デル『Inspiron 14 5000 2-in-1 (5482)』レビュー 高コスパで快適に使える 14型 2in1 PC(後編)

 

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デル『Inspiron 14 5000 2-in-1 (5482)』実機レビュー 後編です。

後編は、「プレミアム・タッチパネル」と「プラチナ・タッチパネル」2つのモデルについて、各種ベンチマークのほか、RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測、Windows の起動・再起動時間計測など、性能比較を中心としたレビューを行います。

なお、2つのモデルのスペックについては「スペック構成」の章をご覧ください。

真正面(2台並べて)

【 目 次 】
(前編)
スペック構成
外観チェック
ディスプレイ
キーボード&タッチパッド
アクティブペン
(後編)
ベンチマーク
RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測
Windows の起動・再起動 時間計測
駆動音・表面温度
サウンド チェック
付属品
まとめ

レビュー内容は 2019年2月2日時点のものです。

 

ベンチマーク

使用するベンチマークは以下のとおりです。

比較項目 使用するベンチマーク
基本性能 PASS MARK PerformanceTest 9.0
CPU性能 CINEBENCH R15
グラフィック性能 3DMark
ドラゴンクエストX
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター
ストレージ性能 Crystal Disk Mark
総合的なパフォーマンス PCMark 8
PCMark 10
バッテリー BatteryInfoView(バッテリー残量測定用)

背面側(2台並べて)

基本性能

PASS MARK PerformanceTest 9.0 のベンチマーク結果です。

PASS MARK PerformanceTest プレミアム プラチナ
PassMark Rating 3104.4 3821.3
CPU Mark 8662.3 9543.6
2D Graphics Mark 602.1 666.0
3D Graphics Mark 1039.5 2180.1
Memory Mark 1877.6 2009.5
Disk Mark 5307.1 5604.0

ベンチマークの結果では、基本スペックともいえるCPU、メモリ、ストレージ、グラフィックス、全ての項目で大きな差が出ています。

一つの項目に極端な差があるわけではなく、各項目でバランスよく差が出ている印象です。

CPU性能

CINEBENCH R15 のベンチマーク結果です。

CINEBENCH R15 プレミアム プラチナ
OpenGL 40.43 fps 72.83 fps
 Ref.Match 97.8 % 99.6 %
CPU 601 cb 624 cb
CPU (Single Core) 162 cb 187 cb
 MP Ratio 3.70 x 3.33 x

こちらも、プレミアム・タッチパネルに搭載されている Core i5-8265U と、プラチナ・タッチパネルに搭載されている Core i7-8565U との差が顕著に出ています。

グラフィック性能

3DMark のベンチマーク結果です。

3DMark プレミアム プラチナ
Cloud Gate 8159 12285
Night Raid 4589 4725
Sky Diver 4155 7322
Fire Strike 995 2272
Time Spy 406 757

ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。

ドラゴンクエストX プレミアム プラチナ
標準品質、解像度 1280×720 6982
(快適)
10810
(すごく快適)
最高品質、解像度 1280×720 6077
(快適)
10333
(すごく快適)
標準品質、解像度 1920×1080 4140
(普通)
5955
(快適)

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター のベンチマーク結果です。

ファイナルファンタジーXIV プレミアム プラチナ
標準品質(ノートPC)
解像度 1280×720、DirectX 11
2972
(やや快適)
高品質(ノートPC)
解像度 1280×720、DirectX 11
2393
(普通)
5964
(とても快適)
高品質(ノートPC)
解像度 1920×1080、DirectX 11
3519
(快適)

 

グラフィックス性能は、かなり大きな差が出ています。

プラチナ・タッチパネルに搭載されている専用グラフィックス「NVIDIA GeForce MX130」は 2017年後半に公開された GPU ですが、その効果はゲーム系ベンチマークでは意外と大きいようです。

 

ストレージ性能

Crystal Disk Mark のベンチマーク結果から、ストレージのデータ転送速度を比較します。

データ転送速度
データ転送速度

同じ容量・タイプのSSD (256GB M.2 PCIe NVMe) を搭載していることもあり、データ転送速度に大きな差はないようです。

総合的なパフォーマンス

PCMark 8 のベンチマーク結果です。

PCMark 8 プレミアム プラチナ
Home Test 3464 3735
Creative Test 4331 4629

※テスト項目説明
 Home Test(家庭での利用を想定したテスト)
 Creative Test(クリエイティブな利用を想定したテスト)

PCMark 10 Extended のベンチマーク結果です。

PCMark 10 Extended プレミアム プラチナ
Total Score 2495 3046
Essentials 7506 7752
Productivity 5800 5853
Digital Contents Creation 2932 2730
Gaming 797 1880

※テスト項目説明
 Total Score(総合的な評価)
 Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
 Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
 Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
 Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)

 

総合的なパフォーマンスでもスコア差はあるものの、それほど大きな差ではなく、PCMark 10 Extended の「Digital Contents Creation」ではスコアが逆転しています。

おそらく、計測中の Windows の状態が影響しているものとは思いますが、ベンチマークの結果を見る限りでは体感的には差は感じないかもしれません。

ただし、PCMark 10 Extended の「Gaming」では差に開きがあり、ゲームプレイを楽しむ場合、性能差が顕著になる可能性はあります。

 

バッテリー

以下の条件でバッテリー性能(駆動時間)を測定した結果です。

■駆動時間の測定条件
次の条件でバッテリーによる駆動時間を計測します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル

プレミアム プラチナ
駆動時間 5時間47分 5時間16分

同じバッテリーを搭載していますが、バッテリ駆動時間に若干の違いが出ています。

おそらくは CPU の消費電力の違いやプラチナ・タッチパネルに搭載されている専用グラフィックス「NVIDIA GeForce MX130」が微妙に影響している可能性がありそうです。

 

RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測

RAWデータ現像と動画エンコードの処理時間の計測結果です。

RAWデータ現像

■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector 7
(筆者所有のソフトウェア)

■条件等
・RAWデータ 50ファイルを一括書き出し
・プリセット等 編集は適用しない
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

プレミアム プラチナ
1分17秒1 1分 8秒3

動画エンコード

■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector 15
(筆者所有のソフトウェア)

■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

プレミアム プラチナ
3分47秒4 3分55秒1

動画エンコードでは、プラチナ・タッチパネルのほうが若干時間がかかっています。

上述の総合的なパフォーマンスのベンチマークで、PCMark 10 Extended の「Digital Contents Creation」の結果と関連しているのかもしれません。

 

Windows の起動・再起動 時間計測

Windows の起動時間、再起動時間を それぞれ 5回ずつ計測し平均値で比較します。

プレミアム プラチナ
起動 15.1秒 16.5秒
再起動 31.7秒 30.8秒

Windows の起動時間、再起動時間については、同等といって良いでしょう。

 

駆動音・表面温度

駆動音については、負荷のかかる処理になると「サーッ」という排熱の音が少し大きくなります。

高負荷時、プレミアム・タッチパネルでは耳ざわりにはならない程度ですが、プラチナ・タッチパネルの排気音はやや大きく耳ざわり感じるかもしれません。(専用グラフィックスが搭載されている分、排熱が必要になるものと思われます)

とはいえ、平常時は静かである点やパソコンを使っているあいだ終始負荷のかかる状態が続くわけではないことを考えれば、2つのモデルともに駆動音についてはそれほど気にすることはないと思います。

本体の表面温度については、2つのモデルともに負荷のかかる処理になると、キーボード奥側 排気口の近くが本体内部の熱の影響で少し温かくなります。

キーボード上は手のひらを置いて温かさを感じる程度、パームレストは本体内部の熱の影響をほとんど受けないので不快な感じはありません。

■プレミアム・タッチパネル

キーボードの表面温度(単位:℃)

キーボードの表面温度(プレミアム・タッチパネル)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)

底面部の表面温度(単位:℃)

底面部の表面温度(プレミアム・タッチパネル)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)

■プラチナ・タッチパネル

キーボードの表面温度(単位:℃)

キーボードの表面温度(プラチナ・タッチパネル)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)

底面部の表面温度(単位:℃)

底面部の表面温度(プラチナ・タッチパネル)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)

 

サウンド チェック

『Inspiron 14 5000 2-in-1 (5482)』は サウンドユーティリティソフト「Waves MaxxAudio Pro」が搭載されています。

Waves MaxxAudio Pro には、サウンドに合わせたプリセットが数多く設定されているほか、スピーカーやヘッドフォンなどサウンドを再生する機器に合わせて、お好みのサウンドにチューニングすることもできます。

Waves MaxxAudio Pro サウンドユーティリティソフト
Waves MaxxAudio Pro サウンド ユーティリティソフト

実際にサウンドを聴いてみた印象としては・・・

■スピーカー
低音域が若干弱いが高音域まで広い音域をカバーし意外と高音質。
カジュアルに高音質サウンドを楽しめる。

■ヘッドホン
低音域もしっかり再現できてサウンド全体に厚みが増し迫力もアップする。

 

付属品

『Inspiron 14 5000 2-in-1 (5482)』には、電源アダプター、電源コード、マニュアル類が同梱されています。

『Inspiron 13 7000 2-in-1』本体セット

マニュアル類は簡易的でかんたんな内容が記載されている程度ですが、製品の使い方や取り扱いに関する詳細な情報はデル公式サイトで公開されています。

 

まとめ

以上、『Inspiron 14 5000 2-in-1 (5482)』のレビュー記事をお届けしました。

持ち運びのしやすさは、13.3インチサイズには及びませんが、画面が一回り大きい分、描画領域が広くなり表示される文字が見やすくなる点が 14インチサイズの 2in1ノートPC の最大の特徴といえるでしょう。

性能面で「プレミアム・タッチパネル」と「プラチナ・タッチパネル」を比較しましたが、選択するときのポイントとしては、ゲームなどのエンターテイメントもある程度のパフォーマンスで楽しみたいなら「プラチナ・タッチパネル」、ふだん使いをメインに快適に使うなら「プレミアム・タッチパネル」といったところでしょうか。

Inspiron 14 5000 2-in-1 の評価のポイントをまとめると・・・

高評価のポイント
・性能レベルが意外と高く動作も軽快で快適に使える
・13.3インチサイズにくらべ画面の見やすさに優位性あり
・スタイリッシュなデザイン
・スタイル自在に使える
・高コスパ

チョット残念なところ
・モバイルするにはチョット重いかも

 

『Inspiron 14 5000 2-in-1 (5482)』の通常価格は 91,778円~(税込・配送料込の価格。クーポンの割引率によってはかなりお買い得価格になるときもあります)。

最新の価格やクーポン割引率などの最新情報は、デル直販サイト「デルオンラインストア」をご確認ください。。

 

デル直販「デルオンラインストア」公式サイト

 

Inspiron 14 5000 2-in-1 (5482) 正面

 

 

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