日本HP『HP ENVY x360 15-ds0000(AMD)』(2019年モデル)の実機レビューです。
『HP ENVY x360 15-ds0000(AMD)』(以下「HP ENVY x360 15」)は最新世代(コードネーム:Picasso)AMD Ryzen mobile 3000シリーズを搭載した 15.6型 2in1 ノートPC です。
性能が進化しパフォーマンスもアップ、ベンチマークでの性能評価も優秀です。
15.6型の大画面に表示される文字の見やすさにくわえタイピングしやすいキーボードやWEBカメラを物理的に遮断できるプライバシースイッチの搭載など使い勝手も優秀です。
- ノートPC・タブレットなどスタイル自在に使える
- アクティブペン(オプション)で手書きもできる
- 最新世代 AMD Ryzen mobile 3000シリーズを搭載
- 快適に使える性能&パフォーマンス
- 画面が大きく表示される文字が見やすい
- 落ち着きのあるデザイン
- リーズナブルな価格
- 価格以上に使いやすくて高性能&高品質
レビューでは、前半で外観デザインにくわえ、ディスプレイ、キーボード、アクティブペンなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
なお、性能評価については AMD Ryzen プロセッサーの性能レベルの程度を把握しやすくするため、第8世代インテル Core i7 プロセッサー搭載機種「LAVIE Note Standard(NS700/NAシリーズ)」のスコアと比較掲載します。
<関連記事>
⇒ HP ENVY x360 15-ee0000(AMD)レビュー
第3世代 Ryzen 4000シリーズを搭載した 2020年モデルの実機レビューです。
【 目 次 】
レビュー内容は 2019年11月8日時点のものです。
スペック構成
2019年モデルの『HP ENVY x360 15』には、CPU の違いにより「スタンダードモデル」「パフォーマンスモデル」がラインナップしています。
それぞれのスペック構成は以下のとおり。
モデル | スタンダードモデル | パフォーマンスモデル | |
---|---|---|---|
OS | Windows 10 Home (64bit) | ||
CPU | AMD Ryzen 5 3500U | AMD Ryzen 7 3700U | |
メモリ | ■8GB (4GB×2) DDR4-2400MHz ■16GB (8GB×2) DDR4-2400MHz |
16GB (8GB×2) DDR4-2400MHz | |
ストレージ | 512GB SSD (PCIe NVMe M.2) | ||
ディスプレイ | 15.6インチワイド・フルHDブライトビュー・IPSタッチディスプレイ | ||
グラフィックス | AMD Radeon Vega 8 グラフィックス(CPUに内蔵) | AMD Radeon RX Vega 10 グラフィックス(CPUに内蔵) | |
ワイヤレス | IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.2 | ||
Webカメラ | HP Wide Vision HD Webcam (約92万画素)、内蔵デュアルマイク | ||
バッテリー駆動時間 | 最大 13時間 (MobileMark 2014にて計測) | ||
本体サイズ(W×D×H) | 約359×245×17(最薄部) – 18(最厚部)mm | ||
本体質量 | 約 1.98 kg | ||
本体カラー | ナイトフォールブラック | ||
価格(税込) | 83,050円 | 98,450円 |
販売価格は記事作成時点の価格です。最新の価格やキャンペーンなど最新情報は日本HP公式サイトをご確認ください。
日本HP直販「HP Directplus」公式サイト
⇒ HP ENVY x360 15 製品ページ
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今回はメーカーからお借りしたスタンダードモデル(AMD Ryzen 5搭載)を試用してレビューを行います。
外観チェック
洗練されたシックなデザイン
『HP ENVY x360 15』は洗練されたシックなデザインです。
天面をチェックします。
本体の素材はアルミニウム。サラサラとした感触で質感も上品です。
ナイトフォールブラックのカラーは指紋や皮脂の跡が若干目立ちやすいですが、柔らかいクロスなどでこまめにふき取ることで気持ちよく使うことができますし、落ち着いた大人の雰囲気のあるカラーです。
底面部です。
底面の素材もアルミニウム。剛性を重視した「ユニボディ」はパーツの継ぎ目がなく見た目にもスッキリしています。
底面部のゴム足は前後に平行して実装されています。本体の安定性は良好です。
矢印の指すところがゴム足
ヒンジのトルクはちょうど良い感じで天面の開け閉めや回転もスムーズです。タイピング中の画面のグラつきもありません。
天面とキーボード面のエッジが鋭角なデザインで天面が開けやすくなっています。
スタイル自在に使える
『HP ENVY x360 15』は天面を回転させることでスタイル自在に使えます。
ノートパソコン
スタンド
テント
タブレット
また、ノートパソコンスタイルから天面をフラットになるまで開けば、打ち合わせなどでの画面共有もかんたんにできます。
フラット
とくに、15.6インチサイズの大画面なので文字が大きくお互いに見やすいメリットもあります。
必要十分なインターフェースを実装
左側面のインターフェースなど各部名称です。
①電源コネクター
②USB 3.1 Gen1
③電源ボタン
④ヘッドフォン出力/
マイク入力コンボポート
⑤SDカードスロット
SDカードスロットはフルサイズのSDカードを使うことができます。スロットはプッシュロック式で SDカードを挿入するときは押し込んでロックさせ取り出すときはもう一度押し込むことでカードが飛び出す構造です。
SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
右側面のインターフェース類です。
⑥プライバシースイッチ
⑦USB 3.1 Type-C Gen1
⑧USB 3.1 Type-A(電源オフチャージ対応)
⑨HDMI 2.0
プライバシースイッチはビデオチャットなどで使う Web カメラのオン/オフを物理的に切り替えるスイッチで、会議中に相手方に見られたくない光景を物理的に遮断したり、悪意のあるソフトウェアなどにカメラを制御させないように防止できるメリットがあります。
上の画像はプライバシースイッチOFF(カメラ有効)
上の画像はプライバシースイッチON(カメラ無効)
プライバシースイッチを ON(カメラ無効)すればカメラの接続が物理的に遮断され、カメラアプリを実行しても「カメラが見つかりません」というエラーメッセージが表示されます。
カメラとマイクです。
矢印の指すところがマイク
『HP ENVY x360 15』には必要十分なインターフェースが実装されています。
Bang & Olufsen デュアルスピーカーを搭載
スピーカーには Bang & Olufsen デュアルスピーカーを搭載しています。
スピーカーはキーボード奥に実装
ちなみに、13.3インチモデルの HP ENVY x360 13 のスピーカーはキーボード奥 2基と底面部 2基、計4基のクアッドスピーカーです。
HP ENVY x360 15 はデュアルスピーカーですが、実際に聴いてみた印象としてはクアッドスピーカーに引けを取らないくらいの高音質でした。
指紋認証を搭載
2019年モデルの『HP ENVY x360 15』では顔認証がなくなり、かわりに指紋センサーが搭載されています。
顔認証がなくなったのは残念ですが、指紋センサーの認証精度は良好でわずらわしいパスワードを入力することなく指先をセンサーにタッチするだけで Windows にサインインできます。
薄くてコンパクト、持ち歩きもできる
本体の大きさのイメージです。本体の上には A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。
本体を閉じたときのゴム足を含めた高さのイメージはこんな感じ。
HP ENVY x360 15 の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CD の厚さは 10mm)
『HP ENVY x360 15』の高さは CD ケース(通常サイズ)2枚より薄く、実測値では 16mm(最薄部)~18mm(最厚部) でした。
実際に手で持っても薄さを感じます。
本体の重量は 1,984g。電源アダプター、電源コード、ウォールマウントプラグの重量は、それぞれ 186g、105g、41gです。
持ち歩きもできるサイズ感と重量感です。
ちなみに、電源アダプターの最大出力は 65W (19.5V – 3.33A)、大きさは手のひらにおさまるサイズです。
なお、電源アダプターは電源コードのほか、付属のウォールマウントプラグでコンセントに直付けすることもできます。
ディスプレイ
描画される映像がキレイ
『HP ENVY x360 15』のディスプレイは 15.6型 フルHD 光沢液晶です。
描画される映像は高精細で鮮やか、キレイです。
画面に表示される文字もクッキリして見やすいです。
キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測したトーンカーブは、赤がわずかに強く出ていますが RGBともに ほぼ45度の角度で理想的です。色調のバランスは良好です。
ディスプレイへの映り込みはそれなりにあります。描画される映像のカラーや使う場所によっては照明などの映り込みが気になるかもしれません。
左右のベゼル(ディスプレイのフレーム枠)は狭額縁(ナローベゼル)で、その幅は鉛筆の太さより狭いです。
視野角は広く斜めからみる映像もキレイ!
視野角をチェックします。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平、垂直方向ともに視野角は広く斜めからみる映像も鮮明でキレイです。
キーボード&タッチパッド
タイピングしやすいキーボード
『HP ENVY x360 15』のキーボードのレイアウトです。
標準的なレイアウトなので扱いにくさはありません。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は実測で およそ19mm。ゆったりとして窮屈さはありません。
キーストロークは浅くなくシッカリとした打鍵感があってタイプ感も心地よいです。
ちなみに、タイプ音は「カタカタ」という音で、普通の強さでのタイピングは音も静かです。
キートップの形状は指先にあわせて少しへこんでいます。サラサラとした質感で指先のフィット感も良好です。
キーボードにはバックライトを搭載
キーボードにはバックライトが搭載されています。
キーボード・バックライトは 2段階で明るさの調整が可能、[F5]キー押下により 点灯(明)→点灯(暗)→消灯 を切り替えられます。
キーボードのバックライトは地味な機能ですが、薄暗いところでタイピングするときにはとても役立ちます。
パームレストの感触や質感は心地よい
パームレストは天面と同じアルミ素材。サラサラとした感触で質感も良いのでキーボード操作も快適です。
指紋や皮脂の跡が目立ちやすいですが、気になるときは柔らかいクロスなどでこまめにふき取ることで気持ちよく使えます。
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド
タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプで、タッチパッドのサイズはやや大きめです。
いたって普通のタッチパッドですが、手触り感やレスポンスも良好です。全体的に扱いやすいタッチパッドです。
アクティブペン(オプション)
アクティブペンの描き心地はグッド
『HP ENVY x360 15』はアクティブペンに対応しています。
写真は「アクティブペン2」
オプションとはなりますが、アクティブペンがあれば手書きのメモやデッサンなども気軽に書くことができます。
筆者が所有しているアクティブペン2で試してみたところ、なめらかなタッチで書き心地も良好でした。
HP ENVY x360 15 は画面が大きいぶん、キャンバスが広くたくさん書けるメリットがあります。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビューで使用している『HP ENVY x360 15』(スタンダードモデル)の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか、バッテリー性能や総合的なパフォーマンスを測定します。
測定結果については、性能レベルの程度を把握しやすくするため、第8世代インテル Core i7 プロセッサー搭載機種「LAVIE Note Standard(NS700/NAシリーズ)」のスコアと比較掲載します。
2機種の基本スペックは以下のとおり。
■HP ENVY x360 15(スタンダードモデル)
AMD Ryzen 5 3500U/16GBメモリ/512GB SSD (PCIe NVMe M.2)
■LAVIE Note Standard
インテル Core i7-8565U/8GBメモリ/512GB SSD (PCIe NVMe M.2)
メモリ容量が異なりますが、CPU の違いによりパフォーマンスにどの程度の違いが出てくるのか参考になると思います。
なお、比較に使用したベンチマークは以下のとおりです。
比較項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R15 |
CINEBENCH R20 | |
グラフィック性能 | 3DMark |
ドラゴンクエストX | |
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター | |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) ※レビュー機の HP ENVY x360 15 のみ掲載 |
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R15 と CINEBENCH R20 のベンチマークで比較します。
CINEBENCH R15 | |
---|---|
CPU |
653 cb
|
547 cb
|
|
CPU (Single Core) |
144 cb
|
165 cb
|
|
MP Ratio |
4.54 x
|
3.31 x
|
|
CINEBENCH R20 | |
---|---|
CPU |
1429 cb
|
1248 cb
|
|
CPU (Single Core) |
364 cb
|
397 cb
|
|
MP Ratio |
3.93 x
|
3.15 x
|
|
シングル Core ではインテル Core i7 を搭載した LAVIE Note Standard に若干の優位性がありますが、マルチ Core では AMD Ryzen 5 を搭載した HP ENVY x360 15 のほうが圧倒しています。
一般的なアプリはマルチ Core に対応しているものが多く、AMD Ryzen 5 を搭載した機種ではより快適な動作が期待できます。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
3DMark
3DMark のベンチマーク結果です。
3DMark | |
---|---|
Cloud Gate |
14457
|
8867
|
|
Night Raid |
9074
|
5017
|
|
Sky Diver |
8669
|
4375
|
|
Fire Strike |
2592
|
1102
|
|
Time Spy |
917
|
438
|
|
3DMark の各テスト内容は以下のとおり。
Cloud Gate | ホームPCやノートPC向けで DirectX 10 を想定したグラフィックス性能テスト |
---|---|
Night Raid | DirectX 12 を使用したモバイルPCなど低スペックPC向けのグラフィックス性能テスト |
Sky Diver | DirectX 11 を使用したミドルレンジ・ゲーミングノート向けのグラフィックス性能テスト |
Fire Strike | DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
Time Spy | DirectX 12 を使用したゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
ドラゴンクエストX
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
ドラゴンクエストX | |
---|---|
標準品質 解像度 1280×720 |
12232(すごく快適)
|
9333(とても快適)
|
|
最高品質 解像度 1280×720 |
10745(すごく快適)
|
7936(とても快適)
|
|
ファイナルファンタジーXIV
ファイナルファンタジーXIV は「紅蓮のリベレーター」と「漆黒のヴィランズ」 2つのベンチマークを使用します。
■紅蓮のリベレーター
紅蓮のリベレーター[スコア(評価/平均フレームレート)] | |
---|---|
標準品質(ノートPC) 解像度 1280×720 |
6409(とても快適/45fps)
|
4343(快適/30fps)
|
|
高品質(ノートPC) 解像度 1280×720 |
5187(とても快適/36fps)
|
3144(やや快適/21fps)
|
|
■漆黒のヴィランズ
漆黒のヴィランズ[スコア(評価/平均フレームレート)] | |
---|---|
標準品質(ノートPC) 解像度 1280×720 |
6108(とても快適/45fps)
|
4181(快適/29fps)
|
|
高品質(ノートPC) 解像度 1280×720 |
5079(とても快適/36fps)
|
3112(やや快適/21fps)
|
|
グラフィックス性能は、なめらかな映像描画の指標になります。
Ryzen 5 を搭載した ENVY x360 15 のほうが、全体的にスコアが高く、写真・動画編集やゲームプレイなど高度なグラフィック処理で より快適な描画が期待できます。
Core i7 を搭載した LAVIE Note Standard の性能が低いわけではなく、CPU に内蔵しているグラフィックス性能については AMD Ryzen のほうが上という結果です。
ストレージ性能
ストレージには、いずれの機種も PCIe / NVMe 対応の SSD を搭載しています。
以下は CrystalDiskMark 6.0.2 を使用して計測したデータ転送速度の結果です。
データ転送速度(HP ENVY x360 15)
データ転送速度(LAVIE Note Standard)
同じ PCIe / NVMe 対応の SSD でもスコアの開きが大きいのは搭載されている SSD の性能によるものです。
写真や動画などサイズの大きいファイルを読み書きするときは体感的に違いを感じるかもしれませんが、ふだん扱うようなファイルなどでは体感的な違いは感じないと思います。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
PCMark 10 Extended | |
---|---|
Total Score |
3272
|
2543
|
|
Essentials |
7102
|
6846
|
|
Productivity |
5991
|
6574
|
|
Digital Contents Creation |
3495
|
2784
|
|
Gaming |
2084
|
902
|
|
※テスト項目説明
Total Score(総合的な評価)
Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
ふだん使いやビジネスソフトの使用を想定したテストではほぼ互角の性能レベルですが、高度なグラフィックスを使用するようなシーンでは AMD Ryzen 5 3500U を搭載した HP ENVY x360 15 にアドバンテージがあるといえます。
バッテリー
バッテリー性能については、レビュー機 HP ENVY x360 15 のバッテリー駆動時間と充電時間を掲載します。
■駆動時間の測定条件
バッテリーでの駆動は、次の条件でバッテリーによる駆動時間を計測します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間の測定条件
バッテリー充電時間の計測は以下の条件で、充電完了までの時間を計測します。
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。
バッテリー駆動時間 | 7時間 7分 |
---|---|
バッテリー充電時間 (50%) |
55分 |
バッテリー充電時間 (80%) |
1時間 33分 |
バッテリー充電時間 (100%) |
2時間 17分 |
駆動時間については、バッテリーを多く消費する条件とはいえ公称値の最大13時間にくらべると若干の物足りなさを感じます。
しかしながら、バッテリーで7時間駆動できれば、15.6インチサイズのバッテリー性能としてはまずまずといえますし、外出先に持ち出してもバッテリ残量を気にすることなく安心して使えます。
ちなみに、使うシーンに合わせて画面の明るさや音量を適正レベルに調整すればバッテリー駆動時間をさらに伸ばすこともできます。
また、バッテリーは急速充電に対応しており、急な外出の多いビジネスシーンでは大きなアドバンテージになるはずです。
なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので、参考値としてください。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像と動画エンコードの処理時間で評価します。
結果については、レビュー機の HP ENVY x360 15 とベンチマークで比較対象の LAVIE Note Standard を比較・評価します。
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector 7
■条件等
・RAWデータ 50ファイルを一括書き出し
・プリセット等 編集は適用しない
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
HP ENVY x360 15 | LAVIE Note Standard | |
---|---|---|
処理時間 | 1分 8秒8 | 1分 2秒8 |
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector 15
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
HP ENVY x360 15 | LAVIE Note Standard | |
---|---|---|
処理時間 | 3分 23秒3 | 4分 0秒4 |
RAWデータ 50ファイルの一括書き出しでは処理時間に大きな開きはありませんが、RAWデータが大量になればそれなりに処理時間に開きが出てくると思います。
また、動画エンコードの処理時間に開きがあるのはメモリ容量の違いやグラフィックスの性能差に要因にあると考えられます。
駆動音・表面温度
駆動音については、負荷の高い処理になると排熱のため「サーッ」というファンの回転音(排気音)が少し大きくなります。個人差はありますが耳ざわりに感じるかもしれません。
平常時は静かであることや、パソコンを使っているあいだ終始 高負荷な状態が続くわけではないことを考えれば駆動音についてはそれほど気にすることはないと思います。
本体の表面温度については、負荷のかかる処理になると、キーボード奥 スピーカー周辺が温かくなります。
キーボード上は手のひらを置いてみると温かさを感じますがタイピングに影響がない程度です。パームレストは左側が本体内部の熱の影響で温かさを感じますが不快な感じはありません。
キーボードの表面温度(単位:℃)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
底面部の表面温度(単位:℃)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
サウンド チェック
『HP ENVY x360 15』は Bang & Olufsen サウンドシステムを搭載しています。
サウンド・ユーティリティソフトもインストールされており、プリセットやイコライジング機能でお好みの音質にチューニングすることもできます。
実際にサウンドを聴いてみた印象としては・・・
■スピーカー
低音域から高音域まで広い音域を再現できる。
13.3インチモデルに搭載されているクアッドスピーカーに引けを取らないくらい高音質。
■ヘッドホン
スピーカーとヘッドホンで音質に大きな違いはないが、耳が遮蔽されていることもあり高音質なサウンドがダイレクトに伝わってくる。
Windows の起動・再起動時間計測
Windows の起動、再起動時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | |
---|---|---|
1回目 | 10.1秒 | 24.9秒 |
2回目 | 10.3秒 | 24.6秒 |
3回目 | 10.2秒 | 24.6秒 |
4回目 | 10.0秒 | 24.4秒 |
5回目 | 10.0秒 | 24.5秒 |
平均 | 10.1秒 | 24.6秒 |
搭載ソフトウェア
『HP ENVY x360 15』に搭載されている主なソフトウェアです。
Windows標準のソフトのほか、HP オリジナルのサポートソフト、セキュリティソフト「マカフィー リブセーブ」などがインストールされています。
HP オリジナルのサポートソフトの一つ「HP Command Center」は使い方に合わせて本体内部の温度や CPU のパフォーマンスを調整してくれる便利なソフトです。
また、AMD Radeon グラフィックスのユーティリティソフト「RADEON SETTINGS」もインストールされています。
RADEON SETTINGS
ゲームプレイやビデオ映像などで AMD Radeon グラフィックスのパフォーマンスを最適化することができます。
付属品
『HP ENVY x360 15』の本体ほか同梱品一式(電源アダプター、電源コード、ドキュメント類など)です。
付属しているドキュメント類です。
【上記写真のドキュメント類について】 ■上段左側から ・パソコン生活まるごと ガイドブック ・将来の下取りでプレミアムキャッシュバック受け取りの案内 ・速攻!HPパソコンナビ 特別編 ■中段 ・セットアップ手順 ■下段左側から ・アンケートの案内 ・お友達・ご家族紹介キャンペーン ・製品の仕様に関する注意事項 ・サービスおよびサポートを受けるには |
まとめ
以上、『HP ENVY x360 15-ds0000』(2019年モデル)のレビュー記事をお届けしました。
HP ENVY x360 15 に搭載されている最新世代 Ryzen プロセッサーはかなり優秀です。
ベンチマークでは第8世代インテル Core i7 プロセッサーを搭載した LAVIE Note Standard とスコアを比較しましたが、ほとんどのベンチマークで AMD Ryzen プロセッサーを搭載した HP ENVY x360 15 に優位性がある結果となりました。
税込8万円台からのリーズナブルな価格も魅力で HP ENVY x360 15 は価格以上に高性能な 15.6型2in1ノートPCといえます。
評価のポイントをまとめると・・・
高評価のポイント
・落ち着いた高級感のあるデザイン
・最新世代 AMD Ryzen プロセッサーはかなり高性能
・快適に使える性能&パフォーマンス
・プライバシースイッチでカメラを物理的に遮断できる
・お値段以上に使いやすくて高性能&高品質
チョット残念なところ
・顔認証がなくなった
『HP ENVY x360 15』の最新価格やキャンペーン情報については日本HPの公式サイトをご確認ください。
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