マウスコンピューター『m-Book X400シリーズ』の実機レビューです。
『m-Book X400シリーズ』(以下 m-Book X400 と記載)は筐体にマグネシウム合金を採用した薄くて軽い 14型モバイルノートPCです。
モバイルノートとしての性能レベルも高く軽快な動作でパフォーマンスも優秀、13.3インチサイズよりも画面が大きいので文字も見やすいです。
性能・デザイン・使いやすさ・価格などトータルバランスが良く、高コスパなモバイルノートパソコンを検討しているユーザーはチェックしておきたいモデルです。
- マグネシウム合金の採用で 14インチサイズでも重量1.1kgの軽さ
- 軽快な動作でパフォーマンスも快適
- ナローベゼルで画面まわりがスッキリ
- 長時間使えるタフネスバッテリー
- お値段以上に高性能で高品質
レビューでは、前半で外観デザイン、ディスプレイ、キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能レビューを行います。
<関連記事>
⇒ m-Book X400B 実機レビュー
赤い天面がオシャレな姉妹モデルです。
【 目 次 】
レビュー内容は 2019年7月24日時点のものです。
スペック構成
『m-Book X400』のスペック構成です。
OS | 下記いずれか ■Windows 10 Home 64ビット ■Windows 10 Home (Sモード) 64ビット |
CPU | 下記いずれか ■インテル Core i5-8265U プロセッサー ■インテル Core i7-8565U プロセッサー |
メモリ | 下記いずれか ■8GB (8GB×1) PC4-19200 DDR4 SODIMM ■16GB (16GB×1) PC4-19200 DDR4 SODIMM その他カスタマイズ可能 |
ストレージ | 下記いずれか ■128GB M.2 SSD (SATA) ■256GB SSD (SATA M.2) ■256GB SSD (PCIe NVMe M.2) その他カスタマイズ可能 |
ディスプレイ | 14.0型 フルHDノングレア(LEDバックライト)液晶 |
グラフィックス | インテル UHD グラフィックス 620 (CPUに内蔵) |
LAN | [ オンボード ] 10/100/1000BASE-T GigaBit-Ethernet LAN |
ワイヤレス | IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0 |
カメラ、マイク | 100万画素カメラ (Windows Hello 顔認証カメラ搭載)、デュアルアレイマイク内蔵 |
本体サイズ(W×D×H) | 320.2×214.5×17.5 mm (折り畳み時/ 突起部含まず) |
重量 | 約 1.13kg |
m-Book X400には OS/メモリ/ストレージなどのスペックにより、以下の4モデルがラインナップしています。
■m-Book X400S ← 今回のレビュー機
Win10 Home/Core i5/8GBメモリ/256GB SSD (SATA M.2)
■m-Book X400SE
Win10 Home(Sモード)/Core i5/8GBメモリ/128GB SSD (SATA M.2)
■m-Book X400H
Win10 Home/Core i7/8GBメモリ/256GB SSD (SATA M.2)
■m-Book X400HS
Win10 Home/Core i7/16GBメモリ/256GB SSD (NVMe M.2)
なお、各モデルともにメモリやストレージなど使い方に合わせたカスタマイズが可能です。
詳細は、マウスコンピューター公式サイトをご確認ください。
今回はメーカーからお借りした m-Book X400S を試用してレビューを行います。
外観チェック
スッキリとしたスタイリッシュなデザイン
『m-Book X400』は、派手派手しさのないスッキリとしたスタイリッシュなデザインです。
モバイルノートは持ち歩く機会が多く、派手派手しさのないスタイリッシュなデザインならカフェなどでもスマートに使えます。
天面の素材はマグネシウム合金。表面はサラサラとした感触で上質感があります。
本体のカラーは濃い目のグレー。シックなイメージで指紋や皮脂の跡が目立ちにくいのも好印象です。
天面を開くときに指がかかりやすく天面が開けやすくなっているのも好感が持てます。
底面部です。
底面部の素材もマグネシウム合金。くわえて「ユニボディ」といわれる剛性を重視した構造はパーツの継ぎ目がなく見た目もスッキリしています。
ゴム足は前後に平行して実装されており、本体の安定性は良好です。
矢印の指すところがゴム足
このゴム足はヒンジのあいだにある排気口から出される温かい空気が再び吸気口に入り込むのを遮断する役割も兼ねています。効果的な排熱により本体内部の冷却効率が最大化されています。
矢印の指すところが排気口
これにより、パソコンのパフォーマンスを最適な状態に保つことができます。
ヒンジのトルクはちょうど良い感じです。天面の開け閉めもしやすく、タイピング中の画面のグラつきもありません。
必要十分なインターフェース
『m-Book X400』には、USBポート、HDMI端子など、モバイルノートとして必要なインターフェースが実装されています。
左側面のインターフェースなど各部名称です。
①セキュリティスロット
②LAN 端子
③USB2.0 端子
④USB3.0 端子 (Type-A)
⑤ヘッドセット端子
右側面のインターフェースなど各部名称です。
⑥USB3.0 端子 (Type-C)
⑦USB3.0 端子 (Type-A)
⑧HDMI 端子
⑨電源端子
SD カードスロットが実装されていないのは残念な点。とはいえカードリーダーを使えばデジカメで撮影した SDカード内のデータも『m-Book X400』に取り込めます。
電源ボタンはキーボード面の右奥に実装されています。
電源ボタンは LED内蔵、電源ボタンの右どなりは充電中ランプ
スピーカーは底面部 前面側の左右に実装されています。
矢印の指すところがスピーカー
顔認証でかんたんサインイン
カメラには顔認証機能が搭載されています。顔認証情報を登録しておけばかんたんに Windows にサインインできます。
認証精度は良好です。持ち歩くことの多いモバイルノートだけに外出先でのセキュリティ確保は必須ですが、顔認証で Windows にサインインできるのはとても便利です。
薄くて軽い!
本体を閉じたときの高さのイメージです。
『m-Book X400』の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)
『m-Book X400』の高さは最厚部で CDケース 2枚とほぼ同じ、実際に手で持ってみた印象としても薄いです。(実測で 18~20mm)
本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。
本体の大きさは A4サイズより少しだけ幅が広いです。
本体や電源アダプターなどの重量を実測します。
本体の重量は 1,118g。電源アダプターと電源コードの重量は、それぞれ 158g、73g です。
本体の重量は 1kgを切るような超軽量とは言えないものの、14インチサイズのノートPC としてはかなり軽量で13.3インチサイズのノートPC に引けを取らない軽さです。
電源アダプターの最大出力は 45W(19V – 2.37A)。省電力タイプの電源アダプターなので、その大きさは手のひらに収まるサイズです。
ディスプレイ
高精細でキレイに描画できるディスプレイ
『m-Book X400』のディスプレイは 14インチサイズの フルHD液晶ディスプレイです。
ディスプレイは発色も良く、描画される映像は高精細でキレイです。
以下は i1Display Pro で計測したトーンカーブです。
トーンカーブでは青みが若干つよい傾向となっていますが実際の使用では違和感はないと思います。
画面サイズは13.3インチより一回り大きい
モバイルノートとして主流の 13.3インチサイズとディスプレイの大きさを比較します。
左が m-Book X400、右が 13.3インチノートPC
テキストスケーリング(画面に表示される文字の拡大率)の推奨値は どちらも 150% ですが、描画できる領域はm-Book X400のほうが広いため表示される文字も大きく見やすいです。
『m-Book X400』のベゼル(ディスプレイのフレーム枠)は狭額縁(ナローベゼル)で、左右のベゼルは鉛筆の太さよりせまいです。
映り込みの少ない非光沢液晶
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。
非光沢液晶なので映り込みはかなり低減されています。
広い視野角
視野角を確認します。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めから見る映像も鮮明でキレイです。
ディスプレイを開くことができる最大角度は、ノートパソコンとしては充分な範囲をカバーしています。
キーボード&タッチパッド
標準的なレイアウトで心地よいタイプ感のキーボード
『m-Book X400』のキーボードのレイアウトです。
キーボードのレイアウトは標準的で、クセのないレイアウトです。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は、仕様では 約18mm ですがせまい感じはなく数字以上にゆったり感があります。
キーストロークは仕様では 約1.4mm。こちらも数字以上にシッカリとした打鍵感があってタイプ感も心地よいです。
キートップの表面は指先に合わせて若干へこんだ形状です。質感はサラサラとした感触でフィット感も良好です。
キーボードにはバックライトが搭載されています。
キーボード・バックライトは明るさを2段階で切り替え可能です。
[Fn]+[F7]:消灯→点灯(暗)→点灯(明)
[Fn]+[F6]:点灯(明)→点灯(暗)→消灯
キーボードのバックライトは地味な機能ですが、薄暗いところでタイピングするときにはとても役立ちます。
パームレストの素材は天面と同じマグネシウム合金。手で触れた感触は天面と同じくサラサラとしていて指紋や皮脂の跡も目立ちにくく質感や感触も良好です。
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド
タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプです。
タッチパッドの大きさはちょうど良いサイズで手触り感も良好、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。全体的に扱いやすい印象です。
また、タッチパッドの左上をダブルタップすることでタッチパッドの有効/無効を切り替えられます。マウスを使うときに便利な機能です。
LED点灯時はタッチパッド無効、消灯時はタッチパッド有効
ベンチマーク
ベンチマークでは、レビューで試用している『m-Book X400S』の基本性能にくわえ CPU・グラフィック・ストレージ 各パーツの性能のほか、バッテリー性能や総合的なパフォーマンスを測定します。
測定結果については、性能レベルの程度を把握しやすくするため、以前レビューした機種「m-Book B509H」のスコアと比較します。
2機種の基本スペックは以下のとおり。
■m-Book X400S
Core i5-8265U/8GBメモリ/256GB SSD (SATA M.2)
■m-Book B509H
Core i7-8565U/8GBメモリ/256GB SSD (SATA M.2)
『m-Book X400シリーズ』には、Core i7-8565U プロセッサー搭載モデルもラインナップしているのでスコアの比較はモデル選択の参考になると思います。
なお、比較に使用したベンチマークは以下のとおりです。
比較項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
基本性能 | PASS MARK PerformanceTest 9.0 |
CPU性能 | CINEBENCH R15 |
グラフィック性能 | 3DMark |
ドラゴンクエストX | |
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター | |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ | |
ファイナルファンタジーXV | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 8 |
PCMark 10 | |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
基本性能
PASS MARK PerformanceTest 9.0 のベンチマーク結果です。
PASS MARK PerformanceTest | m-Book X400S | m-Book B509H |
---|---|---|
PassMark Rating | 3230.6 | 3498.3 |
CPU Mark | 8839.6 | 9071.4 |
2D Graphics Mark | 633.7 | 777.1 |
3D Graphics Mark | 1078.5 | 1113.5 |
Memory Mark | 2060.5 | 2119.0 |
Disk Mark | 4889.1 | 4904.4 |
2機種のスコアを比較すると 基本性能としては Core i7 を搭載した m-Book B509H に優位性があります。
CPU Mark のスコアに大きな差があることは当然として、CPU 以外の項目でもスコアに若干の差があったのは CPU の性能差がベンチマークソフトの動作に影響を与えていた可能性が考えられます。
CPU性能
CINEBENCH R15 のベンチマーク結果です。
CINEBENCH R15 | m-Book X400S | m-Book B509H |
---|---|---|
OpenGL | 41.97 fps | 48.01 fps |
Ref.Match | 97.8 % | 97.8 % |
CPU | 677 cb | 648 cb |
CPU (Single Core) | 163 cb | 178 cb |
MP Ratio | 4.15 x | 3.65 x |
マルチコアでの動作を計測する「CPU」の項目でスコアが逆転しています。
CPU に負荷をかけたときでも Core i5 を搭載した「m-Book X400S」は CPU の性能を十分に引き出せています。
CPU などパソコンのパーツの性能を引き出せるかは、筐体の素材やエアフローなど本体内部の排熱構造が大きく関係しています。
とくに m-Book X400 の筐体に使われているマグネシウム合金は軽さ以外に放熱性にも優れた素材です。CINEBENCH R15 によるベンチマークでは、マグネシウム合金がエアフローとあわせ本体内部の排熱にうまく作用していたと推察します。
グラフィック性能
ゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
3DMark
3DMark のベンチマーク結果です。
3DMark | m-Book X400S | m-Book B509H |
---|---|---|
Cloud Gate | 8445 | 8668 |
Night Raid | 4773 | 4824 |
Sky Diver | 4311 | 4491 |
Fire Strike | 1008 | 1039 |
Time Spy | 416 | 428 |
3DMark の各テスト内容は以下のとおり。
Cloud Gate | ホームPCやノートPC向けで DirectX 10 を想定したグラフィックス性能テスト |
---|---|
Night Raid | DirectX 12 を使用したモバイルPCなど低スペックPC向けのグラフィックス性能テスト |
Sky Diver | DirectX 11 を使用したミドルレンジ・ゲーミングノート向けのグラフィックス性能テスト |
Fire Strike | DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
Time Spy | DirectX 12 を使用したゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
ドラゴンクエストX
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
ドラゴンクエストX | m-Book X400S | m-Book B509H |
---|---|---|
標準品質 解像度 1280×720 |
7583 (とても快適) |
8547 (とても快適) |
最高品質 解像度 1280×720 |
6660 (快適) |
7514 (とても快適) |
ファイナルファンタジーXIV
ファイナルファンタジーXIV は「紅蓮のリベレーター」と「漆黒のヴィランズ」 2つのベンチマークを使用します。
■紅蓮のリベレーター
紅蓮のリベレーター | m-Book X400S | m-Book B509H |
---|---|---|
標準品質(ノートPC) 解像度 1280×720 |
3064 (やや快適) |
3290 (やや快適) |
高品質(ノートPC) 解像度 1280×720 |
2417 (普通) |
2577 (やや快適) |
■漆黒のヴィランズ
漆黒のヴィランズ | m-Book X400S | m-Book B509H |
---|---|---|
標準品質(ノートPC) 解像度 1280×720 |
2895 (やや快適) |
3121 (やや快適) |
高品質(ノートPC) 解像度 1280×720 |
2300 (普通) |
2438 (普通) |
グラフィックス性能は、映像描画のなめらかさの指標になります。
2つの機種ともにグラフィックスは CPU 内蔵の「インテル UHD グラフィックス 620」で、ベンチマークスコアには CPU の性能も大きく関係してきます。
各スコアは Core i7 を搭載した m-Book B509H に優位性があり、それぞれのスコアの差はそれなりの開きがあります。
ストレージ性能
ストレージには、いずれの機種も SATA対応の SSD を搭載しています。
以下は CrystalDiskMark 6.0.2 を使用して計測したデータ転送速度の結果です。
データ転送速度 | m-Book X400S | m-Book B509H |
---|---|---|
Read [MB/s] | ||
Seq Q32T1 | 563.1 | 560.7 |
4KiB Q32T1 | 402.7 | 402.0 |
4KiB Q32T1 | 249.5 | 252.7 |
4KiB Q1T1 | 25.91 | 38.35 |
Write [MB/s] | ||
Seq Q32T1 | 505.9 | 500.5 |
4KiB Q32T1 | 343.3 | 350.3 |
4KiB Q32T1 | 225.6 | 227.7 |
4KiB Q1T1 | 70.42 | 73.13 |
搭載されている SSD のデータ転送速度はほぼ同じです。
いずれの機種も体感的に Windows や アプリの起動が高速で動作も軽快です。
総合的なパフォーマンス
PCMark 8 と PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
PCMark 8
PCMark 8 のベンチマーク結果です。
PCMark 8 | m-Book X400S | m-Book B509H |
---|---|---|
Home Test | 3412 | 3739 |
Creative Test | 4362 | 4627 |
※テスト項目説明
Home Test(家庭での利用を想定したテスト)
Creative Test(クリエイティブな利用を想定したテスト)
PCMark 10 Extended
PCMark 10 Extended のベンチマーク結果です。
PCMark 10 Extended | m-Book X400S | m-Book B509H |
---|---|---|
Total Score | 2453 | 2634 |
Essentials | 7069 | 7638 |
App Start-up Score | 8302 | 8879 |
Video Conferencing Score | 6524 | 6847 |
Web Browsing Score | 6522 | 7300 |
Productivity | 5588 | 6583 |
Spreadsheets Score | 7033 | 8249 |
Writing Score | 4441 | 5255 |
Digital Content Creation | 2993 | 2964 |
Photo Editing Score | 3658 | 3844 |
Rendering and Visualization Score | 2070 | 1847 |
Video Editing Score | 3542 | 3668 |
Gaming | 829 | 874 |
Graphics score | 1063 | 1129 |
Physics score | 9501 | 9445 |
Combined score | 353 | 367 |
※テスト項目説明
Total Score(総合的な評価)
Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
総合的なパフォーマンスでは、実際の使用を想定したテストを実施しています。
CPU 性能を計測した CINEBENCH のような一部のパーツに負荷がかかるテストではないので、トータルパフォーマンスとしては Core i7 を搭載した m-Book B509H が優位な結果です。
m-Book X400には Core i7 を搭載したモデルもラインナップしています。
レビューで試用している Core i5 搭載の m-Book X400S もモバイルノートとして快適に使えますが、Core i7 搭載モデルならメインノートとしても快適なパフォーマンスが期待できます。
バッテリー
バッテリー性能については、レビュー機 m-Book X400S のバッテリー駆動時間と充電時間を掲載します。
■駆動時間の測定条件
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間の測定条件
バッテリー充電時間の計測は以下の条件で、充電完了までの時間を計測します。
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。
バッテリー駆動時間 | 10時間 18分 |
---|---|
バッテリー充電時間 (50%) |
55分 |
バッテリー充電時間 (100%) |
2時間 6分 |
バッテリーを多く消費する条件でもバッテリー駆動時間が 10時間以上持続できればモバイルノートとして充分といえます。
使うシーンに合わせて画面の明るさや音量を適正レベルに調整すればバッテリー駆動時間を伸ばすことができます。
また、充電時間についても短時間で充電でき、バッテリー性能としては十分満足できるレベルです。
なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので、参考値としてください。
RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測
RAWデータ現像と動画エンコードの処理時間を計測します。
計測結果については、レビュー機の m-Book X400S とベンチマークで比較対象の m-Book B509H の結果を掲載します。
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector 7
(筆者所有のソフトウェア)
■条件等
・RAWデータ 50ファイルを一括書き出し
・プリセット等 編集は適用しない
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
m-Book X400S | m-Book B509H | |
---|---|---|
処理時間 | 1分 6秒3 | 1分 5秒3 |
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector 15
(筆者所有のソフトウェア)
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
m-Book X400S | m-Book B509H | |
---|---|---|
処理時間 | 3分33秒0 | 4分 6秒5 |
比較すると Core i5 を搭載した m-Book X400S がかなり優秀な印象です。(m-Book B509H の数字もスペック相応で悪くはありません。)
駆動音・表面温度
駆動音については、負荷の高い処理になると排熱のため「サーッ」というファンの回転音(排気音)が少し大きくなりますが耳ざわりに感じるほどの大きさではありません。
平常時は静かであることや、パソコンを使っているあいだ終始 高負荷な状態が続くわけではないことを考えれば駆動音についてはそれほど気にすることはないと思います。
本体の表面温度については、負荷のかかる処理になると、キーボード奥 ヒンジのあいだがわずかに温かくなります。
キーボード上は手のひらを置いてみてほんのわずかに温かさを感じる程度、パームレストは本体内部の熱の影響を受けないので不快な感じはありません。
キーボードの表面温度(単位:℃)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
底面部の表面温度(単位:℃)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
サウンド チェック
『m-Book X400』には サウンドユーティリティソフト「Sound Blaster Connect」がプリインストールされています。
サウンドに合わせたプリセットが数多く設定されているほか、スピーカーやヘッドフォンなどサウンドを再生する機器に合わせて、お好みのサウンドにチューニングできます。
実際にサウンドを聴いてみた印象としては・・・
■スピーカー
音域も広くまずまずの高音質
カジュアルに高音質サウンドを楽しめるレベル。
■ヘッドホン
低音域から高音域まで音域が広がり より高音質なサウンドを楽しめる。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | シャットダウン | |
---|---|---|---|
1回目 | 13.1秒 | 28.1秒 | 6.3秒 |
2回目 | 13.0秒 | 22.5秒 | 5.8秒 |
3回目 | 13.1秒 | 26.5秒 | 5.5秒 |
4回目 | 13.0秒 | 26.0秒 | 5.6秒 |
5回目 | 12.8秒 | 26.3秒 | 5.8秒 |
平均 | 13.0秒 | 26.8秒 | 5.8秒 |
感覚的にも結果が示す通り「かなり早い」です。
付属品
『m-Book X400』の本体ほか同梱品一式(電源アダプター、電源コード、ドキュメント類など)です。
付属しているドキュメント類は以下のとおりです。
【上記写真のドキュメント類について】 ■上段右側から ・製品仕様書 ・ファーストステップガイド ・サポートマニュアル ■下段右側から ・ファイナルパソコン引越し Win10 特別版 ・U-NEXT プレミアムチケット ・保証書 |
まとめ
以上、『m-Book X400』のレビュー記事をお届けしました。
『m-Book X400』は筐体にマグネシウム合金を採用したことで 14インチサイズながら重量1.1kgの軽さを実現したモバイルノートです。
マグネシウム合金の採用は軽さのみならず効果的な排熱でモバイルノートとして快適に使える性能をシッカリ引き出しているように感じました。
評価のポイントをまとめると・・・
高評価のポイント
・14インチサイズながら持ち歩きもラクにできる軽さ
・モバイルノートとしてとても快適に使える
(Core i7 搭載モデルならメインノートとしても使えそう)
・ナローベゼルで画面周りがスッキリ、本体もコンパクト
・心地よいタイプ感のキーボード
・長時間使えるタフネスバッテリー
チョット残念なところ
・SDカードスロットがない(個人的には欲しい)
お値段以上に高性能で高品質、使いやすくて高コスパなモバイルノートです。
『m-Book X400』にラインナップしているモデルや価格など最新情報はマウスコンピューターの公式サイトをご確認ください。