NEC『LAVIE Direct NEXT(2017年秋冬モデル)』の実機レビュー 後編です。
後編では、各種ベンチマーク、Windows 起動・シャットダウン時間計測などのレビューを行います。
(後編) ベンチマーク サウンド チェック Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録) 搭載ソフトウェア 付属品 まとめ |
レビュー機は NEC Direct からの貸出機です。
レビュー内容については 2017年12月27日時点のものになります。
今回レビューを行うのは、「ハイスペックモデル」です。
ベンチマーク
『LAVIE Direct NEXT』の基本性能や総合的なパフォーマンスのほか、CPU、グラフィック、ストレージ、バッテリーの性能を測定します。
基本性能
Windowsに搭載されているシステム評価ツール「WinSATコマンド」によるパソコン性能の測定です。
「WinSAT」による測定は、PCの性能を相対的に数値化して表現したもので、各項目の説明は次のとおりです。
CPUScore | CPU のスコア |
D3DScore | ゲーム用グラフィックスのスコア ただし、従来のゲーム用グラフィックスのスコアのため Windows 10では計測対象外(9.9というスコアは無視) |
DiskScore | プライマリハードディスクのスコア |
GraphicsScore | グラフィックスのスコア |
MemoryScore | メモリのスコア |
TimeTaken | 前回の評価(「MostRecentAssessment」は直近の評価を表します) |
WinSATAssessmentState | 評価の状態を表す値(1:評価済み、2:要再評価) |
WinSPRLevel | 基本スコア(SPR:System Performance Rating) |
WinSAT のスコアの上限は 9.9です。
すべての項目で上限に近いスコアです。
『LAVIE Direct NEXT』ハイスペックモデルの基本性能の高さが分かります。
総合的なパフォーマンス
「PCMark 8」を使用して、PCのアプリケーション実行における総合的なパフォーマンスを測定します。
Home Test
家庭での利用を想定したテスト内容です。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
Creative Test
クリエイティブな利用を想定したテスト内容です。
OpenCL対応の Accelerated にて測定
総合的なパフォーマンスとしては、とても高いレベルのスコアで、写真や動画の編集も快適にこなせる、まさにハイスタンダードな印象です。
CPU性能
「CINEBENCH」を使って、CPU性能を測定します。
レビュー機『LAVIE Direct NEXT』の CPU には、第8世代 インテル Core i7-8550U プロセッサーが搭載されています。
前世代(第7世代)のインテル Core i7-7500U プロセッサーの CPU スコアは 350cb 前後なので、ベンチマークのスコアを見る限り、レビュー機『LAVIE Direct NEXT』ではおよそ 48% 性能がアップしていることが分かります。
グラフィック性能
「3DMark」「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」、4つのベンチマークソフトを使ってグラフィック性能を測定します。
まず「3DMark」での測定です。
3DMark では「Ice Storm」「Cloud Gate」「Sky Diver」「Fire Strike」「Time Spy」、各シーンの描画の滑らかさをもとにグラフィック性能を測定します。
スコアの高さは描画の快適性を表しています。
測定前に流されるデモ映像を見たイメージとしては、次のような印象でした。
Ice Storm | なめらか描画 |
Cloud Gate | なめらか描画 |
Sky Diver | 少しだけカクついたシーンもあったが、ほとんど気にならないレベル |
Fire Strike | カクカクとした描画 |
Time Spy | カクカクとした描画 |
次が、「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」の測定結果。
標準品質、解像度 1280×720
最高品質、解像度 1280×720
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」の測定結果。
標準品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
高品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
さいごに、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」の測定結果。
標準品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
高品質(ノートPC)、解像度 1280×720、DirectX 11
4つのベンチマークソフトを使ったグラフィック性能の測定結果をみると、『LAVIE Direct NEXT』ハイスペックモデルのグラフィック性能レベルは、CPU内蔵グラフィックスながら高いレベルの性能です。
ビジネスシーンでのビデオチャットやテレビ会議などの快適な使用はもちろんのこと、動画視聴や写真・動画の編集、ライトなゲームも、気軽に楽しむことができそうです。
ただ、メモリ容量もベンチマークの結果に影響があるようです。パソコンのパフォーマンス・アップにくわえ、なめらかな映像描画を楽しむなら、できるだけ大容量(可能であれば 16GB以上)のメモリを搭載しておいた方が良いでしょう。
動作音については、負荷のかかる処理中でも動作音はそれほど大きくなりませんでした。実際の使用においても動作音が気になることはないでしょう。
また、本体内部の熱については、負荷のかかる処理中でもパームレストが温かくなることはなく、排気口の出口周辺が多少温かくなる程度です。
ストレージ
ストレージのベンチマークです。
レビュー機の『LAVIE Direct NEXT』ハイスペックモデルには、高速ストレージ SSD と 大容量ストレージ HDD がデュアルドライブで搭載されています。
ストレージのドライブ構成は次のようになります。
まず、Cドライブに割り当てられている SSD から見てみます。
SSD は、SAMSUNG製で 容量は 512GB、接続規格 M.2 (Type2280) / 対応規格 PCIe / 転送モード NVMe です。
ストレージ情報(SSD)
SSD のデータ転送速度です。
ストレージのデータ転送速度(SSD)
SSD が搭載されていると、数字が示す通り Windows や アプリの起動も高速です。
とくに、『LAVIE Direct NEXT』に搭載されている SSD は、対応規格 PCIe / 転送モード NVMe なので、Windows やアプリの起動などストレージへのアクセスは、体感的にも爆速です。
次に、Dドライブに割り当てられている HDD を見てみます。
HDD は、SEAGATE製で 容量は 2TB、回転数は 5400rpm です。
ストレージ情報(HDD)
HDD のデータ転送速度です。
ストレージのデータ転送速度(HDD)
回転数が 5400rpm の HDD としては、平均的なスコアです。
SSD と HDD のデュアルドライブ構成は、Windows や アプリは SSD から素早く起動、写真や動画などサイズの大きいデータは HDD にたくさん保存することができる、ストレージとしてコストパフォーマンスに優れた構成です。
バッテリー
『LAVIE Direct NEXT』に搭載されているバッテリーの性能を測定します。
測定は、次の条件で周期的にバッテリーの残量を測定しバッテリー駆動時間を算出します。
・無線LANでインターネットに接続
・YouTubeを全画面で連続再生
・画面の明るさ:最大レベル
・音量:最大レベル
バッテリーの残量は、大よその数字で 1時間当たり 20~22% 程度減少しています。
バッテリーによる駆動は 4時間 22分経過後、Windows がバッテリー不足を検知し、パソコンはスリープ状態になりました。
バッテリーを多く消費する条件のわりにバッテリー駆動時間が 4時間半くらい持続できるので、15.6型スタンダードノートクラスとしてのバッテリー性能はまずまずと言えるでしょう。
また、画面の明るさや音量レベルなどを通常使用レベルに調整すれば、バッテリー駆動時間はもう少し伸びると思いますし、別な言い方をすれば、モバイルノートではないので、バッテリー駆動時間としては十分とも言えるのではないでしょうか。
なお、実際の使用にあたっては、環境や条件などによりバッテリーの駆動時間は変動するので、参考値としてください。
サウンド チェック
『LAVIE Direct NEXT』には、従来から定評のあるヤマハ AudioEngine が搭載されてます。
「LAVIE Direct NS(H)」で搭載されていたヤマハ製の 2.1chステレオスピーカではありませんが、音質としてはまずまずです。
実際に聴いてみた印象としては・・・
■スピーカー
低音域から高音域まで再生できる音域が広く、まずまずの高音質。
NS(H)にくらべれば、若干音質が低下する印象はあるが悪くはない。
ただ、スピーカーが底面側にあり、テーブル面に反射させる構造なので、設置場所により音質は変わるかもしれない。
■ヘッドホン
低音域が増幅され迫力がアップするが、全体的な音質としてはスピーカーと同等。
また、ヘッドフォン端子はハイレゾ対応です。
ハイレゾ音源の再生に対応した ヤマハ製 HiGrand Music Player V2 も搭載されているので、市販(別売)のハイレゾ対応DAC、ヘッドフォンを使えば、ハイレゾのサウンドを楽しめます。
ヤマハ製 HiGrand Music Player V2
Windows の起動・シャットダウン時間計測(動画に収録)
『LAVIE Direct NEXT』の Windows起動時間とシャットダウン時間は、次のとおりです。
・起動 : 11.9秒
・シャットダウン : 8.1秒
Windowsの起動とシャットダウンの様子を動画に収録しています。起動・シャットダウン時間を感覚でイメージできるので参考にどうぞ!
搭載ソフトウェア
『LAVIE Direct NEXT』に搭載されている主なソフトウェアです。
Windows標準のソフトのほか、LAVIE オリジナルソフトや DVD再生ソフト、ウィルス対策ソフト(ウイルスバスター クラウド 90日限定版)などのソフトウェアがインストールされています。
また、LAVIE オリジナルソフトとしては、初回の設定を簡単にできる「はじめの設定」や、パソコン活用情報や困ったときのサポート情報を見ることができる「LAVIEアシスト」などがインストールされています。
はじめの設定
LAVIEアシスト
なお、レビュー機の『LAVIE Direct NEXT』に搭載されているソフトウェアは、必要最低限のWindows アプリをパックした「ミニマムソフトウェアパック」です。
写真や動画の編集ソフト、データ引越しソフト、はがき作成ソフトなど、趣味や実用に使える多彩なソフトウェアをパックした「標準ソフトウェアパック」にカスタマイズすることもできます。
付属品
『LAVIE Direct NEXT』の本体ほか同梱品一式(電源アダプター、電源コード、ドキュメント類)です。
付属しているドキュメント類です。
【上記写真のドキュメント類について】 ■上段右側から ・パソコンに電源を入れる/再起動時のご注意 ・マウスを使えるようにするために ・再セットアップ時のご注意 ・ソフトウェアのご使用条件 ・安全にお使いいただくために ■中段 ・PC修理チェックシート ・ウィルスバスタークラウド90日間期間限定版 ・買ったらすぐにお客様登録を ■下段右側から ・U-NEXTプレミアムチケット ・はじめにお読みください ・セットアップマニュアル ・LAVIE Directシリーズをご購入いただいたお客様へ |
まとめ
『LAVIE Direct NEXT』は、第8世代インテル Core プロセッサーを搭載し、シンプルで飽きのこないデザインが印象的な 15.6型スタンダードノートです。
性能レベルも高く、バランスよくチューニングされている印象で、予想以上に快適なパフォーマンスで動きも軽快でした。
また、タイピングしやすい静音設計のキーボードや、鮮明でキレイな映像を描画できる液晶など使いやすさも好印象です。
高いレベルでトータルバランスに優れたハイスタンダードなモデルといえます。
なお、NECの直販サイト「NEC Direct」では、『LAVIE Direct NEXT』を使い方に合わせて柔軟にカスタマイズすることも可能です。
ラインアップしているモデルのスペック詳細や価格、カスタマイズなどの最新情報については NEC Direct でチェックできます。
NEC直販「NEC Direct」公式サイト ⇒ 『LAVIE Direct NEXT』 製品ページ |
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