデルや価格など最新情報はダイナブック直販サイト「Dynabook Direct」をご確認ください。

アイキャッチ

dynabook GA/ZY (2024年8月モデル)
税込 10万円台から
(COCORO MEMBERS 会員価格)

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