東芝『dynabook UZ63/D』(2017夏Webモデル)の実機レビュー 後編です。
後編では、各種ベンチマーク、起動・シャットダウン時間計測などのレビューを行います。
当サイトでは『dynabook UZ63/F』2018春モデルの実機レビューも実施しています。こちらの記事もあわせてご覧ください。 ⇒『dynabook UZ63/F』2018春モデル実機レビュー |
(後編) ベンチマーク harman/kardon サウンド Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録) 搭載ソフトウェア 付属品 まとめ |
実機はメーカーからの貸出機です。
また、レビュー内容は 2017年8月31日時点のものになります。
ベンチマーク
『dynabook UZ63/D』の基本性能やトータルパフォーマンス、グラフィック性能、ストレージ、バッテリーについての性能を測定します。
基本性能
Windowsに搭載されているシステム評価ツール「WinSATコマンド」によるパソコン性能の測定です。
「WinSAT」による測定は、PCの性能を相対的に数値化して表現したもので、各項目の説明は次のとおりです。
CPUScore | CPU のスコア |
D3DScore | ゲーム用グラフィックスのスコア ただし、従来のゲーム用グラフィックスのスコアのため Windows 10では計測対象外(9.9というスコアは無視) |
DiskScore | プライマリハードディスクのスコア |
GraphicsScore | グラフィックスのスコア |
MemoryScore | メモリのスコア |
TimeTaken | 前回の評価(「MostRecentAssessment」は直近の評価を表します) |
WinSATAssessmentState | 評価の状態を表す値(1:評価済み、2:要再評価) |
WinSPRLevel | 基本スコア(SPR:System Performance Rating) |
総合的なパフォーマンス
「PCMark 8」を使用して、PCのアプリケーション実行における総合的なパフォーマンスを測定します。
Home Test
家庭での利用を想定したテスト内容です。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
Creative Test
クリエイティブな利用を想定したテスト内容です。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
総合的なパフォーマンスとしては、ミドルレンジクラス相当の性能レベルです。
モバイルノートとしてのパフォーマンスなら、十分ともいえるスコアです。
グラフィック性能
「3DMark」「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」、4つのベンチマークソフトを使ってグラフィック性能を測定します。
まず「3DMark」での測定です。
3DMark では「Ice Storm」「Cloud Gate」「Sky Diver」「Fire Strike」「Time Spy」、各シーンの描画の滑らかさをもとにグラフィック性能を測定します。
スコアの高さは描画の快適性を表しています。
測定前に流されるデモ映像を見たイメージとしては、次のような印象でした。
Ice Storm | なめらか描画 |
Cloud Gate | なめらか描画 |
Sky Diver | カクついた描画だが何とか我慢できるレベル。 |
Fire Strike | カクカクとした描画。動きの速いシーンではコマ送り描画。 |
Time Spy | コマ送り描画 |
次が、「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」の測定結果。
標準品質、解像度 1280×720
最高品質、解像度 1280×720
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」の測定結果。
標準品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
高品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
さいごに、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」の測定結果。
標準品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
高品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
4つのベンチマークソフトを使ったグラフィック性能の測定結果をみると、『dynabook UZ63/D』はモバイルノートとして十分なグラフィックス性能を備えていることが分かります。
モバイルしながらの写真・動画の編集はもちろんのこと、ゲーム系についてもライトなゲームなら快適にプレイできる印象です。
動作音については、グラフィック系のベンチマークなど負荷のかかる処理を実行しているあいだ、排熱のためファンがフル稼働し回転音も少し大きくなります。負荷のかかる処理が終了すると、すぐにファン音も落ち着いてくるので耳ざわりに感じることはないと思います。
ストレージ
ストレージのベンチマークです。
まず、ストレージのドライブ構成をチェックします。
ストレージは、SAMSUNG製の SSD で 容量は 512GB です。
ストレージ情報
ストレージのデータ転送速度です。
ストレージのデータ転送速度
SSD が搭載されていると、数字が示す通り Windows や アプリの起動も高速です。
とくに、レビュー機のモデルは、高速性にくわえ大容量の SSD です。
モバイルノートながら、写真や動画などサイズの大きいデータやファイルもたくさん保存することができます。
バッテリー
『dynabook UZ63/D』に搭載されているバッテリーの性能(駆動時間と充電時間)を測定します。
■駆動時間
バッテリーでの駆動は、次の条件でバッテリーによる駆動時間を計測します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間
バッテリー充電時間の計測は以下の条件で行います。
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のようになります。
バッテリー駆動によるバッテリーの残量は大よその数字で 1時間当たり 13% くらいずつ減少し、7時間 27分経過後、Windows がバッテリー不足を検知し、パソコンはスリープ状態になりました。
通常よりもバッテリーを多く消費する使用条件のもとでもバッテリー駆動時間が 7時間を超えるのは、モバイルノートとして大きなアドバンテージの一つです。
また、バッテリー充電については、50%まで充電するのに 55分、充電完了までの所要時間は 2時間56分でした。パソコンを電源オフした状態なら充電時間はさらに短縮できると思います。
実際の使用にあたっては、環境や条件などによりバッテリーの駆動・充電時間は変動するので、参考値としてください。
harman/kardon サウンド
『dynabook UZ63/D』には、harman/kardon ステレオスピーカーが搭載されています。
harman/kardon ステレオスピーカーは、スピーカーの構造や配置を最適化することで、低音域から高音域まで幅広い音域で、迫力のあるサウンドを出力できるスピーカーです。
なお、harman/kardon は、米国に本拠をおくハーマン・インターナショナル社のオーディオブランドで、オーディオ機器などを製造、販売するメーカーです。
実際にサウンドを聴いてみた印象は次のとおりです。
■スピーカー
低音域から高音域まで表現される音域が広く高音質。
ボリュームを最大に音割れの感じがする。(個人的には50~70くらいがベストな音質。プライベートで楽しむなら充分な音量です。)
■ヘッドフォン
低音域が増幅され、サウンド全体に厚みが増し、より高音質で迫力のあるサウンドが楽しめます。
通常のヘッドホンで十分楽しめると思います。
また、harman/kardon ステレオスピーカーから出力されるサウンドは、チューニングソフト「dts Studio Sound」でお好みのサウンドに調整することができます。
Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録)
『dynabook UZ63/D』の Windows起動時間とシャットダウン時間は、次のとおりです。
・起動 : 10.0秒
・シャットダウン: 8.9秒
Windowsの起動とシャットダウンの様子を動画に収録しています。起動・シャットダウン時間を感覚でイメージできるので参考にどうぞ!
搭載ソフトウェア
『dynabook UZ63/D』に搭載されている主なソフトウェアです。
Windows標準のソフトのほか、写真や動画編集を楽しめる CyberLink製のソフトウェア、東芝のサポート関連ソフトウェア、スマートフォンの写真取り込みや整理・閲覧ができる「思い出フォトビューア」、はがき作成ソフト「筆ぐるめ」など、趣味や実用に使えるソフトが豊富に搭載されています。
また、「パソコンで見るマニュアル」や「動画で学ぶシリーズ」は、パソコン初心者にも優しく、とても分かりやすく作られています。中上級者にも参考にできる部分が多いと思います。
パソコンで見るマニュアル
動画で学ぶシリーズ
付属品
『dynabook UZ63/D』の本体ほか同梱品一式(電源アダプター、電源コード、ドキュメント類、専用クロス)です。
付属しているドキュメント類です。
【上記写真のドキュメント類について】 ■上段右側から ・dynabook UZ63 シリーズをお使いのかたへ ・ウィルスバスターの紹介パンフレット ・スタートアップガイド ■下段右側から ・東芝PCあんしんサポート連絡先 ・U-NEXT プレミアムチケット ・安心してお使いいただくために ・dynabookガイド(取扱説明書) ※保証書は梱包箱に貼り付けられています。 |
スタートアップガイドや dynabookガイド(取扱説明書)など、印刷物としてのドキュメントも分かりやすく記載されています。
スタートアップガイド
取扱説明書の目次
まとめ
『dynabook UZ63/D』は、快適なパフォーマンスにくわえ、軽くて使いやすいモバイルノートです。
高精細で鮮やかな映像が印象的で、タイピングもしやすく、バッテリーも長持ちで、モバイルノートとして快適に使える性能も備えています。
また、スタイリッシュなデザインもさることながら、オニキスブルーは派手派手しさはないものの落ち着いた大人のイメージのカラーです。
総括すると、『dynabook UZ63/D』は、性能・機能・使い勝手・価格などトータルバランスに優れ、自宅や外出先、仕事からプライベートまで、いろいろなシーンで快適に使えるモデルといえます。
ラインナップしているモデルや価格等の最新情報は、東芝の直販サイト「東芝ダイレクト」をチェックしてみてください。
東芝ダイレクト公式サイト ⇒ 『dynabook UZ63/D』 製品詳細 |
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