デルが販売する DELL G15 5530 (以下「DELL G15」と記載)は、第13世代インテル Core HX プロセッサーと NVIDIA GeForce RTX 40 シリーズを搭載した 15.6型ゲーミングノートパソコンです。
エントリークラスのゲーミングノートながら性能は意外にパワフル!ベンチマークによる性能評価も優秀で多くのゲームタイトルを楽しめます。
クリエイティブ性能にすぐれているところもポイント。これから本格的にゲームを楽しみたいユーザーや、ゲームのほかクリエイティブ作業などオールマイティに活用したいユーザーにおすすめです。
■DELL G15 5530 の特徴
- 第13世代インテル Core HX プロセッサーと NVIDIA GeForce RTX 40 シリーズを搭載
- クォンタムホワイト/ダークグレーのカラーバリエーションと個性的でスタイリッシュなデザイン
- 4本のヒートパイプや改良型冷却ファンなどにより冷却性能を最大化
- リフレッシュレート 最大165Hz 対応の液晶ディスプレイ
- テンキー付きキーボード
- Alienware Command Center でパフォーマンスをコントロールできる
レビューではメーカーからお借りした実機を試用して、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
【 目 次 】
レビューは 2023年12月16日時点の内容です。
スペック構成
DELL G15 のおもなスペックは以下のとおり。
※記事執筆時点で販売中のスペック構成
カラー | ■クォンタム ホワイト ■ダークグレー |
OS | ■Windows 11 Home ■Windows 11 Pro |
CPU | ■インテル Core i7-13650HX プロセッサー ■インテル Core i9-13900HX プロセッサー |
メモリ | 16GB (8GB×2), DDR5 4800MT/s |
ストレージ | ■512GB SSD (M.2, PCIe NVMe) ■1TB SSD (M.2, PCIe NVMe) |
ディスプレイ | ■15.6型 FHD (1920×1080), 120Hz ■15.6型 FHD (1920×1080), 165Hz, 3ms, sRGB-100%, ComfortViewPlus, NVIDIA G-SYNC+DDS |
グラフィックス | ■NVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop グラフィックス ■NVIDIA GeForce RTX 4050 Laptop グラフィックス ■NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop グラフィックス |
LAN | Realtek RTL8111H PCI-e 1ギガビットEthernetコントローラー (10/100/1000 Mbps) |
ワイヤレス | インテル Wi-Fi 6 AX201, 2×2, 802.11ax, Bluetooth 5.2 |
カメラ | 720p(30 fps時)HD RGBカメラ、内蔵型シングル マイク |
本体サイズ(W×D×H) | 約 357.26×274.52×26.95 mm |
本体質量 | ■約 2.81kg (RTX 3050搭載) ■約 2.97kg (RTX 40シリーズ搭載) |
詳しいスペックや価格、キャンペーンなど最新情報はデル直販サイト「デルオンラインストア」をご確認ください。
DELL G15 5530
税込13万円台から
外観チェック
個性的でスタイリッシュなデザイン
DELL G15 のデザインは個性的でスタイリッシュ!
ゲーミングノートらしさとスタイリッシュさを兼ね備えたイメージです。
本体のカラーは「クォンタム ホワイト」。
最近のゲーミングノートのトレンドでもあるホワイト系のカラーは爽やかで清潔感があります。ゲーミング以外の用途、たとえば写真・動画編集などでも活用したいユーザーにはウケの良い色合いです。
また、もう一つのカラー「ダークグレー」はゲーミングノートらしいイメージです。
ダークグレー
天面はサラサラとした感触で上質感のある仕上がりです。
個性的でスタイリッシュなフォルム
天面中央にデザインされている DELLロゴにくわえ背面側のブルーのカラーと赤い「G」マークがアクセント。
本体は意外にスリムです。
本体の厚みは意外に少ない
底面カバーは剛性を重視した「ユニボディ」の構造。
ゴム足は四隅に実装。独特の形状のゴム足ですが本体の安定性は良好です。
排気口は背面側と左右側面に実装されています。
排気口は背面側左右と左側面
間口の広い吸気口と4方向排気により本体内部の効果的な冷却が可能です。
間口の広い吸気口
なお、エアフローのイメージは以下のとおりです。
充実のインターフェース
DELL G15 のインターフェースは充実しています。
左側面
①LANポート(RJ45)(開閉カバー付き)
②ヘッドホン/マイク
右側面
③USB 3.2 Gen 1 Type-A×2
背面側
④USB-C 3.2 Gen 2(DisplayPort Altモード対応)
⑤HDMI 2.1
⑥USB 3.2 Gen 1 Type-A
⑦電源コネクタ
なお、SDカードリーダーは実装されていません。写真などの撮影データを SDカードから取り込むときは USB対応のカードリーダーを用意するとよいでしょう。
電源ボタンはキーボード上にレイアウト
電源ボタンはキーの一部としてキーボード右上にレイアウトされています。
電源ボタンに LEDは内蔵されていない
使用中に間違って電源ボタンを押してもスリープへ移行します。作業中のデータが破棄されることはありません。
スピーカーは底面 前面側左右に搭載
スピーカーは底面の前面側左右に搭載されています。
スピーカー(底面部左右)
底面スピーカーの拡大
中音域から高音域が強く音質はそれなりです。
それなりの重量感とサイズ感
本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。
本体サイズ感
一般的な 15.6インチノートにくらべ排気口が大きいぶん奥行きがあります。
本体を閉じたときの高さのイメージです。
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)3枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)
ゴム足を含めた本体の高さは実測で 29~33(最厚部)mm。ゲーミングノートとしては意外にスリムです。
本体や電源アダプターなどの重量を実測します。
・本体:2,774g
・電源アダプター:1,340g
・電源コード:201g
本体は意外に重量感があります。部屋間の移動はラクにできますが外出先への持ち出しは厳しいかもしれません。とくに電源アダプターは一般的なモノよりずっしりとしています。
電源アダプターの最大出力が 330W。大容量のためサイズは かなりデカいです。(底面側四隅にゴム足付き)
ディスプレイのチェック
ディスプレイのリフレッシュレートは最大 165 Hz
レビュー機のディスプレイは BOE製[型番:BOE0A41 NV15NY9]の 液晶パネル。描画される映像は自然な色合いです。
画像の表示例(その1)
画像の表示例(その2)
テキストの表示例
トーンカーブは RGBともに理想的な角度45度の直線に近い形状です。
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)
輝度の計測結果はディスプレイの明るさ設定 100 のとき「355 nit」。高輝度で見た目も十分な明るさです。
色域の計測結果です。
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)
規格 | カバー率 | 比 |
---|---|---|
sRGB | 100.0% | 108.2% |
Adobe RGB | 76.7% | 80.2% |
DCI-P3 | 79.6% | 79.8% |
広色域で色再現性にもすぐれています。彩りも鮮やかなゲームを快適に楽しめるほか、シビアな色再現が必要な写真・動画編集にも活用できそうです。
なお、液晶ディスプレイはリフレッシュレート 165 Hz 対応です。
リフレッシュレート
狭額縁ベゼル
ベゼルは狭額縁です。
16インチの大画面サイズながら左右のベゼルは鉛筆の太さより細く画面周りは全体的にスッキリしています。
映り込みは気にならない
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。
レビュー機は非光沢液晶です。映り込みが気になることはありません。
広い視野角
視野角をチェックします。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからもハッキリとした映像を観ることができます。
ディスプレイを開く角度は十分な範囲をカバー
ディスプレイを開くことができる最大角度は 約130度。
ゲーミングノートとして十分な範囲をカバーしています。
キーボード&タッチパッドのチェック
ゲームもタイピングも扱いやすいキーボード
DELL G15 のキーボードレイアウトは標準的です。
テンキーが実装されていることも DELL G15 の特徴のひとつ。
テンキー
テンキーのレイアウトもクセがありません。ゲーミングのみならず仕事やクリエイティブ作業など幅広いシーンで活用できそうです。
キーピッチの実測値は 約 18.5mm(仕様では 18.7mm)。フルサイズキーボードと同等のキーピッチで、窮屈な感じはありません。(テンキーは実測で 16.5mm)
キートップは形状はフラット。表面は少しツルツルとした感触です。
キーストロークは感覚的に 1.3mm くらい。
タイプ音は「タクタク」という音。音の大きさは静か
少し浅い感じはしますが、キーの押し込む強さやキーを押し込んだ後の反発も良好でゲーム操作も問題ありません。ゲームプレイや通常のタイピングもオールマイティに扱いやすいキーボードです。
キーボードにはバックライトを搭載
キーボードにはバックライトが搭載されています。
キーボード・バックライトの明るさは切り替え可能です。
[F5]キー押下:点灯(暗)→点灯(明)→オフ
キーボードバックライトは「単色白(日本語配列)」のほか「4ゾーンRGBバックライト(英語配列)」の選択が可能です。
質感の良いパームレスト
パームレストはサラサラした感触で上質感のある仕上がりです。
清潔感のある色合いで指紋や皮脂の跡は目立ちません。
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド
タッチパッドの感触は少しサラサラしていますがスベリはなめらかです。
タッチパッドのサイズ感
少し小さめのサイズですが扱いやすさは良好です。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。
レビュー機の基本スペック
CPU | インテル Core i7-13650HX プロセッサー |
---|---|
メモリ | 16GB (8GB×2), DDR5 4800MT/s |
ストレージ | 1TB SSD (M.2, PCIe NVMe) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 4050 Laptop グラフィックス |
評価に使用したベンチマークは以下のとおり。
評価項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark Time Spy |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
なお、ベンチマークの実行にあたっては付属のソフトウェア「Alienware Command Center」の パフォーマンスコントロールを「バランス」と「パフォーマンス」2つモードで実施しています。
Alienware Command Center パフォーマンスコントロール
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R23(マルチコア/シングルコア) と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core i7-13700HX プロセッサー
・インテル Core i7-12700H プロセッサー
・インテル Core i5-12500H プロセッサー
・インテル Core i7-1360P プロセッサー
・インテル Core i5-1340P プロセッサー
・インテル Core i7-1355U プロセッサー
・インテル Core i5-1335U プロセッサー
・インテル Core i7-1260P プロセッサー
・インテル Core i5-1240P プロセッサー
・AMD Ryzen 7 7840HS プロセッサー
・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー
※当サイトで計測したスコアの平均値
■CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
CINEBENCH R23 (マルチコア) | |
---|---|
Core i7-13650HX(レビュー機/パフォーマンス) |
21042 pts
|
Core i7-13650HX(レビュー機/バランス) |
20358 pts
|
Core i7-13700HX |
17945 pts
|
Ryzen 7 7840HS |
15991 pts
|
Core i5-12500H |
14619 pts
|
Core i7-12700H |
11104 pts
|
Core i7-1360P |
10176 pts
|
Core i7-1260P |
9437 pts
|
Ryzen 7 7730U |
8997 pts
|
Core i5-1240P |
8781 pts
|
Core i5-1340P |
8551 pts
|
Ryzen 5 7530U |
7502 pts
|
Core i7-1355U |
7330 pts
|
Core i5-1335U |
6419 pts
|
CINEBENCH R23 (シングルコア) | |
---|---|
Core i7-13650HX(レビュー機/パフォーマンス) |
1893 pts
|
Core i7-13650HX(レビュー機/バランス) |
1885 pts
|
Core i7-13700HX |
1858 pts
|
Core i7-1355U |
1756 pts
|
Core i7-1360P |
1754 pts
|
Core i7-12700H |
1747 pts
|
Core i5-12500H |
1711 pts
|
Ryzen 7 7840HS |
1702 pts
|
Core i7-1260P |
1684 pts
|
Core i5-1340P |
1534 pts
|
Core i5-1335U |
1501 pts
|
Core i5-1240P |
1491 pts
|
Ryzen 7 7730U |
1428 pts
|
Ryzen 5 7530U |
1408 pts
|
■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
CPU Mark | |
---|---|
Core i7-13650HX(レビュー機/パフォーマンス) |
33163
|
Core i7-13650HX(レビュー機/バランス) |
32722
|
Core i7-13700HX |
31774
|
Ryzen 7 7840HS |
27986
|
Core i7-12700H |
25710
|
Core i5-12500H |
25490
|
Core i7-1360P |
20652
|
Core i7-1260P |
19117
|
Ryzen 7 7730U |
18677
|
Core i5-1240P |
17932
|
Core i7-1355U |
16659
|
Core i5-1340P |
16650
|
Ryzen 5 7530U |
15632
|
Core i5-1335U |
13676
|
レビュー機の CPU パフォーマンスは優秀です。
上位プロセッサーの Core i7-13700HX を上回るスコアが出ていることから、保有している性能をしっかりと発揮しており重量級のゲームもパワフルなパフォーマンスが期待できます。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・NVIDIA GeForce RTX 4070 グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 4060 グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 3060 グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 3050 Ti グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 3050 グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 3050 with Max-Q グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 2080 with Max-Q グラフィックス
・NVIDIA GeForce RTX 2060 with Max-Q グラフィックス
・NVIDIA GeForce GTX 1650 Ti グラフィックス
・NVIDIA GeForce GTX 1650 Ti with Max-Q グラフィックス
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1360P搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 7730U搭載機)
※当サイトで計測したスコアの平均値(dGPUは Laptop向けのスコア)
3DMark Time Spy
3DMark Time Spy のベンチマーク結果です。
Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Time Spy | |
---|---|
RTX 4070 |
11494
|
RTX 4060 |
9976
|
RTX 4050(レビュー機/パフォーマンス) |
9077
|
RTX 4050(レビュー機/バランス) |
9068
|
RTX 3060 |
9067
|
RTX 2080 with Max-Q |
7171
|
RTX 2060 with Max-Q |
5347
|
RTX 3050 |
5045
|
RTX 3050 with Max-Q |
4954
|
RTX 3050 Ti |
4460
|
GTX 1650 Ti |
3687
|
GTX 1650 Ti with Max-Q |
3229
|
インテル Iris Xe |
1905
|
AMD Radeon |
1342
|
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
漆黒のヴィランズ | |
---|---|
RTX 4070 |
20181
|
RTX 4050(レビュー機/パフォーマンス) |
19816
|
RTX 4050(レビュー機/バランス) |
19780
|
RTX 3060 |
18702
|
RTX 4060 |
17322
|
RTX 2060 with Max-Q |
14226
|
RTX 2080 with Max-Q |
13815
|
RTX 3050 |
12980
|
RTX 3050 Ti |
11883
|
RTX 3050 with Max-Q |
10004
|
GTX 1650 Ti |
9694
|
GTX 1650 Ti with Max-Q |
8740
|
インテル Iris Xe |
4506
|
AMD Radeon |
3023
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
RTX 4070 |
9863
|
RTX 4060 |
9203
|
RTX 3060 |
8433
|
RTX 4050(レビュー機/パフォーマンス) |
7686
|
RTX 4050(レビュー機/バランス) |
7625
|
RTX 2060 with Max-Q |
5441
|
RTX 3050 |
4721
|
RTX 3050 Ti |
4216
|
RTX 2080 with Max-Q |
4205
|
RTX 3050 with Max-Q |
3780
|
GTX 1650 Ti |
3612
|
GTX 1650 Ti with Max-Q |
3185
|
インテル Iris Xe |
1567
|
AMD Radeon |
1200
|
※高品質/解像度 1920×1080 で実施
レビュー機のグラフィックス・パフォーマンスは優秀です。
レビュー機に搭載されている GeForce RTX 4050 は GeForce RTX4000シリーズのなかではエントリークラスにあたりますが性能レベルは高いです。いまどきの重量級ゲームタイトルのほとんどを快適にプレイすることができるでしょう。より安定したハイ・パフォーマンスを求めるなら GeForce RTX 4060 がおすすめです。
ストレージ性能
レビュー機のストレージは、PCIe-NVMe SSD(容量 1TB) が搭載されています。
以下は、データ転送速度の計測結果です。
レビュー機のデータ転送速度
※Alienware Command Center のパフォーマンスコントロールを「バランス」で計測した結果。パフォーマンスモードで計測した場合でも結果に大きな違いはない。
計測結果は優秀です。体感的にも高速なデータアクセスでファイルの読み書きもスムーズです。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。
・Victus 16 (Intel) 2023年モデル
・Victus 16 (AMD) 2023年モデル
・OMEN 16 (Intel) 2023年モデル
※当サイトで計測したスコア(パフォーマンスモードのスコア)
おもなスペックは以下のとおり。
スペック | DELL G15 (レビュー機) |
Victus 16 (Intel) |
Victus 16 (AMD) |
OMEN 16 (Intel) |
---|---|---|---|---|
CPU | インテル Core i7-13650HX | インテル Core i7-13700HX | AMD Ryzen 7 7840HS | インテル Core i7-13700HX |
メモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ |
ストレージ | 1TB SSD | 512GB SSD | 512GB SSD | 1TB SSD |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 4050 Laptop | NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop | NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop | NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
Essentials | |
---|---|
DELL G15(バランス) |
9925
|
DELL G15(パフォーマンス) |
9873
|
Victus 16 (Intel) |
10205
|
Victus 16 (AMD) |
8159
|
OMEN 16 |
9910
|
目標値 |
4100
|
Productivity | |
DELL G15(バランス) |
10551
|
DELL G15(パフォーマンス) |
10792
|
Victus 16 (Intel) |
9595
|
Victus 16 (AMD) |
8008
|
OMEN 16 |
9881
|
目標値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
DELL G15(バランス) |
12521
|
DELL G15(パフォーマンス) |
12247
|
Victus 16 (Intel) |
9424
|
Victus 16 (AMD) |
10035
|
OMEN 16 |
13894
|
目標値 |
3450
|
Gaming | |
DELL G15(バランス) |
17890
|
DELL G15(パフォーマンス) |
17815
|
Victus 16 (Intel) |
21363
|
Victus 16 (AMD) |
18611
|
OMEN 16 |
28004
|
※テスト項目説明
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のゲーム性能は比較対象機にくらべ少し劣るものの、性能バランスにすぐれています。
ゲーム性能を重視するなら比較対象機が優位ですが、DELL G15 は性能バランスにすぐれておりゲームプレイのほかビジネスやクリエイティブ作業などオールマイティに活用できる点がメリットといえます。
関連記事
バッテリー
バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。
※Alienware Command Center の パフォーマンスコントロールを「バランス」に設定して実施。
■駆動時間の測定条件
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間の測定条件
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。
バッテリー駆動時間 | 2時間 27分 |
---|---|
バッテリー充電時間 (50%までの充電時間) |
60分 |
バッテリー充電時間 (80%までの充電時間) |
1時間 34分 |
バッテリー充電時間 (100%までの充電時間) |
2時間 36分 |
バッテリー駆動時間は意外に短いです。バッテリー駆動で使用する場合は画面の明るさを調整するなどバッテリーの消費量を抑える使いかたが良さそうです。
なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するため参考値としてください。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・Victus 16 (Intel) 2023年モデル
・Victus 16 (AMD) 2023年モデル
・OMEN 16 (Intel) 2023年モデル
※当サイトで計測した処理時間(パフォーマンスモードでの処理時間)
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PhotoDirector | |
---|---|
DELL G15(バランス) |
35秒0
|
DELL G15(パフォーマンス) |
33秒8
|
Victus 16 (Intel) |
29秒9
|
Victus 16 (AMD) |
39秒6
|
OMEN 16 |
30秒8
|
Photoshop Lightroom | |
DELL G15(バランス) |
13秒3
|
DELL G15(パフォーマンス) |
13秒4
|
Victus 16 (Intel) |
17秒0
|
Victus 16 (AMD) |
21秒2
|
OMEN 16 |
10秒0
|
Lightroom Classic | |
DELL G15(バランス) |
22秒2
|
DELL G15(パフォーマンス) |
22秒2
|
Victus 16 (Intel) |
22秒2
|
Victus 16 (AMD) |
24秒0
|
OMEN 16 |
15秒1
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PowerDirector | |
---|---|
DELL G15(バランス) |
1分14秒4
|
DELL G15(パフォーマンス) |
1分14秒5
|
Victus 16 (Intel) |
1分43秒7
|
Victus 16 (AMD) |
1分5秒0
|
OMEN 16 |
1分2秒4
|
レビュー機のクリエイティブ性能は優秀です。
DELL G15 はゲーミングノートですが、優秀なクリエイティブ性能にくわえ高輝度・広色域ディスプレイが採用されていることから写真・動画編集などクリエイティブ作業にも適しています。
駆動音・表面温度のチェック
駆動音のチェック
駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します。
・10分間動画のエンコード処理中
・ファイナルファンタジーXV ベンチマーク(FHD・高品質)1回実行中
※Alienware Command Centerのパフォーマンスコントロールを「バランス」と「パフォーマンス」に設定して測定
※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
モード | アイドル状態 (最小音量) |
最大音量 下段はピーク時の音量推移 |
|
---|---|---|---|
動画エンコード中 | FF XV ベンチ実行中 | ||
バランス | 34.6db | 51.0db (50~51db) |
51.1db (50~51db) |
パフォーマンス | 36.8db | 52.4db (51~52db) |
53.7db (52~53db) |
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
アイドル時は「サーッ」という気流音がかすかに聞こえますが気にならない程度です。
高負荷な状態では、気流音が大きくうるさいです。ゲーミングPCなので致し方ありませんが、うるさく感じるときはヘッドセットの装着がおすすめです。
表面温度のチェック
表面温度については、下記を実施したときの表面温度を測定し評価します。
・アイドル状態で10分放置後
・Youtube 動画 30分間視聴後
・10分間動画のエンコード実行後
・ファイナルファンタジーXV ベンチマーク(FHD・高品質)1回実行後
※単位:℃、測定時の室温:25℃
※Alienware Command Centerのパフォーマンスコントロールを「バランス」に設定して測定
■アイドル状態で10分放置
■Youtube 動画 30分間視聴後
■10分間動画エンコード実行後
■ファイナルファンタジーXV実行後
パームレストは負荷状況にかかわらず表面温度は室温に近く温かさを感じません。キーボード上は負荷状況にかかわらず多少の温かさを感じます。とくにゲーム中はキーボード中央寄りの温度がそれなりに上昇するためコントローラーの使用がおすすめです。
サウンド チェック
DELL G15 のサウンドユーティリティソフトには Dolby Access がインストール。コンテンツにあわせたプリセットが用意されているほかイコライジング機能でお好みの音質にチューニングすることもできます。
Dolby Access
以下は、実際にサウンドを聴いた印象です。
※プリセット「ミュージック」で試聴
■スピーカー
中音域から高音域が強く音質はそれなり。とくに高音域が強くシャカシャカした音に聞こえる。音声はハッキリ聴き取れる。
■ヘッドホン
ヘッドホンは音質が大幅にアップ。ゲームも音楽もヘッドフォンがおすすめ。
Windows の起動・再起動 時間計測
Windows の起動、再起動時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
回数 | 起動 | 再起動 |
---|---|---|
1回目 | 14.8秒 | 42.6秒 |
2回目 | 14.5秒 | 42.9秒 |
3回目 | 16.6秒 | 42.0秒 |
4回目 | 15.4秒 | 42.5秒 |
5回目 | 14.7秒 | 42.2秒 |
平均 | 15.2秒 | 42.4秒 |
起動は早いですが、再起動は時間がかかります。とはいえ、再起動は頻繁に実行する処理ではないので処理待ちのストレスを感じることはないと思います。
なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows の更新など使用状況により時間は変動するので参考値としてください。
同梱品
DELL G15 の本体ほか付属品一式です。
同梱品リスト
・DELL G15 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類
まとめ
以上、DELL G15 5530 のレビュー記事をお届けしました。
DELL G15 はエントリークラスのゲーミングノートとしてはとてもパワフルです。
良好なゲーム性能にくわえクリエイティブ性能にすぐれているところは意外。購入者のレビューではクリエイティブ作業を目的として購入したユーザーが複数人いたのですが、これが裏付けられました。
DELL G15 はゲームのみならず、クリエイティブ作業や学業、仕事などオールマイティに活用できるモデルといえます。
高評価のポイント
- エントリー向けでもパワフル性能
- ゲームのほかクリエイティブ作業などオールマイティに活用できる
- 個性的でスタイリッシュなデザイン
- リフレッシュレート 最大165Hz に対応した高輝度・広色域ディスプレイ
気をつけておきたいところ
- 高負荷時の駆動音はうるさく感じるかも
詳しいスペックや価格などの最新情報はデル直販サイト「デルオンラインストア」をご確認ください。
DELL G15 5530
税込13万円台から