日本HP が販売する OMEN 25L Desktop (インテル) 2023年モデル[以下、OMEN 25L と記載]は、第13世代インテル Core プロセッサーと NVIDIA GeForce RTX 40シリーズグラフィックスカードを搭載したゲーミング・デスクトップPCです。
2023年モデルの OMEN 25L はゲーム性能が大きく進化!
ゲーミングPC としてはミドルレンジクラス相当ながら超パワフルなゲーミング性能でベンチマークによる性能評価も優秀です。
デザイン面での変更はありませんが、シックで高級感あるフロントパネルやシースルーのサイドパネルは健在!RGBライティングで照らされた空間はカッコ良く気分的にもスイッチがはります。
- 第13世代インテル Core プロセッサー & NVIDIA GEFORCE RTX 4070 / 4070 Ti を搭載
- Kingston Fury メモリ 16GB や PCIe Gen4 対応 SSD を搭載
- フロントパネルの高級感あるデザインにくわえ、シースルーのサイドパネルがカッコいい
- 120mmのフロントファンや 3ヒートパイプ空冷クーラー(サイドフロー)など信頼性の高い冷却システム
- 付属ソフトウェア OMEN GAMING HUB でオーバークロック調整やパフォーマンス コントロール、LEDライティングなどゲーム体験の快適度がアップ
- 本体内部へのアクセスはツールレスでメモリや HDDなどの増設もかんたん
本記事では、メーカーからお借りした実機を試用し、前半で外観デザインや本体内部をチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
【 目 次 】
レビューは 2023年12月12日時点の内容です。
スペック構成
OMEN 25L Desktop (インテル) 2023年モデルは、搭載するグラフィックスカードにより「パフォーマンスモデル」と「パフォーマンスプラスモデル」がラインナップ。おもなスペックは以下のとおりです。
OS | Windows 11 Home |
プロセッサー | インテル Core i7-13700F プロセッサー |
メモリ | HyperX 16GB (8GB×2) DDR4-3200MHz Intel XMP対応 RGB (最大128GB) |
ストレージ | Western Digital WD_Black 1TB M.2 SSD (PCIe Gen 4×4 NVMe) |
グラフィックス | ■NVIDIA GeForce RTX 4070 (パフォーマンスモデル) ■NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti (パフォーマンスプラスモデル) |
LAN | 10/100/1000 Mbps オンボードネットワークコネクション |
ワイヤレス | IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6)、 Bluetooth 5.2 |
本体カラー | シャドウブラック |
本体サイズ (W×D×H) | 約 165×396×448 mm (縦置き) |
重量 | 約 13.81 kg |
前モデル(2022年モデル) から更新されたおもなスペックは以下のとおり。
■OS
Windows 11 Pro → Windows 11 Home
■CPU
Core i7-12700F → Core i7-13700F
■メモリ
HyperX 16GB (8GB×2) DDR4-3200MHz → Kingston FURY 16GB (8GB×2) DDR5-5200MHz
※HyperX はもともと Kingstonのゲーミング部門のブランドで HPが買収している
■グラフィックス
RTX 3060/3060 Ti → RTX 4070/4070 Ti
■ワイヤレスLAN
Bluetooth 5.0 → Bluetooth 5.2
詳しいスペックや価格、キャンペーンなど最新情報は日本HP公式サイトをご確認ください。
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外観チェック
シックで高級感と気品を感じさせるデザイン
OMEN 25L のデザインは前モデルから継承されており、存在感のあるフォルムは健在です。
本体のカラーは「シャドウブラック」。シックで気品を感じさせるイメージのカラーは、その存在感を引きたててくれます。
前後左右からの外観です。
正面側と背面側
左側面(本体正面に向かって)
右側面(本体正面に向かって)
フロントパネルはヘアライン仕上げでシックな印象にくわえ精かんなイメージも兼ね備えています。
フロントパネルはヘアライン仕上げ
また、シースルーのサイドパネルは EMコーティングされた強化ガラス製。
パーツ・コンポーネントはCPU ヒートシンク以外ほぼブラックで統一されています。ライティングで照らされた空間はカッコよく気分的にもスイッチがはります。
なお、LEDのライティング設定は、付属ソフトウェア OMEN GAMING HUB でカラーやブリンクなどお好みのライティングに設定できます。
OMEN Gaming Hub によるライティング設定
なお、天面側と底面側の外観イメージは以下のとおり。
天面側
底面側
底面側のスタンドは高さを持たせることで底面側からの吸気効率を向上させています。なお、スタンドは頑丈な作りで安定性は良好です(接地面は硬いゴム製)。
スタンドの高さは 15mm(実測値)
本体サイズはそれなりにデカい
本体の大きさは 約 165(W)×396(D)×448(H) mm。
2リットルのペットボトルと大きさ比較
比較対象のペットボトルが小さく感じるほど、それなりにデカいです。
以下は、23.8インチサイズのモニターと並べたときのイメージです。
23.8インチモニターと大きさ比較
インターフェースのチェック
アクセスしやすい豊富なインターフェース
OMEN 25L のインターフェースは、天面フロント側と背面側に実装されています。
■天面フロント側
①ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート
②マイク入力ポート
③SuperSpeed USB Type-A 5Gbps ×2
④電源ボタン
■背面側
①左からマイク入力、ライン出力、ライン入力
②USB 2.0 Type-A×4
③LANポート
④SuperSpeed USB Type-C 5Gbps
⑤SuperSpeed USB Type-C 10Gbps
⑥HDMI2.1
⑦DisplayPort1.4a ×3
OMEN 25L は豊富なインターフェースを実装しています。ただ、天面フロント側のインターフェースは、本体をデスク上に設置した場合は高さがあるためアクセスしにくさを感じるかもしれません。
本体内部のチェック
OMEN 25L の本体を分解、内部をチェックします。
なお、本体内部へのアクセス方法やパーツ・コンポーネントの配置は前モデルと同じです。
本体内部へはかんたんにアクセスできる
本体内部へアクセスするには、背面側の 内部アクセスリリースボタンを押します。
矢印の指すボタンを押す
内部アクセスリリースボタンを押すとサイドパネル上部が開きます。サイドパネルは上方向に持ち上げるように取りはずします。
サイドパネルは上方向に持ち上げるように取りはずす
本体内部の全体イメージです。
本体内部の全体イメージ
各パーツの実装エリアをチェックします。
CPU とメモリの実装エリアです。
CPU・メモリ・排熱用ファン
CPU には、サイドフロータイプの 3ヒートパイプ空冷クーラ(ヒートシンク)が装着。
CPUにはサイドフロータイプのヒートシンクが装着(3ヒートパイプ空冷クーラ)
なお、前モデルのヒートパイプは2つでしたが、今回のモデルでは3ヒートパイプに更新することで冷却性能が強化されています。
前面側は吸気用ファンを実装し冷却効率を向上させています。
前面下側に吸気用ファン
レビュー機のグラフィックスカード(グラボ)は NVIDIA GeForce RTX 4070 を搭載。
グラフィックスカードは NVIDIA GeForce RTX 4070
ちなみに、前モデルに装着されていたグラボ NVIDIA GeForce RTX 3060 は以下のとおり。
前モデルのグラボは NVIDIA GeForce RTX 3060
RTX 3060 がコンパクトに見えるくらい RTX 4070 は大型化されています。そのぶんヒートシンクをグラボ周囲に装着するなど熱対策がしっかり施されています。
SSD は CPU とグラフィックスカードのあいだに実装。
SSDにはヒートシンクが装着
SSD のヒートシンク装着は今回のモデルから採用されています。おそらくグラボが大型化したことによる熱対策の一つかと。
前面には、3.5インチドライブベイがあります。(ドライブベイにはホルダーが装着)
3.5インチドライブベイ
ホルダーを取り出すときは、ホルダーの外側にあるツメを両側から押してホルダーをベイから抜き取ります。
なお、ホルダーにはグロメットピンがあり(前後左右4箇所)、3.5インチサイズのストレージをネジなしで取り付けることができます。
ドライブホルダー
ワイヤレスLAN カードの実装エリアです。
ワイヤレスLANカード(グラフィックスカードの下)
電源ユニットは 80PLUS GOLD で最大出力ワット数は 800W。
前モデルの 80PLUS BRONZE(最大出力500W)から大容量化されています。
底面部分にはメッシュ状のフィルターがあり、底面側からの吸気によってホコリ等が入り込まないように配慮されています。
底面側フィルター
拡張性はミドルレンジクラスとしては十分です。
本体内部へアクセスしやすくメモリや3.5インチストレージの増設はかんたんにできます。クリーニングなどメンテナンスしやすいところも意外に大きなメリットです。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか総合的なパフォーマンスを評価します。
■レビュー機の基本スペック
OS | Windows 11 Home |
CPU | インテル Core i7-13700F |
メモリ | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB SSD (M.2 NVMe) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 4070 |
■使用したベンチマーク
比較項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark Fire Strike / Time Spy |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
なお、OMEN 25L (インテル) にはパフォーマンスなどを使い方にあわせてコントロールできるアプリケーション「OMEN Gaming Hub」がインストールされています。
ベンチマークの実施にあたっては、OMEN Gaming Hub の電源モードと温度コントロールを「最適-標準」と「パフォーマンス-パフォーマンス」2つのモードに設定して実行しています。(ファン速度はいずれも「自動」に設定)
OMEN Gaming Hub パフォーマンスコントロール
クリックで拡大表示
また、メモリのオーバークロックは無効にしています。
OMEN Gaming Hub オーバークロック
メモリオーバークロックを有効にすることでパフォーマンスのさらなる向上が見込めます。
メモリオーバークロックは、メモリの速度を 4400 MT/s(メガトランスファー毎秒)から 5200 MT/s に高速化することで、システムのパフォーマンスを向上させ、ゲームプレイのパフォーマンスも引き上げます。
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R23(マルチコア/シングルコア) と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core i7-13700K プロセッサー
・インテル Core i5-13400 プロセッサー
・インテル Core i7-12700 プロセッサー
・インテル Core i7-12700K プロセッサー
・AMD Ryzen 5 5600X プロセッサー
・インテル Core i7-1360P プロセッサー(*1)
・インテル Core i5-1340P プロセッサー(*1)
・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー(*1)
・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー(*1)
※当サイトで計測したスコアの平均値
(*1)はノートPC 向け CPU のスコア
■CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
CPU | |
---|---|
Core i7-13700K |
28431 pts
|
Core i7-13700F(レビュー機/パフォーマンス) |
24051 pts
|
Core i7-12700K |
22459 pts
|
Core i7-13700F(レビュー機/最適化) |
19503 pts
|
Core i7-12700 |
18566 pts
|
Core i5-13400 |
14327 pts
|
Ryzen 5 5600X |
10431 pts
|
Core i7-1360P |
10176 pts
|
Ryzen 7 7730U |
8997 pts
|
Core i5-1340P |
8551 pts
|
Ryzen 5 7530U |
7502 pts
|
CINEBENCH R23 (シングルコア) | |
---|---|
Core i7-13700K |
2076 pts
|
Core i7-13700F(レビュー機/最適化) |
1989 pts
|
Core i7-13700F(レビュー機/パフォーマンス) |
1986 pts
|
Core i7-12700K |
1924 pts
|
Core i7-12700 |
1866 pts
|
Core i7-1360P |
1754 pts
|
Core i5-13400 |
1744 pts
|
Core i5-1340P |
1534 pts
|
Ryzen 5 5600X |
1521 pts
|
Ryzen 7 7730U |
1428 pts
|
Ryzen 5 7530U |
1408 pts
|
■CPU Mark(PassMark PerformanceTest)
CPU Mark | |
---|---|
Core i7-13700K |
46366
|
Core i7-13700F(レビュー機/パフォーマンス) |
42625
|
Core i7-13700F(レビュー機/最適化) |
35277
|
Core i7-12700K |
34664
|
Core i7-12700 |
32463
|
Core i5-13400 |
21695
|
Ryzen 5 5600X |
21679
|
Core i7-1360P |
20652
|
Ryzen 7 7730U |
18677
|
Core i5-1340P |
16650
|
Ryzen 5 7530U |
15632
|
レビュー機のスコアは優秀です。
インテル Core i7-13700K プロセッサーの性能には及びませんが、一世代前の Kプロセッサー Core i7-12700K に相当するパフォーマンスが出ています。
重量級のゲームもパワフルなパフォーマンスで快適にプレイすることができるでしょう。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで評価します。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti
・NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti
・NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti
・NVIDIA GeForce RTX 3060
・NVIDIA GeForce RTX 2070 SUPER
・NVIDIA GeForce RTX 2060 SUPER
・NVIDIA GeForce GTX 1660 Ti
・AMD Radeon RX 6700XT
・インテル UHD グラフィックス 730
・AMD Radeon グラフィックス
※当サイトで計測したスコアの平均値
3DMark Fire Strike
Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Fire Strike | |
---|---|
RTX 4070 Ti |
43903
|
RTX 4070(レビュー機/パフォーマンス) |
35774
|
RTX 4070(レビュー機/最適) |
33991
|
RTX 4060 Ti |
31307
|
AMD Radeon RX 6700XT |
27599
|
RTX 3060 Ti |
25579
|
RTX 3060 |
20913
|
RTX 2070 SUPER |
20374
|
RTX 2060 SUPER |
19320
|
GTX 1660 Ti |
13911
|
AMD Radeon |
2424
|
インテル UHD 730 |
1650
|
3DMark Time Spy
Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Time Spy | |
---|---|
RTX 4070 Ti |
21024
|
RTX 4070(レビュー機/パフォーマンス) |
16924
|
RTX 4070(レビュー機/最適) |
16623
|
RTX 4060 Ti |
13577
|
RTX 3060 Ti |
11416
|
AMD Radeon RX 6700XT |
11272
|
RTX 2070 SUPER |
9766
|
RTX 3060 |
9211
|
RTX 2060 SUPER |
8709
|
GTX 1660 Ti |
6372
|
AMD Radeon |
920
|
インテル UHD 730 |
630
|
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。
漆黒のヴィランズ | |
---|---|
RTX 4070 Ti |
29917
|
RTX 4060 Ti |
26867
|
RTX 4070(レビュー機/パフォーマンス) |
26058
|
RTX 4070(レビュー機/最適) |
25567
|
AMD Radeon RX 6700XT |
22730
|
RTX 3060 Ti |
22286
|
RTX 3060 |
20666
|
RTX 2070 SUPER |
19746
|
RTX 2060 SUPER |
18464
|
GTX 1660 Ti |
14966
|
AMD Radeon |
2069
|
インテル UHD 730 |
1379
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
RTX 4070 Ti |
17066
|
AMD Radeon RX 6700XT |
16014
|
RTX 4070(レビュー機/パフォーマンス) |
15181
|
RTX 4070(レビュー機/最適) |
14706
|
RTX 4060 Ti |
11697
|
RTX 3060 Ti |
10271
|
RTX 2070 SUPER |
9104
|
RTX 2060 SUPER |
7758
|
RTX 3060 |
6599
|
GTX 1660 Ti |
5851
|
AMD Radeon |
765
|
インテル UHD 730 |
542
|
※高品質/解像度 解像度 1920×1080 で実施
レビュー機のグラフィックス性能は優秀です。
レビュー機に搭載されている GeForce RTX 4070 は、RTX 40 シリーズのなかではミドルレンジにあたりますが、グラフィックス性能は非常にパワフルです。
これだけパワフルなら超重量級ゲームのほとんどを快適にプレイできるでしょう。
なお、OMEN 25L のパフォーマンスプラスモデルのグラボは RTX 4070 Ti です。製品価格の差は約3万5千円ですが、こちらは安定して超パワフルなパフォーマンスが期待できます。
ストレージ性能
レビュー機のストレージは PCIe/NVMe 1.4対応 SSD (容量:1TB) です。
ストレージ性能については、CrystalDiskMark を使用して計測したデータ転送速度で評価します。
データ転送速度
※OMEN Gaming Hub パフォーマンスコントロールの設定を「最適」で計測した結果。「パフォーマンス」の計測結果もほぼ同じ。
計測結果のとおり PCIe Gen4 x4 の SSD はデータアクセス速度が爆速です。体感的にも Windows やアプリの起動は早いです。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの違いを把握するため下記機種のスコアと比較します。
・OMEN 25L Desktop (2022年モデル)
・Victus 15L (インテル) (2023年モデル)
・OMEN 40L Desktop (2023年モデル)
※パフォーマンスモードに相当する設定で計測した結果
各機種の基本スペックは以下のとおり。
スペック | OMEN 25L (2023) (レビュー機) |
OMEN 25L (2022) | Victus 15L (2023) | OMEN 40L (2023) |
---|---|---|---|---|
CPU | インテル Core i7-13700F | インテル Core i7-12700F | インテル Core i7-13700F | インテル Core i7-13700K |
メモリ | 16GB(8GB×2) | 16GB(8GB×2) | 16GB(8GB×2) | 32GB(16GB×2) |
ストレージ | 1TB SSD | 1TB SSD | 512GB SSD+1TB HDD | 2TB SSD |
グラフィックス | GeForce RTX 4070 | GeForce RTX 3060 | GeForce RTX 4060 Ti | GeForce RTX 4070 Ti |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
■ベンチマーク結果
Essentials | |
---|---|
OMEN 25L (レビュー機/最適) |
10514
|
OMEN 25L (レビュー機/パフォーマンス) |
10289
|
OMEN 25L (2022) |
10757
|
Victus 15L |
10734
|
OMEN 40L |
10293
|
目標値 |
4100
|
Productivity | |
OMEN 25L (レビュー機/最適) |
11437
|
OMEN 25L (レビュー機/パフォーマンス) |
10331
|
OMEN 25L (2022) |
10087
|
Victus 15L |
11194
|
OMEN 40L |
11667
|
目標値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
OMEN 25L (レビュー機/最適) |
14858
|
OMEN 25L (レビュー機/パフォーマンス) |
14636
|
OMEN 25L (2022) |
12293
|
Victus 15L |
14389
|
OMEN 40L |
16212
|
目標値 |
3450
|
Gaming | |
OMEN 25L (レビュー機/最適) |
29963
|
OMEN 25L (レビュー機/パフォーマンス) |
30581
|
OMEN 25L (2022) |
17378
|
Victus 15L |
26063
|
OMEN 40L |
36320
|
※テスト項目説明
・Total Score(総合的な評価)
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のスコアは優秀です。
ゲーミング性能が大幅に向上したことで、上位機種の OMEN 40L にちかいパフォーマンスで快適なゲームプレイが期待できます。
関連記事
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記「総合的なパフォーマンス」で使用した比較対象機種の処理時間と比較します。
・OMEN 25L Desktop (2022年モデル)
・Victus 15L (インテル) (2023年モデル)
・OMEN 40L Desktop (2023年モデル)
※パフォーマンスモードに相当する設定で計測した処理時間
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PhotoDirector | |
---|---|
OMEN 25L (レビュー機/最適) |
29秒6
|
OMEN 25L (レビュー機/パフォーマンス) |
28秒8
|
OMEN 25L (2022) |
32秒9
|
Victus 15L |
33秒1
|
OMEN 40L |
31秒6
|
Photoshop Lightroom | |
OMEN 25L (レビュー機/最適) |
8秒4
|
OMEN 25L (レビュー機/パフォーマンス) |
8秒4
|
OMEN 25L (2022) |
13秒4
|
Victus 15L |
15秒9
|
OMEN 40L |
8秒4
|
Lightroom Classic | |
OMEN 25L (レビュー機/最適) |
12秒6
|
OMEN 25L (レビュー機/パフォーマンス) |
13秒4
|
OMEN 25L (2022) |
13秒9
|
Victus 15L |
20秒2
|
OMEN 40L |
13秒0
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PowerDirector | |
---|---|
OMEN 25L (レビュー機/最適) |
1分1秒6
|
OMEN 25L (レビュー機/パフォーマンス) |
54秒7
|
OMEN 25L (2022) |
1分2秒5
|
Victus 15L |
57秒1
|
OMEN 40L |
1分3秒4
|
実際のソフトウェアを使ったクリエイティブ性能評価も優秀です。
ゲーミングPC は高性能なスペックを搭載しているだけに写真・動画編集などクリエイティブな作業用途に検討してみるのもアリではないでしょうか。
駆動音・パーツ温度のチェック
駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します。
・10分間動画のエンコード処理中
・ファイナルファンタジーXV (1920×1080/高品質) ベンチマーク実行中
※OMEN Gaming Hub の電源モードと温度コントロールを「最適-標準」「パフォーマンス-パフォーマンス」の2つのモードで測定(ファン速度は「自動」
※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
モード | アイドル状態 (最小音量) |
最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
|
---|---|---|---|
動画エンコード | ファイナルファンタジー | ||
最適-標準 | 35.6db | 38.0db (37~38db) |
38.7db (38db台) |
パフォーマンス- パフォーマンス |
36.0db | 49.5db (45~49db) |
48.2db (46~48db) |
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
平常時は、「ウーッ」というモーター音が少し聞こえる程度でうるさくありません。
ただ、高負荷時は、「ウーッ」というファン音にくわえ「ゴーッ」という排熱のときの気流音が大きくなります。とくに、パフォーマンスモードではうるさく感じるかもしれません。
ちなみに、ファン速度を「手動」にし、CPUファン/フロント側吸気用ファン/背面側排気用ファンの回転数を最大にすると音量が「62~63db」まで達し、かなりうるさくなります。
OMEN Gaming Hub 温度コントロール
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そのぶん本体内部を急速に冷却できますが、手動で温度コントロールするときは使用環境・状況にあわせてチューニングしたりヘッドフォンの装着がおすすめです。
パーツ温度のチェック
パーツ温度については、下記を実施中の CPUとdGPU(グラボ)の動作周波数と温度を計測・評価します。
・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 Multi Core」10分間実行
・ファイナルファンタジーXV (1920×1080/高品質) ベンチマーク実行中
※OMEN Gaming Hub の電源モードと温度コントロールを「パフォーマンス-パフォーマンス」に設定して計測
※計測時の室温:25℃
※動作周波数と温度は 各Core の平均値
CPU ベンチマーク実行中
ファイナルファンタジーXV 実行中
高負荷な状態でも最大温度は CPU の 80℃ 程度です。
また、ファイナルファンタジーXV においてのパーツ温度は CPU/GPUともに安定しており、動作周波数についても高いパフォーマンスで安定して推移しています。
冷却性能は優秀で、負荷の高いゲームも快適なパフォーマンスで楽しむことができそうです。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動時間、再起動時間、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | シャットダウン | |
---|---|---|---|
1回目 | 16.7秒 | 30.8秒 | 5.0秒 |
2回目 | 16.8秒 | 30.5秒 | 5.0秒 |
3回目 | 16.7秒 | 30.3秒 | 5.1秒 |
4回目 | 16.7秒 | 30.4秒 | 5.1秒 |
5回目 | 16.9秒 | 30.2秒 | 5.0秒 |
平均 | 16.8秒 | 30.4秒 | 5.0秒 |
体感的にも早いです。処理待ちのストレスを感じることなくゲームを開始できます。
なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows Update など状態により変動するので参考値としてください。
同梱品
本体ほか同梱品一式です。
同梱品は以下のとおり。
・電源コード
・ドキュメント類
なお、電源コードのプラグは 3極(3P)です。一般家庭の 2極コンセントに差し込むためには 3P-2P変換アダプタなどを用意する必要があります。
3P-2P変換アダプタは付属しない
まとめ
以上、OMEN 25L Desktop (インテル) 2023年モデルのレビュー記事をお届けしました。
2023年モデルの OMEN 25L はベンチマーク結果のとおりゲーム性能が大幅に向上しています。ゲーミングPC としてはミドルレンジクラスながら、あらゆるゲームを快適にプレイできる超パワフルマシンといえるでしょう。
高評価のポイント
- ゲーム性能が前モデルよりも大幅に向上し超パワフルに!
- 良好なエアフローにより高負荷時でもハイパフォーマンスをキープ
- 本体内部へのアクセスがかんたんでクリーニングなどメンテナンスしやすい
- ゲームのほかクリエイティブ性能にもすぐれている
- OMEN Gaming Hub でマシンのパフォーマンスを最大化できる
気をつけておきたいところ
- OMEN Gaming Hub の設定によっては高負荷時の駆動音(排気音)がうるさいかも
- 筐体のサイズは意外に大きく重量感がある(14kgくらい)
ラインナップしているモデルや価格、キャンペーンなど最新情報は日本HP直販サイト「HP Directplus」をご確認ください。
OMEN 25L Desktop (インテル)
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