『HP Pavilion Gaming 15』レビュー パワフルに使える!快適パフォーマンスのゲーミングノート(前編)

 

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正面(向かって斜め右)

日本HP『HP Pavilion Gaming 15(2018年モデル)』の実機レビュー 前編です。

『HP Pavilion Gaming 15』は、もっとカジュアルにゲームを楽しみたいユーザー向けのブランド「Pavilion Gaming シリーズ」にラインナップする 15.6型ノートPCです。

コンセプトは「カジュアル」ながら、その性能レベルはとても高く、多くのゲームタイトルも快適に楽しめます。

前回は、Pavilion Gaming シリーズのデスクトップPC「HP Pavilion Gaming Desktop 790」をレビューしましたが、そのとき感じた印象と同じく、その性能は、予想以上に高く、カジュアルどころかパワフルで快適パフォーマンスです。

デザイン面では、マットなブラックを基調としたボディカラーに、キーボードのキートップ周囲に「ゴーストホワイト」のカラーを採用、派手派手しいゲーミングPC のデザインと一線を画しています。

ゲーム、写真・動画編集など負荷のかかる処理もパワフルにこなしてくれる、オールラウンドに使えるノートパソコンとしてチェックしておきたいモデルです。

レビュー前編では、外観デザインにくわえ、スペック、ディスプレイ、キーボードなどをチェック、後編では各種ベンチマークを使った性能レビューを行います。

キーボードバックライト(その2)

【 目 次 】
(前編)
外観について
スペックについて
ディスプレイ
キーボード&タッチパッド
(後編)
ベンチマーク
RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測
駆動音・表面温度
サウンド チェック
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
搭載ソフトウェア
付属品
まとめ

<参考>
『HP Pavilion Gaming 15』のスペックは、CPU、メモリ、ストレージ、専用グラフィックスなどのスペックにより「スタンダードモデル」「パフォーマンスモデル」「ハイパフォーマンスモデル」「クリエイターモデル」の4モデルがラインナップしています。

■スタンダードモデル(15-cx0054TX)
Core i5-8300H/8GBメモリ/1TB HDD+Optaneメモリ/NVIDIA GeForce GTX 1050/フルHD

■パフォーマンスモデル(15-cx0105TX)
Core i7-8750H/16GBメモリ/128GB SSD+1TB HDD/NVIDIA GeForce GTX 1050/フルHD

■ハイパフォーマンスモデル(15-cx0105TX/15-cx0106TX)
Core i7-8750H/16GBメモリ/128GB SSD+1TB HDD/NVIDIA GeForce GTX 1060/フルHD
※Windows 10 Pro (64bit) へカスタマイズ可

■クリエイターモデル(15-cx0107TX/15-cx0108TX)
Core i7-8750H/16GBメモリ/256GB SSD+1TB HDD/NVIDIA GeForce GTX 1060/4K
※Windows 10 Pro (64bit) へカスタマイズ可

今回レビューを行うのは「ハイパフォーマンスモデル」です。

なお、レビュー内容は 2018年11月14日時点のもので、販売価格・キャンペーンなどの最新情報は日本HP公式サイトでチェックできます。

⇒ HP Pavilion Gaming 15 の最新情報をチェックする
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外観について

『HP Pavilion Gaming 15』の外観はマットなブラックを基調とした落ち着いた雰囲気のデザインです。

正面(向かって斜め左)

背面側(その1)

背面側(その2)

シンプルで落ち着きのあるデザインながら、天面の周囲や本体奥側などにはエッジが効いたデザインが採用されています。

天面を見てみます。

天面(その1)

天面(その2)

天面(その3)

手で触れた感触はサラサラとして質感も良好です。

指紋や皮脂の跡が若干目立ちやすいのが難点ですが、柔らかいクロスなどでこまめにふき取ることで気持ちよく使うことができます。

天面とキーボード面のエッジが鋭角なデザインで、天面が開けやすくなっているのも好感が持てます。

天面(その4)

底面部をみてみます。

底面側(その1)

底面側(その2)

底面部は「ユニボディ」といわれる一つのユニットで構成されています。パーツの継ぎ目を極力排除し剛性を重視した構造で、見た目もスッキリしています。

ゴム足は細長い形状で四隅に実装されています。放射状に実装されていますが、本体の安定性は良好です。

底面側ゴム足
矢印の指すところがゴム足

次に、ヒンジをみてみます。

ヒンジ(外側)

ヒンジ(内側)

ヒンジのトルクは ほど良い感じで、天面の開け閉めもしやすくなっています。

後ろ側から見ると、排気口はジェットエンジンの排気口のようなデザインでカッコいいです。

排気口

次に、インターフェース等を見てみます。

左側面です。

インターフェース(左側面)

①USB 3.1 Gen1
②セキュリティロックケーブル用スロット
③SDカードスロット

SDカードスロットはプッシュロック式です。SDカードを挿入するときは押し込んでロックさせ、取り出すときはもう一度押し込むことでカードが飛び出す構造です。

SDカードスロット
右側の画像が SDカードをシッカリ挿し込んだ状態

右側面です。

インターフェース(右側面)

④ヘッドフォン出力 / マイク入力コンボポート
⑤LANポート(RJ45)
⑥HDMI2.0出力端子
⑦USB 3.1 Gen1
 (電源オフUSBチャージ機能対応)
⑧USB3.1 Type-C Gen1
 (電源オフUSBチャージ機能対応)
⑨電源コネクタ

LANポートは部分開閉式です。LANケーブルを挿入するときはコネクタ部分でカバーを開くように挿し込みます。(挿し込みはかんたんです)

LANポート

電源ボタンは、キーボードの左奥にあります。(LED内蔵です)

電源ボタン

スピーカーは、キーボード奥側 左右に実装、B&O Play デュアルスピーカーが搭載されています。

スピーカー

B&O Play は、ヨーロッパの老舗オーディオメーカー「Bang & Olufsen」のカジュアルブランドで、高音質なサウンドを文字どおりカジュアルに楽しめます。実際に聴いてみたサウンドの印象はレビュー後編の「サウンド チェック」をご覧ください。

また、スピーカーが実装されているキーボード奥はジオメトリック(幾何学)デザインが施されています。(2018年6月くらいから投入されている HPの新製品に多く採用されています)

ジオメトリックデザイン

ジオメトリックデザインは手で触れると少し凹凸があり、斜めから見ても立体感があって、デザイン的にも良い感じです。

Webカメラとマイクです。

Webカメラとマイク

本体を閉じたときの高さのイメージです。

本体の高さ
『HP Pavilion Gaming 15』の高さを CD ケース(通常サイズ)3枚と比較
(通常サイズの CD の厚さは 10mm)

ゴム足を含めた高さは、実測値で 25mm(最薄部)~29mm(最厚部)。一般的なノートPCの場合なら厚めの印象ですが、ゲーミングノートとしては薄型です。

本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。

本体の大きさイメージ

次に、本体や電源アダプターなどの重さを計測します。

本体の重さは 2,386g。電源アダプターと電源コードの重さは、それぞれ 345g、105gです。

本体の重さ

本体一式で 約2.8Kg。少し重さを感じますが持ち歩きも十分可能なので、自宅以外でもカジュアルにゲームプレイが楽しめそうです。

なお、電源アダプターの最大出力は 約150W(19.5V, 7.7A)です。

電源アダプターの最大出力

ハイパワーな電源アダプターなので、その大きさはかなりデカイです。

電源アダプターの大きさ比較

 

スペックについて

レビューに使用した『HP Pavilion Gaming 15』のスペックです。

スタンダード パフォーマンス ハイパフォーマンス
(レビュー機)
クリエイター
OS Windows 10 Home (64bit) 下記いずれか
■Windows 10 Home (64bit)
■Windows 10 Pro (64bit)
CPU インテル Core i5-8300H プロセッサー インテル Core i7-8750H プロセッサー
メモリ 8GB (8GB×1) DDR4-2666MHz 16GB (8GB×2) DDR4-2666MHz
ストレージ 1TB ハードディスク (SATA, 7200回転)、インテル Optane メモリー (16GB / NVMe M.2) 128GB SSD (PCIe NVMe M.2)+ 1TB ハードドライブ (SATA, 7200回転) 256GB SSD (PCIe NVMe M.2)+ 1TB ハードドライブ (SATA, 7200回転)
光学ドライブ なし
ディスプレイ 15.6インチワイド・フルHD非光沢・IPSディスプレイ (1920×1080 / 最大1677万色) 15.6インチワイド・UHD(4K)非光沢・IPSディスプレイ (3840×2160 / 最大1677万色)
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 1050 グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 1050Ti グラフィックス
ワイヤレス IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth5.0
Webカメラ HP Wide Vision HD Webcam (約92万画素)、内蔵デュアルマイク
本体サイズ(W×D×H) 約 365×257×26-29(最厚部) mm
質量 約 2.34kg

ハイレベルなスペック構成です。

レビュー機のハイパフォーマンスモデルに搭載されている CPU「第8世代インテル Core i7-8750H プロセッサー」は、ノートPC向けの CPU としてはこれまでにない「6コア12スレッド」での動作が可能な CPUです。

以下は、レビュー機として試用したハイパフォーマンスモデルに搭載されていた CPU、メモリ、グラフィックスのパーツの詳細情報です。

CPU-Z(CPU)
CPU

CPU-Z(Memory)
メモリ

GPU-Z(Graphics CPU内蔵)
グラフィックス(CPU内蔵)

GPU-Z(Graphics dGPU)
グラフィックス(dGPU)

パワフルな CPU にくわえ、16GBメモリや SSD+HDD のデュアルストレージ、グラフィックボート NVIDIA GeForce GTX 1050Ti グラフィックスなど、さまざまなゲームタイトルで快適なプレイが期待できるスペック構成です。

ハイパフォーマンスモデルの性能評価については、後編の性能レビューをご覧ください。

インテル ロゴ

 

ディスプレイ

レビュー機のハイパフォーマンスモデルのディスプレイは フルHD 非光沢液晶です。

描画される映像は高精細でキレイです。

ディスプレイに描画された映像(ハイビスカス)

ディスプレイに描画された映像(コスモス)

ディスプレイに描画された映像(花束)

ゲームコンテンツをより高精細な描画でプレイしたり、写真・動画を より高度に編集するなら、クリエイターモデルの UHD(4K)非光沢液晶がおススメです。

ただ、カジュアルに楽しむならハイパフォーマンスモデルなどのフルHD 非光沢液晶も充分キレイな映像が楽しめます。

ちなみに、ディスプレイの左右ベゼルは狭額縁ではありませんが、一般的な15インチノートのなかでは狭いほうです。

左右ベゼル

ディスプレイの映り込み具合を見てみます。

画面映り込み(電源オフ時)

画面映り込み(電源オン時 その1)

画面映り込み(電源オン時 その2)

非光沢液晶なので映り込みはかなり低減されています。使う場所にもよりますが映り込みが気になることはないでしょう。

次に、視野角を確認してみます。

正面
正面

右側 ディスプレイ面から45度の角度
右側 ディスプレイ面から45度の角度

右側 ディスプレイ面から30度の角度
右側 ディスプレイ面から30度の角度

上側 ディスプレイ面から45度の角度
上側 ディスプレイ面から45度の角度

上側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度

水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めから見る映像も鮮明でキレイです。

次が、ディスプレイを開くことができる最大角度。

ディスプレイを開くことのできる最大角度

次は、ディスプレイに表示される文字の大きさを確認してみます。

下の画像は、Microsoft Edge に『HP Pavilion Gaming 15』の製品ページを表示したものです。

Microsoft Edge に表示される文字の大きさ

Microsoft Edge の拡大設定でのデフォルト値は 100%、Windows 設定のディスプレイに表示するテキストスケーリングの推奨値は 125% です。

テキストのスケーリング

表示される文字はちょうど良い見やすい大きさで、筆者のように小さい文字が苦手でもラクに見ることができます。

 

キーボード&タッチパッド

『HP Pavilion Gaming 15』のキーボードのレイアウトです。

キーボード全体(真上)(クリックで拡大表示できます)

キーボード全体(左斜め)

キーボード全体(右斜め)

パームレストにはヘアライン加工が施されていて高級感があります。手で触れるとツルツルとした感触で質感も良好です。

パームレスト

ヘアライン加工があるので天面にくらべて指紋や皮脂の跡は目立ちにくいですが、汚れが気になるときは柔らかいクロスなどでこまめにふき取ると良いでしょう。

キートップの形状はフラットに見えますが、感覚的にはわずかにへこんでいます。サラサラとした質感で指先のフィット感は良好です。

キートップ

キートップ周囲には「ゴーストホワイト」のカラーが施されているので、キー自体が浮き上がっているように見え、キーの視認性もアップします。

キーボードにはバックライト機能が搭載されています。部屋を暗くしてゲームプレイに集中するときにもかなり役立ちます。

キーボードバックライト(その1)

キーボードバックライト(その2)

なお、キーボード・バックライトは[F5]キー押下により 点灯/消灯 を切り替えられます。

キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は、実測で およそ 19mm。

キーボードに両手を置いたときのイメージ

ゆったりとした感じで窮屈さはありません。

キーストロークは浅くなくシッカリとした打鍵感でタイピングできます。

キーストローク

クセのないレイアウトで、全体的にタイピングしやすいキーボードです。

次がタッチパッド。

タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプで、タッチパッドの大きさは狭すぎることもなくちょうど良いサイズです。

タッチパッド(その1)

タッチパッド(その2)

いたって普通のタッチパッドですが、スベリもなめらかで反応も良く扱いやすさも良好です。

タッチパッド(その3)

タイピング中に手のひらがタッチパッドに触れても反応しない(タップ操作と認識しない)点も好印象です。

タイピング中に思わぬところに入力してしまったことは多くのユーザーが経験していることだと思います。一見すると地味な機能ですが、ストレスなく快適にタイピングすることができます。

レビュー前編は以上です。

後編は、『HP Pavilion Gaming 15』ハイパフォーマンスモデルの機能・性能についてレビューを行います。

 

 

 


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