ダイナブックが販売する dynabook PZ/MY(2025年2月発売)は、第13世代インテル Core プロセッサーを搭載した 16型の大画面ノートです。
ブラックの筐体に、日常使いからビジネスシーンまで幅広く対応できる処理性能を搭載。ベンチマークによる性能評価は少しひかえめでしたが、体感的にはストレスなくスムーズに動作しタイピングしやすいキーボードなど使用感は良好です。
メモリ増設やバッテリー交換が自分でできるところもポイント。シンプルな作りで実用性重視のユーザーにおすすめです。
■dynabook PZ/MY の特徴
- インテル Core i7-1355U / Core i5-1334U プロセッサーを搭載
- シンプルでスタイリッシュなデザイン
- 16.0型ワイド WUXGA (1920×1200) 高輝度・広視野角ディスプレイ(アスペクト比 16:10)
- プライバシーシャッター付き Webカメラ
- しっかりとした打鍵感でタイピングしやすいキーボード
- Copilotキーで AIコンパニオンをすばやく起動できる
- SDカードスロットを内蔵(光学ドライブは非搭載)
- 自分でメモリの増設やバッテリーの交換ができる
レビューではメーカーからお借りした実機を試用して、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
【 目 次 】
レビューは 2025年6月10日時点の内容です。
スペック構成
dynabook PZ/MY のおもなスペック構成は以下のとおり。
OS | ■Windows 11 Home 64ビット ■Windows 11 Pro 64ビット |
CPU | ■インテル Core i7-1355U プロセッサー ■インテル Core i5-1334U プロセッサー |
メモリ | 16GB(16GB×1) ※PC5-41600(DDR5-5200)対応 SDRAM、2スロット(空きスロット×1)、デュアルチャネル対応可能 |
ストレージ | ■512GB SSD(PCIe 4.0対応) ■256GB SSD(PCIe 4.0対応) |
ディスプレイ | 16.0型ワイド(16:10)WUXGA 高輝度・広視野角 TFTカラー LED液晶(ノングレア)(省電力LEDバックライト)1920×1200ドット |
グラフィックス | インテル UHD グラフィックス ※メモリ増設でインテル Iris Xe グラフィックスとして動作可能 |
光学ドライブ | なし |
LAN | 1000Base-T/100Base-TX/10Base-T(自動認識、Wake-up on LAN対応) |
ワイヤレス | Wi-Fi 6E (IEEE802.11ax) (2.4Gbps) + IEEE802.11ac/a/b/g/n準拠、 Bluetooth Ver5.3 準拠 |
Webカメラ | 有効画素数 約92万画素(Webカメラシャッター付き) |
Windows Hello | なし |
バッテリ駆動時間 | 約5.0時間(動画再生時)/ 約8.0時間(アイドル時) ※JEITAバッテリ動作時間測定法(Ver.3.0) |
本体サイズ(W×D×H) | 約 360.0×251.5×19.9 (最薄部) ~ 21.9 (最厚部) mm (突起部含まず) |
本体質量 | 約 1.85kg |
詳しいスペックや価格などの最新情報はダイナブック直販サイト「Dynabook Direct」をご確認ください。

dynabook PZ/MY (2025年2月発売)
税込 10万円台から
(COCORO MEMBERS 会員価格)
シャープの会員サービス「COCORO MEMBERS」の会員になるとお得な会員価格で購入できます。
製品ページで[会員登録で割引]をクリックし、COCORO MEMBERS に会員登録すればすぐに利用できます。(入会・年会費無料)
Dynabook Direct 掲載価格よりもお得に購入できるクローズドサイトです。(会員登録不要)
詳しくはこちらをご覧ください。
外観チェック
シンプルでスタイリッシュなデザイン
dynabook PZ/MY のデザインはシンプル。
本体カラーは「ブラック」。
シンプルデザインの天面の中央に「dyabook」ロゴを配置。
dynabook ロゴがアクセント
天面には凹凸のあるストライプのテクスチャが施されており、シンプルながらもスタイリッシュなイメージです。さらに、ブラックカラーでも指紋や皮脂の跡が目立ちにくい点も魅力のひとつです。
天面は凹凸のあるストライプのテクスチャデザイン
スタイリッシュなフォルム
ただ、外観はプラスチック感が残るため少しチープな印象を受けるかもしれません。とはいえ、実用性を重視するなら気になることはないでしょう。
大画面ノートでも本体は意外にスリム。
底面カバーもシンプルデザイン。シンプルながら剛性にすぐれた「ユニボディ」の構造です。
ゴム足は前面側左右に2箇所と背面側左右にまたがるゴム足の合計3箇所に実装。太さのあるゴム足で本体の安定感は良好です。
排気口はヒンジのあいだに実装されています。
排気口(ヒンジのあいだ)
吸気口と排気口
なお、背面側のゴム足は、排気口から出された温かい空気が再び吸気口に入り込むのを防ぐ役割も兼ねています。この構造により本体内部の効果的な冷却が期待できます。
メモリの増設ができる
dynabook PZ/MY は、自分でメモリの増設が可能です。
メモリスロットにアクセスするには、底面側のメモリスロットカバーをはずすだけ。
カバーはネジ止めされているためプラスドライバーが必要
なお、本機種は16GB(16GB×1)メモリ搭載モデルのみ購入が可能です。
メモリ容量に物足りなさを感じても、自分でメモリの増設がかんたんにできるのは長く使う上で大きなポイント。購入後に16GBメモリを増設し、32GB(16GB×2)のデュアルチャネル構成にすることでグラフィックスが「インテル Iris Xe グラフィックス」として動作し、映像をより滑らかに描画でき、写真・動画編集などクリエイティブな作業もスピーディーにできるメリットもあります。
メモリ仕様は PC5-41600(DDR5-5200)対応 SDRAM です。同梱の取扱説明書にメモリの増設・交換手順が記載されているので作業の際はこちらをご一読ください。
自分でバッテリー交換できる
自分でバッテリーを交換できることも特徴の一つです。
交換手順は以下のとおりとてもかんたんです。
※バッテリー交換する前に、[Shift]キーを押しながら Windowsをシャットダウンしてください。
底面側バッテリーカバーを固定しているロックを解除(①)します。
バッテリーパックのリリースラッチをスライド(②)させながらバッテリーパックの上部(③)を持ち上げるように取り外します。
バッテリーパックの型番は「PS0241UA1BRS」
同梱の取扱説明書にもバッテリーパックの交換手順が記載されています。作業の際はこちらをご一読ください。
必要十分なインターフェース
dynabook PZ/MY は必要十分なインターフェースを実装しています。
■右側面
①ブリッジメディアスロット
②USB3.2(Gen1)Type-Aコネクタ
③LANコネクタ
■左側面
④セキュリティロック・スロット
⑤電源コネクタ
⑥USB3.2(Gen1)Type-Aコネクタ×2
⑦HDMI 出力端子
⑧Thunderbolt 4(USB4 Type-C)コネクタ(PD対応)
⑨マイク入力/ヘッドホン出力端子
ブリッジメディアスロットはプッシュロック方式です。
SDカードをしっかりと挿入した状態
SDカードをスロットに挿入してロックさせ、取り出すときは再度押し込んでロックを解除しカードが飛び出す方式です。
また、USB Type-C ポートの映像出力/PD充電器の対応状況は以下のとおりです。
■USB Type-C ポート対応表(当サイトの検証結果)
映像出力 | 〇(4K出力可能) |
---|---|
PD充電器(30W) | 〇 |
PD充電器(45W) | 〇 |
PD充電器(65W) | 〇 |
なお、HDMI 出力端子は 4K出力に対応しています。
電源ボタンはキーボード右上にレイアウト
電源ボタンはキーボード右上にレイアウトされています。
電源ボタン (LED内蔵)
サイズは少し小さめですが、押しにくさはありません。
スピーカーは底面の前面側左右に搭載
スピーカーは底面の前面側左右に搭載されています。
スピーカーは底面の前面側左右に搭載
中音域から高音域をメインに再現されており、音質としてはまずまずです。
プライバシーシャッター付き Webカメラ
dynabook PZ/MY の Webカメラは 約92万画素。オンライン会議など、コミュニケーションを行うには十分な画素数です。
カメラにはプライバシーシャッターも付いています(切り替えスイッチはカメラ右側)。オンライン会議などでカメラ有効/無効の切り替え操作もスムーズにできます。
上の画像:シャッターが開いてカメラ有効
下の画像:シャッターが閉じてカメラを遮断
また、マイクのオン/オフは[Fn]+[A]キー押下で切り替えられます。
矢印のLED点灯時はマイクオフ
16インチサイズでも意外にスリムで省スペースに置ける
本体の大きさのイメージです。本体の下に B5版ノート2冊を置いています。
本体のサイズ感
(本体サイズは 約360.0×251.5mm)
フットプリント(設置面積)は B5版ノート2冊くらい。16インチサイズでも省スペースに置くことができます。
本体を閉じたときの高さのイメージは以下のとおり。
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)3枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)
ゴム足を含めた本体の高さは実測で 約26mm(最厚部)。16インチノートながら意外にスリムです。
また、本体や電源アダプターなどの質量の実測結果は以下のとおり。
・本体:1,804g
・電源アダプター:221g
・電源コード:41g
16インチサイズでも重くはありません。部屋間の移動など取り回しもラクにできます。
電源アダプターの最大出力は 65W。その大きさは手のひらに収まるくらいのコンパクトサイズです。
ディスプレイのチェック
彩度は少し低いが色合い的にはまずまずのディスプレイ
レビュー機のディスプレイは LG Philips製[型番:LGD07AF LP160WU3-SPB3]の液晶パネルが採用されています。
描画される映像の彩度は少し低めですが、色合い的にはまずまずです。
画像の表示例(その1)
画像の表示例(その2)
テキストの表示例
テキスト表示を拡大
トーンカーブは、青と赤が強く出ており少しうねった形状です。
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)
輝度の計測結果はディスプレイの明るさ設定 100 のとき「344 nit」。高輝度で室内で使うぶんには十分な明るさです。
色域の計測結果は以下のとおり。
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)
規格 | カバー率 | 比 |
---|---|---|
sRGB | 62.8% | 62.8% |
Adobe RGB | 46.6% | 46.6% |
DCI-P3 | 46.3% | 46.3% |
色域は標準クラス。ネット閲覧やオフィスソフト、オンラインミーティングなどには十分な色域です。ただし、色鮮やかな映像を楽しみたいユーザーには物足りないかもしれません。
液晶ディスプレイは液晶パネルの特性や製造工程により各製品で色合いが異なる場合があります。
狭額縁ベゼル
ベゼルは狭額縁です。
上部ベゼルはカメラユニットを収納しているため少し幅がありますが、左右のベゼルは鉛筆の太さと同じくらいの幅で、画面周りは全体的にすっきりとしています。
映り込みは気にならない
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。
レビュー機は非光沢液晶です。上記写真のとおり映り込みはかなり低減されています。画面への映り込みが気になることはなく、眼への負担も軽減できます。
広い視野角
視野角をチェックします。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからもハッキリとした映像を観ることができます。
ディスプレイを開く角度は十分な範囲をカバー
ディスプレイを開く角度は最大で 137度。
クラムシェルタイプのノートパソコンとして十分な範囲をカバーしています。
キーボード&タッチパッドのチェック
タイピングしやすいキーボード
dynabook PZ/MY のキーボードレイアウトは標準的です。
テンキーも4列レイアウトで標準的です。
テンキー
キーピッチは実測でおよそ19mm。フルサイズキーボードと同等のキーピッチです。
英数字がキー中央に大きく印刷され、視認性にもすぐれています。
また、キートップ表面の形状は中央部分が少しへこんでいます。少しツルツルした感触で指先のフィット感は良好です。
キーストロークは 2.0mm (仕様)。感覚的にも深めのストロークで、しっかりとした打鍵感でタイピングできます。
タイプ音は「タクタク」という音。音の大きさはフツウ
キーの押し込む強さやキーを押し込んだ後の反発もちょうど良い感じです。
ただ、キーボード面やキー自体はプラスチック感があって少しチープな印象を受けます。 しかし、タイピングのしやすさに影響はなく、実用性の面では十分なキーボードです。
なお、dynabook PZ/MY にはキーボードバックライトは搭載されません。
Copilotキー搭載
dynabook PZ/MY には「Copilotキー」が搭載されています。
矢印の指すところが Copilotキー
Copilotキーを押すと Microsoft の AIアシスタントをすばやく起動することができます。
Copilotキーを押すだけで AIアシスタントが起動
Copilot はユーザーの質問に対して適切な回答を返してくれるとても便利な機能です。日々学習し進化しているので、アイディアの創造や文章作成など、さまざまな用途で活用することができます。
テクスチャデザインのパームレスト
パームレストも凹凸のあるストライプのテクスチャデザインが施されています。
少しザラザラとした感触はありますが気になることはないでしょう。指紋や皮脂の跡も目立ちにくいです。
大きめサイズでスベリがなめらかなタッチパッド
タッチパッドの感触は少しサラサラしていますが、スベリはなめらかです。
タッチパッドのサイズ感
大きめサイズで扱いやすさも良好です。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。
レビュー機の基本スペック
OS | Windows 11 Home 64ビット |
---|---|
CPU | インテル Core i7-1355U プロセッサー |
メモリ | 16GB(16GB×1) |
ストレージ | 512GB SSD(PCIe 4.0対応) |
グラフィックス | インテル UHD グラフィックス |
評価に使用したベンチマークは以下のとおり。
評価項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark Time Spy |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
なお、ベンチマークの実行にあたっては電源オプションの電源プランを「dynabook 標準」に設定し、電源とバッテリーの電源モードを「バランス」と「最適なパフォーマンス」の2モードそれぞれで実施しています。
電源プランの設定
電源モードの設定
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R23 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H
・インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125H
・インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155U
・インテル Core Ultra 5 プロセッサー 125U
・インテル Core i7-1360P プロセッサー
・インテル Core i5-1340P プロセッサー
・インテル Core i7-1355U プロセッサー
・インテル Core i5-1335U プロセッサー
・AMD Ryzen 7 8840HS プロセッサー
・AMD Ryzen 7 8840U プロセッサー
・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー
※当サイトで計測したスコアの平均値
CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
CINEBENCH R23 (マルチコア) | |
---|---|
Ryzen 7 8840HS |
12647 pts
|
Core Ultra 7 155H |
12557 pts
|
Ryzen 7 8840U |
12259 pts
|
Core i7-1360P |
10095 pts
|
Core Ultra 5 125H |
9920 pts
|
Ryzen 7 7730U |
9117 pts
|
Core Ultra 7 155U |
8648 pts
|
Core i5-1340P |
8551 pts
|
Ryzen 5 7530U |
7627 pts
|
Core i7-1355U |
7073 pts
|
Core i5-1335U |
6875 pts
|
Core Ultra 5 125U |
6508 pts
|
Core i7-1355U(レビュー機/バランス) |
5830 pts
|
Core i7-1355U(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
5696 pts
|
CINEBENCH R23 (シングルコア) | |
---|---|
Core i7-1360P |
1732 pts
|
Core i7-1355U |
1725 pts
|
Ryzen 7 8840HS |
1725 pts
|
Ryzen 7 8840U |
1713 pts
|
Core Ultra 7 155U |
1691 pts
|
Core Ultra 7 155H |
1671 pts
|
Core Ultra 5 125H |
1661 pts
|
Core i7-1355U(レビュー機/バランス) |
1631 pts
|
Core Ultra 5 125U |
1564 pts
|
Core i5-1335U |
1546 pts
|
Core i7-1355U(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
1536 pts
|
Core i5-1340P |
1534 pts
|
Ryzen 7 7730U |
1431 pts
|
Ryzen 5 7530U |
1419 pts
|
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
CPU Mark (PassMark PerformanceTest) | |
---|---|
Ryzen 7 8840U |
25969
|
Core Ultra 7 155H |
25726
|
Ryzen 7 8840HS |
25442
|
Core Ultra 5 125H |
21632
|
Core i7-1360P |
20651
|
Ryzen 7 7730U |
18677
|
Core Ultra 7 155U |
18521
|
Core i5-1340P |
16650
|
Core i7-1355U |
15946
|
Ryzen 5 7530U |
15930
|
Core Ultra 5 125U |
15296
|
Core i5-1335U |
14508
|
Core i7-1355U(レビュー機/バランス) |
13575
|
Core i7-1355U(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
13169
|
レビュー機のベンチマークスコアは平均値にくらべ少しひかえめです。
ただ、最新のインテル Core Ultra 5 125U に近いスコアが出ている点には着目しておきたいところ。高負荷な処理は苦手な可能性はあるものの、一般的な使いかた(ネット閲覧・メール・オフィスソフト・動画鑑賞など)には十分なパフォーマンスで使うことができるでしょう。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・インテル Arc グラフィックス(Core Ultra 7 155H内蔵)
・インテル Arc グラフィックス(Core Ultra 5 125H内蔵)
・インテル グラフィックス(Core Ultra 7 155U内蔵)
・インテル グラフィックス(Core Ultra 5 125U内蔵)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1360P内蔵)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1340P内蔵)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1355U内蔵)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1335U内蔵)
・AMD Radeon 780M グラフィックス(Ryzen 7 8840HS内蔵)
・AMD Radeon 780M グラフィックス(Ryzen 7 8840U内蔵)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 7730U内蔵)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 7530U内蔵)
※当サイトで計測したスコアの平均値
3DMark Time Spy
Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Time Spy | |
---|---|
インテル Arc(Core Ultra 7 155H) |
3560
|
インテル Arc(Core Ultra 5 125H) |
3119
|
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840HS) |
2857
|
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840U) |
2790
|
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U) |
2072
|
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U) |
2049
|
インテル Iris Xe(Core i7-1360P) |
1911
|
インテル Iris Xe(Core i7-1355U) |
1685
|
インテル Iris Xe(Core i5-1340P) |
1545
|
インテル UHD(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
1408
|
インテル UHD(レビュー機/バランス) |
1394
|
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U) |
1354
|
インテル Iris Xe(Core i5-1335U) |
1312
|
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U) |
1255
|
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ | |
---|---|
インテル Arc(Core Ultra 7 155H) |
8283
|
インテル Arc(Core Ultra 5 125H) |
7216
|
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840HS) |
6478
|
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840U) |
6193
|
インテル Iris Xe(Core i7-1360P) |
6051
|
インテル Iris Xe(Core i7-1355U) |
5338
|
インテル Iris Xe(Core i5-1340P) |
5072
|
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U) |
5034
|
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U) |
4505
|
インテル UHD(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
4271
|
インテル UHD(レビュー機/バランス) |
4214
|
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U) |
4204
|
インテル Iris Xe(Core i5-1335U) |
3831
|
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U) |
3662
|
※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840HS) |
6419
|
インテル Arc(Core Ultra 7 155H) |
5698
|
AMD Radeon 780M(Ryzen 7 8840U) |
5665
|
インテル Arc(Core Ultra 5 125H) |
5176
|
インテル Iris Xe(Core i7-1360P) |
4225
|
インテル Iris Xe(Core i7-1355U) |
3866
|
インテルグラフィックス(Core Ultra 7 155U) |
3826
|
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U) |
3608
|
インテル Iris Xe(Core i5-1340P) |
3451
|
インテル UHD(レビュー機/バランス) |
3402
|
インテル UHD(レビュー機/最適なパフォーマンス) |
3363
|
インテルグラフィックス(Core Ultra 5 125U) |
3282
|
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U) |
3103
|
インテル Iris Xe(Core i5-1335U) |
2930
|
※高品質/解像度 1920×1080 で実施
レビュー機は、グラフィックパフォーマンスもひかえめです。
ただ、レビュー機のメモリは 16GB×1 のシングルチャネル構成のため、グラフィックスはインテル UHD グラフィックスとして動作しています。メモリを増設しデュアルチャネル構成にすることでグラフィックス・パフォーマンスは大幅に向上します。
現状のままでも、日常使いには十分なパフォーマンスですが、グラフィックス・パフォーマンスに物足りなさを感じたらメモリの増設を検討してみるとよいでしょう。
ストレージ性能
レビュー機のストレージは、PCIe 4.0 対応の SSD(容量 512GB)を搭載しています。
ストレージ性能は、CrystalDiskMark を使用しデータ転送速度を計測・評価します。
以下は、データ転送速度の計測結果です。
データ転送速度
※電源モードを「バランス」に設定して計測した結果。「最適なパフォーマンス」での計測結果も同等です。
計測結果は優秀です。体感的にもデータアクセスは高速でファイルの読み書きもスムーズです。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。
・dynabook AZ/LY
・dynabook AZ/MY
・Inspiron 16 (5640)
・HP Pavilion 16-af
※当サイトで計測したスコア(パフォーマンスモードに相当した設定でのスコア)
おもなスペックは以下のとおり。
スペック | dynabook PZ/MY (レビュー機) |
dynabook AZ/LY | dynabook AZ/MY | Inspiron 16 | Pavilion 16 |
---|---|---|---|---|---|
CPU | インテル Core i7-1355U | インテル Core i5-1334U | インテル Core i7-1355U | インテル Core 5 120U | インテル Core Ultra 7 155U |
メモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ | 32GBメモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ |
ストレージ | 512GB SSD | 512GB SSD | 512GB SSD | 512GB SSD | 512GB SSD |
グラフィックス | インテル UHD グラフィックス | インテル UHD グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス | インテル グラフィックス | インテル グラフィックス |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
Essentials | |
---|---|
dynabook PZ/MY(バランス) |
9110
|
dynabook PZ/MY(最適なパフォーマンス) |
9716
|
dynabook AZ/LY |
7901
|
dynabook AZ/MY |
8892
|
Inspiron 16 |
10498
|
Pavilion 16 |
9749
|
目標値 |
4100
|
Productivity | |
dynabook PZ/MY(バランス) |
6541
|
dynabook PZ/MY(最適なパフォーマンス) |
7243
|
dynabook AZ/LY |
6554
|
dynabook AZ/MY |
7165
|
Inspiron 16 |
8216
|
Pavilion 16 |
9935
|
目標値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
dynabook PZ/MY(バランス) |
5907
|
dynabook PZ/MY(最適なパフォーマンス) |
5856
|
dynabook AZ/LY |
5620
|
dynabook AZ/MY |
6189
|
Inspiron 16 |
5599
|
Pavilion 16 |
6437
|
目標値 |
3450
|
※テスト項目説明
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のスコアは良好です。オフィスソフトや日常的な作業には十分な性能を備えています。
前述のグラフィックス性能の評価にもあるように、メモリを増設し 16GB×2 のデュアルチャネル構成にすることでグラフィックス・パフォーマンスは大幅に向上します。
このメモリ増設によりシステム全体のパフォーマンスも向上するため、実際の使用においてパフォーマンスに物足りなさを感じた場合は、メモリの増設を検討してみてください。
関連記事
バッテリー
バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。
※電源モードを「バランス」に設定して実施。
■駆動時間の測定条件
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間の測定条件
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。
バッテリー駆動時間 | 4時間 26分 |
---|---|
バッテリー充電時間 (40%までの充電時間) |
27分 |
バッテリー充電時間 (80%までの充電時間) |
1時間 7分 |
バッテリー充電時間 (100%までの充電時間) |
2時間 15分 |
バッテリー駆動時間の検証結果は良好です。スペック「約5.0時間」に近い駆動時間です。検証では画面の明るさや音量を最大にしてバッテリーを多く消費する条件で実施しましたが、画面の明るさや音量を適切に設定すれば、バッテリー駆動時間をさらに伸ばすことができます。
また、充電についても良好な結果です。本機は「お急ぎ30分チャージ」に対応しており 30分でバッテリー駆動時間の約40%を充電できる仕様です。検証ではパソコンを起動している状態で、ほぼ仕様通りの結果を得ることができました。電源オフ(あるいはスリープ)の状態であれば充電時間をもう少し短縮できるでしょう。
なお、実際の使用にあたっては、動作環境や使いかたなどにより、バッテリーの駆動時間や充電時間は変動するので参考値としてください。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・dynabook AZ/LY
・dynabook AZ/MY
・Inspiron 16 (5640)
・HP Pavilion 16-af
※当サイトで計測した処理時間(パフォーマンスモードに相当した設定で計測)
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理結果は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
Adobe Lightroom
Adobe Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理結果
Lightroom | |
---|---|
dynabook PZ/MY(バランス) |
35秒5
|
dynabook PZ/MY(最適なパフォーマンス) |
35秒1
|
dynabook AZ/LY |
28秒8
|
dynabook AZ/MY |
24秒8
|
Inspiron 16 |
20秒6
|
Pavilion 16 |
19秒5
|
Lightroom Classic | |
dynabook PZ/MY(バランス) |
32秒1
|
dynabook PZ/MY(最適なパフォーマンス) |
33秒4
|
dynabook AZ/LY |
27秒7
|
dynabook AZ/MY |
23秒6
|
Inspiron 16 |
20秒4
|
Pavilion 16 |
18秒7
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理結果は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
■処理結果
PowerDirector | |
---|---|
dynabook PZ/MY(バランス) |
2分32秒6
|
dynabook PZ/MY(最適なパフォーマンス) |
2分32秒5
|
dynabook AZ/LY |
2分16秒2
|
dynabook AZ/MY |
1分3秒9
|
Inspiron 16 |
1分47秒2
|
Pavilion 16 |
1分34秒8
|
実際のソフトウェアを使ったクリエイティブ性能は少しひかえめです。
趣味としての写真・動画編集にも活用することはできますが、比較対象機とくらべてもわかる通り、多少の時間がかかることは留意しておいたほうがよいでしょう。
駆動音・表面温度のチェック
駆動音のチェック
駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します
・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R23 /マルチ Core」実行中
・10分間動画のエンコード処理中
※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:24℃)
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
モード | アイドル状態 (最小音量) |
最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
|
---|---|---|---|
ベンチマーク中 | 動画エンコード中 | ||
バランス | 34.0db | 40.3db (40db前後) |
40.4db (40db前後) |
最適な パフォーマンス |
34.0db | 39.1db (38~39db) |
38.8db (38db台) |
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
アイドル時は「サーッ」という気流音がかすかに聞こえます。耳を近づければわずかに聞こえる程度なので、日常の生活音のなかでは気にならないでしょう。
一方、高負荷時には気流音が大きくなり、「サーッ」という音がはっきりと聞こえます。個人差はありますが、場合によってはうるさく感じるかもしれません。
ただし、負荷低減後、1~2分ほどで気流音は静かになります。パソコンを使っているあいだ高負荷な状態が長時間続くことはないので、駆動音が気になることはないと思います。
※駆動音は室温やパソコンの使用状況などにより変動します。
表面温度のチェック
表面温度については、下記を実施したときの表面温度を測定し評価します。
・アイドル状態で10分放置後
・Youtube 動画 30分間視聴後
・10分間動画のエンコード実行後
※単位:℃、測定時の室温:25℃
※電源モードを「バランス」に設定して実施
※写真の左がキーボード表面、右が底面側の計測結果
■アイドル状態で10分放置
■Youtube 動画 30分間視聴後
■10分間動画のエンコード実行後
表面温度が負荷状況によって大きく上昇することはなく、キーボード中央奥で多少の温かさを感じる程度でタイピングに影響はありません。
また、パームレストは本体内部の熱の影響をほとんど受けないため、負荷状況にかかわらず快適にキーボードを操作することができます。
サウンド チェック
dynabook PZ/MY には、サウンドユーティリティソフトはインストールされていませんが、音質的にはまずまずです。
以下は、実際にサウンドを聴いた印象です。
■スピーカー
・中音域から高音域をメインに再現。音質としてはまずまず
・音声も聞き取りやすい
・音量を最大にしても音割れしにくい(コンテンツによる)
■ヘッドホン
・低音域から高音域まで増幅され、音質がアップ。音楽を聴くならヘッドホンがおすすめ
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
回 | 起動 | 再起動 | シャットダウン |
---|---|---|---|
1回目 | 16.9秒 | 61.0秒 | 12.2秒 |
2回目 | 16.2秒 | 58.9秒 | 12.2秒 |
3回目 | 16.8秒 | 60.2秒 | 12.2秒 |
4回目 | 17.0秒 | 61.6秒 | 12.2秒 |
5回目 | 16.8秒 | 58.3秒 | 12.1秒 |
平均 | 16.7秒 | 60.0秒 | 12.2秒 |
実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows Update など状態により変動するため参考値としてください。
同梱品
dynabook PZ/MY の本体ほか同梱品一式です。
同梱品リスト
・dynabook PZ/MY 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類
まとめ
以上、dynabook PZ/MY のレビュー記事をお届けしました。
dynabook PZ/MY は、日常使いからビジネス用途まで快適にこなせる処理性能を搭載しています。
ベンチマークの数値は少しひかえめでしたが、実際に使用してみると動作は軽快で、タイピングしやすいキーボードなど使いやすさを体感できました。
筐体には少しプラスチック感が残るものの価格はお手頃。バッテリー交換やメモリ増設が可能で、国内メーカーによるあんしんサポートが用意されている点も魅力です。
実用性を重視した大画面ノートをお探しのユーザーは、ぜひチェックしてみてください。
高評価のポイント
- 日常使いからビジネス用途まで快適にこなせる処理性能
- 大画面ディスプレイは見やすく使いやすい
- タイピングしやすいキーボード
- お手頃価格
- 国内メーカーによる あんしんサポート
気をつけておきたい点
- 筐体には少しプラスチック感が残る
ラインナップしているモデルや価格など最新情報はダイナブック直販サイト「Dynabook Direct」をご確認ください。

dynabook PZ/MY (2025年2月発売)
税込 10万円台から
(COCORO MEMBERS 会員価格)
シャープの会員サービス「COCORO MEMBERS」の会員になるとお得な会員価格で購入できます。
製品ページで[会員登録で割引]をクリックし、COCORO MEMBERS に会員登録すればすぐに利用できます。(入会・年会費無料)
Dynabook Direct 掲載価格よりもお得に購入できるクローズドサイトです。(会員登録不要)
詳しくはこちらをご覧ください。