日本HP『HP Spectre 13-af000』2017年11月モデルの実機レビュー 後編です。
後編では、各種ベンチマーク、Windows 起動・シャットダウン時間計測などのレビューを行います。
(後編) ベンチマーク BANG & OLUFSEN サウンド Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録) 搭載ソフトウェア 付属品 まとめ |
レビュー内容については 2018年1月10日時点のものになります。
今回レビューを行うのは、「スタンダードモデル」です。
レビュー機のスペック構成については「スペックについて」の章をご覧ください。
ベンチマーク
『HP Spectre 13』の基本性能や総合的なパフォーマンスのほか、CPU、グラフィック、ストレージ、バッテリーの性能を測定します。
基本性能
Windowsに搭載されているシステム評価ツール「WinSATコマンド」によるパソコン性能の測定です。
「WinSAT」による測定は、PCの性能を相対的に数値化して表現したもので、各項目の説明は次のとおりです。
CPUScore | CPU のスコア |
D3DScore | ゲーム用グラフィックスのスコア ただし、従来のゲーム用グラフィックスのスコアのため Windows 10では計測対象外(9.9というスコアは無視) |
DiskScore | プライマリハードディスクのスコア |
GraphicsScore | グラフィックスのスコア |
MemoryScore | メモリのスコア |
TimeTaken | 前回の評価(「MostRecentAssessment」は直近の評価を表します) |
WinSATAssessmentState | 評価の状態を表す値(1:評価済み、2:要再評価) |
WinSPRLevel | 基本スコア(SPR:System Performance Rating) |
WinSAT のスコアの上限は 9.9です。
GraphicsScore 以外は、高いレベルのスコアです。
とくに CPUScore と MemoryScore は上限に近いスコアで、『HP Spectre 13』スタンダードモデルに搭載された第8世代インテル Core i5-8250U プロセッサーの CPU性能レベルの高さが分かります。
総合的なパフォーマンス
「PCMark 8」を使用して、PCのアプリケーション実行における総合的なパフォーマンスを測定します。
Home Test
家庭での利用を想定したテスト内容です。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
Creative Test
クリエイティブな利用を想定したテスト内容です。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
総合的なパフォーマンスとしては、モバイルノートながら高いレベルのスコアです。自宅や外出先など、いろいろなシーンで快適に使える性能を備えている印象です。
CPU性能
「CINEBENCH」を使って、CPU性能を測定します。
レビュー機『HP Spectre 13』の CPU には、第8世代 インテル Core i5-8250U プロセッサーが搭載されています。
前世代(第7世代)のインテル Core i5-7200U プロセッサーの CPU スコアは 320cb くらいなので、ベンチマークのスコアを見る限り、『HP Spectre 13』スタンダードモデルの CPU 性能はおよそ 58% 性能がアップしていることが分かります。
グラフィック性能
「3DMark」「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」、4つのベンチマークソフトを使ってグラフィック性能を測定します。
まず「3DMark」での測定です。
3DMark では「Ice Storm」「Cloud Gate」「Sky Diver」「Fire Strike」「Time Spy」、各シーンの描画の滑らかさをもとにグラフィック性能を測定します。
スコアの高さは描画の快適性を表しています。
測定前に流されるデモ映像を見たイメージとしては、次のような印象でした。
Ice Storm | なめらか描画 |
Cloud Gate | なめらか描画 |
Sky Diver | なめらか描画。ときどき少しカクついたシーンもあったが問題ないレベル。 |
Fire Strike | カクカクした描画 |
Time Spy | カクカクした描画 |
次が、「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」の測定結果。
標準品質、解像度 1280×720
最高品質、解像度 1280×720
標準品質、解像度 1920×1080
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」の測定結果。
標準品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
高品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
さいごに、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」の測定結果。
標準品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
高品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
4つのベンチマークソフトを使ったグラフィック性能の測定結果をみると、『HP Spectre 13』スタンダードモデルのグラフィック性能レベルは、CPU内蔵グラフィックスながら意外と高いレベルの性能です。
ただ、ベンチマークのスコアを見る限りでは、前世代(第7世代)インテル Core プロセッサーにくらべてグラフィックス性能が大幅にアップしたわけではないようです。
とはいえ、ビジネスシーンでのビデオチャットやテレビ会議などの快適な使用はもちろんのこと、動画視聴や写真・動画の編集、ライトなゲームも、気軽に楽しむことができそうです。
動作音については、負荷のかかる処理中でもサーッという音がかすかに聞こえる程度なので、実際の使用においても動作音が気になることはないでしょう。
また、本体内部の熱については、負荷のかかる処理中はキーボードの奥側 スピーカー周辺が若干熱くなりますが、キーやパームレストではヒンヤリとしたままでした。
ストレージ
ストレージのベンチマークです。
レビュー機の『HP Spectre 13』スタンダードモデルのストレージは、SAMSUNG製の SSD で 容量は 256GB、接続規格 M.2 (Type2280) / 対応規格 PCIe / 転送モード NVMe です。
ストレージ情報
ストレージのドライブ構成は次のようになります。
SSD のデータ転送速度です。
ストレージのデータ転送速度(SSD)
SSD が搭載されていると、数字が示す通り Windows や アプリの起動も高速です。
とくに、『HP Spectre 13』に搭載されている SSD は、対応規格 PCIe / 転送モード NVMe なので、Windows やアプリの起動などストレージへのアクセスは、体感的にも爆速です。
バッテリー
『HP Spectre 13』に搭載されているバッテリーの性能(駆動時間と充電時間)を測定します。
■駆動時間
バッテリーでの駆動は、次の条件でバッテリーによる駆動時間を計測します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間
バッテリー充電時間の計測は以下の条件で行います。
・測定開始はバッテリー不足でWindowsがスリープしたときの残量
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のようになります。
バッテリーの残量は、大よその数字で 1時間当たり 15% くらいずつ減少しています。
バッテリーによる駆動は 6時間 38分経過後、Windows がバッテリー不足を検知し、パソコンはスリープ状態になりました。
通常よりもバッテリーを多く消費する使用条件ですので、実際の使用においては画面の明るさや音量レベルなどを通常レベルに調整することで、バッテリー駆動時間はもう少し伸びるでしょう。
また、バッテリー充電については、50%まで充電するのに 28分、充電完了までの所要時間は 2時間26分でした。急速充電にも対応しているようです。
これらを鑑みると、『HP Spectre 13』のバッテリー性能は、モバイルノートとして十分なレベルといえます。
なお、実際の使用にあたっては、環境や条件などによりバッテリーの駆動時間は変動するので、参考値としてください。
BANG & OLUFSEN サウンド
『HP Spectre 13』は、BANG & OLUFSEN サウンドシステムを搭載し、スピーカーには Bang & Olufsen デュアルスピーカーを内蔵しています。
音質を調整できるユーティリティソフトもインストールされています。
BANG & OLUFSEN サウンド ユーティリティソフト
お好みで音質を微調整できるイコライジング機能は搭載されていませんが、そのままでも高音質なサウンドが出力されているので、高音域と低音域の調整でも十分といえるでしょう。
実際にサウンドを聴いてみた印象です。
■スピーカー
低音域から高音域まで表現できる音域が広く高音質。
コンパクトサイズながら、臨場感あふれるサウンドが楽しめる。
とくに、展示会で新モデルと従来モデルを聞きくらべてみたときは、従来モデルにくらべ低音域が強調されておりサウンド全体に厚みが増した印象だった。
■ヘッドフォン
低音域がより強調されることで、臨場感にくわえ迫力がアップする。
サウンドに没頭して楽しむことができる。
Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録)
『HP Spectre 13』の Windows起動時間とシャットダウン時間は、次のとおりです。
・起動 : 6.9秒
・シャットダウン : 4.1秒
Windowsの起動とシャットダウンの様子を動画に収録しています。起動・シャットダウン時間を感覚でイメージできるので参考にどうぞ!
(シャットダウンするときの電源ボタンの LED が見えにくくてすみません。)
搭載ソフトウェア
『HP Spectre 13』に搭載されている主なソフトウェアです。
Windows標準のソフトのほか、HPヘルプ&サポートソフト、サウンドチューニングソフト「Bang & Olfsen Audio Control」、セキュリティソフト「マカフィー リブセーブ」などがインストールされています。
HPヘルプ&サポートソフトとしては、PCのメンテナンスや問題の回避/解決に役立つ機能が搭載された「HP Support Assistant」、パソコンのバックアップ・リカバリーに便利な「HP Recovery Manager」などがインストール。リカバリメディアを作成するツール「Recovery Media Creation」も入っています。リカバリメディアを作成しておけばコンピューターを出荷時の状態に復元することができます。
また、「HP Documentation」を起動すれば、かんたんにユーザーガイドを参照することができます。
なお、動画再生ソフトや写真・動画編集ソフトはインストールされていませんでした。
付属品
『HP Spectre 13』は専用の化粧箱の中に入っています。(化粧箱は外箱のなかに梱包されています)
化粧箱のカラーは本体に合わせたホワイトのカラーで、高級なイメージを演出しています。
『HP Spectre 13』の本体ほか同梱品一式(電源アダプター、電源コード、ドキュメント類など)です。
付属しているドキュメント類です。
【上記写真のドキュメント類について】 ■上段右側から ・パソコン生活まるごと ガイドブック ・サービスおよびサポートを受けるには ・将来の下取りでプレミアムキャッシュバック受け取りの案内 ・HP MY ステッカーサービスの案内 ・製品の仕様に関する注意事項 ・アンケートの案内 ■下段右側から ・速攻!HPパソコンナビ 特別編 ・セットアップ手順 |
「速攻!HPパソコンナビ 特別編」はマイナビから出版された Windows 10 の解説書で、Windows 10 の使い方や活用方法など、分かりやすく記載されています。
まとめ
『HP Spectre 13』を見て最初に眼を惹くのが、セラミックホワイトのデザイン。
清潔感のあるセラミックホワイトと淡いゴールドのラインは、落ち着いたなかにもプレミアムなイメージを感じさせてくれます。
第8世代インテル Core プロセッサーの搭載により性能レベルもアップし、レビュー機のスタンダードモデルでも軽快なパフォーマンスで快適に動作してくれました。
パフォーマンスモデルなら、モバイルノートのみならずメインPC としても使えそうです。
軽くて持ち運びやすく、タイピングしやすいキーボードや鮮明でキレイな映像を描画できる液晶など使いやすさも好印象。所有満足度の高いモデルといえます。
なお、ラインナップしているモデルの詳細や価格などの最新情報は、日本HPの直販サイト「HP Directplus」でチェックできます。
日本HP直販「HP Directplus」公式サイト ⇒ 『HP Spectre 13』2017年11月モデル 製品ページ |
【広告】【提供:株式会社日本HP】
当サイトでは日本HP公式オンラインストア「HP Directplus」で使える最大7%オフ特別クーポンを提供中です。