デルが販売する Alienware m16 R2 (2024年モデル) は、インテル Core Ultra H シリーズ・プロセッサーと NVIDIA GeForce RTX 40 シリーズを搭載した高性能でパワフルな 16型ゲーミングノートパソコンです。
パワフルなゲーム性能の搭載にくわえ、高解像度・応答性にすぐれた大画面ディスプレイや操作性の良いキーボードなど多くのゲームプレイヤーが高い満足度を得られる製品に仕上げられています。
■Alienware m16 R2 (2024年モデル) の特徴
- インテル Core Ultra H シリーズ・プロセッサーと NVIDIA GeForce RTX 40 シリーズを搭載
- 「Alienware Cryo-tech サーマル テクノロジー」によるすぐれた冷却機能
- アルマイト加工アルミニウムのプレミアムな仕上がり
- 重厚感と近未来的なイメージをあわせもつデザイン
- リフレッシュレート最大240Hz & QHD+ (2560×1600、アスペクト比 16:10)ディスプレイ(NVIDIA G-SYNC対応)
- Alienware Mシリーズ AlienFX RGB キーボード(キー単位設定可能 )
- フルHD IR カメラ&顔認証機能を搭載
- 平均出力 2W+2W スピーカーを搭載(最大出力 2.5W+2.5W)
レビューではメーカーからお借りした実機を試用して、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
【 目 次 】
レビューは 2024年7月29日時点の内容です。
スペック構成
Alienware m16 R2 は、CPU/メモリ/ストレージ/グラフィックスなど使いかたや予算に合わせてカスタマイズできます。
おもなスペックは以下のとおり。
シリーズ名 | OMEN by HP Transcend 14-fb0000 シリーズ |
カラー | シャドウブラック |
OS | ■Windows 11 Home ■Windows 11 Pro |
CPU | ■インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H ■インテル Core Ultra 9 プロセッサー 185H |
メモリ | ■16GB (8GB×2, DDR5, 5600 MT/s) ■32GB (16GB×2, DDR5, 5600 MT/s) ■64GB (32GB×2, DDR5, 5600 MT/s) |
ストレージ | ■1TB SSD (M.2, PCIe NVMe) ■2TB SSD (M.2, PCIe NVMe) ■4TB SSD (M.2, PCIe NVMe) ■8TB SSD (M.2, PCIe NVMe) |
ディスプレイ | 16インチ, QHD+ 2560×1600, 240Hz, 非タッチ, 100% sRGB, 3ms, アドバンス オプティマス, CV Plus, NVIDIA G-SYNC |
グラフィックス | ■NVIDIA GeForce RTX 4050 Laptop グラフィックス (6GB GDDR6) ■NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop グラフィックス (8GB GDDR6) ■NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop グラフィックス (8GB GDDR6) |
LAN | Killer E3100内蔵 Ethernetコントローラー (2500 Mbps) |
ワイヤレス | インテル Wi-Fi 7 BE202 160MHz、 Bluetooth5.4 |
カメラ | 1080p (30 fps)フルHD RGB + IRカメラ、デュアルアレイ マイク |
本体サイズ(W×D×H) | 約 363.90×249.90×19.99(前面)~23.50(背面) mm |
本体質量 | 約 2.60 kg |
ラインナップしているモデルの詳しいスペックや価格などの最新情報はデル公式サイトをご確認ください。
Alienware m16 R2
(2024年モデル)
外観チェック
重厚感と近未来的なイメージをあわせもつデザイン
Alienware m16 R2 は、ゲーミングノートらしい重厚感にくわえ近未来的なイメージのあるデザイン。丸みのあるデザインも印象的です。
本体のカラーは「ダーク メタリック ムーン」。ダークブラウン調の色合いで、近未来的なゲーミングPC のイメージにマッチしています。
天面はサラサラとした感触で上質感のある仕上がりです。
近未来的なフォルム
指紋や皮脂の跡は目立ちやすいですが、汚れが気になったときは柔らかいクロスなどでかんたんにふき取れます。
天面の Alienwareブランドマークと「16」を型とったデザインがアクセント。
本体は 16インチながら意外にスリムです。
本体の厚みは意外に少ない
底面カバーは剛性を重視した「ユニボディ」の構造です。
吸気口グリルのデザインも近未来的。
ゴム足は底面を取り囲むように配置。本体の安定感は良好です。
なお、Alienware m16 R2 の冷却システムは「Alienware Cryo-tech サーマル テクノロジー」を採用しています。94枚の超薄型ブレードを搭載した2つの冷却ファンが 4本の銅製ヒート パイプを通して空気を循環させるエアフローによって、すぐれた冷却性能を実現しています。
エアフローのイメージは以下のとおり。
天面は片手で開けられる
天面は片手でスムーズに開くことができます。
天面の開きやすさは、使いやすさにもつながります。片手がふさがっているときなどにぜひ試してみてください。
充実のインターフェース
Alienware m16 R2 のインターフェースは充実しています。
右側面
①MicroSDカード スロット
②Type-A USB 3.2 Gen 1ポート
③Type-A USB 3.2 Gen 1ポート(PowerShare対応)
左側面
④RJ-45イーサネット ポート(2.5 Gbps)
⑤グローバル ヘッドセット ジャック
背面側
⑥Type-Cポート(Thunderbolt 4.0、USB 3.2 Gen 2、DisplayPort 1.4 (iGPU)、15W(3A/5V)Power Delivery対応)
⑦Type-Cポート(USB 3.2 Gen 2、DisplayPort 1.4 (dGPU))
⑧HDMI 2.1 (dGPU)出力ポート
⑨電源/DC-inポート
電源ボタンは Alienware ブランドロゴマーク
電源ボタンはキーボード奥中央に Alienware ブランドロゴマークとして配置されています。
スピーカーは底面側左右に搭載
Alienware m16 R2 のスピーカーは 底面側 左右に搭載されています。
スピーカー(底面部左右)
底面スピーカーの拡大
スピーカーの平均出力 2W+2W (最大 2.5W+2.5W )にくわえ通気口からも音が聞こえるため、臨場感ある高音質サウンドが楽しめます。
それなりのサイズ感と重量感
本体の大きさのイメージです。本体の下に B5版ノートを2冊置いています。
本体のサイズ感
本体のフットプリントは B5版ノート2冊くらい。16インチサイズながら意外にコンパクトです。
本体を閉じたときの高さのイメージは以下のとおり。
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)
ゴム足を含めた本体の高さは実測で 23~28(最厚部)mm。イメージ的には CDケース3枚くらいの厚みです。
また、本体や電源アダプターなど重量の実測値は以下のとおり。
・本体:2,489g
・電源アダプター:561g
・電源コード:97g
本体はそれなりの重さを感じます。部屋間の移動ならラクにできますが、外出先への持ち出しは電源アダプターやコードもセットすると考えると少し厳しいかもしれません。
電源アダプターの最大出力は 240W。
大容量のアダプターなので大きさはそれなりにデカいです。
ディスプレイのチェック
高輝度・広色域・高リフレッシュレート ディスプレイ
レビュー機のディスプレイは BOE製の液晶パネルが採用されています[型番:BOE0C06 NE16NYH]。ディスプレイに描画される映像は高精細で自然な色合いです。
画像の表示例(その1)
画像の表示例(その2)
テキストの表示例
テキストの表示例(拡大)
トーンカーブは RGBともに理想的な角度45度の直線で、色調バランスは良好です。
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)
輝度の計測結果はディスプレイの明るさ設定 100 のとき「353 nit」。高輝度でゲームプレイには十分な明るさです。
色域の計測結果です。
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)
規格 | カバー率 | 比 |
---|---|---|
sRGB | 100.0% | 107.3% |
Adobe RGB | 76.4% | 79.5% |
DCI-P3 | 78.9% | 79.1% |
広色域で色再現性にもすぐれています。彩り鮮やかなゲームシーンをキレイに描画できるほか、シビアな色再現が必要な写真・動画編集にも活用できます。
なお、ディスプレイの最大リフレッシュレートは 240Hz です。
リフレッシュレート
狭額縁ベゼル
ベゼルは狭額縁です。
とくに、16インチの大画面でも左右のベゼルは鉛筆の太さより細く、画面周りは全体的にスッキリしています。
映り込みは気にならない
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。
レビュー機のディスプレイは非光沢液晶です。映り込みがかなり低減されているため気になることはなく、眼への負担も軽減できます。
広い視野角
視野角をチェックします。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからもハッキリとした映像を観ることができます。
ディスプレイはフラットまで開くことができる
ディスプレイはフラットまで開くことができます。
ディスプレイをフラットまで開けば、仲間とゲームシーンを共有することもできます。
キーボード&タッチパッドのチェック
ゲームもタイピングも操作しやすいキーボード
Alienware m16 R2 のキーボードレイアウトはほぼ標準的です。
ただ、右端の配列に少しクセがあるのは好みが分かれるところ。
右端の配列に少しクセあり
キーピッチの実測値は 約 19mm(仕様は 約19.05mm)。フルサイズキーボードと同等のキーピッチで窮屈な感じはありません。
キートップは中央部分が少しへこんだ形状です。表面は少しツルツルとして感触は良好です。
キーストロークは感覚的に 1.5mm くらい。しっかりとした打鍵感です。
タイプ音は「タクタク」という音。音の大きさは普通
キーの押し込む強さやキーを押し込んだ後の反発もちょうど良くゲームプレイのときの押しやすさも良好です。
キーボードにはバックライトを搭載
キーボードはバックライトを搭載しています。
バックライトは[F7]キー押下でオン(明るさ2段階)/オフの切り替えにくわえ、付属のソフトウェア「Alienware Command Center」でカラーリング設定も可能です。
質感の良いパームレスト
パームレストはサラサラした感触で上質感のある仕上がりです。
指紋や皮脂の跡は目立ちやすいですが、汚れが気になったときは柔らかいクロスなどでかんたんにふき取れます。
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド
タッチパッドの感触は少しサラサラしていますがスベリはなめらかです。ジェスチャー操作もスムーズです。
タッチパッドのサイズ感
大きめサイズで扱いやすさも良好です。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。
レビュー機の基本スペック
OS | Windows 11 Home |
---|---|
CPU | インテル Core Ultra 9 プロセッサー 185H |
メモリ | 32GB (16GB×2, DDR5, 5600 MT/s) |
ストレージ | 1TB SSD (M.2, PCIe NVMe) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop グラフィックス |
評価に使用したベンチマークは以下のとおり。
評価項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark Time Spy |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
なお、ベンチマークの実行にあたっては付属ソフト「Alienware Command Center」のパフォーマンスコントロールを「バランス」と「パフォーマンス」2つのモードそれぞれで実施しています。
Alienware Command Center パフォーマンスコントロール
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R23(マルチコア/シングルコア) と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H
・インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125H
・インテル Core i7-13700HX プロセッサー
・インテル Core i7-13700H プロセッサー
・インテル Core i5-13500H プロセッサー
・インテル Core i7-1360P プロセッサー
・インテル Core i5-1340P プロセッサー
・インテル Core i7-1355U プロセッサー
・インテル Core i5-1335U プロセッサー
・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー
※当サイトで計測したスコアの平均値
■CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
CINEBENCH R23 (マルチコア) | |
---|---|
Core Ultra 9 185H(レビュー機/パフォーマンス) |
19506 pts
|
Core Ultra 9 185H(レビュー機/バランス) |
18296 pts
|
Core i7-13700HX |
17945 pts
|
Core i7-13700H |
15945 pts
|
Core i5-13500H |
14234 pts
|
Core Ultra 7 155H |
12978 pts
|
Core i7-1360P |
10095 pts
|
Core Ultra 5 125H |
9685 pts
|
Ryzen 7 7730U |
8997 pts
|
Core i5-1340P |
8551 pts
|
Core i7-1355U |
7642 pts
|
Ryzen 5 7530U |
7627 pts
|
Core i5-1335U |
6875 pts
|
CINEBENCH R23 (シングルコア) | |
---|---|
Core i7-13700H |
1880 pts
|
Core i7-13700HX |
1858 pts
|
Core Ultra 9 185H(レビュー機/パフォーマンス) |
1824 pts
|
Core Ultra 9 185H(レビュー機/バランス) |
1782 pts
|
Core i7-1355U |
1772 pts
|
Core i7-1360P |
1732 pts
|
Core Ultra 7 155H |
1717 pts
|
Core Ultra 5 125H |
1649 pts
|
Core i5-1335U |
1546 pts
|
Core i5-1340P |
1534 pts
|
Core i5-13500H |
1501 pts
|
Ryzen 7 7730U |
1428 pts
|
Ryzen 5 7530U |
1419 pts
|
■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
CPU Mark | |
---|---|
Core Ultra 9 185H(レビュー機/パフォーマンス) |
32168
|
Core Ultra 9 185H(レビュー機/バランス) |
32079
|
Core i7-13700HX |
31774
|
Core i7-13700H |
28429
|
Core Ultra 7 155H |
26560
|
Core i5-13500H |
25438
|
Core Ultra 5 125H |
21596
|
Core i7-1360P |
20651
|
Ryzen 7 7730U |
18677
|
Core i7-1355U |
17198
|
Core i5-1340P |
16650
|
Ryzen 5 7530U |
15930
|
Core i5-1335U |
14508
|
レビュー機の CPU パフォーマンスは優秀です。
第13世代インテル Core i7-13700HX プロセッサー(ノートPC ハイエンド向け、おもにゲーミングノートに搭載)を上回るくらいの非常に高い性能レベルです。
また、Alienware m16 R2 には Core Ultra 7 プロセッサー 155H 搭載モデルがラインナップしていますが、こちらはレビュー機ほどではないものの Core i7-13700H(Xなし)相当です。
いずれもゲーミングノートとしてはパワフルなパフォーマンスが期待できます。
ただ、システム全体のゲームパフォーマンスはグラフィックス性能が大きく影響するため、CPU の選択にくわえ グラフィックスの選択も重要であることは留意しておきたいところ。たとえば、「Core Ultra 9/RTX 4060」と「Core Ultra 7 155H/RTX 4070」をくらべるようなケース。この場合、個人的には「Core Ultra 7 155H/RTX 4070」のほうがゲームパフォーマンス的には優位と考えます。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・NVIDIA GeForce RTX 4080 グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 4070 グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 4060 グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 4050 グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 3060 グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 3050 Ti グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 3050 グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 3050 with Max-Q グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 2080 with Max-Q グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 2060 with Max-Q グラフィックス
・NVIDIA GeForce GTX 1650 Ti グラフィックス
・NVIDIA GeForce GTX 1650 Ti with Max-Q グラフィックス
※当サイトで計測したスコアの平均値(Laptop向けのスコア)
3DMark Time Spy
Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Time Spy | |
---|---|
RTX 4080 |
13681
|
RTX 4070(レビュー機/パフォーマンス) |
12411
|
RTX 4070(レビュー機/バランス) |
12390
|
RTX 4070 |
11942
|
RTX 3060 |
8397
|
RTX 4050 |
8010
|
RTX 4060 |
7836
|
RTX 2080 with Max-Q |
7171
|
RTX 2060 with Max-Q |
5347
|
RTX 3050 with Max-Q |
4954
|
RTX 3050 |
4913
|
RTX 3050 Ti |
4460
|
GTX 1650 Ti |
3687
|
GTX 1650 Ti with Max-Q |
3229
|
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
漆黒のヴィランズ | |
---|---|
RTX 4080 |
21157
|
RTX 4070 |
19700
|
RTX 4070(レビュー機/パフォーマンス) |
19309
|
RTX 4070(レビュー機/バランス) |
19218
|
RTX 3060 |
17750
|
RTX 4050 |
16928
|
RTX 4060 |
15348
|
RTX 2060 with Max-Q |
14226
|
RTX 2080 with Max-Q |
13815
|
RTX 3050 |
12204
|
RTX 3050 Ti |
11883
|
RTX 3050 with Max-Q |
10004
|
GTX 1650 Ti |
9694
|
GTX 1650 Ti with Max-Q |
8740
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
RTX 4080 |
11259
|
RTX 4070(レビュー機/バランス) |
10671
|
RTX 4070 |
10267
|
RTX 4070(レビュー機/パフォーマンス) |
10006
|
RTX 3060 |
7694
|
RTX 4060 |
7089
|
RTX 4050 |
6779
|
RTX 2060 with Max-Q |
5441
|
RTX 3050 |
4583
|
RTX 3050 Ti |
4216
|
RTX 2080 with Max-Q |
4205
|
RTX 3050 with Max-Q |
3780
|
GTX 1650 Ti |
3612
|
GTX 1650 Ti with Max-Q |
3185
|
※高品質/解像度 1920×1080 で実施
レビュー機のグラフィックス・パフォーマンスは優秀です。平均値相当のスコアが出ており、保有している性能をしっかりと発揮できています。
レビュー機に搭載されている GeForce RTX 4070 は GeForce RTX40 シリーズのなかでミドルレンジクラスです。性能レベル的には超重量級ゲームタイトルの多くを快適にプレイすることができるでしょう。
ストレージ性能
ストレージ性能は、CrystalDiskMark を使用しデータ転送速度を計測・評価します。
※レビュー機に搭載されている SSD は KIOXIA 製(基本モデル型番:KXG80ZNV1T02、最大インターフェイススピード:PCIe Gen4x4)
レビュー機のデータ転送速度
※Alienware Command Center のパフォーマンスコントロールを「バランス」で計測した結果。パフォーマンスモードで計測した場合も結果はほぼ同じ。
計測結果は優秀です。
レビュー機のストレージは PCIe Gen4x4 NVMe の SSD を搭載していることからデータアクセスは体感的にも爆速です。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。
・OMEN Transcend 14 2024年モデル
・OMEN 16 (Intel) 2023年モデル
・Victus 16 (Intel) 2023年モデル
・Victus 16 (AMD) 2023年モデル
・DELL G15 (5530)
※当サイトで計測したスコア(パフォーマンスに相当するモードのスコア)
おもなスペックは以下のとおり。
スペック | Alienware m16 R2 (レビュー機) |
OMEN Transcend 14 | OMEN 16 | Victus 16 (Intel) | Victus 16 (AMD) | DELL G15 |
---|---|---|---|---|---|---|
CPU | インテル Core Ultra 9 185H | インテル Core Ultra 7 155H | インテル Core i7-13700HX | インテル Core i7-13700HX | AMD Ryzen 7 7840HS | インテル Core i7-13650HX |
メモリ | 32GBメモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ |
ストレージ | 1TB SSD | 1TB SSD | 1TB SSD | 512GB SSD | 512GB SSD | 1TB SSD |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop | NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop | NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop | NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop | NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop | NVIDIA GeForce RTX 4050 Laptop |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
Essentials | |
---|---|
Alienware m16 R2(バランス) |
10020
|
Alienware m16 R2(パフォーマンス) |
10152
|
OMEN Transcend 14 |
9755
|
OMEN 16 |
9910
|
Victus 16 (Intel) |
10205
|
Victus 16 (AMD) |
8159
|
DELL G15 |
9873
|
目標値 |
4100
|
Productivity | |
Alienware m16 R2(バランス) |
10304
|
Alienware m16 R2(パフォーマンス) |
9806
|
OMEN Transcend 14 |
8862
|
OMEN 16 |
9881
|
Victus 16 (Intel) |
9595
|
Victus 16 (AMD) |
8008
|
DELL G15 |
10792
|
目標値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
Alienware m16 R2(バランス) |
12820
|
Alienware m16 R2(パフォーマンス) |
12905
|
OMEN Transcend 14 |
9791
|
OMEN 16 |
13894
|
Victus 16 (Intel) |
9424
|
Victus 16 (AMD) |
10035
|
DELL G15 |
12247
|
目標値 |
3450
|
Gaming | |
Alienware m16 R2(バランス) |
22704
|
Alienware m16 R2(パフォーマンス) |
22966
|
OMEN Transcend 14 |
16015
|
OMEN 16 |
28004
|
Victus 16 (Intel) |
21363
|
Victus 16 (AMD) |
18611
|
DELL G15 |
17815
|
※テスト項目説明
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のゲーミング性能は優秀です。
ガチのゲームプレイヤーも十分満足できるパワフルなゲーム性能を備えています。超重量級のゲームの多くを快適にプレイすることができるでしょう。
関連記事
バッテリー
バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。
※Alienware Command Center の パフォーマンスコントロールを「バランス」に設定して実施。
■駆動時間の測定条件
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間の測定条件
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。
バッテリー駆動時間 | 2時間 16分 |
---|---|
バッテリー充電時間 (50%までの充電時間) |
54分 |
バッテリー充電時間 (80%までの充電時間) |
1時間 28分 |
バッテリー充電時間 (100%までの充電時間) |
2時間 16分 |
検証結果をみると、バッテリー駆動でゲーム以外の一般的な用途(ネット・メール・オフィスソフト・動画鑑賞など)で使うなら2時間程度が目安です。また、充電時間については一般的なノートパソコン程度の時間がかかるようです。
さすがにバッテリー駆動でのゲームプレイはムリがありため、バッテリー駆動でゲーム以外の用途に使用する際の参考値としてください。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・OMEN Transcend 14 2024年モデル
・OMEN 16 (Intel) 2023年モデル
・Victus 16 (Intel) 2023年モデル
・Victus 16 (AMD) 2023年モデル
・DELL G15 (5530)
※当サイトで計測した処理時間(パフォーマンスに相当するモードでの処理時間)
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理結果
Photoshop Lightroom | |
---|---|
Alienware m16 R2(バランス) |
18秒8
|
Alienware m16 R2(パフォーマンス) |
18秒9
|
OMEN Transcend 14 |
18秒4
|
OMEN 16 |
10秒0
|
Victus 16 (Intel) |
17秒0
|
Victus 16 (AMD) |
21秒2
|
DELL G15 |
13秒4
|
Lightroom Classic | |
Alienware m16 R2(バランス) |
22秒1
|
Alienware m16 R2(パフォーマンス) |
22秒1
|
OMEN Transcend 14 |
23秒4
|
OMEN 16 |
15秒1
|
Victus 16 (Intel) |
22秒2
|
Victus 16 (AMD) |
24秒0
|
DELL G15 |
22秒2
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理結果
PowerDirector | |
---|---|
Alienware m16 R2(バランス) |
55秒1
|
Alienware m16 R2(パフォーマンス) |
55秒6
|
OMEN Transcend 14 |
56秒4
|
OMEN 16 |
1分2秒4
|
Victus 16 (Intel) |
1分43秒7
|
Victus 16 (AMD) |
1分5秒0
|
DELL G15 |
1分14秒5
|
レビュー機のクリエイティブ性能は優秀です。比較対象機とくらべてもスピーディに処理していることが分かります。
高輝度・広色域の液晶ディスプレイを採用していることからゲームプレイのほか写真・動画編集などクリエイティブ作業をメインとした使いかたも十分アリではないでしょうか。
駆動音・表面温度のチェック
駆動音のチェック
駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します。
・10分間動画のエンコード処理中
・ファイナルファンタジーXV ベンチマーク(FHD・高品質)実行中
※Alienware Command Center の パフォーマンスコントロールを「バランス」と「パフォーマンス」に設定して測定
※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
モード | アイドル状態 (最小音量) |
最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
|
---|---|---|---|
動画エンコード中 | FF XV ベンチ実行中 | ||
バランス | 33.8db | 51.5db (50~51db) |
51.3db (50~51db) |
パフォーマンス | 36.0db | 52.6db (51~52db) |
52.5db (51~52db) |
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
アイドル時は「サーッ」という気流音がかすかに聞こえる程度で静かです。
高負荷な状態では「サーッ」という気流音が大きくうるさいです。ゲーミングPCなので致し方なしとは思いますが、うるさく感じるときはヘッドセットを装着するとよいでしょう。
ちなみに、付属ソフト「Alienware Command Center」のパフォーマンスコントロールでは「オーバードライブ」モードの設定も可能です。
Alienware Command Center パフォーマンスコントロールでは「オーバードライブ」モードの設定も可能
「オーバードライブ」モードでは負荷状況にかかわらずファンがフル回転しているため気流音はそれなりにうるさいです(60dbくらい)が、そのぶん本体内部の冷却効果はかなり高いです。
表面温度のチェック
表面温度については、下記を実施したときの表面温度を測定し評価します。
・アイドル状態で10分放置後
・Youtube 動画 30分間視聴後
・10分間動画のエンコード実行後
・ファイナルファンタジーXV ベンチマーク(FHD・高品質)1回実行後
※単位:℃、測定時の室温:25℃
※Alienware Command Center のパフォーマンスコントロールを「バランス」に設定して測定。(ファイナルファンタジーXV ベンチマークは「パフォーマンス」で実施)
■アイドル状態で10分放置
■Youtube 動画 30分間視聴後
■10分間動画エンコード実行後
■ファイナルファンタジーXV実行後
一般的な使いかたでもキーボード上の表面温度は少し高めです。タイピング中にも多少の温かさを感じるかもしれません。また、ゲーム中はキーボード上の温度がそれなりに上昇するため長時間ゲームをするときはコントローラーの使用がおすすめです。
なお、ファイナルファンタジーXV ベンチマーク実行時のパーツ(CPUとdGPU)温度と動作周波数の推移は以下のとおり。
ファイナルファンタジーXV ベンチマーク(FHD・高品質)
GPUは パーツ温度/動作周波数ともに安定して推移していますが、CPUは一定温度を超えることで動作周波数を少し抑制しています。パフォーマンス的に物足りなさを感じた場合は Alienware Command Center のパフォーマンスコントロールを「オーバードライブ」設定に変更してみてください。冷却機能が最大化されてパフォーマンスの改善が期待できます。
サウンド チェック
Alienware m16 R2 のサウンドユーティリティソフトは「Dolby Access」をインストール。サウンドコンテンツにあわせたプリセットやイコライジング機能でお好みの音質にチューニングすることができます。
ゲーム・プリセット
ミュージック・プリセット
以下は、実際にサウンドを聴いた印象です。
※プリセット「ミュージック」で試聴
■スピーカー
・低音域から高音域まで広い音域をカバーしクリアで高音質
・音声もはっきり明瞭に聴き取れる
・通気口からも音が聞こえるため臨場感もある
■ヘッドホン
・スピーカーと同様に高音質
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | シャットダウン | |
---|---|---|---|
1回目 | 14.7秒 | 37.7秒 | 9.5秒 |
2回目 | 14.3秒 | 37.0秒 | 9.2秒 |
3回目 | 14.7秒 | 41.2秒 | 9.7秒 |
4回目 | 14.9秒 | 37.4秒 | 9.5秒 |
5回目 | 14.6秒 | 36.5秒 | 9.1秒 |
平均 | 14.6秒 | 38.0秒 | 9.4秒 |
起動とシャットダウンは体感的にも早いです。
再起動時間は意外にかかりますが、頻繁に行う処理ではないので処理待ちのストレスを感じることはないと思います。
なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows Update など状態により変動するので参考値としてください。
同梱品
Alienware m16 R2 の本体ほか付属品一式です。
同梱品リスト
・Alienware m16 R2 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類
まとめ
以上、Alienware m16 R2 (2024年モデル) のレビュー記事をお届けしました。
Alienware m16 R2 は非常にパワフルなゲーム性能を搭載しています。
キーボード上の表面温度は少し高めで温かさを感じましたが、未来的なイメージのあるデザインにくわえ超重量級のタイトルを快適にプレイできるゲームパフォーマンスには多くのゲームプレイヤーが納得できるはずです。
高評価のポイント
- パワフルなゲームパフォーマンス
- 近未来的なイメージのあるデザイン
- リフレッシュレート 240Hz に対応した高輝度・広色域ディスプレイ
気をつけておきたい点
- キーボード上は温かい
ラインナップモデルや価格などの最新情報はデル直販サイト(デルオンラインストア)をご確認ください。
Alienware m16 R2
(2024年モデル)