NEC LAVIE Direct PM (Pro Mobile) (2020夏モデル) レビュー:実用性にすぐれた13.3型モバイルノートPC

 

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貸出機材提供:NECパーソナルコンピュータ株式会社

真正面(壁紙)

LAVIE Direct PM (Pro Mobile) (2020年夏モデル) は、第10世代インテル Core プロセッサーを搭載した13.3型モバイルノートPCです。

記事執筆時点で一世代前の CPU を搭載していますが、システム全体の性能レベルは高く十分快適に使えるモデルです。

カーボン素材のボディは軽くて堅牢性(頑丈さ)にもすぐれ持ち歩きもあんしんです。また、LAVIEプライバシーガードはカフェやコワーキングスペースなど周囲の目が気になる場所で使っているときも のぞき見される心配を軽減してくれます。

まさにモバイルノートとしての実用性にすぐれたモデルといえます。

■LAVIE Direct PM (2020年夏モデル) の特徴

  • 第10世代インテル Core プロセッサーを搭載
  • カーボン素材のボディは堅牢性にすぐれ、超軽量&スリム&コンパクト
  • プライバシーガードを搭載可能なフルHD IPS 液晶ディスプレイ
  • プライバシーガードで画面のぞき見を防止できる
  • リフトアップヒンジを採用したフルサイズでタイピングしやすいキーボード
  • 顔認証機能を標準搭載
  • ヤマハ製 AudioEngine 機能搭載
  • 国内メーカー生産による品質の高さとサポートのあんしん感

レビューではメーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。

天面(壁紙)

レビューは 2021年4月5日時点の内容です。

 

スペック構成

LAVIE Direct PM (2020年夏モデル) のおもなスペックです。

OS ■Windows 10 Home 64ビット
■Windows 10 Pro 64ビット
CPU ■インテル Core i7-10510U プロセッサー
■インテル Core i5-10210U プロセッサー
メモリ ■16GB(LPDDR3 SDRAM/オンボード 16GB、デュアルチャネル対応)
■8GB(LPDDR3 SDRAM/オンボード 8GB、デュアルチャネル対応)
ストレージ ■約256GB SSD (PCIe)
■約512GB SSD (PCIe)
■約1TB SSD (PCIe)
■約512GB SSD (PCIe)+インテル Optane メモリ 約32GB
■約1TB SSD (PCIe)+インテル Optane メモリ 約32GB
ディスプレイ ■13.3型ワイド LED IPS液晶 [LAVIEプライバシーガード搭載](広視野角・高色純度・ノングレア)(Full HD)
■13.3型ワイド LED IPS液晶 (広視野角・高色純度・ノングレア)(Full HD)
グラフィックス インテル UHD グラフィックス(CPUに内蔵)
ワイヤレス Wi-Fi 6(2.4Gbps)対応(IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth Smart Ready(Ver.5)
カメラ、マイク HD解像度(720p)対応カメラ、有効画素数92万画素、Windows Hello対応 赤外線顔認証搭載/ステレオマイク内蔵
本体カラー ■メテオグレー
■クラシックボルドー
■フレアゴールド
■ネイビーブルー
本体サイズ(W×D×H) 307.2×216×16.7(*) mm
(*)プライバシーガード搭載時は 16.9 mm
本体質量 約965g(プライバシーガード搭載時)、約842g(プライバシーガード非搭載時)

詳細スペックや価格、割引クーポンなど最新情報は NEC直販サイト「NEC Direct」をご確認ください。

 

真正面

LAVIE Direct PM
(2020年 夏モデル)

税込 14万円台から
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Check

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外観チェック

シンプル&スリムなデザイン

LAVIE Direct PM のデザインはシンプルながらスリムでスタイリッシュです。

正面側 右側

背面側 右側

本体の素材は天面と底面部にカーボン素材を採用。堅牢性にもすぐれているので持ち歩きもあんしんです。

天面斜め(その1)

天面斜め(その2)
天面の NEC ロゴマークがアクセント

表面はサラサラとした感触で上質感があります。

レビュー機のカラーは「メテオグレー」。やや地味な印象もありますが、落ち着いた雰囲気があってカフェやコワーキングスペースなど場所を選ばずクールに使えるカラーです。

天面斜め(その3)

天面斜め(その4)
本体はスリム!

指紋や皮脂の跡はブラック系のカラーとしては意外に目立ちにくいほうですが、気になるときは柔らかいクロスなどでこまめに手入れすれば気持ちよく使えます。

 

底面部は剛性を重視した「ユニボディ」の構造です。見た目もスッキリしています。

底面側(斜め)
ゴム足は四隅に実装
(細長いゴム足でも安定感は良好)

排気口は背面側ヒンジのあいだに実装されています。

排気口

本体の左右にモノを置いても排熱で温められることはありません。

ヒンジは本体奥側を持ち上げるリフトアップヒンジです。

リフトアップヒンジ

キーボードに適度な傾斜ができてタイピングしやすくなり、底面からの吸気効率がアップするメリットもあります。

必要十分なインターフェース

LAVIE Direct PM のインターフェースをチェックします。

左側面のインターフェースなど各部名称です。

インターフェース(左側面)

①盗難防止用ロック

②USB 3.0 Type-C コネクタ(USB Power Delivery 3.0対応、DisplayPort出力機能付き)

③USB 3.1 Type-C コネクタ

④microSD メモリカードスロット

USB 3.0 Type-C コネクタは映像出力や PD充電器に対応しています。以下は当サイトの検証結果です。

■USB 3.0 Type-C コネクタ対応表

映像出力
PD充電器(45W) ×
PD充電器(65W)

なお、USB 3.0 Type-C で映像出力した場合、充電できるポートを占有してしまうため、USB Type-C ハブでポートを拡張するか、映像出力は HDMI ポートでの対応が現実的です。

microSD メモリカードスロットはプッシュロック式です。

microSDカードスロット
microSDカードをシッカリ挿し込んだ状態

右側面のインターフェースなど各部名称です。

インターフェース(右側面)

⑤ヘッドフォン/ヘッドフォンマイク端子

⑥USB 3.1 コネクタ(パワーオフUSB充電機能対応)

⑦HDMI出力端子

 

LAVIE Direct PM には、必要十分なインターフェースが実装されています。

 

電源ボタンはキーボード右奥、スピーカーは底面部 前面側の左右に実装されています。

電源ボタン
電源ボタン(LEDなし、右側面に電源ランプあり)

スピーカー
スピーカー(矢印の指す箇所)

顔認証でかんたんサインイン

LAVIE Direct PM は、顔認証機能を搭載しています。

顔認証でサインイン
顔認証でサインイン

顔認証を使えばパソコンの前にすわるだけでかんたんに Windows にサインインできます。(認証精度は良好です)

超軽量&スリム&コンパクトボディは持ち歩きもラク

本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。

本体の大きさイメージ
コンパクトな本体

本体を閉じたときの高さのイメージです。

本体の高さ
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)

本体の高さは実測で 18mm(前面側、背面側ともに同じ高さ)。 CDケース 2枚より薄くて、実際に手で持った印象もスリムです。

本体の高さ(イメージ)
スリムなボディ

本体や電源アダプターなどの重量を実測します。

本体の重さ
・本体:821g
・電源アダプター:185g
・電源コード:38g

本体は超軽量で持ち歩きもラクにできます。

本体の重量感(超軽量)
本体は超軽量!

電源アダプターの最大出力は 65W。大きさは手のひらサイズです。

電源アダプターの大きさ比較

電源アダプターの大きさ

 

ディスプレイのチェック

高精細でキレイに描画できるディスプレイ

レビュー機のディスプレイは LGディスプレイ製(旧:LG-Philips)のフルHD液晶パネルです。高精細で描画される映像もキレイです。

ディスプレイに描画された映像(気球)

表示される文字もクッキリとして見やすいです。

Microsoft Edge に表示される文字の大きさ

トーンカーブは、緑がわずかに強めに出ていますが RGB ともに 理想的な 45度の角度に近いかたちです

トーンカーブ
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)

 

色域の計測結果です。

色域
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)

sRGBカバー率 98.4%
Adobe RGBカバー率 75.2%

色調バランス・色域ともに優秀です。

 

狭額ベゼル

左右のベゼルは狭額縁です。その幅は鉛筆の太さよりもせまいです。

左右のベゼルは狭額縁

 

眼に優しい非光沢液晶

ディスプレイの映り込み具合をチェックします。

画面映り込み(その1)

画面映り込み(その2)

映り込みはかなり低減されており、眼への負担も軽減できます。

広い視野角

視野角をチェックします。

正面
正面

右側 ディスプレイ面から30度の角度
右側 ディスプレイ面から30度の角度

上側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度

水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからもハッキリとした映像を観ることができます。

プライバシーガードで のぞき見を防止できる

レビュー機は「LAVIEプライバシーガード」を搭載しています。

パソコンから離席したときに自動的に画面ロック(スマートロック機能)したり、サブディスプレイ接続時に使用者が見ていないディスプレイをぼかしたり(スマートディスプレイ)など、のぞき見からガードしてくれる便利な機能です。

また、使用者以外の視線を検知すると、画面をぼかしたり、のぞき込まれている側の画面上部にアラートを表示してくれます。(プライバシーアラート機能)

以下は、プライバシーアラート時の画面キャプチャです。画面表示がぼかされて、のぞき込まれている方向にアラートが表示されます。

プライバシーアラート
プライバシーアラート

カフェやコワーキングスペースなど、背後からののぞき見を心配することなく作業に集中できそうです。

ディスプレイはフラットまで開くことができる

ディスプレイは 180度フラットになるまで開くことができます。

ディスプレイを開くことのできる最大角度

打ち合わせなどでディスプレイをフラットな角度まで開けば画面共有に便利です。

 

キーボード&タッチパッドのチェック

フルサイズキーでタイピングしやすいキーボード

LAVIE Direct PM のキーボードレイアウトです。

キーボードレイアウト(クリックで拡大表示できます)

レイアウトはほぼ標準的ですが、左[Ctrl]キーと[Fn]キーの並びが一般的なキーボードのレイアウトとは逆の配列です。

レイアウトで気になるところ

好みがわかれるところですが、使いなれれば違和感は低減すると思います。

キートップの形状は中央部分が少しへこんでいます。サラサラとした感触で指先のフィット感は良好です。

キートップ

キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は実測で およそ19mm(仕様も 19mm)。

キーボードに両手を置いたときのイメージ

キーストロークはノートパソコンとして平均的な 1.5mm(仕様)。

キーストローク
タイプ音は「タクタク」という音
音の大きさは控えめ

キーの押し込みは若干硬めでキーを押し込んだ後の適度な反発もあってタイプ感は良好です。

キーボードバックライトは搭載されていない点は残念ですが、コンパクトなモバイルノートながらタイピングしやすいキーボードです。

質感の良いパームレスト

パームレストはサラサラとした感触で質感も良好です。

パームレスト

天面と同じく指紋や皮脂の跡は目立ちにくいほうですが、こちらも柔らかいクロスなどでこまめに手入れすれば気持ちよく使えます。

スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド

タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプです。

タッチパッドのサイズ感
タッチパッドのサイズ感(使いやすいサイズ感)

サラサラとした感触で手触り感も良好、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。

 

ベンチマークによる性能評価

ベンチマークでは、LAVIE Direct PM (2020年夏モデル) の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。

レビュー機の基本スペック

OS Windows 10 Home 64ビット
CPU インテル Core i7-10510U プロセッサー
メモリ 8GB (LPDDR3 SDRAM)
ストレージ 約256GB SSD (PCIe)
グラフィックス インテル UHD グラフィックス

評価に使用したベンチマークは以下のとおりです。

評価項目 使用するベンチマーク
CPU性能 CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価]
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
グラフィック性能 3DMark FireStrike
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ストレージ性能 CrystalDiskMark
総合的なパフォーマンス PCMark 10
バッテリー BatteryInfoView(バッテリー残量測定用)

 

CPU性能

CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。

評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。

・インテル Core i7-1165G7 プロセッサー

・インテル Core i5-1135G7 プロセッサー

・インテル Core i3-1115G4 プロセッサー

・インテル Core i7-10510U プロセッサー

・インテル Core i5-10210U プロセッサー

・AMD Ryzen 7 4700U プロセッサー

・AMD Ryzen 5 4500U プロセッサー

※当サイトで計測したスコアの平均値

LAVIE Direct PM の新モデル「2021年春モデル」では第11世代インテル Core プロセッサーを搭載しています。第10世代 Core プロセッサーとのパフォーマンスの違いもあわせてご確認ください。

■CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価]

CPU
Ryzen 7 4700U
2808 pts
Ryzen 5 4500U
2042 pts
Core i7-1165G7
1960 pts
Core i5-1135G7
1795 pts
Core i7-10510U
1500 pts
Core i5-10210U
1362 pts
Core i7-10510U(レビュー機)
1333 pts
Core i3-1115G4
1224 pts

■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]

CPU Mark
Ryzen 7 4700U
15172
Core i7-1165G7
11610
Ryzen 5 4500U
11071
Core i5-1135G7
10673
Core i7-10510U
8122
Core i5-10210U
7455
Core i7-10510U(レビュー機)
7390
Core i3-1115G4
6702

レビュー機の CPU パフォーマンスは少しひかえめです。

スリムな筐体がエアフローに影響している可能性が考えられますが、負荷の高い処理を比較的長い時間実行した場合、パフォーマンスがひかえめになるようです。

モバイルノートで高負荷な処理を長時間実行させるケースは少ないため、実際の使用では影響はないと思います。

 

グラフィック性能

グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。

評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。

・インテル Iris Xe グラフィックス
(Core i7-1165G7搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス
(Core i5-1135G7搭載機)

・インテル UHD グラフィックス
(Core i7-10510U搭載機)

・インテル UHD グラフィックス
(Core i5-10210U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス
(Ryzen 7 4700U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス
(Ryzen 5 4500U搭載機)

※当サイトで計測したスコアの平均値

3DMark FireStrike

3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。

Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。

3DMark Fire Strike
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7)
3882
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7)
3460
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U)
2917
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U)
2294
インテル UHD(レビュー機)
1214
インテル UHD(Core i7-10510U)
1177
インテル UHD(Core i5-10210U)
1065

ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]

ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。

ドラゴンクエストX
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7)
10506
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7)
8958
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U)
8355
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U)
7002
インテル UHD(Core i7-10510U)
5161
インテル UHD(レビュー機)
5122
インテル UHD(Core i5-10210U)
4337

※最高品質/解像度 1920×1080 で実施

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。

漆黒のヴィランズ
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7)
4018
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7)
3592
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U)
3454
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U)
2775
インテル UHD(レビュー機)
1795
インテル UHD(Core i7-10510U)
1695
インテル UHD(Core i5-10210U)
1421

※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施

ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。

ファイナルファンタジーXV
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7)
3294
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U)
3079
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7)
2827
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U)
2440
インテル UHD(レビュー機)
1319
インテル UHD(Core i7-10510U)
1267
インテル UHD(Core i5-10210U)
1158

※軽量品質/解像度 1280×720 で実施

 

レビュー機のグラフィックス・パフォーマンスは平均値相当で、その性能をシッカリと発揮しています。モバイルノートとして一般的な使い方(ネット・メール・オフィスソフト・動画鑑賞など)なら、満足できるパフォーマンスが期待できます。

また、第11世代インテル Core プロセッサー内蔵のインテル Iris Xe グラフィックスは性能レベルがとても高く、モバイルノートで写真編集など高度なグラフィックス処理の使用頻度が高いなら新モデルの LAVIE Direct PM を検討してみても良いと思います。

 

ストレージ性能

レビュー機のストレージは NVMe対応の SSD(容量 256GB) が搭載されています。

データ転送速度
データ転送速度(CrystalDiskMark で計測)

データアクセスも超高速にできて、Windows やアプリの起動も早いです。

参考までに SSD は大容量になるほどデータ転送速度が速くなる傾向があります。目安として 512GB以上で速度の違いが顕著になってきます。

 

総合的なパフォーマンス

PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。

評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。

・dynabook GZ83/P(2020春モデル)

・Core i7-1165G7搭載機(平均)

・Core i5-1135G7搭載機(平均)

・Core i5-10210U搭載機(平均)

※平均は当サイトで計測したスコアの平均値

スペック LAVIE Direct PM
(レビュー機)
dynabook GZ83/P
(2020春モデル)
Core i5-10210U
搭載機
Core i7-1165G7
搭載機
Core i5-1135G7
搭載機
CPU インテル Core i7-10510U インテル Core i7-10710U インテル Core i5-10210U インテル Core i7-1165G7 インテル Core i5-1135G7
メモリ 8GBメモリ 16GBメモリ 8GB/16GBメモリ 8GB/16GBメモリ 8GBメモリ
ストレージ 256GB SSD (NVMe) 512GB SSD (NVMe) 256GB/512GB SSD (NVMe) 256GB/512GB/1TB SSD (NVMe) 256GB/512GB SSD (NVMe)
グラフィックス インテル UHD インテル UHD インテル UHD インテル Iris Xe インテル Iris Xe

 

ベンチマーク結果は以下のとおり。

Total Score
レビュー機
2734
dynabook GZ83/P
2768
Core i5-10210U搭載機
2663
Core i7-1165G7搭載機
4192
Core i5-1135G7搭載機
4009
 Essentials
レビュー機
6920
dynabook GZ83/P
8191
Core i5-10210U搭載機
7951
Core i7-1165G7搭載機
9171
Core i5-1135G7搭載機
9004
基準値
4100
 Productivity
レビュー機
6988
dynabook GZ83/P
6384
Core i5-10210U搭載機
6345
Core i7-1165G7搭載機
6351
Core i5-1135G7搭載機
6228
基準値
4500
 Digital Contents Creation
レビュー機
3072
dynabook GZ83/P
3028
Core i5-10210U搭載機
3047
Core i7-1165G7搭載機
4599
Core i5-1135G7搭載機
4286
基準値
3450
 Gaming
レビュー機
1018
dynabook GZ83/P
1002
Core i5-10210U搭載機
887
Core i7-1165G7搭載機
3164
Core i5-1135G7搭載機
2950

※テスト項目説明

・Total Score(総合的な評価)

・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)

・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)

・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)

・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)

※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア

 

レビュー機の LAVIE Direct PM は、ライバル機のひとつ dynabook GZ83/P(2020春モデル)と同等のパフォーマンスで、ふだん使いからビジネスシーンでも十分快適に使える性能レベルです。

また、写真・動画編集などクリエイティブな作業も意外に快適にできそうです。

 

バッテリー

バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。

■駆動時間の測定条件

・無線LANでインターネットに接続

・YouTubeを全画面で連続再生

・画面の明るさ:最大レベル

・音量:最大レベル

■充電時間の測定条件

・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態

・電源アダプターを接続し Windows を起動

・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態

※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。

バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。

バッテリー駆動時間 5時間 42分
バッテリー充電時間
(50%までの充電時間)
28分
バッテリー充電時間
(80%までの充電時間)
53分
バッテリー充電時間
(100%までの充電時間)
2時間 6分

バッテリーを多く消費する条件とはいえ 6時間に満たないバッテリー駆動時間は少し物足りなさを感じますが、使うシーンに合わせて画面の明るさや音量を適正レベルに調整すればバッテリー駆動時間を伸ばすことができます。

また、バッテリーは急速充電に対応しています。

バッテリーの残量がわずかなときでも30分程度で 50%充電できることは、持ち歩きの多いモバイルノートには大きなメリットになるはずです。

なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので参考値としてください。

 

クリエイティブ性能の評価

クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。

評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。

・dynabook GZ83/P(2020春モデル)

・Core i7-1165G7搭載機(平均)

・Core i5-1135G7搭載機(平均)

・Core i5-10210U搭載機(平均)

※平均は当サイトで計測した処理時間の平均値

RAWデータ現像

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic

■条件等

・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し

・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)

・プリセット等 編集は適用しない

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

PhotoDirector
レビュー機
53秒8
dynabook GZ83/P
1分6秒1
Core i7-1165G7搭載機
50秒1
Core i5-1135G7搭載機
57秒2
Core i5-10210U搭載機
1分10秒2
Photoshop Lightroom
レビュー機
41秒3
dynabook GZ83/P
32秒9
Core i7-1165G7搭載機
27秒3
Core i5-1135G7搭載機
34秒3
Core i5-10210U搭載機
1分2秒9
Lightroom Classic
レビュー機
47秒2
dynabook GZ83/P
44秒1
Core i7-1165G7搭載機
33秒9
Core i5-1135G7搭載機
36秒1
Core i5-10210U搭載機
1分8秒0

 

動画エンコード

動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector

■条件等

・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)

・動画再生時間 10分間

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

PowerDirector
レビュー機
3分40秒2
dynabook GZ83/P
3分46秒1
Core i7-1165G7搭載機
3分7秒5
Core i5-1135G7搭載機
3分28秒4
Core i5-10210U搭載機
3分58秒5

 

実際のソフトウェアを使った評価では、搭載している性能をシッカリと引き出しており結果も優秀です。

レンダリング(編集内容の画面への反映)についても なめらかな描画で処理もスムーズです。

写真・動画編集などクリエイティブな作業では、趣味としてあるいは補助的になら十分快適に使えます。

 

駆動音・表面温度のチェック

駆動音のチェック

平常時は静かです。

高負荷時は「ヒューッ」という排熱のときのファン音が少し大きくなりますが、耳ざわりに感じるほどではなく、負荷が低減し本体内部の熱が下がると音は静かになります。

以下は、ベンチマーク(CINEBENCH R20 でマルチ Core を計測)実行中と動画エンコード中の最大音量(デシベル)の計測結果です。

騒音測定イメージ
使用測定器:Meterk SLM01

■測定結果

最大音量
下段は測定中の音量推移
アイドル時 35.8 db
 
CINEBENCH R20 44.3 db
(43~44 dbで推移)
動画エンコード 44.8 db
(43~44 dbで推移)

※防音室での測定ではありませんが、周囲の音ができるだけ入らないようにして測定しています。

■騒音の目安

騒音の大きさ 騒音の具体例
60 デシベル 走行中の自動車内
普通の会話
デパート店内
50 デシベル 家庭用エアコンの室外機
静かな事務所の中
40 デシベル 閑静な住宅地の昼
図書館内
30 デシベル 深夜の郊外
鉛筆での執筆音
20 デシベル 木の葉の触れ合う音
雪の降る音

参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」

 

表面温度のチェック

高負荷な状態になるとキーボード奥の中央寄りが温かくなりますが、パームレストは本体内部の熱の影響をほとんど受けないので不快な感じはありません。

以下は平常時と動画エンコード時の表面温度の測定結果です。

キーボードの表面温度【単位:℃、測定時の室温:25℃】

キーボードの表面温度
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)

底面部の表面温度【単位:℃、測定時の室温:25℃】

底面部の表面温度
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)

 

サウンド チェック

LAVIE Direct PM はヤマハ製 AudioEngine 機能を搭載、コンテンツに合わせたプリセットも用意されています。

サウンドユーティリティソフト

以下は、実際にサウンドを試聴した印象です。

■スピーカー
低音域は若干弱さを感じるが広い音域を再現しており高音質。カジュアルに高音質サウンドを楽しめる。

■ヘッドホン
低音域から高音域まで増幅&クリアになって高音質なサウンドを楽しめる。

 

Windows の起動・再起動・シャットダウン 時間計測

Windows の起動、再起動、シャットダウン時間の計測結果です。
(それぞれ 5回ずつ計測し平均値を算出)

起動 再起動 シャットダウン
1回目 9.0秒 27.9秒 5.5秒
2回目 8.9秒 27.0秒 6.0秒
3回目 8.7秒 26.9秒 5.9秒
4回目 8.8秒 27.9秒 5.7秒
5回目 8.8秒 27.8秒 5.7秒
平均 8.8秒 27.5秒 5.8秒

体感的にも早いです。処理待ちのストレスを感じることはないと思います。

なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや使い方などにより起動時間は変動するので参考値としてください。

 

同梱品

LAVIE Direct PM (2020年夏モデル) の本体ほか付属品一式です。

同梱品一式 width=
同梱品リスト
・LAVIE Direct PM 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類

 

まとめ

以上、LAVIE Direct PM (2020年夏モデル) のレビュー記事をお届けしました。

LAVIE Direct PM (2020年夏モデル) に搭載されている CPU は一世代前とはいえ、モバイルノートとして十分快適に使える性能レベルです。

ベンチマークの評価では CPU パフォーマンスがややひかえめなところもありましたが、総合的なパフォーマンス評価やクリエイティブな性能評価ではシッカリと処理性能を発揮できているところは好印象です。

カーボン素材のボディは軽くて持ち歩きしやすく、LAVIEプライバシーガードやタイピングしやすいキーボードなど、モバイルノートとしての実用性にすぐれたモデルといえます。

評価のポイントをまとめると・・・

高評価のポイント

  • 第10世代インテル Core プロセッサーでもシステム全体の処理性能は高く快適なフォーマンスで使える
  • 色調バランス・色域ともに優秀な液晶ディスプレイ
  • プライバシーガード機能はカフェやコワーキングスペースでものぞき見される心配を軽減してくれる
  • タイピングしやすいキーボード
  • 超軽量&スリム&コンパクトな本体は持ち歩きがラクにできる
  • モバイルノートとしての実用性にすぐれている

チョット残念なところ

  • キーボードバックライトを搭載していない
  • バッテリー駆動時間に物足りなさを感じるかも

ラインナップしているモデルや価格、割引クーポンなど最新情報は NEC直販サイト「NEC Direct」をご確認ください。

なお、記事執筆時点で NEC直販サイトの通常販売ページからの購入は納期が3か月先、スペックの組み合わせによっては品切れ中のカスタマイズもあります。お急ぎ場合は NEC直販サイトのアウトレット販売ページをチェックしてみても良いかもしれません。タイミングにもよりますが 納品まで4~7日程度の短納期にくわえ意外にお買い得価格で購入することができます。

 

真正面

LAVIE Direct PM
(2020年夏モデル)

税込 14万円台から
※メルマガ会員限定クーポン価格

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