デル Inspiron スモールデスクトップ は、第12世代または第14世代インテル Core プロセッサーを搭載したコンパクトなデスクトップパソコンです。
スリムでコンパクトな筐体に良好な処理性能を搭載。快適なパフォーマンスでベンチマークによる性能評価も良好です。
インテリアにもなじむスリムでコンパクトなデザインなのでリビングや書斎などの省スペースに設置できるところもポイント。
- 第12世代または第14世代インテル Core プロセッサーを搭載
- スリムでコンパクトなので省スペースに設置できる
- DVD ドライブ (DVD±RW/CD-RW) 内蔵
- 豊富なインターフェースを搭載
- USB 有線キーボードとマウスが付属
本記事では、メーカーからお借りした実機(第14世代 Core i5 搭載モデル)を試用し、前半で外観デザインや本体内部をチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
【 目 次 】
レビューは 2024年5月11日時点の内容です。
スペック構成
Inspiron スモールデスクトップ は、CPU/メモリ/ストレージの組み合わせにより複数のモデルがラインナップしています。
おもなスペックは以下のとおり。
| OS | Windows 11 Home |
| プロセッサー | ■インテル Core i3 14100 プロセッサー ■インテル Core i5 14400 プロセッサー ■インテル Core i7 14700 プロセッサー ■第12世代 インテル Core i5-12400 プロセッサー ■第12世代 インテル Core i7-12700 プロセッサー |
| メモリ | ■8GB (8GB×1) DDR5 4400MT/s ■16GB (16GB×1) DDR5 4400MT |
| ストレージ | ■512GB SSD (M.2 PCIe NVMe) ■1TB SSD (M.2 PCIe NVMe) |
| グラフィックス | ■インテル UHD グラフィックス 730 (Core i3 / Core i5 搭載時) ■インテル UHD グラフィックス 770 (Core i7 搭載時) |
| 光学ドライブ | トレイロード式 DVD ドライブ (DVD±RW/CD-RW) |
| LAN | 10/100/1000 Mbps |
| ワイヤレス | Wi-Fi 6 対応 (IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n準拠), Bluetooth 5.3 |
| キーボード、マウス | Dell 有線 キーボード KB216 ブラック (日本語)、Dell 光学 マウス MS116 (ブラック) |
| 本体サイズ (W×D×H) | 約 92.60×292.00×290.00 mm |
| 重量 | 約 4.02kg (最小構成時) |
詳しいスペックや価格、キャンペーンなど最新情報はデル直販サイト「デルオンラインストア」をご確認ください。

Inspiron スモールデスクトップ (3030)
税込6万円台から
外観チェック
スリムでコンパクトなデザイン
Inspiron スモールデスクトップ はスリムでコンパクト。

フリントパネルは濃い目のグリーンを基調としたカラー。スタイリッシュで落ち着いた雰囲気のある色合いです。
前後からの外観です。

左右の側面です。

左側面(本体正面に向かって)

右側面
天面側と底面側です。

天面側

底面側
ゴム足は底面側の四隅に実装されています。細長い形状のゴム足で安定感は良好です。
省スペースに置ける
本体の大きさのイメージです。

2リットルのペットボトルと大きさ比較
本体はコンパクト。スリムでコンパクトなのでデスク上に設置しても圧迫感は少ないと思います。
参考までに、以下は 21.5インチモニターや 23.8インチサイズモニターと並べたイメージです。

21.5インチモニターと大きさ比較

23.8インチモニターと大きさ比較
インターフェースのチェック
コンパクトサイズでも豊富なインターフェース
Inspiron スモールデスクトップ はコンパクトサイズでも豊富なインターフェースを搭載しています。

■前面側
①電源ボタン
②DVDドライブ
③メディア カード リーダー
④グローバル ヘッドセット ジャック
⑤USB 2.0 Type-A ×2
⑥USB 3.2 Gen 1 Type-A
⑦USB Gen 1 Type-C

■背面側
①オーディオ ライン出力
②HDMI 1.4b (最大解像度 1920×1200 @60Hz、4K/2K出力は対応していない)
③DisplayPort 1.4
④USB 3.2 Gen 1 Type-A ×2
⑤USB 2.0 Type-A ×2
⑥イーサネット LANポート(RJ45)
DVDドライブとメディアカードリーダーへメディアをセットしたときのイメージは以下のとおり。

DVDドライブ

SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
なお、メディアカードリーダーはプッシュロック式です。SDカードをセットするときはカチッとするまで押し込みロックさせ、カードを取り出すときは再度押し込んでロックを解除するとカードが出てきます。
本体内部のチェック
Inspiron スモールデスクトップ の本体を分解、内部をチェックします。
本体内部へのアクセスは少し面倒
本体内部へアクセスするためには固定している 2本のネジを外してから側面カバーを背面側にスライドさせて取りはずします。
※ネジは基本的にツールレスで外すことができますが、ネジの締め付けが固いときはプラスドライバーを使用してください(マイナスドライバーも可)。

矢印の指すネジをはずす
本体内部の全体イメージです。

本体内部の全体イメージ
本体内部のパーツにアクセスするにはブラケットを取りはずす必要があります。ブラケットを取りはずす手順は以下のとおり。
まず、フロントパネルをはずします。

フロントパネルを固定しているツメ(矢印)をはずす

開くように取りはずす

フロントパネルは取り外せる
3.5インチストレージ ケージを固定しているネジ2本を外します。(本体を横にしたほうが作業しやすい)

矢印のネジ2本をはずしケージを少し開いてから背面側へスライドさせながら取りはずす

つぎに、光学ドライブのブラケットを固定しているネジ1本を外し、ブラケットを持ち上げてスライドさせ、シャーシから取り外します。

矢印のネジをはずす

ブラケットを持ち上げてからスライドさせて取りはずす

取りはずしたブラケットを反転させてからコネクターをはずす

これで本体内部すべてのパーツにアクセスできます。

各パーツの実装エリアをチェックします。
CPU、メモリ、SSD、ワイヤレスLAN の実装エリアです。

CPU、メモリ(2スロット)、SSD、ワイヤレスLAN
CPU にはファン エアーフローカバーが装着されています。ファンは1つだけで心細い気もしますが、発熱量がいちばん多い CPU をピンポイントで効果的に冷却する構造です。
PCI 拡張スロットは以下のとおり。

PCI 拡張スロット
■PCI 拡張スロットの内訳(上段から)
・PCIe x1スロット
・PCIe x16スロット
ロープロファイルタイプのカードが装着できそうですが、ほかのパーツと干渉する可能性もあります。以下に本体内部の背面側からの寸法イメージを掲載します。

背面側からの寸法イメージ
電源ユニットは 80PLUS BRONZE(最大出力 180W)です。

電源ユニット
本体内部へのアクセスは少し面倒です。拡張性も必要最低限ですがスタンダードなデスクトップとしては十分といえるでしょう。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか総合的なパフォーマンスを評価します。
■レビュー機の基本スペック
| OS | Windows 11 Home |
| CPU | インテル Core i5 14400 |
| メモリ | 16GB (16GB×1) |
| ストレージ | 512GB SSD |
| グラフィックス | インテル UHD グラフィックス 730 |
■使用したベンチマーク
| 比較項目 | 使用するベンチマーク |
|---|---|
| CPU性能 | CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価] |
| CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
| グラフィック性能 | 3DMark Time Spy |
| ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム] | |
| ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
| ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
| 総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
なお、ベンチマークの実施にあたっては、電源オプションの電源プランは「バランス」に設定し、電源モードを「バランス」と「最適なパフォーマンス」の2モードそれぞれで実施しています。

電源プランの設定

電源モードの設定
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R23(マルチコア/シングルコア) と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core i7-14700F プロセッサー
・インテル Core i7-13700F プロセッサー
・インテル Core i5-13400 プロセッサー
・インテル Core i7-12700 プロセッサー
・インテル Core i7-13700HX プロセッサー(*1)
・インテル Core i7-13700H プロセッサー(*1)
・インテル Core i5-13500H プロセッサー(*1)
・インテル Core i7-1360P プロセッサー(*1)
・インテル Core i5-1340P プロセッサー(*1)
・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー(*1)
・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー(*1)
※当サイトで計測したスコアの平均値
(*1)はノートPC 向け CPU のスコア
■CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
| CINEBENCH R23 (マルチコア) | |
|---|---|
| Core i7-14700F |
27138 pts
|
| Core i7-13700F |
24151 pts
|
| Core i7-12700 |
18566 pts
|
| Core i7-13700HX |
17945 pts
|
| Core i7-13700H |
15945 pts
|
| Core i5-13400 |
14327 pts
|
| Core i5-13500H |
14234 pts
|
| Core i5-14400(レビュー機/バランス) |
13897 pts
|
| Core i5-14400(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
13750 pts
|
| Core i7-1360P |
10095 pts
|
| Ryzen 7 7730U |
8997 pts
|
| Core i5-1340P |
8551 pts
|
| Ryzen 5 7530U |
7627 pts
|
| CINEBENCH R23 (シングルコア) | |
|---|---|
| Core i7-14700F |
2033 pts
|
| Core i7-13700F |
1997 pts
|
| Core i7-13700H |
1880 pts
|
| Core i7-12700 |
1866 pts
|
| Core i7-13700HX |
1858 pts
|
| Core i5-14400(レビュー機/バランス) |
1787 pts
|
| Core i5-14400(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
1778 pts
|
| Core i5-13400 |
1744 pts
|
| Core i7-1360P |
1732 pts
|
| Core i5-1340P |
1534 pts
|
| Core i5-13500H |
1501 pts
|
| Ryzen 5 7530U |
1419 pts
|
| Ryzen 7 7730U |
1428 pts
|
■CPU Mark(PassMark PerformanceTest)
| CPU Mark | |
|---|---|
| Core i7-14700F |
44397
|
| Core i7-13700F |
40791
|
| Core i7-12700 |
32463
|
| Core i7-13700HX |
31774
|
| Core i7-13700H |
28429
|
| Core i5-13500H |
25438
|
| Core i5-14400(レビュー機/バランス) |
25413
|
| Core i5-14400(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
25387
|
| Core i5-13400 |
21695
|
| Core i7-1360P |
20651
|
| Ryzen 7 7730U |
18677
|
| Core i5-1340P |
16650
|
| Ryzen 5 7530U |
15930
|
レビュー機のスコアは良好です。前世代の Core i5 のスコアとくらべると、CINEBENCH では少し低いものの、CPU Mark では良好な結果でした。
エントリークラスのデスクトップとしては十分満足できるスコアで、ふだん使いから多少負荷の高い作業まで快適にこなすことができるでしょう。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで評価します。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・インテル UHD グラフィックス 770
・インテル UHD グラフィックス 750
・インテル UHD グラフィックス 730
・AMD Radeon グラフィックス
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1360P内蔵)(*1)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1340P内蔵)(*1)
※当サイトで計測したスコアの平均値
(*1)はノートPC 向け CPU のスコア
3DMark Time Spy
Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
| 3DMark Time Spy | |
|---|---|
| インテル Iris Xe(Core i7-1360P) |
1911
|
| インテル Iris Xe(Core i5-1340P) |
1545
|
| AMD Radeon |
920
|
| インテル UHD 770 |
845
|
| インテル UHD 730(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
745
|
| インテル UHD 730(レビュー機/バランス) |
744
|
| インテル UHD 750 |
690
|
| インテル UHD 730 |
668
|
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]
| 暁月のフィナーレ | |
|---|---|
| インテル Iris Xe(Core i7-1360P) |
4399
|
| インテル Iris Xe(Core i5-1340P) |
3777
|
| インテル UHD 770 |
2174
|
| インテル UHD 730(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
1999
|
| インテル UHD 730(レビュー機/バランス) |
1998
|
| AMD Radeon |
1955
|
| インテル UHD 730 |
1558
|
| インテル UHD 750 |
1494
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
| ファイナルファンタジーXV | |
|---|---|
| インテル Iris Xe(Core i7-1360P) |
1579
|
| インテル Iris Xe(Core i5-1340P) |
1343
|
| インテル UHD 770 |
797
|
| インテル UHD 730(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
786
|
| インテル UHD 730(レビュー機/バランス) |
781
|
| AMD Radeon |
765
|
| インテル UHD 750 |
628
|
| インテル UHD 730 |
622
|
※高品質/解像度 1920×1080 で実施
CPU内蔵のグラフィックスは CPU性能のほかにも搭載されているメモリ容量や構成チャネル(シングル/デュアル/クアッド)に依存します。
ノートPC 向け CPU 内蔵のグラフィックスのスコアが高いのは、評価機のメモリ構成としてデュアルチャネルまたはクアッドチャネルが多いため。
一方、デスクトップPC の評価機ではメモリ1枚挿しのシングルチャネル構成が多いです。そのため、デスクトップ向け CPU 内蔵グラフィックスのスコアは低いように見えますが、デスクトップ向け CPU の内蔵グラフィックスとしては良好です。一般的な使いかた(ネット・メール・オフィスソフト・オンライン会議など)では十分なパフォーマンスで使うことができます。
本機を購入する際に選択できるメモリ構成は、8GB または 16GB のシングルチャネルです。実際に使ってみて映像がカクカクするようなケースが多いときは、メモリを増設してみてください。グラフィックス・パフォーマンスは大幅に改善するはずです。
ストレージ性能
レビュー機のストレージは、PCIe/NVMe 対応の SSD(容量 512GB) を搭載しています。

データ転送速度
※電源モードを「バランス」に設定して計測した結果。「最適なパフォーマンス」での計測結果も同等です。
計測結果は優秀です。体感的にも高速なアクセスでファイルの読み書きもスムーズです。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの違いを把握するため下記機種のスコアと比較します。
・デル Inspiron デスクトップ 3020
・レノボ IdeaCentre 5i Gen 8
※当サイトで計測したスコア(パフォーマンスモードに相当する設定でのスコア)
各機種の基本スペックは以下のとおり。
| スペック | Inspiron スモールデスク (レビュー機) |
Inspiron デスクトップ | IdeaCentre 5i |
|---|---|---|---|
| CPU | インテル Core i5-14400 | インテル Core i5-13400 | インテル Core i5-13400 |
| メモリ | 16GB(16GB×1) | 8GB(8GB×1) | 8GB(8GB×1) |
| ストレージ | 512GB SSD | 256GB SSD+1TB HDD | 512GB SSD |
| グラフィックス | インテル UHD グラフィックス 730 | インテル UHD グラフィックス 730 | インテル UHD グラフィックス 730 |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
| Essentials | |
|---|---|
| Inspiron スモールデスク (バランス) |
10233
|
| Inspiron スモールデスク (最適なパフォーマンス) |
10337
|
| Inspiron デスクトップ |
9849
|
| IdeaCentre 5i |
8425
|
| 目標値 |
4100
|
| Productivity | |
| Inspiron スモールデスク (バランス) |
7761
|
| Inspiron スモールデスク (最適なパフォーマンス) |
7611
|
| Inspiron デスクトップ |
7714
|
| IdeaCentre 5i |
6748
|
| 目標値 |
4500
|
| Digital Contents Creation | |
| Inspiron スモールデスク (バランス) |
5827
|
| Inspiron スモールデスク (最適なパフォーマンス) |
5824
|
| Inspiron デスクトップ |
5370
|
| IdeaCentre 5i |
5127
|
| 目標値 |
3450
|
※テスト項目説明
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のスコアは良好です。最新プロセッサーと 16GBメモリの優位性を活かし良好な結果が出ています。
一般的な使いかた(メール、ネット、オフィスソフトなど)はもちろんのことオンライン会議でも安定したパフォーマンスが期待できます。
複数のアプリを動かしながらのオンライン会議などで物足りなさを感じたらメモリを16GB以上のデュアルチャネル構成に増設してみてください。自分自身で増設する必要はありますが快適度が格段に向上します。
関連記事
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・デル Inspiron デスクトップ 3020
・レノボ IdeaCentre 5i Gen 8
※当サイトで計測した処理時間(パフォーマンスモードに相当する設定での処理時間)
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理結果
| PhotoDirector | |
|---|---|
| Inspiron スモールデスク (バランス) |
35秒1
|
| Inspiron スモールデスク (最適なパフォーマンス) |
34秒8
|
| Inspiron デスクトップ |
54秒5
|
| IdeaCentre 5i |
55秒8
|
| Photoshop Lightroom | |
| Inspiron スモールデスク (バランス) |
22秒4
|
| Inspiron スモールデスク (最適なパフォーマンス) |
22秒3
|
| Inspiron デスクトップ |
39秒5
|
| IdeaCentre 5i |
44秒4
|
| Lightroom Classic | |
| Inspiron スモールデスク (バランス) |
24秒1
|
| Inspiron スモールデスク (最適なパフォーマンス) |
23秒9
|
| Inspiron デスクトップ |
42秒4
|
| IdeaCentre 5i |
46秒4
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理結果
| PowerDirector | |
|---|---|
| Inspiron スモールデスク (バランス) |
1分38秒2
|
| Inspiron スモールデスク (最適なパフォーマンス) |
1分37秒4
|
| Inspiron デスクトップ |
2分9秒1
|
| IdeaCentre 5i |
2分26秒6
|
実際のソフトウェアを使った検証も優秀です。最新プロセッサーにくわえ16GBメモリの優位性がスピーディーな処理性能に大きく貢献しています。
駆動音・パーツ温度のチェック
Inspiron スモールデスクトップ の駆動音とパーツ温度をチェックします。
駆動音のチェック
駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します。
・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 /マルチ Core」実行中
・10分間動画のエンコード処理中
※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)

音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
| 電源モード | アイドル状態 (最小音量) |
最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
|
|---|---|---|---|
| ベンチマーク中 | 動画エンコード中 | ||
| バランス | 34.3db | 35.3db (35db前後) |
35.5db (35db台) |
| 最適なパフォーマンス | 34.3db | 35.3db (35db前後) |
37.8db (37db台) |
■騒音の目安
| 騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
|---|---|
| 60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
| 50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
| 40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
| 30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
| 20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
平常時は「ウーッ」というモーター音がかすかに(耳を近づけて判別できるレベル)聞こえる程度です。ほぼ無音といって良いでしょう。
高負荷時でも「ウーッ」という音が多少大きくなる程度でうるさくありません。負荷状況にかかわらず駆動音が気になることはないでしょう。
パーツ温度のチェック
パーツ温度については、下記を実施中の CPU の動作周波数(クロック)と温度を計測・評価します。
・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 Multi Core」10分間実行中
※電源モードを「バランス」に設定して計測
※計測時の室温:25℃

CPU ベンチマーク実行中
高負荷な状態でも CPU の温度は 70℃前後をキープし高い動作周波数で安定して推移しています。ファン1つだけですが、発熱量がいちばん多い CPU をピンポイントで効果的に冷却できているようです。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動時間、再起動時間、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
| 回 | 起動 | 再起動 | シャットダウン |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 13.8秒 | 38.0秒 | 5.1秒 |
| 2回目 | 14.3秒 | 42.8秒 | 5.4秒 |
| 3回目 | 14.1秒 | 41.6秒 | 5.8秒 |
| 4回目 | 14.7秒 | 39.0秒 | 5.9秒 |
| 5回目 | 14.8秒 | 37.0秒 | 6.1秒 |
| 平均 | 14.3秒 | 39.7秒 | 5.7秒 |
起動とシャットダウンは体感的にも早いです。
再起動は時間がかかりバラツキもありますが、頻繁に実行する処理ではないので処理待ちのストレスを感じることはないでしょう。
なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows の更新など使用状況により時間は変動するので参考値としてください。
同梱品
本体ほか同梱品一式です。

同梱品リスト
・Inspiron スモールデスクトップ 本体
・電源コード
・キーボード
・マウス
・ドキュメント類
また、Inspiron スモールデスクトップにはマルチメディアコンテンツの統合パッケージ「CyberLink Media Suite Essentials」がインストールされています。

CyberLink Media Suite Essentials
DVDなどのメディアを再生したり、動画編集/書き込みなど、エンタメも楽しめます。
まとめ
以上、Inspiron スモールデスクトップ のレビュー記事をお届けしました。
Inspiron スモールデスクトップ の処理性能はエントリークラスのデスクトップPC として十分満足できる内容です。少し面倒ですがメモリや 3.5インチストレージの増設も可能で、ほど良い拡張性も備えています。
スリムでコンパクトなデザインなので、リビングや書斎など省スペースに設置できてホームユースにも最適。見た目は小さいけど実用性にすぐれたデスクトップパソコンといえるでしょう。
高評価のポイント
- エントリークラスとして良好な処理性能を搭載
- スリムでコンパクトなデザイン
- リビングや書斎など省スペースに設置できる
- 見た目は小さいけど実用性にすぐれている
気をつけておきたいところ
- 本体内部へのアクセスは少し面倒
- HDMI ポートの最大解像度は 1920×1200 (60Hz)。4K/2K出力は対応していない
詳しいスペックや価格、キャンペーンなど最新情報はデル直販サイト「デルオンラインストア」をご確認ください。

Inspiron スモールデスクトップ (3030)
税込6万円台から


