デル『Inspiron 13 7000 (7380)』の実機レビュー 前編です。
Inspiron 13 7000 (7380) は、Whiskey Lake 世代の CPU を搭載した 13.3インチ・クラムシェルタイプのモバイルノートです。
従来モデル Inspiron 13 7000 (7370) で搭載していた Kaby Lake R 世代の CPU から性能が進化、さらに動作も軽快になり快適に使えます。
デザイン面での変更はないものの、スタイリッシュなデザインにくわえ、性能、使いやすさ、モバイル性などトータルバランスにも優れ、テレワークのように場所や時間にとらわれない柔軟な働き方や学生さんにも適したモデルです。
レビューでは、前編で外観デザインにくわえ、スペック、ディスプレイ、キーボードなどをチェック、後編では各種ベンチマークを使った性能レビューを行います。
(後編) ベンチマーク RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測 駆動音・表面温度 サウンド チェック Windows の起動・再起動時間計測 搭載ソフトウェア 付属品 まとめ |
レビュー内容は 2019年1月9日時点のものです。販売価格・クーポンなどの最新情報はデルオンラインストアをご確認ください。
スペック構成
『Inspiron 13 7000 (7380)』のスペック構成です。
OS | Windows 10 Home |
CPU | 下記いずれか ■第8世代インテル Core i5-8265U プロセッサー ■第8世代インテル Core i7-8565U プロセッサー |
メモリ | 下記いずれか ■8GB, onboard, DDR4, 2400MHz ■16GB, onboard, DDR4, 2400MHz |
ストレージ | 下記いずれか ■256GB M.2 PCIe SSD ■512GB M.2 PCIe SSD |
ディスプレイ | 13.3インチFHD (1920×1080) IPS Truelife LEDバックライトNarrow Borderディスプレイ |
グラフィックス | インテル UHD グラフィックス 620 共有 グラフィックス メモリ付き |
ワイヤレス | 802.11ac 2×2 WiFi & Bluetooth |
カメラ、マイク | 標準ワイドスクリーンHD(720p)、デジタルマイク付き |
本体サイズ(W×D×H) | 309.66×215.7×15.19 mm |
質量 | 1.33 kg |
本体カラー | 下記いずれか ■プラチナシルバー ■ピンクシャンパン |
CPU、メモリ、ストレージの組み合わせにより、以下のモデルがラインナップしています。(Office搭載モデルも選べます)
■プレミアム
Core i5-8265U/8GBメモリ/256GB SSD
■プラチナ
Core i7-8565U/8GBメモリ/256GB SSD
■プラチナ ハイエンド
Core i7-8565U/16GBメモリ/512GB SSD
レビューで使用するのは「プラチナ ハイエンド(ピンクシャンパン)」です。
外観チェック
『Inspiron 13 7000 (7380)』は、薄くてスタイリッシュなデザイン。くわえてレビュー機のピンクシャンパンはオシャレ感のあるカラーです。
天面を見てみます。
本体の素材はアルミニウム。サンドブラスト加工されたボディは上質で高級感があります。
本体を手で触れるとサラサラとして指紋や皮脂の跡も目立ちにくく質感もグッドです。
底面部をみてみます。
底面部は「ユニボディ」といわれる一つのユニットで構成されています。剛性を重視した構造でパーツの継ぎ目がなく、見た目もスッキリしています。
ゴム足は前後に平行して実装されており、本体の安定性は良好です。
矢印の指すところがゴム足
このゴム足、ヒンジのあいだにある排気口から出される温かい空気が再び吸気口に入り込むのを遮断し、効果的な排熱により本体内部の冷却効率を最大化する役割もあります。
これにより、パソコンのパフォーマンスを最適な状態に保つことができます。
次に、ヒンジをみてみます。
ヒンジのトルクは ほど良い感じで、画面の開け閉めもやりやすく、タイピング中でも画面がグラつくことはありませんでした。
前後左右の側面からみてみます。
前面側
背面側
左側面
右側面
次に、インターフェース等を見てみます。
左側面です。
①電源アダプタポート
②USB 3.1 Type-C ポート(ディスプレイ出力/給電対応)
③HDMI 2.0 出力
④USB 3.0 ポート(給電対応)
⑤マイク入力/スピーカー出力
右側面です。
⑥メディアカードリーダー(SD、SDHC、SDXC)
⑦USB 3.0 ポート
⑧Nobleロック・セキュリティスロット
メディアカードリーダーはプッシュロック式です。SDカード等を挿入するときは押し込んでロックさせ、取り出すときはもう一度押し込むことでカードが飛び出す構造です。
右側の画像が SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
電源ボタンはキーボード右奥にあります。(LEDは内蔵していません)
電源ボタンには指紋センサーが内蔵されています。
指紋認証情報を登録しておけば指先を指紋センサーにタッチするだけでパスワードを入力することなく Windows にサインインできるので外出先でもセキュリティを確保しつつ利便性を高めることができます。
カメラとマイクです。
スピーカーは底面部 前面側の左右に実装されています。
矢印の指すところがスピーカー
本体を閉じたときの高さのイメージです。
『Inspiron 13 7000 (7380)』の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CD の厚さは 10mm)
ゴム足を含めた高さは、実測値で 16mm(最薄部)~20mm(最厚部:ヒンジ側の厚みのある部分)。
超薄型ではありませんが、個人的には超薄型よりは持ちやすいです。
本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。
本体の大きさは A4サイズといって良いでしょう。
ちなみに、Inspiron 14 5000(14.0インチ)と大きさを比較すると以下の画像のようになります。
次に、本体や電源アダプターなどの重さを計測します。
本体の重さは 1,322g。電源アダプターと電源コードの重さは、それぞれ 174g、100gです。
1kg を切るような超軽量モデルではありませんが、持ち歩きも十分ラクにできる軽さです。
電源アダプターの最大出力ワット数は 45W(19.5V – 2.31A)。省電力タイプなので大きさは手のひらサイズです。
ディスプレイ
『Inspiron 13 7000 (7380)』のディスプレイは 13.3インチサイズの フルHD液晶ディスプレイです。
ディスプレイは発色も良く、描画される映像は鮮やかで高精細、とてもキレイです。
左右のベゼル(ディスプレイのフレーム枠)は狭額縁です。その幅は鉛筆の太さと同じくらいです。
14.0インチサイズの Inspiron 14 5000 と画面サイズを比較します。
画面の大きさは極端に違いがあるわけではなく、若干の違いがあるといったところでしょうか。
ディスプレイの映り込み具合を見てみます。
光沢液晶ですが発色が良いので映り込みは低減されています。ただ、使う場所や描画される映像にもよっては映り込みが気になるかもしれません。
次に、視野角を確認してみます。
正面
右側 ディスプレイ面から45度の角度
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から45度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めから見る映像も鮮明でキレイです。
『Inspiron 13 7000 (7380)』は、ディスプレイを180度近くまで開くことができるので、画面を見ながら情報を共有することもできます。
次は、ディスプレイに表示される文字の大きさを確認してみます。
下の画像は、Microsoft Edge に『Inspiron 13 7000 (7380)』の製品ページを表示したものです。
Microsoft Edge の拡大設定でのデフォルト値は 100%、Windows 設定のディスプレイに表示するテキストスケーリングの推奨値は 150% です。
表示される文字はちょうど良い見やすい大きさに設定されています。
キーボード&タッチパッド
『Inspiron 13 7000 (7380)』のキーボードのレイアウトです。
[Enter]キーや[Back space]キー、右[Shift]キーの左のキーは隣接しており、初めのうちは扱いにくさを感じます。
パームレストは天面と同じアルミニウム素材です。サラサラとした感触で質感も良好、指紋や皮脂の跡も目立ちにくいです
キートップの表面はほぼフラットな形状。指先の感触はサラサラとしており、フィット感は良好です。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は、実測で およそ 19mm。モバイルノートながらデスクトップパソコンのキーボードと同等のキーピッチなので窮屈な感じはまったくありません。
キーストロークは浅くなくシッカリとした打鍵感でタイピングできます。
一部のキーに上述のクセがあって最初のうちは扱いにくさを感じるかもしれませんが、キーボードは使っているうちに慣れてくるもので、違和感もなくなってくると思います。
なお、キーボードにはバックライトが搭載されています。
キーボード・バックライトは[F10]キー押下により点灯します。[F10]キー押下で明るさを 2段階(暗→明)で切り替えることができ、バックライト(明)のとき[F10]キー押下で消灯します。
キーボードのバックライトは地味な機能ですが、薄暗いところでタイピングするときにはとても役立ちます。
とりわけ、持ち歩くことの多いモバイルノートだけに、外出先など薄暗いところでのタイピングシーンで役立ちそうです。搭載されていて損はない機能でしょう。
次がタッチパッド。
タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプで、タッチパッドの大きさは狭すぎることもなくちょうど良いサイズです。
いたって普通のタッチパッドですが、タッチパッドは手触り感も良好、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。全体的に扱いやすい印象です。
タイピング中に手のひらがタッチパッドに触れても反応しない(タップ操作と認識しない)点も好印象です。
タイピング中に思わぬところに入力してしまったことは多くのユーザーが経験していることだと思います。一見すると地味な機能ですが、ストレスなく快適にタイピングすることができます。
レビュー前編は以上です。
後編では、『Inspiron 13 7000 (7380)』(プラチナ ハイエンド)の機能・性能についてレビューしています。