NEC LAVIE Direct DT (2020年秋冬モデル) レビュー:高性能&スタイリッシュデザイン!省スペース・デスクトップPC

 

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貸出機材提供:NECパーソナルコンピュータ株式会社

縦置き

NEC直販サイト NEC Direct で販売中の LAVIE Direct DT(2020年秋冬モデル)は、第10世代インテル Core プロセッサーを搭載した高性能でスタイリッシュなデスクトップPC です。

軽快な動作でパフォーマンスも快適、ベンチマークによる性能評価も優秀です。

省スペースタイプのスリムな筐体にくわえインテリアにもマッチするスタイリッシュなデザインはリビングや書斎にスマートに置くことができます。

家族の共用マシンとして、あるいはテレワーク用のPC としても快適に使えるモデルです。

■LAVIE Direct DT(2020年秋冬モデル) の特徴

  • 第10世代インテル Core プロセッサーを搭載(廉価モデルは Celeron プロセッサ G5905 搭載)
  • ホームユースに適したスリムでスタイリッシュなデザイン
  • 幅89mm/奥行き336mm/高さ298mm の筐体サイズは省スペースに設置できる
  • 縦置き/横置きに対応しているので設置場所を柔軟に選べる
  • 標準構成で 3画面出力に対応している(カスタマイズで最大4画面出力が可能)
  • ツールレスで本体内部へアクセスできる
  • PS/2 キーボードと USBマウスが同梱
  • 国内生産の高い品質と信頼性

レビューではメーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザインや本体内部をチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。

本体&モニター 正面側(斜め)
モニターサイズは 23.8インチ

レビューは 2021年1月21日時点の内容です。

 

スペック構成

LAVIE Direct DT(2020年秋冬モデル)のおもなスペックです。

Core 搭載モデル Celeron 搭載モデル
OS ■Windows 10 Home 64ビット
■Windows 10 Pro 64ビット
CPU ■第10世代インテル Core i9-10900 プロセッサー
■第10世代インテル Core i7-10700 プロセッサー
■第10世代インテル Core i5-10500 プロセッサー
■第10世代インテル Core i3-10100 プロセッサー
インテル Celeron プロセッサー G5905
メモリ ■4GB(4GB×1)
■8GB(4GB×2)
■16GB(8GB×2)
■32GB(8GB×4)
※Core i9/i7 搭載時
 DDR4 SDRAM/DIMM、PC4-23400対応
※Core i5/i3, Celeron 搭載時
 DDR4 SDRAM/DIMM、PC4-21300対応
ストレージ ■HDD 約500GB(Serial ATA、高速7200回転/分)
■HDD 約1TB(Serial ATA、高速7200回転/分)
■HDD 約2TB(Serial ATA、高速7200回転/分)
■SSD 約256GB(PCIe)+HDD 約1TB(Serial ATA、高速7200回転/分)
■SSD 約512GB(PCIe)+HDD 約1TB(Serial ATA、高速7200回転/分)
※その他バリエーション豊富
光学ドライブ ■DVDスーパーマルチ ドライブ
■ブルーレイディスクドライブ
グラフィックス ■インテル UHD グラフィックス 630 (CPUに内蔵)
■AMD Radeon 520
■インテル UHD グラフィックス 610 (CPUに内蔵)
■AMD Radeon 520
LAN 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T対応
ワイヤレス ■なし
■Wi-Fi 5(1.73Gbps)対応(IEEE802.11ac/a/b/g/n)、Bluetooth Smart Ready(Ver.5)
本体サイズ 89(W)×298(D)×336(H)mm
重量 約4.7kg

LAVIE Direct DT は、CPU、メモリ、ストレージなど、使いかたや予算に合わせて柔軟なカスタマイズが可能です。

カスタマイズできるスペック構成や価格、割引クーポンなどの最新情報はNEC直販サイト「NEC Direct」をご確認ください。

 

正面ななめ

NEC LAVIE Direct DT
税込9万円台から
※クーポン適用価格

Check

NEC Direct では通常クーポンのほか割引率が優位なメルマガ会員限定クーポンも利用できます。
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LAVIE Direct DT (2020年秋冬モデル) は価格.com(価格コム)限定モデルもラインナップしています。カスタマイズはできませんが通常モデルにくらべお買い得な価格設定です。

 

外観チェック

スリムでスタイリッシュなデザイン

LAVIE Direct DT はホワイトのカラーをベースとしたスリムでスタイリッシュなデザインです。

正面側

ホワイトのカラーは清潔感がありホームユースでは好感の持てるカラーです。

横置きのほか縦置きも可能なので設置場所を選びません。省スペースに置くことができます。

縦置き

縦置き用スタンド
縦置きは付属のスタンドで安定感アップ

前後からの外観です。

正面側と背面側

横置き時の左右側面です。

左右側面

縦置き時の左右側面(横置き時の天面と底面)です。

本体天面側と底面(縦置き時)
縦置き時の左側面(横置き時の天面)

本体天面側と底面(縦置き時)
縦置き時の右側面(横置き時の底面)

ゴム足は縦置き用、横置き用のいずれにも実装されており安定性は良好です。

スリムでコンパクトなサイズ感

本体の大きさのイメージです。

本体の大きさイメージ
ティシューボックスと大きさ比較

スリムで奥行きが浅いので、省スペースのデスクやテーブルの下にもスマートに設置できそうです。

 

インターフェースのチェック

アクセスしやすい豊富なインターフェース

前面側インターフェースをチェックします。

インターフェース(前面側)

■前面側
①電源スイッチ
②マイク入力端子
③ヘッドフォン/ヘッドフォンマイク端子
④UDB 3.0 Type-C コネクタ
⑤USB 3.0 コネクタ×2
⑥USB 3.1 コネクタ×2
⑦光学ドライブ

DVDドライブへメディアをセットしたときのイメージです。

光学ドライブ

 

背面側インターフェースをチェックします。

インターフェース(背面側)

■背面側
⑧オーディオ出力端子
⑨HDMI 出力端子
⑩DisplayPort コネクタ×2
⑪PS/2 マウスコネクタ
⑫PS/2キーボードコネクタ
⑬シリアルポート
⑭USB 2.0 コネクタ×4
⑮LANコネクタ
⑯ワイヤレスLANアンテナ端子

LAVIE Direct DT は標準構成で 3画面出力に対応しています。(HDMI 1ポート、DisplayPort 2ポートでマルチディスプレイ環境を構築できる)

マルチディスプレイ(3画面対応)

ワイヤレスLANにカスタマイズするとアンテナも付属します。

Wi-Fi 使用環境により通信状態が良くないときはアンテナを付けるとよいでしょう。(通常はアンテナを付けなくても大丈夫だと思います)

ワイヤレスLANアンテナ
設置状態にあわせてアンテナの向きを変えられる

 

SDカードスロットが実装されていない点は残念ですが、それ以外のインターフェースは必要十分で、前面/背面側ともにアクセスしやすいです。

Check

SDカードを使うときは USBカードリーダーで対応できます。

 

本体内部のチェック

LAVIE Direct DT の本体内部をチェックします。

本体内部へのアクセスはかんたん

本体を横置きにし、カバーを固定している 2本のネジを外してから背面側にスライドさせれば簡単に開けることができます。

サイドカバー固定しているネジ
矢印の指すところがカバーを固定しているネジ

カバーを背面側にスライド
カバーを背面側にスライド

カバーを上に持ち上げて取りはずす
カバーを上に持ち上げて取りはずす

カバーを固定しているネジは基本的にツールレスでゆるめられます。ネジが固いときはドライバーを使うとよいでしょう。

つぎにフロントパネルをはずします。(フロント側を手前にしたほうが作業しやすい)

フロントパネルをはずす(その1)
フロントパネルを固定しているツメ(矢印)をはずす

フロントパネルをはずす(その2)
フロントパネルを上側から開くようにはずす

本体内部の全体イメージです。

本体内部の全体イメージ
マザーボードは Lenovo製

 

各パーツの実装エリアをチェックします。

本体奥側に CPU、PCI 拡張スロット、電源ユニットが実装されています。

本体奥側のパーツ

 

CPU の上に実装されているファンは、本体内部の熱を CPU の熱と一緒に排出する構造です。

CPU

PCI 拡張スロットです。

PCI 拡張スロット
PCI 拡張スロット(写真左が背面側)

■PCI 拡張スロットの内訳
①PCI Express x16スロット
②PCI Express x1スロット×2
③PCIスロット

PCI 拡張スロットのスペースは実測で約15cm あります。

拡張カード実装エリアのスペース
拡張カード実装エリアのスペース

対応する拡張カードはロープロファイルのみです。増設するカードによっては他のパーツやケーブル類と干渉する可能性があります。

マニュアルでは、増設できる拡張カードは 奥行き 14.5cm など高さや厚みの制限も記載されています。詳細はマニュアルを参照してください。

なお、増設できる拡張カードの制限は意外と厳しく、とくにグラフィックスカードを後付けで増設するときは対応するカードが限られる点はチェックしておいたほうがよいでしょう。

 

電源ユニットは容量 260W(80PLUS BRONZE)です。

電源ユニット
電源ユニット

 

本体前面側には、光学ドライブ/HDD を装着するドライブベイが実装されています。

本体前面側のパーツ

メモリや SSD はドライブベイの下に実装されているので、ドライブベイを取りはずす必要があります。

ドライブベイはフロント側のロックレバーを押し上げるように開きます。

ドライブベイを開く(その1)
ロックレバーを押し上げるようにドライブベイを開く

ドライブベイを開く(その2)
ドライブベイを開けばメモリや SSD にアクセスできる

開いたドライブベイは両端のピンが筐体にはさまっています。ドライブベイを取りはずすときは、両端のピンを筐体の溝から斜め上(上記の写真では手前側)に引き抜くようにします。

メモリの実装エリアです。

メモリ
メモリ(スロット数は4つ)

SSD とワイヤレスLAN の実装エリアです。

SSD と LANカード
SSD と ワイヤレスLANカード

 

本体内部へのアクセスはかんたんにできます。

スリムでコンパクトな筐体としては十分な拡張性といえるでしょう。

 

キーボード&マウスのチェック

キーボード&マウス

同梱されているキーボードとマウスをチェックします。

キーボードは少し硬めのタイプ感

キーボードレイアウトです。

キーボード・レイアウト(クリックで拡大表示できます)

キーボードはフルサイズでキーストロークは深め、少し硬めのタイプ感です。

キーピッチのイメージ

レイアウトはほぼ標準的ですが、左[Ctrl]キーと[Fn]キーの並びが一般的なキーボードとは逆の配列です。さらにカーソルキーの配置についても、はじめのうちは戸惑うかもしれません。

使いなれてくれば違和感は低減すると思います。

また、キーボードには本体の電源をオンしたり音量調整など本体を制御できる便利な機能が搭載されています。

キーボードの便利な機能

手のひらにフィットするマウス

マウスはスクロールホイールが付いたタイプです。その大きさは手のひらフィットするサイズです。(重量感は軽めです)

マウス

いたってフツウのマウスですが、横チルト機能が付いています。横スクロールするときに便利です。

マウスのサイズ感
マウスのサイズ感

 

ベンチマークによる性能評価

ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか総合的なパフォーマンスを測定します。

■レビュー機の基本スペック

CPU インテル Core i7-10700
メモリ 8GB(4GB×2) DDR4 SDRAM/DIMM PC4-21300対応
ストレージ 256GB SSD (PCIe)+ 1TB HDD (7200回転)
グラフィックス インテル UHD グラフィックス 630

■使用したベンチマーク

比較項目 使用するベンチマーク
CPU性能 CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価]
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
グラフィック性能 3DMark FireStrike
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ストレージ性能 CrystalDiskMark
総合的なパフォーマンス PCMark 10

 

CPU性能

CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで比較・評価します。

評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。

デスクトップPC 向けプロセッサー
・インテル Core i9-10900 プロセッサー
・インテル Core i5-10500T プロセッサー
 (LAVIE Direct DT Slim 搭載 CPU)
・インテル Core i7-9700 プロセッサー
・インテル Core i5-9400 プロセッサー
ノートPC 向けプロセッサー
・インテル Core i7-10510U プロセッサー
・インテル Core i5-10210U プロセッサー
※当サイトで計測したスコアの平均値
※Core i5-10500T は以前レビューした LAVIE Direct DT Slim 搭載 CPU

 

■CINEBENCH R20

CPU
Core i9-10900
4732 pts
Core i7-10700(レビュー機)
3963 pts
Core i7-9700
3173 pts
Core i5-10500T
2767 pts
Core i5-9400
2310 pts
Core i7-10510U
1524 pts
Core i5-10210U
1372 pts

 

■CPU Mark(PassMark PerformanceTest)

CPU Mark
Core i9-10900
21258
Core i7-10700(レビュー機)
16455
Core i7-9700
16347
Core i5-9400
11445
Core i5-10500T
10645
Core i7-10510U
9949
Core i5-10210U
7923

 

レビュー機に搭載されている Core i7-10700 は性能レベルが高くパワフルです。

CPU Mark の結果を見る限り第9世代 Core i7 と同等ですが、性能レベルとしては第10世代 Core i7 のほうが上位クラスで体感的にも より快適なパフォーマンスが期待できます。

LAVIE Direct DT でも搭載できる Core i9-10900 はさらに上をいく CPU で、カスタマイズ価格の約3万円とのバランスを考慮すると価格に見合うだけの圧倒的なパフォーマンスを体感できます。

ただ、ホームユースなら Core i7-10700 もかなり快適に使えるはずです。

 

グラフィック性能

グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。

評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューしたインテル UHD グラフィックス 630 搭載機種のスコアと比較します。

・インテル UHD グラフィックス 630
 (LAVIE Direct DT Slim:8GB/16GBメモリ)
・インテル UHD グラフィックス630
 (第9世代Core i7/8GBメモリ)
・インテル UHD グラフィックス630
 (第9世代Core i5/8GBメモリ)
※LAVIE Direct DT Slim は 8GBメモリと 16GBメモリのそれぞれで計測
※第9世代 Core 搭載機種はスコアの平均値

3DMark FireStrike

3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。

Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。

3DMark Fire Strike
インテル UHD 630(DT Slim:16GBメモリ)
1286
インテル UHD 630(レビュー機)
1251
インテル UHD 630(第9世代Core i7/8GBメモリ)
1123
インテル UHD 630(DT Slim:8GBメモリ)
1094
インテル UHD 630(第9世代Core i5/8GBメモリ)
983

ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]

ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。

ドラゴンクエストX
インテル UHD 630(DT Slim:16GBメモリ)
6584
インテル UHD 630(レビュー機:8GBメモリ)
6136
インテル UHD 630(DT Slim:8GBメモリ)
4972
インテル UHD 630(第9世代Core i7/8GBメモリ)
4763
インテル UHD 630(第9世代Core i5/8GBメモリ)
3715

※最高品質/解像度 1920×1080 で実施

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。

漆黒のヴィランズ
インテル UHD 630(DT Slim:16GBメモリ)
1485
インテル UHD 630(レビュー機)
1251
インテル UHD 630(DT Slim:8GBメモリ)
1074
インテル UHD 630(第9世代Core i7/8GBメモリ)
1054
インテル UHD 630(第9世代Core i5/8GBメモリ)
968

※高品質(デスクトップPC)/解像度 1920×1080 で実施

ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。

ファイナルファンタジーXV
インテル UHD 630(DT Slim:16GBメモリ)
1373
インテル UHD 630(レビュー機)
1291
インテル UHD 630(第9世代Core i7/8GBメモリ)
1252
インテル UHD 630(DT Slim:8GBメモリ)
1155
インテル UHD 630(第9世代Core i5/8GBメモリ)
1153

※軽量品質/解像度 1280×720 で実施

 

インテル UHD グラフィックス 630 は、デスクトップPC 向けの第9世代/第10世代インテル Core プロセッサーの内蔵グラフィックスです。

そのパフォーマンスはパソコンに搭載されているメモリ構成や容量に関係します。

レビュー機の構成でも結果は意外と優秀ですが、LAVIE Direct DT の場合、メモリスロットが4つ実装されているので、メモリカード 2枚または4枚挿しのデュアルチャネル構成のまま 16GB以上搭載しておけば、さらに快適なパフォーマンスが期待できます。

ちなみに、カスタマイズで AMD Radeon 520 グラフィックスを増設することができますが、エントリー向けのグラフィックスなので劇的なパフォーマンスアップは期待しないほうがよいと思います。写真・動画編集でそれなりのパフォーマンスアップが見込まれる程度ではないでしょうか。

 

ストレージ性能

レビュー機のストレージは SSD(NVMe対応) + HDD(7200rpm) のデュアルドライブ構成です。

ストレージ性能については、CrystalDiskMark を使用して計測したデータ転送速度で評価します。

データ転送速度(SSD)
SSD ドライブのデータ転送速度

データ転送速度(HDD)
HDD ドライブのデータ転送速度

SSD は NVMe 対応なのでデータアクセスも超高速です。Windows やアプリの起動も早いです。

参考までに SSD は大容量になるほどデータ転送速度が速くなる傾向があります。目安として 512GB以上で速度の違いが顕著になってきます。

HDD は 回転数 7200rpm として平均的なスコアです。SSD にくらべデータ転送速度は遅いですが、データ保存ドライブとして使えばストレージ全体の快適度が下がることはないはずです。

 

総合的なパフォーマンス

PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。

評価にあたっては、性能レベルの違いを把握するため下記機種のスコアと比較します。

LAVIE Direct DT Slim
Core i7-9700 搭載機の平均
Core i5-9400 搭載機の平均

基本スペックは以下のとおり。

スペック LAVIE Direct DT
(レビュー機)
LAVIE Direct DT
Slim
Core i7-9700 搭載機
(対象機の平均値)
Core i5-9400 搭載機
(対象機の平均値)
CPU Core i7-10700 Core i5-10500T Core i7-9700 Core i5-9400
メモリ 8GBメモリ 8GB/16GBメモリ 8GBメモリ
グラフィックス インテル UHD 630

LAVIE Direct DT Slim については、メモリ容量 8GB と 16GB 2パターンのスコアで比較します。

ベンチマークの結果は以下のとおりです。

 

■ベンチマーク結果

Total Score
レビュー機
3083
DT Slim (8GBメモリ)
2572
DT Slim (16GBメモリ)
2817
Core i7-9700 搭載機
2963
Core i5-9400 搭載機
2578
 Essentials
レビュー機
7707
DT Slim (8GBメモリ)
6708
DT Slim (16GBメモリ)
7705
Core i7-9700 搭載機
8654
Core i5-9400 搭載機
8214
基準値
4100
 Productivity
レビュー機
7254
DT Slim (8GBメモリ)
6196
DT Slim (16GBメモリ)
6386
Core i7-9700 搭載機
6974
Core i5-9400 搭載機
5759
基準値
4500
 Digital Contents Creation
レビュー機
4179
DT Slim (8GBメモリ)
3122
DT Slim (16GBメモリ)
3221
Core i7-9700 搭載機
3702
Core i5-9400 搭載機
3119
基準値
3450
 Gaming
レビュー機
1046
DT Slim (8GBメモリ)
912
DT Slim (16GBメモリ)
1074
Core i7-9700 搭載機
934
Core i5-9400 搭載機
814

※テスト項目説明
 Total Score(総合的な評価)
 Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
 Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
 Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
 Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア

 

実際の使用を想定したベンチマークの結果は優秀で、十分満足できるパフォーマンスが期待できます。

LAVIE Direct DT Slim ではメモリを増設してベンチマークを実施しましたが、LAVIE Direct DT の場合でもメモリを増設することで、相応のパフォーマンスアップが見込まれます。

メモリスロット数(4スロット) と最大メモリ容量(32GB) を考慮するなら、購入時点で 16GB (8GB×2) の構成にカスタマイズしておき、購入後に必要に応じて 16GB (8GB×2) を追加、合計 32GB (8GB×4) のメモリ構成にするのがおすすめです。

 

クリエイティブ性能の評価

クリエイティブ性能は実際にソフトウェアを使って RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間を計測・評価します。

評価にあたっては、総合的なパフォーマンスで使用した下記機種のスコアと比較します。

LAVIE Direct DT Slim
Core i7-9700 搭載機の平均
Core i5-9400 搭載機の平均

RAWデータ現像

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic

■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・プリセット等 編集は適用しない
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

PhotoDirector
レビュー機(8GBメモリ)
47秒3
DT Slim(8GBメモリ)
1分3秒7
DT Slim(16GBメモリ)
48秒1
Core i7-9700 搭載機の平均
56秒3
Core i5-9400 搭載機の平均
59秒3
Photoshop Lightroom
レビュー機(8GBメモリ)
41秒5
DT Slim(16GBメモリ)
32秒8
DT Slim(8GBメモリ)
1分3秒5
Core i7-9700 搭載機の平均
52秒1
Core i5-9400 搭載機の平均
50秒1
Lightroom Classic
レビュー機
43秒2
DT Slim(8GBメモリ)
54秒7
DT Slim(16GBメモリ)
32秒6
Core i7-9700 搭載機の平均
47秒6
Core i5-9400 搭載機の平均
1分0秒3

 

動画エンコード

動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector

■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

PowerDirector
レビュー機(8GBメモリ)
1分46秒0
DT Slim(8GBメモリ)
2分36秒0
DT Slim(16GBメモリ)
1分56秒8
Core i7-9700 搭載機の平均
2分37秒7
Core i5-9400 搭載機の平均
2分42秒2

 

クリエイティブ性能も優秀です。

メモリを16GB以上に増設することで、処理時間はさらに短縮できるはずです。

もしかしたら、AMD Radeon 520 グラフィックスをカスタマイズするよりもメモリを増設したほうが効果的かもしれません。(Radeon 520 以外で装着できるグラフィックスカードはかなり限られます)

 

駆動音・パーツ温度のチェック

駆動音のチェック

平常時は「ウーッ」という排熱のためのファン音がかすかに聞こえる程度で静かです。

高負荷時は排熱のためのファン音が若干大きくなります。個人差はありますが耳ざわりに感じるかもしれません。

ただ、負荷が下がれば即応するようにファン音は小さくなりますし、動作させるアプリケーションや負荷状況にもよるので、駆動音についてはそれほど気にすることもないと思います。

以下は、ベンチマーク(CINEBENCH R20 でマルチ Core を計測)実行中と動画エンコード中の最大音量(デシベル)を計測した結果です。

■測定結果

最大音量
下段はベンチマーク結果/処理時間(参考値)
アイドル時 40.8 db
 
CINEBENCH R20 56.6 db
(3974 pts)
動画エンコード 56.4 db
(1分50秒)

使用測定器:Meterk SLM01
(本体正面から 5cm 程度離して計測)

■騒音の目安

騒音の大きさ 騒音の具体例
60 デシベル 走行中の自動車内
普通の会話
デパート店内
50 デシベル 家庭用エアコンの室外機
静かな事務所の中
40 デシベル 閑静な住宅地の昼
図書館内
30 デシベル 深夜の郊外
鉛筆での執筆音
20 デシベル 木の葉の触れ合う音
雪の降る音

参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」

パーツ温度のチェック

動画エンコード時とベンチマーク実行時について CPU の動作周波数と温度を計測、それらの関係をグラフ化しました。

動画エンコード時の CPU温度
動画エンコード時の CPU動作周波数と温度
(10分間の動画エンコード処理)
[室温:25℃]

ベンチマーク時の CPU温度
ベンチマーク実行時の CPU温度
(ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズを1回実行)
[室温:25℃]

動画エンコードでは CPU 温度が 80℃を超えそうになったところで少しパフォーマンスをひかえめにして推移していますが、ベンチマークでは高負荷なときでも本体内部の温度が急激に上昇することなく高いパフォーマンスを維持しています。

CPU の熱によるダメージを防ぎつつ可能な限り高いパフォーマンスを発揮できるように制御しているようです。

 

Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測

Windows の起動時間、再起動時間、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。

起動 再起動 シャットダウン
1回目 11.6秒 28.8秒 7.3秒
2回目 11.7秒 28.5秒 7.6秒
3回目 11.5秒 28.5秒 7.7秒
4回目 11.8秒 28.5秒 7.6秒
5回目 11.6秒 28.6秒 7.1秒
平均 11.6秒 28.6秒 7.5秒

感覚的にも早いです。処理を待っているあいだのストレスを感じることはないでしょう。

なお、起動・再起動・シャットダウン時間は状況により多少変動するので、参考値としてください。

 

付属品

本体ほか同梱品一式です。

本体ほか一式
同梱品リスト
・LAVIE Direct DT 本体
・本体スタンド
・電源コード
・キーボード
・マウス
・ワイヤレスLANアンテナ
・ドキュメント類

 

まとめ

以上、LAVIE Direct DT のレビュー記事をお届けしました。

LAVIE Direct DT は、ベンチマークの結果のとおり動作も軽快でパフォーマンスも快適に使うことができます。

デスクトップPC の魅力は性能レベルの高さもさることながら、24インチサイズや27インチサイズなどの大画面で作業できることです。

LAVIE Direct DT のスリムでスタイリッシュなデザインはインテリアにマッチし、リビングや書斎でも本体を省スペースに置くことができてホームユースに最適です。

価格は海外メーカーなどにくらべ若干お高いものの、使いかたや予算に合わせて柔軟にカスタマイズできることや国内メーカー生産による品質の高さとサポートのあんしん感は大きなメリットの一つです。

評価のポイントをまとめると・・・

高評価のポイント

  • 軽快な動作でパフォーマンスも快適に使える
  • スリムでスタイリッシュなデザインで横置きにも縦置きにも対応し、省スペースに置ける
  • 標準構成でも 3画面出力に対応している
  • ツールレスでかんたんに本体内部へアクセスできる→メモリ増設もかんたん
  • 標準キーボードでも意外と使いやすい(役立つ機能が付いている)

チョット残念なところ

  • SDカードスロットが実装されていない
  • グラフィックスカードの後付け実装はスペースがせまくてキビシイかも

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正面ななめ

NEC LAVIE Direct DT
税込9万円台から
※クーポン適用価格

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