レノボ ThinkBook 13s Gen 2(以下、ThinkBook 13s)は、第11世代インテル Core プロセッサーを搭載した 13.3型モバイルノートPCです。
モバイルノートとして高いレベルの性能を搭載しパフォーマンスも快適、ベンチマークによる性能評価も優秀です。
主張強めの「ThinkBook」ロゴにくわえデュアルトーン・カラーの天面は意外にカッコよく外出先でもスマートに使えそうです。
タイピングしやすいキーボードや少し縦長の 16:10 ディスプレイの採用など実用性にもすぐれたモバイルノートです。
■ThinkBook 13s Gen 2 の特徴
- 第11世代インテル Core プロセッサーを搭載
- そこそこ軽量&スリム&コンパクト
- 主張強めの「ThinkBook」ロゴにくわえデュアルトーン・カラーの天面
- 高輝度&広色域の液晶ディスプレイ
- バックライト付きフルサイズキーボード
- ThinkShutter(プライバシーシャッター)付き Webカメラ
- 電源オンと同時に認証可能な指紋センサー搭載
- 高速無線LAN規格 Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)搭載
レビューではメーカーからお借りした実機を試用して、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
【 目 次 】
レビューは 2021年9月16日時点の内容です。
スペック構成
ThinkBook 13s は、CPU/メモリ/ストレージなどスペック構成の異なるモデルが複数ラインナップしています。
おもなスペックは以下のとおり。
OS | ■Windows 10 Home 64bit (日本語版) ■Windows 10 Pro 64bit (日本語版) |
CPU | ■インテル Core i5-1135G7 プロセッサー ■インテル Core i7-1165G7 プロセッサー |
メモリ | ■8GB (オンボード), LPDDR4X ■16GB (オンボード), LPDDR4X |
ストレージ | ■256GB SSD (PCIe NVMe) ■512GB SSD (PCIe NVMe) |
ディスプレイ | ■13.3型 WUXGA IPS液晶 (1920×1200ドット、1,677万色以上、16:10)、光沢なし ■13.3型 WQXGA IPS液晶 (2560×1600ドット、1,677万色以上、16:10)、光沢なし |
グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス (CPUに内蔵) |
ワイヤレス | ■インテル Wi-Fi 6 AX201 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth v5.0 ■インテル Wi-Fi 6 AX201 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth v5.2 |
ワイヤレスWAN | なし |
カメラ、マイク | HD 720p カメラ (ThinkShutter付き)、デジタルマイクロホン |
本体サイズ(W×D×H) | 約 299×210×14.9 mm |
本体質量 | 約 1.26 kg |
本体カラー | ミネラルグレー |
ラインナップしているモデルのスペック詳細、価格など最新情報はレノボ直販サイト「レノボショッピング」をご確認ください。
ThinkBook 13s Gen 2
税込 10万円台から
(クーポン適用価格)
※クーポンコードは公式サイトをご確認ください。
外観チェック
主張強めのスタイリッシュデザイン
ThinkBook 13s は天面の「ThinkBook」ロゴとデュアルトーン・カラーが印象的なスタイリッシュデザインです。
ThinkBook ロゴが主張強めですが、ミネラルグレーのデュアルトーン・カラーが落ち着いた雰囲気で主張強めのロゴと ほどよくマッチしています。
筐体の素材はおそらく樹脂製(プラスチック)。表面はサラサラとした感触で上質感があり、指紋や皮脂の跡も目立ちません。
本体はスリム!
天面のエッジはダイヤモンドカットされており、照明に反射するとキラリと光ります。
天面エッジはダイヤモンドカット加工
底面カバーは剛性を重視した「ユニボディ」の構造で、見た目にもスッキリとしています。
ゴム足は前面側左右に2箇所、背面側ヒンジ近く左右またがるゴム足が1箇所、計3箇所実装されています。本体の安定感は抜群です。
とくに、背面側のゴム足は、背面側の排気口から排熱された空気が再び吸気口に入り込むことを遮断する役割も兼ねています。
背面側ゴム足で排熱された空気を遮断
これにより本体内部の効果的な冷却が期待できます。
インターフェースは必要最低限
ThinkBook 13s のインターフェースをチェックします。
左側面のインターフェースなど各部名称です。
①USB Type-C 3.1 Gen 2 (Thunderbolt4 対応)
②HDMI
③マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック
USB Type-C ポートは映像出力や PD充電器に対応しています。
■USB Type-C 3.1 ポート対応表(当サイトの検証結果)
映像出力 | 〇 |
---|---|
PD充電器(30W) | 〇 |
PD充電器(45W) | 〇 |
PD充電器(65W) | 〇 |
ただし、USB Type-C ポートは電源ポートも兼ねているので、USB Type-C から映像出力するときはバッテリー駆動時間を考慮する必要があります。外部モニターに映像出力する際は、給電対応のモニターや HDMIポート、市販のUSB Type-C ハブ(PD対応)を使用したほうがよいでしょう。
右側面のインターフェースなど各部名称です。
④USB 3.1 Gen 1
⑤Powered USB 3.1 Gen 1
⑥セキュリティ キーホール
ThinkBook 13s のインターフェースは必要最低限です。(明らかに少ないわけではありません)
電源ボタンはキーボード右上にレイアウトされています。
スピーカーは底面部 前面側に2基実装されています。
矢印の指すところがスピーカー
スピーカーの拡大写真
指紋認証でかんたんサインイン
ThinkBook 13s の電源ボタンには指紋センサーが内蔵されています。
指紋認証でサインイン
認証精度は良好で、指紋センサーにタッチするだけでかんたんに Windows にサインインできます。
とくに、ThinkBook 13s の指紋センサーは電源ボタンを押したときにパワーオンと同時に指紋を読み込むことができます。サインイン画面で再度指紋センサーにタッチする必要はなく、そのまま Windows にサインインできます。
もちろん、指紋が登録されていない指で電源ボタンを押した場合は Windows は起動しますがサインインできません。
プライバシーシャッターでカメラを遮断できる
ThinkBook 13s は、カメラを遮断できる「プライバシーシャッター」が付いています。
上の画像:シャッターが開いてカメラ有効
下の画像:シャッターが閉じてカメラを遮断
カメラの上部に切り替えスイッチがある
シャッターはスライド式(手動)ですが、オンライン会議などで こちらの光景を見られたくないときはシャッターでカメラをふさぐことができます。
そこそこ軽量&スリム&コンパクト
本体の大きさのイメージです。本体の下に A4コピー用紙(黄色)を置き、本体上に B5版ノートを載せています。
コンパクトな本体
本体は A4 サイズと同じくらいで とてもコンパクトです。
本体を閉じたときの高さのイメージです。
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)
ゴム足を含めた本体の高さは最厚部でも CDケース 2枚程度でスリムです。
スリムなボディ
本体や電源アダプターなどの重量を実測します。
・本体:1,263g
・電源アダプター:232g
・電源コード:107g
本体はそこそこ軽く、持ち歩きもラクにできる重量感です。
本体はそこそこ軽量
電源アダプターの最大出力は 65W。その大きさは手のひらに収まるくらいのサイズです。
ディスプレイのチェック
自然な色合いで描画できる広色域液晶ディスプレイ
レビュー機のディスプレイは高輝度で高精細、描画される映像もキレイです。
画像の表示例
テキストの表示例
トーンカーブは、RGB ともに理想的な 45度の角度です。
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)
色域の計測結果です。
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)
sRGBカバー率 | 98.6% |
---|---|
Adobe RGBカバー率 | 75.0% |
色調バランス・色域ともに優秀です。
アスペクト比 16:10 で画面の見やすさアップ
レビュー機 の解像度は WUXGA (1920×1200)です。
アスペクト比(画面の縦横比)が 16:10 の画面は、フルHD のアスペクト比 16:9 に対し少し縦長で、表示領域が縦方向に広くなっています。
13.3型フルHDと比較
(左が ThinkBook 13s、右が 13.3型フルHD)
アスペクト比が 少し縦長になると、上記比較写真のようにスクロールをしなくても多くの情報をチェックできるメリットがありますし、作業効率アップにもつながります。
狭額縁ベゼル
ベゼルは狭額縁です。
ベゼルは鉛筆の太さと同じくらいの幅で画面周りがスッキリとしてます。
映り込みは気にならない
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。
ThinkBook 13s の液晶パネルは非光沢です。上記写真のとおり画面への映り込みが気になることはないですし、眼への負担も軽減できます。
広い視野角
視野角をチェックします。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからもハッキリとした映像を観ることができます。
ディスプレイはフラットにできる
ディスプレイは ほぼ 180度開くことができます。
打ち合わせなどで画面共有するときに便利です。
キーボード&タッチパッドのチェック
タイピングしやすいキーボード
ThinkBook 13s のキーボードレイアウトは標準的です。
ただし、[Enter]キーや[Backspace]キー周辺で隣接しているキーがあります。
個人差はありますが扱いにくさを感じるかもしれません。
キーピッチは実測で 約19mm。本体はコンパクトながら、フルサイズキーボードと同等のキーピッチで、窮屈な感じはありません。
キートップの形状はほぼフラット。ツルツルとした感触で質感も良好です。
キーストロークは(感覚的に)ノートPC の平均的なストローク幅 1.5mm と同じくらい。シッカリとした打鍵感でタイピングできます。
タイプ音は「タクタク」という音。音の大きさはフツウ
キーの押し込む強さやキーを押し込んだ後の反発もちょうど良い感じで、タイプ感は良好です。
ちなみに、[F9]キーは「Service Hotkey」に割り当てられています。
[F9]キーを押すとブラウザが起動し公式サイトのサポートページが表示されます。(保証とサービス内容を確認できる)
キーボードにはバックライトを搭載
キーボードにはバックライトが搭載されています。
キーボード・バックライトの明るさは、2段階で切り替えできます。
[fn]+[Space]キー押下:
・点灯(暗)→点灯(明)→オフ
質感の良いパームレスト
パームレストはサラサラとした感触で、天面と同様に上質感のある仕上がりです。
指紋や皮脂の跡は目立ちにくいです。
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド
タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプです。
タッチパッドのサイズ感
サイズ感もちょうど良く、ツルツルしたなめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、ThinkBook 13s の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。
レビュー機の基本スペック
CPU | インテル Core i5-1135G7 プロセッサー |
---|---|
メモリ | 8GB (オンボード), LPDDR4X |
ストレージ | 256GB SSD (PCIe) |
グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス |
評価に使用したベンチマークは以下のとおりです。
評価項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark FireStrike |
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
なお、ベンチマークの実施にあたっては、付属のソフトウェア「Lenovo Vantage」の電源スマート設定で[エクストリーム・パフォーマンス]と[インテリジェント・クーリング]の 2モードで評価しています。
エクストリーム・パフォーマンス | システム・パフォーマンスを最大化できるモード。 |
インテリジェント・クーリング | ファン速度とシステム・パフォーマンスのバランスが取れた状態で最高のエクスペリエンスを実現できるモード。ゲーム中はパフォーマンスが最大化され、オフィス作業は騒音が軽減される。 |
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core i7-1165G7 プロセッサー
・インテル Core i5-1135G7 プロセッサー
・インテル Core i7-10510U プロセッサー
・インテル Core i5-10210U プロセッサー
・AMD Ryzen 7 5700U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 5500U プロセッサー
・AMD Ryzen 7 4700U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 4500U プロセッサー
※当サイトで計測したスコアの平均値
■CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価]
CPU | |
---|---|
Ryzen 7 5700U |
3403 pts
|
Ryzen 5 5500U |
2960 pts
|
Ryzen 7 4700U |
2750 pts
|
Core i5-1135G7(レビュー機/エクストリーム・パフォーマンス) |
2313 pts
|
Core i5-1135G7(レビュー機/インテリジェント・クーリング) |
2307 pts
|
Ryzen 5 4500U |
2040 pts
|
Core i7-1165G7 |
1911 pts
|
Core i5-1135G7 |
1878 pts
|
Core i7-10510U |
1500 pts
|
Core i5-10210U |
1413 pts
|
■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
CPU Mark | |
---|---|
Ryzen 7 5700U |
17027
|
Ryzen 7 4700U |
14790
|
Ryzen 5 5500U |
13281
|
Core i5-1135G7(レビュー機/エクストリーム・パフォーマンス) |
12152
|
Core i5-1135G7(レビュー機/インテリジェント・クーリング) |
12135
|
Core i7-1165G7 |
11351
|
Ryzen 5 4500U |
11105
|
Core i5-1135G7 |
10986
|
Core i7-10510U |
8122
|
Core i5-10210U |
7710
|
レビュー機の CPU パフォーマンスはとても優秀です。
レビュー機に搭載されている CPU は Core i5-1135G7 ですが、上位 の Core i7-1165G7 の平均値を上回るスコアです。
性能レベルの高い CPU を搭載していても機種によっては、本体内部の熱対策などにより CPU パフォーマンスをひかえめにする場合がありますが、ThinkBook 13s Gen 2 は保有している性能をシッカリと発揮しています。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1165G7搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1135G7搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 5700U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 5500U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 4700U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 4500U搭載機)
※当サイトで計測したスコアの平均値
3DMark FireStrike
3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。
Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Fire Strike | |
---|---|
インテル Iris Xe(レビュー機/エクストリーム・パフォーマンス) |
4216
|
インテル Iris Xe(レビュー機/インテリジェント・クーリング) |
4211
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
3975
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
3339
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
3245
|
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U) |
2992
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
2964
|
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U) |
2327
|
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
ドラゴンクエストX | |
---|---|
インテル Iris Xe(レビュー機/エクストリーム・パフォーマンス) |
12513
|
インテル Iris Xe(レビュー機/インテリジェント・クーリング) |
12331
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
10909
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
10378
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
8796
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
8670
|
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U) |
8576
|
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U) |
6969
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。
漆黒のヴィランズ | |
---|---|
インテル Iris Xe(レビュー機/インテリジェント・クーリング) |
5382
|
インテル Iris Xe(レビュー機/エクストリーム・パフォーマンス) |
5370
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
4254
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
4224
|
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U) |
3546
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
3517
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
3488
|
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U) |
2787
|
※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
インテル Iris Xe(レビュー機/エクストリーム・パフォーマンス) |
4220
|
インテル Iris Xe(レビュー機/インテリジェント・クーリング) |
4082
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
3346
|
AMD Radeon(Ryzen 7 4700U) |
3129
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
3105
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
3097
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
3052
|
AMD Radeon(Ryzen 5 4500U) |
2450
|
※軽量品質/解像度 1280×720 で実施
グラフィックス・パフォーマンスも優秀です。
CPU内蔵のグラフィックスは、CPU性能のほかにも搭載されているメモリ容量や構成チャネル(シングル/デュアル/クアッド)に依存しますが、レビュー機のメモリは 8GB/クアッドチャネル構成によりグラフィックス・パフォーマンスを最大限発揮できているようです。
メモリ構成
一般的な使いかた(ネット・メール・オフィスソフト・動画鑑賞など)はもちろんのこと、写真・動画編集などクリエイティブな作業も快適なパフォーマンスが期待できます。。
ストレージ性能
レビュー機のストレージは NVMe対応の SSD(容量 256GB) が搭載されています。
データ転送速度(CrystalDiskMark で計測)
計測結果が示すとおり、データアクセスも超高速で Windows やアプリの起動も早いです。
参考までに SSD は大容量になるほどデータ転送速度が速くなる傾向があります。目安として 512GB以上で速度の違いが顕著になってきます。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。
・Core i7-1165G7搭載機
・Core i5-1135G7搭載機
・Core i3-1115G4搭載機
※当サイト計測スコアの平均値
比較対象のおもなスペックは以下のとおり。
スペック | ThinkBook 13s (レビュー機) |
Core i7-1165G7 搭載機 |
Core i5-1135G7 搭載機 |
Core i3-1115G4 搭載機 |
---|---|---|---|---|
CPU | インテル Core i5-1135G7 | インテル Core i7-1165G7 | インテル Core i5-1135G7 | インテル Core i3-1115G4 |
メモリ | 8GBメモリ | 8GB/16GBメモリ | 8GBメモリ | 8GBメモリ |
ストレージ | 256GB SSD (NVMe) | 256GB/512GB/1TB SSD (NVMe) | 256GB/512GB SSD (NVMe) | 256GB SSD (NVMe) |
グラフィックス | インテル Iris Xe | インテル Iris Xe | インテル Iris Xe | インテル UHD |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
Total Score | |
---|---|
ThinkBook 13s(インテリジェント・クーリング) |
4351
|
ThinkBook 13s(エクストリーム・パフォーマンス) |
4330
|
Core i7-1165G7搭載機 |
4203
|
Core i5-1135G7搭載機 |
3923
|
Core i3-1115G4搭載機 |
3350
|
Essentials | |
ThinkBook 13s(インテリジェント・クーリング) |
9091
|
ThinkBook 13s(エクストリーム・パフォーマンス) |
9106
|
Core i7-1165G7搭載機 |
9115
|
Core i5-1135G7搭載機 |
8846
|
Core i3-1115G4搭載機 |
8418
|
基準値 |
4100
|
Productivity | |
ThinkBook 13s(インテリジェント・クーリング) |
6405
|
ThinkBook 13s(エクストリーム・パフォーマンス) |
6355
|
Core i7-1165G7搭載機 |
6469
|
Core i5-1135G7搭載機 |
6045
|
Core i3-1115G4搭載機 |
6228
|
基準値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
ThinkBook 13s(インテリジェント・クーリング) |
4703
|
ThinkBook 13s(エクストリーム・パフォーマンス) |
4639
|
Core i7-1165G7搭載機 |
4544
|
Core i5-1135G7搭載機 |
4335
|
Core i3-1115G4搭載機 |
3381
|
基準値 |
3450
|
Gaming | |
ThinkBook 13s(インテリジェント・クーリング) |
3540
|
ThinkBook 13s(エクストリーム・パフォーマンス) |
3540
|
Core i7-1165G7搭載機 |
3191
|
Core i5-1135G7搭載機 |
2822
|
Core i3-1115G4搭載機 |
1920
|
※テスト項目説明
・Total Score(総合的な評価)
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機は Core i7-1165G7搭載機相当のスコアで、実際の使用を想定した評価も優秀です。
ビジネスシーンにおける負荷の高い処理でもパワフルなパフォーマンスが期待できるでしょう。
ちなみに、ThinkBook 13s には Core i7-1165G7 搭載モデルもラインナップしていますが、上記ベンチマーク結果を参考にする場合は、少し割り増しして見たほうが良いかもしれません。
バッテリー
バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。
なお、計測は「Lenovo Vantage」の電源スマート設定を[インテリジェント・クーリング]に設定して実施しています。
■駆動時間の測定条件
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間の測定条件
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。
バッテリー駆動時間 | 9時間 4分 |
---|---|
バッテリー充電時間 (50%までの充電時間) |
32分 |
バッテリー充電時間 (80%までの充電時間) |
57分 |
バッテリー充電時間 (100%までの充電時間) |
1時間 54分 |
バッテリーを多く消費する条件のなかでも 9時間程度バッテリーで駆動できれば十分といえるでしょう。
バッテリーで使用する際は、画面の明るさや音量などを適正レベルに調節した使いかたすれば、さらにバッテリー駆動時間を延ばすことができます。
また、急速充電に対応している点も好印象です。
短時間で充電できれば持ち歩きの多いモバイルノートには大きなメリットになるはずです。
なお、充電については「Lenovo Vantage」のバッテリー設定を[急速充電]に設定して計測しています。
実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので参考値としてください。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・Core i7-1165G7搭載機
・Core i5-1135G7搭載機
・Core i3-1115G4搭載機
※当サイトで計測した処理時間の平均値
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PhotoDirector | |
---|---|
ThinkBook 13s(インテリジェント・クーリング) |
47秒3
|
ThinkBook 13s(エクストリーム・パフォーマンス) |
47秒3
|
Core i7-1165G7搭載機 |
51秒3
|
Core i5-1135G7搭載機 |
55秒1
|
Core i3-1115G4搭載機 |
59秒1
|
Photoshop Lightroom | |
ThinkBook 13s(インテリジェント・クーリング) |
29秒2
|
ThinkBook 13s(エクストリーム・パフォーマンス) |
25秒4
|
Core i7-1165G7搭載機 |
27秒2
|
Core i5-1135G7搭載機 |
33秒0
|
Core i3-1115G4搭載機 |
42秒5
|
Lightroom Classic | |
ThinkBook 13s(インテリジェント・クーリング) |
30秒8
|
ThinkBook 13s(エクストリーム・パフォーマンス) |
28秒4
|
Core i7-1165G7搭載機 |
33秒5
|
Core i5-1135G7搭載機 |
37秒2
|
Core i3-1115G4搭載機 |
47秒2
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PowerDirector | |
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ThinkBook 13s(インテリジェント・クーリング) |
2分26秒2
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ThinkBook 13s(エクストリーム・パフォーマンス) |
2分25秒9
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Core i7-1165G7搭載機 |
3分14秒8
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Core i5-1135G7搭載機 |
3分17秒4
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Core i3-1115G4搭載機 |
4分57秒5
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RAWデータ現像、動画エンコードともに処理はスピーディーです。
レンダリング(編集内容の画面への反映)についても描画はなめらかでスムーズです。
クリエイティブ性能も優秀で、ビジネス文書の作成などで写真編集する際もスピーディな作業が期待できます。
駆動音・表面温度のチェック
駆動音のチェック
駆動音については、ベンチマーク(CINEBENCH R20 でマルチ Core を計測)実行中と動画エンコード中の音量(デシベル)を計測し、評価します。
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
モード | 最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
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ベンチマーク中 | 動画エンコード中 | |
アイドル時 | 34.5db 前後 |
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インテリジェント・クーリング | 43.4db (42~43db) |
43.5db (42~43db) |
エクストリーム・パフォーマンス | 45.2db (45db前後) |
45.5db (45db前後) |
※防音室での測定ではありませんが、周囲の音ができるだけ入らないようにして測定しています。
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
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60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
平常時は静かです。
高負荷時は「サーッ」という排熱のときの気流音が少し大きくなります。個人差はありますが耳ざわりに感じるかもしれません。
表面温度のチェック
平常時と動画エンコード時の表面温度の測定結果です。
※単位:℃、測定時の室温:25℃
※高負荷時に温度が下がっている箇所はエアフローによるもの
キーボードの表面温度【単位:℃、測定時の室温:25℃】
左側の画像:平常時(アイドル状態で10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
底面部の表面温度【単位:℃、測定時の室温:25℃】
左側の画像:平常時(アイドル状態で10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
高負荷な状態になるとキーボード奥 中央寄りの温度が上がりやすく温かさを感じますがタイピングに影響はありません。
また、パームレスト上は高負荷時でも温度の大きな上昇はおさえられているので不快な感じはありません。
サウンド チェック
ThinkBook 13s のオーディオ機能は、HARMAN(ハーマン)による Dolby Audio 対応です。
また、サウンドユーティリティソフトにはコンテンツに合わせたプリセットが設定されているほか、イコライジング機能(パーソナライズ)でお好みのサウンドにチューニングすることもできます。
以下は、実際にサウンドを聴いてみた印象です。
※プリセット「音楽」で試聴
■スピーカー
低音域から高音域まで広い音域を再現している高音質サウンド。音の広がりもある。
音声もシッカリと聴き取れる。
■ヘッドホン
スピーカーと同じくらい高音質。周囲の音を遮断できるため、サウンドに集中できる。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | シャットダウン | |
---|---|---|---|
1回目 | 9.3秒 | 27.6秒 | 6.9秒 |
2回目 | 9.3秒 | 27.3秒 | 6.2秒 |
3回目 | 9.6秒 | 28.2秒 | 6.7秒 |
4回目 | 9.4秒 | 28.1秒 | 6.2秒 |
5回目 | 9.2秒 | 27.2秒 | 7.1秒 |
平均 | 9.4秒 | 27.7秒 | 6.6秒 |
体感的にも早いです。処理待ちのストレスを感じることはないでしょう。
なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや使い方などにより時間は変動します。
同梱品
ThinkBook 13s の本体ほか付属品一式です。
同梱品リスト
・ThinkBook 13s 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類
まとめ
以上、ThinkBook 13s Gen 2 のレビュー記事をお届けしました。
ThinkBook 13s Gen 2 は性能レベルの高いモバイルノートです。
今回試用したレビュー機の CPU は Core i5-1135G7 プロセッサーでしたが、ベンチマークの結果のとおり圧巻のパフォーマンスで、モバイル中心で使うならこれで十分といえるくらいのパフォーマンスです。
13.3インチサイズとしては若干の重量感があるものの、そこそこ軽量で持ち歩きはラクにできますし、指紋認証やスマートロック/プライバシーガード/プライバシーアラートなどが使える「Glance by miraMetrix」が搭載されていてセキュリティ機能が充実しているところも好印象です。
まさに、性能・デザイン・使いやすさ・セキュリティなど実用性にすぐれたモバイルノートといえます。
高評価のポイント
- モバイルノートとして圧巻のパフォーマンス
- そこそこ軽量&スリム&コンパクトで持ち歩きがラクにできる
- 映像描画がキレイな液晶パネル
- タイピングしやすいキーボード
- 意外に高音質なサウンド
- 指紋認証・プライバシーシャッター・Glance by miraMetrixなどセキュリティ機能が充実
気をつけておきたい点
- 同サイズで1kg切りの超軽量モデルにくらべ若干の重量感はある(実測で 1.26kg)
ラインナップしているモデルや価格、クーポンなど最新情報はレノボ直販サイト「レノボショッピング」をご確認ください。
ThinkBook 13s Gen 2
税込 10万円台から
(クーポン適用価格)
※クーポンコードは公式サイトをご確認ください。