マウスコンピューター m-Book F シリーズ『m-Book F576SD-M2SH2』の実機レビュー 前編です。
m-Book F シリーズは、第8世代インテル Core プロセッサーを搭載した15.6型スタンダードノートのシリーズです。
性能レベル、パフォーマンスの快適性、使いやすさなど、トータルバランスとコスパに優れたモデルです。
前編では、外観デザインや、スペック、ディスプレイ、キーボードなどのレビューを行います。
(後編) ベンチマーク サウンド チェック Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録) 搭載ソフトウェア 付属品 まとめ |
実機はメーカーからの貸出機です。
レビュー内容については 2018年3月3日時点のもので、実機の製品仕様・販売価格については変更される場合があります。
<参考>
m-Book F シリーズには、CPU(第8世代 Core i5/i7)、メモリ、ストレージ構成などにより、いくつかのモデルがラインナップ。各モデルともに、使い方に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。
ここでは、第8世代 Core i7、8GBメモリ、256GB SSD + 1TB HDD を搭載した『m-Book F576SD-M2SH2』のレビューを行います。
■m-Book F576SD-M2SH2
第8世代インテル Core i7-8550U プロセッサー
8GBメモリ
256GB SSD + 1TB HDD
15.6型 フルHDノングレア ディスプレイ
DVDスーパーマルチドライブ
スペック構成については「スペックについて」の章をご覧ください。
外観について
m-Book F シリーズはシンプルでスッキリしたデザイン、ボディカラーは重厚感のあるブラックです。
重厚感のあるブラックのボディカラーながら本体は薄型なのでスタイリッシュ感もあります。
天面を見てみます。
天面の素材は樹脂(プラスチック)製で、質感はサラサラして手触り感も良好です。
ちなみに、アルミ削り出しのボディを採用しているのは高級機といわれるパソコンで、実際のところ多くのノートパソコンのボディにはプラスチック素材が採用されています。
プラスチック素材でもチープな感じはなく、シッカリとした作りで堅牢性も高そうです。
底面部をみてみます。
底面部の素材も樹脂(プラスチック)ですが、「ユニボディ」といわれる一つのユニットで構成されています。
ユニボディの構造は一つのパーツで構成することで継ぎ目がなく見た目がスッキリとしているだけでなく、剛性にも優れています。
ゴム足は四隅に実装されています。本体の安定性は良好です。
矢印の指すところがゴム足
バッテリーは取り外し可能です。
15.6型ノートは持ち歩くことは少ないものの、バッテリーが長持ちしなくなってきたときでも交換できるあんしん感があります。
なお、バッテリーの容量は 2100mAhです。
次に、ヒンジをみてみます。
ヒンジはシッカリとした作りでディスプレイのグラつきもありません。
前後左右の側面からみてみます。
前面側
背面側
左側面
右側面
次に、インターフェース等を見てみます。
左側面には、「電源端子」、「VGA端子」、「LAN端子」、「通気口」、「HDMI端子」、「USB3.0端子」、「USB3.0端子(Type-C)」が実装されています。
右側面は、「ステレオヘッドホン端子」、「マイクロホン端子」、「USB2.0端子」、「光学ドライブ」、「ケンジントンロック」が実装されています。
光学ドライブを開いたときのイメージです。
レビュー機は DVDスーパーマルチドライブが搭載されていましたが、ブルーレイディスクドライブへのカスタマイズも可能です。
本体正面には、「マルチカードリーダー(SDカードスロット)」のほか、電源やバッテリー、無線LAN の状況を確認できる「ステータス LED」が実装されています。
マルチカードリーダーは、抜き挿し方式です。
右側の画像が SDカードをシッカリ挿し込んだ状態
マルチカードリーダーの実装位置は少し微妙です。カードの抜き挿しは若干やりにくさを感じるかもしれません。
とはいえ、インターフェースは充実しています。必要なインターフェースはほぼ搭載されているといって良いでしょう。
電源ボタンは、キーボード面の左奥側にあります。(LED内蔵です)
スピーカーは、底面部 前面側の左右に搭載されています。
Webカメラとマイクです。
次に、本体を閉じたときの高さを実測してみます。
ゴム足を含めた高さの実測値は 約 23~31 mm。光学ドライブを内蔵した 15.6型ノートとしては薄型です。
本体の大きさのイメージです。本体の上には A4コピー用紙と B5版ノートを 載せています。
次に、本体や電源アダプターなどの重さを計測してみます。
本体の重さは 2,161g。電源アダプターと電源コードの重さは、それぞれ 152g、64gです。
本体の重さが 2kg を超えると持ち歩きは厳しいですが、部屋間の移動ならラクにできます。
電源アダプターの最大出力は 40W(19V, 2.1A)です。
省電力タイプなので大きさは手のひらサイズです。
スペックについて
レビューに使用した『m-Book F576SD-M2SH2』の公開スペックです。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | 第8世代 インテル Core i7-8550U プロセッサー |
メモリ | 8GB (8GB×1), PC4-19200 DDR4 SODIMM |
ストレージ | SSD 256GB (M.2規格/Serial ATAIII 接続) + HDD 1TB Serial ATAII 5400rpm (Serial ATAIII接続) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
ディスプレイ | 15.6型 フルHDノングレア(LEDバックライト)、解像度 1,920×1,080 |
グラフィックス | インテル UHD グラフィックス 620 |
LAN | 1000Base-T/100Base-TX/10BASE-T(RJ-45) |
ワイヤレス | IEEE 802.11 ac/a/b/g/n 最大433Mbps対応 + Bluetooth V4.2 + LE 準拠モジュール (M.2) |
Webカメラ | 100万画素カメラ、デュアルアレイマイク |
本体サイズ(W×D×H) | 377×257×25.4 mm(折り畳み時/ 突起部含まず) 377×257×31.9 mm(折り畳み時/突起部含む) |
質量 | 約 2.2kg |
CPUやメモリなど、ハードウェアの詳細な情報をキャプチャーした結果は次のようになります。
CPU
キャッシュ
メインボード
メモリ
メモリスロット #1
グラフィックス(CPU内蔵)
CPU に搭載されている第8世代インテル Core i7-8550U プロセッサーは、省電力タイプの「Uプロセッサ」ながら、4コア(クアッドコア)/8スレッド処理が可能なプロセッサーです。
前世代(第7世代)の省電力タイプのプロセッサーでは 2コア(デュアルコア)だったものが 2倍にアップ。性能レベルが単純に2倍にアップするわけではありませんが、インテルによると第7世代にくらべ 40%パフォーマンスがアップするそうです。
第8世代インテル Core i7 プロセッサーにくわえ、8GBメモリ、高速ストレージ SSD と大容量ストレージ HDD のデュアルドライブ構成など、スタンダードとして快適に使える性能を備えています。
ディスプレイ
『m-Book F576SD-M2SH2』(m-Book F シリーズ)のディスプレイは 15.6型フルHD 非光沢液晶です。
描画される映像は高精細でキレイですが、鮮やかさの点では物足りなさを感じるかもしれません。
ディスプレイの映り込み具合を見てみます。
非光沢液晶なので映り込みは かなり低減されています。映像によっては映り込みを感じさせません。
次に、視野角を確認してみます。
正面
右側 ディスプレイ面から45度の角度
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から45度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向の視野角は広いものの、斜めから見るに従い白みが強くなってきます。垂直方向の視野角は狭いです。
次が、ディスプレイを開くことができる最大角度。
次は、ディスプレイに表示される文字の大きさを確認してみます。
下の画像は、Microsoft Edge に m-Book F シリーズの公式ページを表示したものです。
Microsoft Edge の拡大設定でのデフォルト値は 125%、筆者のように小さい文字が苦手でもラクに見ることができる大きさです。
なお、Windows 設定のディスプレイに表示するテキストスケーリングの推奨値も 125% です。(基本的には Windows 設定のテキストスケーリングは Microsoft Edge の拡大設定に反映されます。)
キーボード&タッチパッド
『m-Book F576SD-M2SH2』(m-Book F シリーズ)のキーボードのレイアウトです。
パームレストの質感は、天面と同じようにサラサラとしています。素材は天面と同じ樹脂(プラスチック)、質感や感触は良好です。
指紋や皮脂の跡が目立ちやすいものの、柔らかいクロスなどでこまめに手入れすれば気持ちよく使えます。
キートップの形状はフラットで表面は少しザラザラとしていますが、指先の感触は良好です。
キーピッチ(キートップの中心から隣りのキートップの中心までの距離)は およそ18mm。
キーピッチは便宜的にキートップの左端を基準にして測定
キーボードのホームポジションに両手を置いたときのイメージです。
キーピッチは測定値ほど狭さは感じず、デスクトップのキーボードのキーピッチに近い感覚です。
キーストロークは、ほど良い感じで、シッカリとした打鍵感があります。
ただ、カーソルキーやその周辺のキー配置には、はじめのうち若干の違和感がありました。たとえば、テンキーの[0]と[→]キーを押し間違えたりすることも。
とはいえ、キーボードは使っているうちに慣れてくるもので、キーボードへのこだわりがない限り、違和感もなくなってくると思います。
なお、キーボードにはバックライトは搭載されていませんでした。
次がタッチパッド。
タッチパッドはクリックボタンが独立したタイプで、タッチパッドの大きさもちょうど良いサイズです。
いたって普通のタッチパッドですが、スベリや反応も良く全体的な扱いやすさも良好です。
レビュー前編は以上です。
後編では、『m-Book F576SD-M2SH2』の機能・性能についてレビューしています。