デル『New Inspironスモールデスクトップ (3268)』の実機レビュー 後編です。
後編では、各種ベンチマーク、起動・シャットダウン時間計測などのレビューを行います。
なお、レビュー機は「スタンダード」(Core i3 / 4GBメモリ / 1TB HDD)です。
(後編) ベンチマーク Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録) 搭載ソフトウェア 付属品 まとめ |
※レビュー内容は 2017年10月3日時点のものになります。
ベンチマーク
パソコンの基本性能や、グラフィック性能、ストレージについての性能を測定します。
基本性能
Windowsに搭載されているシステム評価ツール「WinSATコマンド」によるパソコン性能の測定です。
「WinSAT」による測定は、PCの性能を相対的に数値化して表現したもので、各項目の説明は次のとおりです。
CPUScore | CPU のスコア |
D3DScore | ゲーム用グラフィックスのスコア ただし、従来のゲーム用グラフィックスのスコアのため Windows 10では計測対象外(9.9というスコアは対象外) |
DiskScore | プライマリハードディスクのスコア |
GraphicsScore | グラフィックスのスコア |
MemoryScore | メモリのスコア |
TimeTaken | 前回の評価(「MostRecentAssessment」は直近の評価を表します) |
WinSATAssessmentState | 評価の状態を表す値(1:評価済み、2:要再評価) |
WinSPRLevel | 基本スコア(SPR:System Performance Rating) |
総合的なパフォーマンス
「PCMark 8」を使用して、PCのアプリケーション実行における総合的なパフォーマンスを測定します。
Home Test
家庭での利用を想定したテスト内容です。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
Creative Test
クリエイティブな利用を想定したテスト内容です。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
総合的なパフォーマンスとしては、エントリークラスの上位に相当する性能レベルです。
グラフィック性能
「3DMark」「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」、4つのベンチマークソフトを使ってグラフィック性能を測定します。
まず「3DMark」での測定です。
3DMark では「Ice Storm」「Cloud Gate」「Sky Diver」「Fire Strike」、各シーンの描画の滑らかさをもとにグラフィック性能を測定します。
スコアの高さは描画の快適性を表しています。
測定前に流されるデモ映像を見たイメージとしては、次のような印象でした。
Ice Storm | なめらか描画 |
Cloud Gate | おおむねなめらか描画 |
Sky Diver | カクついた描画もあるが、何とか我慢できるレベル。 |
Fire Strike | 紙芝居に近いコマ送り描画 |
次が、「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」の測定結果。
低品質、解像度 1280×720
標準品質、解像度 1280×720
次が、「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」の測定結果。
標準品質(デスクトップPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
高品質(デスクトップPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
さいごに、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」の測定結果。
標準品質(デスクトップPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
高品質(デスクトップPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
4つのベンチマークソフトを使ったグラフィック性能の測定結果をみると、『New Inspironスモールデスクトップ』スタンダードは、それなりのグラフィック性能です。
趣味としての写真・動画の編集を気軽に楽しんだり、ライトなゲームも解像度を落としたり品質をおさえれば、なんとか楽しめるレベルの印象です。
動作音については、ベンチマークなど負荷のかかる処理中でも動作音は一定しています。ディスクアクセス音やファン音がかすかに聞こえる程度です。
ストレージ
ストレージのベンチマークです。
ストレージのドライブ構成は次のようになります。
ストレージは、SEAGATE製の HDD で 容量は 1TB です。
ストレージ情報
ストレージのデータ転送速度です。
ストレージのデータ転送速度
7200回転/分 の HDD としては、平均的なスコアです。SSD にくらべれば高速ではないものの、体感的には良好な印象です。
Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録)
『New Inspironスモールデスクトップ』スタンダードの Windows起動時間とシャットダウン時間は、次のとおりです。
・起動 : 24.1秒
・再起動 : 11.6秒
Windowsの起動とシャットダウンの様子を動画に収録しています。起動・シャットダウン時間を感覚でイメージできるので参考にどうぞ!
搭載ソフトウェア
『New Inspironスモールデスクトップ』に搭載されている主なソフトウェアです。
Windows標準のソフトのほか、Dell サポート関連ソフト、マルチメディアコンテンツの統合パッケージ「CyberLink Media Suite Essentials」、セキュリティソフト「マカフィー リブセーブ」などがインストールされています。
「Dell Help & Support」には、Windows 10 の操作方法、ワイヤレスや周辺機器への接続方法などが掲載されており、はじめて Windows 10 を使うときでもあんしんです。
Dell Help & Support
また、「CyberLink Media Suite Essentials」には、動画・音楽などのメディア再生ソフト「Power Media Player」、動画編集ソフト「PowerDirector 14」、ライティングソフト「Power2Go」が入っています。
CyberLink Media Suite Essentials
サウンド・チューニングソフト「Waves MaxxAudio Pro」もインストールされています。
Waves MaxxAudio Pro コントロール画面
手持ちのヘッドホンで、サウンドを聴いてみた印象は以下の通りです。
・低音域から高音域まで音域が広い。
・高音質で、臨場感やサウンド全体に厚みもある。
・通常のヘッドホンなら充分楽しめそう。
付属品
『New Inspironスモールデスクトップ』には、本体一式(本体、キーボード、マウス、電源コード)のほか、ドキュメント類として「クイックスタートガイド」「安全および認可機関に関する情報」が同梱されています。いずれもマルチ言語版です。
付属品は必要最低限といった印象です。
まとめ
『New Inspironスモールデスクトップ』は、基本性能がシッカリ搭載されたスリムデザインのデスクトップPCです。
省スペースタイプなので、書斎やリビングにもスマートに設置できます。
また、今回レビューした「スタンダード」モデルは、エントリークラスのスペック構成で、エントリーユーザーにはちょうど良い性能を備えており、使いやすさも良好です。
メモリやストレージの拡張性については高いとは言えませんが、『New Inspironスモールデスクトップ』には、エントリークラスからミドルレンジのユーザーまで幅広いユーザーをカバーできるモデルがラインナップされています。
ミドルレンジクラスのデスクトップパソコンを検討しているなら「プレミアム」(Core i5 / 8GBメモリ / 1TB HDD)や「プラチナ」(Core i7 / 8GBメモリ / 1TB HDD)もチェックしておきたいところです。
いずれのモデルも、搭載されている性能以上にリーズナブルな価格でコストパフォーマンスに優れている印象です。
ラインナップしているモデルの詳細、価格などの最新情報は、デル直販サイト「デルオンラインストア」でチェックしてみてください。
デル オンラインストア 公式サイト ⇒ inspiron-3268-desktop(2017/4/18発売) |