デル Inspironコンパクト デスクトップ (3891) は、第10世代または第11世代インテル Core プロセッサーを搭載したエントリー向けのデスクトップPCです。
シッカリとした基本性能にくわえメモリ増設やストレージの増設など、ほど良い拡張性も備えています。
エントリー向けとしての性能レベルは十分でふだん使いのほかテレワークなどのビジネス向けとしてもシッカリ活用できます。
- 第10世代または第11世代インテル Core プロセッサーを搭載
- コンパクトなので省スペースに設置できる
- ツールレスで本内内部にアクセスできる
- メモリやストレージ、拡張スロットなど、エントリー向けながら ほど良い拡張性を備えている
- USB 有線キーボードとマウスが付属(Dell 純正ワイヤレスキーボードとマウスは +5,170円で追加可能)
レビューではメーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザインや本体内部をチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
関連記事
第13世代インテル Core プロセッサーを搭載した最新機種の実機レビューです。
モニターサイズは 21.5インチ
【 目 次 】
レビューは 2021年10月6日時点の内容です。
スペック構成
Inspironコンパクト デスクトップ のおもなスペックです。
OS | ■Windows 11 Home 日本語 ■Windows 11 Pro 日本語 ■Windows 10 Home (64ビット) 日本語 ■Windows 10 Pro (64bit) |
プロセッサー | ■第11世代 インテル Core i5-11400 プロセッサー ■第10世代 インテル Core i3-10105 プロセッサー |
メモリ | ■8GB, 8Gx1, DDR4, 2933MHz (Core i5 搭載時) ■8GB, 8Gx1, DDR4, 2666MHz (Core i3 搭載時) |
ストレージ | ■512GB SSD (M.2 PCIe NVMe) ■256GB SSD (M.2 PCIe NVMe)+1TB HDD (3.5インチ, 7200 rpm) ■1TB HDD (3.5インチ, 7200 rpm) |
光学ドライブ | トレイロード式 DVD ドライブ (DVD±RW/CD-RW) |
グラフィックス (*1) | ■NVIDIA GeForce GTX 1650 SUPER ■インテル UHD グラフィックス 730 |
LAN | Realtek RTL8111HSD (10/100/1000 Mbps) |
ワイヤレス | ■インテル Wi-Fi 6 2×2 (Gig+)、Bluetooth 5.1 |
キーボード、マウス | Dell USB有線 キーボード KB216 ブラック (日本語)、Dell Wired マウス MS116 ブラック |
本体サイズ (W×D×H) | 約 154 ×293×324.3 mm |
重量 | 約 4.94kg (最小構成) |
(*1) 記事執筆時点で専用グラフィックス搭載モデルはラインナップから外れています。
ランナップしているモデルのスペック構成や価格など最新情報はデル直販「デルオンラインストア」公式サイトをご確認ください。
デル Inspironコンパクト デスクトップ (3891)
税込 6万円台から
(クーポン適用価格)
外観チェック
圧迫感の少ないコンパクトタイプ
Inspironコンパクト デスクトップ は、ミニタワー型よりもコンパクトなので省スペースにスッキリと設置できます。
前後からの外観です。
左右の側面です。
左側面(本体正面に向かって)
右側面(本体正面に向かって)
天面側です。
天面
底面側です。
底面
ゴム足は前面側の左右に実装されています。背面側は型取りされたボディの一部ですが安定性は良好です。
そこそこコンパクトなサイズ感
本体の大きさのイメージです。
ティシューボックスと大きさ比較
そこそこコンパクトなサイズ感にくわえ奥行きが浅いので、圧迫感は少なくデスクの下にもスッキリ設置できます。
インターフェースのチェック
アクセスしやすい豊富なインターフェース
フロント側インターフェースをチェックします。
■前面側
①光学ドライブ
②電源ボタン (LED内蔵)
③メディア カード リーダー
④グローバル ヘッドセット ジャック
⑤USB 2.0 Type-A×2
⑥USB 3.2 Gen 1 Type-A
⑦USB 3.2 Gen 1 Type-C
光学ドライブとメディアカードリーダへ メディアをセットしたときのイメージです。
光学ドライブ
SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
背面側インターフェースをチェックします。
■背面側
①ライン出力
②HDMI
③VGA ポート
④USB 3.2 Gen 1Type-A×2
⑤USB 2.0 Type-A×2
⑥LANポート
⑦パラレルポート
⑧シリアルポート
⑨DVI-D
⑩HDMI
⑪DisplayPort
エントリー向けながら必要十分なインターフェースが実装されています。
本体内部のチェック
Inspironコンパクト デスクトップ の本体を分解、内部をチェックします。
本体内部へはツールレスでアクセスできる
本体のサイドカバーは、固定している 2本のネジを外してからカバーを背面側にスライドさせて取りはずします。
矢印の指すネジをはずす
本体内部の全体イメージです。
本体内部
CPUには「ファン エアーフローカバー」が装着されており、CPUの熱を本体の外へ直接排熱する構造です。
CPUには ファン エアーフローカバーが装着
ファン エアーフローカバーは、青いレバー2箇所をはさんで持ち上げるとかんたんに取りはずせます。
ファン エアーフローカバー
フロントパネルを外すときは固定しているツメ3箇所ををはずします。
フロントパネルを固定しているツメ(矢印)をはずす
フロントパネルを外した状態で前後の外観をチェックします。
前面側
背面側
筐体にはファンがついていないことがわかります。
CPU に取り付けられたファンによりファン エアーフローカバーを通して排熱する構造です。
各パーツの実装エリアをチェックします。
CPU・メモリ・SSD
レビュー機に実装されている SSD は「Type 2230」です。「Type 2280」サイズの取付も可能です。
PCI 拡張スロット
■PCI 拡張スロットの内訳(上段から)
・フルハイトGen 3 PCIe x1スロット
・フルハイトGen 3 PCIe x16スロット
※レビュー機の拡張スロットは空きなし
本体内部の奥行きのサイズは以下のとおり。専用グラフィックスを後付けで増設するときの参考にしてください。
本体内部の奥行き
ワイヤレスLAN カードの実装エリアです。
ワイヤレスLANカード
HDD は、フロント側シャーシの内側に取り付けられています。
HDD と DVDドライブ
HDD はシャーシのフロント側からネジ止めされています。(ネジ止めは4箇所)
電源ユニットは 80PlUS BRONZE(最大出力 360W)です。
電源ユニット
本体内部へのアクセスはドライバーなどツールレスでかんたんにできますし、エントリー向けのデスクトップPC としては ほど良い拡張性を備えています。
キーボード&マウスのチェック
同梱されているキーボードとマウスをチェックします。(いずれも USB対応です)
キーボードは標準的なレイアウト
キーボードレイアウトは標準的です。
キーボードはフルサイズでキーストロークも深め、タイプ感も標準的です。
ごく普通のキーボードです。
手のひらにフィットするマウス
マウスはスクロールホイールが付いたタイプです。
その大きさは手のひらフィットするサイズです。(重量感は軽めです)
マウスのサイズ感
いたってフツウのマウスで、使いやすさもフツウです。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか総合的なパフォーマンスを評価します。
■レビュー機の基本スペック
OS | Windows 10 Home |
CPU | インテル Core i5-11400 |
メモリ | 8GB, 8Gx1, DDR4, 2933MHz |
ストレージ | 256GB SSD (M.2 PCIe NVMe)+1TB HDD |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1650 SUPER |
■使用したベンチマーク
比較項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark FireStrike |
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
なお、ベンチマークの実施にあたっては、電源オプションの電源プランを「バランス」に設定して実行しています。
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで比較・評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core i7-10700 プロセッサー
・インテル Core i5-10500 プロセッサー
・インテル Core i7-1165G7 プロセッサー(*)
・インテル Core i5-1135G7 プロセッサー(*)
・AMD Ryzen 7 5700U プロセッサー(*)
・AMD Ryzen 5 5500U プロセッサー(*)
・AMD Ryzen 7 4700U プロセッサー(*)
・AMD Ryzen 5 4500U プロセッサー(*)
※当サイトで計測したスコアの平均値
※(*)印はノートPC 向けプロセッサー
■CINEBENCH R20
CPU | |
---|---|
Core i7-10700 |
4139 pts
|
Ryzen 7 5700U |
3403 pts
|
Ryzen 5 5500U |
2960 pts
|
Core i5-11400(レビュー機) |
2849 pts
|
Core i5-10500 |
2767 pts
|
Ryzen 7 4700U |
2750 pts
|
Ryzen 5 4500U |
2040 pts
|
Core i7-1165G7 |
1911 pts
|
Core i5-1135G7 |
1878 pts
|
■CPU Mark(PassMark PerformanceTest)
CPU Mark | |
---|---|
Core i7-10700 |
17654
|
Ryzen 7 5700U |
17027
|
Ryzen 7 4700U |
14790
|
Ryzen 5 5500U |
13281
|
Core i5-11400(レビュー機) |
12972
|
Core i7-1165G7 |
11465
|
Ryzen 5 4500U |
11105
|
Core i5-1135G7 |
10757
|
Core i5-10500 |
10645
|
レビュー機に搭載されている CPU パフォーマンスはまずまずです。
第10世代インテル Core i5 のスコアを上回っているものの大きな差はありませんが、エントリー向けとしては十分で、ふだん使いはもちろんのことオンライン会議でも快適に使える性能レベルです。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで評価します。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・NVIDIA GeForce GTX 1660 Ti
・NVIDIA GeForce GTX 1650
・インテル UHD グラフィックス 630
・AMD Radeon グラフィックス
※上記はデスクトップ向けグラフィックス
※当サイトで計測したスコアの平均値
3DMark FireStrike
3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。
Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Fire Strike | |
---|---|
GTX 1660 Ti |
13911
|
GTX 1650 SUPER(レビュー機) |
10556
|
GTX 1650 |
8026
|
AMD Radeon |
2384
|
インテル UHD 630 |
1087
|
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
ドラゴンクエストX | |
---|---|
GTX 1650 SUPER(レビュー機) |
22065
|
GTX 1660 Ti |
21655
|
GTX 1650 |
20464
|
AMD Radeon |
7261
|
インテル UHD 630 |
4679
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。
漆黒のヴィランズ | |
---|---|
GTX 1660 Ti |
15885
|
GTX 1650 SUPER(レビュー機) |
12522
|
GTX 1650 |
10180
|
AMD Radeon |
2202
|
インテル UHD 630 |
1058
|
※高品質(デスクトップPC)/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
GTX 1660 Ti |
10499
|
GTX 1650 SUPER(レビュー機) |
9322
|
GTX 1650 |
7219
|
AMD Radeon |
2387
|
インテル UHD 630 |
1215
|
※軽量品質/解像度 1280×720 で実施
レビュー機に搭載されている専用グラフィックスはエントリー向けに近いモデルですが、搭載することでパフォーマンスが大幅にアップします。
残念ながら、記事執筆時点で専用グラフィックス搭載モデルはラインナップから外れていますが、後付けで増設することも可能です。
ストレージ性能
レビュー機のストレージは SSD(NVMe対応) + HDD(7200rpm) のデュアルドライブ構成です。
ストレージ性能については、CrystalDiskMark を使用して計測したデータ転送速度で評価します。
SSD ドライブのデータ転送速度
HDD ドライブのデータ転送速度
SSD は NVMe 対応でデータアクセスも超高速です。Windows やアプリの起動も早いです。
参考までに SSD は大容量になるほどデータ転送速度が速くなる傾向があります。目安として 512GB以上で速度の違いが顕著になってきます。
HDD は 回転数 7200rpm として平均的なスコアです。
SSD と HDD のデュアルドライブ構成は、Windows や アプリは SSD から素早く起動でき、写真・動画などサイズの大きいデータは HDD にたくさん保存することができる、ストレージとしてコストパフォーマンスに優れた構成です。
なお、Inspironコンパクト デスクトップには、512GB SSD 搭載モデルがラインナップしており、購入後に 2TB または 4TB などの HDD を増設すれば、ストレージ全体をさらに大容量化することができます。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの違いを把握するため下記機種のスコアと比較します。
・HP ENVY Desktop TE01-1000
・NEC LAVIE Direct DT (2020年秋冬モデル)
各機種の基本スペックは以下のとおり。
スペック | Inspiron コンパクト デスクトップ |
HP ENVY Desktop TE01 | LAVIE Direct DT |
---|---|---|---|
CPU | インテル Core i5-11400 | インテル Core i7-10700F | インテル Core i7-10700 |
メモリ | 8GB(8GB×1) | 32GB(16GB×2) | 8GB(4GB×2) |
ストレージ | 256GB SSD + 1TB HDD | 512GB SSD + 2TB HDD | 256GB SSD + 1TB HDD |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1650 SUPER | NVIDIA GeForce RTX 2060 Super | インテル UHD グラフィックス 630 |
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ベンチマーク結果は以下のとおり。
■ベンチマーク結果
Total Score | |
---|---|
Inspiron デスクトップ 3891 |
6696
|
HP ENVY Desktop TE01 |
8231
|
LAVIE Direct DT |
3083
|
Essentials | |
Inspiron デスクトップ 3891 |
9698
|
HP ENVY Desktop TE01 |
9211
|
LAVIE Direct DT |
7707
|
基準値 |
4100
|
Productivity | |
Inspiron デスクトップ 3891 |
8999
|
HP ENVY Desktop TE01 |
8633
|
LAVIE Direct DT |
7254
|
基準値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
Inspiron デスクトップ 3891 |
7227
|
HP ENVY Desktop TE01 |
9812
|
LAVIE Direct DT |
4179
|
基準値 |
3450
|
Gaming | |
Inspiron デスクトップ 3891 |
8615
|
HP ENVY Desktop TE01 |
15896
|
LAVIE Direct DT |
1046
|
※テスト項目説明
・Total Score(総合的な評価)
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のスコアは優秀です。
専用グラフィックスを搭載した機種はシステム全体のパフォーマンスが大きくアップすることがわかります。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・HP ENVY Desktop TE01-1000
・NEC LAVIE Direct DT (2020年秋冬モデル)
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PhotoDirector | |
---|---|
Inspiron デスクトップ 3891 |
1分5秒2
|
HP ENVY Desktop TE01 |
35秒8
|
LAVIE Direct DT |
47秒3
|
Photoshop Lightroom | |
Inspiron デスクトップ 3891 |
1分38秒7
|
HP ENVY Desktop TE01 |
20秒0
|
LAVIE Direct DT |
41秒5
|
Lightroom Classic | |
Inspiron デスクトップ 3891 |
1分10秒6
|
HP ENVY Desktop TE01 |
25秒4
|
LAVIE Direct DT |
43秒2
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PowerDirector | |
---|---|
Inspiron デスクトップ 3891 |
2分30秒6
|
HP ENVY Desktop TE01 |
1分43秒7
|
LAVIE Direct DT |
2分46秒0
|
実際のソフトウェアを使った検証結果はイマイチです。
レビュー機のメモリはシングルチャネル構成のため、メモリをデュアルチャネル構成にすることでシステム全体の処理性能がアップし、クリエイティブ作業の効率化が期待できます。
駆動音・パーツ温度のチェック
駆動音は、ベンチマーク(CINEBENCH R20 でマルチ Core を計測)実行中と動画エンコード中の音量(デシベル)を計測し、評価します。
■測定結果
最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
|
---|---|
アイドル時 | 36.5 db |
CINEBENCH R20 | 45.0 db (43~45db前後で推移) |
動画エンコード | 47.7 db (45~47db前後で推移) |
※使用測定器:Meterk SLM01(本体正面から 5cm 程度離して計測)
※防音室での測定ではありませんが、周囲の音ができるだけ入らないようにして測定しています。
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
平常時は「ブーッ」という排熱のためのファン音(CPUファン)が少し聞こえます。
高負荷時は「ウーッ」という音が大きくなり、少しうるさく感じます。
パーツ温度のチェック
動画エンコード時とベンチマーク実行時について CPU の動作周波数と温度を計測、それらの関係をグラフ化しました。
※計測時の室温:24℃
※動作周波数と温度は 各Core の平均値を算出
動画エンコード時の CPU動作周波数と温度
(10分間の動画エンコード処理)
ベンチマーク実行時の CPU温度
(ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレを1回実行)
高負荷な状態でも CPU の動作周波数が下がることなく、温度も 80℃くらいで推移しています。
CPU の熱を直接排出するファン エアーフローカバーでも効果的に排熱できているようです。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動時間、再起動時間、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | シャットダウン | |
---|---|---|---|
1回目 | 13.6秒 | 42.6秒 | 13.9秒 |
2回目 | 13.7秒 | 42.5秒 | 13.4秒 |
3回目 | 13.8秒 | 42.9秒 | 12.8秒 |
4回目 | 13.7秒 | 42.5秒 | 10.2秒 |
5回目 | 13.7秒 | 42.4秒 | 11.6秒 |
平均 | 13.7秒 | 42.6秒 | 12.4秒 |
起動とシャットダウンは体感的にも処理時間は短いです。
再起動については若干時間がかかりますが、頻繁に行う必要はないので処理を待っているあいだのストレスを感じることはないでしょう。
なお、起動・再起動・シャットダウン時間は状況により多少変動するので、参考値としてください。
同梱品
本体ほか同梱品一式です。
同梱品は以下のとおり。
・電源コード
・キーボード
・マウス
・ドキュメント類
まとめ
以上、Inspironコンパクト デスクトップ (3891) のレビュー記事をお届けしました。
Inspironコンパクト デスクトップ は、高負荷状態でのファン音に少し耳ざわりな印象がありましたが、そのパフォーマンスはエントリー向けとして十分満足できる内容です。
本体内部へのアクセスもかんたんで、メモリや 3.5インチ HDD の増設などほど良い拡張性も備えている点も好印象です。
大画面のモニターをつなぐことでふだん使いはもちろんのことオンライン会議でもシッカリ活用できるモデルです。
高評価のポイント
- コンパクトな筐体で省スペースに設置できる
- エントリー向けながらシッカリとした性能を搭載している
- ツールレスで本体内部へアクセスできて、ほど良い拡張性がある
- 価格以上に高性能&高コスパ
気をつけておきたいところ
- 高負荷時の駆動音が気になるかも
ラインナップしているモデルや価格、クーポン割引率などの最新情報は、デル直販「デルオンラインストア」公式サイトをご確認ください。
デル Inspironコンパクト デスクトップ (3891)
税込 6万円台から
(クーポン適用価格)