『HP x2 210 G2』レビュー お手ごろ価格で気軽に使える着脱式 2in1 ビジネスノート(後編)

 

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日本HP『HP x2 210 G2』の実機レビュー 後編です。

後編は各種ベンチマークによる性能レビューです。

HP x2 210 G2 タブレットスタイル

【 目 次 】
(前編)
外観について
スペックについて
ディスプレイ
キーボード&タッチパッド
(後編)
ベンチマーク
サウンド チェック
Windows の起動・再起動 時間計測
搭載ソフトウェア
付属品
まとめ

レビュー内容については 2018年5月22日時点のものです。

レビュー機のスペック構成については「スペックについて」の章をご覧ください。

 

ベンチマーク

『HP x2 210 G2』の基本性能や総合的なパフォーマンスのほか、CPU、グラフィック、ストレージ、バッテリーの性能を測定します。

基本性能

Windowsに搭載されているシステム評価ツール「WinSATコマンド」と、パソコンの各性能レベルを客観的に評価する「PASS MARK PerformanceTest 9.0」を使用して、パソコンの基本性能を測定します。

WinSAT

WinSAT スコア

「WinSAT」による測定は、PCの性能を相対的に数値化して表現したもので、各項目の説明は次のとおりです。

CPUScore CPU のスコア
D3DScore ゲーム用グラフィックスのスコア
ただし、従来のゲーム用グラフィックスのスコアのため Windows 10では計測対象外(9.9というスコアは無視)
DiskScore プライマリハードディスクのスコア
GraphicsScore グラフィックスのスコア
MemoryScore メモリのスコア
TimeTaken 前回の評価(「MostRecentAssessment」は直近の評価を表します)
WinSATAssessmentState 評価の状態を表す値(1:評価済み、2:要再評価)
WinSPRLevel 基本スコア(SPR:System Performance Rating)

PASS MARK PerformanceTest 9.0

PASS MARK PerformanceTest 9.0 スコア

「PASS MARK PerformanceTest 9.0」で計測されたスコアは、全世界のパソコンがアップロードしたスコアと比較、Percentile(パーセンタイル)の数値から自分のパソコンの性能レベルを客観的に把握することができます。

上記の測定結果を例にすると、トータル性能を示す「PassMark Rating」のスコア「697.5」のパーセンタイルは「10th Percentile」で、計測を行った他のパソコン 10% よりも上位のスコアという意味です。

別な言い方をすると、「PASS MARK PerformanceTest 9.0」で計測しスコアをアップロードした全世界のパソコンのなかで、上位のスコアから 90%(100% - 10%)に位置するスコアということです。

スコアを見てのとおり性能は「それなり」で軽めの作業向きです。

CPU性能

「CINEBENCH」を使って、CPU性能を測定します。

CINEBENCH 測定結果

レビュー機『HP x2 210 G2』の CPU は「インテル Atom x5 Z8350プロセッサー」(4コア/4スレッド)が搭載されています。

参考までに、「インテル Celeron プロセッサー N3060」(2コア/2スレッド)の CINEBENCH スコアは「CPU:およそ 70cb、CPU(Single Core):およそ 40cb」です。

レビュー機に搭載されている Atom プロセッサーは、1コアあたりの性能は低いものの 4コアにより、マルチスレッド処理に対応したアプリケーションでは Celeron プロセッサーより優位性があります。

反面、マルチスレッド処理に対応していないシングルスレッド処理のアプリケーションでは優位性は逆転します。

いずれにしても、軽めの作業なら、どちらの CPU も体感的には大きな違いはないでしょう。

グラフィック性能

グラフィック性能は以下のゲーム系ベンチマークソフトを使って測定します。

■3DMark
■ドラゴンクエストX
■ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド
■ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター

3DMark

3DMark は、「ICE STORM」「CLOUD GATE」「SKY DIVER」、各シーンについてグラフィック性能を測定します。

結果は以下のとおり。

3DMark

ドラゴンクエストX

ドラゴンクエストX では、解像度(640×480)の低品質と標準品質で測定します。

結果は以下のとおり。

ドラクエベンチマーク(低品質)
低品質、解像度(640×480)

ドラクエベンチマーク(標準品質)
標準品質、解像度(640×480)

ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド

ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルドでは、HD解像度(1280×720)の標準品質(ノートPC)で測定します。

結果は以下のとおり。

ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド
標準品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーターでも、HD解像度(1280×720)の標準品質(ノートPC)で測定します。

結果は以下のとおり。

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター
標準品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11

 

ベンチーマークのスコアからも分かるように『HP x2 210 G2』のグラフィック性能レベルは高くはなく、ライトなゲームを含め高度なグラフィック処理には不向きです。

とはいえ、動画視聴やビデオ会議などでは気軽に使える性能レベルです。

ストレージ

レビュー機の『HP x2 210 G2』のストレージは、SanDisk製の SSD(eMMC) で 容量は 64GB です。(実際に SanDisk製の SSD が搭載されるとは限りません)

ストレージ情報
ストレージ情報

ドライブ構成は次のようになります。

ストレージのドライブ構成ストレージのドライブ構成
(クリックで拡大表示できます)

なお、ストレージ情報の画像とドライブ構成の画像で、空き容量に違いがあるのは取得したタイミングが異なるためです。

次はストレージのデータ転送速度の測定結果です。

ストレージのデータ転送速度
ストレージのデータ転送速度

ストレージは、一般的な SSD よりは少し性能が劣るフラッシュメモリの eMMC なので、体感的な早さもストレスを感じない程度で「それなり」です。

総合的なパフォーマンス

「PCMark 8」および「PCMark 10」を使用して、PCのアプリケーション実行における総合的なパフォーマンスを測定します。

PCMark 8(Home Test)

家庭での利用を想定したテスト内容です。
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)

PCMark 8 Home Test スコア

PCMark 8 Home Test スコア比較PCMark 8(Home Test) OpenCL対応の Accelerated にて測定

PCMark 8(Creative Test)

クリエイティブな利用を想定したテスト内容です。
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)

PCMark 8 Creative Test スコア

PCMark 8 Creative Test スコア比較PCMark 8(Creative Test) OpenCL対応の Accelerated にて測定

PCMark 10 Extended

PCMark 10 Extended は、以下の 4つの Test Group のテストを実施します。
(テスト結果はクリックで拡大表示できます)

■Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
■Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
■Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
■Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)

PCMark 10 Extended スコア

PCMark 10 Extended スコア比較PCMark 10 Extended

 

総合的なパフォーマンスとしては、WEB閲覧やメールチェック、気軽な動画鑑賞など、軽めの作業向きの性能レベルです。

PCMark 10 Extended の Essentials では、Video Conferencing Score(ビデオ会議)のスコアはまずまずの結果で、通信回線が安定している場所ならスムーズに打ち合わせもできそうです。

動作音・動作熱

動作音については、ファンレス構造なので負荷のかかる処理中でも静かです。

動作熱については、負荷のかかる処理中、タブレット背面が温かくなります。

とくに、タブレット画面に向かって右側の背面が温かくなりますが、左手でタブレットを持ち、右手でタップなどの操作を考慮すると、発熱しやすいパーツを右側に実装しているのかもしれません。

キーボードやパームレストは熱の影響はなく、不快な感じはありません。

バッテリー

『HP x2 210 G2』に搭載されているバッテリーの性能(駆動時間と充電時間)を測定します。

今回の測定はタブレットをキーボードに装着したノートパソコンモードで行います。

■駆動時間
バッテリーでの駆動は、次の条件でバッテリーによる駆動時間を計測します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル

■充電時間
バッテリー充電時間の計測は以下の条件で行います。
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。

バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のようになります。

バッテリー残量グラフ

バッテリーの残量は、大よその数字で 1時間当たり 10% ~ 13% 程度減少しています。

バッテリーによる駆動は 8時間50分経過後、Windows がバッテリー不足を検知し、パソコンは休止状態になりました。

バッテリーを多く消費する条件でもバッテリー駆動時間が 8時間持続できることは、かなり高い性能といえるでしょう。

ディスプレイの明るさや音量を適度に設定するなど節電モードでの使用ならバッテリー駆動時間はもっと長くなるはずです。

バッテリー充電については、50%まで充電するのに 30分、充電完了までの所要時間は 2時間 2分。充電時間も意外と短時間です。

なお、実際の使用にあたっては、環境や条件などによりバッテリーの駆動時間は変動するので、参考値としてください。

 

サウンド チェック

『HP x2 210 G2』には、音質をチューニングできるユーティリティソフト「dts Studio Sound」がインストールされています。

dts Studio Sound

dts Studio Sound は、音楽、映画など、サウンドの種類に合わせた音質設定のほか、お好みの音質に調整できるプリセット機能やグラフィックイコライザー機能も搭載されています。

実際に聴いてみた印象としては・・・

■スピーカー
コンパクトなモバイルノートながら、意外と高音質。
低音域に弱さを感じるが、カジュアルに楽しむなら十分な音質。

■ヘッドフォン
低音域から高音域まで広い音域が再生されて、サウンド全体に厚みが増す。
音質もアップし、迫力あるサウンドを楽しめる。
通常のヘッドホンでも十分楽しめる。

 

Windows の起動・再起動 時間計測

Windows の起動時間、再起動時間、 それぞれ 5回ずつ計測した結果です。

Windows の起動・再起動時間

起動で およそ20秒、再起動でも 50秒くらいなら、ストレスは感じないと思います。

 

搭載ソフトウェア

『HP x360 11-ab000』に搭載されている主なソフトウェアです。(クリックで拡大表示できます)

主なソフトウェア

Windows標準のソフトのほか、HPヘルプ&サポートソフト、セキュリティソフト「マカフィー リブセーブ」などがインストールされています。

HPヘルプ&サポートソフトとしては、PCのメンテナンスや問題の回避/解決に役立つ機能が搭載された「HP Support Assistant」、パソコンのバックアップ・リカバリーに便利な「HP Recovery Manager」などがインストールされています。

また、Office Mobile 関連のメニューも登録されています。『HP x360 11-ab000』の画面サイズは 10.1インチなのでオフィス文書の閲覧や簡易編集が可能です。

ちなみに、Office Mobile は 画面サイズ 10.1 インチ以下のタブレットやスマートフォンなどのモバイル デバイス向けに提供されており、無料版なら閲覧+簡易編集が可能です。(有料版はフル編集が可能)

 

付属品

『HP x2 210 G2』の本体ほか同梱品一式(電源アダプター、電源コード、ドキュメント類)です。

『HP x2 210 G2』本体セット

付属しているドキュメント類です。

『HP x2 210 G2』ドキュメント一式

【上記写真のドキュメント類について】
■上段右側から
・同梱物の説明文書
・サービスおよびサポートを受けるには
・安心して安心してお使いいただくために
■下段
・セットアップ手順

 

まとめ

以上、『HP x2 210 G2』のレビュー記事をお届けしました。

ベンチマークのスコアのとおり、それなりの性能ですが、WEB閲覧やメール、ビデオ会議など、外出先での商談や簡易プレゼンなどには充分な性能です。

見た目のデザイン性も良いので外出用のモバイル端末として充分活用できそうです。

ノートパソコンとしてもタブレットとしてもスタイル自在に使えるのも魅力で、価格もお手ごろです。いろいろなビジネスシーンで気軽に使えるモデルといえます。

ラインナップしているモデルのスペックや価格、キャンペーンなどの最新情報は、日本HPの直販サイト「HP Directplus」でチェックできます。

 


日本HP直販「HP Directplus」公式サイト
⇒ 『HP x2 210 G2』製品ページ
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HP x2 210 G2 各スタイル

 

 

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