デル Inspiron 14 (5435) レビュー:良好な処理性能でしっかり使える Ryzen 搭載の 14型ノートパソコン

 

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貸出機材提供:デル・テクノロジーズ株式会社

正面斜め

AMD Ryzen 8040 プロセッサーを搭載した最新機種のレビューはこちらをご覧ください。

デルが販売する Inspiron 14 (5435) (以下、Inspiron 14 と記載)は、AMD Ryzen 7000シリーズモバイルプロセッサーを搭載した 14型ノートパソコンです。

しっかり使える性能を搭載しパフォーマンスも快適。ベンチマークによる性能評価も良好です。

シンプルでスタイリッシュなデザインの筐体は14インチサイズながら意外に軽量で持ち歩きも十分可能です。

■Inspiron 14 (5435) の特徴

  • AMD Ryzen 7000シリーズモバイルプロセッサーを搭載
  • 堅牢性にすぐれたアルミニウムボディ&スタイリッシュデザイン
  • 14インチサイズでもスリム&コンパクト&そこそこ軽量
  • アスペクト比(画面縦横比) 16:10 の液晶ディスプレイ
  • 片手で天面を開くことができる
  • フルHDカメラ&プライバシーシャッター搭載
  • カバーオープンセンサー内蔵で天面を開けば即起動
  • 電源ボタンに指紋認証センサーを内蔵(オプション)
  • 本体カラーは 2色のバリエーション(プラチナシルバー/ダークリバーブルー)

レビューではメーカーからお借りした実機を試用して、前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。

天面斜め

レビューは 2023年8月30日時点の内容です。

 

スペック構成

Inspiron 14 は、CPU/メモリ/ストレージなどの組み合わせにより複数のモデルがラインナップしています。

おもなスペック構成は以下のとおり。

※記事執筆時点で販売中のモデルの構成。

本体カラー ■プラチナ シルバー
■ダークリバーブルー
OS ■Windows 11 Home
■Windows 11 Pro
CPU ■AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー
■AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー
メモリ ■8GB (4GB×2) 4266MHz LPDDR4x
■16GB (8GB×2) 4266MHz LPDDR4x
ストレージ ■256GB SSD (M.2 PCIe NVMe)
■512GB SSD (M.2 PCIe NVMe)
■1TB SSD (M.2 PCIe NVMe)
ディスプレイ 14.0インチ ディスプレイ Full HD+ (1920X1200)
グラフィックス AMD Radeon グラフィックス
ワイヤレス MediaTek Wi-Fi 6 MT7921, 2×2, 802.11ax, MU-MIMO, Bluetooth ワイヤレス カード
Webカメラ、マイク 1080p フルHDカメラ、デュアルマイク
本体サイズ(W×D×H) 約 314×226.6×16.49~19.50 mm
本体質量 約 1.59kg

 
Inspiron 14 ノートパソコンには、インテル Core 搭載モデルと AMD Ryzen 搭載モデルがラインナップしています。

外観のデザインはほぼ同じですが、AMD Ryzen 搭載モデルは メモリや USB ポートの仕様のほかスピーカーの配置・グレードなどでコストダウンしているぶん価格は少し抑えられています。

なお、為替レートによる価格変動やセールなどのタイミングによっては2つのモデルの価格差も変動する点はご承知おきください。

 
各モデルの詳細なスペックや価格などの最新情報はデル直販サイト(デルオンラインストア)をご確認ください。

真正面

Inspiron 14 (5435)
税込7万円台から

お買い得情報
デルオンラインストアで Inspiron 14 (5435) が 5万9800円~のお買い得価格です。詳しくは公式サイトをご確認ください。

 

関連記事

第13世代インテル Core プロセッサー搭載モデルの実機レビューです。

 

外観チェック

洗練されたスタイリッシュデザイン

Inspiron 14 の筐体は洗練されたスタイリッシュデザインです。

正面側 右側

背面側 右側

レビュー機のカラー「プラチナ シルバー」はスタイリッシュなイメージをアップさせてくれる色合いです。

天面真上

天面斜め

天面半開き
スタイリッシュなフォルム

天面中央の「DELL」ロゴマークがほどよいアクセントになっています。

天面ロゴ

天面はサラサラとした感触。指紋や皮脂の跡が目立たないところも好印象です。

なお、天面は片手で開くことができます。片手の場合、勢いよく開くことはできませんが、比較的スムーズに開くことができます。片手がふさがっているときなどにぜひ試してみてください。

本体の厚みは 14インチでもスリム。バッグへの出し入れもスムーズにできます。

スリムボディ(手前側)

スリムボディ(背面側)
本体はスリム

 
底面カバーの構造は剛性を重視した「ユニボディ」で見た目もスッキリ。素材は樹脂製(プラスチック)のようですが剛性や強度はしっかりしています。

底面真上

底面(斜め)

ゴム足は前面側左右に2箇所、背面側は左右にまたがる長いゴム足を実装しています。細長い形状のゴム足ですが安定性は良好です。

ゴム足

ヒンジは本体奥側を持ち上げるリフトアップヒンジです。

リフトアップヒンジ

キーボードに適度な傾斜ができてタイピングしやすく、底面からの吸気効率がアップするメリットもあります。

ちなみに、排気口はヒンジのあいだに実装されています。

排気口
排気口(ヒンジのあいだ)

 

必要十分なインターフェース

Inspiron 14 は必要十分なインターフェースを実装しています。

インターフェース(左側面)

■左側面

①電源ジャック

②HDMI 1.4

③USB 3.2 Gen 1 Type-A

④USB 3.2 Gen 2 Type-C(DP/電源供給対応)

インターフェース(右側面)

■右側面

⑤SDカード リーダー

⑥USB 2.0

⑦オーディオ ジャック

なお、USB Type-C ポートは映像出力や PD充電器に対応しています。

■USB Type-C ポート対応表

 (当サイトの検証結果)

映像出力 〇(4K出力可能)
PD充電器(30W) ×
PD充電器(45W) △(低速充電)
PD充電器(65W)

また、SDカードスロットは抜き差し方式です。

SDカードスロット
SDカードをシッカリ挿し込んだ状態

カードは意外に出っ張ります。そのぶんカードは抜きやすいですが、挿し込んだまま持ち歩くことは避けたほうが良いでしょう。

 

電源ボタンはキーボード右上にレイアウト

電源ボタンはキーボード右上にレイアウトされています。

電源ボタン
電源ボタンはキーボード右上(LEDなし)

Inspiron 14 はカバーオープンセンサーが内蔵されています。天面を開くと自動的に電源オンし Windows が起動するため、電源ボタンを押して Windows を起動するケースは少ないかもしれません。

また、電源ボタンには指紋認証リーダーが内蔵されています。(指紋認証リーダーはオプション)

指紋認証
指紋認証でサインイン

指紋センサーを使えばパスワードを入力することなく Windows へのサインインがスムーズです。

 

スピーカーは底面の左右に搭載

スピーカーは底面の左右に2基搭載されています。

スピーカー(底面部左右)

スピーカー(拡大写真)
スピーカーは底面左右に実装

低音域は少し弱い感じがするものの広い音域を再現して意外に高音質です。

 

プライバシーシャッターでカメラを遮断できる

Inspiron 14 は、カメラを遮断できる「プライバシーシャッター」が付いています。

プライバシーシャッター
上の画像:シャッターが開いてカメラ有効
下の画像:シャッターが閉じてカメラを遮断

シャッターはスライド式(手動)ですがスムーズなスライドが可能。オンライン会議などで こちらの光景を見られたくないときもスムーズに操作できます。(カメラ上側にスライドスイッチがある)

 

スリム&コンパクト&そこそこ軽量

本体の大きさのイメージです。本体の上に A4コピー用紙と B5版ノートを載せています。

本体の大きさイメージ
コンパクトな本体

本体は A4 サイズより一回り大きいくらいのサイズ感で、14インチサイズながらコンパクトです。

本体を閉じたときの高さのイメージです。

本体の高さ
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)

ゴム足を含めた本体の高さは実測で 17~22(最厚部、突起部除く)mm。最厚部でも CDケース 2枚程度でスリムです。

本体や電源アダプターなどの重量を実測します。

本体の重さ

・本体:1,564g
・電源アダプター:220g
・電源コード:114g

13インチサイズのモバイルノートにくらべると少し重さはありますが持ち歩きも十分可能な重量感です。

本体の重量感
持ち歩きも可能な重量感

電源アダプターの最大出力は 65W。その大きさは手のひらに収まるくらいのサイズです。

電源アダプターの大きさ比較

電源アダプターの大きさ

 

ディスプレイのチェック

自然な色合い描画できるディスプレイ

レビュー機の液晶パネルは AU Optronics製[型番:AUO259B]。描画される映像は自然な色合いです。

ディスプレイに描画された映像(気球)
画像の表示例(その1)

ディスプレイに描画された映像(紅葉)
画像の表示例(その2)

表示される文字の大きさ
テキストの表示例

なお、液晶パネルは姉妹機種「Inspiron 14 (5430) インテル Core 搭載モデル」と同じ型番が採用されているようです。

トーンカーブは 赤が少し強めに出ていますが全体的には RGB ともに理想的な 45度の角度に近い形状で色調バランスは良好です。

トーンカーブ
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)

輝度の計測結果はディスプレイの明るさ設定 100 のとき「261 nit」。

 
色域の計測結果です。

色域
色域の計測結果
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)

規格 カバー率
sRGB 65.2% 65.8%
Adobe RGB 48.8% 48.8%
NTSC 46.6% 46.6%

輝度、色域ともに標準クラスですが、一般的な用途(ネット検索/オフィスソフト/動画鑑賞など)には十分な性能レベルです。

 

狭額縁ベゼル

ベゼルは狭額縁です。

左右のベゼルは狭額縁

上部ベゼルはカメラユニットを収納しているためか少し幅がありますが、左右のベゼルは鉛筆の太さより細く画面周りは全体的にスッキリとしています。

 

映り込みはほとんど気にならない

ディスプレイの映り込み具合をチェックします。

画面映り込み(その1)

画面映り込み(その2)

レビュー機は非光沢液晶です。映り込みが気になることはほとんどなく眼への負担も軽減できます。

 

広い視野角

視野角をチェックします。

視野角(その1)
正面

視野角(その2)
右側 ディスプレイ面から30度の角度

視野角(その3)
上側 ディスプレイ面から30度の角度

水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからもハッキリとした映像を観ることができます。

 

ディスプレイを開く角度は十分な範囲をカバー

ディスプレイを開くことのできる最大角度は 約130度。

ディスプレイの最大角度

クラムシェルタイプのノートパソコンとして十分な範囲をカバーしています。

 

キーボード&タッチパッドのチェック

タイピングしやすいキーボード

Inspiron 14 のキーボードレイアウトは標準的です。

キーボードレイアウト(クリックで拡大表示できます)

キーピッチは実測で 約19mm(仕様は 19.05mm)。フルサイズキーボードと同等のキーピッチで、窮屈な感じはありません。

キーボードに両手を置いたときのイメージ

キートップの表面は少しツルツルした感触、形状は中央部分が少しへこんでいます。

キートップ

キーストロークは(感覚的に)1.5mm くらい。

キーストローク
タイプ音は「タクタク」という音。音の大きさは普通

キーの押し込む強さやキーを押し込んだ後の反発もちょうど良い感じでタイピングしやすいキーボードです。

 

キーボードにはバックライトを搭載

キーボードにはバックライトが搭載されています。

キーバックライト

キーボード・バックライトの明るさは、2段階で切り替えできます。

[F5]キー押下:点灯(暗)→点灯(明)→オフ

 

質感の良いパームレスト

パームレストは上質感ある仕上がりです。

パームレスト

サラサラとした感触で質感も良好、指紋や皮脂の跡は目立たないので気持ちよくキーボードを操作することができます。

 

大きめサイズで操作性の良いタッチパッド

タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプ。感触はツルツルしていてスベリはなめらかです。

タッチパッド
タッチパッドのサイズ感

大きめサイズで扱いやすくジェスチャー操作もスムーズです。

 

ベンチマークによる性能評価

ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。

レビュー機の基本スペック

CPU AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー
メモリ 16GB 4266MHz LPDDR4x
ストレージ 512GB SSD (M.2 PCIe NVMe)
グラフィックス AMD Radeon グラフィックス

 
評価に使用したベンチマークは以下のとおり。

評価項目 使用するベンチマーク
CPU性能 CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
グラフィック性能 3DMark Time Spy
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ストレージ性能 CrystalDiskMark
総合的なパフォーマンス PCMark 10
バッテリー BatteryInfoView(バッテリー残量測定用)

 
ベンチマークの実行にあたっては、付属のソフトウェア「My Dell」の[電源]-[温度管理]を「最適化」と「超高パフォーマンス」の2モードそれぞれに設定して実施しています。

※コントロールパネル[電源オプション]の電源プランや、Windows 標準設定の[電源とバッテリー]-[電源モード]は、いずれも「バランス」に設定(デフォルト値)。

温度管理
My Dell の温度管理

なお、温度管理で設定可能な項目説明は以下のとおり。

モード 説明
最適化 冷却ファンとプロセッサーの熱管理の標準設定。パフォーマンス・騒音・温度のバランスを保つ。
低温 パソコンの表面温度を低めに維持するようプロセッサーのパフォーマンスと冷却ファンの速度を調整する。パフォーマンスが低く騒音が大きくなる場合がある。
静音 ファンの騒音を抑えるようプロセッサーのパフォーマンスと冷却ファンの速度を調整する。パソコンの表面温度が上昇しパフォーマンスが低くなる場合がある。
超高パフォーマンス パフォーマンスを向上させるためプロセッサーと冷却ファンの速度を上げる設定。パソコンの表面温度が上昇し騒音が大きくなる場合がある。

 

CPU性能

CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。

評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。

・AMD Ryzen 7 7730U プロセッサー

・AMD Ryzen 5 7530U プロセッサー

・AMD Ryzen 7 5825U プロセッサー

・AMD Ryzen 5 5625U プロセッサー

・インテル Core i7-1360P プロセッサー

・インテル Core i5-1340P プロセッサー

・インテル Core i7-1355U プロセッサー

・インテル Core i5-1335U プロセッサー

・インテル Core i7-1260P プロセッサー

・インテル Core i5-1240P プロセッサー

・インテル Core i7-1255U プロセッサー

・インテル Core i5-1235U プロセッサー

※当サイトで計測したスコアの平均値

 
■CINEBENCH R23[CPUのレンダリング性能評価]

CINEBENCH R23 (マルチコア)
Ryzen 7 7730U(レビュー機/超高パフォーマンス)
10482 pts
Ryzen 7 5825U
10237 pts
Core i7-1360P
10095 pts
Core i7-1260P
9437 pts
Ryzen 7 7730U
8997 pts
Ryzen 7 7730U(レビュー機/最適化)
8994 pts
Core i5-1240P
8781 pts
Core i5-1340P
8551 pts
Ryzen 5 5625U
7555 pts
Ryzen 5 7530U
7502 pts
Core i7-1355U
7330 pts
Core i5-1235U
6792 pts
Core i5-1335U
6645 pts
Core i7-1255U
6047 pts

 

CINEBENCH R23 (シングルコア)
Core i7-1355U
1756 pts
Core i7-1360P
1732 pts
Core i7-1260P
1684 pts
Core i7-1255U
1615 pts
Core i5-1235U
1553 pts
Core i5-1340P
1534 pts
Core i5-1335U
1525 pts
Core i5-1240P
1491 pts
Ryzen 7 7730U(レビュー機/最適化)
1452 pts
Ryzen 7 7730U(レビュー機/超高パフォーマンス)
1450 pts
Ryzen 7 5825U
1435 pts
Ryzen 7 7730U
1428 pts
Ryzen 5 7530U
1408 pts
Ryzen 5 5625U
1365 pts

 
■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]

CPU Mark
Ryzen 7 7730U(レビュー機/超高パフォーマンス)
21581
Ryzen 7 7730U(レビュー機/最適化)
20668
Core i7-1360P
20651
Ryzen 7 5825U
20320
Core i7-1260P
19117
Ryzen 7 7730U
18677
Core i5-1240P
17932
Core i7-1355U
16659
Core i5-1340P
16650
Ryzen 5 5625U
16291
Ryzen 5 7530U
15632
Core i5-1335U
13925
Core i5-1235U
13892
Core i7-1255U
13869

 
レビュー機のスコアは優秀です。

平均値を上回るスコアが出ており保有している性能をしっかりと発揮できています。

体感的にも非常にパワフルで、ベンチマークスコアのとおり高負荷な処理でも快適なパフォーマンスが期待できます。

なお、AMD Ryzen プロセッサーは CINEBENCH R23 (シングルコア) のスコアは少しひかえめですが極端に低いわけではないので体感的には同等といえるでしょう。

 

グラフィック性能

グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。

評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 7730U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 7530U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 5825U搭載機)

・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 5625U搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1360P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1340P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1355U搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1335U搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1260P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1240P搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1255U搭載機)

・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1235U搭載機)

※当サイトで計測したスコアの平均値

 

3DMark Time Spy

Time Spy は DirectX 12 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。

3DMark Time Spy
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
1911
インテル Iris Xe(Core i7-1260P)
1837
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
1720
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
1545
インテル Iris Xe(Core i5-1240P)
1512
インテル Iris Xe(Core i7-1255U)
1484
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U)
1381
AMD Radeon(レビュー機/超高パフォーマンス)
1344
AMD Radeon(レビュー機/最適化)
1325
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
1342
インテル Iris Xe(Core i5-1235U)
1329
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
1270
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
1242
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U)
1189

 

ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]

ドラゴンクエストX
AMD Radeon(レビュー機/超高パフォーマンス)
11263
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
10575
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U)
10526
AMD Radeon(レビュー機/最適化)
10081
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
9943
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
9587
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U)
9531
インテル Iris Xe(Core i7-1260P)
9444
インテル Iris Xe(Core i7-1255U)
8647
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
8430
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
7486
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
6839
インテル Iris Xe(Core i5-1240P)
6792
インテル Iris Xe(Core i5-1235U)
6540

※最高品質/解像度 1920×1080 で実施

 

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ[中量級のゲーム]

暁月のフィナーレ
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
6051
インテル Iris Xe(Core i7-1260P)
5392
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
5273
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
5072
インテル Iris Xe(Core i5-1240P)
4962
AMD Radeon(レビュー機/超高パフォーマンス)
4512
インテル Iris Xe(Core i7-1255U)
4184
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
4184
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U)
4123
インテル Iris Xe(Core i5-1235U)
4108
AMD Radeon(レビュー機/最適化)
4068
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
3831
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U)
3714
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
3613

※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施

 

ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]

ファイナルファンタジーXV
インテル Iris Xe(Core i7-1360P)
4257
インテル Iris Xe(Core i5-1340P)
3860
インテル Iris Xe(Core i7-1355U)
3855
インテル Iris Xe(Core i7-1260P)
3828
AMD Radeon(レビュー機/超高パフォーマンス)
3748
AMD Radeon(レビュー機/最適化)
3694
AMD Radeon(Ryzen 7 7730U)
3665
インテル Iris Xe(Core i5-1240P)
3485
AMD Radeon(Ryzen 7 5825U)
3340
インテル Iris Xe(Core i7-1255U)
3174
AMD Radeon(Ryzen 5 5625U)
3141
AMD Radeon(Ryzen 5 7530U)
3026
インテル Iris Xe(Core i5-1235U)
2954
インテル Iris Xe(Core i5-1335U)
2530

※軽量品質/解像度 1280×720 で実施

 
レビュー機のグラフィックス・スコアはおおむね平均値を上回っています。

ただ、インテル Iris Xe グラフィックスにくらべると軽めのグラフィックス処理以外はひかえめな結果であることは否めません。

とはいえパフォーマンス的には十分です。一般的な使いかた(ネット・メール・オフィスソフト・動画閲覧など)やオンライン会議はもちろんのことクリエイティブ作業のような高度なグラフィックス処理でも十分快適なパフォーマンスで使うことができるでしょう。

 

ストレージ性能

レビュー機のストレージは、PCIe/NVMe 対応の SSD(容量 512GB)を搭載しています。

以下は、データ転送速度の計測結果です。

データ転送速度
レビュー機のデータ転送速度

※My Dell の電源-温度管理を「最適化」に設定して計測した結果。「超高パフォーマンス」での計測結果も同等です。

計測結果は優秀です。体感的にも高速にアクセスできていてファイルの読み書きもスムーズです。

 

総合的なパフォーマンス

PCMark 10 Extended を使って、実際の使用を想定した性能評価を行います。

評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。

・日本HP HP 245 G10

・レノボ ThinkBook 14 Gen 5 (AMD)

・デル Inspiron 14 5430

・デル Vostro 14 3430

※当サイトで計測したスコア(パフォーマンスモードに相当した設定でのスコア)

 
おもなスペックは以下のとおり。

スペック Inspiron 14 5435
(レビュー機)
HP 245 G10 ThinkBook 14 Inspiron 14 5430 Vostro 14 3430
CPU AMD Ryzen 7 7730U AMD Ryzen 7 7730U AMD Ryzen 5 7530U インテル Core i7-1360P インテル Core i5-1335U
メモリ 16GBメモリ 16GBメモリ 16GBメモリ 16GBメモリ 8GBメモリ
ストレージ 512GB SSD (NVMe) 512GB SSD (NVMe) 512GB SSD (NVMe) 1TB SSD (NVMe) 256GB SSD (NVMe)
グラフィックス AMD Radeon AMD Radeon AMD Radeon Intel Iris Xe Intel Iris Xe

 
ベンチマーク結果は以下のとおり。

Essentials
Inspiron 14 5435(最適化)
9471
Inspiron 14 5435(超高パフォーマンス)
9495
HP 245 G10
9490
ThinkBook 14
9371
Inspiron 14 5430
10698
Vostro 14 3430
9184
目標値
4100
Productivity
Inspiron 14 5435(最適化)
9642
Inspiron 14 5435(超高パフォーマンス)
9546
HP 245 G10
9625
ThinkBook 14
9479
Inspiron 14 5430
7950
Vostro 14 3430
6732
目標値
4500
Digital Contents Creation
Inspiron 14 5435(最適化)
5970
Inspiron 14 5435(超高パフォーマンス)
6090
HP 245 G10
5668
ThinkBook 14
5672
Inspiron 14 5430
6859
Vostro 14 3430
5313
目標値
3450
Gaming
Inspiron 14 5435(最適化)
3124
Inspiron 14 5435(超高パフォーマンス)
3178
HP 245 G10
3073
ThinkBook 14
2380
Inspiron 14 5430
4542
Vostro 14 3430
2467

※テスト項目説明

・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)

・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)

・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)

・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)

※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア

 
レビュー機のスコアは優秀です。

性能バランスにもすぐれているので、ふだん使いからビジネスシーンやクリエイティブ作業など さまざまなシーンで快適に使うことができるでしょう。

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バッテリー

バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。

※My Dell の温度管理を最適化に設定して計測

■駆動時間の測定条件

・無線LANでインターネットに接続

・YouTubeを全画面で連続再生

・画面の明るさ:最大レベル

・音量:最大レベル

■充電時間の測定条件

・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態

・電源アダプターを接続し Windows を起動

・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態

※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。

 
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。

バッテリー駆動時間 9時間 26分
バッテリー充電時間
(50%までの充電時間)
56分
バッテリー充電時間
(80%までの充電時間)
1時間 31分
バッテリー充電時間
(100%までの充電時間)
2時間 12分

バッテリーを多く消費する条件のなかで 9時間以上バッテリー駆動できれば十分といえます。画面の明るさを調整するなどバッテリー消費を抑える使いかたをすれば駆動時間をさらに伸ばすことができます。

なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するので参考値としてください。

 

クリエイティブ性能の評価

クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。

評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。

・日本HP HP 245 G10

・レノボ ThinkBook 14 Gen 5 (AMD)

・デル Inspiron 14 5430

・デル Vostro 14 3430

※当サイトで計測した処理時間(パフォーマンスモードに相当した設定での処理時間)

 

RAWデータ現像

RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic

■条件等

・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し

・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)

・プリセット等 編集は適用しない

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

PhotoDirector
Inspiron 14 5435(最適化)
53秒1
Inspiron 14 5435(超高パフォーマンス)
52秒2
HP 245 G10
54秒6
ThinkBook 14
59秒1
Inspiron 14 5430
40秒3
Vostro 14 3430
52秒3
Photoshop Lightroom
Inspiron 14 5435(最適化)
32秒0
Inspiron 14 5435(超高パフォーマンス)
32秒5
HP 245 G10
33秒2
ThinkBook 14
35秒1
Inspiron 14 5430
15秒3
Vostro 14 3430
25秒6
Lightroom Classic
Inspiron 14 5435(最適化)
33秒1
Inspiron 14 5435(超高パフォーマンス)
32秒4
HP 245 G10
33秒6
ThinkBook 14
39秒9
Inspiron 14 5430
21秒1
Vostro 14 3430
31秒0

 

動画エンコード

動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。

■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector

■条件等

・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)

・動画再生時間 10分間

・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)

PowerDirector
Inspiron 14 5435(最適化)
2分4秒6
Inspiron 14 5435(超高パフォーマンス)
2分7秒6
HP 245 G10
2分1秒6
ThinkBook 14
2分16秒3
Inspiron 14 5430
1分42秒3
Vostro 14 3430
2分5秒6

 
クリエイティブ性能はインテル搭載モデルが優位です。

とはいえ、処理性能に大きな差があるわけではないので Ryzen 搭載モデルでも十分快適なパフォーマンスで活用できるはずです。

価格を考慮すれば Ryzen 搭載モデルがやや安価ということもあり、コストパフォーマンスとしては比較的優位といえるのではないでしょうか。

 

駆動音・表面温度のチェック

駆動音のチェック

駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します

・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R20 /マルチ Core」実行中

・10分間動画のエンコード処理中

※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)

駆動音のチェック
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)

 

■測定結果

モード アイドル状態
(最小音量)
最大音量
下段はピーク時の音量推移
ベンチマーク中 動画エンコード中
最適化 34.1db 39.8db
(38~39db)
40.0db
(38~40db台)
超高パフォーマンス 34.1db 37.8db
(36~38db)
42.6db
(40~42db)

 
■騒音の目安

騒音の大きさ 騒音の具体例
60 デシベル 走行中の自動車内
普通の会話
デパート店内
50 デシベル 家庭用エアコンの室外機
静かな事務所の中
40 デシベル 閑静な住宅地の昼
図書館内
30 デシベル 深夜の郊外
鉛筆での執筆音
20 デシベル 木の葉の触れ合う音
雪の降る音

参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」

 
アイドル時は静かです。

高負荷な状態では「サーッ」という気流音が大きくなります。個人差はありますがうるさく感じる場合があるかもしれません。

負荷低減後、気流音は 2~3分くらい経過するとアイドル時の状態に戻ります。

※アイドル時の状態に戻る時間は使用環境などの状況により変動します。

 

表面温度のチェック

表面温度については、下記を実施したときの表面温度を測定し評価します。

・アイドル状態で10分放置後

・Youtube 動画 30分間視聴後

・10分間動画のエンコード実行後

※単位:℃、測定時の室温:25℃

※電源モードを「バランス」に設定して計測

※写真の左がキーボード表面、右が底面側の計測結果

 

■アイドル状態で10分放置

アイドル状態で10分放置の表面温度

■Youtube 動画 30分間視聴後

Youtube 動画 30分間視聴後の表面温度

■10分間動画エンコード実行後

10分間動画エンコード実行後の表面温度

 
高負荷な状態ではキーボード奥 左側から中央寄りの表面温度が上がりやすいですが多少の温かさを感じる程度でタイピングに影響はありません。

また、パームレストは負荷状態にかかわらず表面温度に大きな変動はないので、高負荷時のタイピングでも不快に感じることはないでしょう。

 

サウンド チェック

Inspiron 14 で実際にサウンドを聴いた印象は以下のとおり。

■スピーカー

・低音域は少し弱い感じはするが広い音域を再現して高音質

・音量を最大にしても音割れしない

・音声もはっきり聴き取れる

・スピーカーの実装位置が底面の左右なのでオンライン会議中にタイピングしても出力される音に影響はない(音がこもらない)

■ヘッドホン

・低音域がはっきり聞こえ音域全体が増幅される

・メリハリの効いた厚みのあるサウンドを楽しめる

 

Windows の起動・再起動 時間計測

Windows の起動、再起動時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。

起動 再起動
1回目 12.9秒 38.5秒
2回目 13.0秒 38.6秒
3回目 13.0秒 40.2秒
4回目 13.5秒 40.3秒
5回目 13.2秒 39.2秒
平均 13.1秒 39.4秒

 
起動は早いですが、再起動は時間がかかります。とはいえ、再起動は頻繁に実行する処理ではないので処理待ちのストレスを感じることはないでしょう。

なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows の更新など使用状況により時間は変動するので参考値としてください。

 

同梱品

Inspiron 14 の本体ほか付属品一式です。

同梱品一式 width=

同梱品リスト
・Inspiron 14 本体
・電源アダプター
・電源コード
・ドキュメント類

 

まとめ

以上、Inspiron 14 (5435) のレビュー記事をお届けしました。

AMD Ryzen プロセッサーは、インテル Core プロセッサーにくらべプロセッサー自体の処理性能が高い反面、内蔵グラフィックスのパフォーマンスが少しひかえめです。とはいえシステム全体のパフォーマンスに大きな差はなく、一般的な用途では体感的に大きな違いを感じることはありません。

このことは本機にも当てはまっており、実際に試用した印象は良好な処理性能で使い勝手もグッドでした。

Inspiron 14 (5435) はふだん使いはもちろんのことビジネスシーンやクリエイティブ作業など さまざまなシーンでしっかり活用できるデバイスといえるでしょう。

ラインナップモデルや価格などの最新情報はデル直販サイト(デルオンラインストア)をご確認ください。

真正面

Inspiron 14 (5435)
税込7万円台から

お買い得情報
デルオンラインストアで Inspiron 14 (5435) が 5万9800円~のお買い得価格です。詳しくは公式サイトをご確認ください。

 

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