
デルの Inspiron 24 5000 (5490) はスタイリッシュ・デザインで高性能な 23.8インチ液晶一体型オールインワンPC です。
23.8インチの大画面ディスプレイに描画される映像はとにかくキレイで3辺狭額フレームは映像への没入感もアップします。
また、省スペースに置けるスタイリッシュなデザインはインテリアにもマッチし、くわえて第10世代インテル Core プロセッサーの搭載により性能レベルが高く軽快な動作でパフォーマンスも快適です。
価格がクーポン適用で 税込8万円台~とリーズナブルなところもポイント。
- 最新の第10世代インテル Core プロセッサーを搭載
- インテリアにマッチするスタイリッシュなデザイン
- 大画面でも省スペースに置ける
- 3辺狭額ベゼルは映像への没入感がアップ
- HDMI入出力ポートの搭載で 2画面対応やゲーム機のモニターとしても使える
- ワイヤレスキーボード&マウスが標準で同梱
レビューでは、前半で外観デザイン、ディスプレイ、キーボード・マウスなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能レビューを行います。

【 目 次 】
レビュー内容は 2020年2月6日時点のものです。
スペック構成
Inspiron 24 5000 (5490) のスペック構成は以下のとおり。
| OS | Windows 10 Home (64ビット) 日本語 |
| CPU | ■第10世代 インテル Core i3-10110U プロセッサー ■第10世代 インテル Core i5-10210U プロセッサー ■第10世代 インテル Core i7-10510U プロセッサー |
| メモリ | 8GB, 8Gx1, DDR4, 2666MHz |
| ストレージ | ■256GB M.2 PCIe NVMe SSD ■256GB SSD+1TB HDD(5400rpm) ■512GB SSD+1TB HDD(5400rpm) |
| 光学ドライブ | 非搭載 |
| ディスプレイ | 23.8インチ FHD (1920 x 1080) 非光沢 スリム ベゼル Infinity 非タッチディスプレイ |
| グラフィックス | ■インテル UHD グラフィックス 620(CPUに内蔵) ■NVIDIA GeForce MX110 2GB GDDR5 グラフィックス |
| LAN | 10/100/1000 Mbps |
| ワイヤレス | 802.11ac 1×1 Wi-Fi、Bluetooth |
| カメラ | ポップアップ型FHD IR カメラ |
| TVチューナー | 非搭載 |
| 本体サイズ(W×D×H) | 約 539.6×41.8×320 mm(スタンドを除いたサイズ) |
| 質量 | 約 5.2kg(スタンドを除いたサイズ) |
| カラー | ■シルバー ■ブラック |
Inspiron 24 5000 (5490) には CPU、ストレージ、グラフィックスのスペックにより「スタンダード」「プレミアム」「プラチナ」など複数のモデルがラインナップしています。
今回のレビューでは、メーカーからお借りしたプレミアム(SSD+HDD・シルバー)モデルを試用してレビューを行います。
■レビュー機の基本スペック
Core i5/8GBメモリ/256GB SSD+1TB HDD/GeForce MX110
なお、モデルごとの価格・クーポンなどの最新情報はデルオンラインストアでチェックできます。
外観チェック
大画面&スタイリッシュデザイン&省スペースに置ける
Inspiron 24 5000 (5490) のデザインはスタイリッシュです。


前後から見たイメージです。

正面側

背面側
上下から見たイメージです。

上側

下側
ゴム足は厚みがあります。

ゴム足
スタンドは独特な形状ですが本体をシッカリと支えてくれる安定感があります。

ちなみに、スタンドのあいだにはキーボードを収納できるスペースがあります。

リビングや書斎にもスッキリと置くことができます。
ポップアップ式の Webカメラは顔認証対応
Webカメラと内蔵マイクはポップアップ式です。カメラユニットをプッシュすることでポップアップさせたり収納したりすることができます。

カメラ収納時

カメラ使用時
カメラは顔認証対応です。Windows Hello の機能を使って認証情報を登録しておけば顔認証でかんたんに Windows にサインインできます。

認証精度は良好でパソコンの前に座るだけでパスワードを入力することなくサインインできます。
ただし、カメラを収納しているときは顔認証を使った Windows サインインはできません。とはいえ、ビデオチャットのときなど見せたくない光景を遮断できるメリットがあります。
スピーカーは高音質
スピーカーはディスプレイ下部に実装されています。

スピーカーから出力されるサウンドは音の広がりがあって映画やYoutubeの動画も迫力のサウンドで楽しめます。(詳細は後半の「サウンド チェック」ご覧ください。)
インターフェースのチェック
ポート類は背面側なので扱いにくいかも
Inspiron 24 5000 (5490) のポート類はディスプレイ背面側に実装されています。

ディスプレイ背面側のポート類
①背面セキュリティ ロック スロット
②DC電源
③HDMI出力
④HDMI入力
⑤USB 3.1 Gen 2 Type-C
⑥RJ45イーサネット10/100/1000
⑦USB 2.0 Type-A
⑧USB 3.1 Gen 1 Type-A×3
⑨ユニバーサル ヘッドフォン ジャック
⑩SDカード リーダー
SDカード リーダーは抜き挿し式です。

使用頻度が高い USB ポートやヘッドフォンジャックが背面側に実装されているので、USB周辺機器(USBメモリなど)やヘッドフォンを使うときは扱いにくさを感じるかもしれません。
電源ボタンはディスプレイの下に実装されています。

⑪ディスプレイ表示切替(PC/入力)
⑫電源ボタン
HDMI入出力ポートで2画面対応やゲーム機のモニターにできる
HDMIポートは入力用と出力用が実装されているので、モニターを追加して2画面対応にもできますし、本機をゲーム機の大画面モニター代わりに使うことができます。

2画面対応

ゲーム機やノートパソコンの大画面モニター代わりに
なお、本機をモニター代わりに使用するときはディスプレイ表示切替ボタンを押して表示を切り替えます。
ディスプレイのチェック
大画面&高精細&鮮明&キレイ
Inspiron 24 5000 (5490) のディスプレイは 23.8インチの大画面液晶です。
大画面に描画される映像は高精細で鮮やか、とてもキレイです。

画面に表示される文字も大きく見やすいです。

キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測したトーンカーブは、青がわずかに強く出ていますが RGBともに ほぼ45度の角度で理想的です。色調のバランスは良好です。

| Adobe RGBカバー率 | 77.9% |
| Adobe RGB比 | 82.0% |
| sRGBカバー率 | 98.1% |
| sRGB比 | 110.6% |
色域の計測結果も良好で、質の高い写真編集も可能です。
上左右のベゼル(ディスプレイのフレーム枠)は狭額縁で、その幅は鉛筆の太さより狭くまさにフレームレスといえる細さです。

映り込みは気にならない
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。


非光沢液晶なので画面への映り込みはかなり低減されています。映り込みが気になることはないといって良いでしょう。
広い視野角で斜めから見る映像もキレイ
視野角は、水平方向/垂直方向ともに広く、斜めから見る映像も鮮明でキレイです。

正面

右側 ディスプレイ面から30度の角度

上側 ディスプレイ面から30度の角度
ディスプレイのチルト機能(画面の向きを上下に動かせる機能)の角度イメージです。

チルト機能は十分な範囲をカバーしています。
画面サイズの比較
デルの液晶一体型PC には 21.5インチサイズの Inspiron 22 3000 もラインナップしています。
Inspiron 22 3000 と 24インチモニタのサイズを比較すれば レビュー機の 23.8インチのサイズ感をイメージできると思います。

左が 21.5インチ、右が 24インチモニタ
キーボード&マウスのチェック
Inspiron 24 5000 (5490) のキーボードとマウスはワイヤレス接続で、付属のレシーバーを USBポートに装着して使用します。
なお、キーボードとマウスは上述の Inspiron 22 3000 と同じものが同梱されています。

標準的なレイアウトでタイピングしやすいフルサイズキーボード
キーボードのレイアウトは、一般的なデスクトップのキーボードのレイアウトと同等です。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は 実測で 約19mm。窮屈な感じはありません。

キートップ(キー表面)の形状は少しへこんでいて指先にフィットします。

キーストロークは深めです。シッカリとした打鍵感でタイプ感も心地よいです。

なお、キーボードには、単4乾電池 2本が必要となります。


矢印の指すところが電源スイッチ
使いやすいマウス

マウスは軽くて持ちやすく手のひらにフィットします。手の小さい女性もサイズ感はちょうど良いと思います。

マウスの電源は、単3乾電池 1本です。

ベンチマークによる性能評価
ベンチマークによる性能評価では、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能をチェックします。
使用したベンチマークは以下のとおりです。
| 比較項目 | 使用するベンチマーク |
|---|---|
| CPU性能 | CINEBENCH R20 |
| CPU Mark (PassMark PerformanceTest) | |
| グラフィック性能 | 3DMark FireStrike |
| ドラゴンクエストX[軽量級] | |
| ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級] | |
| ファイナルファンタジーXV[重量級] | |
| ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、当サイトで計測した第10世代インテル Core i7-10510U 搭載機の平均値と 第10世代インテル Core i3-10110U 搭載機の平均値と比較します。
Inspiron 24 5000 (5490) には Core i7-10510U や Core i3-10110U を搭載したモデルもラインナップしているので比較・検討の参考になると思います。
■CINEBENCH R20
| CPU(マルチコア) | |
|---|---|
| Core i7-10510U(平均値) |
1598 cb
|
| Core i5-10210U(レビュー機) |
1060 cb
|
| Core i3-10110U(平均値) |
906 cb
|
■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)
| CPU Mark | |
|---|---|
| Core i7-10510U(平均値) |
10832.9
|
| Core i5-10210U(レビュー機) |
7851.8
|
| Core i3-10110U(平均値) |
5497
|
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
評価にあたっては、当サイトで計測した 第10世代インテル Core プロセッサー(Comet Lake)内蔵の「Intel UHD Graphics」の平均値と比較します。
レビュー機のグラフィックスに搭載されている「NVIDIA GeForce MX110」の性能レベルがわかります。
3DMark FireStrike
3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。
なお、Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
| 3DMark FireStrike | |
|---|---|
| GeForce MX110(レビュー機) |
1623
|
| Intel UHD(平均値) |
1016
|
ドラゴンクエストX[軽量級]
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
| ドラゴンクエストX[スコア(評価)] | |
|---|---|
| GeForce MX110(レビュー機) |
5006(快適)
|
| Intel UHD(平均値) |
4909
|
※標準品質/解像度 1920×1080で実施
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。
| 漆黒のヴィランズ[スコア(評価/平均フレームレート)] | |
|---|---|
| GeForce MX110(レビュー機) |
4455(快適/30fps)
|
| Intel UHD(平均値) |
1704
|
※標準品質(ノートPC)/解像度 1920×1080で実施
[レビュー機の CPU はノートPC向けのプロセッサーを搭載しているため]
ファイナルファンタジーXV[重量級]
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
| ファイナルファンタジーXV[スコア(評価)] | |
|---|---|
| GeForce MX110(レビュー機) |
1938(動作困難)
|
| Intel UHD(平均値) |
1109
|
※軽量品質/解像度 1280×720で実施
NVIDIA GeForce MX110 の性能はそれほど高くはありませんが、内蔵グラフィックスより優位性があります。
大画面なので「ないよりはまし」といったところでしょうか。
ストレージ性能
レビュー機のストレージは NVMe対応の SSD と HDD(5400rpm) がデュアルドライブで搭載されています。
それぞれのストレージを CrystalDiskMark を使用して計測したデータ転送速度で評価します。

データ転送速度(SSD)

データ転送速度(HDD)
NVMe対応の SSD はデータアクセスも超高速で Windows やアプリの起動も早いです。
上記のベンチマーク(CrystalDiskMark)の計測ではシーケンシャルリード/ライトで 3倍から5倍くらい高速にアクセスできます。
HDD については、回転数が 5400rpm の HDD としては平均的です。読み書きするファイルやデータが大きなサイズ(50MB~100MBを超えるくらい)になれば体感的に違ってきますが通常扱うようなファイルでは速度の違いを感じることはないでしょう。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間の計測で評価します。
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
| 処理時間 | |
|---|---|
| PhotoDirector | 1分21秒6 |
| Photoshop Lightroom | 1分27秒7 |
| Lightroom Classic | 1分18秒1 |
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
| 処理時間 | 4分38秒0 |
|---|
クリエイティブ性能はそれほど高くないようです。クリエイティブ性能の高い機種にくらべ、処理時間は 1.5倍程度かかります。
Core i5 搭載モデルということもありますが趣味として楽しむなら満足できる性能レベルです。
駆動音・パーツ温度のチェック
駆動音のチェック
平常時、高負荷時ともに静かです。
駆動音が気になることはないでしょう。
パーツ温度のチェック
動画エンコード時とベンチマーク実行時について CPU の動作周波数と温度を計測、それらの関係をグラフ化しました。

動画エンコード時の CPU動作周波数と温度
(10分間の動画エンコード処理)
[室温:24℃]

ベンチマーク実行時の CPU温度
(ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズを1回実行)
[室温:24℃]
CPU は高負荷な状態でも温度が 80℃近くになると動作周波数を下げてパフォーマンスをおさえています。
駆動音が静かであることや CPU の熱によるダメージが少ないメリットはありますが、高負荷で長時間実行させるような処理(動画エンコードやゲームなど)では性能がおさえ気味になるかもしれません。
サウンド チェック
Inspiron 24 5000 (5490) には サウンドユーティリティソフト「Waves MaxxAudio Pro」が搭載されています。
Waves MaxxAudio Pro には、サウンドに合わせたプリセットが数多く設定されているほか、スピーカーやヘッドフォンなどサウンドを再生する機器に合わせて、お好みのサウンドにチューニングすることもできます。

MaxxAudio Pro サウンド ユーティリティソフト
サウンドを実際に聴いてみた印象としては・・・
■スピーカー
低音域から高音域まで広い音域を再現していて高音質。
ヘッドホンがなくても音の広がりがあり、映画やYoutubeの動画も迫力のサウンドで楽しめる。
■ヘッドホン
スピーカー同様、高音質。
各音域が増幅されて臨場感と迫力がアップする。
周囲の雑音がないぶん、音楽に没頭できる。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動時間、再起動時間、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
| 起動 | 再起動 | シャットダウン | |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 14.8秒 | 27.2秒 | 7.2秒 |
| 2回目 | 14.7秒 | 27.3秒 | 7.7秒 |
| 3回目 | 14.4秒 | 28.0秒 | 7.3秒 |
| 4回目 | 14.7秒 | 27.1秒 | 7.3秒 |
| 5回目 | 14.5秒 | 27.2秒 | 7.3秒 |
| 平均 | 14.6秒 | 27.4秒 | 7.4秒 |
感覚的にも早くて待ちのストレスはまったくありません。
なお、起動・再起動・シャットダウン時間は状況により多少変動するので、参考値としてください。
付属品
Inspiron 24 5000 (5490) には本体のほか、キーボード、マウス、電源アダプター、電源コード、マニュアル類が同梱されています。

マニュアル類は簡易的でかんたんな内容が記載されている程度ですが、製品の使い方や取り扱いに関する詳細な情報はデル公式サイトで公開されています。
まとめ
以上、Inspiron 24 5000 (5490) のレビュー記事をお届けしました。
Inspiron 24 5000 (5490) はスタイリッシュデザインでインテリアにマッチする液晶一体型PCです。
第10世代インテル Core プロセッサーの搭載で性能レベルが高く軽快な動作でパフォーマンスも快適です。
長時間の高負荷な処理では性能がひかえめになるかもしれませんが、リビングや書斎において写真編集や動画鑑賞など快適に楽しめる性能を備えています。
レビューした感想をまとめると・・・
- スタイリッシュでインテリアになじむデザイン
- 奥行きが浅いので省スペースに置ける
- ふだん使いとしてはもちろんのこと、動作も軽快なので快適に楽しめる
- HDMI入出力ポートで 2画面対応やゲーム機のモニターとしても使えるので活用の幅が広がる
- Core i5以上ならテレビチューナーの外付けもアリ
- サウンドが高音質
- 書斎やリビングおいて快適に楽しめるパソコン
Inspiron 24 5000 (5490) の価格はクーポン適用で 税込8万円台~。(クーポンの割引率によっては価格は変動します)
最新の価格やクーポン割引率などの最新情報は、デル直販サイト「デルオンラインストア」でチェックできます。




