インテル Core Ultra プロセッサーを搭載した最新機種のレビュー記事はこちらをご覧ください。
デルが販売する XPS 13 Plus (9320) [以下、XPS 13 Plus と記載]は、第12世代インテル Core プロセッサーを搭載した高性能な 13.4型モバイルノートPCです。
最新プロセッサーの搭載によりパフォーマンスも快適、ベンチマークによる性能評価も優秀です。
XPS 13 シリーズの高級感あるイメージを継承しつつシンプルを追求、使いやすさにもこだわりを感じさせるデザインが特徴的。また、タッチファンクションメディアキーやゼロラティス キーボード、シームレスなタッチパッドなど、これまでにない革新的なデザインにも目をひかれます。
レビューでは、メーカーからお借りした実機を試用して前半で外観デザイン/ディスプレイ/キーボードなどをチェック、後半では各種ベンチマークを使った性能評価を行います。
■XPS 13 Plus (9320) の特徴
- 第12世代インテル Core i7-1260P/Core i5-1240P プロセッサーを搭載
- シンプルさと高級感をあわせ持つデザイン
- アルミ削り出しのスリム&コンパクト&軽量ボディ
- タッチファンクションメディアキー、ゼロラティス キーボード、シームレスタッチパッドを採用
- 極狭ベゼルの InfinityEdgeディスプレイ
- 顔認証カメラと指紋認証センサー搭載
【 目 次 】
レビューは 2022年11月23日時点の内容です。
スペック構成
XPS 13 Plus (9320) は、使いかたや予算に合わせて柔軟なカスタマイズが可能です。
おもなスペックは以下のとおり。
本体カラー | ■グラファイト ■ナチュラルシルバー |
OS | ■Windows 11 Home 64ビット ■Windows 11 Pro 64ビット |
CPU | ■インテル Core i5-1240P プロセッサー ■インテル Core i7-1260P プロセッサー |
メモリ | ■16GB LPDDR5 5200MHz デュアルチャネル ■32GB LPDDR5 5200MHz デュアルチャネル |
ストレージ | ■512GB SSD (M.2 PCIe Gen 4 NVMe) ■1TB SSD (M.2 PCIe Gen 4 NVMe) ■2TB SSD (M.2 PCIe Gen 4 NVMe) |
ディスプレイ | ■13.4 FHD+ (1920 x 1200) フレームレス 非-タッチ 非光沢 500-Nit ディスプレイ ■13.4 OLED 3.5K (3456×2160) フレームレス タッチ 反射防止 400-Nit ディスプレイ ■13.4 UHD+ (3840 x 2400) フレームレス タッチ 反射防止 500-Nit ディスプレイ |
グラフィックス | インテル Iris Xeグラフィックス (CPUに内蔵) |
ワイヤレス | インテル Killer Wi-Fi 6 1675 (AX211) 2×2 + Bluetooth 5.2 |
カメラ、マイク | 720p(30 fps) HD RGBカメラ、400p IRカメラ、デュアルアレイ マイクロフォン |
バッテリー駆動時間 | 最大13時間 |
本体サイズ(W×D×H) | 約 295.30×199.04×15.28 mm |
本体質量 | 約 1.23kg |
カスタマイズ内容や価格などの最新情報はデル直販サイト(デルオンラインストア)をご確認ください。
XPS 13 Plus (9320)
税込20万円台から
外観チェック
シンプルで高級感あるデザイン
XPS 13 Plus は、XPSシリーズのデザインイメージを大きく刷新しています。
高級感あるイメージを継承しつつシンプルさを前面に押し出したかのようなデザインです。
レビュー機のカラーはナチュラルシルバー。淡いシルバーで周囲の環境に溶け込む色合いです。
天面は細かめのサンドブラスト仕上げで感触はサラサラしています。
シンプルデザインの天面に DELL ロゴがアクセント
横から見るとスリムさがわかります。バッグへの出し入れもスムーズにできそうです。
本体はスリム
底面側もシンプルデザイン。見た目もスッキリとして XPS のブランドロゴが引き立ちます。
ゴム足は前面側と背面側に平行して実装されています。細くて高さの少ないゴム足ですが本体の安定感は良好です。
排気口はヒンジのあいだに実装されています。
排気口(ヒンジのあいだ)
ちなみに、背面側のゴム足は排気口から排熱された空気が再び吸気口に入り込むことを遮断する役割も兼ねています。これにより本体内部を効果的に冷却できるメリットがあります。
インターフェースは少ない
XPS 13 Plus のインターフェースをチェックします。
左側面
右側面
実装されているインターフェースは「Thunderbolt 4(USB Type-C、DisplayPort、および電源供給に対応)」が左右1ポートずつ。シンプル設計を目指した結果とはいえ少ないと思うユーザーは多いでしょう。
ただし、変換アダプターは同梱。ヘッドセットポートと USB Type-A だけですがないよりはましといった感じでしょうか。
変換アダプター
顔認証カメラと指紋認証センサー搭載
XPS 13 Plus は、顔認証カメラと指紋認証センサーを搭載しています。
顔認証でサインイン
指紋認証でサインイン(指紋認証センサーは電源ボタンに内蔵)
顔認証と指紋認証は併用が可能です。マスクを着用しているときは顔認証でサインインできませんが、指紋認証でサインインできるメリットがあります。認証精度はいずれも良好です。
なお、カメラにはプライバシーシャッターは付いていません。ベゼルが細いため致し方なしといったところでしょうか。
スピーカーは4基実装
スピーカーはキーボード面に2基(ツイーター)、底面の左右に2基(ウーハー)、計4基搭載されています。
ツイータースピーカーはキーボード面に実装
ウーハースピーカーは底面左右に実装
低音域から高音域まで広い音域を再現しており高音質です。
持ち歩きがラクにできるサイズ感と重量感
本体の大きさのイメージです。本体の下に A4コピー用紙(黄色の用紙)を置き、本体上に B5版ノートを載せています。
本体のサイズ感
本体は A4サイズより小さく、とてもコンパクトです。
本体を閉じたときの高さのイメージです。
本体の高さを CD ケース(通常サイズ)2枚と比較
(通常サイズの CDケースの厚さは 10mm)
ゴム足を含めた本体の高さは実測で 14~17(最厚部)mm。CDケース 2枚よりスリムです。
本体や電源アダプターなどの重量を実測します。
・本体:1,230g
・電源アダプター:96g
・電源コード:99g
・USB Type-C ケーブル(本体-電源アダプター接続用):58g
1kg を切るような超軽量モデルとはいえないものの持ち歩きがラクにできる重量感です。
本体は持ち歩きがラクにできる軽さ
電源アダプターは最大出力が 60W。とてもコンパクトで手のひらにラクラク収まるサイズです。
なお、電源アダプターに電源コードと USB Type-C をつなぐとこんな感じになります。
ディスプレイのチェック
高輝度&広色域ディスプレイ
レビュー機の液晶パネルは Sharp製[型番:SHP1548 LQ134N1]。
画像の表示例
テキストの表示例
トーンカーブは RGB ともに理想的な 45度の角度に近い形状で色調バランスは良好です。
トーンカーブ
(キャリブレーションツール「i1Display Pro」で計測)
輝度の計測結果はディスプレイの明るさ設定 100 のとき「432 nit」。高輝度で実際に見た印象としてもかなり明るいです。
色域の計測結果です。
色域
(色度図作成ソフト「ColorAC」にて作成)
規格 | カバー率 | 比 |
---|---|---|
sRGB | 99.5% | 105.1% |
Adobe RGB | 77.0% | 77.9% |
DCI-P3 | 77.4% | 77.5% |
広色域で色再現性にもすぐれています。写真編集などシビアな色再現が必要な作業にも活用できます。
狭額縁ベゼル
ベゼルは狭額縁です。
左右の極狭ベゼルにくわえ上部ベゼルもカメラユニットを収納しながら鉛筆の太さより狭く、画面周りは本当にスッキリしています。
映り込みはほとんど気にならない
ディスプレイの映り込み具合をチェックします。
レビュー機は非光沢液晶です。暗い映像のときはやや映り込みするものの、映り込みが気になることはほとんどなく眼への負担も軽減できます。
広い視野角
視野角をチェックします。
正面
右側 ディスプレイ面から30度の角度
上側 ディスプレイ面から30度の角度
水平方向、垂直方向ともに視野角は広く、斜めからもハッキリとした映像を観ることができます。
ディスプレイを開く角度は十分な範囲をカバー
天面を開くことのできる最大角度は約 135度。
クラムシェルタイプのノートパソコンとして十分な角度をカバーしています。
キーボード&タッチパッドのチェック
タイピングしやすいキーボード
XPS 13 Plus のキーボードはレイアウトは標準的です。「ゼロラティス キーボード」と名付けられたキーとキーのあいだの隙間がほとんどなくレイアウトされています。
キーピッチは実測で 約19mm(仕様は 19.05 mm)。キーとキーの隙間が狭いぶんキーサイズが大きく窮屈な感じはありません。
キートップの形状は中央部分が少しへこんでいます。感触は少しツルツルしており指先のフィット感は良好です。
キーストロークは(感覚的に)ノートPC の平均的なストローク幅 1.5mm より浅い感じ(たぶん 1.2~1.3mmくらい)ですが、打鍵感は意外にしっかりしています。
タイプ音は「タクタク」という音。音の大きさは普通
タイピングしやすいキーボードかというと、ぶっちゃけ好みが分かれるところだと思います。(個人的には慣れればフツウに使えそうな気はしますが)
ファンクションキーはタッチ式
XPS 13 Plus の特徴の一つがファンクションキーがタッチ式である点。静電容量方式のタッチファンクションメディアキーを採用しています。
ファンクションキーはタッチ式
通常はメディア機能のキーが表示されていますが、[fn]キーを押すとキー表示がファンクション機能に切り替わります。
[fn]キーを押して表示切り替え
使いやすさの点では好みが分かれるところです。従来からのキータイピングに慣れ親しんだユーザーにとっては使いにくさを感じるかもしれません。筆者は率直に言って使いにくさを感じました。
ただ、スマートフォンやタブレットなど さまざまなデバイスでタッチ操作に慣れているユーザーは違和感は少ないと思います。
キーボードにはバックライトを搭載
キーボードにはバックライトが搭載されています。
キーボード・バックライトの明るさは、2段階で切り替えできます。
ファンクションキー([6]キーの上のタッチキー)押下:
点灯(暗)→点灯(明)→消灯
タッチパッドとパームレストはシームレス
XPS 13 Plus のもう一つの特徴がタッチパッドの位置を示す表示がないこと。
メーカーによると、多くのユーザーはタッチパッドはパームレストの中央に配置されていることを理解しているため、シンプルさを追求するうえでもタッチパッドのボーダーラインは不要と考えたそうです。結果的に一枚のガラスの採用にいたったとのこと。
実際に使用してみると、たしかにタッチパッドのボーダーラインがなくても、クリックやジェスチャー等の操作に違和感はありませんでした。感触もシームレスでツルツルしていて心地良さを感じます。もちろん指紋や皮脂の跡は目立ちません。
また、タッチパッドは指1本でタップすると左クリック、2本の指でタップすると右クリックの動作をします。タッチパッド下側左右を押し込んだクリック操作に硬さを感じたときは指の本数に応じた操作が可能です。
なお、3本の指でタップすると検索メニュー(スタートアイコンの右側のアイコン)、4本の指でタップすると通知領域を表示します。
ちなみに、タッチパッドとして反応する範囲の検証結果は以下のとおりです。
タッチパッド(赤枠)のサイズ感
ベンチマークによる性能評価
ベンチマークでは、レビュー機の CPU・グラフィック・ストレージ性能のほかバッテリー性能や総合的なパフォーマンスを評価します。
レビュー機の基本スペック
CPU | インテル Core i5-1240P プロセッサー |
---|---|
メモリ | 16GB LPDDR5 5200MHz |
ストレージ | 512GB SSD (M.2 PCIe Gen 4 NVMe) |
グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス |
評価に使用したベンチマークは以下のとおり。
評価項目 | 使用するベンチマーク |
---|---|
CPU性能 | CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価] |
CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価] | |
グラフィック性能 | 3DMark FireStrike |
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム] | |
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム] | |
ストレージ性能 | CrystalDiskMark |
総合的なパフォーマンス | PCMark 10 |
バッテリー | BatteryInfoView(バッテリー残量測定用) |
なお、ベンチマークの実行にあたっては付属のソフトウェア「Dell Performance」を使用し、「Optimized」と「Ultra Performance」2つのモードで実施しています。
Dell Performance
各モードの説明は以下のとおり。
モード | 説明 |
---|---|
Optimized | パフォーマンス/ファン/表面温度のバランスを最適化したモード |
Ultra Performance | パフォーマンスを最大化するがファン/表面温度も増加するモード |
Cool | パフォーマンスを下げファンの回転数を上げることで表面温度の冷却を優先するモード |
Quiet | パフォーマンスを下げてファンの回転数を抑えるモード |
※コントロールパネル[電源オプション]の電源プランや、Windows 標準設定の[電源とバッテリー]-[電源モード]は、いずれも「バランス」に設定。
CPU性能
CPU性能は CINEBENCH R20 と CPU Mark(PassMark PerformanceTest) のベンチマークスコアで評価します。
評価にあたっては、性能レベルを把握するため下記 CPU のスコアと比較します。
・インテル Core i7-1260P プロセッサー
・インテル Core i5-1240P プロセッサー
・インテル Core i7-1255U プロセッサー
・インテル Core i5-1235U プロセッサー
・インテル Core i7-1165G7 プロセッサー
・インテル Core i5-1135G7 プロセッサー
・インテル Core i3-1115G4 プロセッサー
・AMD Ryzen 7 5800U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 5600U プロセッサー
・AMD Ryzen 7 5700U プロセッサー
・AMD Ryzen 5 5500U プロセッサー
※当サイトで計測したスコアの平均値
■CINEBENCH R20[CPUのレンダリング性能評価]
CPU | |
---|---|
Core i5-1240P(レビュー機/Ultra Performance) |
3695 pts
|
Core i7-1260P |
3578 pts
|
Ryzen 7 5800U |
3535 pts
|
Core i5-1240P(レビュー機/Optimized) |
3527 pts
|
Core i5-1240P |
3412 pts
|
Ryzen 7 5700U |
3330 pts
|
Ryzen 5 5600U |
2999 pts
|
Core i5-1235U |
2809 pts
|
Ryzen 5 5500U |
2665 pts
|
Core i7-1255U |
2156 pts
|
Core i7-1165G7 |
1908 pts
|
Core i5-1135G7 |
1783 pts
|
Core i3-1115G4 |
1121 pts
|
■CPU Mark (PassMark PerformanceTest)[CPU性能の総合評価]
CPU Mark | |
---|---|
Core i5-1240P(レビュー機/Ultra Performance) |
19743
|
Core i7-1260P |
19034
|
Ryzen 7 5800U |
18835
|
Core i5-1240P(レビュー機/Optimized) |
18444
|
Core i5-1240P |
17932
|
Ryzen 7 5700U |
17115
|
Ryzen 5 5600U |
16487
|
Core i7-1255U |
13140
|
Core i5-1235U |
12919
|
Ryzen 5 5500U |
12667
|
Core i7-1165G7 |
11270
|
Core i5-1135G7 |
10823
|
Core i3-1115G4 |
6510
|
レビュー機のスコアは平均値を上回り Core i7-1260P 相当のパフォーマンスが出ています。
スリムでコンパクトながら、このパフォーマンスは圧巻です。負荷の高い処理でも快適に使えるでしょう。
グラフィック性能
グラフィック性能はゲーム系のベンチマークで性能評価を行います。
評価にあたっては、グラフィックス性能レベルを把握するため当サイトでレビューした下記グラフィックスのスコアと比較します。
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1260P搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1240P搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1255U搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1235U搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i7-1165G7搭載機)
・インテル Iris Xe グラフィックス(Core i5-1135G7搭載機)
・インテル UHD グラフィックス(Core i3-1115G4搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 5800U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 5600U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 7 5700U搭載機)
・AMD Radeon グラフィックス(Ryzen 5 5500U搭載機)
※当サイトで計測したスコアの平均値
3DMark FireStrike
3DMark FireStrike のベンチマーク結果です。
Fire Strike は DirectX 11 を使用したハイパフォーマンスゲーミングPC向けのグラフィックス性能テストです。
3DMark Fire Strike | |
---|---|
インテル Iris Xe(Core i7-1260P) |
4911
|
インテル Iris Xe(レビュー機/Ultra Performance) |
4321
|
インテル Iris Xe(Core i5-1240P) |
4134
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
4090
|
インテル Iris Xe(レビュー機/Optimized) |
3990
|
インテル Iris Xe(Core i7-1255U) |
3577
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5800U) |
3491
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
3468
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
3204
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5600U) |
2971
|
インテル Iris Xe(Core i5-1235U) |
2950
|
インテル UHD(Core i3-1115G4) |
2308
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
2199
|
ドラゴンクエストX[軽量級のゲーム]
ドラゴンクエストX のベンチマーク結果です。
ドラゴンクエストX | |
---|---|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
11198
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5800U) |
10644
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5600U) |
9998
|
インテル Iris Xe(Core i7-1260P) |
9820
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
9589
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
9357
|
インテル Iris Xe(Core i7-1255U) |
8290
|
インテル UHD(Core i3-1115G4) |
7296
|
インテル Iris Xe(レビュー機/Ultra Performance) |
6866
|
インテル Iris Xe(Core i5-1240P) |
6792
|
インテル Iris Xe(レビュー機/Optimized) |
6696
|
インテル Iris Xe(Core i5-1235U) |
6174
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
6127
|
※最高品質/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ[中量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果です。
漆黒のヴィランズ | |
---|---|
インテル Iris Xe(レビュー機/Ultra Performance) |
5825
|
インテル Iris Xe(Core i7-1260P) |
5752
|
インテル Iris Xe(レビュー機/Optimized) |
4801
|
インテル Iris Xe(Core i5-1240P) |
4790
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
4381
|
インテル Iris Xe(Core i7-1255U) |
4134
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5800U) |
3972
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
3738
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5600U) |
3682
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
3553
|
インテル Iris Xe(Core i5-1235U) |
3027
|
インテル UHD(Core i3-1115G4) |
2589
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
2342
|
※高品質(ノートPC)/解像度 1920×1080 で実施
ファイナルファンタジーXV[重量級のゲーム]
ファイナルファンタジーXV のベンチマーク結果です。
ファイナルファンタジーXV | |
---|---|
インテル Iris Xe(Core i7-1260P) |
3915
|
インテル Iris Xe(レビュー機/Ultra Performance) |
3913
|
インテル Iris Xe(Core i5-1240P) |
3485
|
インテル Iris Xe(Core i7-1165G7) |
3456
|
インテル Iris Xe(レビュー機/Optimized) |
3422
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5800U) |
3419
|
AMD Radeon(Ryzen 7 5700U) |
3300
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5600U) |
3099
|
インテル Iris Xe(Core i7-1255U) |
3014
|
インテル Iris Xe(Core i5-1135G7) |
2927
|
インテル Iris Xe(Core i5-1235U) |
2553
|
インテル UHD(Core i3-1115G4) |
2340
|
AMD Radeon(Ryzen 5 5500U) |
2209
|
※軽量品質/解像度 1280×720 で実施
レビュー機は、グラフィックス性能も優秀です。
軽めのグラフィックス処理ではパフォーマンスを抑えめにしているものの、負荷が高い処理になればそれなりのパフォーマンスを発揮しています。
オンライン会議のほか写真・動画編集など高度なグラフィックス処理でも快適なパフォーマンスが期待できます。
第12世代 Core プロセッサー内蔵の Iris Xe グラフィックスは負荷が低いときよりも負荷が高くなるほどパフォーマンスを発揮する傾向があるようです。[当サイトの検証結果]
ストレージ性能
レビュー機のストレージは Samsung製 SSD(型番:PM9A1、容量 512GB)を搭載しています。
ストレージ性能は、CrystalDiskMark を使用しデータ転送速度を計測・評価します。
データ転送速度
※バランスモードで計測した結果。パフォーマンスモードでの計測結果も同等です。
計測結果は優秀です。体感的にも高速にアクセスできていてファイルの読み書きもスムーズです。
総合的なパフォーマンス
PCMark 10 で実際の使用を想定した性能評価を行います。
評価にあたっては、性能レベルの程度を把握するため当サイトでレビューした下記機種のスコアと比較します。
・Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 10
・HP ENVY x360 13-bf
・VAIO SX12
※当サイトで計測したスコア
おもなスペックは以下のとおり。
スペック | XPS 13 Plus (レビュー機) |
ThinkPad X1 Carbon | HP ENVY x360 13 | VAIO SX12 |
---|---|---|---|---|
CPU | インテル Core i5-1240P | インテル Core i5-1240P | インテル Core i7-1250U | インテル Core i7-1260P |
メモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ | 16GBメモリ |
ストレージ | 512GB SSD (NVMe) | 512GB SSD (NVMe) | 1TB SSD (NVMe) | 256GB SSD (NVMe) |
グラフィックス | Intel Iris Xe | Intel Iris Xe | Intel Iris Xe | Intel Iris Xe |
ベンチマーク結果は以下のとおり。
Essentials | |
---|---|
XPS 13 Plus(Optimized) |
8980
|
XPS 13 Plus(Ultra Performance) |
9023
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 10 |
9792
|
HP ENVY x360 13-bf |
8935
|
VAIO SX12 |
9678
|
目標値 |
4100
|
Productivity | |
XPS 13 Plus(Optimized) |
5973
|
XPS 13 Plus(Ultra Performance) |
6083
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 10 |
6246
|
HP ENVY x360 13-bf |
5691
|
VAIO SX12 |
6277
|
目標値 |
4500
|
Digital Contents Creation | |
XPS 13 Plus(Optimized) |
5630
|
XPS 13 Plus(Ultra Performance) |
5971
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 10 |
5540
|
HP ENVY x360 13-bf |
4463
|
VAIO SX12 |
6430
|
目標値 |
3450
|
Gaming | |
XPS 13 Plus(Optimized) |
3329
|
XPS 13 Plus(Ultra Performance) |
3632
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 10 |
3511
|
HP ENVY x360 13-bf |
3283
|
VAIO SX12 |
4070
|
※テスト項目説明
・Essentials(普段の作業を想定した基本的なテスト)
・Productivity(ビジネスソフトの使用を想定したテスト)
・Digital Contents Creation(写真・動画編集を想定したテスト)
・Gaming(ゲーミングソフトの使用を想定したテスト)
※目標値はベンチマークソフト開発メーカーの推奨スコア
レビュー機のスコアは優秀です。高いレベルで性能バランスにもすぐれています。
プライベートからビジネスまで さまざまシーンでしっかり活用できます。
関連記事
バッテリー
バッテリー性能については、レビュー機のバッテリー駆動時間と充電時間を計測・評価します。
■駆動時間の測定条件
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
■充電時間の測定条件
・測定開始はバッテリー残量がほぼゼロの状態
・電源アダプターを接続し Windows を起動
・スクリーンセーバー(ラインアート)でパソコンはアイドル状態
※スクリーンタイムアウトや PCスリープは設定しない。
バッテリーの駆動時間と充電時間の測定結果は以下のとおり。
バッテリー駆動時間 | 4時間 32分 |
---|---|
バッテリー充電時間 (50%までの充電時間) |
59分 |
バッテリー充電時間 (80%までの充電時間) |
1時間 36分 |
バッテリー充電時間 (100%までの充電時間) |
2時間 41分 |
バッテリーを多く消費する条件とはいえ、駆動時間は公開されている最大13時間にくらべると物足りなさを感じます。
バッテリー駆動で使用するときは、画面の明るさを調整するなどバッテリー消費を抑えるような使いかたが良いでしょう。
なお、実際の使用にあたっては、環境や使い方などによりバッテリーの駆動時間は変動するため参考値としてください。
クリエイティブ性能の評価
クリエイティブ性能は RAWデータ現像(JPEGファイル書き出し)と動画エンコードの処理時間で評価します。
評価にあたっては、上記の総合的なパフォーマンスで使用した機種の処理時間と比較します。
・Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 10
・HP ENVY x360 13-bf
・VAIO SX12
※当サイトで計測した処理時間
RAWデータ現像
RAWデータ現像に使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PhotoDirector
Adobe Photoshop Lightroom
Adobe Photoshop Lightroom Classic
■条件等
・RAWデータ 50ファイルをJPEG形式で一括書き出し
・RAWデータサイズ 4,592×3,056(約14MB)
・プリセット等 編集は適用しない
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PhotoDirector | |
---|---|
XPS 13 Plus(Optimized) |
44秒0
|
XPS 13 Plus(Ultra Performance) |
44秒2
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 10 |
46秒9
|
HP ENVY x360 13-bf |
44秒0
|
VAIO SX12 |
41秒0
|
Photoshop Lightroom | |
XPS 13 Plus(Optimized) |
15秒0
|
XPS 13 Plus(Ultra Performance) |
14秒4
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 10 |
17秒1
|
HP ENVY x360 13-bf |
18秒6
|
VAIO SX12 |
13秒9
|
Lightroom Classic | |
XPS 13 Plus(Optimized) |
20秒9
|
XPS 13 Plus(Ultra Performance) |
20秒7
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 10 |
21秒2
|
HP ENVY x360 13-bf |
25秒1
|
VAIO SX12 |
18秒8
|
動画エンコード
動画エンコードに使用したソフトウェアや条件、処理時間は以下のとおりです。
■使用ソフトウェア
CyberLink PowerDirector
■条件等
・AVCHD動画(1920×1080)を mp4 形式で出力(m2ts→mp4、720p、1280×720/30p 16Mbps)
・動画再生時間 10分間
・ほかのアプリは起動しない(常駐アプリは除く)
PowerDirector | |
---|---|
XPS 13 Plus(Optimized) |
2分1秒8
|
XPS 13 Plus(Ultra Performance) |
1分42秒9
|
ThinkPad X1 Carbon Gen 10 |
1分48秒6
|
HP ENVY x360 13-bf |
2分1秒1
|
VAIO SX12 |
1分51秒3
|
レビュー機のクリエイティブ性能は優秀です。
写真・動画編集などクリエイティブな作業も快適なパフォーマンスで活用できます。
駆動音・表面温度のチェック
駆動音のチェック
駆動音は、下記処理中の音量(デシベル)を測定し、評価します
・CPU ベンチマーク「CINEBENCH R20 /マルチ Core」実行中
・10分間動画のエンコード処理中
※一般住宅で周囲の音ができるだけ入らないようにして測定(室温:25℃)
音量計測イメージ
(使用測定器:Meterk SLM01)
■測定結果
電源モード | アイドル状態 (最小音量) |
最大音量 中段はピーク時の音量推移 下段はスコア/処理時間(参考値) |
|
---|---|---|---|
ベンチマーク中 | 動画エンコード中 | ||
Optimized | 34.2db (無音) |
37.9db (37db台) (3607pts) |
39.4db (38~39db) (1分58秒) |
Ultra Performance | 34.4db (無音) |
39.4db (37~39db) (3656pts) |
41.8db (38~41db) (1分43秒) |
■騒音の目安
騒音の大きさ | 騒音の具体例 |
---|---|
60 デシベル | 走行中の自動車内 普通の会話 デパート店内 |
50 デシベル | 家庭用エアコンの室外機 静かな事務所の中 |
40 デシベル | 閑静な住宅地の昼 図書館内 |
30 デシベル | 深夜の郊外 鉛筆での執筆音 |
20 デシベル | 木の葉の触れ合う音 雪の降る音 |
参考:埼玉県深谷市ホームページ「騒音・振動の規制について」
平常時は静かです。
高負荷な状態では「サーッ」という排気音が大きくなります。個人差はありますがうるさく感じるほどではありません。
状況にもよりますが負荷が低減すれば 10秒後くらいから音が小さくなり、負荷低減から 20秒程度で排気音は静かになります。
表面温度のチェック
表面温度については、下記を実施したときの表面温度を測定し評価します。
・アイドル状態で10分放置後
・Youtube 動画 30分間視聴後
・10分間動画のエンコード実行後
※単位:℃、測定時の室温:25℃
※Dell Performance を「Optimized」に設定して実施
※写真の左がキーボード表面、右が底面側の計測結果
■アイドル状態で10分間放置
■Youtube 動画 30分間視聴後
■10分間動画エンコード実行後
高負荷な状態になるとキーボード奥の温度が上昇し、タイピング中でも多少の温かさを感じるかもしれません。
また、パームレストも本体内部の熱の影響を受けやすく表面温度はある程度上昇しますがタイピング操作への影響はないと思います。
サウンド チェック
XPS 13 Plus にはサウンドユーティリティソフト「Maxx Audio Pro」がインストールされています。
Maxx Audio Pro ではコンテンツに合わせたプリセットやイコライジング機能でお好みの音質にチューニングすることができます。
以下は、実際にサウンドを試聴した印象です。
※プリセット「フルリセット」状態で試聴
■スピーカー
低音域から高音域まで広い音域を再現しており高音質。音声も明瞭に聴き取れる。
■ヘッドホン
スピーカーと同様に高音質。
Windows の起動・再起動・シャットダウン時間計測
Windows の起動、再起動、シャットダウン時間を それぞれ 5回ずつ計測しました。
起動 | 再起動 | シャットダウン | |
---|---|---|---|
1回目 | 13.9秒 | 45.8秒 | 9.9秒 |
2回目 | 13.8秒 | 46.7秒 | 11.9秒 |
3回目 | 14.0秒 | 45.9秒 | 10.1秒 |
4回目 | 13.7秒 | 46.5秒 | 9.5秒 |
5回目 | 13.7秒 | 45.0秒 | 9.8秒 |
平均 | 13.8秒 | 46.0秒 | 10.2秒 |
起動とシャットダウンは体感的にも早いです。
再起動については多少時間はかかるものの頻繁に実行する処理ではないので処理待ちのストレスを感じることはないでしょう。
なお、実際の使用にあたってはインストールしているアプリや Windows の更新など使用状況により時間は変動するので参考値としてください。
同梱品
XPS 13 Plus の本体ほか同梱品一式です。
同梱品
・XPS 13 Plus 本体
・電源アダプター
・電源コード
・USB Type-C ケーブル
・USB Type-C - USB Type-A 変換アダプター
・USB Type-C -ヘッドセットポート変換アダプター
・ドキュメント類
まとめ
以上、XPS 13 Plus (9320) のレビュー記事をお届けしました。
XPS 13 Plus は、性能レベルが高くしっかりとしたパフォーマンスで快適に使えるモバイルノートです。
シンプルで高級感を醸し出すデザインにくわえ、ゼロラティス キーボードやタッチ式ファンクション、シームレスのタッチパットなど、時代を先取りしているかのような仕上がりです。
ただ、革新的なデザインだからこそ好みが分かれるのも正直なところ。一般ユーザーに向けたモデルというよりはガジェット好きに向けたモデルといえるしょう。
高評価のポイント
- シンプルだけど高級感があり高い所有満足度を得られる
- 高い処理性能で快適に使える
- 革新的でチャレンジ精神を感じるデザイン
- 極狭ベゼルの InfinityEdgeディスプレイは画面周りがスッキリ
気をつけておきたいところ
- プライバシーシャッターは非搭載
- キーボードやタッチ式ファンクションなどは好みが分かれる
カスタマイズ内容や価格などの最新情報はデル直販サイト(デルオンラインストア)をご確認ください。
XPS 13 Plus (9320)
税込20万円台から