デルの Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) は、第11世代(Tiger Lake世代)インテル Core プロセッサーを搭載したコンバーチブルタイプの 14.0型 2in1 ノートPC です。
モバイルノートの主流でもある 13.3インチサイズよりも画面が一回り大きくてもスリムでコンパクト! スタイリッシュなデザインにくわえ持ち歩きも可能です。
アクティブペンにも対応しスタイル自在に使えるので、気軽にメモをとったりデッサンしたり使いかたの幅が広がります。
性能面では最新プロセッサーの搭載により、軽快な動作でパフォーマンスも快適に使えます。
レビューでは、当サイトで購入した実機を試用し、前半で外観デザインにくわえディスプレイ、キーボード、アクティブペンなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
- 第11世代インテル Core プロセッサーを搭載
- スリムでコンパクト&スタイリッシュなデザイン
- 14インチサイズで画面が大きく、持ち歩きもできる
- カバーオープンセンサーで天面を開けば自動的に電源オン
- リフト ヒンジの採用により適度な傾斜がついたタイピングしやすいキーボード
- プライバシーシャッターを搭載
- 指紋認証を搭載可能(オプション)
- 最新無線LAN規格 Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)を搭載
- 価格以上に高性能&高品質&高コスパ!
【 目 次 】
レビュー内容は 2021年1月3日時点のものです。
スペック構成
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) は CPU/メモリ/ストレージなどスペックの違いにより「スタンダード」「プレミアム」「プラチナ」などのモデルがラインナップしています。
おもなスペックは以下のとおり。
OS | Windows 10 Home (64ビット) 日本語 |
CPU | ■インテル Core i3-1115G4 プロセッサー ■インテル Core i5-1135G7 プロセッサー ■インテル Core i7-1165G7 プロセッサー |
メモリ | ■4GB,1x4GB,DDR4,3200MHz ■8GB, 1x8GB, DDR4, 3200MHz ■16GB, 2x8GB, DDR4, 3200MHz |
ストレージ | ■256GB SSD (M.2 PCIe NVMe) ■512GB SSD (M.2 PCIe NVMe) |
ディスプレイ | 14.0インチ FHD (1920 x 1080) LEDバックライト 広視野角 タッチディスプレイ |
グラフィックス | ■インテル UHD グラフィックス (Core i3 搭載時) ■インテル Iris Xe グラフィックス (Core i5/i7 搭載時) |
ワイヤレス | インテル Wi-Fi 6 2×2 (Gig+) + Bluetooth |
カメラ、マイク | HDカメラ、デュアル アレイ マイク |
本体カラー | ■プラチナ シルバー ■デューン ■タイタン グレー |
本体サイズ(W×D×H) | ■プラチナ シルバー/デューン 約 324.30×222.80×18.94 mm ■タイタン グレー 約 322.50×221.90×17.94 mm |
本体質量 | ■プラチナ シルバー/デューン 約 1.62 kg (最小重量) ■タイタン グレー 約 1.55 kg (最小重量) |
ランナップしているモデルのスペック構成や価格など最新情報はデル直販「デルオンラインストア」公式サイトをご確認ください。
デル Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406)
税込 6万円台から
※クーポン適用価格
外観チェック
スリムでスタイリッシュなデザイン
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) は 14インチサイズながらスリムでスタイリッシュなデザインです。
レビュー機の本体カラー「タイタン グレー」はスタイリッシュさとシックな雰囲気をあわせ持つカラーです。
手で触れた感触はサラサラとして上質感があります。
シンプルな天面に「DELL」のロゴがアクセント
指紋や皮脂の跡は目立ちにくいです。
14インチサイズながらスリムなボディ
底面は剛性を重視した「ユニボディ」のシンプル構造で見た目もスッキリ
ゴム足は四隅に実装されています。サイズは小さめですが安定感は良好です。
ヒンジは本体奥側を持ち上げる「リフト ヒンジ」です。
天面が回転するコンバーチブルタイプでリフトヒンジを採用している機種は珍しいです。
ちなみに、キーボードに適度な傾斜ができてタイピングしやすくなり、底面の吸気口から取り込む空気の循環がアップするメリットがあります。
排気口はヒンジのあいだに実装されています。
スタイル自在に使える
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) は天面を回転させることでスタイル自在に使えます。
ノートパソコン
スタンド
テント
タブレット
フラット(画面共有に便利)
必要なインターフェースは実装されているがポート数は少ない
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) のインターフェースをチェックします。
左側面のインターフェースなど各部名称です。
①電源アダプター ポート
②HDMI ポート
③USB 3.2 Gen 1 Type-A
④USB 3.2 Gen 2 Type-C (DisplayPort/PowerDelivery対応)
右側面のインターフェースなど各部名称です。
⑤SDカードスロット
⑥USB 3.2 Gen 1 Type-A
⑦ヘッドホン/マイクロフォン コンボ
SD カードスロットは抜き差し方式です。
SDカードをシッカリと挿し込んだ状態(意外と出っ張る)
ポート数は少ないものの、USBポートや HDMI端子など、一般的に使用頻度の高い必要なポートが実装されています。SD カードスロットはフルサイズであることも好印象です。
スピーカーは底面部 前面側の左右に実装されています。
電源ボタンに指紋センサーを内蔵(オプション)
電源ボタンはキーボード右奥に実装されています。
電源ボタンはキーの一部としてレイアウトされていますが、ほかのキーと押し間違えたとしても初期設定では「スリープ」なので作業中のデータが破棄されることはありません。
また、指紋センサー(オプション)は電源ボタンに内蔵されます。
指紋センサーを内蔵しておけば、指紋センサーにタッチするだけで Windows にサインインできます。
認証精度は良好です。
シャッターでカメラを遮断できる
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) にはカメラを遮断できる「プライバシーシャッター」が付いています。
・上の画像:シャッターを開いてカメラ有効・下の画像:シャッターを閉じてカメラを遮断している
カメラの上側に切り替えスイッチがある
シャッターはスライド式(手動)です。オンライン会議などでこちらの光景を見せたくないときはシャッターでカメラをふさぐことができます。
薄くて軽くてコンパクト!
本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。
A4サイズより少し横幅があるくらいのサイズ感
13.3インチサイズの Inspiron 13 5000 (5301) と大きさを比較してみます。
13.3インチサイズより画面サイズぶんだけ一回り大きいです。
本体を閉じたときの高さのイメージです。
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)
本体の高さは最厚部でも CDケース 2枚程度のスリムさです。(実測で 17~20mm)
本体や電源アダプターなどの重量を実測します。
・本体:1,515g
・電源アダプター:168g
・電源コード:96g
1kg を切るような超軽量モデルではありませんが、持ち歩きも十分可能な重量感です。
電源アダプターの最大出力は 45W。その大きさは手のひらに収まるサイズです。
本体内部のチェック
本体内部をチェックします。
本体内部へのアクセス方法は、公式サイトで公開されている「Inspiron 5406 2-in-1 サービスマニュアル」に掲載されていますが、保証の対象外になる可能性があるため自己責任でお願いします。
本体内部
メモリスロットは2基実装されており、フラップをめくりあげるとスロットにアクセスできます。
メモリスロットは2基
フラップをめくりあげてスロットにアクセス
SSD 上にはサーマルブラケットが取り付けられています。
SSD上にはサーマルブラケットが取り付けられている
SSD にアクセスするときはサーマルブラケットを取りはずします。(サーマルブラケットはネジ1つで固定)
SSD は「Type 2242」(小さいサイズ)が実装されていますが、「Type 2280」サイズ(普通サイズ)の取り付けも可能です。
SSD は「Type 2242」が実装
ディスプレイのチェック
ディスプレイはフルHDだけど色味はそれなり
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) の液晶パネルは CHIMEI製の CMN14D4 です。
フルHD 解像度ですが色味や鮮やかさはそれなりの印象です。
表示される文字はクッキリとして見やすいです。
キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測したトーンカーブは RGB ともに ほぼ45度の角度で理想的です。
色域の計測結果です。
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)
sRGBカバー率 | 65.7% |
---|---|
Adobe RGBカバー率 | 49.3% |
NTSCカバー率 | 47.1% (公称値:45%標準) |
色調バランスは良好ですが、色域は広くありません。パネルの品質としては標準的です。
3辺狭額ベゼルで画面周りスッキリ
上左右のベゼルは狭額縁です。
とくに、左右のベゼルは鉛筆の太さよりも細く、そのぶん画面周りがスッキリとして没入感がアップします。
映り込みを感じるかも?
映り込み具合をチェックします。
電源オフ時の画面映り込み
電源オン時の画面映り込み
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) のディスプレイは光沢液晶です。映像の色味によっては映り込みを感じるかもしれません。
広い視野角
視野角をチェックします。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからもハッキリとした映像を観ることができます。
キーボード&タッチパッドのチェック
タイピングしやすいキーボード
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) のキーボードレイアウトはほぼ標準的です。
ただし、[Enter]キー周辺の一部キーが隣接しているところはデルの特徴ともいえるところ。とくに[¥][backspace]キーは横幅が小さく打ちにくさを感じるかもしれません。
[¥][backspace]キーは横幅が小さい
キートップはほぼフラットな形状。サラサラとした感触で指先のフィット感は良好です。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は実測で およそ19mm(公称値は 18.7mm)。
キーストロークはやや浅めですが、キーを押し込んで離したあとの跳ね返りが心地よくシッカリとした打鍵感でタイピングできます。
タイプ音は「タッタッ」という静かな音
キーボードにはバックライトを搭載
キーボードにはバックライトが搭載されています。
キーボード・バックライトは明るさを 2段階で調整できます。
[F5]キー押下:点灯(暗)→点灯(明)→消灯
質感の良いパームレスト
パームレストはサラサラとした感触で質感も良好です。
指紋や皮脂の跡も目立ちにくいです。
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド
タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプです。サイズも大きめです。
タッチパッドのサイズ感
サラサラとした感触で手触り感も良好、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。
アクティブペンのチェック
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) で「Dell アクティブペン (PN350M)」(オプション)の書き心地ををチェックします。
なめらかなタッチで書き心地もグッドです。気軽にメモをとったりかんたんなデッサンやイラストも書けます。
Dell アクティブペン (PN350M) は 1,024段階の筆圧に対応しています。(傾き検知は非対応のようです)
アクティブペンの電源は 単6電池 1本(同梱)です。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。
レビュー機の基本スペック
OS | Windows 10 Home (64ビット) |
---|---|
CPU | インテル Core i7-1165G7 プロセッサー |
メモリ | 8GB, 1x8GB, DDR4, 3200MHz |
ストレージ | 512GB SSD (M.2 PCIe NVMe) |
グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィクス |
評価に使用したベンチマークは以下のとおりです。
評価項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark FireStrike |
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
なお、ベンチマークではレビュー機のメモリ容量 8GB にくわえ 16GB に増設したスペックでも実施しています。
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core i5-1135G7
・インテル Core i7-1065G
・インテル Core i5-1035G4
・インテル Core i7-10510U
・インテル Core i5-10210U
・AMD Ryzen 7 4700U
・AMD Ryzen 5 4500U
※当サイトで計測したスコアの平均
■CINEBENCH R20
CPU | |
---|---|
Ryzen 7 4700U |
2832 pts
|
Ryzen 5 4500U |
2127 pts
|
Core i7-1165G7(レビュー機:16GBメモリ) |
1902 pts
|
Core i7-1165G7(レビュー機:8GBメモリ) |
1895 pts
|
Core i7-1065G |
1670 pts
|
Core i5-1135G7 |
1660 pts
|
Core i7-10510U |
1524 pts
|
Core i5-10210U |
1372 pts
|
■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)
CPU Mark | |
---|---|
Ryzen 7 4700U |
15839
|
Core i7-1165G7(レビュー機:16GBメモリ) |
11386
|
Core i7-1165G7(レビュー機:8GBメモリ) |
11153
|
Ryzen 5 4500U |
11069
|
Core i7-1065G |
10883
|
Core i5-1135G7 |
9842
|
Core i7-10510U |
8854
|
Core i5-10210U |
7629
|
第11世代のインテル Core プロセッサーはかなり性能が進化し、Ryzen プロセッサーにせまるくらいにパフォーマンスがアップしています。
多くのユーザーが十分快適に使えるパフォーマンスレベルまでアップしている印象です。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・インテル Iris Plus グラフィックス
・インテル UHD グラフィックス
・AMD Radeon グラフィックス
※当サイトで計測したスコアの平均
3DMark FireStrike
3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。
Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Fire Strike | |
---|---|
Intel Iris Xe(レビュー機:16GBメモリ) |
4233
|
Intel Iris Xe(レビュー機:8GBメモリ) |
2761
|
Intel Iris Plus(平均) |
2663
|
AMD Radeon(平均) |
2276
|
Intel UHD(平均) |
1107
|
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
ドラゴンクエストX | |
---|---|
Intel Iris Xe(レビュー機:16GBメモリ) |
11505
|
Intel Iris Plus(平均) |
8617
|
Intel Iris Xe(レビュー機:8GBメモリ) |
8105
|
AMD Radeon(平均) |
6842
|
Intel UHD(平均) |
4459
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。
漆黒のヴィランズ | |
---|---|
Intel Iris Xe(レビュー機:16GBメモリ) |
4516
|
Intel Iris Plus(平均) |
3336
|
AMD Radeon(平均) |
2615
|
Intel Iris Xe(レビュー機:8GBメモリ) |
2385
|
Intel UHD(平均) |
1559
|
※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
Intel Iris Xe(レビュー機:16GBメモリ) |
3810
|
Intel Iris Xe(レビュー機:8GBメモリ) |
2438
|
AMD Radeon(平均) |
2389
|
Intel Iris Plus(平均) |
2273
|
Intel UHD(平均) |
1192
|
※軽量品質/解像度 1280×720 で実施
第11世代 Core プロセッサー内蔵のインテル Iris Xe グラフィックスは、メモリをデュアルチャネル構成(メモリを2スロットに実装)にすることで、パフォーマンスを最大限に発揮できるようです。
レビュー機の場合、標準構成の 8GBメモリ 1枚だけでは十分なパフォーマンスを得られませんでした。
別機種「Inspiron 13 5000 (5301)」(第11世代インテル Core i5-1135G7 搭載)では、メモリ容量が 8GB (4GB×2) のデュアルチャネル構成により、グラフィックスパフォーマンスを最大限に発揮していました。
レビュー機のメモリ構成(シングルチャネル)でも一般的な使い方(ネット・メール・オフィスソフト・動画鑑賞など)は快適ですが、アクティブペンでの手書き入力や写真編集などで より快適に使うには 16GBメモリ(8GB×2)のデュアルチャネル構成がおすすめです。
<関連記事>
⇒ Inspiron 13 5000 (5301) レビュー
ストレージ性能
レビュー機のストレージは NVMe対応の SSD(容量:512GB)が搭載されています。
データ転送速度(CrystalDiskMark で計測)
NVMe対応 SSD として平均的なデータ転送速度で超高速です。Windows やアプリの起動も早いです。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。
・Inspiron 13 5000 (5301)
・XPS 13 9300
・Inspiron 15 5505
※スコアは当サイトでの計測値
スペック | Inspiron 14 5406 2in1 (レビュー機) |
Inspiron 13 5301 | XPS 13 9300 | Inspiron 15 5505 |
---|---|---|---|---|
CPU | インテル Core i7-1165G7 | インテル Core i5-1135G7 | インテル Core i7-1065G7 | AMD Ryzen 5 4500U |
メモリ | 8GB(8GB×1)/16GB(8GB×2) | 8GB(4GB×2) | 16GB(8GB×2) | 8GB(8GB×1) |
ストレージ | 512GB SSD (NVMe) | 256GB SSD (NVMe) | 512GB SSD (NVMe) | 256GB SSD (NVMe) |
グラフィックス | インテル Iris Xe | インテル Iris Xe | インテル Iris Plus | AMD Radeon |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
Total Score | |
---|---|
レビュー機(8GBメモリ) |
3867
|
レビュー機(16GBメモリ) |
4441
|
Inspiron 13 5301 |
4185
|
XPS 13 9300 |
3794
|
Inspiron 15 5505 |
3483
|
Essentials | |
レビュー機(8GBメモリ) |
9034
|
レビュー機(16GBメモリ) |
9417
|
Inspiron 13 5301 |
9097
|
XPS 13 9300 |
8640
|
Inspiron 15 5505 |
8269
|
基準値 |
4100
|
Productivity | |
レビュー機(8GBメモリ) |
6635
|
レビュー機(16GBメモリ) |
6713
|
Inspiron 13 5301 |
6321
|
XPS 13 9300 |
7005
|
Inspiron 15 5505 |
7032
|
基準値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
レビュー機(8GBメモリ) |
4490
|
レビュー機(16GBメモリ) |
4615
|
Inspiron 13 5301 |
4120
|
XPS 13 9300 |
3895
|
Inspiron 15 5505 |
4259
|
基準値 |
3450
|
Gaming | |
レビュー機(8GBメモリ) |
2246
|
レビュー機(16GBメモリ) |
3604
|
Inspiron 13 5301 |
3501
|
XPS 13 9300 |
2378
|
Inspiron 15 5505 |
1607
|
※テスト項目説明
Total Score(総合的な評価)
Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のスペックは 8GBメモリでも十分快適に使えるパフォーマンスですが、メモリを 16GB にすることでゲーミングのような高度なグラフィックス処理でもパフォーマンスが大幅にアップすることがわかります。
レビュー機はゲーミングPC ではありませんが、16GBメモリを搭載すれば写真編集やペン入力などグラフィックス性能に依存する処理では快適度がさらにアップします。
バッテリー
バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。
■駆動時間の測定条件
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間の測定条件
バッテリー充電時間の計測は以下の条件で、充電完了までの時間を計測します。
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。
バッテリー駆動時間 | 5時間 59分 |
---|---|
バッテリー充電時間 (50%までの充電時間) |
55分 |
バッテリー充電時間 (80%までの充電時間) |
1時間 34分 |
バッテリー充電時間 (100%までの充電時間) |
2時間 29分 |
バッテリーを多く消費する条件とはいえ、バッテリー駆動 6時間程度では少し物足りなさを感じるかもしれません。
ただ、使うシーンに合わせて画面の明るさや音量を適正レベルに調整すればバッテリー駆動時間を伸ばすことができます。このへんは、状況に応じて対応するとよいでしょう。
また、充電時間については、充電完了まで時間がかかるものの 50%までの充電なら 50分程度と急速充電が可能です。
なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので参考値としてください。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した比較対象機の処理時間と比較します。
■比較対象機
・Inspiron 13 5000 (5301)
・XPS 13 9300
・Inspiron 15 5505
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・プリセット等 編集は適用しない
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PhotoDirector | |
---|---|
レビュー機(8GBメモリ) |
57秒5
|
レビュー機(16GBメモリ) |
49秒5
|
Inspiron 13 5301 |
1分1秒9
|
XPS 13 9300 プラチナ |
42秒2
|
Inspiron 15 5000 (5505) |
1分19秒4
|
Photoshop Lightroom | |
レビュー機(8GBメモリ) |
35秒5
|
レビュー機(16GBメモリ) |
24秒4
|
Inspiron 13 5301 |
31秒4
|
XPS 13 9300 プラチナ |
26秒3
|
Inspiron 15 5000 (5505) |
46秒3
|
Lightroom Classic | |
レビュー機(8GBメモリ) |
41秒2
|
レビュー機(16GBメモリ) |
29秒5
|
Inspiron 13 5301 |
34秒7
|
XPS 13 9300 プラチナ |
33秒3
|
Inspiron 15 5000 (5505) |
46秒4
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PowerDirector | |
---|---|
レビュー機(8GBメモリ) |
3分27秒3
|
レビュー機(16GBメモリ) |
2分56秒7
|
Inspiron 13 5301 |
3分41秒2
|
XPS 13 9300 プラチナ |
2分55秒1
|
Inspiron 15 5000 (5505) |
2分54秒4
|
レビュー機のクリエイティブ性能は、8GBメモリでもプライベートや補助的な作業ならパフォーマンスは快適といえるでしょう。
ただ、メモリ容量を 16GB にすることでクリエイティブ作業の快適度が大きくアップする点はチェックしておきたいところです。
駆動音・表面温度のチェック
駆動音のチェック
平常時は静かです。
高負荷時は「サーッ」という排熱のときの風切り音が少し大きくなります。個人差はありますが耳ざわりに感じるかもしれません。
ただ、パソコンを使っているあいだ高負荷な状態が継続するわけではないので、駆動音については気になることはないと思います。
表面温度のチェック
平常時と動画エンコード時の表面温度の測定結果です。
キーボードの表面温度【単位:℃、測定時の室温:25℃】
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
底面部の表面温度【単位:℃、測定時の室温:25℃】
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
高負荷な状態になるとキーボード奥の中央寄りが温かくなります。パームレストは本体内部の熱の影響を受けないので不快な感じはありません。
ただし、底面部は排気口周辺の温度が高くなるため、高負荷な作業するときはデスク上での作業をおすすめします。
サウンド チェック
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) には サウンドユーティリティソフト「MaxxAudio Pro」がプリインストールされています。
サウンド ユーティリティソフト
サウンドに合わせたプリセットが数多く設定されているほか、スピーカーやヘッドフォンなどサウンドを再生する機器に合わせて、お好みのサウンドにチューニングすることができます。
以下は、実際にサウンドを聴いてみた印象です。
※イコライザープロファイル:フルリセットで試聴
■スピーカー
低音域は少し物足りないものの、高音域まで広い音域を再現した高音質サウンド。
カジュアルに高音質サウンドを楽しめる。
■ヘッドホン
低音域から高音域まで増幅されてクリアになって、より高音質なサウンドを楽しめる。
Windows の起動・再起動 時間計測
Windows の起動、再起動時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | |
---|---|---|
1回目 | 9.9秒 | 30.3秒 |
2回目 | 10.5秒 | 30.2秒 |
3回目 | 10.4秒 | 29.6秒 |
4回目 | 10.3秒 | 29.9秒 |
5回目 | 10.0秒 | 29.5秒 |
平均 | 10.2秒 | 29.9秒 |
体感的にも早いです。処理待ちのストレスを感じることはないでしょう。
実際の使用にあたってはインストールしているアプリや使い方などにより起動時間は変動するので参考値としてください。
付属品
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) の本体ほか付属品一式です。
同梱品リスト
・Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類
ドキュメント類は簡易的でかんたんな内容が記載されている程度ですが、製品の使い方や取り扱いに関する詳細な情報はデル公式サイトで公開されています。
まとめ
以上、Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) のレビュー記事をお届けしました。
Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406) は、第11世代インテル Core プロセッサーを搭載した快適パフォーマンスで使える 14型 2in1 ノートです。
スタイリッシュなデザインにくわえスリムで意外とコンパクト。持ち歩きも十分可能な重量感です。
液晶パネルの色域が広くないところは少し残念ですが、スタイル自在に使えてアクティブペンでのメモやデッサンなどいろいろ活用できて、価格が税込6万円台からのリーズナブルなところは魅力です。
価格以上に高性能&高品質で、コストパフォーマンスにすぐれたデバイスといえるでしょう。
評価のポイントをまとめると・・・
高評価のポイント
- 第11世代 Core プロセッサー搭載により 快適なフォーマンスで使える
- 14インチサイズでもスリムでコンパクト、持ち歩きができる重量感
- スタイル自在に使える&アクティブペンに対応しているので活用の幅が広がる
- 価格以上に高性能&高品質、そして高コスパ
チョット残念なところ
- 液晶パネルの色域が広くない(標準的)
- [¥][backspace]キーは横幅が小さく打ちにくさを感じるかも
ラインナップしているモデルや価格、クーポン割引率などの最新情報は、デル直販「デルオンラインストア」公式サイトをご確認ください。
デル Inspiron 14 5000 2-in-1 (5406)
税込 6万円台から
※クーポン適用価格