『HP EliteDesk 800 G3 SF』レビュー 省スペースでも高い拡張性!縦横自在に置けるビジネス向けデスクトップPC(後編)

 

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日本HP『HP EliteDesk 800 G3 SF』の実機レビュー 後編です。

後編では、各種ベンチマークによる『HP EliteDesk 800 G3 SF』の性能レビューを行います。

なお、レビュー機のスペック構成については「スペックについて」の章をご覧ください。

HP EliteDesk 800 G3 SF 正面ズーム

【 目 次 】
(前編)
外観について
スペックについて
インターフェース
本体内部
キーボード&マウス
(後編)
ベンチマーク
RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
搭載ソフトウェア
付属品
まとめ

レビュー内容は 2018年7月6日時点のものです。

<関連記事>
⇒ HP EliteDesk 800 G5 SF レビュー
第9世代インテル Core プロセッサーを搭載した最新モデルの実機レビューです。

 

ベンチマーク

『HP EliteDesk 800 G3 SF』の基本性能や総合的なパフォーマンスのほか、CPU、グラフィック、ストレージの性能を測定します。

基本性能

Windowsに搭載されているシステム評価ツール「WinSATコマンド」と、パソコンの各性能レベルを客観的に評価する「PASS MARK PerformanceTest 9.0」を使用して、パソコンの基本性能を測定します。

WinSAT

WinSAT スコア

「WinSAT」による測定は、PCの性能を相対的に数値化して表現したもので、各項目の説明は次のとおりです。

CPUScore CPU のスコア
D3DScore ゲーム用グラフィックスのスコア
ただし、従来のゲーム用グラフィックスのスコアのため Windows 10では計測対象外(9.9というスコアは無視)
DiskScore プライマリハードディスクのスコア
GraphicsScore グラフィックスのスコア
MemoryScore メモリのスコア
TimeTaken 前回の評価(「MostRecentAssessment」は直近の評価を表します)
WinSATAssessmentState 評価の状態を表す値(1:評価済み、2:要再評価)
WinSPRLevel 基本スコア(SPR:System Performance Rating)

PASS MARK PerformanceTest 9.0

PASS MARK PerformanceTest 9.0 スコア

「PASS MARK PerformanceTest 9.0」で計測されたスコアは、全世界のパソコンがアップロードしたスコアと比較、Percentile(パーセンタイル)の数値から自分のパソコンの性能レベルを客観的に把握することができます。

上記の測定結果を例にすると、トータル性能を示す「PassMark Rating」のスコア「2590.4」のパーセンタイルは「61st Percentile」で、計測を行った他のパソコン 61% よりも上位のスコアという意味です。

別な言い方をすると、「PASS MARK PerformanceTest 9.0」で計測しスコアをアップロードした全世界のパソコンのなかで、上位のスコアから 39%(100% - 61%)に位置するスコアということです。

『HP EliteDesk 800 G3 SF』は、ハイスペックのゲーミングPC など、さまざまなジャンルのなかでも中程度クラスのスコアです。

ビジネス向けのデスクトップPC としては まずまずのレベルで、メモリ増設のほか、SSD や専用グラフィックスを搭載することで、トータルパフォーマンスのアップが期待できます。

CPU性能

「CINEBENCH」を使って、CPU性能を測定します。

CINEBENCH 測定結果

レビュー機『HP EliteDesk 800 G3 SF』の CPU には第7世代インテル Core i7-7700 プロセッサーが搭載されています。

参考までに、第8世代インテル Core i5-8400 プロセッサーのスコアは 970cbくらい、第8世代インテル Core i7-8700 プロセッサーは 1380cbくらいです。

スコアを見る限り、『HP EliteDesk 800 G3 SF』に搭載されている CPU スコアは、第8世代インテル Core i5-8400 プロセッサーに近い性能レベルといえます。

グラフィック性能

グラフィック性能は以下のゲーム系ベンチマークソフトを使って測定します。

■3DMark
■ドラゴンクエストX
■ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド
■ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター

3DMark

3DMark は、「ICE STORM」「CLOUD GATE」「SKY DIVER」「FIRE STRIKE」「TIME SPY」、各シーンについてグラフィック性能を測定します。

3DMark

測定前に流されるデモ映像を見たイメージとしては、次のような印象でした。

ICE STORM なめらか描画
CLOUD GATE なめらか描画
SKY DIVER おおおむねなめらか描画。カクついたシーンもあったが我慢できるレベル
FIRE STRIKE コマ送り描画
TIME SPY コマ送り描画

ドラゴンクエストX

ドラゴンクエストX では、HD解像度(1280×720) の標準品質と最高品質で測定します。

結果は以下のとおり。

ドラクエベンチマーク(標準品質、解像度 1280×720)
標準品質、解像度 1280×720

ドラクエベンチマーク(最高品質、解像度 1280×720)
最高品質、解像度 1280×720

ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド

ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルドでは、HD解像度(1280×720) / DirectX 11 の 標準品質(デスクトップPC) と高品質(デスクトップPC) で測定します。

結果は以下のとおり。

ファイナルファンタジー 標準品質(デスクトップPC)
標準品質(デスクトップPC)、解像度 1280×720、DirectX 11

ファイナルファンタジー 高品質(デスクトップPC)
高品質(デスクトップPC)、解像度 1280×720、DirectX 11

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーターでも、HD解像度(1280×720) / DirectX 11 の 標準品質(デスクトップPC) と高品質(デスクトップPC) で測定します。

結果は以下のとおり。

ファイナルファンタジー 紅蓮のリベレーター 標準品質(デスクトップPC)
標準品質(デスクトップPC)、解像度 1280×720、DirectX 11

ファイナルファンタジー 紅蓮のリベレーター 高品質(デスクトップPC)
高品質(デスクトップPC)、解像度 1280×720、DirectX 11

 

上記、4つのベンチマークソフトを使ったグラフィック性能の測定結果から、レビュー機のグラフィック性能は それなりの印象です。

動画閲覧やビデオチャット(WEBカメラとマイクが必要です)などライトなグラフィック処理は問題ないものの、3Dレンダリングのような高度なグラフィック処理で使用する際には、専用グラフィックスのほか 8GB以上のメモリ(可能であれば 16GB以上)を搭載することをおススメします。

ストレージ

『HP EliteDesk 800 G3 SF』のドライブ構成は次のようになります。

ドライブ構成ドライブ構成(クリックで拡大表示できます)

ストレージは、WESTERN DIGITAL製の HDD で 容量は 500GB、回転数は 7200rpm です。

ストレージ情報
ストレージ情報

ストレージのデータ転送速度です。

データ転送速度
データ転送速度

回転数が 7200rpm の HDD としては、平均的なスコアです。

後半部分に掲載していますが、ストレージが HDD のみであると Windows の起動も それなりの時間がかかってしまいます。

Windows やアプリを素早く起動させるためには、SSD へのカスタマイズは必須といえるでしょう。

なお、ストレージ容量については、必要に応じて SSD + HDD のデュアルドライブ構成を検討すれば良いのではないでしょうか。

総合的なパフォーマンス

「PCMark 8」および「PCMark 10」を使用して、PCのアプリケーション実行における総合的なパフォーマンスを測定します。

PCMark 8(Home Test)

家庭での利用を想定したテストです。
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)

PCMark 8 Home Test スコア

PCMark 8 Home Test スコア比較PCMark 8(Home Test) OpenCL対応の Accelerated にて測定

PCMark 8(Creative Test)

クリエイティブな利用を想定したテストです。
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)

PCMark 8 Creative Test スコア

PCMark 8 Creative Test スコア比較PCMark 8(Creative Test) OpenCL対応の Accelerated にて測定

PCMark 10 Extended

PCMark 10 Extended は、以下の 4つの Test Group のテストを実施します。
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)

■Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
■Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
■Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
■Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)

PCMark 10 Extended スコア

PCMark 10 Extended スコア比較PCMark 10 Extended

総合的なパフォーマンスは、ハイパフォーマンスなゲーミングPC には及ばないものの、テスト結果としては まずまずの印象です。

とくに、PCMark 10 Extended では、Gaming のテストグループ以外は比較的高いスコアです。主にオフィス文書などを扱うようなビジネスシーンで快適に使える性能レベルです。

ただ、筆者としてはメモリは 8GB以上(できれば 16GB以上)欲しいところ。

ビジネスシーンでは、オフィスソフトやブラウザなど複数のソフトウェアを同時に扱うシーンがほとんどです。メモリ容量は多いほど快適に作業できるからです。

動作音・動作熱

動作音については、平常時はファンの回転音やディスクアクセス音はするものの かすかに聞こえる程度で静かです。

負荷のかかる処理中は排熱のためファンがフル回転し、「ウーッ」という音が少し大きくなりますが、耳ざわりに感じるほどの音ではありません。

負荷が低減すると即応するようにファンの回転も落ち着いてきて音も静かになります。

また、動作熱については、本体の上は熱の影響を受けず、排気口や吸気口周辺が少し温かく感じる程度です。

 

RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測

『HP EliteDesk 800 G3 SF』で、RAWデータ現像と動画エンコードの処理時間を計測してみます。

RAWデータ現像

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector 7
(筆者所有のソフトウェア)

■条件等
・RAWデータ 50ファイルを一括書き出し
・プリセット等 編集は適用しない
・撮影カメラ SONY NEX-5

■処理時間

処理時間 メモリ使用量
1分14秒3 4.2GB

※メモリ使用量は処理中の「コミット済みメモリ」(最大値)。
 (パソコンがシステム全体で実際に使用しているメモリの使用量)

<補足>

レビュー機に搭載されているメモリ容量 4GB に対し、コミット済みメモリは 4.2GB です。

Windows は、実際に搭載されているメモリ容量(物理メモリといいます)が足りなくなると、ハードディスク上に確保しておく仮想メモリを使用します。

上記の RAWデータ現像処理では、物理メモリが足りず仮想メモリも使用しており、そのため処理時間も長くなっています。

動画エンコード

動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector 15
(筆者所有のソフトウェア)

■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間

■処理時間

処理時間 メモリ使用量
3分26秒4 3.8GB

※メモリ使用量は処理中の「コミット済みメモリ」(最大値)。
 (パソコンがシステム全体で実際に使用しているメモリの使用量)

 

Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測

Windows の起動時間、再起動時間、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。

Windows の起動・再起動・シャットダウン時間

ストレージに HDD を搭載していることもあり、起動・再起動・シャットダウン時間は感覚的にも「それなり」の印象です。

なお、起動・再起動・シャットダウン時間は状況により多少変動するので、参考値としてください。

 

搭載ソフトウェア

『HP EliteDesk 800 G3 SF』に搭載されている主なソフトウェアです。

(クリックで拡大表示できます)

Windows標準のソフトのほか、HPソフトウェアパックや HPヘルプ&サポートソフトなど HP 独自ソフトウェア、CyberLink製のメディアユーティリティソフトなどがインストールされています。

なお、Access や Excel、Word などの Microsoft Office はカスタマイズで追加できます。

HPソフトウェアパックの「HP SoftPaq Download Manager」では、本モデル向けに HP で提供している各種ソフトウェアやドライバなどのダウンロード、バージョンの管理が可能で、ソフトウェアを最新の状態に維持することができます。

HPヘルプ&サポートソフトとしては、PCのメンテナンスや問題の回避/解決に役立つ機能が搭載された「HP Support Assistant」、パソコンのバックアップ・リカバリーに便利な「HP Recovery Manager」などがインストール。リカバリメディアを作成するツール「Recovery Media Creation」も入っています。リカバリメディアを作成しておけばコンピューターを出荷時の状態に復元することができます。

また、セキュリティと保護のメニューにある「HP Client Security」では、パソコンやデータ、ユーザー認証情報の保護などセキュリティを強化することができます。

HP Client Security(クリックで拡大表示できます)

とくに、ビジネスシーンにおいてはセキュリティ対策を強化できる機能は魅力です。

 

付属品

『HP EliteDesk 800 G3 SF』の本体ほか同梱品一式(電源コード、タワースタンド、キーボード、マウス、ドキュメント類)です。

『HP EliteDesk 800 G3 SF』本体セット
(電源コードも付属しています)

付属しているドキュメント類です。

『HP EliteDesk 800 G3 SF』ドキュメント
付属のドキュメント

【上記写真のドキュメント類について】
■右側から
・HP Desktop PC 同梱物リスト
・クイックセットアップ
・サービスおよびサポートを受けるには

ドキュメント類は必要最低限のようです。

 

まとめ

以上、『HP EliteDesk 800 G3 SF』のレビュー記事をお届けしました。

評価のポイントをまとめると次のようになります。

高評価のポイント
・省スペースに置ける
・拡張性が高くパーツへのアクセスが容易
・柔軟なカスタマイズが可能
・インターフェースが豊富で扱いやすい
・ビジネス向けながらスタイリッシュデザイン

残念なポイント
・特になし

『HP EliteDesk 800 G3 SF』は、縦置き/横置きのいずれにも対応しているので、作業スペースの限られたオフィスにもマッチします。

拡張性も高く必要に応じたアップグレードも容易で、セキュリティ対策を強化できる機能も搭載されており、変化の激しいビジネスシーンでも長く使えるモデルといえます。

ラインナップしているモデルや価格、キャンペーンなどの最新情報は、日本HPの直販サイト「HP Directplus」でチェックできます。


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⇒ 『HP EliteDesk 800 G3 SF』製品ページ
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※本モデルは法人向けですが、個人ユーザーも購入することができます。

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HP EliteDesk 800 G3 SF 正面

 

 

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