デル Inspiron 15 5000 (5505) レビュー:Ryzen 4000搭載で高コスパ!スタイリッシュデザインの15.6型ノートPC

 

真正面(背景付き)

デル Inspiron 15 5000 (5505) は、第3世代 AMD Ryzen 4000 プロセッサーを搭載した高性能でスタイリッシュな 15.6型ノートPC です。

最新世代のプロセッサーの搭載により性能がパワーアップ、ベンチマークではグラフィックス性能にイマイチ感があったものの、実際の使用を想定した総合的なパフォーマンス評価では優秀な結果でした。

価格は約6万円(税込)~とリーズナブルながら、アルミニウム製の外部カバーとパームレストが採用されていて品質的にも好印象です。

また、15.6インチサイズでもそこそこスリムで軽く、持ち歩きができるところも魅力です。

価格以上に高性能&高品質、そして高コスパなモデルといえるでしょう。

関連記事

後継モデル(AMD Ryzen 5000 シリーズ搭載)のレビューです。

■Inspiron 15 5000 (5505) の特徴

  • 第3世代 AMD Ryzen 4000 シリーズ モバイル プロセッサーを搭載
  • アルミニウム製の外部カバーとパームレストを採用したスタイリッシュなデザイン
  • カバーオープンセンサーで天面を開けば自動的に電源オン
  • スリムベゼルデザインのフルHD液晶ディスプレイ
  • リフト ヒンジの採用により適度な傾斜のついたタイピングしやすいキーボード
  • 価格以上に高性能&高品質、高コスパ

レビューでは当サイトで購入した実機を使用し、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能レビューを行います。

天面(背景付き)

レビュー内容は 2020年10月1日時点のものです。

 

スペック構成

Inspiron 15 5000 (5505) のおもなスペックです。

OS ■Windows 10 Home (64ビット) 日本語
■Windows 10 Pro (64ビット) 日本語
CPU ■AMD Ryzen 5 4500U プロセッサー
■AMD Ryzen 7 4700U プロセッサー
メモリ 8GB DDR4, 3200MHz
ストレージ ■256GB SSD (M.2 PCIe NVMe)
■512GB SSD (M.2 PCIe NVMe)
ディスプレイ 15.6インチ FHD (1920 x 1080) 非光沢 LED バックライト ノンタッチ スリムベゼル 広視野角 ディスプレイ
グラフィックス AMD Radeon グラフィックス 共有グラフィックスメモリー
ワイヤレス 802.11ac 2×2 Wi-Fi & Bluetooth
本体サイズ(W×D×H) 約 356.1×234.5×13.67~17.9 mm
重量 約 1.714kg (最小構成)

※Ryzen 3 4300U は記事執筆時点でランナップから外れています。

ランナップしているモデルやスペック詳細、価格など最新情報はデル直販「デルオンラインストア」公式サイトをご確認ください。

 

真正面

デル Inspiron 15 5000 (5505)
税込 約6万円から
※クーポン適用価格

 

外観チェック

スリムでスタイリッシュなデザイン

Inspiron 15 5000 (5505) は15.6インチサイズでもスリムでスタイリッシュなデザインです。

正面(向かって斜め左)

背面側(向かって斜め左)

レビュー機の本体カラーは「プラチナシルバー」でスタイリッシュデザインの定番ともいえるカラーです。

天面(その1)

素材はアルミニウム製で上質感があります。

天面(その2)
シンプルな天面に「DELL」のロゴがアクセント

表面はサラサラとした感触で質感も良好、指紋や皮脂の跡も目立ちにくいです。

天面(その3)

天面(その4)
本体は意外とスリム

底面は剛性を重視した「ユニボディ」の構造で見た目もスッキリしています。

底面側(その1)
ゴム足は四隅に実装
(サイズは小さめですが安定感は良好です)

排気口はヒンジのあいだに実装されています。

排気口
矢印の指すところが排気口

ヒンジは本体奥側を持ち上げる「リフト ヒンジ」です。

リフトヒンジ(その1)

リフト ヒンジはキーボードに適度な傾斜ができてタイピングしやすくなり、さらに底面の吸気口から取り込む空気の循環がアップするメリットがあります。

リフトヒンジ(その2)
ヒンジの表面はラバー製なのでキズはつきにくい

必要なインターフェースは実装されているがポート数は少ない

Inspiron 15 5000 (5505) に実装されているインターフェースをチェックします。

左側面のインターフェースなど各部名称です。

インターフェース(左側面)

①電源ジャック
②HDMI
③USB 3.2 Gen 1
④USB 3.2 Gen 1 Type-C
(Power Delivery/DisplayPort 機能付き)

右側面のインターフェースなど各部名称です。

インターフェース(右側面)

⑤microSD カード スロット
⑥USB 3.2 Gen 1
⑦ヘッドホン/マイクロフォン コンボ

microSD カード スロットはプッシュロック式です。

SDカードスロット
SDカードをシッカリ挿し込んだ状態

スピーカーは底面部 前面側の左右に実装されています。

スピーカー(底面部 前面側)
矢印の指すところがスピーカー

LAN ポートが実装されていないところは個人的にチェット残念ですが、USB Type-A ポート、HDMI端子など、一般的に使用頻度の高い必要なインターフェースが実装されています。(ただ、ポート数は少ない)

電源ボタンは指紋センサー内蔵

電源ボタンはキーボード右奥に実装されています。

電源ボタン
電源ボタンは LED内蔵していない

電源ボタンは指紋センサー内蔵で、指紋認証情報を登録しておけば指紋センサーにタッチするだけで Windows にサインインできます。

指紋認証

認証精度は良好です。

15.6インチサイズでもスリム!

本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。

本体の大きさイメージ

本体を閉じたときの高さのイメージです。

本体の高さ
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)

Inspiron 15 5000 (5505) の高さは実測で 18~20mm(ゴム足を含む)。最厚部でも CDケース 2枚程度で、15.6インチサイズとしてはとてもスリムです。

重量を実測します。

本体の重さ
本体の重量:1,597g、電源アダプター:168g、電源コード:104g

本体の重量は一般的な15.6インチノートPC にくらべ軽く、13.3インチサイズより少し重い程度の重量感は持ち歩きも十分可能です。

電源アダプターの最大出力は 45W。その大きさは手のひらに収まるサイズです。

電源アダプターの大きさ比較

 

ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイは WVAパネル

Inspiron 15 5000 (5505) の液晶ディスプレイは WVAパネル、解像度はフルHDです。

ディスプレイに描画された映像(気球)

キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測したトーンカーブは、青が若干強めに出ていますが RGBともに45度の角度に近い理想的なかたちです。

トーンカーブ

色域は TNパネルより良好ですが、IPSパネルとくらべると いまひとつ感があります。

sRGBカバー率 63.6%
sRGB比 63.9%
Adobe RGBカバー率 47.4%
Adobe RGB比 47.4%

とはいえ、実際に映像を見た印象としては IPSパネルと見くらべない限りほとんど気にならないと思います。

表示される文字もクッキリとしています。

Microsoft Edge に表示される文字の大きさ

ちなみに、レビュー機の ディスプレイに描画される映像を見た印象としては「TNパネルより若干色鮮やかに描画されて広視野角になった」といった感じです。

Check

TNパネルは低コストな反面、色鮮やかさが控えめで画面を見る角度によって色味も変わってきます。(一般的には斜めからみたときに白っぽさが強くなる)

ベゼルは狭額縁

左右のベゼル(ディスプレイのフレーム枠)は狭額縁です。その幅は鉛筆よりせまいですし、上部のベゼルは鉛筆の太さと同じくらいのスリムさです。

左右ベゼル

 

眼が疲れにくい非光沢液晶

ディスプレイの映り込み具合をチェックします。

画面映り込み(電源オフ時)
電源オフ時

画面映り込み(電源オン時)
電源オン時

Inspiron 15 5000 (5505) のディスプレイは非光沢液晶です。映り込みがほとんど気になることもなく、眼の負担も軽減できます。

広い視野角

視野角を確認します。

正面
正面

右側 ディスプレイ面から45度の角度
右側 ディスプレイ面から30度の角度

上側 ディスプレイ面から45度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度

水平方向/垂直方向ともに視野角は広く、色味もほとんど同じです。

ディスプレイを開くことができる最大角度です。

ディスプレイを開くことのできる最大角度

クラムシェルタイプのノートパソコンとして十分な範囲をカバーしています。

 

キーボード&タッチパッドのチェック

タイピングしやすいキーボード

キーボードのレイアウトは標準的です。

キーボードレイアウト(クリックで拡大表示できます)

キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は実測で およそ18.5mm、テンキーは 16.5mm。

キーボードに両手を置いたときのイメージ

メインのキーにくらべテンキーのキーピッチは少しせまいですが極端なせまさではないのでエクセルなどでの数字入力でもフツウに使えます。

キートップの表面はほぼフラット。適度なフィット感にくわえサラサラとした感触で質感も良好です。

キートップ

キーストロークはやや深めでシッカリとした打鍵感がありタイプ感もグッドです。

キーストローク
タイプ音は「タッタッ」という比較的静かな音

比較的柔らかいタイプ感ながらシッカリとした打鍵感があってタイピングしやすいです。

キーボードにはバックライトを搭載

キーボードにはバックライトが搭載されています。

キーボード・バックライト

キーボード・バックライトは明るさを 2段階で調整できます。

[F5]キー押下:点灯(明)→点灯(暗)→消灯

質感の良いパームレスト

パームレストの素材はアルミニウム製で上質感があります。

パームレスト

サラサラとした感触で質感も良くキーボード操作も快適。指紋や皮脂の跡が目立ちにくいです。

スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド

タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプです。

タッチパッドは大きめサイズで手触り感も良好、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。全体的に扱いやすいです。

タッチパッドサイズ感
タッチパッドサイズ感

 

 

ベンチマークによる性能評価

ベンチマークによる性能評価では、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほか総合的なパフォーマンスなどを測定・評価します。

レビュー機の基本スペック

OS Windows 10 Home (64ビット) 日本語
CPU AMD Ryzen 5 4500U プロセッサー
メモリ 8GB DDR4, 3200MHz
ストレージ 256GB SSD (M.2 PCIe NVMe)
グラフィックス AMD Radeon グラフィックス

評価に使用したベンチマークは以下のとおりです。

評価項目 使用するベンチマーク
CPU性能 CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価]
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
グラフィック性能 3DMark FireStrike
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ストレージ性能 CrystalDiskMark
総合的なパフォーマンス PCMark 10
バッテリー BatteryInfoView(バッテリー残量測定用)

 

CPU性能

CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで比較・評価します。

評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。

・AMD Ryzen 7 4700U
・AMD Ryzen 5 3500U(前世代)
・インテル Core i7-10510U
・インテル Core i5-10210U
※当サイトで計測したスコアの平均値で比較

■CINEBENCH R20

CPU
Ryzen 7 4700U
2832 cb
Ryzen 5 4500U(レビュー機)
2205 cb
Core i7-10510U
1524 cb
Core i5-10210U
1375 cb
Ryzen 5 3500U
1276 cb

■CPU Mark(PassMark PerformanceTest)

CPU Mark
Ryzen 7 4700U
15838.6
Ryzen 5 4500U(レビュー機)
11404
Core i7-10510U
9949.4
Core i5-10210U
8010.4
Ryzen 5 3500U
7978.7

最新世代の Ryzen プロセッサーはとても優秀です。

前世代の Ryzen プロセッサーから大きく進化し、レビュー機に搭載されている 最新 Ryzen 5 のスコアが インテル Core i7-10510U を大きく上回っているのは驚きです。

 

グラフィック性能

グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。

評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。

・AMD Radeon Vega 8 グラフィックス
(前世代 Ryzen 内蔵グラフィックス)
・インテルUHDグラフィックス
(第10世代インテル Core 内蔵グラフィックス)
※当サイトで計測したスコアの平均値で比較

3DMark FireStrike

3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。

Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。

3DMark Fire Strike
AMD Radeon Vega 8
2038
AMD Radeon(レビュー機)
1910
Intel UHD
1095

ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]

ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。

ドラゴンクエストX
AMD Radeon(レビュー機)
5730
AMD Radeon Vega 8
5547
Intel UHD
4391

※最高品質/解像度 1920×1080 で実施

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。

漆黒のヴィランズ
AMD Radeon Vega 8
2327
AMD Radeon(レビュー機)
2178
Intel UHD
1517

※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施

ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。

ファイナルファンタジーXV
AMD Radeon(レビュー機)
2027
AMD Radeon Vega 8
1895
Intel UHD
1179

※軽量品質/解像度 1280×720 で実施

 

最新世代の Ryzen プロセッサー内蔵の AMD Radeon グラフィックスの性能は CPU ほどの進化は見られないようです。(前世代とスコアが逆転しているベンチもありますし)

とはいえ、インテル Core プロセッサー内蔵のグラフィックスを大きく上回り、グラフィックス系の処理でも優位です。(動画等の映像描画のなめらかさで優位です)

 

ストレージ性能

レビュー機のストレージは NVMe対応の SSD が搭載されています。

データ転送速度
データ転送速度(CrystalDiskMark で計測)

レビュー機のデータ転送速度は NVMe対応の SSD として平均値相当で超高速です。Windows やアプリの起動も早いです。

参考までに SSD は大容量になるほどデータ転送速度が速くなる傾向があります。目安として 512GB以上で速度の違いが顕著になってきます。

 

総合的なパフォーマンス

PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。

評価にあたっては、Inspiron 15 5000 (5505) のライバル機にあたる下記機種のスコアと比較します。

・レノボ ThinkPad E15 Gen 2 (AMD)
・レノボ IdeaPad S145 (15)
・マウスコンピューター mouse X5-B
※スコアは当サイトでの計測値

スペック Inspiron 15 5000  ThinkPad E15  IdeaPad S145 (15)  mouse X5-B 
CPU AMD Ryzen 5 4500U AMD Ryzen 5 4500U インテル Core i5-1035G1 AMD Ryzen 5 3500U
メモリ 8GBメモリ 8GBメモリ 8GBメモリ 8GBメモリ
ストレージ 256GB SSD (NVMe) 256GB SSD (NVMe) 256GB SSD (NVMe) 256GB SSD (SATA)
グラフィックス AMD Radeon AMD Radeon インテル UHD AMD Radeon Vega 8

 

ベンチマーク結果は以下のとおり。

Total Score
レビュー機
3483
ThinkPad E15 Gen 2 (AMD)
3290
IdeaPad S145 (15)
2880
mouse X5-B
2821
 Essentials
レビュー機
8269
ThinkPad E15 Gen 2 (AMD)
8319
IdeaPad S145 (15)
8061
mouse X5-B
6756
基準値
4100
 Productivity
レビュー機
7032
ThinkPad E15 Gen 2 (AMD)
6844
IdeaPad S145 (15)
5589
mouse X5-B
5749
基準値
4500
 Digital Contents Creation
レビュー機
4259
ThinkPad E15 Gen 2 (AMD)
3959
IdeaPad S145 (15)
3329
mouse X5-B
3171
基準値
3450
 Gaming
レビュー機
1607
ThinkPad E15 Gen 2 (AMD)
1406
IdeaPad S145 (15)
1241
mouse X5-B
1391

※テスト項目説明
 Total Score(総合的な評価)
 Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
 Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
 Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
 Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※基準値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア

 

レビュー機の Inspiron 15 5000 (5505) のスコアが全体的に優位でバランスもとれている印象です。

とくに、いちばんのライバル機でもある ThinkPad E15 Gen 2 (AMD) とは同等スペックながらスコアに意外と大きな違いがある点はチェックしておきたいところです。

 

バッテリー

バッテリー性能については、レビュー機 Inspiron 15 5000 (5505) のバッテリー駆動時間と充電時間を計測します。

■駆動時間の測定条件
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル

■充電時間の測定条件
バッテリー充電時間の計測は以下の条件で、充電完了までの時間を計測します。
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。

バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。

バッテリー残量グラフ

バッテリー駆動時間 5時間 46分
バッテリー充電時間
(50%までの充電時間)
56分
バッテリー充電時間
(80%までの充電時間)
1時間 31分
バッテリー充電時間
(100%までの充電時間)
2時間 24分

バッテリーを多く消費する条件での駆動時間 5時間30分 は、スタンダードタイプのノートパソコンとしては十分といえるでしょう。

部屋を移動するときや短時間の打ち合わせなどでは十分な時間ですが、外出先で1日使用するときは電源アダプターもセットで持ち出したほうがよさそうです。

実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので参考値としてください。

 

クリエイティブ性能の評価

RAW現像のイメージ

クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。

評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用したライバル機の処理時間と比較します。

・レノボ ThinkPad E15 Gen 2 (AMD)
・レノボ IdeaPad S145 (15)
・マウスコンピューター mouse X5-B

RAWデータ現像

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic

■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

PhotoDirector
レビュー機
1分19秒4
ThinkPad E15 Gen 2 (AMD)
1分32秒8
IdeaPad S145 (15)
50秒9
mouse X5-B
1分15秒1
Photoshop Lightroom
レビュー機
46秒3
ThinkPad E15 Gen 2 (AMD)
1分9秒8
IdeaPad S145 (15)
1分2秒0
mouse X5-B
1分31秒9
Lightroom Classic
レビュー機
46秒4
ThinkPad E15 Gen 2 (AMD)
1分4秒4
IdeaPad S145 (15)
1分1秒5
mouse X5-B
1分42秒8

 

動画エンコード

動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector

■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

PowerDirector
レビュー機
2分54秒4
ThinkPad E15 Gen 2 (AMD)
3分29秒8
IdeaPad S145 (15)
3分18秒0
mouse X5-B
3分42秒1

 

レビュー機の Inspiron 15 5000 (5505) は実際のソフトを使った評価も優秀です。

クリエイター向けの超高性能なパソコンほどのパフォーンマンスではありませんが、RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)では処理時間も短く、趣味として あるいは補助的なクリエイティブ作業なら十分快適に使えます。

レンダリング(編集内容の画面への反映)についても十分なめらかな描画で処理もスムーズでした。

 

駆動音・表面温度のチェック

駆動音のチェック

平常時は静かです。

高負荷時は「サーッ」という排熱時の風切り音が少し大きくなります。ただ、負荷が低減すると即応するように静かになります。

高負荷時の風切り音は耳ざわりに感じるかもしれませんが、パソコンを使っているあいだ高負荷な状態が継続しているわけではなく負荷が低減すると静かになることを考えれば、駆動音についてはそれほど気にしなくてもよいと思います。

表面温度のチェック

平常時でもキーボード中央部分や左側の温度は少し高めです。

高負荷な状態では、もともと温度が高めの箇所(キーボード奥や中央部分、左側)が少し温かくなります。タイピングに影響はなくパームレストは本体内部の熱の影響がないので不快な感じもありません。

以下は平常時と動画エンコード時の表面温度の測定結果です。

キーボードの表面温度【単位:℃、測定時の室温:25℃】

キーボードの表面温度
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)

底面部の表面温度【単位:℃、測定時の室温:25℃】

底面部の表面温度
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)

 

サウンド チェック

Inspiron 15 5000 (5505) には サウンドユーティリティソフト「MaxxAudio Pro」がプリインストールされています。

サウンドユーティリティソフトサウンド ユーティリティソフト

サウンドに合わせたプリセットが数多く設定されているほか、スピーカーやヘッドフォンなどサウンドを再生する機器に合わせて、お好みのサウンドにチューニングすることができます。

以下は、実際にサウンドを試聴した印象です。

■スピーカー
中音域から高音域にかけて再現されており、まずまずの高音質。低音域は若干弱いため高音域を強調したときのシャカシャカとした感じもするが、カジュアルになら楽しめるレベル。

■ヘッドホン
低音域から高音域まで広い音域が再現されて高音質になる。高音質なサウンドを楽しむならヘッドホンがおすすめ。

 

Windows の起動・再起動 時間計測

Windows の起動、再起動 時間の計測結果です。
(それぞれ 5回ずつ計測し平均値を算出)

起動 再起動
1回目 10.6秒 26.3秒
2回目 10.4秒 25.6秒
3回目 10.4秒 26.6秒
4回目 10.2秒 26.9秒
5回目 10.3秒 25.8秒
平均 10.4秒 26.2秒

体感的にも早いです。処理待ちのストレスを感じることはないでしょう。

実際の使用にあたってはインストールしているアプリや使い方などにより起動時間は変動するので参考値としてください。

 

付属品

Inspiron 15 5000 (5505) の本体ほか同梱品一式です。

同梱品一式

付属品は、電源アダプター、電源コード、ドキュメント類です。

ドキュメント類は簡易的でかんたんな内容が記載されている程度ですが、製品の使い方や取り扱いに関する詳細な情報はデル公式サイトで公開されています。

 

まとめ

以上、Inspiron 15 5000 (5505) のレビュー記事をお届けしました。

Inspiron 15 5000 (5505) は第3世代 AMD Ryzen 4000 プロセッサーの搭載によりパフォーマンスが大幅にアップし、軽快な動作で快適に使える 15.6型ノートPCです。

グラフィックスの性能評価では前世代とほぼ同じスコアでイマイチ感がありましたが、実際の使用を想定した性能評価や実際のソフトウェアを使ったクリエイティブ性能の評価では十分満足できる結果でした。

税込 約6万円からのリーズナブルな価格も魅力です。(レビュー機のスペックで 約6万円)

スタイリッシュなデザインやアルミニウム素材の質感の高さも好印象で、価格以上に高性能で高品質、高コスパなモデルです。

評価のポイントをまとめると・・・

高評価のポイント

  • 軽快な動作でパフォーマンスも快適に使える
  • アルミニウム素材のスタイリッシュなデザイン
  • 15.6インチサイズながらスリム&軽量なので持ち歩きができる
  • タイピングしやすいキーボード
  • 高性能&高品質&高コスパ!

チョット残念なところ

  • グラフィックス性能評価で前世代とほぼ同じスコア(実用面では満足できるパフォーマンスだが)
  • LANポートが実装されていない(コスト面で致し方なし?)

ラインナップしているモデルや価格、クーポン割引率などの最新情報は、デル直販「デルオンラインストア」公式サイトをご確認ください。

 

真正面

デル Inspiron 15 5000 (5505)
税込 約6万円から
※クーポン適用価格

 

 

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