マウスコンピューター『DAIV-NG5510シリーズ』の実機レビューです。
DAIV-NG5510シリーズは、インテル Core i7-8750H プロセッサーに GeForce GTX 1050グラフィックスを搭載し写真や動画編集などクリエイティブな作業も快適にこなせる15.6型ノートPCです。
CP+(シーピープラス)2019 に展示された機種で、狭額縁ディスプレイにくわえ薄型でモバイルできる軽さ、そしてスタイリッシュなデザインには目を惹きつけられます。
最近はクリエイターにもノマドが流行、帰宅途中にカフェなどで RAW現像するクリエイターも多いそうです。
外出先でもRAW現像などクリエイティブな作業ができるノートパソコンを検討しているユーザーはチェックしておきたいモデルといえるでしょう。
- パワフルな性能でクリエイティブな作業も快適
- 薄くてスタイリッシュなデザイン
- モバイルできる質量
- 外出先でもクリエイティブな作業ができる
レビューでは、前半で外観デザイン、ディスプレイ、キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能レビューを行います。
【 目 次 】
レビュー内容は 2019年5月7日時点のものです。
スペック構成
『DAIV-NG5510シリーズ』のスペック構成です。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | インテル Core i7-8750H プロセッサー |
メモリ | 下記いずれか ■8GB (8GB×1) PC4-19200 DDR4 SODIMM ■16GB (8GB×2) PC4-19200 DDR4 SODIMM ■32GB (16GB×2) PC4-19200 DDR4 SODIMM |
ストレージ | 下記いずれか ■240GB SSD ■256GB M.2 SSD+1TB HDD ■512GB M.2 SSD ■512GB NVMe対応 M.2 SSD+1TB HDD |
ディスプレイ | 15.6型 フルHDノングレア(LEDバックライト/NTSC比約72%(参考値 sRGB比換算 約102%相当)) |
グラフィックス | GeForce GTX 1050 / インテル UHD グラフィックス 630 |
LAN | 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(RJ-45) |
ワイヤレス | インテル Wireless-AC 9560 (最大1.73Gbps/ 802.11ac/a/b/g/n)+ Bluetooth 5モジュール内蔵 |
カメラ、マイク | 100万画素カメラ、デュアルアレイマイク内蔵 |
本体サイズ(W×D×H) | 360×243.5×20.3 mm(折り畳み時/ 突起部含まず) |
質量 | 約 2.1kg |
本体カラー | シルバー |
メモリやストレージのスペックにより、以下の4モデルがラインナップ。
■DAIV-NG5510E1-S2
8GBメモリ/240GB SSD
■DAIV-NG5510S1-SH2
8GBメモリ/256GB M.2 SSD+1TB HDD
■DAIV-NG5510M1-S5
16GBメモリ/512GB M.2 SSD
■DAIV-NG5510H1-M2SH5
32GBメモリ/512GB NVMe対応 M.2 SSD+1TB HDD
なお、各モデルともにメモリやストレージなど使い方に合わせたカスタマイズが可能です。詳細はマウスコンピューター公式サイトをご確認ください。
今回はメーカーからお借りした DAIV-NG5510S1-SH2 を使用してレビューを行います。
外観チェック
薄くてスタイリッシュなデザイン
『DAIV-NG5510シリーズ』は、15.6インチノートとは思えないくらい薄くてスタイリッシュです。
DAIV シリーズのなかでも、これだけ薄くてスタイリッシュなデザインははじめてだと思います。
天面を見てみます。
天面の素材はおそらくアルミニウム。ヘアライン加工された天面は上質で高級感があります。
表面はサラサラとした感触で指紋や皮脂の跡も目立ちにくく質感もグッドです。
天面のエッジはキラリと光るデザインはシャープな印象です。
底面部をみてみます。
底面部の素材は樹脂製(プラスチック)。
天面の上質感にくらべるとチョット残念な感じもありますが、「ユニボディ」といわれる剛性を重視した構造で、パーツの継ぎ目がなく見た目もスッキリしています。
ゴム足は四隅に実装されています。本体の安定性は良好です。
矢印の指すところがゴム足
ヒンジの両端の丸みがキラリと光ってカッコいいです。
ヒンジのトルクはちょうど良い感じです。天面の開け閉めもしやすく、片手でも開くことができます。もちろんタイピング中の画面のグラつきもありません。
必要十分なインターフェース
『DAIV-NG5510シリーズ』は薄型だけに光学ドライブは内蔵していませんが、USBポートや HDMI端子、LAN端子など、左右側面、背面側に必要十分なインターフェースが実装されています。
左側面のインターフェースなど各部名称です。
①セキュリティスロット
②通気口
③LAN端子(部分開閉式)
④USB2.0 端子
⑤マイク端子
⑥ステレオヘッドホン端子
右側面のインターフェースなど各部名称です。
⑦カードリーダー
⑧USB3.0 端子(Type-A)×2
⑨通気口
カードリーダーは抜き挿し方式です。SD カードを挿入したとき、かなりカードが出っ張ります。
SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
背面側のインターフェースなど各部名称です。
⑩通気口
⑪Mini Display Port×2
⑫HDMI 端子
⑬USB3.0 端子 (Type-C)
⑭電源端子
電源ボタンはキーボード面の右奥、その近くにはステータスLED が実装されています。
⑮電源ボタン
⑯オフィス/ ゲームモードスイッチ
(動作モードを切り替えできます)
⑰Caps Lock ランプ
⑱バッテリーランプ
⑲電源ランプ
カメラとマイクはディスプレイの下に実装されていて、カメラを使うときは見下ろすようなアングルになります。
スピーカーは底面部 前面側の左右に実装されています。
矢印の指すところがスピーカー
15.6インチサイズのクリエイティブノートながら薄くて軽い!
本体を閉じたときの高さのイメージです。
『DAIV-NG5510シリーズ』の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CD の厚さは 10mm)
ゴム足を含めた高さは、実測値で 21mm(最薄部)~25mm(最厚部)。
本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。
DAIV-NG5510 はベゼルが狭額縁なので同じマウスコンピューターの 15.6インチノートPC「m-Book G シリーズ」にくらべサイズが少しコンパクトです。
左が m-Book G シリーズ
右が DAIV-NG5510シリーズ
m-Book G シリーズの上に DAIV-NG5510シリーズを載せています
本体や電源アダプターなどの質量を実測します。
本体の重さは 1,960g。電源アダプターと電源コードの重さは、それぞれ 402g、167gです。
約2kg の重さなら持ち歩きも十分可能です。
まして DAIV-NG5510 はクリエイティブな作業も快適にこなせるパワフルな性能を備えているわけで、それが 2kg 程度の重さならモバイルも苦にならないと思います。
ちなみに電源アダプターの最大出力ワット数は 120W(19V – 6.32A)。高出力タイプなので大きさは手のひらくらいのデカさです。
ディスプレイ
狭額縁で描画される映像もキレイ
『DAIV-NG5510シリーズ』のディスプレイは 15.6インチサイズの フルHD液晶ディスプレイです。
ディスプレイは発色も良く、描画される映像は高精細でキレイです。
文字もクッキリと描画されます。
以下は i1Display Pro で計測したトーンカーブです。
色調のバランスはまずまずです。
なお、DAIV-NG5510シリーズのディスプレイの色域は 公称で NTSC比 約72%(参考値 sRGB比換算 約102%に相当) です。写真編集などでも高い精度で色調チェックができます。
上左右のベゼル(ディスプレイのフレーム枠)は狭額縁で、その幅は鉛筆の太さより狭いです。
映り込みの少ない非光沢液晶
ディスプレイの映り込み具合を見てみます。
非光沢液晶なので映り込みはかなり低減されています。映像によっては映り込みを感じることはありません。
広い視野角
視野角を確認します。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
『DAIV-NG5510シリーズ』のディスプレイは IPS パネルが採用されているので、水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めから見る映像も鮮明でキレイです。
ディスプレイを開くことができる最大角度は広めです。
キーボード&タッチパッド
キーボードはタイピングしやすいけどレイアウトにクセがある
『DAIV-NG5510シリーズ』のキーボードのレイアウトです。
『DAIV-NG5510シリーズ』のキーボードのレイアウトには一部クセがあります。
テンキーを実装したことで一部のキーが追いやられたようにも思えますが、少しの慣れで何とかできるレベルに収めている印象もあります。
筆者もはじめのうちはイレギュラーな場所に配置されているキーに戸惑いを感じましたが、慣れるにしたがい違和感はかなり低減しました。
そもそも、『DAIV-NG5510シリーズ』はクリエイティブな作業を快適にこなすパソコンと考えればキーボードレイアウトの一部にクセがあったとしても全然使えなくなるということはないはずです。
まして、イレギュラーな場所に配置されているキーは、おそらく多くのユーザーにとって使用頻度の低いキーではないでしょうか。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は 仕様では 約18.82mm。フルサイズのキーボードと同等なので窮屈な感じはありません。
キーストロークは仕様では 約1.4mm。キーを押した感覚は数字以上に深めに感じます。シッカリとした打鍵感がありタイプ感も心地よいです。
キートップの表面はほぼフラットな形状。指先の感触はサラサラとしており、フィット感も良好です。
キートップの周りが半透明のツートンカラーは、キーが浮いているように見え、キーの視認性もアップします。
キーボードにはバックライトが搭載されていて、イルミネーションのように好みのカラーバリエーションで点灯させることもできます。
バックライトの明るさは4段階で調整できます。
・[FN]+[F7]キーを押したとき、点灯(暗)→点灯(明)
・[FN]+[F6]キーを押したとき、点灯(明)→点灯(暗)→消灯
バックライトのカラー設定はインストールされているソフト「Control Center」で変更できます。
Control Center(カラーバックライト設定)
パームレストはおそらく天面と同じアルミニウム素材です。手で触れた感触は天面と同じくサラサラとしていて指紋や皮脂の跡も目立ちにくく質感や感触も良好です。
キーボードの使用感としては、一部のクセをのぞき全体的には心地よいタイプ感でとても扱いやすいキーボードです。
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド(指紋センサーも搭載している)
タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプです。
タッチパッドの大きさはちょうど良いサイズで手触り感も良好、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。全体的に扱いやすい印象です。
タッチパッドの左上を軽くダブルタップすると、タッチパッドの有効/無効をかんたんに切り替えられます。
左がタッチパッド有効時
右が無効時(グリーンのランプが点灯)
マウス操作するときにタッチパッドを無効にしておけば、タッチパッドに思わず触れることでの誤操作を防止でます。
また、タッチパッドには指紋センサーも搭載されています。
指紋認証情報を登録しておけば指先を指紋センサーにタッチするだけでパスワードを入力することなく Windows にサインインできます。
持ち歩きのできるノートPC だけに外出先でのセキュリティ確保は必須ですが、指先を指紋センサーにタッチするだけで Windows にサインインできるので利便性が高まります。(タッチパッド無効のときでも指紋センサーは使えます)
ベンチマーク
ベンチマークでは、レビューで使用している『DAIV-NG5510S1-SH2』の基本性能にくわえ CPU・グラフィック・ストレージ 各パーツの性能のほか、バッテリー性能や総合的なパフォーマンスを測定します。
基本性能
パソコンの各性能レベルを客観的に評価する「PASS MARK PerformanceTest 9.0」を使用して、パソコンの基本性能を測定します。
PASS MARK PerformanceTest 9.0
「PASS MARK PerformanceTest 9.0」で計測されたスコアは、全世界のパソコンがアップロードしたスコアと比較、Percentile(パーセンタイル)の数値から自分のパソコンの性能レベルを客観的に把握することができます。
上記の測定結果を例にすると、トータル性能を示す「PassMark Rating」のスコア「4528.3」のパーセンタイルは「84th Percentile」で、計測を行った他のパソコン 84% よりも上位のスコアという意味です。
別な言い方をすると、「PASS MARK PerformanceTest 9.0」で計測しスコアをアップロードした全世界のパソコンのなかで、上位のスコアから 16%(100% - 84%)に位置するスコアということです。
ゲーミングPC のように超ハイスペックなパソコンが混在するなかでも上位クラスに迫るスコアです。
CPU性能
「CINEBENCH」を使って、CPU性能を測定します。
レビュー機『DAIV-NG5510シリーズ』の CPU には 6コア12スレッドで動作が可能な第8世代インテル Core i7-8750H プロセッサーを搭載しています。
参考までに、以前レビューした別機種(デスクトップPC)に搭載されていた「第8世代インテル Core i7-8700 プロセッサー」「第8世代インテル Core i5-8400 プロセッサー」のスコアと比較します。
Core i7-8750H | Core i7-8700 | Core i5-8400 | |
---|---|---|---|
OpenGL | 87.74 fps | 142.59 fps | 47.54 fps |
Ref.Match | 99.6 % | 99.6 % | 97.8 % |
CPU | 1040 cb | 1398 cb | 930 cb |
CPU (Single Core) | 176 cb | 198 cb | 172 cb |
MP Ratio | 5.91 x | 7.05 x | 5.40 x |
デスクトップ向けの CPU 性能に引けを取らない性能レベルです。
グラフィック性能
グラフィック性能は以下のベンチマークソフトを使って測定します。
■3DMark
■ドラゴンクエストX
■ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター
■ファイナルファンタジーXV
3DMark
3DMark のベンチマーク結果です。
各テストの内容は以下のとおり。
Cloud Gate | ホームPCやノートPC向けで DirectX 10 を想定したグラフィックス性能テスト |
---|---|
Night Raid | DirectX 12 を使用したモバイルPCなど低スペックPC向けのグラフィックス性能テスト |
Sky Diver | DirectX 11 を使用したミドルレンジ・ゲーミングノート向けのグラフィックス性能テスト |
Fire Strike | DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
Time Spy | DirectX 12 を使用したゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
ドラゴンクエストX
ドラゴンクエストX ベンチマークの結果です。
最高品質、解像度 1280×720
最高品質、解像度 1920×1080
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマークの結果です。
高品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
最高品質 解像度 1280×720、DirectX 11
ファイナルファンタジーXIV
ファイナルファンタジーXIV ベンチマークの結果です。
軽量品質 解像度 1280×720
軽量品質 解像度 1920×1080
上記のベンチマークソフトを使ったグラフィック性能の測定結果をみると、『DAIV-NG5510シリーズ』のグラフィック性能レベルは高く、写真・動画編集など高度なグラフィック処理も快適にこなせる性能を備えていることがわかります。
また、DAIV-NG5510シリーズに搭載されている GeForce GTX 1050 グラフィックスには、ユーティリティソフトが付属しています。
このパソコンのグラフィックス処理は、動作するアプリケーションに応じて CPU 内蔵の「インテル UHD グラフィックス 630」と専用グラフィックス「GeForce GTX 1050」が自動的に切り替えられて処理されますが、専用グラフィックスのユーティリティソフトで優先するグラフィックスプロセッサを「GeForce GTX 1050」に設定することで、グラフィックス性能を常に高パフォーマンスにすることもできます。
NVIDIA コントロールパネルを起動するには
タスクバーアイコンをクリックします
(デスクトップ画面で右クリック、プルダウンメニューからも起動できます)
レンダリングなどの映像描画をより快適にスピーディーにしたいときは設定を確認してみると良いでしょう。
なお、ベンチマークでは、優先するグラフィックスを「自動選択」で実行しています。
ストレージ
レビュー機には SSD 256GB と HDD 1TB がデュアルドライブで搭載されています。
ドライブ構成は次のようになります。
Cドライブに割り当てられている SSD のデータ転送速度です。
データ転送速度(SSD)
Dドライブに割り当てられている HDD のデータ転送速度です。
データ転送速度(HDD)
SSD と HDD のデュアルドライブ構成は、Windows や アプリは SSD から素早く起動でき、写真・動画などサイズの大きいデータは HDD にたくさん保存することができる、ストレージとしてコストパフォーマンスに優れた構成です。
ストレージのデータ転送速度は全体的に満足できるスコアで、実際の使用感としても Windows や アプリの起動も高速で動作も軽快です。
総合的なパフォーマンス
「PCMark 8」および「PCMark 10」を使用して、PCのアプリケーション実行における総合的なパフォーマンスを測定します。
PCMark 8(Home Test)
家庭での利用を想定したテストです。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)
PCMark 8(Creative Test)
クリエイティブな利用を想定したテストです。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)
PCMark 10 Extended
PCMark 10 Extendedは、以下の 4つの Test Group のテストを実施します。
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)
■Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
■Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
■Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
■Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
総合的なパフォーマンスでは、実際の使用を想定したテストを実施しています。
スコアを見るとゲームプレイのほか写真・動画編集など、ほとんどの用途で快適なパフォーマンスが期待できるスコアです。
とくに、PCMark 10 Extended では すべてのテストグループで良好なスコアです。くわえて各テストグループでバランスの取れたスコアはオールラウンダーな クリエイティブノートといった印象です。
バッテリー
『DAIV-NG5510シリーズ』に搭載されているバッテリーの性能(駆動時間と充電時間)を測定します。
■駆動時間
バッテリーでの駆動は、次の条件でバッテリーによる駆動時間を計測します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間
バッテリー充電時間の計測は以下の条件で行います。
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のようになります。
バッテリー駆動時間 | 3時間 46分 |
---|---|
バッテリー充電時間 (50%) |
50分 |
バッテリー充電時間 (100%) |
1時間 59分 |
バッテリー性能としては、駆動時間が今ひとつのようです。
外出先で RAW現像するときは電源アダプターも必要になるかもしれませんが、使うシーンに合わせて画面の明るさや音量を適正レベルに調整すればバッテリー駆動時間を伸ばすことができます。
また、充電時間は意外と短時間で、こちらは満足できる性能です。
なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので、参考値としてください。
RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測
『DAIV-NG5510シリーズ』で、RAWデータ現像と動画エンコードの処理時間を計測します。
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector 7
(筆者所有のソフトウェア)
■条件等
・RAWデータ 50ファイルを一括書き出し
・プリセット等 編集は適用しない
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理時間
出力先 | 処理時間 | メモリ使用量 |
---|---|---|
SSD | 1分 3秒1 | 4.9GB |
HDD | 1分 3秒7 | 4.8GB |
※メモリ使用量は処理中の「コミット済みメモリ」(最大値)。
(パソコンがシステム全体で実際に使用しているメモリの使用量)
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector 15
(筆者所有のソフトウェア)
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理時間
出力先 | 処理時間 | メモリ使用量 |
---|---|---|
SSD | 2分 41秒0 | 5.0GB |
HDD | 2分 40秒1 | 4.7GB |
※メモリ使用量は処理中の「コミット済みメモリ」(最大値)。
(パソコンがシステム全体で実際に使用しているメモリの使用量)
RAW現像・動画エンコードともに処理速度も早く、クリエイティブな作業も快適なパフォーマンスが期待できます。
駆動音・表面温度
駆動音については、負荷のかかる処理になると排熱のため「サーッ」という排気音が少し大きくなります。個人差はありますが耳ざわりに感じるかもしれません。
ただ、平常時は静かであることや、パソコンを使っているあいだ終始 高負荷な状態が続くわけではないことを考えれば駆動音についてはそれほど気にすることはないと思います。
本体の表面温度については、負荷のかかる処理になると、キーボード奥側の中央付近が温かくなります。
パームレストは本体内部の熱の影響がほとんどないので不快な感じはありません。
キーボードの表面温度(単位:℃)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
底面部の表面温度(単位:℃)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
サウンド チェック
『DAIV-NG5510シリーズ』には サウンドユーティリティソフト Sound Blaster Cinema 5 が搭載されています。
Sound Blaster Cinema 5 では、音質を調整できるユーティリティソフト「Sound Blaster Connect」がインストールされています。スピーカー、ヘッドフォンなど、サウンドを再生する機器に合わせた音響効果や、お好みの音質のサウンド環境を構築することができます。
Sound Blaster Connect
実際にサウンドを聴いてみた印象としては・・・
■スピーカー
音質はまずまずの高音質だが音量に物足りなさを感じるかも。
カジュアルに高音質サウンドを楽しめるレベル。
■ヘッドホン
低音域から高音域まで音域が広がり音質もアップする。
音楽を楽しむならヘッドホンがおすすめ。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | シャットダウン | |
---|---|---|---|
1回目 | 13.9秒 | 27.1秒 | 10.0秒 |
2回目 | 13.1秒 | 28.7秒 | 8.8秒 |
3回目 | 14.4秒 | 26.7秒 | 8.1秒 |
4回目 | 13.2秒 | 24.8秒 | 8.3秒 |
5回目 | 13.2秒 | 25.2秒 | 9.4秒 |
平均 | 13.6秒 | 26.5秒 | 8.9秒 |
感覚的にも結果が示す通り「かなり早い」です。
付属品
『DAIV-NG5510シリーズ』の本体ほか同梱品一式(電源アダプター、電源コード、ドキュメント類など)です。
付属しているドキュメント類は以下のとおりです。
【上記写真のドキュメント類について】 ■上段右側から ・製品仕様書 ・ファーストステップガイド ・サポートマニュアル ■下段左側から ・U-NEXT プレミアムチケット ・ファイナルパソコン引越し Win10 特別版 ・保証書 |
サポートマニュアルには、初回設定手順のほか、サポートセンターへの問い合わせ方法についても詳細に記載されています。
サポートセンターへは、電話、メール、FAX での問い合わせが可能で、製品の技術的な問い合わせも OK です。
筆者はマウスコンピューターの飯山工場に見学してきたときに感じたのが、シッカリとしたサポート体制と製品品質へのあんしん感です。
電話による問い合わせが 24時間365日対応していることや、ユーザーが抱えている問題やトラブルの解決を目的としたサポートなどユーザーに寄り添った対応は、パソコンを使う上でのあんしん感につながります。
まとめ
以上、『DAIV-NG5510シリーズ』のレビュー記事をお届けしました。
『DAIV-NG5510シリーズ』は高性能でクリエイティブな作業も快適にこなせる性能を備えつつ外出先への持ち歩きも可能な 15.6インチサイズのノートパソコンです。
外出先で撮影した写真を その場で 見たままの色調で RAW現像することも可能、デザイン性も高く外出先でもスマートに使うことができます。
評価のポイントをまとめると・・・
高評価のポイント
・性能レベルが高く動作も軽快
・外出先に持ち出してクリエイティブな作業が可能
・薄型でスタイリッシュ、上質感のあるデザイン
・狭額ベゼルのディスプレイは映像もキレイ
・キーボードのタイプ感が心地よい
チョット残念なところ
・キーボードレイアウトの一部にクセあり
外出先に持ち出して RAW現像などクリエイティブな作業ができるノートパソコンを検討しているユーザーにおすすめのモデルといえます。
なお、ラインナップしているモデルや価格など最新情報はマウスコンピューターの公式サイトをご確認ください。