レノボ ThinkPad X1 Carbon Gen 9 は、第11世代インテル Core プロセッサーを搭載した高性能な14型モバイルノートPCです。
高い性能レベルで動作も軽快、ベンチマークによる性能評価も優秀です。
ディスプレイに 16:10 の液晶パネルを採用したことで、フルHD のような 16:9 のディスプレイにくらべて縦長になったところもポイント。一度に表示できる情報量が多くなり、ビジネスシーンでも利便性が高まります。
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 は、定評のあるタイピングしやすいキーボードや充実のセキュリティなどをシッカリ継承しつつ性能レベルとともに実用性もアップしたデバイスといえるでしょう。
■ThinkPad X1 Carbon Gen 9 の特徴
- 第11世代インテル Core プロセッサーを搭載
- 14インチサイズでも軽量&スリム
- デュアルファンの搭載により冷却性能がアップ
- 狭額縁ベゼルで高輝度&広色域の液晶パネルを採用したアスペクト比 16:10 のディスプレイ
- バックライト付きフルサイズキーボード
- 指紋センサー標準搭載&IRカメラの搭載も可能
- プライバシーシャッター付き Webカメラ
- 高速無線LAN規格 Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)搭載
レビューではメーカーからお借りした実機を試用して、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
関連記事
第13世代インテル Core プロセッサー搭載モデルの実機レビューです。
【 目 次 】
レビューは 2021年12月24日時点の内容です。
スペック構成
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 は、OS/CPU/メモリ/ストレージなどスペック構成の異なるモデルが複数ラインナップしており、使いかたや予算にあわせたカスタマイズも可能です。
おもなスペックは以下のとおり。
OS | ・Windows 10 Home 64bit ・Windows 10 Pro 64bit ・Windows 11 Home 64bit ・Windows 11 Pro 64bit |
CPU | ・インテル Core i5-1135G7 プロセッサー ・インテル Core i5-1145G7 プロセッサー ・インテル Core i7-1165G7 プロセッサー ・インテル Core i7-1185G7 プロセッサー |
メモリ | ・8GB LPDDR4X 4266MHz (オンボード) ・16GB LPDDR4X 4266MHz (オンボード) ・32GB LPDDR4X 4266MHz (オンボード) |
ストレージ | ・256GB SSD (M.2 2280 PCIe-NVMe OPAL対応) ・512GB SSD (M.2 2280 PCIe-NVMe Gen4 OPAL対応) ・1TB SSD (M.2 2280 PCIe-NVMe Gen4 OPAL対応) ・2TB SSD (M.2 2280 PCIe-NVMe Gen4 OPAL対応) |
ディスプレイ | ・14.0型 WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢なし, マルチタッチ非対応, 100%sRGB, 400 nit, 狭額縁, ブルーライト軽減パネル ・14.0型 WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢なし, マルチタッチパネル, 100%sRGB, 400 nit, 狭額縁, ブルーライト軽減パネル ・14.0型 WQUXGA液晶 (3840 x 2400) IPS, 光沢あり, マルチタッチ非対応, HDR 400, 100%DCI-P3, 500 nit, 狭額縁, ブルーライト軽減パネル ・14.0型 WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢なし, マルチタッチパネル, 100%sRGB, 500 nit, 狭額縁, Think Privacy Guard |
グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス |
ワイヤレス | インテル Wi-Fi 6 AX201 2×2 + Bluetooth vPro対応 |
カメラ | ・HD720p + IRカメラ (プライバシーシャッター付) ・HD720pカメラ (プライバシーシャッター付) |
本体カラー | ブラック |
本体サイズ(W×D×H) | 約 314.5×221.6×14.9 mm |
本体質量 | 約 1.13 kg~ |
上記スペックは、記事執筆時点で販売しているモデルやカスタマイズ可能なモデルのスペックをまとめています。
ラインナップしているモデルのスペック詳細、価格など最新情報はレノボ直販サイト「レノボショッピング」をご確認ください。
ThinkPad X1 Carbon Gen 9
税込 16万円台から
(クーポン適用価格)
そのほかの取り扱いショップは以下のリンクから検索してください。
外観チェック
スリムでスクエアなデザイン
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 はスリムでスクエアなデザインです。
筐体のカラーは、ThinkPad定番ともいえるマットなブラック。
シンプルな天面に「ThinkPad X1」と「Lenovo」のロゴがアクセントになっていますが、全体的に主張はひかえめです。
筐体の素材は、カーボンファイバーとマグネシウム合金。表面はサラサラとした感触で上質感があります。
天面は片手で開くことができます。
ヒンジのトルクが最適化されているからこそ片手で開くことができるわけで、もちろんタイピング中に天面がグラつくこともありません。
本体はスリムでバッグへの出し入れもスムーズにできそうです。
本体はスリム
底面カバーは剛性を重視した「ユニボディ」の構造で、見た目にもスッキリとしています。
ゴム足は前面側左右2箇所と背面側の1箇所、合計3箇所に実装されています。シッカリとしたゴム足で本体の安定感は抜群です。
とくに、背面側のゴム足は、排気口から排熱された空気が再び吸気口に入り込むことを遮断する役割も兼ねています。
背面側ゴム足で排熱された空気を遮断
なお、吸気口の間口は小さいですが、ファンが2基実装されており吸気効率が高められています。
吸気用のファンは2基実装
これらにより本体内部の効果的な冷却が期待できます。
ビジネスに必要なインターフェースを実装
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 のインターフェースをチェックします。
左側面のインターフェースなど各部名称です。
①Thunderbolt4
②Thunderbolt4
③USB 3.2 Gen1
④HDMI
右側面のインターフェースなど各部名称です。
⑤マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック
⑥Powered USB 3.2 Gen1
⑦セキュリティキーホール
USB Type-C ポートは映像出力や PD充電器に対応しています。
■USB Type-C ポート対応表(2ポート共通)
映像出力 | 〇 |
---|---|
PD充電器(30W) | 〇 |
PD充電器(45W) | 〇 |
PD充電器(65W) | 〇 |
※当サイトの検証結果
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 はビジネス向けのモバイルノートとして必要なインターフェースを実装しています。
顔認証や指紋認証でかんたんサインイン
レビュー機は カメラユニットに顔認証センサーを、電源ボタンに指紋センサーを内蔵しています。
顔認証と指紋認証は併用が可能で、認証精度はいずれも良好です。
顔認証でサインイン
指紋認証でサインイン
とくに、ThinkPad X1 Carbon Gen 9 の指紋センサーは電源ボタンを押したときにパワーオンと同時に指紋を読み込むことができます。サインイン画面で再度指紋センサーにタッチする必要はなく、そのまま Windows にサインインできます。
もちろん、指紋が登録されていない指で電源ボタンを押した場合は Windows は起動しますがサインインできません。認証登録した指で指紋認証するか顔認証することでサインインできます。
指紋認証センサーは標準搭載ですが、顔認証については IRカメラ内蔵モデルを選択するかカスタマイズで追加する必要があります。
Dolby Atmos スピーカー
スピーカーは、キーボード両脇と底面の前面側左右に実装されています。
キーボード左右のスピーカー
底面の前面側左右のスピーカー
底面のスピーカーを拡大
Dolby Atmos 対応で高音質です。
レノボショッピングの製品説明では「スピーカーをキーボード両側に搭載」と記載されていますが、レノボサポートで公開しているハードウェアマニュアルでは「スピーカーはキーボード両脇と底面の前面側左右に実装している」旨 記載されています。
マイクは天面の上部に 4箇所実装されています。(360度集音マイク)
オンライン会議での音声によるスムーズなコミュニケーションが可能です。
プライバシーシャッターでカメラを遮断できる
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 は、カメラを遮断できる「プライバシーシャッター」が付いています。
上の画像:シャッターが開いてカメラ有効
下の画像:シャッターが閉じてカメラを遮断
カメラの右側に切り替えスイッチがある
シャッターはスライド式(手動)ですが、オンライン会議などで こちらの光景を見られたくないときはシャッターでカメラをふさぐことができます。
軽量&スリム&コンパクト
本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。
コンパクトな本体
本体は A4 サイズと同じくらいでコンパクトです。
本体を閉じたときの高さのイメージです。
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)
ゴム足を含めた本体の高さは実測で 16.5~18.5(最厚部)mm。最厚部でも CDケース 2枚より薄くてスリムです。
本体や電源アダプターなどの重量を実測します。
・本体:1,143g
・電源アダプター:242g
・電源コード:61g
1kg を切るような超軽量モデルではありませんが、本体は軽くて持ち歩きはラクにできます。
本体は軽量
電源アダプターの最大出力は 65W。少し横長ですが、その大きさは手のひらに収まるくらいのサイズです。
ディスプレイのチェック
自然な色合いで描画できる広色域液晶ディスプレイ
レビュー機の液晶ディスプレイは、解像度 WUXGA (1920×1200)。高精細で高輝度、描画される映像がキレイです。
画像の表示例
テキストの表示例
トーンカーブは少しうねっていますが RGB ともに理想的な 45度の角度に近い形状です。
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)
色域の計測結果です。
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)
規格 | カバー率 | 比 |
---|---|---|
sRGB | 99.0% | 105.8% |
Adobe RGB | 78.0% | 78.4% |
色調バランス・色域ともに優秀です。
狭額縁ベゼル
ベゼルは狭額縁です。
とくに、左右のベゼルは鉛筆の太さよりも細く、画面周りがスッキリとしてます。
映り込みは気にならない
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。
レビュー機の液晶パネルは非光沢です。上記写真のとおり画面への映り込みが気になることはないですし、眼への負担も軽減できます。
広い視野角
視野角をチェックします。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからもハッキリとした映像を観ることができます。
ディスプレイはフラットになる
ディスプレイは、ほぼ180度まで開くことができます。
ディスプレイをフラットまで開けば、打ち合わせなどでの画面共有に便利です。
キーボード&タッチパッドのチェック
タイピングしやすいキーボード
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 のキーボードレイアウトは ほぼ標準的です。
左[Ctrl]キーと[Fn]キーの配置が一般的なキーボードと逆になっている点や[PrtSc]キーの配置はチェックしておきたいところ。([PrtSc]キーは右[Ctrl]キーの左側)
使いなれれば違和感は軽減すると思いますが、付属のソフト「Lenovo Commercial Vantage」で変更することができます。
キーピッチは実測で 約18.5mm。フルサイズキーボードと同等のキーピッチで、窮屈な感じはありません。
キートップの形状は中央部分が少しへこんでいます。ツルツルとした感触で質感やフィット感は良好です。
キーストロークは(感覚的に)ノートPC の平均的なストローク幅 1.5mm と同じくらい。シッカリとした打鍵感でタイピングできます。
タイプ音は「タクタク」という音。音の大きさは静か
キーの押し込む強さやキーを押し込んだ後の反発もちょうど良い感じで、タイプ感は良好です。
キーボードにはバックライトを搭載
キーボードにはバックライトが搭載されています。
キーボード・バックライトの明るさは、2段階で切り替えできます。
[Fn]+[Space]キー押下:
点灯(暗)→点灯(明)→オフ
質感の良いパームレスト
パームレストはサラサラとした感触で上質感ある仕上がりです。
指紋や皮脂の跡は目立ちやすい
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド
タッチパッドの感触はツルツルしており、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。
タッチパッドのサイズ感
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。
レビュー機の基本スペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | インテル Core i7-1165G7 プロセッサー |
メモリ | 16GB LPDDR4X |
ストレージ | 256GB SSD (PCIe) |
グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス |
評価に使用したベンチマークは以下のとおり。
評価項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark FireStrike |
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
なお、ベンチマークの実施にあたっては、付属のソフトウェア「Lenovo Commerical Vantage」の電源スマート設定において[自動パフォーマンス・モード]と[パフォーマンス・モード]の 2モードで評価しています。
「Lenovo Commerical Vantage」電源スマート設定
(クリックで拡大表示できます)
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core i7-1165G7 プロセッサー
・インテル Core i5-1135G7 プロセッサー
・インテル Core i3-1115G4 プロセッサー
・インテル Core i7-10510U プロセッサー
・インテル Core i5-10210U プロセッサー
・インテル Core i3-10110U プロセッサー
・AMD Ryzen 7 5700U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 5500U プロセッサー
・AMD Ryzen 7 4700U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 4500U プロセッサー
※当サイトで計測したスコアの平均値
■CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価]
CPU | |
---|---|
Ryzen 7 5700U |
3431 pts
|
Ryzen 5 5500U |
2789 pts
|
Ryzen 7 4700U |
2750 pts
|
Core i7-1165G7(レビュー機・自動パフォーマンス) |
2216 pts
|
Core i7-1165G7(レビュー機・パフォーマンス) |
2174 pts
|
Ryzen 5 4500U |
2040 pts
|
Core i7-1165G7 |
1909 pts
|
Core i5-1135G7 |
1812 pts
|
Core i7-10710U |
1591 pts
|
Core i5-10210U |
1398 pts
|
Core i3-1115G4 |
1224 pts
|
Core i3-10110U |
895 pts
|
■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
CPU Mark | |
---|---|
Ryzen 7 5700U |
17130
|
Ryzen 7 4700U |
14790
|
Ryzen 5 5500U |
12688
|
Core i7-1165G7(レビュー機・パフォーマンス) |
12169
|
Core i7-1165G7(レビュー機・自動パフォーマンス) |
11849
|
Core i7-1165G7 |
11197
|
Ryzen 5 4500U |
11105
|
Core i5-1135G7 |
10914
|
Core i7-10710U |
8547
|
Core i5-10210U |
7611
|
Core i3-1115G4 |
6702
|
Core i3-10110U |
5533
|
レビュー機のスコアは優秀です。
保有している性能をシッカリと発揮できており、高負荷な処理もパワフルなパフォーマンスが期待できます。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1165G7搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1135G7搭載機)
・インテル UHD グラフィックス(Core i3-1115G4搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 5700U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 5500U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 4700U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 4500U搭載機)
※当サイトで計測したスコアの平均値
3DMark FireStrike
3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。
Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Fire Strike | |
---|---|
インテル Iris Xe(レビュー機・パフォーマンス) |
4769
|
インテル Iris Xe(レビュー機・自動パフォーマンス) |
4767
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
4108
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
3251
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
3114
|
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U) |
2992
|
インテル UHD(Core i3-1115G4) |
2333
|
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U) |
2327
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
2319
|
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
ドラゴンクエストX | |
---|---|
インテル Iris Xe(レビュー機・自動パフォーマンス) |
12591
|
インテル Iris Xe(レビュー機・パフォーマンス) |
12310
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
11206
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
9589
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
8780
|
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U) |
8576
|
インテル UHD(Core i3-1115G4) |
7706
|
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U) |
6969
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
6601
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。
漆黒のヴィランズ | |
---|---|
インテル Iris Xe(レビュー機・パフォーマンス) |
5012
|
インテル Iris Xe(レビュー機・自動パフォーマンス) |
4994
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
4442
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
3738
|
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U) |
3546
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
3518
|
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U) |
2787
|
インテル UHD(Core i3-1115G4) |
2661
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
2603
|
※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
ファイナルファンタジーXV[スコア(評価)] | |
---|---|
インテル Iris Xe(レビュー機・自動パフォーマンス) |
4416
|
インテル Iris Xe(レビュー機・パフォーマンス) |
3844
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
3482
|
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U) |
3129
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
3112
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
2896
|
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U) |
2450
|
インテル UHD(Core i3-1115G4) |
2389
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
2368
|
※軽量品質/解像度 1280×720 で実施
グラフィックス・パフォーマンスも優秀です。
CPU内蔵のグラフィックスは、CPU性能のほかに搭載されているメモリ容量や構成チャネル(シングル/デュアル/クアッド)にも依存します。レビュー機のメモリは 16GB/クアッドチャネル構成によりグラフィックス・パフォーマンスを最大限発揮できているようです。
メモリ構成
ネット・メール・オフィスソフトなど一般的なビジネスでの使用はもちろんこと、クリエイティブ作業(写真・動画編集など)でも快適なパフォーマンスが期待できます。
ストレージ性能
レビュー機のストレージは NVMe対応の SSD(容量 1TB) が搭載されています。
自動パフォーマンス・モードで計測した結果(パフォーマンス・モードも同等な結果)
データ転送速度(CrystalDiskMark で計測)
計測結果は優秀です。
とても高速なデータ転送速度で、Windows やアプリの起動も早いです。
参考までに SSD は大容量になるほどデータ転送速度が速くなる傾向があります。目安として 512GB以上で速度の違いが顕著になってきます。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。
・ThinkPad X13 Gen 2
・Core i7-1165G7搭載機
・Core i5-1135G7搭載機
・Ryzen 7 5700U搭載機
・Ryzen 7 4700U搭載機
※ThinkPad X13 Gen 2 は電源スマート設定[パフォーマンス・モード]のスコア
※以外は当サイトで計測した対象機種の平均スコア
おもなスペックは以下のとおり。
スペック | ThinkPad X1 Carbon Gen 9 (レビュー機) |
ThinkPad X13 Gen 2 | Core i7-1165G7 搭載機 |
Core i5-1135G7 搭載機 |
Ryzen 7 5700U 搭載機 |
Ryzen 7 4700U 搭載機 |
---|---|---|---|---|---|---|
CPU | インテル Core i7-1165G7 | インテル Core i7-1165G7 | インテル Core i7-1165G7 | インテル Core i5-1135G7 | AMD Ryzen 7 5700U | AMD Ryzen 7 4700U |
メモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ | 8GB/16GBメモリ | 8GBメモリ | 16GBメモリ | 8GBメモリ |
ストレージ | 256GB SSD (NVMe) | 512GB SSD (NVMe) | 256GB/512GB/1TB SSD (NVMe) | 256GB/512GB SSD (NVMe) | 512GB SSD (NVMe) | 256GB SSD (NVMe) |
グラフィックス | Intel Iris Xe | Intel Iris Xe | Intel Iris Xe | Intel Iris Xe | AMD Radeon | AMD Radeon |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
Total Score | |
---|---|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(自動パフォーマンス) |
4787
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(パフォーマンス) |
4847
|
ThinkPad X13 Gen 2(パフォーマンス) |
4731
|
Core i7-1165G7搭載機 |
4269
|
Core i5-1135G7搭載機 |
3350
|
Ryzen 7 5700U搭載機 |
4475
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
4088
|
Essentials | |
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(自動パフォーマンス) |
9778
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(パフォーマンス) |
9996
|
ThinkPad X13 Gen 2(パフォーマンス) |
9780
|
Core i7-1165G7搭載機 |
9163
|
Core i5-1135G7搭載機 |
8418
|
Ryzen 7 5700U搭載機 |
8772
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
8183
|
基準値 |
4100
|
Productivity | |
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(自動パフォーマンス) |
6751
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(パフォーマンス) |
6831
|
ThinkPad X13 Gen 2(パフォーマンス) |
6612
|
Core i7-1165G7搭載機 |
6475
|
Core i5-1135G7搭載機 |
6228
|
Ryzen 7 5700U搭載機 |
8091
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
7352
|
基準値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(自動パフォーマンス) |
5357
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(パフォーマンス) |
5466
|
ThinkPad X13 Gen 2(パフォーマンス) |
5218
|
Core i7-1165G7搭載機 |
4623
|
Core i5-1135G7搭載機 |
3381
|
Ryzen 7 5700U搭載機 |
5725
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
5116
|
基準値 |
3450
|
Gaming | |
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(自動パフォーマンス) |
4014
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(パフォーマンス) |
4000
|
ThinkPad X13 Gen 2(パフォーマンス) |
4013
|
Core i7-1165G7搭載機 |
3319
|
Core i5-1135G7搭載機 |
1920
|
Ryzen 7 5700U搭載機 |
2668
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
2462
|
※テスト項目説明
・Total Score(総合的な評価)
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
実際の使用を想定した評価も優秀です。
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 は高いレベルで性能バランスが取れています。
デュアルファンの搭載により、高負荷時でも安定したパフォーマンスを維持できているようです。
バッテリー
バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。
なお、計測は「Lenovo Commerical Vantage」の電源スマート設定を[自動パフォーマンス・モード]に設定して実施しています。
■駆動時間の測定条件
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間の測定条件
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。
バッテリー駆動時間 | 4時間 53分 |
---|---|
バッテリー充電時間 (50%までの充電時間) |
36分 |
バッテリー充電時間 (80%までの充電時間) |
1時間 3分 |
バッテリー充電時間 (100%までの充電時間) |
1時間 56分 |
バッテリーを多く消費する条件とはいえ5時間程度の駆動時間は残念です。
しかしながら液晶パネルの明るさはバッテリーの消費に大きく影響します。実際の使用においては画面の明るさを調整すると良いでしょう。
なお、使用環境や使い方などによりバッテリー性能は変動するため、上記の駆動時間/充電時間は参考値としてください。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・ThinkPad X13 Gen 2
・Core i7-1165G7搭載機
・Core i5-1135G7搭載機
・Ryzen 7 5700U搭載機
・Ryzen 7 4700U搭載機
※ThinkPad X13 Gen 2 は電源スマート設定[パフォーマンス・モード]の処理時間
※以外は当サイトで計測した処理時間の平均値
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PhotoDirector | |
---|---|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(自動パフォーマンス) |
41秒2
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(パフォーマンス) |
41秒7
|
ThinkPad X13 Gen 2(パフォーマンス) |
41秒9
|
Core i7-1165G7搭載機 |
50秒4
|
Core i5-1135G7搭載機 |
59秒1
|
Ryzen 7 5700U搭載機 |
1分0秒6
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
59秒6
|
Photoshop Lightroom | |
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(自動パフォーマンス) |
25秒8
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(パフォーマンス) |
24秒6
|
ThinkPad X13 Gen 2(パフォーマンス) |
25秒4
|
Core i7-1165G7搭載機 |
27秒1
|
Core i5-1135G7搭載機 |
42秒5
|
Ryzen 7 5700U搭載機 |
52秒1
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
29秒5
|
Lightroom Classic | |
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(自動パフォーマンス) |
33秒0
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(パフォーマンス) |
31秒4
|
ThinkPad X13 Gen 2(パフォーマンス) |
32秒4
|
Core i7-1165G7搭載機 |
33秒7
|
Core i5-1135G7搭載機 |
47秒2
|
Ryzen 7 5700U搭載機 |
54秒3
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
36秒1
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PowerDirector | |
---|---|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(自動パフォーマンス) |
2分40秒8
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 9(パフォーマンス) |
2分48秒1
|
ThinkPad X13 Gen 2(パフォーマンス) |
2分47秒9
|
Core i7-1165G7搭載機 |
3分11秒9
|
Core i5-1135G7搭載機 |
4分57秒5
|
Ryzen 7 5700U搭載機 |
1分51秒9
|
Ryzen 7 4700U搭載機 |
2分21秒2
|
クリエイティブ性能も優秀です。
レンダリング(編集内容の画面への反映)についても描画はなめらかでスムーズ。
ビジネス文書の作成で写真編集するときでもスピーディーに対応できるパフォーマンスです。
駆動音・表面温度のチェック
駆動音のチェック
駆動音については、ベンチマーク(CINEBENCH R20 でマルチ Core を計測)実行中と動画エンコード中の音量(デシベル)を計測し、評価します。
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
モード | アイドル状態 (最小音量) |
最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
|
---|---|---|---|
ベンチマーク中 | 動画エンコード中 | ||
自動バッテリー | 37.6db | 38db前後 (アイドル時と同じ) |
38db前後 (アイドル時と同じ) |
自動パフォーマンス | 37.8db | 43.2db (43db前後) |
45.9db (45db台) |
パフォーマンス | 37.8db | 43.2db (43db前後) |
45.9db (45db台) |
※防音室での測定ではありませんが、周囲の音ができるだけ入らないようにして測定しています。
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
平常時は静かです。
高負荷時は「ウーッ」というファン音と「サーッ」という排熱のときの気流音が少し大きくなる程度でうるさくありません。
表面温度のチェック
アイドル状態、動画視聴時、動画エンコード時の表面温度の測定結果です。
※単位:℃、測定時の室温:25℃
※写真の左がキーボード表面、右が底面側の計測結果
■アイドル状態で10分放置
■Youtube 動画 30分間視聴後
■10分間動画エンコード実行後
負荷が高くなるとキーボード奥、とくに中央寄りから左側の温度が上がりやすく多少の温かさを感じますが、パームレストは本体内部の熱の影響がほとんどありません。
高負荷な状態でもタイピングに影響はないと思います。
サウンド チェック
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 のオーディオ機能は Dolby Atmos を採用しています。
サウンドユーティリティソフトには Dolby Access がプリインストールされており、コンテンツに合わせたプリセットが設定されているほかイコライジング機能(カスタム1 ~ カスタム 3)でお好みのサウンドにチューニングすることもできます。
サウンドユーティリティソフト
以下は、実際にサウンドを聴いた印象です。
※プリセット「ミュージック」で試聴
■スピーカー
低音域から高音域まで広い音域を再現しており高音質。
音の広がりもある。
音量を上げすぎると音割れしがちだがカジュアルに高音質サウンドを楽しめる。
音声もシッカリと聴き取れる。
■ヘッドホン
ヘッドホンも高音質。(スピーカーで聴く音質とほぼ同等)
周囲の音を遮断できるため、サウンドに集中できる。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | シャットダウン | |
---|---|---|---|
1回目 | 12.6秒 | 29.6秒 | 14.8秒 |
2回目 | 12.5秒 | 30.9秒 | 15.6秒 |
3回目 | 12.6秒 | 29.8秒 | 14.3秒 |
4回目 | 12.6秒 | 31.0秒 | 15.5秒 |
5回目 | 12.6秒 | 31.0秒 | 15.3秒 |
平均 | 12.6秒 | 30.5秒 | 15.1秒 |
体感的にも早いです。処理待ちのストレスを感じることはないでしょう。
なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや使い方などにより起動時間は変動するので参考値としてください。
同梱品
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 の本体ほか付属品一式です。
同梱品リスト
・ThinkPad X1 Carbon Gen 9 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ThinkPad イーサネット拡張ケーブル
・ドキュメント類
まとめ
以上、ThinkPad X1 Carbon Gen 9 のレビュー記事をお届けしました。
ThinkPad X1 Carbon Gen 9 は性能レベルが高く、実際の使用感は非常に快適です。
また、ディスプレイのアスペクト比 16:10 は画面全体が見やすく、ビジネスシーンにおいても作業効率アップにつながりますし、指紋認証や顔認証のほかスマートロック/プライバシーガード/プライバシーアラートなどが使える「Glance by miraMetrix」の搭載などセキュリティ機能も充実しています。
まさにビジネスシーンにおいて実用性バツグンのデバイスといえるでしょう。
高評価のポイント
- モバイルノートとしての性能レベルが高い
- 軽量&スリムでも画面が大きく見やすい
- セキュリティ機能が充実している
- ビジネスシーンにおける実用性はバツグン!
気をつけておきたい点
- バッテリー駆動のときは画面の明るさをひかえめに
ラインナップしているモデルや価格、クーポンなど最新情報はレノボ直販サイト「レノボショッピング」をご確認ください。
ThinkPad X1 Carbon Gen 9
税込 16万円台から
(クーポン適用価格)
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