デル『Dell G5 15 (5590)』の実機レビューです。
『Dell G5 15 (5590)』は、パワフルな性能を備えた 15.6インチサイズのゲーミングノートです。
レビューでは RTX2060搭載モデルを試用、ベンチマークのスコアもなかなかのもので、レイトレーシング性能を評価するベンチマークでも良好なスコアでした。
販売価格は税込14万円台なかほどから。
お値段以上にパワフルなゲーミングノートです。
パワフルなパフォーマンスを備えたゲーミングノートをお探しのユーザーはチェックしておきたいモデルといえるでしょう。
- 価格以上にパワフル・パフォーマンス
- デザインがカッコいい
- 描画される映像がキレイ
- 高リフレッシュレート
- キーボードも打ちやすい
レビューでは、前半で外観デザイン、ディスプレイ、キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能レビューを行います。
なお、性能レビューでは「ALIENWARE M15」とベンチマークスコアを比較しています。
【 目 次 】
レビュー内容は 2019年6月19日時点のものです。
スペック構成
『Dell G5 15 (5590)』には、CPU・メモリ・ストレージ・グラフィックスのスペックの違いにより「プレミアム」「プラチナ」「プラチナVR」などのモデルがラインナップしています。
また、Dell G5 15 (5590) にはホワイトのカラーデザインがカッコいい「スペシャルエディション」もあります。ラインナップしているモデルやスペックは通常のエディション(カラーはブラック)と同じで価格が2,000円ほど高くなりますが、満足度はスペシャルエディションのほうが高いと思います。
OS | Windows 10 Home (64bit) |
CPU | ■第8世代インテル Core i5-8300H ■第9世代 インテル Core i5-9300H ■第9世代 インテル Core i7-9750H |
メモリ | ■8GB(4GB×2), DDR4, 2666MHz ■8GB(8GB×1), DDR4, 2666MHz ■16GB(8GB×2), DDR4, 2666MHz |
ストレージ | ■128GB SSD (M.2 PCIe NVMe)+ 1TB HDD (SATA, 5400rpm) ■256GB SSD (M.2 PCIe NVMe)+ 1TB HDD (SATA, 5400rpm) ■512GB SSD (M.2 PCIe NVMe) |
ディスプレイ | 15.6-インチ FHD (1920 x 1080) ディスプレイ |
グラフィックス | ■NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti 4GB GDDR5 ■NVIDIA GeForce GTX 1650 4GB GDDR5 ■NVIDIA GeForce GTX 1660Ti 6GB GDDR6 ■NVIDIA GeForce RTX 2060 6GB GDDR6 |
LAN | Killerネットワーク2500V2ギガビット イーサネット |
ワイヤレス | 802.11ac 2×2 WiFi & Bluetooth |
カメラ、マイク | 内蔵ワイドスクリーンHD(720p)Webカメラ、デュアル アレイ デジタル マイク付き |
本体カラー | 通常エディション:ディープ スペース ブラック スペシャルエディション:アルプス ホワイト |
本体サイズ(W×D×H) | 364.3×273.4×23.7 mm |
質量 | 約 2.68kg |
価格(税込・配送料込) | 通常エディション:145,778円~ スペシャルエディション:147,938円 |
※価格は 2019年6月17日時点のクーポン適用前の販売価格。
レビューで使用するのは「スペシャルエディション プラチナ・大容量メモリー RTX 2060・ 高リフレッシュレートディスプレイ搭載 VR」です。
■レビュー機の基本スペック
Core i7-8750H/16GBメモリ/256GB SSD+1TB HDD/RTX 2060グラフィックス
レビュー機のモデルはラインナップから外れていますが、後継モデルは第9世代インテル Core i7-9750H プロセッサーにリプレースされスペック的にも強化されています。
モデルごとの価格・クーポンなどの最新情報はデルオンラインストアでチェックできます。
外観チェック
スタイリッシュでカッコいいデザイン
『Dell G5 15 (5590)』はスクエアで「シュッ」としたデザイン、スタイリッシュでカッコいいです。
とくに、レビューで試用したスペシャルエディションの「アルプス ホワイト」は清潔感があってオシャレな印象のカラーです。
天面はサラサラとしていて質感もグッドです。指紋や皮脂の跡も目立ちません。
底面部をチェックします。
底面部は「ユニボディ」といわれる一つのユニットで構成されていて、見た目もスッキリしています。ちなみにユニボディはパーツの継ぎ目を極力排除し剛性を重視した構造です。
ファンやヒートパイプ(放熱用のパーツ)が透明の強化プラスチック越しに見えるデザインもカッコいいです。
ゴム足は前後に平行して実装されています。本体の安定性は良好です。
矢印の指すところがゴム足
排気口は背面が左右にに実装されています。
矢印の指すところが排気口
次に、ヒンジをチェックします。
ヒンジの位置は独特です。おそらくは排気口を広めに確保することにくわえデザイン性も考慮した結果によるものと推察します。
ヒンジのトルクは ほど良い感じで天面の開け閉めもスムースです。もちろんゲームプレイ中やタイピング中でも画面がグラつくこともありません。
必要十分なインターフェース
『Dell G5 15 (5590)』には必要十分なインターフェースが実装されています。
左側面のインターフェースなど各部名称です。
①USB 3.1 Gen 2 Type-C ポート
②USB 3.1 Gen 1 ポート(PowerShare 対応)
③ヘッドセットポート
右側面のインターフェースなど各部名称です。
④SD カードスロット
⑤USB 3.1 Gen 1 ポート
SDカードスロットは抜き差し方式です。SDカードを挿入したときカードが少し出っ張ります。
SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
背面側のインターフェースなど各部名称です。
⑥電源アダプタポート
⑦HDMI ポート
⑧USB 3.1 Gen 1 ポート
⑨ミニ DisplayPort
⑩ネットワークポート(LAN)
⑪セキュリティ ケーブル スロット
電源ボタンは、キーボード奥 中央にあります(LEDは内蔵していません)。
電源ボタンには指紋センサーが内蔵されています。
スピーカーは最前面の左右に実装されています。
矢印の指すところがスピーカー
カメラとマイクです。
ゲーミングノートでも重くない
本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。
ピンクの点線が A4コピー用紙
本体を閉じたときのゴム足を含めた高さは、実測値で 25mm(最薄部)~30mm(ヒンジの突起部) です。
ヒンジの突起部分をのぞけば、次の写真のとおり本体は意外と薄いです。
『Dell G5 15 (5590)』の高さを CD ケース(通常サイズ)3枚と比較
(通常サイズの CD の厚さは 10mm)
本体や電源アダプターなどの重量を実測します。
本体の重量は 2,746g。電源アダプターと電源コードの重量は、それぞれ 579g、106gです。
ゲーミングノートながら一般的な15インチノートより若干重量はありますがゲーミングノートとしては軽いほうなので部屋間の移動はラクにできます。
なお、電源アダプターの最大出力は 180W (19.5V, 9.23A)。高出力のアダプターなので、その大きさはデカいです。
ディスプレイ
高リフレッシュレートで映像がキレイ
『Dell G5 15 (5590)』のディスプレイは 15.6型 フルHD 非光沢液晶です。
描画される映像は高精細で鮮やか、キレイです。
i1Display Pro で計測したトーンカーブは、若干青みが強く出ているようですが理想に近いかたちなので映像もキレイに描画されます。
また、レビュー機のディスプレイ・リフレッシュレートは 144Hz、ゲームをプレイするうえでもなめらかに描画できる高リフレッシュレートです。
映り込みの少ない非光沢液晶
ディスプレイの映り込み具合を見てみます。
非光沢液晶なので映り込みはかなり低減されています。映り込みが気になることはないでしょう。
広い視野角で斜めからもキレイな映像が観れる
視野角を確認します。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに、視野角は広いです。斜めからも鮮やかでキレイな映像を観ることができます。
ディスプレイを開くことができる最大角度は、ゲーミングノートパソコンとしては充分といえる範囲です。
キーボード&タッチパッド
タイピングしやすいキーボード
『Dell G5 15 (5590)』のキーボードのレイアウトです。
キーボードのレイアウトは標準的ですが、[Enter]キーや[Back space]キー、右[Shift]キーの左のキーは隣接しています。
最初のうちは扱いにくさを感じたとしても大きな違和感もなく慣れてくれば扱いにくさはなくなると思います。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は、実測で およそ 19mm。
デスクトップパソコンのキーボードと同等のキーピッチなので、ゆったりとした感じで窮屈さはありません。
キーストロークは浅くなくシッカリとした打鍵感でタイピングできます。
キートップの形状はほぼフラット。サラサラとした質感で指先のフィット感も良好です。
メタル仕上げのパームレストはサラサラとした感触で質感もグッドです。キーボードも快適に操作できます。
扱いやすくカッコいいデザインのタッチパッド
タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプです。
タッチパッド周囲のライトブルーに光るカットがカッコよく、手触り感も良好、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。全体的に扱いやすいです。
タッチパッドのサイズ感
ベンチマーク
ベンチマークでは、レビュー機の『Dell G5 15 (5590)』の基本性能にくわえ CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか、バッテリー性能や総合的なパフォーマンスを測定します。
測定結果については、性能レベルの程度を把握しやすくするため、以前レビューを実施した「ALIENWARE M15」(プラチナVR) のスコアと比較・掲載します。
2機種の基本スペックは以下のとおり。
■Dell G5 15
Core i7-8750H/16GBメモリ/256GB SSD+1TB HDD/RTX 2060グラフィックス
■ALIENWARE M15(プラチナ VR)
Core i7-8750H/16GBメモリ/256GB SSD/GTX 1070 Max-Q デザイン
比較に使用したベンチマークは以下のとおりです。
比較項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
基本性能 | PASS MARK PerformanceTest 9.0 |
CPU性能 | CINEBENCH R15 |
グラフィック性能 | 3DMark |
ドラゴンクエストX | |
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター | |
ファイナルファンタジーXV | |
VRMark | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 8 |
PCMark 10 | |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
<関連記事>
⇒ ALIENWARE M15 実機レビュー
基本性能
PASS MARK PerformanceTest 9.0 のベンチマーク結果です。
PASS MARK PerformanceTest | Dell G5 15 | ALIENWARE M15 |
---|---|---|
PassMark Rating | 5026.9 | 5809.5 |
CPU Mark | 11366.6 | 13576.4 |
2D Graphics Mark | 725.7 | 789.1 |
3D Graphics Mark | 9017.2 | 11584.1 |
Memory Mark | 2437.8 | 2788.7 |
Disk Mark | 9684.3 | 15790.6 |
スコア差が意外と大きいのはマザーボードの性能や本体内部の熱を排熱するエアフローなどが影響している可能性が考えられます。
とはいえ、価格は『Dell G5 15』が安いながら性能は ALIENWARE にせまるくらいのレベルです。
CPU性能
CINEBENCH R15 のベンチマーク結果です。
CINEBENCH R15 | Dell G5 15 | ALIENWARE M15 |
---|---|---|
OpenGL | 85.74 fps | 94.23 fps |
Ref.Match | 99.6 % | 99.6 % |
CPU | 1047 cb | 1134 cb |
CPU (Single Core) | 168 cb | 170 cb |
MP Ratio | 6.22 x | 6.67 x |
スコア的には同等と見て良いでしょう。
グラフィック性能
ゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
3DMark
3DMark のベンチマーク結果です。
3DMark | Dell G5 15 | ALIENWARE M15 |
---|---|---|
Cloud Gate | 28405 | 33034 |
Night Raid | 26561 | 32473 |
Sky Diver | 28249 | 33575 |
Fire Strike | 12946 | 13702 |
Time Spy | 5603 | 5151 |
Port Royal | 3074 | – |
3DMark の各テスト内容は以下のとおり。
Cloud Gate | ホームPCやノートPC向けで DirectX 10 を想定したグラフィックス性能テスト |
---|---|
Night Raid | DirectX 12 を使用したモバイルPCなど低スペックPC向けのグラフィックス性能テスト |
Sky Diver | DirectX 11 を使用したミドルレンジ・ゲーミングノート向けのグラフィックス性能テスト |
Fire Strike | DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
Time Spy | DirectX 12 を使用したゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
Port Royal | DirectX のレイトレーシング(DXR)を使用したリアルタイム・レイトレーシングのグラフィックス性能テスト |
ドラゴンクエストX
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
ドラゴンクエストX | Dell G5 15 | ALIENWARE M15 |
---|---|---|
最高品質、解像度 1280×720 | 12926 (すごく快適) |
14566 (すごく快適) |
最高品質、解像度 1920×1080 | 8826 (とても快適) |
11205 (すごく快適) |
ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター
ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーターのベンチマーク結果です。
紅蓮のリベレーター | Dell G5 15 | ALIENWARE M15 |
---|---|---|
最高品質 解像度 1280×720、DirectX 11 |
11571 (非常に快適) |
14932 (非常に快適) |
最高品質 解像度 1920×1080、DirectX 11 |
10245 (非常に快適) |
12303 (非常に快適) |
ファイナルファンタジーXV
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
ファイナルファンタジーXV | Dell G5 15 | ALIENWARE M15 |
---|---|---|
標準品質 解像度 1920×1080 | 6450 (快適) |
6612 (快適) |
高品質 解像度 1920×1080 | 5161 (やや快適) |
5516 (やや快適) |
VRMark
VRMark のベンチマーク結果です。
VRMark | Dell G5 15 | ALIENWARE M15 |
---|---|---|
Orange Room | 5650 | 7129 |
平均 fps | 123.17 fps | 155.40 fps |
目標 fps | 109.00 fps | 109.00 fps |
Blue Room | 1763 | 1544 |
平均 fps | 38.43 fps | 33.66 fps |
目標 fps | 109.00 fps | 109.00 fps |
Cyan Room | 393 | 430 |
平均 fps | 8.58 fps | 9.37 fps |
目標 fps | 88.90 fps | 88.90 fps |
VRMark の各テスト内容は以下のとおり。
Orange Room | VRアプリケーションを快適に楽しめるか標準的負荷のテスト |
---|---|
Blue Room | VRアプリケーションで利用される典型的なグラフィックス処理を高クオリティで処理させる高負荷なテスト |
Cyan Room | Orange Room と Blue Room の中間的な負荷のテストで、DirectX 12 でどの程度の VRパフォーマンスを発揮できるかを判定するテスト |
グラフィックス性能は、映像描画の快適性の指標になります。
GTX 1070 Max-Q デザインを搭載した ALIENWARE M15 が優位な結果とはなりましたが、RTX 2060グラフィックスを搭載した Dell G5 15 はリアルタイムのレイトレーシングに対応しています。
Dell G5 15 ではレイトレーシングの性能をはかるベンチマーク「3DMark・Port Royal」も良好なスコアでした。レイトレーシング対応のゲームでも快適なプレイが期待できそうです。
ストレージ性能
レビュー機『Dell G5 15』のストレージは SSD と HDD のデュアルドライブ構成ですが、ここでは Cドライブとして割り当てられているストレージのデータ転送速度を比較します。
Cドライブのストレージは、いずれの機種も PCIe / NVMe 対応の SSD を搭載しています。
以下は CrystalDiskMark 6.0.2 を使用して計測したデータ転送速度の結果です。
データ転送速度 | Dell G5 15 | ALIENWARE M15 |
---|---|---|
Read [MB/s] | ||
Seq Q32T1 | 1642.3 | 3399.8 |
4KiB Q32T1 | 527.5 | 566.2 |
4KiB Q32T1 | 274.4 | 508.7 |
4KiB Q1T1 | 34.95 | 45.09 |
Write [MB/s] | ||
Seq Q32T1 | 720.2 | 1408.7 |
4KiB Q32T1 | 432.0 | 1291.6 |
4KiB Q32T1 | 438.9 | 483.1 |
4KiB Q1T1 | 83.77 | 151.7 |
データ転送速度に意外と差がありますが、これだけ高速に読み書きできるなら体感的な差は感じないと思います。
総合的なパフォーマンス
PCMark 8 と PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
PCMark 8
PCMark 8 のベンチマーク結果です。
PCMark 8 | Dell G5 15 | ALIENWARE M15 |
---|---|---|
Home Test | 4259 | 4325 |
Creative Test | 5063 | 5107 |
※テスト項目説明
Home Test(家庭での利用を想定したテスト)
Creative Test(クリエイティブな利用を想定したテスト)
PCMark 10 Extended
PCMark 10 Extended のベンチマーク結果です。
PCMark 10 Extended | Dell G5 15 | ALIENWARE M15 |
---|---|---|
Essentials | 8252 | 6511 |
App Start-up Score | 10745 | 9876 |
Video Conferencing Score | 7200 | 7383 |
Web Browsing Score | 7264 | 7980 |
Productivity | 7498 | 7649 |
Spreadsheets Score | 9662 | 9949 |
Writing Score | 5819 | 5881 |
Digital Content Creation | 5912 | N/A |
Photo Editing Score | 9453 | 8193 |
Rendering and Visualization Score | 6821 | N/A |
Video Editing Score | 3206 | 3534 |
Gaming | 10487 | 13050 |
Graphics score | 14104 | 14737 |
Physics score | 13823 | 15115 |
Combined score | 6456 | 6325 |
※テスト項目説明
Total Score(総合的な評価)
Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
総合的なパフォーマンスについて ALIENWARE M15 に優位性がありますが同等レベルと見て良いでしょう。
バッテリー
以下の条件でバッテリー駆動時間を測定した結果です。
■駆動時間の測定条件
バッテリーでの駆動は、次の条件でバッテリーによる駆動時間を計測します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
Dell G5 15 | ALIENWARE M15 | |
---|---|---|
バッテリー駆動時間 | 4時間 0分 | 5時間 58分 |
ゲーミングノートなのでバッテリー駆動でのゲームプレイはほとんどないとは思いますが参考程度としてください。
RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測
RAWデータ現像と動画エンコードの処理時間を計測します。
計測結果については、レビュー機の Dell G5 15 とベンチマークで比較対象としていた ALIENWARE M15 の結果を掲載します。
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector 7
■条件等
・RAWデータ 50ファイルを一括書き出し
・プリセット等 編集は適用しない
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
Dell G5 15 | ALIENWARE M15 | |
---|---|---|
処理時間 | 56.3秒 | 50.1秒 |
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector 15
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
Dell G5 15 | ALIENWARE M15 | |
---|---|---|
処理時間 | 2分26秒7 | 2分 1秒5 |
駆動音・表面温度
駆動音については、負荷のかかる処理になると排熱のため「ウーッ」というファンの回転音(排気音)がかなり大きくなります。
ただ、負荷が低減してくると即応するようにファン音も静かになります。もちろん、平常時は静かでです。
本体の表面温度については、負荷のかかる処理中は、キーボード奥 電源ボタンの周辺が熱くなります。
キーボード上は手のひらを置いてみて温かさを感じますがタイピングに影響はありません。また、パームレストは本体内部の熱の影響がほとんどないので不快に感じることはないでしょう。
キーボードの表面温度(単位:℃)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
サウンド チェック
『Dell G5 15 (5590)』には サウンドユーティリティソフト「Realtek Audio console」がインストールされています。
サウンドに合わせたプリセットが数多く設定されているほかイコライジング機能でお好みのサウンドにチューニングすることもできます。
Realtek Audio console サウンド ユーティリティソフト
サウンドを実際に聴いてみた印象としては・・・
■スピーカー
低音域から高音域まで再現できる音域はまずまずだが音が少しこもった感じがする。
カジュアルにならまずまずの高音質サウンドを楽しめる。
■ヘッドホン
低音域が増幅されてサウンド全体に厚みが増し迫力もアップする。
高音質で重低音のきいたサウンドを楽しむなら、ヘッドホンがおすすめ。
Windows の起動・再起動時間計測
Windows の起動時間、再起動時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | |
---|---|---|
1回目 | 16.9秒 | 42.1秒 |
2回目 | 16.6秒 | 42.9秒 |
3回目 | 18.2秒 | 42.0秒 |
4回目 | 16.3秒 | 41.5秒 |
5回目 | 16.5秒 | 40.6秒 |
平均 | 16.9秒 | 41.8秒 |
起動は早いのですが、再起動はスペックのわりに少し時間がかかるようです。
搭載ソフトウェア
『Dell G5 15 (5590)』に搭載されている主なソフトウェアです。(クリックで拡大表示できます)
Windows標準のソフトのほか、Dell サポート関連ソフトや「Alienware Command Center」、セキュリティソフト「マカフィー リブセーブ」などがインストールされています。
まとめ
以上、『Dell G5 15 (5590)』のレビュー記事をお届けしました。
Dell G5 15 (5590) は価格以上にレベルの高いスペックを搭載しています。
パフォーマンスは ALIENWARE のレベルとはいえないものの、多くのゲームタイトルを快適にプレイできる性能を備えているのは確かです。ゲーミングPC をはじめて購入するユーザーはチェックしておきたいモデルです。
なお、Dell G5 15 (5590) には通常のエディションとスペシャルエディションがありますが、スマートさとカッコよさで選ぶならスペシャルエディションです。
評価のポイントをまとめると・・・
高評価のポイント
・スタイリッシュなデザイン
・価格以上にパワフルなパフォーマンス
・ディスプレイは発色も良く描画される映像もキレイ
・素早い映像もなめらか描画
残念なポイント
・高負荷時の排気音が大きめ
販売価格は税込14万円台なかほどから。(価格は記事執筆時点の通常販売価格)
なお、ラインナップしているモデルの価格やクーポン割引率などの最新情報は、デル直販サイト「デルオンラインストア」をご確認ください。