マウスコンピューター『DAIV-NG4500E1-S2』の実機レビュー 後編です。
『DAIV-NG4500E1-S2』は、14インチのコンパクトサイズながら、写真や動画の編集も快適にできる性能を備えた、モバイルも可能なノートパソコンです。
後編では、各種ベンチマーク、RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測、起動・シャットダウン時間計測などのレビューを行います。
(後編) ベンチマーク RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測 Sound Blaster X-Fi MB5 サウンド Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録) 搭載ソフトウェア 付属品 まとめ |
実機はマウスコンピューターからの貸出機です。
レビュー内容については 2017年5月8日時点のもので、実機の製品仕様・販売価格については変更される場合があります。
ベンチマーク
『DAIV-NG4500E1-S2』の基本性能や、グラフィック性能、ストレージ、バッテリーについての性能を測定します。
基本性能
Windowsに搭載されているシステム評価ツール「WinSATコマンド」によるパソコン性能の測定です。
「WinSAT」による測定は、PCの性能を相対的に数値化して表現したもので、各項目の説明は次のとおりです。
CPUScore | CPU のスコア |
D3DScore | ゲーム用グラフィックスのスコア ただし、従来のゲーム用グラフィックスのスコアのため Windows 10では計測対象外(9.9というスコアは無視) |
DiskScore | プライマリハードディスクのスコア |
GraphicsScore | グラフィックスのスコア |
MemoryScore | メモリのスコア |
TimeTaken | 前回の評価(「MostRecentAssessment」は直近の評価を表します) |
WinSATAssessmentState | 評価の状態を表す値(1:評価済み、2:要再評価) |
WinSPRLevel | 基本スコア(SPR:System Performance Rating) |
グラフィック性能
「3DMark」「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」、3つのベンチマークソフトを使ってグラフィック性能を測定します。
まず「3DMark」での測定です。
3DMark では「Ice Storm」「Cloud Gate」「Sky Diver」「Fire Strike」「Time Spy」、各シーンの描画の滑らかさをもとにグラフィック性能を測定します。
スコアの高さは描画の快適性を表しています。
測定前に流されるデモ映像を見たイメージとしては、次のような印象でした。
Ice Strom | なめらか描画 |
Cloud Gate | なめらか描画 |
Sky Diver | なめらか描画 |
Fire Strike | なめらか描画 シビアに見れば動きの速いシーンでカクついた感じがあるが全然気にならないレベル。むしろ、これだけヘビーなグラフィック処理を快適にこなしてくれるパフォーマンスに驚く。 |
Time Spy | カクカクとした描画だが、コマ送りほどではなく、映像の流れが把握できるレベル。 |
次が、「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」の測定結果。
標準品質、解像度 1280×720
最高品質、解像度 1280×720
さいごに、「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」の測定結果。
高品質(ノートPC)、解像度 1280×720
最高品質、解像度 1280×720
3つのベンチマークソフトを使ったグラフィック性能の測定結果をみると、『DAIV-NG4500E1-S2』のグラフィック性能は かなりのハイレベルであることが分かります。
写真や動画編集など、クリエイティブな作業もパワフルにこなしてくれる性能を備えている印象です。
ストレージ
ストレージのベンチマークです。
『DAIV-NG4500E1-S2』に搭載されているストレージは、WESTERN DIGITAL製の SSD で、容量は 240GB です。
ストレージのドライブ構成は次のようになります。
ストレージのデータ転送速度です。
SSD が搭載されていると Windows や アプリも素早く起動できますし、写真や動画などのサイズの大きいデータの読み書きも高速です。
ただ、レビュー機『DAIV-NG4500E1-S2』の SSD 容量は小さめです。カスタマイズ等でストレージの容量アップをおススメしたいところです。
バッテリー
『DAIV-NG4500E1-S2』に搭載されているバッテリーの性能を測定してみます。
測定は、次の条件で周期的にバッテリーの残量を測定しバッテリー駆動時間を算出します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
バッテリーの残量は、大よその数字で 1時間当たり 22% くらいずつ減少しています。
バッテリーによる駆動は 4時間 18分経過後、Windows がバッテリー不足を検知し、パソコンはスリープ状態になりました。
実際の使用にあたっては、環境や条件などによりバッテリーの駆動時間は変動するので、参考値としてください。
RAWデータ現像・動画エンコード処理時間計測
『DAIV-NG4500E1-S2』で、RAWデータ現像と動画エンコードの処理時間を計測してみます。
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector 7
■条件等
・RAWデータ 50ファイルを一括書き出し
・プリセット等 編集は適用しない
・撮影カメラ SONY NEX-5
■処理時間
66秒(1ファイルあたり 1.3秒)
■書き出し中のメモリ使用量(コミット済み)
最大 3.5GB(PC 全使用量)
RAWデータの書き出し
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector 15
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力
(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
■処理時間
3分 15秒
■エンコード中のメモリ使用量(コミット済み)
最大 3.9GB(PC 全使用量)
AVCHD動画を mp4 形式で出力
なお、処理時間は環境や条件などにより変動します。
ちなみに、上記の「コミット済みメモリ」とはパソコンがシステム全体として実際に使用しているメモリの使用量です。
Sound Blaster X-Fi MB5 サウンド
『DAIV-NG4500E1-S2』には、Sound Blaster X-Fi MB5 が搭載されています。
Sound Blaster X-Fi MB5 は、最先端のオーディオ技術を搭載したパワフルなオーディオプラットフォームで、立体感のあるサウンド再生や、お好みのサウンド環境を構築することができます。
Sound Blaster X-Fi MB5
実際に聴いてみた印象としては・・・
■スピーカー
広い音域でバランスが取れた質の高いサウンドです。
再生音域も広く、シッカリとした音量で、高音質なサウンドです。
■ヘッドフォン
スピーカーのサウンドもグッドですが、ヘッドフォンで聴くと、より高音質に、音量・音質もアップします。
音域もさらに広がり、臨場感・迫力もアップし、とくに低音域が強調されてサウンド全体に厚みが増すイメージです。
ヘッドホンにもよりますが、通常のヘッドホンなら充分楽しめると思います。
Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録)
『DAIV-NG4500E1-S2』の Windows起動時間とシャットダウン時間は、次のとおりです。
・起動 : 17.3秒
・シャットダウン : 17.1秒
Windowsの起動とシャットダウンの様子を動画に収録しています。起動・シャットダウン時間を感覚でイメージできるので参考にどうぞ!
搭載ソフトウェア
『DAIV-NG4500E1-S2』に搭載されている主なソフトウェアです。
Windows標準のソフトのほか、サウンド関連の Creative ソフト、専用グラフィックス関連の NVIDIA、セキュリティソフト「マカフィー リブセーブ」などがインストールされています。
また、Windows 10 の操作説明書として「Windows 10 ユーザーガイド」や、『DAIV-NG4500E1-S2』の取扱説明書として「ハードウェアマニュアル」が、PDFファイルで入っており、それぞれスタートメニューから開くことができます。
付属品
『DAIV-NG4500E1-S2』の本体ほか同梱品一式です。
付属しているドキュメント類です。
上記画像の左から「保証書」「製品仕様書」「ファーストステップガイド」「サポートマニュアル」です。
サポートマニュアルをチラ見
まとめ
『DAIV-NG4500E1-S2』は、写真や動画編集など、クリエイティブな作業もパワフルにこなしてくれる性能を備えています。14インチサイズのモバイルもできるノートパソコンとしては、グラフィックス性能レベルがかなり高い印象です。
[Enter]キーの左隣のキーサイズにはチェックが必要なものの、12万円台からの価格設定は一般的な高性能モデルよりお買い得感があり、コストパフォーマンスにも優れています。
DAIV ブランドは「クリエイター向け」の位置づけですが、決して敷居の高いブランドではなく、写真や動画編集を趣味としているユーザーも選択肢の一つにできそうなブランドです。
そのなかでも『DAIV-NG4500E1-S2』は、外出先でも写真や動画編集を快適に楽しる、パフォーマンスとモバイル性能を兼ね備えたモデルといえます。
詳細は、マウスコンピューター公式サイトをご確認ください。