デル『Dell G3 17 (3779)』の実機レビュー 前編です。
『Dell G3 17』は、第8世代インテル Core Hプロセッサーと NVIDIA GeForce GTX 10シリーズを搭載したパワフルなパフォーマンスのゲーミングノートPCです。
その性能レベルはとても高く、17.3インチの大画面の映像で迫力もアップ、多くのゲームタイトルも快適に楽しめます。もちろん、ゲームのみならず、写真・動画編集など負荷のかかる処理もパワフルにこなしてくれます。
本格的なゲーマー向けの「ALIENWARE シリーズ」まではいかなくても、カジュアルにパソコンでゲームプレイを楽しみたいユーザーはチェックしておきたいモデルといえるでしょう。
レビューでは、前編で外観デザインにくわえ、スペック、ディスプレイ、キーボードなどをチェック、後編では各種ベンチマークを使った性能レビューを行います。
(後編) ベンチマーク RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測 駆動音・表面温度 サウンド チェック Windows の起動・再起動時間計測 付属品 まとめ |
レビュー内容は 2018年12月13日時点のもので、販売価格・クーポンなどの最新情報はデルオンラインストアをご確認ください。
スペック構成
『Dell G3 17 (3779)』のスペック構成です。
OS | Windows 10 Home (64ビット) 日本語 |
CPU | 下記いずれか ■第8世代インテル Core i5 8300H プロセッサー ■第8世代インテル Core i7-8750H プロセッサー |
メモリ | 下記いずれか ■8GB, 1x8GB, DDR4, 2666MHz ■16GB, 2x8GB, DDR4, 2666MHz |
ストレージ | 下記いずれか ■256GB M.2 PCIe NVMe SSD ■256GB M.2 PCIe NVMe SSD + 2TB 5400 rpm 2.5″ SATA ハード ドライブ |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 17.3-インチ FHD (1920 x 1080) IPS 非光沢 LED-バックライト ディスプレイ |
グラフィックス | 下記いずれか ■NVIDIA GeForce GTX 1050 4GB GDDR5 グラフィックス メモリ付き ■NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti 4GB GDDR5 グラフィックス メモリ付き ■NVIDIA GeForce GTX 1060 NVIDIA Max Q デザイン テクノロジ , 6GB GDDR5 ビデオ メモリ付き |
ワイヤレス | インテル ワイヤレス 9462AC カード (802.11ac + Bluetooth 5.0, デュアル バンド 2.4&5 GHz, MU-MIMO/80Mhz, 1×1) |
Webカメラ | 内蔵ワイドスクリーンHD(720p)Webカメラ、デュアル・アレイ・デジタル・マイク付き |
本体サイズ(W×D×H) | 約 415.4×279.2×25 mm |
質量 | 約 3.27kg |
本体カラー | 下記いずれか ■ブラック ■リコン ブルー |
CPU、メモリ、ストレージのスペックは選択できますが、以下の組み合わせとなります。
■プレミアム・SSD・GTX 1050 搭載モデル
Core i5-8300H/8GBメモリ/256GB SSD/NVIDIA GeForce GTX 1050 4GB
■プラチナ・SSD+HDD・GTX 1050 Ti 搭載モデル
Core i7-8750H/16GBメモリ/128GB SSD+1TB HDD/NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti 4GB
■プラチナ・大容量SSD+HDD・GTX 1060 搭載モデル
Core i7-8750H/16GBメモリ/256GB SSD+2TB HDD/NVIDIA GeForce GTX 1060 NVIDIA Max Q デザイン テクノロジー
レビューで使用するのは「プラチナ・大容量SSD+HDD・GTX 1060 搭載モデル」です。
外観チェック
『Dell G3 17』は17.3インチの大画面ノートながら薄くて丸みのあるスタイリッシュなデザインです。
天面を見てみます。
天面は半光沢のカラーで、「ブラック」「リコン ブルー」ともに高級感があります。
素材はおそらく樹脂製(プラスチック)だとは思いますが、メタリックっぽい感じで手で触れた感触はサラサラとして質感も良好です。
指紋や皮脂の跡は目立ちにくく、汚れを気にすることなく気持ちよく使えます。(ブラックも意外と目立ちにくい印象です)
底面部をみてみます。
底面部は「ユニボディ」といわれる一つのユニットで構成されています。パーツの継ぎ目を極力排除し剛性を重視した構造で、見た目もスッキリしています。
ゴム足は前後に平行して実装されており、本体の安定性は良好です。
矢印の指すところがゴム足
このゴム足、ヒンジのあいだにある排気口から出される温かい空気が再び吸気口に入り込むのを遮断し、効果的な排熱により本体内部の冷却効率を最大化する役割もあります。
これにより、パソコンのパフォーマンスを最適な状態に保つことができます。
次に、ヒンジをみてみます。
大画面を支えるヒンジはシッカリと作られている印象です。トルクも ほど良い感じで天面の開け閉めもしやすくなっています。
画面を閉じた状態で前後左右の側面から見てみます。
前面側
背面側
左側面
右側面
次に、インターフェース等を見てみます。
左側面です。
①電源 DC-inジャック
②USB Type-C Thunderbolt 3
③HDMI 2.0
④LANポート(ギガビットイーサネットRJ45)
⑤USB 3.1 Gen 1 Type-A (SuperSpeed)×2
⑥ヘッドフォン/マイク
右側面です。
⑦SDカードスロット
⑧USB 3.1 Gen 2 Type-A
⑨Nobleロック・セキュリティ・スロット
SDカードスロットは抜き差し方式です。
SDカードを差し込んだ状態
電源ボタンは、キーボードの右奥にあります。(LED内蔵していません)
なお、電源ボタンには指紋センサーが内蔵されており、指紋認証情報を登録しておけば指先を指紋センサーにタッチするだけでパスワードを入力することなく Windows にサインインできます。
スピーカーは、底面 前面側左右に実装されています。
カメラとマイクです。
本体を閉じたときの高さのイメージです。
『Dell G3 17』の高さを CD ケース(通常サイズ)3枚と比較
(通常サイズの CD の厚さは 10mm)
ゴム足を含めた高さは、実測値で 22.5mm(最薄部)~29mm(最厚部)。一般的なノートPCの場合なら厚めの印象ですが、ゲーミングノートとしては薄型です。しかも17.3インチの大画面ノートなので薄さが引き立ちます。
本体の大きさのイメージです。本体の上に B5版ノートを2冊載せています。
次に、本体や電源アダプターなどの重さを計測します。
本体の重さは 2,939g。電源アダプターと電源コードの重さは、それぞれ 591g、103gです。
さすがに持ち歩きは厳しいですが、部屋間での移動ならラクにできるので、家じゅうどこでもカジュアルにゲームプレイが楽しめそうです。
なお、電源アダプターの最大出力は 約180W(19.5V, 9.23A)です。
ハイパワーな電源アダプターなので、その大きさはかなりデカイです。
ディスプレイ
『Dell G3 17』のディスプレイは フルHD 非光沢液晶です。
描画される映像は高精細でキレイです。
ゲームプレイもキレイな映像で楽しめます。
また、17.3型のディスプレイの大きさは 15.6型ノートと比較してみると その違いが分かります。
ディスプレイの映り込み具合を見てみます。
非光沢液晶なので映り込みはかなり低減されています。使う場所にもよりますが映り込みが気になることはないでしょう。
次に、視野角を確認してみます。
正面
右側 ディスプレイ面から45度の角度
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から45度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めから見る映像も鮮明でキレイです。
次が、ディスプレイを開くことができる最大角度。
次は、ディスプレイに表示される文字の大きさを確認してみます。
下の画像は、Microsoft Edge に『Dell G3 17』の製品ページを表示したものです。
Microsoft Edge の拡大設定でのデフォルト値は 100%、Windows 設定のディスプレイに表示するテキストスケーリングの推奨値も 100% です。
17.3インチの大画面ノートなので、テキストスケーリングが 100% でも表示される文字は筆者のように小さい文字が苦手でもラクに見ることができます。
キーボード&タッチパッド
『Dell G3 17』のキーボードのレイアウトです。
パームレストにはパターンのデザインが施されています。(ブラック、リコン ブルー、それぞれ異なるデザインです)
ブラックのパームレスト
リコン ブルーのパームレスト
パームレストはツルツルとした感触で質感は良好です。指紋や皮脂の汚れも目立ちにくいです。
キートップの形状はほぼフラット。[F][J]キーは感覚的にわずかにへこんでいるように感じます。
キー表面はサラサラとした質感で指先のフィット感は良好です。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は、実測で およそ 19mm。
見た目はキーのサイズは小さく見えますがフルサイズキーボードです。ゆったりとした感じで窮屈さはありません。
キーストロークは浅くなくシッカリとした打鍵感でタイピングできます。
ただ、[Enter]キーや[BackSpace]周辺の一部キーが若干扱いにくさを感じます。
とはいえ、キーボードは使いなれてくれば違和感もなくなってくるものです。全体的にはタイピングしやすいキーボードだと思います。
なお、キーボードにはバックライト機能が搭載されていませんでした。
次がタッチパッド。
タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプで、タッチパッドは大きめのサイズです。
スベリもなめらかで反応も良く扱いやすさも良好です。
タイピング中に手のひらがタッチパッドに触れても反応しない(タップ操作と認識しない)点も好印象です。
タイピング中に思わぬところに入力してしまったことは多くのユーザーが経験していることだと思います。一見すると地味な機能ですが、ストレスなく快適にタイピングすることができます。
レビュー前編は以上です。
後編は、『Dell G3 17 (3779)』の機能・性能についてレビューを行います。