デル『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』レビュー スタイリッシュ&快適パフォーマンス!トータルバランスに優れた 13.3型 2in1 PC(後編)

 

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デル『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』実機レビュー 後編です。

後編は、各種ベンチマークのほか、RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測、起動・再起動時間計測など、『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』の性能レビューを行います。

なお、レビューでは「プラチナ ハイエンド・タッチパネル」モデルを使用しています。スペックについては「スペック構成」の章をご覧ください。

Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386) 背面側(その3)

【 目 次 】
(前編)
スペック構成
外観チェック
ディスプレイ
キーボード&タッチパッド
アクティブペン
(後編)
ベンチマーク
RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測
駆動音・表面温度
サウンド チェック
Windows の起動・再起動 時間計測
搭載ソフトウェア
付属品
まとめ

レビュー内容は 2019年1月4日時点のものです。

 

ベンチマーク

『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』(プラチナ ハイエンド・タッチパネルモデル)の基本性能や総合的なパフォーマンスのほか、CPU、グラフィック、ストレージ、バッテリーの性能を測定します。

基本性能

Windowsに搭載されているシステム評価ツール「WinSATコマンド」と、パソコンの各性能レベルを客観的に評価する「PASS MARK PerformanceTest 9.0」を使用して、パソコンの基本性能を測定します。

WinSAT

WinSAT スコア

「WinSAT」による測定は、PCの性能を相対的に数値化して表現したもので、各項目の説明は次のとおりです。

CPUScore CPU のスコア
D3DScore ゲーム用グラフィックスのスコア
ただし、従来のゲーム用グラフィックスのスコアのため Windows 10では計測対象外(9.9というスコアは無視)
DiskScore プライマリハードディスクのスコア
GraphicsScore グラフィックスのスコア
MemoryScore メモリのスコア
TimeTaken 前回の評価(「MostRecentAssessment」は直近の評価を表します)
WinSATAssessmentState 評価の状態を表す値(1:評価済み、2:要再評価)
WinSPRLevel 基本スコア(SPR:System Performance Rating)

PASS MARK PerformanceTest 9.0

PASS MARK PerformanceTest 9.0 スコア(クリックで拡大表示できます)

「PASS MARK PerformanceTest 9.0」で計測されたスコアは、全世界のパソコンがアップロードしたスコアと比較、Percentile(パーセンタイル)の数値から自分のパソコンの性能レベルを客観的に把握することができます。

上記の測定結果を例にすると、トータル性能を示す「PassMark Rating」のスコア「4028.1」のパーセンタイルは「81st Percentile」で、計測を行った他のパソコン 81% よりも上位のスコアという意味です。

別な言い方をすると、「PASS MARK PerformanceTest 9.0」で計測しスコアをアップロードした全世界のパソコンのなかで、上位のスコアから 19%(100% - 81%)に位置するスコアということです。

ゲーミングPC やクリエイティブな作業に使うPC などハイレベルなパソコンも混在するなかでも上位クラスに迫るスコアです。2in1 モバイルノートながら高い性能レベルを備えていることが分かります。

CPU性能

「CINEBENCH」を使って、CPU性能を測定します。

CINEBENCH 測定結果

レビュー機の CPU には「インテル Core i7-8565U プロセッサー」(Whiskey Lake 世代)が搭載されています。

参考までに、以前レビューした別機種に搭載されていた「インテル Core i7-8550U プロセッサー」(Kaby Lake R 世代)とスコアを比較します。

Core i7-8565U Core i7-8550U
OpenGL 56.95 fps 50.83 fps
 Ref.Match 97.8 % 97.8 %
CPU 609 cb 520 cb
CPU (Single Core) 185 cb 169 cb
 MP Ratio 3.29 x 3.07 x

レビュー機に搭載されている CPU は最新世代のプロセッサーで性能レベルも進化していることが分かります。

なお、CINEBENCH を実行中の動作環境としては、CINEBENCH 以外のアプリは起動せず、常駐アプリは初期設定のままで計測しています。

グラフィック性能

グラフィック性能は以下のゲーム系ベンチマークソフトを使って測定します。

■3DMark
■ドラゴンクエストX
■ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター

3DMark

3DMark のベンチマーク結果です。

3DMark

各テストの内容は以下のとおり。

Cloud Gate ホームPCやノートPC向けで DirectX 10 を想定したグラフィックス性能テスト
Night Raid DirectX 12 を使用したモバイルPCなど低スペックPC向けのグラフィックス性能テスト
Sky Diver DirectX 11 を使用したミドルレンジ・ゲーミングノート向けのグラフィックス性能テスト
Fire Strike DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト
Time Spy DirectX 12 を使用したゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト

ドラゴンクエストX

ドラゴンクエストX ベンチマークの結果です。

ドラクエベンチマーク(標準品質、解像度 1280×720)
標準品質、解像度 1280×720

ドラクエベンチマーク(最高品質、解像度 1280×720)
最高品質、解像度 1280×720

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマークの結果です。

ファイナルファンタジー 紅蓮のリベレーター 高品質(ノートPC) 解像度 1280×720
高品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11

ファイナルファンタジー 紅蓮のリベレーター 最高品質 解像度 1280×720
最高品質、解像度 1280×720、DirectX 11

 

上記のベンチマークソフトを使ったグラフィック性能の測定結果をみると、『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』のグラフィック性能レベルは、モバイルノートとして十分満足できるレベルです。

動画鑑賞やビデオチャットはもちろんのこと、ライトなゲームタイトルや写真・動画編集など、ある程度の高度なグラフィック処理も気軽に楽しめる性能レベルです。

ストレージ

ストレージのベンチマークです。

レビュー機に搭載されているストレージは SKハイニックス製の SSD で容量は 512GB(PCIe NVMe M.2)です。

ストレージ情報
(デバイスマネージャーから抜粋)

ドライブ構成は次のようになります。

ストレージのドライブ構成ドライブ構成
(クリックで拡大表示できます)

ストレージのデータ転送速度の測定結果です。

データ転送速度
データ転送速度

SSD が搭載されていると、測定結果が示す通り Windows や アプリの起動も高速です。

とくに、レビュー機に搭載されている SSD は、PCIe/NVMe 対応なので、Windows やアプリの起動などストレージへのアクセスは、体感的にも爆速です。

NVMe は、SATA接続の SSD よりも 高速なデータアクセスが可能なので、Windows や アプリもより高速に起動できます。

総合的なパフォーマンス

「PCMark 8」および「PCMark 10」を使用して、PCのアプリケーション実行における総合的なパフォーマンスを測定します。

PCMark 8(Home Test)

家庭での利用を想定したテストです。

PCMark 8 Home Test スコア

PCMark 8 Home Test スコア比較PCMark 8(Home Test) OpenCL対応の Accelerated にて測定
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)

PCMark 8(Creative Test)

クリエイティブな利用を想定したテストです。

PCMark 8 Creative Test スコア

PCMark 8 Creative Test スコア比較PCMark 8(Creative Test) OpenCL対応の Accelerated にて測定
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)

PCMark 10 Extended

PCMark 10 Extended は、以下の 4つの Test Group のテストを実施します。
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)

■Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
■Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
■Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
■Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)

PCMark 10 Extended スコア

PCMark 10 Extended スコア比較PCMark 10 Extended

 

総合的なパフォーマンスとしては一般的なノートパソコンよりも性能レベルが高く、モバイルノートとして十分快適なパフォーマンスが期待できるスコアです。

とくに、PCMark 10 Extended では Essentials や Productivity のほか Digital Contents Creation も良好な結果です。(スコア 2000 を快適性の目安としています)

バッテリー

『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』に搭載されているバッテリーの性能(駆動時間と充電時間)を測定します。

■駆動時間
バッテリーでの駆動は、次の条件でバッテリーによる駆動時間を計測します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル

■充電時間
バッテリー充電時間の計測は以下の条件で行います。
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。

バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のようになります。

バッテリー残量グラフ

バッテリーの残量は、大よその数字で 1時間当たり 15% くらいずつ減少し、残量 35%を切ったとたんにガクンとバッテリー残量が減ってしまいました。

バッテリーによる駆動は 4時間27分経過後、Windows がバッテリー不足を検知し、パソコンは休止状態になりました。

グラフのとおり、バッテリー残量が 35% を切る前にはデータ保存や電源コンセントへの接続など何らかの対応が必要かもしれません。

ちなみに、画面の明るさや音量レベルなどを通常の使用レベルに調整すれば、バッテリー駆動時間はもう少し伸びるはずです。

バッテリー充電については、50%まで充電するのに 1時間16分、充電完了までの所要時間は 2時間31分でした。

バッテリー駆動時間と充電時間を見ると、バッテリー性能としてはチョット残念な結果です。近くにコンセントがあるときはシッカリ充電をしておいた方が良さそうです。

なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので、参考値としてください。

 

RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測

『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』で、RAWデータ現像と動画エンコードの処理時間を計測してみます。

RAWデータ現像

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector 7
(筆者所有のソフトウェア)

■条件等
・RAWデータ 50ファイルを一括書き出し
・プリセット等 編集は適用しない
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

■処理時間

処理時間 メモリ使用量
54秒4 5.1GB

※メモリ使用量は処理中の「コミット済みメモリ」(最大値)。
 (パソコンがシステム全体で実際に使用しているメモリの使用量)

動画エンコード

動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector 15
(筆者所有のソフトウェア)

■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

■処理時間

処理時間 メモリ使用量
3分42秒0 4.9GB

※メモリ使用量は処理中の「コミット済みメモリ」(最大値)。
 (パソコンがシステム全体で実際に使用しているメモリの使用量)

 

レビュー機のスペックを鑑みると処理速度は比較的早い印象で、モバイルノートながら写真・動画編集も意外と快適にこなせそうです。

 

駆動音・表面温度

駆動音については、負荷のかかる処理になると「サーッ」という排熱の音が少しだけ大きくなります。

平常時は静かである点や、パソコンを使っているあいだ終始負荷のかかる状態が続くわけではないことを考えれば、それほど気にすることはないと思います。

本体の表面温度については、負荷のかかる処理になると、キーボード奥側 排気口の近くが本体内部の熱の影響で温かくなります。

キーボード上は手のひらを置いて若干温かさを感じる程度、パームレストは本体内部の熱の影響をほとんど受けないので不快な感じはありません。

キーボードの表面温度(単位:℃)

キーボードの表面温度
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)

底面部の表面温度(単位:℃)

底面部の表面温度
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)

 

サウンド チェック

『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』は サウンドユーティリティソフト「Waves MaxxAudio Pro」が搭載されています。

Waves MaxxAudio Pro には、サウンドに合わせたプリセットが数多く設定されているほか、スピーカーやヘッドフォンなどサウンドを再生する機器に合わせて、お好みのサウンドにチューニングすることもできます。

Waves MaxxAudio Pro サウンドユーティリティソフト
Waves MaxxAudio Pro サウンド ユーティリティソフト

実際にサウンドを聴いてみた印象としては・・・

■スピーカー
低音域が若干弱いが高音域まで広い音域をカバーし意外と高音質。
カジュアルに高音質サウンドを楽しめる。

■ヘッドホン
低音域が強調されサウンドに厚みが増してより高音質なサウンドを楽しめる。

 

Windows の起動・再起動 時間計測

Windows の起動時間、再起動時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。

起動 再起動
1回目 12.0秒 35.0秒
2回目 13.8秒 30.8秒
3回目 12.5秒 36.7秒
4回目 12.6秒 31.5秒
5回目 12.8秒 31.7秒
平均 12.7秒 33.1秒

スペックのわりに時間がかかっている印象ですが、体感的に遅いという感じはありませんでした。

 

搭載ソフトウェア

『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』に搭載されている主なソフトウェアです。(クリックで拡大表示できます)

主なソフトウェア

Windows標準のソフトのほか、Dell サポート関連ソフト、セキュリティソフト「マカフィー リブセーブ」などがインストールされています。

あらかじめインストールされているソフトウェアとしては必要最低限といった印象です。

 

付属品

『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』には、本体のほかアクティブペン、電源アダプター、電源コード、マニュアル類が同梱されています。

『Inspiron 13 7000 2-in-1』本体セット

マニュアル類は簡易的でかんたんな内容が記載されている程度ですが、製品の使い方や取り扱いに関する詳細な情報はデル公式サイトで公開されています。

 

まとめ

以上、『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』のレビュー記事をお届けしました。

『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』は、モバイルノートながら意外と性能レベルが高く快適に使えます。

スタイリッシュなデザインで持ち歩きも十分ラクにできる軽さにくわえ、ノートパソコンとしてもタブレットとしてもスタイル自在に使えるので利便性も高く使い勝手にも優れています。

評価のポイントをまとめると・・・

高評価のポイント
・スタイリッシュなデザイン
・モバイルノートとして性能レベルが高い
・スタイル自在に使える

チョット残念なところ
・バッテリー性能は高くない

 

『Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386)』の通常価格は 129,578円~。(税込・配送料込の価格。クーポンの割引率によってはかなりお買い得価格になるときもあります。)

テレワークなど場所や時間にとらわれない柔軟な働き方にも活用できますし、学生さんにもおススメできるモデルといえます。

最新の価格やクーポン割引率などの最新情報は、デル直販サイト「デルオンラインストア」をご確認ください。

 

デル直販「デルオンラインストア」公式サイト

 

Inspiron 13 7000 2-in-1 (7386) 正面

 

 

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