マウスコンピューター『m-Book Wシリーズ(m-Book W890)』の実機レビューです。
m-Book Wシリーズは、CPU に第9世代インテル Core i7-9750H プロセッサー、専用グラフィックスに GeForce GTX 1650 を搭載したハイパフォーマンスな 17.3型大画面ノートPC です。
その性能はパワフル!
写真・動画編集はもちろんのことヘビーなゲームタイトルも快適に楽しめます。
ベンチマークの結果をみても、ビジネスソフトの使用を想定したテストのほか写真・動画編集やゲームでも高いレベルでバランスの取れたスコアでした。
- パワフルでハイパフォーマンス
- バランスの取れた高い性能レベル
- 写真・動画編集も快適に使える
- ナローベゼルの大画面ディスプレイは描画される映像もキレイ
- キーボードは視認性が高くタイピングしやすい
レビューでは、前半で外観デザイン、ディスプレイ、キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能レビューを行います。
【 目 次 】
レビュー内容は 2019年7月6日時点のものです。
スペック構成
『m-Book Wシリーズ』のスペック構成です。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | インテル Core i7-9750H プロセッサー |
メモリ | 下記いずれか ■8GB (8GB×1) PC4-19200 DDR4 SODIMM ■16GB (8GB×2) PC4-19200 DDR4 SODIMM その他カスタマイズ可能 |
ストレージ | 下記いずれか ■256GB M.2 SSD (SATA) ■256GB M.2 SSD (NVMe対応) ■256GB M.2 SSD (NVMe対応)+1TB HDD その他カスタマイズ可能 |
ディスプレイ | 17.3型 フルHDノングレア(LEDバックライト) |
グラフィックス | GeForce GTX 1650/ インテル UHD グラフィックス 630 |
LAN | 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(RJ-45) |
ワイヤレス | IEEE802.11 ac/a/b/g/n (最大433Mbps) + Bluetooth 5モジュール内蔵 |
カメラ、マイク | 100万画素カメラ、デュアルアレイマイク内蔵 |
本体サイズ(W×D×H) | 399.9×282.2×25.9 mm(折り畳み時/ 突起部含まず) |
重量 | 約 2.6kg |
m-Book Wシリーズには メモリやストレージのスペックにより、以下の3モデルがラインナップしています。
■m-Book W890BN-M2S2
8GBメモリ/256GB M.2 SSD (SATA)
■m-Book W890XN-M2S2 ← レビュー機
16GBメモリ/256GB M.2 SSD (NVMe対応)
■m-Book W890XN-M2SH2
16GBメモリ/256GB M.2 SSD (NVMe対応)+1TB HDD
なお、各モデルともにメモリやストレージなど使い方に合わせたカスタマイズが可能です。
詳細は、マウスコンピューター公式サイトをご確認ください。。
今回はメーカーからお借りした m-Book W890XN-M2S2 を試用してレビューを行います。
マウスコンピューター
m-Book W シリーズ
税込14万円台後半から
外観チェック
重厚感のあるデザイン
『m-Book Wシリーズ』は 17.3インチサイズの大画面ノートらしい重厚感のあるデザインです。
天面を見てみます。
半光沢のあるブラックのカラーにヘアライン加工が施されています。
表面はサラサラとした感触で質感は良好です。指紋や皮脂の跡が目立ちやすいですが、柔らかいクロスなどでこまめに手入れすれば気持ちよく使えます。
側面はテクスチャ加工が施されています。
側面はテクスチャ加工
底面部をみてみます。
底面は「ユニボディ」といわれる剛性を重視した構造で、パーツの継ぎ目がなく見た目もスッキリしています。
ゴム足は四隅に実装されており、本体の安定性は良好です。
矢印の指すところがゴム足
バッテリーは取り外し可能です。(容量は 2750mAh)
バッテリーが消耗して長持ちしなくなったときでも交換できるあんしん感があります。
ヒンジのトルクはちょうど良い感じです。天面の開け閉めもしやすく、タイピング中の画面のグラつきもありません。
必要十分なインターフェース
『m-Book Wシリーズ』は USBポートや HDMI端子、SDカードスロットなど、必要十分なインターフェースが実装されています。(光学ドライブは内蔵していません)
左側面のインターフェースなど各部名称です。
①セキュリティスロット
②通気口
③USB3.0端子(Type-A)
④USB2.0端子(Type-A)
⑤マイク端子
⑥ヘッドフォン出力/ヘッドセット
右側面のインターフェースなど各部名称です。
⑦USB3.1端子(Type-A)
⑧USB3.1端子(Type-C)
⑨カードリーダー
⑩通気口
SDカードスロットはプッシュロック式です。SDカードを挿入するときは押し込んでロックさせ、取り出すときはもう一度押し込むことでカードが飛び出す構造です。
SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
背面側のインターフェースなど各部名称です。
⑪通気口
⑫Mini Display Port端子
⑬HDMI端子
⑭LAN端子
⑮電源端子
電源ボタンはキーボード面の右奥に実装されています。(LED内蔵です)
カメラとマイクです。
スピーカーは底面部 前面側の左右に実装されています。
矢印の指すところがスピーカー
17.3インチサイズながら意外に重くない!
本体の大きさのイメージです。本体の上に B5版ノートを 2冊載せています。
ちなみに、15.6インチサイズのノートパソコンの大きさは B5版ノート2冊分くらいですので、ノートパソコンのサイズを比較・検討する際の参考になると思います。
本体を閉じたときの高さのイメージです。
『m-Book Wシリーズ』の高さを CD ケース(通常サイズ)3枚と比較
(通常サイズの CD の厚さは 10mm)
ゴム足を含めた高さは、実測値で 24.5mm(最薄部)~35.5mm(最厚部)。17.3インチノートとしてはそれなりの厚みです。
本体や電源アダプターなどの質量を実測します。
本体の重さは 2,411g。電源アダプターと電源コードの重さは、それぞれ 403g、108gです。
17.3インチの大画面サイズながら意外に重くありません。15.6インチサイズの標準的な重量 2.2kg ~ 2.3kg よりわずかに重さがある程度です。
電源アダプターの最大出力ワット数は 120W(19.5V – 6.15A)。ハイパワーなのでサイズはそれなりにデカいです。
ディスプレイのチェック
大画面に描画される映像がキレイ
『m-Book Wシリーズ』のディスプレイは 17.3インチサイズの フルHD液晶ディスプレイです。
大画面に描画される映像は高精細で鮮やか、キレイです。
i1Display Pro で計測したトーンカーブです。
トーンカーブでは青みが若干つよい傾向となっていますが実際の使用では違和感はないと思います。(シビアな色調チェックが必要なら別ですが)
映り込みの少ない非光沢液晶
『m-Book Wシリーズ』のディスプレイは映り込みを低減してくれる非光沢液晶です。
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。
光沢の度合いは一般的な非光沢液晶にくらべ光沢度が若干高く半光沢に近いですが、映り込みはあまり気にならないと思います。おそらくは描画の鮮やかさと映り込みの低減を両立させるために採用された液晶パネルだと推察します。
余裕のある大画面で没入感を高めるナローベゼル
14インチサイズのディスプレイと大きさを比較します。
テキストスケーリング(画面に表示される文字の拡大率)により表示される文字の大きさはほぼ同じですが、描画できる領域は圧倒的に『m-Book Wシリーズ』のほうが広いことがわかります。複数のウィンドウを並べて表示することも余裕です。
上左右のベゼル(ディスプレイのフレーム枠)はナローベゼルで、その幅は鉛筆の太さくらいです。
ナローベゼルにより大画面に描画される映像への没入感がアップします。
広い視野角
視野角を確認します。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めから見る映像も鮮明でキレイです。
ディスプレイを開くことができる最大角度です。
大画面ノートパソコンとしては充分といえる範囲をカバーしています。
キーボード&タッチパッドのチェック
視認性が良くタイピングしやすいキーボード
『m-Book Wシリーズ』のキーボードのレイアウトです。
カーソルキーの配置には若干のクセを感じますが、使いなれると違和感もなくなってきます。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は 仕様では 約18.2mm。フルサイズといわれるキーボードのキーピッチ 19mm より若干小さいですが窮屈な感じはありません。
キーストロークは仕様では 約1.8mmでキーを押した感覚も深めです。シッカリとした打鍵感でタイプ感も心地よいです。
また、m-Book Wシリーズのキートップは表面がブラックで周囲がホワイトのツートンカラーです。
キートップが浮き上がって見えるので一般的なキーボードにくらべ視認性は格段にアップしています
キートップの表面はフラットな形状。指先の感触はサラサラとしており、フィット感も良好です。
キーボードにはバックライトが搭載されています。
バックライトの明るさは4段階で調整できます。
・[FN]+テンキー[*]キー:点灯/消灯の切り替え
・[FN]+テンキー[+]キー:バックライトを明るくする
・[FN]+テンキー[-]キー:バックライトを暗くする
なお、バックライトのカラー設定はインストールされているソフト「Control Center」で変更できます。
パームレストは天面と同じく半光沢のあるブラックのカラーにヘアライン加工が施されています。
手で触れた感触はサラサラとしていて指紋や皮脂の跡も目立ちにくく質感もグッドです。
スベリもなめらかで反応の良いタッチパッド(指紋センサーも搭載)
タッチパッドはクリックボタンが独立したタイプです。
タッチパッドの大きさは大きめサイズで手触り感も良好、なめらかなスベリで指2本あるいは3本を使ってのジェスチャー操作もスムーズです。全体的に扱いやすいです。
タッチパッドのサイズ感
タッチパッドには指紋センサーも搭載されています。
家族でパソコンを共有するときなど、家族みんなの指紋認証情報を登録しておけば指先を指紋センサーにタッチするだけで、家族それぞれのデスクトップにサインインできるので利便性が高まります。
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビューで試用している『m-Book W890XN-M2S2』の基本性能にくわえ CPU・グラフィック・ストレージ 各パーツの性能のほか、バッテリー性能や総合的なパフォーマンスを測定します。
測定結果については、性能レベルの程度を把握しやすくするため、以前レビューした機種からスペック構成が類似した他社ゲーミングノートPC のスコアと比較します。
2機種の基本スペックは以下のとおり。
■m-Book W890XN-M2S2
Core i7-9750H/16GBメモリ/256GB SSD/GTX 1650
■他社ゲーミングノート
Core i7-8750H/16GBメモリ/256GB SSD+1TB HDD/RTX 2060グラフィックス
実施したベンチマークは以下のとおり。
項目 | ベンチマーク |
---|---|
基本性能 | PASS MARK PerformanceTest 9.0 |
CPU性能 | CINEBENCH R20 |
グラフィック性能 | 3DMark |
ドラゴンクエストX | |
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター | |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ | |
ファイナルファンタジーXV | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
基本性能
PASS MARK PerformanceTest 9.0 のベンチマーク結果です。
PassMark PerformanceTest 9.0 | |
---|---|
PassMark Rating |
5612.1
|
5026.9
|
|
CPU Mark |
14766.8
|
11366.6
|
|
2D Graphics Mark |
743.4
|
725.7
|
|
3D Graphics Mark |
6969.9
|
9017.2
|
|
Memory Mark |
2885.7
|
2437.8
|
|
Disk Mark |
13955.2
|
9684.3
|
|
3D Graphics Mark をのぞき、m-Book W890XN-M2S2 が優位な結果です。
最新世代の CPU がシステム全体のパフォーマンスを引き上げている印象です。
CPU性能
CINEBENCH R20 のベンチマーク結果です。
CINEBENCH R20 | |
---|---|
CPU |
2560 cb
|
2432 cb
|
|
CPU (Single Core) |
450 cb
|
404 cb
|
|
MP Ratio |
5.68 x
|
6.02 x
|
|
CPU のコア数はどちらも 6コアです。
第9世代と第8世代の違いが CPU 性能評価にも大きく表れています。
グラフィック性能
ゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
3DMark
3DMark のベンチマーク結果です。
3DMark | |
---|---|
Cloud Gate |
30091
|
28405
|
|
Night Raid |
29354
|
26561
|
|
Sky Diver |
26650
|
28249
|
|
Fire Strike |
8238
|
12946
|
|
Time Spy |
3675
|
5603
|
|
3DMark の各テスト内容は以下のとおり。
Cloud Gate | ホームPCやノートPC向けで DirectX 10 を想定したグラフィックス性能テスト |
---|---|
Night Raid | DirectX 12 を使用したモバイルPCなど低スペックPC向けのグラフィックス性能テスト |
Sky Diver | DirectX 11 を使用したミドルレンジ・ゲーミングノート向けのグラフィックス性能テスト |
Fire Strike | DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
Time Spy | DirectX 12 を使用したゲーミングPC向けのグラフィックス性能テスト |
ドラゴンクエストX
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
ドラゴンクエストX[スコア(評価)] | |
---|---|
最高品質 解像度 1280×720 |
15614(すごく快適)
|
12926(すごく快適)
|
|
最高品質 解像度 1920×1080 |
11322(すごく快適)
|
8826(とても快適)
|
|
ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター
ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーターのベンチマーク結果です。
紅蓮のリベレーター[スコア(評価)] | |
---|---|
最高品質 解像度 1280×720 |
13808(非常に快適)
|
11571(非常に快適)
|
|
最高品質 解像度 1920×1080 |
8989(非常に快適)
|
10245(非常に快適)
|
|
ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ
ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。
漆黒のヴィランズ[スコア(評価)] | |
---|---|
最高品質 解像度 1280×720 |
13425(非常に快適)
|
11166(非常に快適)
|
|
最高品質 解像度 1280×720 |
9260(非常に快適)
|
9975(非常に快適)
|
|
ファイナルファンタジーXV
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
ファイナルファンタジーXV[スコア(評価)] | |
---|---|
標準品質 解像度 1920×1080 |
5126(やや快適)
|
6450(快適)
|
|
m-Book Wシリーズのグラフィックス性能レベルは、ゲーミングノートに肩を並べるくらい高い性能レベルです。
ただ、m-Book WシリーズをゲーミングPC メインとしての使用はおすすめしません。
なぜなら、ゲーミングノートは長時間高負荷に耐えられるエアフロー(排熱するときの空気の流れ)を考慮した設計になっているからです。
とはいえ、m-Book Wシリーズはさまざまな用途に高パフォーマンスで快適に使えるオールラウンダー的なパソコンに違いはありません。
ストレージ性能
他社ゲーミングノートのストレージは SSD と HDD のデュアルドライブ構成ですが、ここでは SSD のデータ転送速度を比較します。いずれも PCIe / NVMe 対応の SSD を搭載しています。
以下は CrystalDiskMark 6.0.2 を使用して計測したデータ転送速度の結果です。
データ転送速度(レビュー機)
データ転送速度(他社ゲーミングノート)
いずれの SSD も超高速にデータアクセスができる性能レベルです。数字上はレビュー機の SSD に優位性がありますが体感的には同等と見てよいでしょう。
総合的なパフォーマンス
総合的なパフォーマンスでは PCMark 10 Extended を使って実際の使用を想定した性能評価を行います。
ベンチマーク結果は以下のとおり。
PCMark 10 Extended | |
---|---|
Total Score |
5258
|
5995
|
|
Essentials |
8302
|
8252
|
|
Productivity |
6839
|
7498
|
|
Digital Contents Creation |
5464
|
5912
|
|
Gaming |
6662
|
10487
|
|
※テスト項目説明
Total Score(総合的な評価)
Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
総合的なパフォーマンスについては 他社ゲーミングノートに優位性がありますが、レビュー機の m-Book W890XN-M2S2 はゲーミングノートに匹敵するくらいの性能レベルです。
バッテリー
バッテリー性能については、『m-Book Wシリーズ』のバッテリー駆動時間を掲載します。
■駆動時間
バッテリーでの駆動は、次の条件でバッテリーによる駆動時間を計測します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
バッテリーの駆動時間の測定結果は以下のようになります。
バッテリー駆動時間 | 4時間 33分 |
---|
据え置きの大画面ノートなのでバッテリー駆動時間が 4時間を超えれば十分といえるでしょう。
使うシーンに合わせて画面の明るさや音量を適正レベルに調整すればバッテリー駆動時間を伸ばすことができます。
なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので、参考値としてください。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、レビュー機の m-Book W890XN-M2S2 と他社ゲーミングノートを比較・評価します。
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector 7
■条件等
・RAWデータ 50ファイルを一括書き出し
・プリセット等 編集は適用しない
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
RAWデータ現像の処理時間 | |
---|---|
PhotoDirector |
46.3秒
|
56.3秒
|
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector 15
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
動画エンコードの処理時間 | |
---|---|
PowerDirector |
1分58秒1
|
2分26秒7
|
|
写真・動画編集については、圧倒的にレビュー機の m-Book W890XN-M2S2 が優位です。
レビュー機は CPU パワーのほか本体内部のエアフローなどシステム的な動作環境が最適化されているものと推察します。
駆動音・表面温度のチェック
駆動音については、負荷のかかる処理になると排熱のため「ウーッ」という排気音が若干大きくなります。個人差はありますが耳ざわりに感じるかもしれません。
ただ、負荷が低減してくると排気音も静かになってきます。
平常時は静かであることや、パソコンを使っているあいだ終始 高負荷な状態が続くわけではないので駆動音についてはそれほど気にすることはないと思います。
本体の表面温度については、高負荷な状態になると排気口近く温かくなります。
キーボード上は手のひらを置いてみて温かさを感じる程度、パームレストは本体内部の熱の影響をあまり受けないので不快な感じはありません。
キーボードの表面温度(単位:℃)
左側の画像:平常時(Windows起動後10分放置)
右側の画像:動画エンコード時(10分間の動画エンコード終了直前)
サウンド チェック
『m-Book Wシリーズ』には サウンドユーティリティソフト「Sound Blaster Connect」がプリインストールされています。
サウンドに合わせたプリセットが数多く設定されているほか、スピーカーやヘッドフォンなどサウンドを再生する機器に合わせて、お好みのサウンドにチューニングできます。
Sound Blaster Connect
(クリックで拡大表示できます)
サウンドを実際に聴いてみた印象としては・・・
■スピーカー
こもった感じがするがカジュアルにサウンドを楽しめる。
■ヘッドホン
低音域から高音域まで音域が広がり音質もアップする。
音楽を楽しむならヘッドホンがおすすめ。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | シャットダウン | |
---|---|---|---|
1回目 | 12.3秒 | 21.7秒 | 7.2秒 |
2回目 | 12.7秒 | 22.0秒 | 7.3秒 |
3回目 | 12.7秒 | 22.0秒 | 8.1秒 |
4回目 | 12.9秒 | 22.1秒 | 6.9秒 |
5回目 | 13.1秒 | 20.4秒 | 8.5秒 |
平均 | 12.7秒 | 21.6秒 | 7.6秒 |
感覚的にも結果が示す通り「かなり早い」です。
付属品
『m-Book Wシリーズ』の本体ほか同梱品一式(電源アダプター、電源コード、ドキュメント類など)です。
付属しているドキュメント類は以下のとおりです。
【上記写真のドキュメント類について】 ■上段右側から ・製品仕様書 ・ファーストステップガイド ・サポートマニュアル ■下段右側から ・ファイナルパソコン引越し Win10 特別版 ・U-NEXT プレミアムチケット ・保証書 |
サポートマニュアルには、初回設定手順のほか、サポートセンターへの問い合わせ方法についても詳細に記載されています。
サポートセンターへは、電話、メール、FAX での問い合わせが可能で、製品の技術的な問い合わせも OK です。
電話による問い合わせが 24時間365日対応していることや、ユーザーが抱えている問題やトラブルの解決を目的としたサポートなどユーザーに寄り添った対応は、パソコンを使う上でのあんしん感につながります。
まとめ
以上、『m-Book Wシリーズ』のレビュー記事をお届けしました。
『m-Book Wシリーズ』の性能レベルは高性能なゲーミングノートに匹敵するくらいに高く、写真・動画編集もパワフルで快適に使えます。
マウスコンピューターには 写真・動画編集などクリエイターPC のブランド「DAIVシリーズ」がありますが、さまざまな用途でパワフルに快適に使える大画面ノートを検討するなら m-Book Wシリーズが良いかもしれません。
価格以上に、パワフルでハイパフォーマンスの17.3型ノートPC といえるでしょう。
評価のポイントをまとめると・・・
高評価のポイント
- パワフル性能で動作も軽快、RAW現像や動画編集も快適
- 高いレベルで性能バランスに優れている
- 重厚感のあるデザイン
- ナローベゼルのディスプレイは映像もキレイ
- キーボードは視認性が高くタイピングしやすい
チョット残念なところ
- スピーカーで聴くサウンドは少しこもった感じがする
『m-Book Wシリーズ』にラインナップしているモデルや価格など最新情報はマウスコンピューターの公式サイトをご確認ください。
マウスコンピューター
m-Book W シリーズ
税込14万円台後半から