日本HP『OMEN by HP 15』の実機レビュー 前編です。
『OMEN by HP 15』は、パワフルなパフォーマンスを備えた 15.6インチサイズのゲーミングノートです。
ベンチマークのスコアも高いレベルで、そのパフォーマンスは圧巻です。
メモリは最大32GBまで拡張可能、底面カバーも外すことができるので、あとから自分でパフォーマンスをアップさせることも可能です。
デザイン面では従来モデルよりもコンパクトに薄型になって携帯性もアップ、自宅だけでなく、外出先でも本格的なゲームプレイが楽しめるモデルです。
パワフルなパフォーマンスを備えたゲーミングノートをお探しのユーザーはチェックしておきたいモデルといえるでしょう。
前編は、外観デザインや、スペック、ディスプレイ、キーボードなどのレビューを行います。
なお、性能レビューについては後編をご覧ください。
(後編) ベンチマーク RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測 駆動音・表面温度 サウンド チェック Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測 搭載ソフトウェア 付属品 まとめ |
レビュー内容は 2018年9月19日時点のものです。
<参考>
『OMEN by HP 15』のシリーズ名は「OMEN by HP 15-dc0000」。
6コア12スレッドの第8世代インテル Core i7-8750H プロセッサーにくわえ、16GBメモリや 256GB SSD(PCIe NVMe M.2)+ 2TB HDD のデュアルドライブを搭載、グラフィックボードのスペック違いにより「パフォーマンスモデル」と「ハイパフォーマンスモデル」の 2モデルがラインナップしています。
各モデルに搭載されているグラフィックボードは以下のとおり。
■パフォーマンスモデル
NVIDIA GeForce GTX 1060 グラフィックス
■ハイパフォーマンスモデル
NVIDIA GeForce GTX 1070 with Max-Q Design グラフィックス
今回レビューするのは「ハイパフォーマンスモデル」です。
レビュー機のスペック構成については「スペックについて」の章をご覧ください。
スペック詳細は、日本HPの直販サイト「HP Directplus」でチェックできます。
日本HP直販「HP Directplus」公式サイト
⇒ 『OMEN by HP 15』 製品ページ
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外観について
『OMEN by HP 15』は、ゲーミングパソコンらしいデザイン。なんでも、ステルス戦闘機から着想を得たデザインとのことで、見た目にもストロングなカッコよさがあります。
天面を見てみます。
手で触れた感触はサラサラとして質感も良好です。メッシュのように見える部分はボコボコしていると思いきや意外にもフラットでサラサラとしています。
指紋や皮脂の跡が若干目立ちやすいのが難点ですが、柔らかいクロスなどでこまめにふき取ることで気持ちよく使うことができます。
排気口がさながらジェットエンジンの排気口のようで、後ろ側から見るとまさにステルス戦闘機を連想します。
底面部をみてみます。
底面部は「ユニボディ」といわれる一つのユニットで構成されています。パーツの継ぎ目を極力排除し剛性を重視した構造で、見た目もスッキリしています。
吸気口の内部には大型ファンが実装されているのが分かります。
実はこのファン、今回のモデルの特徴の一つでもあり、流体動圧軸受ベアリングによる摩擦係数の低減や 三段階駆動モーターによるファンの回転速度の制御など、優れたサーマルコントロールを実現しているそうです。
実際に負荷のかかるベンチマークを実行したときも、それなりに排気音が大きくなりますが、個人的には耳ざわりに感じるほどではありませんでした。効率の良いエアフローが駆動音の低減にも効果を発揮しているようです。
ゴム足は四隅に実装されています。ゴム足のデザインにも凝っていて、デザイン性と安定性を兼ね備えています。
矢印の指すところがゴム足
底面カバーを外せることも特徴の一つです。
一般的なプラスドライバーで青い○印の6本のネジを外し、赤い〇印の2本のネジを緩めることで底面カバーを外すことができ、内部のパーツへアクセス、メモリ増設などマシンのアップグレードが可能です。
ただし、ユーザー自身による作業もしくは他社製のコンポーネントを装着することに起因する故障については保証の対象外となるようです。メモリ増設などマシンをアップグレードする際には製品保証規定をチェックするようにしましょう。
次に、ヒンジをみてみます。
ヒンジのトルクは ほど良い感じで、天面の開け閉めもしやすくなっています。
前後左右の側面からみてみます。
前面側
背面側
左側面
右側面
次に、インターフェース等を見てみます。
左側面です。
①USB 3.1 Gen1
②ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート
③マイク入力ポート
④SDカードスロット
SDカードスロットはプッシュロック式です。microSDカードを挿入するときは押し込んでロックさせ、取り出すときはもう一度押し込むことでカードが飛び出す構造です。
右側の画像が SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
右側面です。
⑤USB 3.1 Gen1
⑥電源コネクタ
背面側です。
⑦排気口
⑧ネットワークポート (RJ45)
⑨USB3.1 Gen1 (電源オフUSBチャージ機能対応)
⑩HDMI 2.0 出力端子
⑪Mini DisplayPort
⑫USB Type-C 3.1 Gen2×1
(Thunderbolt 3、電源オフUSBチャージ機能対応)
⑬セキュリティロックケーブル用スロット
電源ボタンは、キーボードの左奥にあります。(LED内蔵です)
スピーカーは底面の前面側左右に実装、Bang & Olufsen デュアルスピーカーを搭載しています。
矢印の指すところがスピーカー
スピーカーのスリットにはレッドのデザイン
Webカメラとマイクです。
矢印の指すところがマイク
本体を閉じたときの高さのイメージです。
『OMEN by HP 15』の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CD の厚さは 10mm)
ゴム足を含めた高さは、実測値で 28.5mm(最薄部)~30mm(最厚部)。一般的なノートPCの場合なら厚めの印象ですが、ゲーミングノートとしては薄型です。
本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。
ちなみに、『OMEN by HP 15』はベゼルが薄くなったことにより、本体サイズは従来モデルにくらべコンパクトになっているのも特徴の一つで、幅が 7.4%、奥行きが 4.6% コンパクトになっています。
手前側が新モデル、奥側が従来モデル
次に、本体や電源アダプターなどの重さを計測します。
本体の重さは 2,481g。電源アダプターと電源コードの重さは、それぞれ 526g、118gです。
本体一式で 約3.1Kg。少し重さを感じますが持ち歩きも十分可能なので、自宅以外でも友達同士で本格的にゲームプレイを楽しむことができそうです。
なお、電源アダプターの最大出力は 約200W(19.5V, 10.3A)です。
ハイパワーな電源アダプターなので、その大きさもかなりデカイです。
スペックについて
レビューに使用した『OMEN by HP 15』(ハイパフォーマンスモデル)のスペックです。
OS | Windows 10 Pro (64bit) |
CPU | インテル Core i7-8750H プロセッサー |
メモリ | 16GB (16GB×1) DDR4-2666MHz |
ストレージ | 256GB SSD (PCIe NVMe M.2)+ 2TB ハードドライブ (SATA, 5400回転) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6インチワイド・フルHD非光沢・IPSディスプレイ (リフレッシュレート 144Hz / 解像度 1920×1080 / 表示色 最大1677万色 / 輝度 300nit) NVIDIA G-SYNC 対応 |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1070 with Max-Q Design グラフィックス |
ワイヤレス | IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0 |
Webカメラ | HP Wide Vision HD Webcam (約92万画素)、内蔵デュアルマイク |
本体サイズ(W×D×H) | 約 360×263×25.5(最薄部)-30(最厚部)mm |
質量 | 約 2.48 kg |
CPUやメモリなど、ハードウェアの詳細な情報をキャプチャーした結果は次のようになります。
CPU
キャッシュ
メインボード
メモリ
メモリスロット #2
グラフィックス
ハイレベルなスペック構成です。
CPU に搭載されている第8世代インテル Core i7-8750H プロセッサーは、ノートPC向けの CPU としてはこれまでにない「6コア12スレッド」での動作が可能な CPUです。
さらに最新のグラフィックボート NVIDIA GEFORCE GTX MAX-Q デザインの GeForce GTX 1070 や、16GBメモリ、SSD+HDD デュアルストレージなど、さまざまなゲームタイトルも快適なプレイが期待できます。
詳細は、後編の性能レビューをご覧ください。
また、ディスプレイのリフレッシュレート 144Hz は、素早い動きのゲームでも画面がチラつくことなく描画もなめらかです。
ちなみに、リフレッシュレートとは、1秒間あたりのディスプレイ画面のリフレッシュ(書き替え)回数で、144Hz の場合 1秒間に 144回もディスプレイ画面がリフレッシュされています。
一般的なディスプレイの場合、リフレッシュレートは 60Hz前後ですから、『OMEN by HP 15』のディスプレイに描画される映像のなめらかさが分かります。
ディスプレイ
『OMEN by HP 15』のディスプレイは ブライトビューのフルHD液晶です。
描画される映像は高精細で鮮やか、とてもキレイです。
ゲームなど素早い動きの映像もなめらかさもスゴイです。このなめらかな映像描画でゲームプレイをしたあとは、一般的なリフレッシュレートのディスプレイでは物足りなさを感じるくらいです。
ディスプレイの左右ベゼルにくわえ上部ベゼルも狭額縁です。とくに左右ベゼルの幅は鉛筆の太さの半分くらいの狭さです。
ディスプレイの映り込み具合を見てみます。
非光沢液晶なので映り込みはかなり低減されています。使う場所にもよりますが映り込みが気になることはないでしょう。
次に、視野角を確認してみます。
正面
右側 ディスプレイ面から45度の角度
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から45度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めから見る映像も鮮明でキレイです。
次が、ディスプレイを開くことができる最大角度。
次は、ディスプレイに表示される文字の大きさを確認してみます。
下の画像は、Microsoft Edge に『OMEN by HP 15』の製品ページを表示したものです。
Microsoft Edge の拡大設定でのデフォルト値は 100%、Windows 設定のディスプレイに表示するテキストスケーリングの推奨値は 100% です。
キーボード&タッチパッド
『OMEN by HP 15』のキーボードのレイアウトです。
パームレストにはヘアライン加工が施されています。手で触れた感触は天面と同じくサラサラとしていて質感や感触も良好です。
ただ、マットなブラック調のカラーは指紋や皮脂の跡も目立ちやすいため、気になるときは柔らかいクロスなどでこまめにふき取ると良いでしょう。
キートップの形状はフラットですが、[F][J]キーは指先の感触では若干へこんでいるようです。いずれのキーも指先のフィット感は良好です。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は、実測で およそ 19mm。
ゆったりとした感じで窮屈さはありません。
キーストロークは深めでシッカリとした打鍵感があります。
また、ゲームでよく使われる[W][A][S][D]キーの視認性がバツグンに良い感じです。
キーボードにはバックライトが搭載されています。これがカッコよく、ゲームプレイの楽しみがアップします。
キーボード・バックライトは[F4]キー押下により 点灯/消灯 を切り替えられます。
また、キーボード・バックライトのカラーは 3つのゾーンに区切られていますが、それぞれのゾーンのカラーはインストールされているソフト「OMEN Command Center」でお好みのカラーに変更できます。
次がタッチパッド。
タッチパッドはクリックボタンが独立したタイプで、タッチパッドの大きさは狭すぎることもなくちょうど良いサイズです。
スベリや反応も良く扱いやすさも良好です。
タイピング中に手のひらがタッチパッドに触れても反応しない(タップ操作と認識しない)点も好印象です。
タイピング中に思わぬところに入力してしまったことは多くのユーザーが経験していることだと思います。一見すると地味な機能ですが、ストレスなく快適にタイピングすることができます。
レビュー前編は以上です。
後編では、『OMEN by HP 15』の機能・性能についてレビューしています。
日本HP直販「HP Directplus」公式サイト ⇒ 『OMEN by HP 15』 製品ページ |