HP ProDesk 405 G8 SFF は、AMD Ryzen Pro 5000 シリーズ・プロセッサーを搭載したビジネス向けのデスクトップPCです。
シッカリとした基本性能を搭載しながら 5万円台からの価格はコストパフォーマンスにすぐれ、少ない投資額でより多くの効果を期待できるモデルに仕上げられています。
メモリ増設やストレージの増設などビジネス向けとしては十分な拡張性を備えているところもポイント。
本記事では、メーカーからお借りした Ryzen 3 PRO 5350G プロセッサー搭載モデルを試用し、前半で外観デザインや本体内部をチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
- AMD Ryzen Pro 5000 シリーズ・プロセッサーを搭載
- シッカリとした基本性能を搭載したスペック構成
- コストパフォーマンスにすぐれているのでビジネスシーンに導入しやすい
- 省スペースタイプで縦横どちらにも設置できる
- メモリやストレージ、拡張スロットなど、ビジネス向けとして十分な拡張性を備えている
- HP独自のセキュリティ管理機能「HP Wolf Security for Business」を搭載(Windows 10 Pro/Windows 11 Pro 選択時)
- USB 有線キーボードとマウスが付属
HP ProDesk 405 G8 SFF は法人向け PC ですが、個人ユーザーや SOHO、フリーランスのユーザーも購入可能です。
モニターサイズは 21.5インチ
【 目 次 】
レビューは 2022年3月16日時点の内容です。
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第13世代インテル Core プロセッサーを搭載した省スペース デスクトップPC のレビュー記事です。
スペック構成
HP ProDesk 405 G8 SFF は、使いかたや予算に合わせて柔軟なカスタマイズが可能です。
おもなスペックは以下のとおり。
OS | ■Windows 10 Pro (64bit) ■Windows 11 Home ■Windows 11 Pro |
プロセッサー | ■AMD Ryzen 3 PRO 5350G プロセッサー ■AMD Ryzen 5 PRO 5650G プロセッサー ■AMD Ryzen 7 PRO 5750G プロセッサー |
メモリ | ■4GB(4GB×1) ■8GB(8GB×1) ■16GB(8GB×2) ■32GB(16GB×2) ※PC4-25600 (3200MT/s)、最大64GB |
ストレージ | ■HDD SATA/600(7,200rpm) : 500GB / 1TB / 2TB ■SSD M.2(NVMe) :256GB(TLC) / 512GB(TLC) / 1TB(TLC) |
ストレージ2 | ■なし ■HDD SATA/600(7,200rpm) : 500GB / 1TB / 2TB |
光学ドライブ | ■なし ■DVD-ROMドライブ(9.5mmスリムライン) ■DVDライター(9.5mmスリムライン) |
グラフィックス | ■AMD Radeon Graphics (CPU内蔵) ■AMD Radeon R7 430 LP 2GB ■AMD Radeon RX 550X LP 4GB |
LAN | Realtek RTL8111FPH-CG ギガビットネットワークコネクション(1000BASE-T / 100BASE-TX / 10BASE-T Wake-on-LAN対応) |
ワイヤレス | ■なし ■Realtek RTL8852AE ax 2×2 + Bluetooth 5.2(Wi-Fi6) ■Realtek RTL8822CE ac 2×2 + Bluetooth 5(Wi-Fi5) |
キーボード、マウス | USB 320K キーボード(OADG準拠日本語版109Aキーボード)、 USB 320M 光学マウス / USBレーザーマウス |
本体サイズ (W×D×H) | 約 270×303×95 mm(横置き時) |
重量 | 約 3.9kg (タワースタンド含まず) |
ランナップしているモデルの詳細スペックやカスタマイズ内容、価格など最新情報は日本HP公式サイトをご確認ください。
HP ProDesk 405 G8 SFF
税込 5万円台から
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CPUとメモリのスペックが異なる姉妹機種です。外観デザインや本体内部へのアクセス方法、拡張性は同じです。(モニター出力ポートに若干違いあり)
外観チェック
省スペースに設置できるコンパクトタイプ
HP ProDesk 405 G8 SFF は、オーソドックスなデザインながら圧迫感の少ないコンパクトタイプです。
本体の大きさのイメージです。
ティシューボックスと大きさ比較
奥行きが浅く、省スペースにスッキリと設置できます。
前後からの外観です。
左右の側面です。
上の画像:左側面(本体正面に向かって)、下の画像:右側面
天面側と底面側です。
天面側
底面側
底面側のゴム足は前面の左右に実装されています。背面側はゴム足の形状に型取りされたボディの一部ですが安定性は良好です。
縦置きできる
縦置きも可能です。
縦置きも可能
同梱のタワースタンドで安定感がアップします。
タワースタンドで安定感がアップ
縦置き/横置きのいずれの設置でも圧迫感は少なく、デスク上のスペースを有効に活用できます。
インターフェースのチェック
アクセスしやすい豊富なインターフェース
フロント側インターフェースをチェックします。
■前面側
①SDカードリーダー(オプション)
②USB 3.2 Gen 2(Type-A)×2
③USB 2.0(Type-A)×2
④マイク/ヘッドフォン/コンボジャック
⑤電源ボタン
⑥オプティカルドライブ(オプション)
光学ドライブとメディアカードリーダへ メディアをセットしたときのイメージです。
ルーバーを押すとトレイが出てくる
SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
背面側インターフェースをチェックします。
■背面側
①ラインアウト
②DisplayPort 1.4×2
③モニター用選択可能ポート(HDMI/VGA/USB 3.2 Gen 2 Type-C)
④USB 2.0(Type-A)×2
⑤USB 3.2 Gen 1(Type-A)×3
⑥LANポート(RJ-45)
⑦電源コネクター
ビジネス向けとして必要十分なインターフェースが実装されています。
また、モニターへの出力は、標準構成で 2画面、選択可能ポートを追加することで 3画面出力が可能です。
とくに、標準構成でのモニター出力ポートが DisplayPort のみである点は注意しておきたいところ。ほとんどのモニターには HDMI 入力ポートは実装されていますが、モノによっては DisplayPort を実装していないモニターがあるからです(廉価モニターに多い)。
なお、DisplayPort を実装していないモニターの場合は、DisplayPort - HDIM 変換ケーブルで対応可能です。(楽天やアマゾンなどで 1千円台で販売されています)
本体内部のチェック
HP ProDesk 405 G8 SFF の本体を分解、内部をチェックします。
本体内部へはツールレスでアクセスできる
本体のカバーは、固定している 1本のネジを外してからカバーを背面側にスライドさせて取りはずします。
矢印の指すネジをはずす
ドライバーは不要ですが、締め付けが固いときはマイナスドライバーで開けられます。
本体内部の全体イメージです。
本体内部
メモリや SSD、3.5インチドライブベイなどの実装エリアは、ケージの奥に実装されています。ケージを開く手順は以下のとおり。
まず、光学ドライブのコネクタ(電源ケーブルと信号ケーブル)をはずしてから、緑色のレバーをフロント側に押し込むようにして 光学ドライブをフロント側から取り出します。
DVDドライブを取り出す
つぎにフロントパネルをはずします。(フロント側を手前にしたほうが作業しやすい)
フロントパネルを固定しているツメ(矢印)をはずす
フロントパネルを開くようにはずす
フロントパネルは取り外せる
本体を横置きにして、フロント側ケージの左右のポッチを押しながらケージをフロント側に開きます。
矢印のポッチを押しながらケージを開く(ポッチは左右にある)
これで本体内部すべてのパーツにアクセスできます。
各パーツの実装エリアをチェックします。
CPU・メモリ・SSD
PCI 拡張スロット
■PCI 拡張スロットの内訳
・ロープロファイル x1 PCIe×1スロット
・ロープロファイル x16 PCIe×1スロット
※奥行最大16.7cm までのカードを実装することが可能ですが、カードの形状によっては取付できない場合があります。
ワイヤレスLAN カードの実装エリアです。
ワイヤレスLANカード
なお、SATAソケットの空きは 2つ。
フロント側ケージの内側に 3.5/2.5インチドライブベイがあります。
3.5/2.5インチドライブベイ
ご自身で HDD などをドライブベイに実装(増設)するときは専用の固定ネジ(絶縁グロメットネジ)をドライブに装着する必要があります。詳しくは HP公式カスタマーにお問い合わせください。
電源ユニットは 80PlUS PLATINUM(最大出力 210W)です。
電源ユニット
ビジネス向けPC としての拡張性は十分です。
また、本体内部へのアクセスがツールレスでかんたんに作業できる点は好感が持てます。
キーボード&マウスのチェック
標準で同梱されているキーボードとマウスをチェックします。(いずれも USB対応)
キーボードは標準的なレイアウト
キーボードレイアウトは標準的です。
キーボードはフルサイズでキーストロークも深め、タイプ感も標準的です。
手のひらにフィットするマウス
マウスはスクロールホイールが付いたタイプです。
その大きさは手のひらフィットするサイズです。(重量感は軽めです)
マウスのサイズ感
いたってフツウのマウスで、使いやすさもフツウです。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか総合的なパフォーマンスを評価します。
■レビュー機の基本スペック
OS | Windows 10 Pro |
CPU | AMD Ryzen 3 PRO 5350G |
メモリ | 8GB(8GB×1) |
ストレージ | 256GB SSD (M.2 NVMe) |
グラフィックス | AMD Radeon Graphics |
■使用したベンチマーク
比較項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark FireStrike |
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
なお、ベンチマークの実施にあたっては、電源オプションの電源プランを「HP Optimized」に設定して実行しています。
電源プラン
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで比較・評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core i7-10700 プロセッサー(*1)
・インテル Core i5-10500 プロセッサー(*1)
・インテル Core i5-11400 プロセッサー(*2)
・AMD Ryzen 5 PRO 4650G プロセッサー(*3)
・インテル Core i7-1165G7 プロセッサー(*4)
・インテル Core i5-1135G7 プロセッサー(*4)
・AMD Ryzen 7 5800U プロセッサー(*4)
・AMD Ryzen 5 5600U プロセッサー(*4)
・AMD Ryzen 7 5700U プロセッサー(*4)
・AMD Ryzen 5 5500U プロセッサー(*4)
(*1)当サイトで計測したスコアの平均値
(*2)デル Inspironコンパクト デスクトップ (3891) のスコア
(*3)HP ProDesk 405 G6 SFF(レビュー機の前モデル)のスコア
(*4)ノートPC 向けプロセッサー(当サイトで計測したスコアの平均値)
■CINEBENCH R20
CPU | |
---|---|
Core i7-10700 |
4139 pts
|
Ryzen 7 5800U |
3629 pts
|
Ryzen 5 PRO 4650G |
3476 pts
|
Ryzen 7 5700U |
3201 pts
|
Ryzen 5 5600U |
2999 pts
|
Core i5-10500 |
2967 pts
|
Core i5-11400 |
2849 pts
|
Ryzen 5 5500U |
2760 pts
|
Ryzen 3 PRO 5350G(レビュー機) |
2675 pts
|
Core i7-1165G7 |
1921 pts
|
Core i5-1135G7 |
1812 pts
|
■CPU Mark(PassMark PerformanceTest)
CPU Mark | |
---|---|
Ryzen 7 5800U |
19295
|
Core i7-10700 |
17654
|
Ryzen 7 5700U |
16757
|
Ryzen 5 5600U |
16487
|
Ryzen 5 PRO 4650G |
13516
|
Ryzen 3 PRO 5350G(レビュー機) |
13150
|
Core i5-11400 |
12972
|
Ryzen 5 5500U |
12519
|
Core i5-10500 |
11497
|
Core i7-1165G7 |
11252
|
Core i5-1135G7 |
10914
|
レビュー機に搭載されている AMD Ryzen 3 PRO 5350Gプロセッサーは、Zen 3 コア・マイクロアーキテクチャーを採用したデスクトップ向けのプロセッサーです。
そのスコアは意外に優秀で、ビジネス向けとしては十分なパフォーマンスが期待できる内容です。メール、インターネット、オフィスソフトはもちろんのことオンライン会議でも快適に使えます。
なお、将来を見据えてパワーに余裕をもたせておきたいなら Ryzen 5 PRO 5650G プロセッサーや Ryzen 7 PRO 5750G プロセッサーを搭載しておくとよいでしょう。長期的には投資額を抑えることにつながります。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで評価します。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・インテル UHD グラフィックス 630(*1)
・AMD Radeon グラフィックス(*2)
・インテル Iris Xe グラフィックス(*3)
・AMD Radeon グラフィックス(*3)
(*1)当サイトで計測したスコアの平均値
(*2)HP ProDesk 405 G6 SFF(レビュー機の前モデル)のスコア
(*3)ノートPC 向けグラフィックスのスコア(当サイトで計測したスコアの平均値)
3DMark FireStrike
3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。
Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Fire Strike | |
---|---|
インテル Iris Xe |
3876
|
AMD Radeon(ノートPC) |
2673
|
AMD Radeon(レビュー機) |
2115
|
AMD Radeon(ProDesk 405 G6) |
1711
|
インテル UHD 630 |
1083
|
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
ドラゴンクエストX | |
---|---|
インテル Iris Xe |
10989
|
AMD Radeon(ノートPC) |
7802
|
AMD Radeon(レビュー機) |
6391
|
AMD Radeon(ProDesk 405 G6) |
4883
|
インテル UHD 630 |
4725
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。
漆黒のヴィランズ | |
---|---|
インテル Iris Xe |
3190
|
AMD Radeon(ノートPC) |
2361
|
AMD Radeon(レビュー機) |
1751
|
AMD Radeon(ProDesk 405 G6) |
1407
|
インテル UHD 630 |
976
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
インテル Iris Xe |
3440
|
AMD Radeon(ノートPC) |
2654
|
AMD Radeon(レビュー機) |
2161
|
AMD Radeon(ProDesk 405 G6) |
1635
|
インテル UHD 630 |
1209
|
※軽量品質/解像度 1280×720 で実施
CPU内蔵のグラフィックスは、CPU性能のほかにも搭載されているメモリ容量や構成チャネル(シングル/デュアル)に依存します。
レビュー機や 旧モデルの HP ProDesk 405 G6 SFF のグラフィックススコアがひかえめなのは 8GB×1 のシングルチャネル構成が影響しているためです。
とはいえ、レビュー機のスコアは、旧モデルにくらべ大きくアップしており一般的な使いかたには十分なパフォーマンスです。
ストレージ性能
レビュー機のストレージは NVMe対応の SSD(容量 256GB) を搭載しています。
ストレージ性能については、CrystalDiskMark を使用して計測したデータ転送速度で評価します。
データ転送速度
SSD は NVMe 対応でデータアクセスも超高速です。Windows やアプリの起動も早いです。
参考までに SSD は大容量になるほどデータ転送速度が速くなる傾向があります。目安として 512GB以上で速度の違いが顕著になってきます。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの違いを把握するため下記機種のスコアと比較します。
・HP ProDesk 400 G7 SFF
・HP ProDesk 405 G6 SFF
・NEC LAVIE Direct DT
各機種の特徴は以下のとおり。
HP ProDesk 405 G6 SFF | レビュー機の姉妹機種で同じ筐体にインテル Core/Celeron を搭載したモデル |
---|---|
HP ProDesk 405 G6 SFF | レビュー機の前モデルで AMD Ryzen Pro 4000 シリーズ搭載機 |
NEC LAVIE Direct DT | レビュー機と同じくらいのサイズで縦置き/横置き可能なデスクトップPC(2020年秋冬モデル) |
各機種の基本スペックは以下のとおり。
スペック | HP ProDesk 405 G8 SFF | HP ProDesk 400 G7 SFF | HP ProDesk 405 G6 SFF | LAVIE Direct DT |
---|---|---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 3 PRO 5350G | インテル Core i5-10500 | AMD Ryzen 5 PRO 4650G | インテル Core i7-10700 |
メモリ | 8GB(8GB×1) | 8GB(8GB×1) | 8GB(8GB×1) | 8GB(4GB×2) |
グラフィックス | AMD Radeon グラフィックス | インテル UHD グラフィックス 630 | AMD Radeon グラフィックス | インテル UHD グラフィックス 630 |
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ベンチマーク結果は以下のとおり。
■ベンチマーク結果
Total Score | |
---|---|
HP ProDesk 405 G8 SFF |
4091
|
HP ProDesk 400 G7 SFF |
2972
|
HP ProDesk 405 G6 SFF |
3712
|
LAVIE Direct DT |
3083
|
Essentials | |
HP ProDesk 405 G8 SFF |
9579
|
HP ProDesk 400 G7 SFF |
8871
|
HP ProDesk 405 G6 SFF |
9165
|
LAVIE Direct DT |
7707
|
基準値 |
4100
|
Productivity | |
HP ProDesk 405 G8 SFF |
8989
|
HP ProDesk 400 G7 SFF |
6984
|
HP ProDesk 405 G6 SFF |
7895
|
LAVIE Direct DT |
7254
|
基準値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
HP ProDesk 405 G8 SFF |
5043
|
HP ProDesk 400 G7 SFF |
3875
|
HP ProDesk 405 G6 SFF |
4924
|
LAVIE Direct DT |
4179
|
基準値 |
3450
|
Gaming | |
HP ProDesk 405 G8 SFF |
1744
|
HP ProDesk 400 G7 SFF |
879
|
HP ProDesk 405 G6 SFF |
1441
|
LAVIE Direct DT |
1046
|
※テスト項目説明
・Total Score(総合的な評価)
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機は、Ryzen 3/8GBメモリのシングルチャネル構成でも意外に優秀なスコアです。
ビジネスシーンにおいても一般的な使いかた(メール、ネット、オフィスソフトなど)なら十分なパフォーマンスですし、複数のアプリを動かしながらオンライン会議を行う使いかたでも安定したパフォーマンスが期待できます。
メモリをデュアルチャネル構成にすればパフォーマンスはさらにアップしますが、上記結果が良好なことから、購入時のメモリ構成については、とりあえず 8GB×1 を搭載しておき、実際に使用してみて状況に応じてメモリを増設したほうが良いかもしれません。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・HP ProDesk 400 G7 SFF
・HP ProDesk 405 G6 SFF
・NEC LAVIE Direct DT
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PhotoDirector | |
---|---|
HP ProDesk 405 G8 SFF |
1分2秒7
|
HP ProDesk 400 G7 SFF |
58秒3
|
HP ProDesk 405 G6 SFF |
1分20秒5
|
LAVIE Direct DT |
47秒3
|
Photoshop Lightroom | |
HP ProDesk 405 G8 SFF |
50秒1
|
HP ProDesk 400 G7 SFF |
55秒6
|
HP ProDesk 405 G6 SFF |
1分40秒0
|
LAVIE Direct DT |
41秒5
|
Lightroom Classic | |
HP ProDesk 405 G8 SFF |
52秒1
|
HP ProDesk 400 G7 SFF |
55秒2
|
HP ProDesk 405 G6 SFF |
1分36秒9
|
LAVIE Direct DT |
43秒2
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PowerDirector | |
---|---|
HP ProDesk 405 G8 SFF |
2分40秒0
|
HP ProDesk 400 G7 SFF |
2分24秒3
|
HP ProDesk 405 G6 SFF |
3分2秒6
|
LAVIE Direct DT |
1分46秒0
|
実際のソフトウェアを使った検証結果も意外に優秀です。
8GBメモリのシングルチャネル構成でもスピーディーに処理することができており、クリエイティブ作業を補助的に行う程度なら十分なパフォーマンスです。
駆動音・パーツ温度のチェック
HP ProDesk 405 G8 SFF の駆動音と表面温度をチェックします。
駆動音のチェック
駆動音は、ベンチマーク(CINEBENCH R20 でマルチ Core を計測)実行中と動画エンコード中の音量(デシベル)を計測し、評価します。
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
|
---|---|
アイドル時 | 37.5db |
CINEBENCH R20 | 40.2db (40db前後で推移) |
動画エンコード | 39.9db (39db台で推移) |
※防音室での測定ではありませんが、周囲の音ができるだけ入らないようにして測定しています。
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
高負荷時でも「ウーッ」という排熱時のファン音が少し大きくなる程度なので、駆動音が気になることはないと思います。
パーツ温度のチェック
動画エンコード時とベンチマーク実行時について CPU の動作周波数と温度を計測、それらの関係をグラフ化しました。
※計測時の室温:24℃
※動作周波数と温度は 各Core の平均値
動画エンコード時の CPU動作周波数と温度
(10分間の動画エンコード処理)
ベンチマーク実行時の CPU温度
(ファイナルファンタジーXV を1回実行)
高負荷な状態でも CPU の動作周波数が大きく下がることなく安定して推移しています。
エアフロー(本体内部の排熱構造)は良好で、効果的に本体内部を冷却できているようです。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動時間、再起動時間、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | シャットダウン | |
---|---|---|---|
1回目 | 12.9秒 | 30.0秒 | 5.3秒 |
2回目 | 13.0秒 | 30.6秒 | 5.7秒 |
3回目 | 13.0秒 | 30.5秒 | 5.6秒 |
4回目 | 13.0秒 | 30.7秒 | 5.1秒 |
5回目 | 13.0秒 | 30.6秒 | 5.1秒 |
平均 | 13.0秒 | 30.5秒 | 5.4秒 |
体感的にも処理時間は短いです。処理を待っているあいだのストレスを感じることはないでしょう。
なお、起動・再起動・シャットダウン時間は状況により多少変動するので、参考値としてください。
同梱品
本体ほか同梱品一式です。
同梱品は以下のとおり。
・電源コード
・キーボード
・マウス
・スタンド
・ドキュメント類
・リカバリーDVD(OS用、ドライバ用)
まとめ
以上、HP ProDesk 405 G8 SFF のレビュー記事をお届けしました。
HP ProDesk 405 G8 SFF は、基本性能がシッカリおさえられたデスクトップPCです。
今回の試用機は、Ryzen 3 PRO 5350G/8GB×1メモリ搭載モデルながら予想以上に優秀なスコアで一般的なビジネスで使用するなら十分なパフォーマンスです。
ストレージに SSD を搭載していることがシステム全体のパフォーマンスに効果的に作用しており、実際の使用においてもストレージ構成は SSD と HDD のデュアルドライブ構成がおすすめです。
また、今回のレビューで試すことはできませんでしたが、HP独自のセキュリティ管理機能「HP Wolf Security for Business」を搭載している点も魅力です。
5万円台からの低予算で導入できる点も魅力で、まさに予算を抑えてビジネスに必要な性能・セキュリティなど導入のための要件を満たしてくれる高コスパなデスクトップといえるでしょう。
ラインナップしているモデルやカスタマイズ、キャンペーンなど最新情報は日本HP直販サイト「HP Directplus」をご確認ください。
HP ProDesk 405 G8 SFF
税込 5万円台から
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